写真  ANGUS & JULIA STONE /
 Heart Full Of Wine / Chocolates & Cigarettes
 ・2006 EMI Music Australia Pty Ltd.
 ・2007 EMI Music Australia Pty Ltd.    0 94638 60322 1

大手レーベルからの再リリース・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍しているフォーク・デュオANGUS & JULIA STONEのデビューEP盤とセカンドEP盤をカップリングさせた '07年2月12日に本国で大手レーベルCapitol/EMI Musicから再リリースされたアルバムです。
[Chocolates & Cigarettes] ('06年8月オリジナル盤リリース)の収録に参加しているミュージシャンは、JULIA・STONE:ヴォーカル/ギター/トランペット、ANGUS・STONE:ヴォーカル/ギターの他、CLAY・MACDONALD:ベース、MITCHELL・CONNELLY:ドラム/パーカッション、HANNA・OBLIKOV:チェロ、IAN・PRITCHETT(THE BEAUTIFUL GIRLS):プロデュースです。
[Heart Full Of Wine] ('07年3月オリジナル盤リリース)の収録に参加しているミュージシャンは、ANGUSとJULIAの他、MITCHELL・CONNELLY:ドラム/パーカッション、JAMES・PERRYMAN:ベース、BETHANY・PORTER:チェロ、ALI・FRIEND:ダブル・ベース、IAN・PRITCHETT(RICHARD・ASHCROFT):プロデュース、FRAN・HEALY(TRAVIS):プロデュース(3曲目のみ)の英/豪のミュージシャン達が参加しています。

DISC:1 [Chocolates & Cigarettes] 収録時間:25分04秒
1曲目"Private Lawns"(3:07) イントロのアコースティック・ギターによるスパニシュ・テイストのサウンドからご機嫌な曲です。短音で聴かせるギター・ソロとJULIAのトランペットの調べと言いロウ・ファイの心憎い"ツボ" を押さえた演出ですね。ライヴでは、トランペットのパートをアレンジたりラップを加えるなど才能の豊かさを感じさせます。
2曲目"Mango Tree"(3:43) MITCHELL・CONNELLYの繰り出すドラムのビートと息もぴったりなANGUSのヴォーカル曲です。アコースティック・ギターを爪弾きながら歌うANGUSの優しい歌声が響くオルタナティヴ・カントリーな1曲です。
3曲目"All Of Me"(5:23) ANGUSとJULIAのアコースティック・ギターの調べが織りなすJULIAのヴォーカル曲です。訥々と歌うJULIAの少し掠れ気味の歌声とギター2本による落ち着いたサウンドが淡々と響きます。
4曲目"Paper Aeroplane"(3:45) この曲はバックのギターとリズムの流れが非常に印象的なANGUSのヴォーカル曲です。イントロのANGUSからの合図でドラムのMITCHELL・CONNELLYが渋いビートを刻むところも最高ですね。
また、シングル曲として先行リリースもされ他のコンピ盤にも収録されたANGUS & JULIA STONEの紹介曲となっています。
5曲目"Babylon"(5:05) ゆったりとしたレイドバック感を与えながらダウンテンポに叩きつけるドラムのビートに2人のアコースティック・ギターの調べが心地好く響く曲です。バックで慎ましやかに流れているチェロの調べもこの曲の要になっていますね。
6曲目"Chocolates And Cigarettes"(4:00) アップライト・ピアノの調べに合わせて歌うJULIAのヴォーカル曲で、非常にシンプルな構成とサウンドの曲です。怠惰さを表現したJULIAの歌声による日常の生活の中にふと湧いた不安感を表現した歌詞のようです。

DISC:2 [Heart Full Of Wine] 収録時間:24分57秒
1曲目"What You Wanted"(4:50) シンプルなドラムのビートとアコースティック・ギターのゆったりとした調べの流れるJULIAのヴォーカル曲です。この曲でのJULIAの歌声は、同じくオーストラリアで活躍するSARAH・BLASKOのインディーズ時と共通する憂いを感じます。
2曲目"Fooled Myself"(5:20) この曲もゆったりとしたリズムによる長閑な雰囲気を感じさせる曲です。ANGUSのハーモニカに虚ろに感じる彼の歌声が淡々とまた、美しいファルセットも聴かせながら後半ではアップ・ビートで展開されます。
3曲目"Heart Full Of Wine"(4:28) めずらしくANGUSのヴォーカル曲が続きますね。この曲もゆったりとしたアコースティック・ギターのサウンドとチェロの調べにメリハリをつけたダブル・ベースのサウンドが決まります。
4曲目"I'm Yours"(2:51) 雨音に似たサウンドとメロディによるアコースティック・サウンドのJULIAのヴォーカル曲です。落ち着いた歌声を聴かせる彼女の歌声に非常に美しくハーモニーを付けるANGUSの歌声からも仲が良さそうな2人ですね。
5曲目"Sadder Than You"(2:50) 少しレトロな雰囲気を感じさせるJULIAのアコースティック・ギターの弾き語りです。曲のタイトルが示すようにメランコリックな歌詞の内容が綴られています。
6曲目"Wooden Chair"(4:35) 非常に高い女性の歌声のようなキーでANGUSが歌う落ち着いた雰囲気の曲です。アコースティック・ギターの爪弾きに合わせて口笛を吹きながら彼の想い出にふける情景を表現しているようです。
歌詞無し ライナー無し 3折紙スリーブ仕様 オーストラリア製 (輸入盤) (そう言えば、同じくオーストラリアで活躍しているKASEY CHAMBERS & SHANE NICHOLSONもオルタナティヴ・カントリーなアルバムで '08年にアルバム・チャート1位を獲得していてオーストラリアは、現在 この手のサウンドが主流となっているのでしょうか)'10年8月11日更新


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写真  ANGUS & JULIA STONE / A Book Like This
 ・2008 Nettwerk Records    0 6700 30825 2 5

ワールドワイド・デビュー作・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍しているフォーク・デュオANGUS & JULIA STONEの2枚目 ('06/07年のEPカップリング盤[Heart Full Of Wine/Chocolates & Cigarettes]を含む)のアルバムで、本国にて '07年9月8日にリリースされています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANGUS・STONE:ヴォーカル/ギター/バンジョー/ハーモニカ/ドラム・マシーン/プロデュース、JULIA・STONE:ヴォーカル/キーボード/ギター/クラリネット/プロデュースの他、MITCHELL・CONNELY:ドラム/パーカッション、CAMERON・WHIPP:ベース、IAN・PRITCHETT:ベース/キーボード/プロデュース、ALI・FRIEND:ベース、JEFF・RATNER:ダブル・ベース、FRAN・HEALY(TRAVIS):グロッケンシュピール/プロデュース、ERIN・MARSHALL:バック・ヴォーカル、MILES・PRITCHETT:バック・ヴォーカル、SALLY・HERBERT:ヴァイオリン、CALINA・DE・LA・MARE:ヴァイオリン、ZACH・BROCK:ヴァイオリン、ELIZABETH・MEYERS:ヴィオラ、JOHN・METCALFE:ヴィオラ、OLLI・LANGFORD:ヴィオラ、CHRISTOPHER・HOFFMAN:チェロ、IAN・BURDGE:チェロ、SARAH・WILSON:チェロの米/英/豪のミュージシャン達が参加しています。
尚、今回レビューしたアルバムは、カナダ/アメリカのNettwerk Recordsよりデジパック仕様及び曲違いとして '09年3月にアメリカ向けに再リリースされた盤で、[Heart Full Of Wine/Chocolates & Cigarettes]での収録曲と"ダブル" 場合は、前作からの引用としています。

1曲目"Mango Tree"(3:45) MITCHELL・CONNELLYの繰り出すドラムのビートと息もぴったりなANGUSのヴォーカル曲です。アコースティック・ギターを爪弾きながら歌うANGUSの優しい歌声が響くオルタナティヴ・カントリーな1曲で、[Chocolates & Cigarettes]での収録曲です。
2曲目"Wasted"(3:45) アコースティック・ギターの弦をハンマリングする音が印象的な落ち着いたサウンドによるJULIAのヴォーカル曲です。コケティシュ(良い意味での)で可愛い歌声を聴かせるJULIAの歌声に添えられた長閑なサウンドが響くのです。
3曲目"Private Lawns"(3:07) イントロのアコースティック・ギターによるスパニシュ・テイストのサウンドからご機嫌な曲です。短音で聴かせるギター・ソロとJULIAのトランペットの調べと言いロウ・ファイの心憎い"ツボ" を押さえた演出で、[Chocolates & Cigarettes]からの収録曲です。
4曲目"The Beast"(3:52) ANGUSがその切ない歌声を聴かせるメランコリック・ポップな調べの曲で、'08年に本国で4曲入EP盤としてリリースされヒットもしています。エレクトリック・ギターに持ち替えたANGUSが軽快なギター・ソロも聴かせてくれるご機嫌な曲です。
5曲目"Silver Coin"(4:57) イントロのコード進行などは"Paper Aeroplane" と似た調べを聴かせる曲ですが、重厚なストリングの調べとメロディアスな流れで聴く者を惹きつけるANGUSのヴォーカル曲です。JULIAのピアノの調べも切なく響いて来ますね。
6曲目"A Book Like This"(3:57) 非常に特徴的な歌声を聴かせるJULIAのヴォーカル曲です。前作より繊細さや緻密感を増したサウンドと言いANGUS & JULIA STONEとしてのJULIAの存在を強くアピールする根底からの力強さを感じます。
7曲目"Choking"(5:48) オーストラリア盤には収録されていないJULIAのヴォーカル曲です。変則チューニングされたアコースティック・ギターの不協和音が広がるダウンテンポの調べです。
8曲目"Bella"(4:08) ANGUAの心地好い響きを持ったアコースティック・ギターの爪弾きに合し優しく歌うANGUSのヴォーカル曲です。次第に軽快なリズムに乗せ"Bella" に捧げた歌詞がANGASの口元からこぼれ落ちて来ます。
9曲目"Paper Aeroplane"(3:43) この曲は、バックのギターとリズムの流れが非常に印象的なANGUSのヴォーカル曲です。イントロのANGUSからの合図でドラムのMITCHELL・CONNELLYが渋いビートを刻むところも最高ですね。
また、シングル曲として先行リリースもされ他のコンピ盤にも収録されたANGUS & JULIA STONEの紹介曲となっていて先の[Chocolates & Cigarettes]にも収録されています。
10曲目"Hollywood"(2:38) イントロからストリングスの調べがたっぷり流れるJULIAのヴォーカル曲で '08年に4曲入EP盤として本国でリリースされています。JULIAから見たHollywood賛歌による歌詞が綴られています。
11曲目"Just A Boy"(4:01) イギリスで '08年に本国では '09年にシングル曲としてリリースされ、ヒットしたシンプルながら乗りの良いリズムを聴かせる曲です。この曲もMITCHELL・CONNELLYのドラムのビートとJULIAのピアノの調べにANGUSのハーモニカと聴かせどころをたっぷりです。
12曲目"Jewels And Gold"(4:25) アシッド感を感じさせるサウンドとどことなくカナダ出身の大物フォーク・ロック・シンガーの雰囲気を感じさせる渋さを持った曲です。ロウ・ファイにしたドラムのビートに合わせて巧みにアコースティック・ギターを爪弾くANGUSの歌声と弦の響きがシーンと響き渡ります。
13曲目"Here We Go Again"(5:01) 清らかに流れる小川のせせらぎに似たANGUSのアコースティック・ギターの調べとコケティシュ(良い意味での)に歌声を表現するJULIAの歌声が非常に印象的な曲です。ストリングスとハーモニカで厚みを増したサウンドのアレンジなどは、前作とは少し違ったアプローチを感じます。
全13曲歌詞付 16ページ物イラストブックレット 3折デジパック仕様 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:53分13秒 (このアルバムでANGUS & JULIA STONEは、ワールドワイド・デビューを果たし、'09年2月に国内盤もリリースされています)'10年8月12日更新


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写真  ANGUS & JULIA STONE / A Book Like This
 (Limited Edition)
 ・2008 [PIAS] UK    5 050954 178121

DVD付き限定盤・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍しているフォーク・デュオANGUS & JULIA STONEの2枚目 ('06/07年のEPカップリング盤[Heart Full Of Wine/Chocolates & Cigarettes]を含む)のアルバムに9曲のプロモーションビデオを特別に加えた限定盤で、イギリスにて '08年3月31日にリリースされています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANGUS・STONE:ヴォーカル/ギター/バンジョー/ハーモニカ/ドラム・マシーン/プロデュース、JULIA・STONE:ヴォーカル/キーボード/ギター/クラリネット/トロンボーン/プロデュースの他、MITCHELL・CONNELY:ドラム/パーカッション、CAMERON・WHIPP:ベース/バック・ヴォーカル、IAN・PRITCHETT:ベース/キーボード/プロデュース、ALI・FRIEND:ベース、JEFF・RATNER:ダブル・ベース、FRAN・HEALY(TRAVIS):グロッケンシュピール/プロデュース、ERIN・MARSHALL:バック・ヴォーカル、MILES・PRITCHETT:バック・ヴォーカル、ADELE:バック・ヴォーカル、CLARA:バック・ヴォーカル、LUCY:バック・ヴォーカル、CALUM:バック・ヴォーカル、FINLAY:バック・ヴォーカル、STONE一家:バック・ヴォーカル、SALLY・HERBERT:ヴァイオリン、CALINA・DE・LA・MARE:ヴァイオリン、ZACH・BROCK:ヴァイオリン、ELIZABETH・MEYERS:ヴィオラ、JOHN・METCALFE:ヴィオラ、OLLI・LANGFORD:ヴィオラ、CHRISTOPHER・HOFFMAN:チェロ、IAN・BURDGE:チェロ、SARAH・WILSON:チェロの米/英/豪のミュージシャン達が参加しています。
尚、今回掲載したレビューは、通常盤と同じ部分はそのまま掲載させて頂きます。その他の仕様の違う項目のみ追加記載しました。

DISC:1 収録時間:53分01秒
1曲目"The Beast"(3:05) ANGUSがその切ない歌声を聴かせるメランコリック・ポップな調べの曲で、'08年に本国で4曲入EP盤としてリリースされヒットもしています。エレクトリック・ギターに持ち替えたANGUSが軽快なギター・ソロも聴かせてくれるご機嫌な曲です。
2曲目"Here We Go Again"(4:48) 清らかに流れる小川のせせらぎに似たANGUSのアコースティック・ギターの調べとコケティシュ(良い意味での)に歌声を表現するJULIAの歌声が非常に印象的な曲です。ストリングスとハーモニカで厚みを増したサウンドのアレンジなどは、前作とは少し違ったアプローチを感じます。
3曲目"Wasted"(3:44) アコースティック・ギターの弦をハンマリングする音が印象的な落ち着いたサウンドによるJULIAのヴォーカル曲です。コケティシュ(良い意味での)で可愛い歌声を聴かせるJULIAの歌声に添えられた長閑なサウンドが響くのです。
4曲目"Just A Boy"(3:57) イギリスで '08年に 本国では、'09年にシングル曲としてリリースされ、ヒットしたシンプルながら乗りの良いリズムを聴かせる曲です。この曲もMITCHELL・CONNELLYのドラムのビートとJULIAのピアノの調べにANGUSのハーモニカと聴かせどころをたっぷりです。
5曲目"Bella"(4:05) ANGUAの心地好い響きを持ったアコースティック・ギターの爪弾きに合し優しく歌うANGUSのヴォーカル曲です。次第に軽快なリズムに乗せ"Bella" に捧げた歌詞がANGASの口元からこぼれ落ちて来ます。
6曲目"Hollywood"(2:37) イントロからストリングスの調べがたっぷり流れるJULIAのヴォーカル曲で '08年に4曲入EP盤として本国でリリースされています。JULIAから見たHollywood賛歌による歌詞が綴られています。
7曲目"A Book Like This"(3:51) 非常に特徴的な歌声を聴かせるJULIAのヴォーカル曲です。前作より繊細さや緻密感を増したサウンドと言いANGUS & JULIA STONEとしてのJULIAの存在を強くアピールする根底からの力強さを感じます。
8曲目"Silver Coin"(4:56) イントロのコード進行などは、'06年のシングル曲"Paper Aeroplane" と似た調べを聴かせる曲ですが、重厚なストリングの調べとメロディアスな流れで聴く者を惹きつけるANGUSのヴォーカル曲です。JULIAのピアノの調べも切なく響いて来ますね。
9曲目"Stranger"(4:10) 牧歌的なサウンドを聴かせるアコースティック・サウンドのANGUSのヴォーカル曲です。シンプルなリズムの運びのソウルフルなハーモニカの調べがアクセントになっています。
10曲目"Soldier"(3:39) ワルツのリズムで演奏される吟遊詩人の曲のような質感と在り来りの型から崩したオルタナティヴ・フォーク・ソングの感じを受けるJULIAのヴォーカル曲です。
尚、この曲は"The Beast" のシングル盤にカップリングとしてもリリースされています。
11曲目"Jewels And Gold"(4:22) アシッド感を感じさせるサウンドとどことなくカナダ出身の大物フォーク・ロック・シンガーの雰囲気を感じさせる渋さを持った曲です。ロウ・ファイにしたドラムのビートに合わせて巧みにアコースティック・ギターを爪弾くANGUSの歌声と弦の響きがシーンと響き渡ります。
12曲目"Another Day"(4:17) 古びた酒場に備え付けられていそうなアップライト・ピアノでJULIAが演奏しているような感じの弾き語りスタイルで収録された廃れ感が心地好い曲です。先に紹介したシングル盤" Just A Boy" のカップリング曲としてリリースされている曲です。何やら最期は、ADELEやSTONE一家による歌声も楽しく響いて来ます。
13曲目"Horse And Cart"(4:36) アコースティック・ギターを爪弾きながら訥々と歌うANGUSのヴォーカル曲です。ドラムとベースの刻みでしんみりと奏でられるシングル盤"Hollywood" にもカップリングされている曲です。

DISC:2 [PAL方式ビデオ] 収録時間:35分24秒
1曲目"The Beast(Video)"(3:53) ジャケットとライナーのイラストを担当しているCAROLINE・PEDLERのアニメーションを使ったプロモーション用ビデオです。
2曲目"What You Wanted(Video)"(4:49) セピア色に近いフィルムの質感を感じさせるJULIAの出演したビデオで早回しにて撮影されたような特撮も駆使しているようです。
3曲目"Private Lawns(Video)"(3:04) 今まで何度か見たビデオなのですがANGUSとJULIAは多分登場してないように思います。覆面や仮装した人々が次々にこの歌の歌詞を口ずさみながら登場して行きます。
4曲目"Paper Aeroplane(Video)"(3:38) モノクロームにしたANGUSの回顧録的な雰囲気を感じさせる少年と少女が登場するビデオです。
5曲目"Heart Full Of Wine(Video)"(4:41) このビデオも回顧録的な雰囲気を感じさせるトーンを抑えた8mmフィルム感をベースとした感じですね。
6曲目"Chocolates And Cigarettes(Video)"(3:59) 薄暗い部屋で佇む男性を淡々と移したモノクロームによるビデオでチョコレートとタバコも登場していますね。
7曲目"Babylon(Video)"(5:16) このビデオは見ていても音楽だけを聴いていても面白さや楽しさが素直に伝わってくるビデオなのですが、決してハッピーエンドではないのです。
8曲目"I'm Yours(Video)"(3:01) 左右対称に特殊撮影された人物達が次々と登場するビデオでコマ送りで再生もされています。
9曲目"Mango Tree(Video)"(3:37) ANGUSとJULIAが登場してセピアとカラーを組み合わせたビデオで、メイキング風景も撮影されたラフな感じも伝わって来ます。
DISC:1の全13曲歌詞付 19ページ物イラストブックレット デジパック仕様 限定盤 (輸入盤) (最近のリリース形態で多い通常盤と限定盤のリリースは、やはりファン泣かせの両リリースですね)'10年8月25日更新


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写真  ANGUS & JULIA STONE / Down The Way
 ・2010 Nettwerk Records    0 6700 30884 2 8

JULIAとANGUSのバランスが見事・・・

このアルバムは、オーストラリアのシドニー出身の姉弟デュオANGUS & JULIA STONEの3枚目('06/07年のEPカップリング盤[Heart Full Of Wine/Chocolates & Cigarettes]を含む)のアルバムで、本国でのリリースは '10年3月12日にされています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANGUS・STONE:ヴォーカル/ギター/バンジョー/ハーモニカ/ドラム・マシーン/プロデュース、JULIA・STONE:ヴォーカル/キーボード/ギター/プロデュースの他、KIERAN・KELLY:ギター/ティンパニー/副プロデュース、MELVIN・DUFFY:スティール・ギター、TOMMY・EICHMANN:キーボード/シンセサイザー、CLAY・MACDONALD:ベース/バック・ヴォーカル、KIMON・KIRK:ベース/ヴォーカル、ROB・CALDER:ベース、BRAD・ALBETTA:ベース/ピアノ/副プロデュース、MATT・JOHNSON:ドラム/パーカッション、MITCHELL・CONNELLY:ドラム、MASON・INGRAM:ドラム、GLEN・ABSOLUM:ドラム、JON・MIZRACHI:ドラム・プログラミング、GOVINDA・DOYLE:副プロデュース、C. J. CAMERIERI:トランペット、SALLY・HERBERT:ストリングス・アレンジ、CHRIS・WORSE:チェロ、IAN・BURGE:チェロ、LOUISA・FULLER:ヴァイオリン、JOHN・METCALFE:ヴィオラの英/米/豪のベテラン達です。

1曲目"Hold On"(4:23) どこかで聴き覚えのあるエクスペリメンタルなイントロのサウンドを過ぎてから登場するギミックなMASON・INGRAMのツイン・ドラム風のビートと憂いのあるJULIAの歌声からノックアウトされたこのアルバムからの一押しの曲です。美しく響くストリングスの調べと柔らかいキーボードのサウンドも心地好く流れて来ます。
2曲目"Black Crow"(3:51) バックの少し荒れたギターのサウンドからCROWDED HOUSENEIL・FINNの曲からの影響を感じさせるANGUSのヴォーカル曲です。シンプルなリズムの流れから後半に登場するストリングの調べがANGUSの切ない歌声に似合いますね。
3曲目"For You"(5:19) ANGUSのギターの爪弾きに合わせて歌うJULIAのヴォーカル曲です。可憐な彼女の歌声に絡むアコースティック・サウンドとリズムの流れは、どこか名曲[Dust In The Wind]の持つ雰囲気も感じます。
4曲目"Big Jet Plane"(3:59) イントロのギターのサウンドから聴き入るイノセント・ヴォイスANGUSのヴォーカル曲です。ANGUSのサイド・プロジェクトLADY OF THE SUNSHINEでの '09年の収録曲です。この曲の副プロデュースは、LADY OF THE SUNSHINEのベース/ドラムのGOVINDA・DOYLEが担当しています。
5曲目"Santa Monica Dream"(5:30) アコースティック・ギターの心地好い響きの爪弾きとJULIAとANGUSの怠惰さ表現した歌声がゆったりと流れるギター1本によるシンプルなサウンドの曲です。
6曲目"Yellow Brick Road"(7:36) ANGUSのヴォーカル曲で彼の落ち着いた歌声が淡々と響いて来ます。前半の途中からのリズムの流れが変わり、その遥か彼方で響くラップ・スティールのご機嫌なサウンドにANGUSの歌声とは相反する彼のエッジの効いたギターのサウンドとの絡みが渋いのです。
7曲目"And The Boys"(4:10) 少し舌足らずのJULIAの清楚な歌声が響くアコースティック・サウンドの曲です。ミューティングを特徴的に使ったギター・サウンドと篭らしたホーンのサウンドがバックで慎ましやかに流れながら覚え易いメロディが響いて来ます。
8曲目"On The Road"(4:05) 今度はバンジョーとスライド・ギターを使ってアメリカ南部のサウンドを意識したようなルーツ・ロックで、ヴォーカルはANGUSです。LITTLE FEATやLYNYRD SKYNYRDのようなサウンドと言えばお分かり頂けるでしょう。
9曲目"Walk It Off"(3:24) イントロからストリングスのサウンドをたっぷりと使った旅情的なサウンドの曲です。アルバムを通しでこうして聴いているとANGUSとJULIA の歌声とサウンドを使い分けたアルバム作りが良い感じですね。
10曲目"Hush"(4:21) 清楚なピアノの調べにアコースティック・ギターの爪弾きにANGUSのハーモニカによる古くからあるフォーク・スタイルの曲です。そんな感じでこの曲を聴いているとどことなく字余りの歌詞の綴り方や投げやりな歌い方なんかBOB・DYLANのそれに似ていますね。
11曲目"Draw Your Swords"(6:35) アコースティック・ギターの響きに合わせた非常に美しいピアノの調べが残響音と共にふわふわと広がるANGUSのヴォーカル曲です。1曲目がJULIAの表現したANGUS & JULIA STONEのサウンドなら、この曲はANGUSが表現したANGUS & JULIA STONEのサウンドの真髄ではないでしょうか。
12曲目"I'm Not Yours"(3:58) メランコリックなJULIAのピアノと彼女の歌声によるダウンテンポな曲の登場です。次第にダイナミックな調べを聴かせるピアノ・バラードの調べに間奏で聴かせるツイン・ギターでのアレンジも渋いです。
13曲目"The Devil's Tears"(4:42) 前のアルバム[A Book Like This]でもその素晴らしいドラムのビートを聴かせていたオーストラリアのドラマーMITCHELL・CONNELLY(BEAUTIFUL GIRLS)のビートが孤高に響きANGUSのアコースティック・サウンドが訥々と流れて来る落ち着いた雰囲気でブリティシュ・フォーク調の感じがある曲です。
14曲目"Old Friend(Hidden track)"(3:03) 前の曲が終了してから約10秒のブランクの後に始まるナイロン弦ギターを爪弾くANGUSの弾き語りです。メリハリを付けたティンパニーの打撃音と心地好い響きを聴かせるフルートの調べなどTHE DREAM ACADEMYのサウンドの影響を感じます。
13曲歌詞付 20ページ物写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:66分06秒 (JULIAとANGUSとの歌声にそれぞれのサウンドが見事にバランスした素敵な1枚です。でも、ANGUS君せっかくのハンサムなんだから少し小奇麗にすればいいなと思いのですが...余計な御世話かな?)'10年8月8日更新
2010年度ベスト5


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写真  ANGUS & JULIA STONE / Down The Way (Deluxe Edition)
 ・2010 EMI Music Australia Pty Ltd.    6098652

JULIAとANGUSのバランスが見事・・・

このアルバムは、オーストラリアのシドニー出身の姉弟デュオANGUS & JULIA STONEの3枚目('06/07年のEPカップリング盤[Heart Full Of Wine/Chocolates & Cigarettes]を含む)のアルバムで、オーストラリア限定2枚組特別盤です。本国でのリリースは、通常盤と同じく '10年3月12日に行われています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANGUS・STONE:ヴォーカル/ギター/バンジョー/ハーモニカ/ドラム・マシーン/プロデュース、JULIA・STONE:ヴォーカル/キーボード/ギター/プロデュースの他、KIERAN・KELLY:ギター/ティンパニー/副プロデュース、MELVIN・DUFFY:スティール・ギター、TOMMY・EICHMANN:キーボード/シンセサイザー、CLAY・MACDONALD:ベース/バック・ヴォーカル、KIMON・KIRK:ベース/ヴォーカル、ROB・CALDER:ベース、BRAD・ALBETTA:ベース/ピアノ/副プロデュース、MATT・JOHNSON:ドラム/パーカッション、MITCHELL・CONNELLY:ドラム、MASON・INGRAM:ドラム、GLEN・ABSOLUM:ドラム、JON・MIZRACHI:ドラム・プログラミング、GOVINDA・DOYLE:副プロデュース、C. J. CAMERIERI:トランペット、SALLY・HERBERT:ストリングス・アレンジ、CHRIS・WORSE:チェロ、IAN・BURGE:チェロ、LOUISA・FULLER:ヴァイオリン、JOHN・METCALFE:ヴィオラの英/米/豪のベテラン達です。
尚、今回掲載したレビューは、通常盤と同じ部分は、そのまま掲載させて頂きます。その他の仕様の違う項目のみ追加記載しました。

DISC:1 [Down The Way] 収録時間:66分08秒
1曲目"Hold On"(4:25) どこかで聴き覚えのあるエクスペリメンタルなイントロのサウンドを過ぎてから登場するギミックなMASON・INGRAMのツイン・ドラム風のビートと憂いのあるJULIAの歌声からノックアウトされたこのアルバムからの一押しの曲です。美しく響くストリングスの調べと柔らかいキーボードのサウンドも心地好く流れて来ます。
2曲目"Black Crow"(3:50) バックの少し荒れたギターのサウンドからCROWDED HOUSENEIL・FINNの曲からの影響を感じさせるANGUSのヴォーカル曲です。シンプルなリズムの流れから後半に登場するストリングの調べがANGUSの切ない歌声に似合いますね。
3曲目"For You"(5:19) ANGUSのギターの爪弾きに合わせて歌うJULIAのヴォーカル曲です。可憐な彼女の歌声に絡むアコースティック・サウンドとリズムの流れは、どこか名曲[Dust In The Wind]の持つ雰囲気も感じます。
4曲目"Big Jet Plane"(3:59) イントロのギターのサウンドから聴き入るイノセント・ヴォイスANGUSのヴォーカル曲です。ANGUSのサイド・プロジェクトLADY OF THE SUNSHINEでの '09年の収録曲です。この曲の副プロデュースは、LADY OF THE SUNSHINEのベース/ドラムのGOVINDA・DOYLEが担当しています。
5曲目"Santa Monica Dream"(5:30) アコースティック・ギターの心地好い響きの爪弾きとJULIAとANGUSの怠惰さ表現した歌声がゆったりと流れるギター1本によるシンプルなサウンドの曲です。
6曲目"Yellow Brick Road"(7:36) ANGUSのヴォーカル曲で彼の落ち着いた歌声が淡々と響いて来ます。前半の途中からのリズムの流れが変わり、その遥か彼方で響くラップ・スティールのご機嫌なサウンドにANGUSの歌声とは相反する彼のエッジの効いたギターのサウンドとの絡みが渋いのです。
7曲目"And The Boys"(4:09) 少し舌足らずのJULIAの清楚な歌声が響くアコースティック・サウンドの曲です。ミューティングを特徴的に使ったギター・サウンドと篭らしたホーンのサウンドがバックで慎ましやかに流れながら覚え易いメロディが響いて来ます。
8曲目"On The Road"(4:04) 今度はバンジョーとスライド・ギターを使ってアメリカ南部のサウンドを意識したようなルーツ・ロックで、ヴォーカルはANGUSです。LITTLE FEATやLYNYRD SKYNYRDのようなサウンドと言えばお分かり頂けるでしょう。
9曲目"Walk It Off"(3:23) イントロからストリングスのサウンドをたっぷりと使った旅情的なサウンドの曲です。アルバムを通しでこうして聴いているとANGUSとJULIA の歌声とサウンドを使い分けたアルバム作りが良い感じですね。
10曲目"Hush"(4:22) 清楚なピアノの調べにアコースティック・ギターの爪弾きにANGUSのハーモニカによる古くからあるフォーク・スタイルの曲です。そんな感じでこの曲を聴いているとどことなく字余りの歌詞の綴り方や投げやりな歌い方なんかBOB・DYLANのそれに似ていますね。
11曲目"Draw Your Swords"(6:35) アコースティック・ギターの響きに合わせた非常に美しいピアノの調べが残響音と共にふわふわと広がるANGUSのヴォーカル曲です。1曲目がJULIAの表現したANGUS & JULIA STONEのサウンドなら、この曲はANGUSが表現したANGUS & JULIA STONEのサウンドの真髄ではないでしょうか。
12曲目"I'm Not Yours"(3:58) メランコリックなJULIAのピアノと彼女の歌声によるダウンテンポな曲の登場です。次第にダイナミックな調べを聴かせるピアノ・バラードの調べに間奏で聴かせるツイン・ギターでのアレンジも渋いです。
13曲目"The Devil's Tears"(4:42) 前のアルバム[A Book Like This]でもその素晴らしいドラムのビートを聴かせていたオーストラリアのドラマーMITCHELL・CONNELLY(BEAUTIFUL GIRLS)のビートが孤高に響きANGUSのアコースティック・サウンドが訥々と流れて来る落ち着いた雰囲気でブリティシュ・フォーク調の感じがある曲です。
14曲目"Old Friend(Hidden track)"(3:03) 前の曲が終了してから約10秒のブランクの後に始まるナイロン弦ギターを爪弾くANGUSの弾き語りです。メリハリを付けたティンパニーの打撃音と心地好い響きを聴かせるフルートの調べなどTHE DREAM ACADEMYのサウンドの影響を感じます。

DISC:2 [Red Berries] 収録時間:39分46秒
1曲目"Lonely Hands"(3:46) アコースティック・ギターの調べとハーモニカのサウンドでゆったりと幕の開くJULIAのヴォーカル曲です。少し枯れた歌声を聴かせながら訥々と歌詞を口ずさむ彼女の歌声とダウンテンポな沈静化されたリズムが響いてきます。
2曲目"Red Berries"(5:06) '08年に4曲入EP盤[Hollywood]のカップリング曲として本国でリリースされている曲で、ANGUSのアコースティック・ギターとハーモニカによる弾き語りによるスローな曲です。甘く涼しく響く彼の歌声とアコースティックなサウンドが心に染みますね。
3曲目"All The Colours"(4:31) めずらしくレゲエのリズムの曲の登場です。心地好いリズムに乗せ気持ち良くラフなスタイルで歌うANGUSの歌声がまったりと響きます。
4曲目"Choking"(5:45) 通常のオーストラリア盤には収録されていないJULIAのヴォーカル曲です。変則チューニンされたアコースティック・ギターの不協和音が広がるダウンテンポの調べです。雨音に似たサウンドとメロディによるアコースティック・サウンドのJULIAのヴォーカル曲です。'09年にNettwerkからアメリカ向にリリースされた[A Book Like This]にも収録されています。
5曲目"Take You Away"(3:50) '09年シングル盤[And The Boys]に収録されているカップリング曲です。アコースティック・ギターの爪弾きと質素な響きにしたストリングスの調べが流れるJULIAのヴォーカル曲で、落ち着いた雰囲気で聴く者を穏やかな気持ちにさせてくれます。
6曲目"Johnny & June"(3:12) オリジナル曲は、'08年の4曲入EP盤[Hollywood]のタイトル曲でJULIAのヴォーカル曲として収録しています。ここでの収録は、ANGUSがバージョン違いとしてレゲエのリズムにアレンジしています。
7曲目"This Way"(2:39) この特別盤の為の新曲か通常盤に収録されなかったアウト・テイクと思われる曲です。JULIAのアコースティック・ギターによる弾き語りで、通常のスタジオ収録曲とは違ったロウ・マテリアルなラフ・テイクです。
8曲目"Little Bird"(4:28) '07年の4曲入EP盤[The Beast]に収録されているカップリング曲です。この曲もアコースティック・ギターのサウンドのみでゆったり入るANGUSのヴォーカル曲です。JULIAのバック・ヴォーカルと彼女のトランペットの調べも厳かな響きで展開されて行きます。
9曲目"I'll Wait"(3:01) 今度はテンポを上げてきたオルタナティヴ・カントリー・スタイルのJULIAのヴォーカル曲です。この曲も '07年の4曲入EP盤[The Beast] に収録されているカップリング曲です。
10曲目"Change"(3:24) 循環コードによるANGUSの弾き語りで、高いキーで掠れた歌声を聴かせるANGUSにしっとりと寄り添うような美しいJULIAの歌声が感じ好いこと。この曲も '09年シングル盤[And The Boys]に収録されているカップリング曲です。
DISC:1の13曲歌詞付 20ページ物写真ブックレット テキスタイル・カバーデジブック仕様 サイン入限定盤 オーストラリア製 (輸入盤) (通常盤を持っていても、やはり豪華ブックレットの限定盤となれば、ついつい買ってしまいますね)'10年9月18日更新
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写真
(オーストラリア盤のみ2人のサインが書かれたスリーブがブックレットに挿入されています)


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写真  ANGUS & JULIA STONE / Angus & Julia Stone (Deluxe)
 ・2014 EMI Music Australia Pty Ltd.    3788833

怠惰感の増した2人・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍しているフォーク・ロック・姉弟デュオANGUS & JULIA STONEの '14年8月1日に本国でリリースされた4枚目('11年のコンピは含まない)のアルバムで、通常盤13曲入りに対して16曲入りとなったオーストラリア限定のデラックス盤です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANGUS・STONE:ヴォーカル/ギター/カリンバ/グロッケンシュピール/カシオ・シンセサイザー/ハンド・クラップス、 JULIA・STONE:ヴォーカル/ギター/ハンド・クラップスの他、BEN・EDGAR:ギター/バンジョー/ラップ・スティール、ROHIN・BROWN(THE WALKING WHO):ギター、JASON・LADER:ベース、ROB・CALDER:ベース/バック・ヴォーカル、RAPHAE・SAADIQ:ベース、THOMAS・BARTLETT:シンセサイザー/キーボード、JON・SOLO:キーボード/ヴィブラフォン/バック・ヴォーカル、ED・ROTH:キーボード/シンセサイザー/メロトロン、LENNY・CASTRO:パーカッション、RYAN・HEWITT:パーカッション、CHRIS・DAVE:ドラム、MATT・JOHNSON:ドラム/パーカッション/バック・ヴォーカル、ELLIOT・HAMMOND:ドラム、JO・SYME:バック・ヴォーカル、TOM・IANSEK:バック・ヴォーカル、GUS・RIGBY:バック・ヴォーカル、ELMO・LOVANO:バック・ヴォーカル、MYKUL・LEE:バック・ヴォーカル、NICK・MAYBURY:バック・ヴォーカル、JUSTIN・ANDRES:バック・ヴォーカル:バック・ヴォーカル、SCOTT・MELLIS:バック・ヴォーカル、CHARISSA・NIELSEN:バック・ヴォーカル、KENLI・MATTUS:バック・ヴォーカルなどANGUSやJULIAのソロ・プロジェクトやロス・アンゼルスのミュージシャン達が参加しています。
尚、今回のアルバムは、ベテラン・プロデューサーRICK・RUBINを迎え、カリフォルニアにて収録されています。

1曲目"A Heartbreak"(4:16) このアルバムからビデオ第1弾となった比較的シンプルな歌詞とメロディによる曲です。日本でもお馴染みのLENNY・CASTROがパーカッションで参加し怠惰ながらもパーカッシブに攻めて来ます。
2曲目"My Word For It"(4:08) この曲も怠惰感のあるJULIAの絶妙な外し気味のヴォーカルが聴ける曲です。揺らぐギターやキーボードのサウンドが印象的です。
3曲目"Grizzly Bear"(4:08) ANGUS君のヴォーカル曲の登場です。曲名(最大級に凶暴な熊)と優しい歌詞とは対照的な内容となっていてサウンドの方は、軽い乗りを刻むギターのサウンドが流れて行きます。
4曲目"Heart Beats Slow"(4:35) ANGUSとJULIAのアルバムを聴いているとイントロのメロディとサウンドが非常に綺麗で繊細があります。この曲も非常にイントロが美しく2人の歌声が登場する頃には、すっかりと曲の中に引き込まれているのです。
5曲目"Wherever You Are"(3:41) 今度はアコースティク・ギターの美しい爪弾きによるJULIAのヴォーカル曲です。歌詞の中に「日本語を話すあなた」と非常に気になるところがあります。
6曲目"Get Home"(4:31) 微妙なヴィブラートが増して来たANGUS君のヴォーカル曲です。リズム的に例えるとJOHN・WAITEの"Missing You" やTHE POLICEの"Every Breath You Take" ように感じます。
7曲目"Death Defying Acts"(5:13) 強烈なイメージを想像されるタイトルの曲です。ANGUSの掻き鳴らすエレクトリック・ギターのソロが登場する頃には、死に挑戦したショーやマジック・ショーに置き替えた気分を歌っているようです。
8曲目"Little Whiskey"(3:36) めずらしく元気一杯に歌うANGUSのヴォーカル曲です。シンプルながら叩きに叩くMATT・JOHNSONのドラムも元気一杯です。
9曲目"From The Stalls"(5:09) 厳かに奏でられる2本のギターによる長い目のイントロが明けて登場するJULIAの可愛い歌声が響く曲です。アルバムの収録は勿論のことツアーも一緒に出るBOB・COLDERのベースの旋律との絡みも本当に素晴らしいですね。
10曲目"Other Things"(2:59) チューニングの外れたチープなサウンドのギターの音色と怠惰に歌う2人の歌声によるLo-Hiな曲です。シンプルなコードを循環させた御気軽なメロディに業と微妙に外した歌いぶりは、本当に感心します。
11曲目"Please You"(5:40) 今度は短い歌詞をリフレインとした泣きに近いANGUSの歌声によるスローな曲です。揺らぎを持って穏やかに流れるバックのサウンドとリズムは、シンセ、メロトロンと複数のキーボード系の演奏によって組立てられています。うたケルト音楽かトラディショナル・フォーク・ソングからの影響を強く感じさせます。
12曲目"Main Street"(5:35) この曲もイントロが聴かせる魅力を持っているJULIAのヴォーカル曲です。妖艶な陽炎が立ち込めるメイン・ストリートに立ちはだかりながら歌うJULIAの姿を想像します。
13曲目"Crash And Burn"(6:36) 荒らしたギターのサウンドが飛び交う、ちょうど収録地ロス・アンゼルスで活躍しているCROSBY,STILLS,NASH & YOUNGの70年代のサウンド然とした曲です。ANGUSの幼馴染でありTHE WALKING WHOのギター/ヴォーカルの ROHIN・BROWNの泣きのギターが炸裂します。
尚、通常盤はこの曲までとなっています。
14曲目"Do Without"(4:15) バンジョーとアコースティック・ギターによる少し長閑さを感じさせ2人のヴォーカル(ユニゾン)による曲です。時折入るANGUSの弾くカシオ・シンセサイザーの和みのサウンドが好いですね。
15曲目"All This Love"(4:05) 今度はスピード感を放って登場するJULIAのヴォーカル曲です。キビキビと躍動的に響くJASON・LADER(MAROON 5,BEN・LEE)のベースがまた好いのです。
16曲目"Rose"(3:29) アルバム最後の曲は、ちょっと遊び心のサウンドやオムニコードやスタイロフォンまで登場する無機質感を醸し出すANGUSのヴォーカル曲です。収録地カリフォルニアに出向いた後に書かれた歌詞のように思われます。
通常盤用13曲歌詞付 20ページ豪華写真ブックレット デジパック仕様 オーストラリア限定盤 (輸入盤) 収録時間:71分26秒 (全体的に怠惰感の増した2人のこのアルバム、前作に引き続いて本国で大ヒット中です。尚、16曲入デラックス盤はフランスでもリリース)'14年8月30日更新


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写真  ANGUS & JULIA STONE / Snow
 ・2017 NETTWERK MUSIC GROUP INC.    0 6700 31064 2 9

今作はちょっと雰囲気を変えて・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍しているフォーク・ロック・姉弟デュオANGUS & JULIA STONEの '17年9月15日に本国でリリースされた5枚目('11年のコンピ盤と'15年のセルフタイトル+ライヴ盤は含まない)のアルバム(北米よりリリースされた盤)です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANGUS・STONE:ヴォーカル/ギター/シガー・ボックス・ベース/オルガン/プロデュース、 JULIA・STONE:ヴォーカル/ギター/トランペット/ドラム/オルガン/ピアノ/プロデュースの他、BEN・EDGAR:ギター/ドラム、DANN・HUME:ベース、ERIC・COELHO:ベース/バック・ヴォーカル、THOMAS・BARTLETT:プログラミング/キーボード、DANIEL・FARRUGIA:ドラム/オルガン、MATT・JOHNSON:ドラム、PETE・WILKINS:ドラム、ROSS・IRWIN:トランペット、ROHIN・BROWN:バック・ヴォーカル、FIONA・FRANKLIN:バック・ヴォーカル、MARIA・STRATTON:バック・ヴォーカル、MIKEY・BEE:バック・ヴォーカル、MYLEE・GRACE:バック・ヴォーカル、STEFAN・JOSÉ:バック・ヴォーカル、VINNIE・LADUCE:バック・ヴォーカルの一部前作に参加していたミュージシャンが参加しています。
尚、今回のアルバムは、プロデュースは自身にて行われています。

1曲目"Snow"(4:12) このアルバムの収録風景を使ったトレーラーに使われていた曲です。一聴して分かるこのデュオらしい明快なリズム、サウンドとJULIAのヴォーカルに続いて反復するように歌うANGUSの優しい歌声が心地好い。
2曲目"Oakwood"(3:43) 弾けるように奏でられるベースのサウンドとその合間に流れるエコーの効いたギターの音色がスリリングさを感じる曲です。ANGUSの起伏や息継ぎを抑えた歌うぶりがクールに広がります。
3曲目"Chateau"(4:33) めずらしくストリングスの調べを取入れた美しいサウンドとメロディの曲です。この曲でもANGUSがリード・ヴォーカルを務め、いつもの彼の怠惰感の持ち味と違った軽やかさをこの曲では伝えて来ます。
4曲目"Cellar Door"(4:41) リズムボックスの淡々としたビートを使ったJULIAの歌声から入る曲です。途中よりリズムを変えANGUSのヴォーカルにシフトする頃には丁度2曲目の曲の雰囲気に似たところを感じます。
5曲目"Sleep Alone"(4:29) ドラムとベースのサウンドのうねりが攻めて来る曲です。ヴォーコーダを使った2人の幼児のような歌声のサウンド・エフェクトもアクセントとなっています。
6曲目"Make It Out Alive"(3:17) ANGUSのほぼスポーケンによる曲ですが、JULIAの可愛らしさ歌声が爽やかの雰囲気を醸し出しています。バンジョーやマンドリンを使った泥臭い感じを逆にさらっと使ったアレンジも見事ですね。
7曲目"Who Do You Think You Are"(6:51) この曲もリズムボックスを使ったレトロな雰囲気を感じさせる曲ですが、ANGUSのヴォーカルと彼のギターのサウンドが登場する頃は、ロードムービーの挿入歌的な感じを伝えるライヴ仕様の長尺な曲でもあります。
8曲目"Nothing Else"(4:24) ANGUSのギターの爪弾きを追うように奏でるJULIAのギターの爪弾きと訥々と歌うJULIAのヴォーカル曲です。JULIAの怠惰感と伝えるタイミングをずらした巧みな歌いぶりとバックのアコースティック・サウンドが本当に渋いとしか言いようがありません。
9曲目"My House Your House"(4:42) いつものJULIAとANGUSのヴォーカルが交互に反復させる馴染み感のある曲です。この曲も巧に上手く音程を外してJULIAの歌声が印象的に耳に残ります。曲の最後は、スタジオの全員での大合唱となっています。
10曲目"Bloodhound"(3:58) ちょい聴きではR & Bかレゲエのシンガーの域にまで達した間や溜めを持ったANGUSの歌いぶりが見事な曲です。ハモンドや奥まった域で奏でられえる電子トーンを意識したギター・サウンドがレロトチックに響きます。
11曲目"Baudelaire"(4:14) 曲を聴く前のタイトルのBaudelaire(ボードレール)が気になって調べてみました。1800年代に活躍したフランスの詩人なんですね。曲の方は、JULIAとANGUSが同時に歌うちょっとマオリ民族の音楽からの影響を感じさせる音の響きがあります。
12曲目"Sylvester Stallone"(3:23) ハモンド独特のサウンドの響きがイントロから流れる落ちついたリズムとサウンドの曲です。交互にヴォーカルを執るANGUSとJULIAの歌声の合間に流れる和太鼓風のドラムの響きが心地好く伝わります。
全12曲歌詞付 24ページ豪華ブックレット デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:52分30秒 (前作の見出しに怠惰感の増した2人と記したのですが、今作はちょっと雰囲気を変えてのリリースです)'17年11月3日更新
2017年度ベスト5


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写真  ANGUS & JULIA STONE / Life Is Strange
 ・2021 Angus & Julia Stone Pty LTD.    BMG 538750362

CDのリリース予定なし(後にCD購入)・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍しているオルタナフォーク・ロック・姉弟デュオANGUS & JULIA STONEの '21年8月20日に本国でダウンロード・リリースされた6枚目('07年のEPカップリング盤を含み '11年のコンピ盤と'15年のセルフタイトル+ライヴ盤は含まない)のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANGUS・STONE:ヴォーカル/ギター/ベース/パーカッション/プロデュース、JULIA・STONE:ヴォーカル/ギター/オルガン/プロデュースの他、BEN・EDGAR:ギター/ペダル・スティール・ギター/バンジョー、ROB・CALDER:ベース/バック・ヴォーカル、JAMES・GILLIGAN:ベース/ペダル・スティール・ギター/シンセサイザー、DANN・HUME:ベース、THOMAS・BARTLETT:キーボード/シンセサイザー、LEIGH・FISHER:ドラム/パーカッション/サンプル、DANIEL・FARRUGIA:ドラム、MATT・JOHNSON:ドラム/バック・ヴォーカル、IAN・BURDGE:ストリングス、SALLY・HERBERT:ストリングス/ストリング・アレンジのお馴染みのミュージシャン達が参加しています。
尚、アルバムの収録は、ANGUS所有の牧場、アメリカのコロラド州及びニュージーランドのニール・フィン所有のスタジオとの事です。

1曲目"Love Song"(3:45) やっぱりこのイントロから流れるちょっとダサいチャカポコサウンドがこのANGUS & JULIA STONEの魅力ですね。スタジオ・アルバムとしては、4年ぶりに聴く2人の歌声に1曲目から見事にやられちゃいました。 静止画に歌詞が記載されたビデオが公開されています。
2曲目"Heavy Gets Light"(3:33) 次は牧歌的なスライド・ギターやマンドリンを使った曲です。ANGUSの歌声に続いて登場するJULIAのアニメ的な非常に可愛らしい歌声がやっぱり堪りませんね。 この曲も静止画(ジャケ写真)に記載されたビデオが公開されています。
3曲目"Living Underground"(4:30) このアルバム購入前から最初にぐっと掴まれた曲です。ANGUSの怠惰感漂う歌声とエッジ感を増し飽和してしまったギター・サウンドが堪らなくJULIAのこれまた怠惰感のある引きずりヴォーカルが好いですね。 この曲も歌詞付ビデオが公開されています。
4曲目"For Remembering"(3:58) アコースティック・ギターの美しい爪弾きによるANGUSとJULIAのデュオ曲です。歌詞の中にも登場する古いギターの音色とあるよう2人の歌にまつわる想い出が込められています。 この曲も歌詞付ビデオが公開されています。
5曲目"Take Me Home"(4:08) この曲をぱっと聴いて想像なのですが、曲の感じからニールのRoundhead Studiosでの収録じゃないのかなと思わせるリズムの間合いやサウンドを非常にシンプルにしたスタイルを感じます。 この曲も歌詞付ビデオが公開されています。
6曲目"Let Me Know"(4:27) ANGUSのちょっと癖のあるすこし鼻に抜けるような歌声が聴き応えのある曲です。この唄いぶりだけじっと耳を澄ませ聴き入っているとベテランの域に入ったANGUSの燻し銀的な所を感じます。 この曲も歌詞付ビデオが公開されています。
7曲目"Blue"(3:19) 自宅の使い古したソファに腰かけて2人がアコースティック・ギターを爪弾きながらさらっと収録した感のある肩肘張らないような曲です。そのようなスタイルからバンジョー、チェロなど加えて展開されています。 この曲も歌詞付ビデオが公開されています。
8曲目"Forever For Us"(3:46) この曲でもその特徴的な歌声を聴かせるANGUSにきりっとスパイスを効かせたJULIAの歌声が全体を締めた感が伝わるゆったりとした曲です。
この曲も歌詞付ビデオが公開されています。
9曲目"From A Dream"(4:30) JULIAがメインを執るトロピカルテイストの曲です。バックで響くバックワード的なボリューム・コントロールされたギターの調べが非常に心地好く感じられます。
この曲も歌詞付ビデオが公開されています。
10曲目"In My Arms"(3:03) 今度は、ANGUSのアコースティック・ギターによる弾き語りの落ち着いた曲です。メロディの淵をなぞるように奏でられるチェロの響きも非常に心地好く響いて来ます。
この曲も歌詞付ビデオが公開されています。
11曲目"When Was That"(4:12) 再びJULIAのメイン曲です。少しだけ変則チューニングしたアコースティック・ギターの響きが特徴的なこの曲からも牧歌的な雰囲気を醸し出しています。
この曲も歌詞付ビデオが公開されています。
12曲目"Tears"(2:42) チェロの厳かな音色をイントロに使ったセレナード的な曲です。曲名通り泣きを誘うANGUSの歌声に切ないストリングスの調べが響きます。 この曲も歌詞付ビデオが公開されています。
全12曲歌詞付 20ページ物豪華写真ブックレット デジパック仕様 CD:ドイツ製 ジャケ:U.S.A.製 (輸入盤) 収録時間:45分59秒 (10月にダウンロード盤を購入済みでしたが、'21年々末CD盤とLP盤がリリースされたので、買い直しまいました! )'21年12月29日再更新
2021年度ベスト5


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写真  ANGUS & JULIA STONE / Cape Forestier
 ・2024 Play It Again Sam.    PIASR5200CDJ

オーソドックスが魅力・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍しているフォーク・ロック・姉弟デュオANGUS & JULIA STONEの7枚目('06/07年のEPカップリング盤[Heart Full Of Wine / Chocolates & Cigarettes]を含む)のアルバムで '24年5月15日に国内でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANGUS・STONE:ヴォーカル/ギター/ハーモニカ/プロデュース、JULIA・STONE:ヴォーカル/ギター/プロデュースの他、BEN・EDGAR:ギター/ペダル・スティール・ギター/ラップ・スティール・ギター/マンドリン/バンジョー/チター/ベース/オムニコード/ループ/ドラム/ピアノ/オルガン/ロンロコ/プロデュース、ROB・CALDER:ベース/バック・ヴォーカル、JAMES・GILLIGAN:ベース、THOMAS・BARTLETT:キーボード、JON・SOLO:キーボード、LEIGH・FISHER:ドラム、MATT・JOHNSON:ドラム/バック・ヴォーカル、IAN・HAWKE:ドラム、ROSS・IRWIN:トランペット/ストリング・アレンジ、CHARLOTTE・JACKE:チェロ、CERIDWEN・DAVIES:ヴィオラ、LUCY・WARREN:ヴァイオリン、MADELINE・JEVONS:ヴァイオリン、GEORGIE・DARVIDIS:バック・ヴォーカルの過去のアルバムからの付合いのあるミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Losing You"(3:35) 70年代のアメリカのカントリー・ロック風のサウンドとメロディを踏襲した感のある曲です。途中から入るドラムのビートと長閑な響きを放つペダル・スティール・ギターの音色が好いですね。モノクロで制作されたビデオもどうぞ。
2曲目"Down To The Sea"(3:19) この曲もどこと無くアメリカの70年代のブルース/ロック的な雰囲気を醸し出している曲です。BEN・EDGARの弾くヴィンテージ・フェンダー・ストラトキャスターらしき枯れた渋いサウンドが堪りませんね。2人が登場したビデオもどうぞ。
3曲目"My Little Anchor"(3:45) Lo-HiにしたANGUSの歌声による牧歌的なサウンドの曲です。バンジョーとアコースティック・ギターの爪弾きのサウンドに心地好くANGUSとJULIAが優しく流れて来ます。
4曲目"Cape Forestier"(3:52) イントロ明けから登場するANGUSのあのヴィブラートのある歌声が堪らないタイトル曲です。終盤で登場するBEN・EDGARのギターの音色にやられましたね。収録とツアーの様子を撮影したビデオもどうぞ。
5曲目"County Sign"(5:52) 長閑に流れるペダル・スティール・ギターの音色と今度は、持ち前の気だるさを持った2人の歌声が響く曲です。スローなカントリー・ソング然としたメロディと歌詞がゆったりと流れ去ります。
6曲目"City Of Lights"(3:57) イントロのドラム・ビートが彼等の曲を最初に聴いた '07年の "Paper Areophane" を思い出される曲です。ここ迄登場が少なかったJULIAがメイン・ヴォーカル曲です。相変わらず可愛らしさを持った彼女の歌声が好いですね。
7曲目"No Boat No Aeroplane"(5:12) 枯れた響きのバンジョーの爪弾きに合わせ歌うANGUSの歌声とバックに薄く響くJULIAの歌声が切なく響く曲です。どこと無く'10年の曲 "Big Jet Plane" の雰囲気が漂って来ます。めずらしくアニメで制作されたビデオもどうぞ
8曲目"The Wedding Song"(3:16) JULIAのヴォーカル曲の登場です。このアルバムの演奏で大忙しのBEN・EDGARのラップ・スティール・ギターの音色とトランペットのROSS・IRWINの演奏が好い味を出しています。
9曲目"I Want You"(2:55) BOB・DYLAN '66年の曲のカバーです。オリジナル曲でも演奏されるハーモニカの演奏は、収録でもANGUS自身が吹いています。このアルバム紹介についてあったどこかのWEBにこの曲のANGUSの歌いぶりがBOBに似せてしわがれ声とあったのですが、ANGUSはもともとこのしわがれが彼の魅力です。
10曲目"Somehow"(4:41) 再びJULIAのヴォーカル曲の登場です。うな垂れたように奏でられるアコースティック・ギターの音色から後半から登場する美しいストリングスとハーモニーの美しいこと。
11曲目"Sitting In Seoul"(3:50) この曲もJULIAのヴォーカル曲です。演奏しているメンバーも前曲とほぼ同じ構成となっており、この曲も美しいストリングスの音色が響きます。JULIAが家路を急ぐ心の内を歌詞に綴っています。
12曲目"The Wonder Of You"(0:58) ELVIS・PRESLEY '70年のヒット曲のカバーです。ここでの収録は、前の曲でのストリングスの音色を使った短い終焉部の歌詞の一節によるアルバムのエンディングを告げる意味で収録されているようです。面白いことにブックレットには歌詞が全て記載(著作権の関係か)されているのですが、歌われている部分は終焉部のみです。
全12曲歌詞付 20ページ物豪華写真ブックレット デジパック仕様 E.U.製 (輸入元販売輸入盤) 収録時間:45分19秒 (思いつきで見出しにオーソドックスが魅力と記載したのですが、アルバムを聴き進むにつれ、やはりこのことに妙に納得しました!)'24年9月13日更新


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写真  ANNA CODDINGTON / The Lake
 ・2008 Tea Set Records    TST002

ANNA好いですね・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているS.S.W.ANNA・CODDINGTONのソロ名義によるデビュー・アルバムで、本国でのリリースは、'08年6月2日にされています。
ソロ・デビューする以前は、本国のインディーズ・バンドDUCHESSで、ヴォーカル/ギターを担当し、EP盤にてバンド・デビューしています。また、このアルバムにも参加しているN.Z.の女性S.S.W. ANIKA・MOAやBIC・RUNGAのバック・ヴォーカルも務めている実力派です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANNA・CODDINGTON:ヴォーカル/ギター/ハーモニカ/プロデュースの他、NED・NGATAE:ギター/タンバリン/グロッケンシュピール/バック・ヴォーカル、CHIP・MATTHEWS:ベース、RIKI・GOOCH:ドラム、STEPH・BROWN:キーボード、ANIKA・MOA:バック・ヴォーカル、TIM・GUY:バック・ヴォーカル、NEIL・FINN:キーボードなどのN.Z.の有名人も参加しています。

1曲目"Hold You Here "(3:18) 軽快なギターの調べと心地好いドラムのビートが流れるこのアルバムからの最初のシングル・カット曲です。耳当たりの良いANNAの歌声を映えさせる充実したバックの演奏と私をANNAの作り出す曲に惹きつけたキャッチーなサウンドとメロディ・ラインを感じさせます。
2曲目"Low Tide"(2:59) リズムを落して来た少しメランコリックさを持った女性S.S.W.らしい曲の登場です。少し風変わりなギター・コードを聴かせる進行とためらいがちな女性の心理を書いた歌詞が心に響きますね。
3曲目"Sweet,Sweet Nothings"(2:55) 次は単純な3コードの進行で聴かせるシンプルな曲で展開します。アルバム前半の休憩的な雰囲気にキィウイ・ミュージックらしいレイド・バック感を感じますね。
4曲目"The Long Way Home"(3:18) イントロのアコースティック・ギターの爪弾きが美しく響くANNAの弾き語りによるアコースティック・ナンバーです。静けさをバックに歌うANNAの孤高な歌声と弦の響きとその残響音まで聴き入っている自分にふと気付くのです。
5曲目"Sentences"(3:30) この曲も心地好いリズムと爽やかな乗りを感じさせる曲ですね。ANNAのハーモニカとギターの爪弾きによるサウンドの波が柔らかく押し寄せて来るのです。
6曲目"T-Shirt"(2:19) このアルバムからのシングル・カット第2弾の曲です。エッジ感のあるギターのサウンドと"キモ" を強く感じるサビの調べの女性らしいロマンチックな歌詞が綴られています。
7曲目"Come Now"(3:29) 前の曲が終わって行き成りカット・インして来る軽めのブルース調の曲です。ゴスペル調のハモンドのサウンドに合わせてゆったり歌うANNAの少し繊細な歌声がこぢんまりと響きます。
8曲目"The Lake"(3:50) 鳥肌が立ったダウンテンポのメランコリック・ナンバーの登場です。騒ぎ過ぎないバックの演奏と清楚なANNAの歌声も次第のエモーショナルに登ります。この辺りは、ANNAがオープニング・アクトやバックでのサポートで一緒にツアーをしたBIC・RUNGAの雰囲気と同じものを強く感じます。
9曲目"Never Change"(2:50) '09年12月にリリースされたこのアルバムからの第3弾シングル曲です。サウンド的には、シングル・カット第2弾だった6曲目"T-Shirt" と共にシングル曲映えするところを感じるガールズ・ロック的な曲ですね。
10曲目"Excuse Me"(3:22) イントロからメランコリックな雰囲気を醸し出すNEIL・FINNのピアノの演奏とANNAの歌声が切なく響く美しいメロディとサウンドによるピアノ・バラードです。私が昔からのファンであるNEIL・FINNがピアノの演奏で参加しているところも非常に興味深いですね。
11曲目"What A Shame"(2:49) いよいよこのアルバムの最後の曲の登場です。溜めを持って奏でたれるイントロの調べから聴き入る雰囲気を持っていますね。ゆったりと奏でられるANNAのギターの爪弾きと共に美しい彼女の歌声が切なく響いて来ます。
全11曲歌詞付 写真ライナー 限定3折デジパック仕様 N.Z.製 (輸入盤) 収録時間:34分46秒 (日本では、あまり知られていないこのANNA・CODDINGTON、アルバム入手も日本では難しいでしょうが、ANIKA・MOAやBIC・RUNGA繋がりで日本にもきっと紹介される日が近いでしょうね)'09年12月27日再更新


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写真  ANNA CODDINGTON / Cat & Bird
 ・2011 Tea Set Records Ltd.    TST003

ANNAのしっとりとした歌声・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているS.S.W.ANNA・CODDINGTONの '11年2月21日本国でリリースされた2枚目のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANNA・CODDINGTON:ヴォーカル/ギター/パーカッションの他、NED・NGATAE:ギター/ヴォーカル、MIKE・HALL:ベース/ヴォーカル、RIKI・GOOCH:ドラム、L.A.MITCHELL:キーボード/ヴォーカル、ANIKA・MOA:バック・ヴォーカル/ハンドクラップ、KARA・RICKARD:バック・ヴォーカル/ハンドクラップの前作からのミュージシャンも参加しています。
尚、プロデュースは、ギターのNED・NGATAE(ANIKA・MOA,SOLA ROSA)とANNAとの共同で行われています。

1曲目"Free"(3:22) 爽やかで歯切れ良いギターのサウンドがイントロから流れる軽快な乗りを感じさせる曲です。前作より更にしっとりと憂いを増したANNAの歌声がすぅ〜と心地好くギター・サウンドに纏われて広がって来ます。
2曲目"Bolt"(2:12) このアルバムからのシングル・カット第1弾によるキャッチーなサウンドの曲です。この曲も幾重に重ねられたギターのサウンドが溢れています。ANNAが在籍していたインディーズ・バンドDUCHESSの紹介記事で影響された数多くのバンド名の中にGOLDENHORSEとあり、やはりこの曲のサウンドは彼らの影響を感じますね。
3曲目"Get Involved"(4:01) 丁寧に奏でられるギターのサウンドによるしっとりとした流れを感じる曲です。ANNAのバックに広がる男性コーラスとハモンドの調べも切なく響いて来ます。
4曲目"Heavy Boots Blue Skies"(3:00) コード進行やメロディの流れは2曲目と通じる感じの曲で、リズムとアレンジ違いによる落ち着いたパートからアグレッシヴな部分へと交互に進行させています。DUCHESS時代にはパンク・ロックな曲も演奏していたANNAの音楽遍歴の1部を垣間見せる感じです。
5曲目"Underneath The Stars"(4:19) 今度は全体に落ち着いたサウンドとメロディを聴かせる曲の登場です。ギターのサウンドとキーボードの調べに挟まれたANNAの清楚さを感じさせる歌声が心地好く伝わって来ます。この曲でのバック・ヴォーカルは、ANIKA・MOAです。
6曲目"Lights Ahead"(5:07) 非常に美しいアコースティック・ギターの調べが曲全体にしっとりと響いている曲です。ANNAの歌声も前作より数段しっとりとした憂いを増したこの曲は、私的に今年の"ヘビロテ" となるでしょう。
7曲目"Cat & Bird"(2:41) 前作ではアレンジ的に直球勝負的な感じが多く収録されていたと感じさせていたのですが、この曲も最初に聴いた時は、同じような印象でしたが、途中よりよりの変調とアレンジが非常に巧みさとキャッチーさを感じます。
8曲目"Little Islands"(3:14) ワイルドなサウンドを聴かせるギターとエモーショナルなドラムのビートが響く力強さを感じさせる曲です。このアルバムをリリースした後のライヴなどできっと演奏されそうな乗りの良さが伝わって来ます。
9曲目"Your Past For Years"(4:02) ギミックなコード進行を感じさせるギター・ポップなサウンドの曲です。次にシングル・カットされるならこの曲だと思わせるリスナー受けするキャッチーさとギター・サウンドならではの良さを感じます。
10曲目"Open"(4:28) この曲もバックで響くRIKI・GOOCHのドラムとMIKE・HALLのベースのサウンドの素晴らしい演奏を聴かせる曲です。頼もしいバック陣の演奏に囲まれてANNAの歌声と彼女のギターのサウンドも映えますね。
11曲目"Black Light"(4:30) アシッド系のサウンドを聴かせるダウンテンポの曲の登場です。次第にサウンドをブリット・ロック風に展開させダイナミックなドラムのビートやサイケデリック調のアレンジも感じるこの曲も前作より音楽的に1回り大きくなったと感じさせる曲調です。
歌詞無し ライナー無し 2折紙ジャケット仕様 N.Z.製 (輸入盤) 収録時間:41分01秒 (デビュー・アルバムをリリースした後、暫く他のバンドやミュージシャンのバックとして活躍していてANNA自身のソロ・アルバムは、どうなっているのかなと心配していましたが、再び彼女は、素晴らしいアルバムを届けてくれました !)'11年3月20日更新


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写真  ANTHONY NIEVES / Autumn Days
 ・2004 Anthony Nieves    FG 020375

メジャー・レーベルからデビューするのも・・・

オーストラリアのパースで活躍しているANTHONY・NIEVESのFLUID GROUND名義にて '04年にリリースされたデビュー・アルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANTHONY・NIEVES:ヴォーカル/マルチ・インスルメンツ/プロデュースの他、JOHN・TROTTER:ドラム、DAMIAN・SNOW:ベース、ROB・AGOSTINI:ベースのオーストラリアのミュージシャンが参加しています。
尚、このアルバムにはフォト・ギャラリー、"Autumn Days" のビデオ・クリップ、アーティスト・インフォメーションが含まれています。

1曲目"I Took Another Chance"(3:40) イントロからご機嫌なサウンドによるフォーク・ポップな曲です。ハンド・クラップスのようなリズムの刻みとANTHONYのROB・THOMAS似(MySpeceで友人同士)のエモーショナルな歌声が印象に残ります。
2曲目"All This Over You"(3:39) カントリー・タッチの調べによるアコースティック調の曲の登場です。メランコリックに歌うANTHONYの若さ溢れる歌声とメロディアスな流による曲です。
3曲目"Take It Slow"(4:14)) アメリカのオルタナティヴ・バンドのサウンドに近い、近年のサウンドによるロックの曲です。前出のROBのバンドのサウンドからの影響を窺わせる曲です。
4曲目"Autumn Days"(4:11) HOWIE DAYとかMATTHEW・WESTのサウンドに通じる明るいポップス/ロックによる曲です。ラジオ/ネット・ミュージックで頻繁にオンエアされそうな王道的なサウンドでしょうか
5曲目"You Are The One"(3:44) MATCHBOX TWENTY meets JOSH・GROBANって感じの曲です。エモーショナルなANTHONY の歌声とマイナーなコードによるセンチメンタルなサウンドが絡み合った聴き応えのある曲です。
6曲目"Give Me One More Chance"(4:08) ピアノのサウンドによる美しいメロディのミドル・テンポのバラードです。次第にテンポを上げてエモーショナルに歌い上げるANTHONYの歌声に聴き入ります。
7曲目"This Is Love"(4:16) 今度はアコースティック・ギターとサンプルのサウンドを使ってのオルタナティヴなミドル・テンポの曲です。サウンドの展開も渋さ感じさせます。歌詞の内容は少し気恥ずかしさを感じますが、ご愛嬌と言うことで…
8曲目"Where Do We Go"(4:34) イントロの荘厳なサウンドが良いですね。幻想的なサウンドを発するキーボードがサンプラーに打ち込まれた音色と絡められたギミックなギター・トーンとシンプルながらビートの刻みが心地好い曲です。1分半程度の静かな曲でキーボードと遠くで響くAIDANのヴォーカルによるシンプルな曲です。
9曲目"You Must Be An Angel"(3:53) アコースティック・ギターの爪弾きのサウンドに合わせてバックで流れるギターのリフが見事に広がりを見せる曲です。メランコリックな色合いが濃い曲で、やはりあのバンドの影響を非常に感じます。
10曲目"Instrumental"(6:27) ボーナス・トラックです。打ち込みのリズムを基本としたベース・トラックにANTHONYがアコースティック・ギターの美しいメロディを重ね合わせています。インストゥルメンタルながら、なかなか聴き応えのあるメロディとギタリストとしてのキャリアも感じさせます。
9曲歌詞付 8ページ物写真ブックレット オーストラリア製 (輸入盤) 収録時間:41分03秒 (インディペンデントとして活躍しているANTHONYですが、メジャー・レーベルからデビューするのも、そう遠い日ではないでしょうね!)'10年10月9日再更新


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写真  ANTHONY NIEVES / All That I Am
 ・2008 Anthony Nieves    AN020375

更にパワーアップ、更にエモーショナルに・・・

西オーストラリアのパースで活躍しているANTHONY・NIEVESの2枚目のアルバムで曲目の登録年度は '08年となっている最新盤です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANTHONY・NIEVES:ヴォーカル/ギター/プログラミング/サウンド・デザイン/プロデュースの他、ROB・AGOSTINI:ベース/プロデュース、ROY・MARTINEZ:ギター/ベース、JOHN・TROTTER:ドラム/パーカッションの前作でのミュージシャンも参加しています。
尚、このアルバムには新曲9曲に旧作からキャッチーな3曲を追加して、ANTHONY・NIEVES名義でリリースされています。

1曲目"A Better Place"(3:43) 躍動的なドラムのリズムと心地好く響くギターのサウンドに乗せて歌うANTHONYの前作でも感じたROB・THOMAS似の歌声による軽いロックの曲です。
2曲目"I'll Be Here"(4:02) すこしテンポを落としたメロウな歌声を聴かせるANTHONYです。後半からはテンポを上げてメロディアスなオルタナティヴ・ロックとなります。
3曲目"One Day At A Time"(3:47) 美しく響くアコースティック・ギターのサウンドによるミドル・テンポの曲です。若々しい歌声と心地好く響くドラムのビートの前半から次第にエモーショナルな歌声を聴かせるANTHONYです。
4曲目"Whats Gone Is Behind"(3:29) メランコリックな響きのギターの調べと切なく歌うANTHONYの歌声から入る曲です。エレクトリック・ギターでのソロもしっかりと聴かせる腕前と歌唱力を持った逸材と認識させられます。
5曲目"You Are The One"(3:41) イントロのパーカッションのビートが印象的ですね。前のアルバムでも5曲目に収録されていた同じトラックです。ANTHONYにとって思い入れのある曲なのでしょう。
6曲目"Hope"(3:57) アコースティック・ギターとエレクトリック・ギターのサウンドとが調和したエモ・ギター・ロックです。前のアルバムでも印象付けたのですが、アメリカのオルタナティヴ・バンドのサウンドに通じるスプリットをANTHONYは持っているようです。
7曲目"Autumn Days"(3:42) '04年のアルバムでも収録されている曲で同一ドラックのようです。ちょっと"ベタ" なサウンドがしない訳ではないのですが、向こうの人には解り易くて丁度良いのでしょう。
8曲目"The Ride"(3:58) この曲は少し前に流行ったような定番的なロック"ン" ロールのリズムの曲です。この曲でもギターの早弾きでのソロをしっかりと聴かせてくれます。
9曲目"This Is love"(4:15) この曲も前アルバムに収録されている曲です。メリハリの効いたベースのサウンドを追加してのトラックでしょうか。
10曲目"You know I will"(3:31) インディペンデントのミュージシャンらしい事前に作られた打ち込みによるリズムに様々な楽器の演奏を重ね合わせた収録です。幻想的なサウンドのイントロからANTHONYのギター・ソロ・パートまで上手くまとめています。
11曲目"In The shadows"(4:02) アコースティック・ギターの美しい爪弾きによるメランコリックな調べの曲です。フォーク・スタイル出だしからエモ・ギターのロック調べへと展開します。
12曲目"This Far"(3:29) 雄叫びに似た歌声を時折付けたオルタナティヴ・ロックのサウンドです。この手のサウンド曲が前作より多く収録されています。後半では更にパワーアップ、更にエモーショナルに展開されたアレンジです。
全12曲歌詞付 8ページ物写真ブックレット オーストラリア製 (輸入盤) 収録時間:45分40秒 (このアルバムのサウンドなどは、少し土臭いサウンド好きのロック・ミュージック・ファンには受け入れられそうな感じがするのですが...)'10年10月9日再更新


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写真  ARBES / Counterways
 ・2024 Third Eye Stimuli Records.   

ドリーム・ポップからオルタナティヴ・ロック・・・

このアルバムは、オーストラリアのメルボルンで活躍しているオルタナティヴ・ロック・バンドARBESの3枚目('15年と '16年のミニ・アルバムを含む)のアルバムで '24年11月1日に本国からのダウンロード・リリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ARBESのJESS・ZANONI:ヴォーカル/ベース、SAM・PANNIFEX:ギター/プロデュース、RYAN・BASILE:ギター、ANITA・AGATHANGELOU:ドラム/パーカッションの4人の他、DARCY・SMART:パーカッション、HUW・CHARLES-WALSH:バック・ヴォーカルが曲により参加しています。

1曲目"Counterways"(2:01) この曲がYouTubeのお勧めに登場した曲で、気になりBandcampでアルバムを購入したきっかけになった曲です。アルバムのオープニングとバンド紹介的なイメージを印象づける短い曲です。
2曲目"Piscean"(2:51) 三味線か琴のような柔らかな弦の響きがイントロから広がる穏やかなイメージの曲です。ANITA・AGATHANGELOUの間合いを取ったドラムのビートやJESS・ZANONIの巧なベースのラインなどどこか強者を感じさせるところがあります。
3曲目"It's You"(3:01) イントロのツイン・ギターとクールなドラムのビートをちょっと聴いただけで掴まれる曲です。過去の2枚のアルバムがカセット・テープ販売と当時3人組でガールズ・バンドのイメージが強かったので敬遠していた自分が恥ずかしくなって来ました。
4曲目"Silver Rings"(5:08) この曲は、イントロからクールに歌うJESS・ZANONIの歌声に惹きつけられる曲です。しかし、後半からSAM・PANNIFEXとRYAN・BASILEの2人がギターを掻き鳴らしながらアグレッシヴに攻めて来るのです。
5曲目"Half Of Understanding"(4:55) 難しそうなギターのリフを奏でる新加入RYAN・BASILEが、イントロから聴かせる曲です。その音色に合わせベースのJESS・ZANONIが気持ち好く歌います。この曲も後半からオルタナティブな流れからエクスペリメンタルなパートを持って変幻して行きます。
6曲目"Impasse"(3:39) お祭りでのお囃子のような太鼓のリズムが気分を高揚させる曲です。一時期のソウル/ファンク・バンド風の派手めのサウンドに囲まれてJESS・ZANONIが「恋する女性の心の葛藤」を歌います。
7曲目"Parameters"(3:31) この曲は、イントロからの浮遊感が心地好い曲ですね。ANITA・AGATHANGELOUのスネアのビートとエコーを効かせたJESS・ZANONIの甘い歌声も宙に浮かび上がります。
8曲目"Full Sight"(3:00) この曲もANITA・AGATHANGELOUのドラムのリズムがユニークな曲です。彼女の繰り出すビートにメンバーがギター、ベースとヴォーカルと囲むように演奏する様が目に浮かびます。ここまで書き進めて来てちょっと一服と思いYouTubeを観ていたらちょうど書いたようなビデオが存在していました。
9曲目"Simple Feeling"(1:19) アコースティック・ギターの美しい爪弾きによる短めの曲です。少し吐息混じりに歌うJESS・ZANONIの切ない歌声からサンプル音源を繋いだ次の曲への導入部的に位置します。
10曲目"One Metaphor"(5:01) アルバム・リリース前にビデオが公開された曲です。高校生の文化祭風のサムネイルの写真とは違って不思議なリフを弾くギターのRYAN・BASILEと胸元に引き寄せた白のフェンダー・プレシジョン・ベースを爪弾きながら滑らかな歌声を聴かせるJESS・ZANONIがかっこ良過ぎます。
歌詞無し PDFによるバンドミニ紹介付 ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:34分31秒 (最初、限定のレコード盤を購入しようと思ったのですが、盤が¥4500、アメリカからの送料¥3500と思ったより高額になった為、断念しました。また、レコード盤は、取扱いや置き場所も困るしね!)'24年11月1日更新


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写真  BEN KING / Ben King
 ・2003 Siren Records    595489 2

GOLDENHORSEのギタリストのソロ・アルバム・・・

GEOFF・MADDOCKと並んで寡黙にギターを弾き続ける青年BEN・KING(現在の活動名はGRAND RAPIDS)のソロ・アルバムでGOLDENHORSEのデビューの翌年 '03年11月14日のリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BEN・KING:ヴォーカル/ギター/シンセサイザー/べース/ストリングス・アレンジの他、MILAN・NOBILO:ギター、BARNABY・BRETTON:ベース、AARON・THOMPSON:ベース、JANEK・CROYDON:ペダル・スティール、MATTHIAS・JORDAN:キーボード、GODFREY・DE・GRUT:キーボード、MIKE・FRNKLIN-BROWNE:ドラム、BREDAN・KAYES:ドラム、GRAHAME・COPE:ドラム/パーカッション、JOEL・WILTON:パーカッション、ANNA・CODDINGTON:バック・ヴォーカル、RODNEY・FISHER:バック・ヴォーカル、SIMEON・BROOM:ヴァイオリン、JULIA・DIBLEY:ヴァイオリン、PAUL・RHODES:ヴァイオリン、JUSTIN・BIRD:ヴィオラ、WARWICK・ROBINSON:ヴィオラ、GEORGE・COOPER:チェロ/ストリングス・アレンジ、SHOBHAN・GERRISON:チェロ、ALISON・SPARKER:フレンチ・ホーンのNZSOのメンバーやオークランドのミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Singing In My Heart"(3:54) イントロから痺れるサウンドです。絶妙な間合いのGOLDENHORSEに似たバタバタと鳴るドラムのビートとBENの時折裏返るヴォーカル・スタイルによるミドル・テンポのギター・ポップスです。
2曲目"No Ordinary Day"(2:27) ギターサウンドたっぷりの明るいポップスで、BEN自身が登場したモノクローム映像のビデオ・クリップが制作されています。PVは、YouTubeへどうぞ。
3曲目"Lavender"(2:52) アコースティック・ギターの爽やかな響きとペダル・スティール・ギターの牧歌的サウンドによる曲です。
4曲目"Freyas Fantastic Surprise"(3:22) エッジの効いたギターのサウンドとエモーショナルなドラムのビートによるパワード・ギター・ポップスです。ANNA・CODDINGTONの可愛らしい歌声によるバック・ヴォーカルも瑞々しいです。
5曲目"You Are The Sun"(2:52) キーボードの美しい響きとパーカッションによるリズムの刻みと浮遊感漂うBENのウイスパー・ヴォイスによる曲です。
6曲目"One Step Ahead"(3:02) NEIL・FINNがSPLIT ENZ在籍時に書いた '80年当時にオーストラリアで5位を記録した懐かしい曲です。オリジナルよりエレクトロニカなサウンドにアレンジされています。余談ですが、CROWDED HOUSEが '88年に初来日した時もNEIL自身が演奏した曲でもあります。
7曲目"Potemkin"(2:49) ドラマチックに展開する少し切ないメロディのギター・バラードです。GOLDENHORSEでは、あまりその歌声を聴かせていなかったBENですが、彼の切なくも甘い歌声は、耳当り心地好さを感じます。また、この曲の題名ですが、あの戦艦「ポチョムキン」と同じ意味です。
8曲目"This Time"(2:29) BENのハートウォームな歌声によるエヴァーグリーン的なギター・サウンドの曲です。軽めのリズムにこれまた軽めのギターのサウンドで流されるポップさが感じ好いですね。
9曲目"Too Much On Your Mind"(3:55) アコースティック・ギターによるゆったりしたリズムの曲に乗せ歌うBENの優しい歌声と美しいハーモニーによる落着いた曲です。JULIE・LONDONの '56年の曲のメロディが、少し感じるところは、ご愛嬌と言うことですね。
10曲目"Twenty One"(4:36) エモーシナルなパーカッションのリズムとキーボードのサウンドによる乗りの良い曲で太いサウンドのギターが心地好く響きます。スキャットによるコーラスも面白いです。
11曲目"In The Wake Of The Storm"(3:10) BENのアコースティック・ギターによる弾き語りです。吐息混じりに歌うBENの歌声と切ない旋律を奏でるギターの調べとの絡みを暫し楽しむことにしましょう。
12曲目"Morning"(11:27) ストリングと美しいハーモニーが調和するBENのウイスパーヴォイスによる曲です。
7分の無収録部分後に1分程度のヒドゥン・トラックがあります。
歌詞無し 小型ポスター型ライナー CCCD仕様 (輸入盤) 収録時間:47分02秒 (GOLDENHORSEのアルバム制作後に作られ本国ニュージーランドでもひっそりとリリースされた感じの隠れた名作のようです)'10年10月9日再更新


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写真  BLANCO TRANCO / Get Back To Me When It's Over
 ・2023 Honeyglider Records    HONEY008

刺さるギターと跳ねるベースのサウンド・・・

このアルバムは、オーストラリアのメルボルンで活躍しているオルタナティヴ/ポスト-ロック・バンドBLANCO TRANCOの2枚目(6曲EP盤)のアルバムで '23年8月4日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TIFF・BROWN:ヴォーカル/キーボード、MATT・McTIERNAN:ギター/バック・ヴォーカル、MARK・HOWELL:ベース/バック・ヴォーカル、SOPHIE・BOYDEN:ドラム/バック・ヴォーカルのBLANCO TRANCOのメンバーだけのようです。
尚、プロデュースは、オースラリアのS.S.W. CALUM・NEWTONです。

1曲目"Punch-Drunk Love"(3:21) 跳ねるベースのサウンドと転がるようなTIFFの歌声が楽しげに聴こえる曲です。バックに広がるMATTのギター・サウンドも煌びやかで楽しげですね。
2曲目"Take Care Of Yourself"(2:50) 歯切れ良いSOPHIEのドラムのビートと心地好い乗りを伝えるMARKのベースラインが耳に残る曲です。時々高域で裏返るTIFFの可愛い歌声も魅力一杯です。
3曲目"Santorini"(2:24) この曲もイントロから聴かせるMATTのギターのリフが非常に面白い曲です。変則的に打つSOPHIEのドラムのビートもやはり一筋縄ではいかないバンドだと理解しましたね。
4曲目"Swim Between The Flags"(3:35) 唸るベースのサウンドと突き抜けるギターのサウンドが特徴的な曲です。この曲ではバックに男性ヴォーカルが付けられているのですが、MATTかMARKかわ不明です。
5曲目"Lara"(3:06) アルバム・リリース前に先行ダウンロードされているキャッチーなメロディとサウンドの曲です。金属音たっぷりなMATTのギター・サウンドとベースのサウンドとの絡みが堪らないスリリングさを放つ流れが好いですね。また、黙々と突き進むSOPHIEのドラムのビートが押し寄せます。
6曲目"Petrichor"(2:36) この曲も5月に先行リリースされている乗りの好い曲です。ライヴでの聴衆の乗りの好さを直に伝える分かり易いメロディとサウンドが広がります。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:17分52秒 (前作EP盤の5曲+1曲とカップリングしたLP盤も限定盤として同時リリースしています)'23年8月4日更新


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写真  BOH RUNGA / Right Here Special Bonus Edition
 ・2009 CRS Records/Universal Music    80617

ライヴ盤をボーナスとしたN.Z.限定盤・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているBOH・RUNGAのソロ名義でのデビュー・アルバムで、本国にて '10年2月8日(通常盤は '09年7月)にリリースされました。
オルタナティヴ・ロック・バンドSTELLAR*のメイン・パーソンとして '96年から '09年頃まで活動して来たBOHは、このアルバムをリリースすると同時にそのSTELLAR*から脱退しているようです。
DISC:1に参加しているミュージシャンは、BOH・RUNGA:ヴォーカルの他、MICHAEL・CHAVES:ギター/ボンゴ/バック・ヴォーカル、BEN・WEST:キーボード、SEAN・HURLEY(VERTICAL HORIZON):ベース、AARON・STERLING(LIZ・PHAIR):ドラム/パーカッション、IZLER:ギター、ZAC・RAE:キーボード/シンセサイザー、ERIC・ROBINSON:ギター/パーカッション、KRIS・POOLEY:キーボード、MARSHALL・ALTMAN:プログラミング/キーボード/パーカッション/プロデュース、MARC・JAMESON:プログラミング、TROY・McKUBRE:バック・ヴォーカル、SERJ・TANKIAN:バック・ヴォーカル、GREG・LASWELL:ヴォーカルのカリフォルニアのミュージシャン達です。
DISC:2に参加しているミュージシャンは、BOH:ヴォーカル/ギター/ベース/ドラム/プロデュースの他、MARC・JAMESON:プログラミング/キーボード、PELLE・HILLSTROM:ギター/ベース/プロデュース、CHE-FU(SUPERGROOVE):ヴォーカル、BEN・SCIASCIA(SUPERGROOVE):ギター、WAYNE・BELL:ドラム、KARI・STEVEN:プロデュース、TROY・McKUBRE: プログラミング/キーボード/ベース/ギター、GREG・JOHNSON:キーボード/ヴォーカル、DAVE・GOODSON:ギター/バック・ヴォーカル、BEN・KING (GOLDENHORSE):ベース/バック・ヴォーカルのN.Z.勢も参加しています。

DISC:1 収録時間:44分51秒
1曲目"Starfish Sleeping"(3:15) 甘いメロディと軽快なサウンドを聴かせるこのアルバム・リリース前のキャッチーなシングル曲です。彼女本来のアグレッシヴさを非常に抑え込んだアメリカ西海岸のオーバープロデュース気味の感じが気になりますけどね...。
2曲目"Evelyn"(4:09) イントロから軽快なサウンドを聴かせるアコースティック・ギターの調べが響く乗りの良さを感じる曲です。この曲のサウンドは、STELLAR*のメンバーとして活躍していた頃の曲調と近いです。
3曲目"Dark Horse"(3:37) やはり3曲目辺りには、しっとりとした曲調による落ち着いて聴かせる曲が収録されています。アメリカの女性S.S.W.然としたギター・ポップなサウンドとメロディの流れが心地好く響きます。
4曲目"Airwave"(5:26) 更にリズムを落して来た曲の登場です。アンビエントな雰囲気を持たせたバックのギター・サウンドと共にメロウにまた美しく響くBOHの歌声とダウンテンポなリズムに乗せ聴く者を落ち着かせるように響いてきます。
5曲目"Be Careful"(3:37) この曲のソリッド感や尖り感は、STELLAR*の初期の曲に非常に近い曲調を感じます。女性ヴォーカルをメインとしたオルタナティヴ・ロックのバンドらしいサウンドです。なぜ、本国で非常に人気のあったSTELLAR*を解散してまでもソロとしてデビューした事を不思議に思わせます。
6曲目"Home"(3:25) バックに響く12弦リッケンバッカーの特長的なサウンドが心地好く広がる軽めのギター・ポップな曲です。BOHの歌声もどことなく軽くさらっと響いて来ますね。
7曲目"Names In The Sand"(3:25) この曲も聴き易くキャッチーなメロディを強く感じさせる曲です。1曲目の曲と同じベクトルを感じさせる今までのBOHの持ち味とは一味違った感じは否めないサウンドです。
8曲目"This Old Heart"(4:48) STELLAR*時代の収録曲"For A While" を彷彿させるメランコリックにR & Bのサウンドとリズムを感じさせるBOHのアグレッシヴな歌声の半面に持つバラードの上手さと今回でのメンバーの演奏の熱さを見事に感じさせる曲です。
9曲目"A Cautionary Tale"(4:27) 今度は、アメリカの女性S.S.W.の書いた曲のような軽めの心地好い乗りを感じさせる曲です。キャッチーなリフを感じ良く繰り返しながら展開されるBOHとプロデューサーのMARSHALL・ALTMANとの共作です。
10曲目"The Sky And The Earth"(4:44) この曲は、アルバムのジャケを伏せられて「どこの国の女性シンガーと思う?」と聞かれたら、即座に「カナダじゃない」と即答しそうな荘厳さと凛としたサウンドを感じさせる曲です。
11曲目"Right Here"(3:53) サンディエゴで活躍しているS.S.W./プロデューサーGREG・LASWELLとデュエットで収録されている落ち着いた調べの曲です。黄昏感を感じさせるGREGの枯れた気味の優しい歌声が非常に感じ良く響いて聴こえるのは、やはり先に紹介した"For A While" でのANDY・LOVEGROVEとBOHとのデュエットでも感じたBOHの歌声との相乗効果があるように思えます。

DISC:2 収録時間:36分00秒
1曲目"Would You Give Your Heart"(3:14) '10年になってからリリースされた最新シングル曲です。バンド・スタイルで展開されるメンバーとの乗りの良さを直に感じさせるギター・サウンドがたっぷりと響くポップな曲です。
2曲目"Come Together(feat. CHE-FU)"(3:51) ご存じTHE BEATLES '69年のアルバム[Abby Road]に収録されているJOHNのヴォーカル曲です。ここでの収録は、オリジナル曲とあまり変からないアレンジとなっていて前半は、CHE-FUのヴォーカルから入り途中よりBOHとのデュエットになっています。
3曲目"Airwave(Solstate Remix)"(5:03) オリジナル曲のリズムを少しだけ上げたアレンジに非常に美しいアコースティック・ギター調べをサンプリングで追加し、プログラミングでソリッドなタイトさを強化した感じ良い曲調となっています。この歯切れ良いサウンドと適度なエレクトロニカをリミックスさせた感じは、オリジナル・ヴァージョンより感じが良いかも。
4曲目"For A While(Live)"(3:13) アコースティック・ギターの弾き語りから入るSTELLAR*時代のヒット曲です。ニュージーランドのS.S.W.GREG・JOHNSONと一緒にツアーした時のライヴにて収録されています。
5曲目"Every Girl(Live)"(3:47) この曲もSTELLAR*時代 '00年のヒット曲です。オリジナル曲は、非常にアグレッシヴなサウンドを聴かせたロック色の強い曲でしたが、このライヴでは、アコースティック・ギターとGREGとBOHとの歌声とによる文字通りアン・プラグドなライヴ収録です。
6曲目"This Old Heart(Live)"(5:08) この曲は、オリジナル収録曲とあまり感じが変わらないライヴでの収録です。BOHのアコースティック・ギター、GREGのピアノにBENのベースのサウンドによるゆったりとした演奏です。
7曲目"Be Careful(Live)"(4:02) E-Bowによるギターのサウンドがバックに渋く鳴り響くライヴ臨場感やBOHのエモーショナルな歌声が鋭く感じさせる収録です。
8曲目"Golden Stairs(Live)"(4:18) 観客の拍手の流れから前の曲の続きに収録されているGREG '08年の[Seven Day Cure] に収録されている曲です。GREGのピアノの弾き語りにBOHのバック・ヴォーカルで落ち着いた雰囲気が伝わって来ます。
9曲目"Names In The Sand(Live)"(3:21) オリジナル盤にも収録されているギター・ポップな乗りの良いサウンドの曲です。軽快なBENのベースとGREGのピアノに乗せてBOHが楽しく歌う様子が聴きとれます。曲の最後には観客へのBOHの挨拶でST.JOHNS CHURCHでの '09年のライヴは、幕を閉じます。
"Right Here" のみ歌詞付 8ページ物写真ブックレット 2枚組N.Z.限定盤 スーパー・ジュエル・ボックス仕様 カードボード2重梱包 (輸入盤) (実は、このアルバムのオリジナル盤リリース当時にビデオ・クリップやサンプル音源などで内容を知ったのですが、STELLAR*でのBOHのイメージと違和感があり、購入を控えていたものです)'11年3月28日更新


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写真  BOY & BEAR / Boy & Bear
 ・2023 Boy & Bear Pty Ltd.    CM015

残念ながら早くもCDは品切れ(ヨーロッパ向CDを購入)・・・

このアルバムは、オーストラリアのシドニーで活躍しているオルタナティヴ/シンセ・ポップ・バンドBOY & BEARの7枚目のアルバム('10年の5曲EP盤及び'20年のライヴ盤を含む)で '23年5月26日に本国でのリリース(前作まで大手レーベルIsland Recordsですが、今作は自主リリース)です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BOY & BEARの DAVE・HOSKING:ヴォーカル/ギター、DAVE・SYMES:ベース、JON・HART:キーボード/マンドリン/バンジョー/バック・ヴォーカル、KILLIAN・GAVIN:ギター/バック・ヴォーカル、TIM・HART:ドラム/バック・ヴォーカルの5人の他、MATTHEW・OTTIGNON:アルト/バリトーン・サックス、HEATHER・LINDSAY:チェロ、RACHEL・SIU:チェロの地元のミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Strange World"(3:58) ぱっと聴いた時から好きになった曲です。DAVE・HOSKINGの枯れた優しい歌声から惹きつけられます。アルバムのリリースに合わせ早速ドラマ仕立てのビデオが配信されています。
2曲目"State Of Flight"(3:44) バックのコーラスとエフェクト的なキーボードのサウンドが印象的な曲です。バックで暴れるようなTIMのドラムなどオーストラリア/ニュージーランド勢の音楽に共通する感じですね。
3曲目"Silver Moon"(3:29) 軽めの歯切れ良いキーボードのサウンドに合わせDAVEが楽しく歌う様を伝える曲です。バックに女性バック・ヴォーカルが入っていつようにファルセットで歌うメンバーなど長くこのバンドで活躍して来た仲の良さを感じますね。
4曲目"Magnus"(3:56) メランコリックなメロディとサウンドによるスローな曲です。ここで登場するKILLIANの泣きのギターは、ライヴでカバーしていたあのアメリカS.S.W.有名曲の揺らぎのあるギター・サウンドなのです。途中よりテンポをアップしてDAVEがその巧な歌声を聴かせます。
5曲目"Apex"(5:12) アルバムのリリース前に紹介されたとトロピカルな雰囲気を伝える曲です。この曲を聴いていてつい思い浮かべるのがCHRIS・REAや故ROBERT・PALMERの音楽など影響が彼等にあったにかな。ライヴ仕立てのビデオもどうぞ。CDを購入して判明したのですが、ダウンロード盤ではこの曲の長さは、4分20秒でイントロとアウトロ部の長さが50秒程度短くなっていました。
6曲目"Muscle"(4:50) 聴く者を躍動的にさせるTIMのドラムのビートとDAVEの枯れてシルキーな歌声が耳に心地好い曲です。バックのヴォーカルやDAVE・SYMES(SARAH・BLASKO, MISSY・HIGGINS)のベースラインが素晴らしいですね。
7曲目"Crossfire"(5:12) ハモンドの温かいサウンドとドラム・マシーンの淡々とした流れが対照的にイントロから流れる曲です。この曲もトロピカルなカリプソ風のサウンドの影響を感じさせます。ここ曲では、DAVEはファルセットにて高いキーまで歌いこなします。
8曲目"Just To Be Kind"(3:42) この曲でもDAVE・SYMESの打撃音に似たベースのサウンドが心地好い曲です。軽めのリズムに合わせ滑らかに歌うDAVEとバックのヴォーカル隊です。
9曲目"Tin Man"(3:53) 今度は、テンポを上げて来たオルタナティヴな要素を伝える曲です。翳りを持ったバックのエフェクト・サウンドや敢えて躍動を抑えたDAVEの歌声が耳に残ります。
10曲目"Hostage"(4:35) この曲も翳りを持ったR&B的な曲です。風変りなリフを聴かせるKILLIANのギターと引き摺り感を表したDAVE・SYMESのベースのサウンドが切なく響き渡ります。
11曲目"The Wheel"(6:15) アルバムの最後は、6分を超えるチェロの演奏が重厚さを伝える曲です。間奏から後半は、ピアノの旋律によるインストゥルメンタルな要素とDAVE・SYMESのベースの巧な流れなど聴きどころ満載で曲の長さなど意識させない出来栄えです。
全11曲歌詞付 8ページ物写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:48分50秒 (本国ではレコード盤とCD盤もリリースされているようですが、CDは早くも品切れとのこと!ヨーロッパ向CDを購入)'23年5月29日更新
2023年度ベスト5


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写真  BREAKS CO-OP / The Sound Inside
 ・2006 Astralwerks    7243 8 73351 0 3

美しいハーモニーとサウンド・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているBREAKS CO-OPの2枚目のアルバムです。オリジナル盤は、N.Z.にて '05年3月にリリースされていますが、今回のレビューは、'06年10月3日アメリカにてリリースされた2曲のボーナス・トラックにインタビュー+ "The Otherside" のビデオ・クリップ付(約18分)の北米向特別盤を取り上げています。
BREAKS CO-OPのメンバーは、HAMISH・CLARK:ヴォーカル/ギター、ANDY・LOVEGROVE:ヴォーカル/ギター、ZANE・LOWE:DJ/ラップ/ヴォーカルの3人組です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、3人の他、JONT・WHITTINGTON:ヴォーカル、RORY・CARLISLE:ギター/ベース、NATHAN・HAINES:キーボードのイギリスとニュージーランドのミュージシャン達が参加しています。

1曲目"The Sound Inside"(3:58) N.Z.のシングル・チャート10位のヒットとなった曲です。不思議なサウンドとマオリの民族音楽風のパーカッションのリズムから時折入るZANEのスポーケンが響くスローな大人しい感じがします。
2曲目"Wonder"(3:16) 少しリズムを上げて来たエモーショナルなリズムと切れ味のあるビートで攻めて来る曲です。一定のリズムをベースにして、トランス状態を誘うようなアレンジと3人の"渋め" ヴォーカルが響きます。
3曲目"The Otherside"(3:33) 枯れたアコースティック・ギターの調べに乗せて歌うハイ・キーなANDYの歌声とウエスト・コーストで活躍している往年の3人組そっくりな非常に美しいハーモニーが印象的な曲です。3人がステーション・ワゴンに乗って登場するビデオを少しアレンジが違うものがアルバムに収録されています。
4曲目"Settle Down"(3:21) ヒップ・ホップとマオリ音楽にロックのサウンドが融合したようなこの曲の一定のリズムを繰り返し流されるN.Z.風トリップ・ホップ的な曲でしょうか。
5曲目"Last Night"(3:42) ダークなサウンドとダウンテンポのリズムによる曲の登場です。ローファイな各サウンド群とANDYの歌声も枯れた処理で収録されています。
6曲目"A Place For You"(3:44) ここ数年聴いたアコースティック調の曲の中で1番美しいと思う曲です。イントロから流れるギターのサウンドにANDYの優しさを感じる歌声が堪りませんね。ANDY名義と少しカットの違うBREAKS CO-OP名義のビデオがあるようです。
7曲目"Duet"(4:22) アジアン・テイストなギターのリフと雨音がエキゾチックな雰囲気を醸し出す長いインストゥルメンタル部を過ぎてから登場するANDY歌声とメンバーのハーモニーは、特筆に価します。
8曲目"Question Of Freedom"(4:49) ベース・ランニングが怪しく響くオリタナティヴ系のロックの曲でエレクトロニカの要素も感じさせます。ジャジーなサックスな調べにZANEのDJワークと何でも有り状態ですが"クール" な決め撃ちとなっています。
9曲目"LMA"(3:01) ANDYの非常に美しい歌声が響くアーバン・ソウルな曲調の曲です。目を閉じてアルバムから聴こえて来るANDYの歌声だけ聴いているとネオ・ソウルのブラック・ミュージシャンの歌声のように滑らかな歌声です。
10曲目"Beats Interlude"(1:09) 1分少々のインターリュードです。穏やかなキーボードの調べによる小休止サウンドが心地好く流れます。
11曲目"Too Easily"(4:00) ギターの爪弾きによる切ないメロディとサウンドによる曲です。メロウなANDYの歌声とバックの演奏の切なさが広がって行く大人のナンバーです。
12曲目"Lay Me Down"(3:38) アコースティック・ギターの変則チューニングで奏でられるワン・コードの不思議なサウンドに追い打ち掛けるシタール・ギターのサイケデリックな調べが流れる60年代後半のサウンドへのオマージュでしょうか。
13曲目"Twilight"(3:39) 海の潮騒のサウンドと心地好いリズムの曲です。簡単なクレジットの記載によると女性ヴォーカルのサンプルは、 JULIE LONDON '66年の曲"Laura" が使われ時折響いてきます。きっとANDYがイギリスを離れN.Z.の夕暮れの海岸でインスパイアされた曲なのでしょう。
14曲目"You're My Lady(Acoustic)" (Bonus Track)(3:40) ANDYのアコースティック・ギターの弾き語り風に収録された曲ですが、バックにはエレクトリック・ギター/キーボードの演奏が流れています。この曲でも非常に美しいANDYの歌声が収められています。
15曲目"The Otherside(Acoustic)" (Bonus Track)(3:22) 女性バック・ヴォーカルが歌っているように思えるANDYのファルセットによるコーラスです。この曲は、セミ・アコースティック・ギターと複数のギターのサウンドによって収録されています。
歌詞無し 8ページ物写真ブックレット U.S.盤 (輸入盤) 収録時間:53分41秒 (このアルバム・リリース以降 N.Z.とU.K.をツアー行いましたが、現在3人の活動は、個別に行われているようです)'09年5月17日再更新


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写真  BREAKS CO-OP / Sounds Familiar
 ・2013 Warner Music New Zealand Limited    5419602062

解散したようの思っていたのですが・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているBREAKS CO-OPの3枚目のアルバムで、N.Z.にて '14年2月10日にリリースされています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BREAKS CO-OPのHAMISH・CLARK:ヴォーカル/ギター/プログラミング/プロデュース、ANDY・LOVEGROVE:ヴォーカル/ギター/プログラミング/プロデュースの他、ANDREW・BLOWERS:ベース、BARNEY・MORSE・BROWN(BIRDY):チェロ/ストリング・アレンジ、EMMA・HOOPER(STRINGBEANS QUARTET):ヴィオラ、SUE・LORD(STRINGBEANS QUARTET):ヴァイオリン、JANE・GRIFFITHS:ヴァイオリンのN.Z.とイギリスのミュージシャン達が参加しています。
尚、前作までのZANE・LOWE:DJ/ラップ/ヴォーカルは、DJとして多忙中の為か現在BREAKS CO-OPを抜けたようです。

1曲目"All This Time"(4:47) 物静かに打ち鳴らされるドラムのビートに誘われて歌い始めるANDYの歌声が悲しみを誘う曲です。サビの部分ではシンセ・ベースの重い響きがアクセントとなって広がります。
2曲目"Running"(3:28) アコースティック・ギターの爪弾きに合わせて歌うANDYの歌声のエコーまで美しい響きを聴かせる曲です。途中より電子サウンドを加えてメリハリを付けたアレンジに流れるようなピアノの調べ軽やかに届けられて来ます。
3曲目"Home"(3:19) 2枚目のアルバムでも聴かせていた非常に美しいANDYとHAMISHの歌声によるハーモニーを持った曲です。ANDYのアコースティック・ギターの弾き語りを中心に繰り広げられる家路に向う心和むサウンドです。
4曲目"Throwing It All Away"(4:01) 今度は、Lo-Hiにした歌声とウクレレによる軽めのリズムとサウンドの曲です。同じくN.Z.で活躍しているCROWDED HOUSEの最近の盤やDAVE・DOBBYNのサウンドに通じるところがあります。
5曲目"Moment In Time"(3:52) 70年代のメロウ/ダンサブルな音楽を聴かせていたブラック・ミュージックのバンド然としたスムーズなサウンドにこのカッティング・ギターの切れ味のあるテンポを聴かかせる曲です。ANDYの滑らかな歌声がこのネオ・ソウルな雰囲気にぴったりと嵌ります。N.Z.の女優/シンガーEMILY・ROBINSが出演したビデオも美しい。
6曲目"One Chance"(3:41) このうねりのあるリズムやサウンドもやはり70年代のダンス・ミュージック特にアメリカのT.V.の超人気番組で流れていた楽曲達に通じるところを感じます。ANDYとHAMISHの音楽ルーツのスタートはこの辺りにあるのでしょう。
7曲目"Sounds Familiar "(3:38) '13年10月N.Z.でシングル曲リリースされ、ヒットとなったポップ調の乗りの良さを伝えてくれる曲です。生身の男性よりマネキンの方は愛してしまった女性を使った可笑しなビデオも制作されています。
8曲目"LoveLost"(4:09) この曲は、非常にANDYのソロ・アルバムの放浪者の男のイメージが強く感じるのですが、マオリの音楽やオリタナティヴ系のヴォーカル・アレンジが非常に凝った趣向とストリングスの登場の仕方など感えると途方もない時間を掛けて仕上げているのではないでしょうか。
9曲目"No Matter"(4:46) やっぱりこうしてANDYの歌声をじっくり聴いていると本当に歌の上手い人だと実感させます。正にこの曲もその歌声の素晴らしさを聴かせてくれます。
10曲目"The Riot Song"(4:40) 荒らしたLo-FiなANDYの歌声とウクレレのルーズなイメージの曲です。ハモンドや引き摺り感のあるドラムのビートやべたなバック・コーラスなど業と計算したようなアレンジが面白いのです。
全10曲歌詞付 16ページ物写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:40分21秒 (今作まで結成から17年間に3枚のアルバムを制作しているこのBREAKS CO-OP、やはり8〜9年ピッチにリリースされるアルバムの内容は濃いものがあります) '15年3月15日更新


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写真  BUTTERFLY BOUCHER / Flutterby
 ・2003 A&M Records    9860775

マルチ・プレイヤーBUTTERFLYの魅力・・・

このアルバムは、オーストラリア出身で現在は、アメリカのナッシュヴィルで音楽活動しているBUTTERFLY・BOUCHERの '03年の10月7日にイギリスで先行発売されたデビュー・アルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BUTTERFLY・BOUCHER:ヴォーカル/ベース/ギター/ピアノ/ヴァイオリン/プロデュースの他、LINDSAY・JAMIESON:ドラム、DAVID・HENRY:チェロの少人数での収録です。(wikipediaでのミュージシャンは、ライナーの記載では確認出来ません)
尚、プロデュースはBRAD・JONES(SWAN DIVE)とROBIN・EATON、ボーナス・トラック以外のミキシングはJACK・JOSEPH・PUIG(JOHN・MAYER,GREEN DAY)とBUTTERFLYがロス・アンゼルスで行っています。

1曲目"Life Is Short"(3:06) BUTTERFLY のサビの部分の歌声からいきなり入るインパクトのある曲です。力強さを感じさせるBUTTERFLY のヴォーカルと殆ど楽器を1人で演奏するマルチ・プレイヤーBUTTERFLYの魅力を垣間見るアルバムの幕開きです。
2曲目"Can You See The Lights?"(3:06) オルタナティヴなサウンドのギターポップです。曲調もハードな部分とソフトな響きを交互使い分けた曲です。
3曲目"I Can't Make Me"(3:57) あまりお金を掛けずに制作されたビデオ・クリップのチープさが、逆に非常に新鮮で面白かった曲です。BUTTERFLYは、なかなかの歌唱力の持ち主でSARAH・McLACHLANのバック・ヴォーカルとしてUKツアーに同行した事も頷けます。
4曲目"Another White Dash"(3:22) この曲もビデオになっています。BUTTERFLYの弾くベースのサウンドが"イカシ" ています。尚、この曲はこのアルバムからのシングルカット第2弾の曲でアメリカでヒットしました。
5曲目"Soulback"(3:22) ビートの効いたドラムとベースのサウンドのミドル・テンポのナンバーです。芯のはっきりしたBUTTERFLYの歌声とエモーショナルなリズムによるポップ・チューンです。
6曲目"A Walk Outside"(3:52) この曲は少し枯れたギターのサウンドとバックのパーカッションの響きのサウンドのアレンジにニュージーランド組のNEIL・FINNとTCHAD・BLAKEの持ち味に近い雰囲気を感じます。アルバム前半のポップ調より少し違ったサウンドの展開です。
7曲目"Never Leave Your Heart Alone"(3:43) ピアノのサウンドを基調とした落ち着いた曲です。美しいピアノの旋律をストーリーテラー風に弾くBUTTELRYの才能を非常に感じます。後にサウンドトラックの収録の仕事を依頼が増えた事が証明しています。
8曲目"Busy"(2:58) この曲はプロデューサーBRADの持つポップな要素を多く含んだ曲だと思います。バックのコーラスからアウトロのギターのフレーズ1つをとってもポップさに溢れています。
9曲目"A Beautiful Book"(3:27) スリリングさ感じるテンポとBEACH BOYSを彷彿とさせるサウンドとバックのハーモニーです。ナッシュヴィルを感じさせないBRADのなせる業です。
10曲目"Don't Point, Don't Scare It"(2:52) 一転してアコースティック・ギターでの落ち着いた弾き語りです。ギターの高いフレットにカポを嵌めて弾いているようでマンドリンのサウンドに近い旋律と音色が耳に残ります。
11曲目"Never Let It Go"(3:11) BRADの別のプロデュース作品であるSWAN DIVEかADAM・SCHLESINGERのIVYのサウンドスタイルに似た純粋なポップさを感じる曲です。
12曲目"Drift On"(3:35) BUTTERFLYのアコースティック・ギターでの落ち着いた弾き語りです。ギター1本で伸びやかで美しい歌声でシンプルながら何故か聴く者へ熱いメッセージを感じさせてくれます。
13曲目"For A Song"(2:57) この曲はUK盤ボーナス・トラックで前の曲が終了して30秒ほどのブランクの後の曲が始まります。アコーステッィクな響きを持った各種の楽器を中心に演奏される心和む曲です。途中で登場するBUTTERFLYのベースのサウンドがまた良いのです!
14曲目"Gift Wrap"(3:58) この曲もUK盤ボーナス・トラックで、非常に大人しい曲の出だしなのですが、シンプルさながらストレートに克つ自然のダイナミックな展開をするアレンジが見事です。
12曲歌詞付 8ページ物写真ブックレット UK限定ボーナス・トラック付き盤 E.U.製 (輸入盤) 収録時間:47分33秒 (このアルバムはアメリカ/オーストラリアで数種類のバージョン/ジャケット違い/レーベル違いがリリースされています。フェンダーのプレシジョン・ベースを下げたBUTTERFLYのかっこ良い写真が載っているfacebookでもどうぞ!)'10年10月13日再更新


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写真  CROWDED HOUSE / Crowded House
 ・1986 Capitol Records, Inc.    ST-12485

CROWDED HOUSEの快進撃が・・・

このアルバムは、ニュージーランド出身のNEIL・FINN:ヴォーカル/ギター/ピアノ、オーストラリア出身のPAUL・HESTER:ドラム/バック・ヴォーカルに同じくオーストラリア出身のNICK・SEYMOUR:ベース/カバー・ペインティングの3人組によるロック・バンドCROWDED HOUSEの '86年6月に本国でリリースされたデビュー・アルバムです。
SPLIT ENZ解散後にNEIL達は、バンド名をTHE MULLANESとしてレコーディング中だったのですが、レーベル側からあまり良くない名前だとされ、そのレコーディング中に滞在していたロス・アンゼルスの"混雑したアパート" からバンド名を"CROWDED HOUSE" に改名したエピソードは、あまりにも有名な話です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TIM・PIERCE:ギター、JERRY・SCHEFF:ベース、JIM・KELTNER:ドラム、THE HEART ATTACK HORNS:ホーン、JORGE・BERMUDEZ:パーカッション、ANDY・MILTON:バック・ヴォーカル、JIM・GILSTRAP:バック・ヴォーカル、NOËL:バック・ヴォーカル、MITCHELL・FROOM:キーボード/プロデュースのベテランミュージシャン達が参加しています。

1曲目"World Where You Live"(3:07) 歪ませたキーボードのサウンドと軽めチョッパー・ベースのサウンドが特徴的なミドル・テンポのナンバーです。弾けるようなリズムの前半から均整のとれたハーモニーのパートなど後のサウンドにも続くCROWDED HOUSE節の本質が早くも感じます。
2曲目"Now We're Getting Somewhere"(4:09) イントロのアコーディオン風のキーボードの調べの切なさからヨーロピアン調を感じ、途中のギター・サウンドは、ビートルズ風だし、軽めロカビリー調のスタイルも感じさせ、様々な音楽スタイルがこの1曲に凝縮されています。また、余計な話ですが、サビの部分の歌詞が「名古屋キッチン寒いわ〜」と聴こえるのは私だけでしょうか。尚、この曲はNEILが先行して単身ロス・アンゼルスにて収録した為、PAULとNICKに代わりにセッション・ミュージシャンのJERRY・SCHEFF:ベース、JIM・KELTNER:ドラムが参加しています。
3曲目"Don't Dream It's Over"(4:03) この曲は、何の説明も必要としないCROWDED HOUSEの今でも代表曲ですね。 イントロからグイっと掴まれるNEILのギターのサウンドとその残響音が堪らなくも切なく響きます。更に、間奏で登場するMITCHELL・FROOMの教会内で演奏しているような荘厳なハモンドのサウンドにも痺れます。
このアルバムからのシングル曲としては、意外と遅く第4弾目リリースとなっていてニュージーランドとカナダのチャートで1位を記録しています。
4曲目"Mean To Me"(3:15) このアルバムからのシングル・カット第1弾となった曲です。分厚く響くホーンのサウンドもオドロオドロとしたENZ風のキーボードも途中で登場するところなどENZファンには、きっと受けたではないでしょうか。
5曲目"Love You 'Til the Day I Die"(3:31) イントロから行き成り奇声を発するNEILに驚かされるナンバーです。演奏スタイルやサウンドの感じは、4曲目のENZ風のサウンド更に色濃くエキセントリックな方向へ進ませたオルタナティヴ・ロックです。
6曲目"Something So Strong"(2:51) "Don't Dream It's Over" に続いてシングル第5弾となった聴き易い軽めの曲です。ギターのサウンドをメインとした爽やかなギター・ポップなサウンドとPAULのタイトで軽快なドラムのビートが心地好く伝わって来ます。
7曲目"Hole In The River"(4:02) この曲もイントロから痺れさせてくれたクールなサウンドの曲です。ENZ時代の仲間でもあり初期のCROWDED HOUSEのツアーにも一緒に周りキーボードを演奏していたEDDIE・RAYNERとNEILとの共作となっていて、ENZ風のアバンギャルドさや曲の尖らせた部分を随所に仕込んでいます。
8曲目"I Walk Away"(3:05) 乗りの良いサウンドとリズムを聴かせる曲の登場です。でも、実はこの曲SPLIT ENZの '84年のラスト・アルバム[See Ya Round]に収録されていてNEILによるセルフ・カバー曲です。曲の感じは、SPLIT ENZ時代にNEILの書いたヒット曲"I Got You" のテンポを更に上げパワーアップした感じが伝わってきます。
9曲目"Tombstone"(4:29) この曲もCROWDED HOUSE節を感じるギターのサウンドとNEILの歌声をメインとしたバンド構成による曲そのものと言った感じが伝わって来ます。
10曲目"That's What I Call Love"(4:22) ドラムのPAULとNEILの共作による曲で、やはりタイトなドラムのビートがメインとなっています。ファンキーなリズムにロック色の強いパートを上手く練りこんだ非常にニュー・ウェーブ・ロックらしいと感じる尖った部分を聴かせます。
全10曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:36分54秒 (SPLIT ENZの残念な解散からこのアルバムのリリースに漕ぎつけたNEIL率いるCROWDED HOUSEの目を見張るような快進撃がここから始まりました)'12年1月18日更新
1986年度ベスト5


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・1986 CAPITOL RECORDS INC. V-15240

写真

World Where You Live
1曲目"World Where You Live"(3:07) 2曲目"Mean To Me"(3:15) 3曲目"Something So Strong"(2:51)
歌詞無し U.S.製 (輸入盤) 収録時間9分13秒


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写真  CROWDED HOUSE / Temple Of Low Men
 ・1988 Capitol Records, Inc.    C1-48763

'88年の初来日の記憶が蘇る・・・

このアルバムは、ニュージーランド出身のNEIL・FINN:ヴォーカル/ギター、オーストラリア出身のPAUL・HESTER:ドラム/バック・ヴォーカルに同じくオーストラリア出身のNICK・SEYMOUR:ベース/バック・ヴォーカル/カバー・ペインティングの3人組によるロック・バンドCROWDED HOUSEの '88年7月に本国でリリースされた2枚目のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CROWDED HOUSEの3人の他、NEILの兄TIM・FINN:バック・ヴォーカル、RICHARD・THOMPSON:ギター(8曲目のみ)、THE HEART ATTACK HORNS:ホーン、MITCHELL・FROOM:キーボード/プロデュース、ALEX・ACUÑA:パーカッションのベテランミュージシャン達が参加しています。
尚、レコーディング・エンジニアは、前作同様TCHAD・BLAKEが担当しています。

1曲目"I Feel Possessed"(3:47) 怪しく左右に響くキーボードのサウンドとレゲエのリズムに模したギターの調べが恐ろしげなイントロが印象的に残る曲です。NEILの歌声と美しいハーモニーが登場する頃には、やはりCROWDED HOUSEらしい元気良さとメロディアスなサウンドを聴かせえます。
2曲目"Kill Eye"(3:10) 引掻くように奏でるギターのサウンドと荒々しく歌い上げるNEILの歌声がコアな部分になったロック色を強めた曲です。色々なスタイルを1曲に封じ込めたENZのサウンド・スタイルやTCHAD・BLAKEのノイズまで音楽としてまとめる手腕ぶりをこの曲から強く感じます。
3曲目"Into Temptation"(5:32) 大体のアルバムの3曲目には、スローでセンチメンタルな曲が多く収録されているのですが、やはりこのアルバムでも感じ良いこの曲が収録されています。非常にメロディアスな流れを感じさせるNEILのコード進行に加えスネアをブラシでなぞる音や繊細なストリングス風の調べが堪りませんね。
4曲目"Mansion In The Slums"(3:46) 前作でも4曲目で聴かせたTHE HEART ATTACK HORNSのオドロオドロとしたENZ風のホーンのサウンドに切れのあるMITCHELL・FROOMのキーボードの演奏が印象的な曲です。この曲も途中の転調やENZ風の捻くれたアレンジや掴み所を中々見せないところやまた、その身のかわし方に感心させられるのです。
5曲目"When You Come"(4:45) 最初にこの曲のイントロを聴いた時はインド音楽?と言いたくなった感じの曲です。途中よりスピードを上げサビの部分では最高の乗りの良さを感じさせます。12弦ギターをシタール風の聴かせるとこともNEILのアイデアでしょうか。
6曲目"Never Be The Same"(4:27) 荒野を駆け抜けるようなギターのサウンドやPAULのエネルギッシュなドラムの刻みが心地好いストレートなロックの調べを聴かせる曲です。途中で登場するアコースティック・ギターのストローク音も爽やかに響きます。
7曲目"Love This Life"(3:35) この曲もイントロのギター・サウンドから痺れさせてくれた曲です。NEILのバックに響く美しく均整の取れたPAUL、NICK、TIMとのハーモニーが更に痺れさせてくれるのです。
8曲目"Sister Madly"(2:52) この曲を最初に聴いた時は、'51年頃の昔の曲のカバー曲じゃないのかと思った曲です。様々な音楽からの影響を感じさせるこのCROWDED HOUSEの持ち味ですが、レトロな感じのこの曲までも表現しているのは、ロカビリー・バンドとして再デビューしようとした経緯があるからでしょうか。
尚、この曲のギター・ソロは、ロンドン出身の重鎮S.S.W./ギタリストRICHARD・THOMPSONとは驚きですね。
9曲目"In The Lowlands"(3:57) 力強いPAULのドラムのビートにしっかりと響くNICKのベースのサウンドを頼もしく感じながら歌うNEILの歌声だなと感じさせるストレートなロックの曲です。後半からはイギリスのロック、特にプログレッシヴ・ロックからの影響を感じるところもあるようです。
10曲目"Better Be Home Soon"(3:07) NEILのライヴや新生CROWDED HOUSEの今のライヴでも演奏されているしっとりと聴かせるNEILの弾き語りによる人気ナンバーです。次第にドラム、ベース、キーボードとサウンドを厚くしたこの流れに身を任せてみましょうか。
全10曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:38分58秒 (このアルバムをリリースした直後に初来日した彼らの貴重なライヴに行っていて本当に良かったと今でも実感します)'12年4月28日更新


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写真  CROWDED HOUSE / Woodface
 ・1991 Capitol Records, Inc.    CDP 7 93559 2

NEILの兄TIMが参加した作品でした・・・

ニュージーランドで活躍していたCROWDED HOUSEの3枚目のアルバムで、'91年7月2日に本国でのリリースです。CROWDED HOUSEの1枚目からずっとジャケットのイラストを書いているベースのNICK・SEYMOURの個性的なイラストが印象的です。
このアルバムでのCROWDED HOUSEのメンバーは、NEIL・FINN:ヴォーカル/ギター/キーボード/プロデュース、PAUL・HESTER:ドラム/パーカッション/キーボード/ヴォーカル、NICK・SEYMOUR:ベース/バック・ヴォーカル/カバー・ペインティング、TIM・FINN:ヴォーカル/ギター/キーボードの4人組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは先の4人の他、CHRIS・WILSON:ハーモニカ、MARK・HART:キーボード、STUART・ELLISON:キーボード、RICKI・FATAAR:ドラム/パーカッション、SHARON・FINN:バック・ヴォーカル、MITCHELL・FROOM:キーボード/プロデュース、DAVID・HIDALGO:アコーディオン、JORGE・CALLENDRELLI:ストリングス・アレンジ、VINCE・PARSONAGE:ヴィオラ、PETER・BUCKNELL:ヴァイオリン、JACK・MACK:ホーンの収録先の違いによるロス・アンゼルスとニュージーランド/オーストラリアのミュージシャン達が参加しています。
尚、ミキシングは、ベテランBOB・CLEARMOUNTAINと録音エンジニアは、TCHAD・BLAKEが担当しています。

1曲目"Chocolate Cake"(4:02) TIMとNEILの共作でSPLIT ENZの雰囲気を残したリズムとメロディの曲です。ハーモニカでCHRIS・WILSON(CROWN OF THORNS)が参加しています。この曲の他4曲目8曲目で参加しています。
2曲目"It's Only Natural"(3:32) この曲もTIMとNEILの共作で、McCARTNEY/LENNONのサウンドとメロディに似た軽めサウンドとさらっとしたリズムの流れによるギター・ポップな雰囲気が伝わってきます。
3曲目"Fall At Your Feet"(3:18) いつ聴いても鳥肌の立つ曲です。NEILの非常に美しく哀愁感漂うコード進行にメロディアスでギターでなければ奏でられない曲です。TIMとのハーモニーも息がぴったりです。後にリリースされたNEILのライヴ・アルバム[7 WORLDS COLLIDE] にもTIMと一緒に収録されている曲です。
4曲目"Tall Trees"(2:19) ビートの効いたギターポップです。ステージで聴いてみたい感じの乗りの良い曲です。
5曲目"Weather With You"(3:44) 12弦ギターまたはオクターブを使った独特のギターサウンドとメロディの曲です。 この曲も[7 WORLDS COLLIDE] にも収録されている曲で、ポリネシアの音楽の雰囲気とバックで響くTIMの歌声と息の合ったハーモニーがギターのオクターブ音と相まっていいですね。
6曲目"Whispers And Moans"(3:39) スライドするベースのサウンドとワウ・ワウを使ったギターが印象的なイントロと煌びやかなギターのサウンド溢れハードな一面も見せてくれる曲です。
7曲目"Four Seasons In One Day"(2:50) TIMが入った事によって生まれた曲でしょう。非常に美しいTIMのピアノの調べとNEILの歌声による素晴らしい曲で心にしみます。バックで流れるオセアニアの大地を感じるコーラスとマンドリンの哀愁のある音色が絶妙なバランスを保っています。また、このアルバムからの一押しキラーチューンとなっています。
8曲目"There Goes God"(3:50) この曲もこれまで余りみられなかったエモーショナルなハーモニカの音色を取り入れた曲です。PAUL・HESTERのドラムのビートも決まった"渋い" 曲です。
9曲目"Fame Is"(2:23) NEILの曲で若々しさ溢れるリズムとサウンドでの曲です。長男LIAMのバンドで演奏してもおかしく無い位のビートの曲です。
10曲目"All I Ask"(3:55) NEILとTIMと一緒に書かれた曲ですが、メイン・ヴォーカルはTIMが執ります。このアルバムの前年にリリースされたPHIL・MANZANERAの[Southern Cross]での提供曲と同じストリングスの非常に美しい旋律とピアノによる音楽スタイルは、CROWDED HOUSEのサウンドとは全く異なるスタイルとなっています。バックの女性ヴォーカルは、NEILの奥方SHARON・FINNです。
11曲目"As Sure As I Am"(2:53) ゆったりしたリズムの曲でバックに流れるアコーディオンの音色は何んとDAVID・HIDALGO(LOS LOBOS)です。DAVIDの参加は、プロデューサーMITCHELL・FROOMの新プロジェクトLATIN PLAYBOYSからの関わりからでしょう。
12曲目"Italian Plastic"(3:39) ドラムのPAUL・HESTERの書いた曲で、メイン・ヴォーカルのPAULのようです。全員によるハーモニーとうねりを持ったリズムとエモーショナルな歌声と楽しい雰囲気の曲です。
13曲目"She Goes On"(3:15) トロピカルな雰囲気なメロディと落ち着いたリズムによる曲でマリアッチホーン風の間奏とNEILのTIMとの美しいハーモニーによる曲です。
14曲目"How Will You Go"(4:45) NEILのTIMとの共作で[Everyone Is Here]に通じるやや牧歌的で素朴なサウンドの曲です。30秒程度のブランクの後にど派手なヒドゥントラックが有ります。
全14曲歌詞付 16ページ物写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:48分11秒 (NEILの兄TIMが参加した作品ですが、TIMは、余り出しゃばらずCROWDED HOUSEのサポートに徹した感がするところに好感が持てます)'10年10月13日再更新
1991年度ベスト5


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写真  CROWDED HOUSE / Together Alone
 ・1993 Capitol Records, Inc.    CDP 7243 8 27048 2 9

マオリ音楽とロックの融合・・・

ニュージーランドのCROWDED HOUSEの4枚目のアルバムで '93年10月18日に本国でのリリースです。前作で新たに加わったNEILの兄TIM・FINNが抜け、前作にてキーボードで参加していたMARK・HART(ギター、キーボード、ヴォーカル)が新規加入し、ギター/ピアノ・サウンドにヴァリエーションが増したようです。このアルバムでの収録メンバーは、NEIL・FINN:ヴォーカル/ギター/キーボード、NICK・SEYMOUR:ベース/バック・ヴォーカル、PAUL・HESTER:ドラムにMARKを合わせた4人です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは4人の他、EDDIE・RAYNER:キーボード、DROR・EREZ:アコーディオン、NOEL・CROMBIE:パーカッション、GEOFFREY・HALES:パーカッション、SHARON・FINN:バック・ヴォーカル、TIM・FINN:バック・ヴォーカル、TE WAKA HUIA CULTURAL GROUP CHOIR:コーラス、JOE:ラグ・ドラム、TEREO:スリット・ドラム、MARTIE:スリット・ドラム、JAMEE:スリット・ドラム、BENJAMIN:スリット・ドラム、CLYDE・DIXON:ホーン、STEPHEN・BREMNER:ホーン、LAURA・ASTRIDGE:ホーン、DAVID・BREMNER:ホーン、SHAUN・JARRET:ホーンの地元のミュージシャン達です。
プロデュースは、YOUTH(KILLING JOKES)、ミキシングは、前作と同様BOB・CLEARMOUNTAINが行っています。

1曲目"Kare Kare"(3:35) NEILの書く曲の雰囲気を強く感じさせる曲です。メロディアスなサウンドの流れの中にも凝ったアレンジと少し捻りを上手く織り込んだギミックな要素を持ち合わせています。スライド・ギターのサウンドを多用したところも"ミソ" です。尚、Kare Kareとはレコーディングを行った海岸の地名のようです。
2曲目"In My Command"(3:43) ビートルズ・ライク(JOHN・LENNON系)なサウンドとメロディによるパワード・ポップな曲です。CROWDED HOUSEがアメリカ進出を図った初期の頃のような荒削り感を持ったサウンドとメロディの曲です。
3曲目"Nails In My Feet"(3:39) この曲もNEILの曲らしい非常にメロディアスで哀愁感の漂うNEIL独自のコード進行による曲です。前作での"Four Seasons In One Day" と同じ路線を感じさせる美しい曲です。
4曲目"Black And White Boy"(4:00) ギターのサウンドを前面に押し出したエモ・ギターの曲です。メロディとサウンドはシンプルながらバックに流れる複数のギター・サウンドの押し寄せる波を非常に感じさせます。
5曲目"Fingers Of Love"(4:26) イントロのギターから聴かせる曲ですね。NEILの聴き慣れた哀愁のある歌声ですが、彼の歌声は悲愴感を露にするのではなく一筋の希望を見出させる予感を感じさせる優しさがあるのです。
6曲目"Pineapple Head"(3:27) マンドリンを使ったアコースティックなサウンドでの曲です。曲のタイトルも面白いしNEILらしいシュールな歌詞での表現も興味深いです。
7曲目"Locked Out"(3:17) 再びラウドで荒削りなサウンドの曲の登場です。ロック"ン" ロール調のリズムにハードなギター・ソロとライヴ栄えしそうな曲です。
8曲目"Private Universe"(5:38) NEILのライヴでもよく演奏されるギターのサウンドが"渋い" 曲です。バックで鳴り続けるディストーション・サウンドでのスライド・ギターが堪らないのです。ポリネシア/マオリ音楽のように響くパーカッシヴなトランス状態のリズムとNEILのメロディアスなサウンドが見事に融合しています。
9曲目"Walking On The Spot"(2:54) アコーディオンの調べによる牧歌的なサウンドによるスローなナンバーです。美しく重ねられたハーモニーとゆったり流れるリズムが心地よいですね。
10曲目"Distant Sun"(3:49) この曲を聴くと始めてCROWDED HOUSEのサウンドに出会った'86年頃の曲達を想い出させます。シンプルなギター・サウンドと折り目正しいNEILの歌声とサウンド展開はデビュー時と変わっていませんね。
11曲目"Catherine Wheels"(5:12) NEIL,TIM,NICKとの共作の非常にメロディアスで美しい響きの曲です。作曲のメンバーからして前作で収録を控えた曲でしょうか。華麗な部分とアグレッシヴなところも持ち合わせたサウンド展開に脱帽です。
12曲目"Skin Feeling"(3:56) PAULの作詞/作曲の曲でNEILがヴォーカルを執ります。PAULのドラムのビートを中心にスポーケン/サンプルを使った意欲的な曲です。
13曲目"Together Alone"(3:56) アルバムの最後を飾るに相応しいタイトル曲です。NEILとMARKの作曲にマオリ語の歌詞をBUD・WEHIが担当しているようです。スローなリズムの曲ながらマオリの躍動的なリズムを合わせたサウンドの展開は新しい彼ら音楽の方向性を見出しています。
歌詞無し 12ページ物見開き写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:51分39秒 (たっぷり13曲も収録された彼らの4枚目でしたが、このアルバム(オリジナル・メンバーでの)を以って残念ながら解散しています)'10年10月14日再更新


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写真  CROWDED HOUSE / Time On Earth (Limited Edition)
 ・2007 Parlophone/EMI Records Ltd.    00946-396 007-2-4

復活したCROWDED HOUSE・・・

CROWDED HOUSEが解散して早いもので、もう11年の歳月が流れました。このアルバムは、ニュージーランドで活躍するCROWDED HOUSEの8枚目([Recurring Dream][Farewell To The World][Afterglow]を含む)のアルバムで、'07年6月29日に本国でのリリースです。
このアルバムでのメンバーは、NEIL・FINN:ヴォーカル/ギター/キーボード、NICK・SEYMOUR:ベース/バック・ヴォーカル、MARK・HART:キーボード/ギター/バック・ヴォーカルにドラムの故PAUL・HESTERに替わるドラマーとしてBECKのMATT・SHERROD:ドラム/バック・ヴォーカルが参加しています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは4人の他、JOHNNY・MARR:ギター、JAY・JOYCE:ギター、ELROY・FINN:ギター、ETHAN・JONES:ドラム/ギター/シタール/ストリング・アレンジ/バック・ヴォーカル/プロデュース、RIKKI・GOOCH:ドラム/ベース・ドラム/シンバル、JOEY・WARONKER:ドラム、EDDIE・RAYNER:ピアノ/ハーモニウム、DON・McGLASHAN:ユーフォニアム/バック・ヴォーカル、GAVIN・WRIGHT:ストリング・リーダー、ISOBEL・GRIFFITHS:ストリング・コントラクター、RICHARD・WATKINS:フレンチ・ホーン、JOSEPH・LINDSAY:ホーン、ISAAC・McNEILL:ホーン、SCOTT・TOWERS:ホーン、SONNY・MARR:バック・ヴォーカル、SHARON・FINN:バック・ヴォーカル、BETH・ROWLEY:ヴォイス、LIAM・FINN:バック・ヴォーカルのNEILの家族も参加しています。
尚、プロデュースは、ETHAN・JONES(CHRIS・STILLS)と曲により大御所STEVE・LILLYWHITE(U2,MORRISSEY)が任せられています。

Disc:1 収録時間:58分37秒
1曲目"Nobody Wants To"(4:10) ゆったりした牧歌的なギターによるサウンドとメロディによる曲で、NEILの落ち着いた歌声とスライド・ギターの長閑な音色が心地好いです。EDDIE・RAYNER(Ex.SPLIT ENZ)の名前がピアノ・アイデアとしてクレジットされています。
2曲目"Don't Stop Now"(3:54) このアルバムからのシングル・カット第一弾の曲です。ギターにJOHNNY・MARR(Ex.SMITH)を招いての収録です。イントロから良い響きの曲でNEILの優しい歌声が印象に残る曲ですが、後半はCROWDED HOUSEの持つアグレッシヴな展開もします。
3曲目"She Called Up"(2:53) デビュー・アルバムに収録されていた"Something So Strong" のメロディとサウンドに似たギター・ポップな曲です。ブリッジからサビの部分の一風変わったメロディも面白い要素を持っています。
4曲目"Say That Again"(5:21) 2曲目のイントロと非常に良く似たサウンドから入る曲で、少しダークなイメージを持たせる曲です。淡々としたメロディの流れと余り拘りを持たずにシンプルに徹したようなサウンドの曲です。
5曲目"Pour Le Monde"(5:10) ピアノの調べによるミドル・テンポのナンバーです。サウンドとメロディはシンプルにNEILの弾き語りに近い形で展開されます。何故かNEILの兄のTIMもサウンド・スタイルと歌いまわしが非常に近いものを感じます。
6曲目"Even A Child"(3:57) JOHNNY・MARRとNEILの共作で、再びJOHNNY・MARRがギターで参加したギター・ポップな曲です。やはりJOHNNYが参加すると本当にギターのサウンドが生き生きとした音色に変り彼のギターの存在感は、流石です
7曲目"Heaven That I'm Making"(3:56) NEILらしいメロディアスな曲です。MATTのドラムのビートも裏打ちを使って少し遅れ気味に刻まれるところが非常に印象的です。複数のキーボードのサウンドと少し荒らしたNEILの歌声も曲のイメージと合わせているようです。NEILの長男LIAMもバック・ヴォーカルとして参加しています。
8曲目"A Sigh"(3:17) ヒーリング系の幻想的な響きによるイントロから美しく歌い出すNEILの歌声によるスローな曲です。ハモンドの厳かな音色と浮遊感漂う感覚が良いですね。ギターにJAY・JOYCE(PATTY・GRIFFIN,LISA・GERMANO)が参加して収録されています。
9曲目"Silent House"(5:52) DIXIE CHICKSのEMILY・ROBISON,MARTIE・MAGUIRE,NATALIE・MAINESとNEILとの共作の曲です。'06年の[Taking The Long Way]に収録されている曲のセルフ・カバーです。彼女達の収録より、よりエレクトリックに更にディストーション・ギターによる冷めたサウンドを重視したアレンジです。
10曲目"English Trees"(3:43) アコースティック調のサウンドとアコーデォオンの音色に乗せ歌うNEILとその家族に囲まれたバック・ヴォーカルによるプライベートな雰囲気と内容を歌にしています。
11曲目"Walked Her Way Down"(4:17) インパクトのあるプログラム・ベース?のサウンドの刻みが特徴的なアシッド感のある曲調での曲です。バックで流れるピアノのギターとCROWDED HOUSEらしい美しいハーモニーが印象的です。
12曲目"Transit Lounge"(4:25) 空港の乗換えターミナルのアナウンスをS.E.に使った曲で、近年のフランス映画のサウンドトラックのようなアシッド系のエレクトロニカ・ポップな感じの小粋な曲です。バック・ヴォーカルで参加しているBETH・ROWLEYのスキャット・ヴォーカルが非常に素晴らしいのです。
13曲目"You Are The One to Make Me Cry"(3:43) ハモンドの切ないサウンドによるメランコリックな弾き語り風のスローな曲です。NEILのTOM・WAITS風(声の質は、全然違いますが)の嘆きを歌に託して、鍵盤によりかかるように演奏されそうな曲調です。
14曲目"People Are Like Suns"(3:54) 前の曲と同じ延長線にあるような曲です。切ない調べのピアノによるギターなどの弦楽器は最小限のサビの部分での収録とした、5曲目と13曲目とこの曲は、CROWDED HOUSEの新しい一面を出した楽曲です。

Disc:2 ライヴ映像/インタビュー/フォト・ギャラリー付(PAL,リージョン・フリー)収録時間:19分31秒
Part1 "Locked Out(Live Real World Sessions Webcast)"(3:25) '93年の[Together Alone]に収録されている曲です。小さなホールでの演奏を収録したライヴ・クリップで、メンバーの家族達に囲まれての演奏風景です。
Part2 "Something So Strong(Live Real World Sessions Webcast)"(3:33) '86年のファースト・アルバムに収録されている曲で、USチャート7位のヒット曲です。
Part3 "World Where You Live(Live Real World Sessions Webcast)"(3:40) '86年のファースト・アルバムに収録されている曲で、当時シングル・カットされた曲です。
Part4 "Time On Earth-Interview"(5:00) カリフォルニアで収録されたらしいインタビュー映像です。プロデューサーの2人も登場しています。
Part5 "CROWDED HOUSE-Images"(3:53)
Disc:1の14曲歌詞付 イラストブックレット UK,AUS,NZ 限定盤 4折デジパック仕様 E.U.製 CCCD仕様 (輸入盤) (ビデオ・クリップは、通常のDVDプレーヤーでは再生出来ませんので注意!)'10年10月14日再更新


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写真  CROWDED HOUSE / Intriguer (Deluxe Edition)
 ・2010 Universal international Music B.V.    6 02527 40380 9

再びリリースされた新生CROWDED HOUSE・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているCROWDED HOUSEの '10年6月11日に本国でリリースされた9枚目([Recurring Dream][Farewell To The World][Afterglow]を含む)のアルバムです。
このアルバムでのCROWDED HOUSEメンバーは、NEIL・FINN:ヴォーカル/ギター/キーボード/シンセザイザー、NICK・SEYMOUR:ベース/バック・ヴォーカル、MARK・HART:キーボード/ギター/ラップ・スティール/バック・ヴォーカルに前作から参加のMATT・SHERROD:ドラム/バック・ヴォーカルの4人組です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、JON・BRION:ギター/ サンプル・ヴォイス、LISA・GERMANO:ヴァイオリン、MICHAEL・McCLINTOCK:ヴァイオリン、DON・McGLASHAN:マンドリン/タンバリン、GREG・LEISZ:ペダル・スティール、LIAM・FINN:ギター、SHARON・FINN:バック・ヴォーカル、JIM・SCOTT:ベル/ノイズのベテラン達が参加しています。
尚、プロデュースは、WILCOやSTINGのアルバムを手掛けて来たJIM・SCOTTとNEIL自身が担当しています。

Disc:1 収録時間:40分17秒
1曲目"Saturday Sun"(3:25) 重いドラムとべースのサウンドがイントロから「ドンドンドン」と響きながら、それに続いて登場する3年ぶりの新作で聴くNEILの少し鼻の掛かった特徴的な歌声に彼の軽快なギターのサウンドが広がるCROWDED HOUSEらしいギター・ポップ調の曲です。
2曲目"Archer's Arrows"(4:04) キーボードのメランコリックな調べに擦られるように奏でられるNICK・SEYMOURのベースのサウンドが美しい曲です。NEILの歌声のバックには、奥方であるSHARON・FINNの歌声も切なく響いて来ますね。
3曲目"Amsterdam"(3:34) 今度はサウンドの隙間とテンポを落としてきたダーク・ダウンテンポな曲です。NEILの摩訶不思議さを感じるコード進行と旅の想い出を綴った歌詞が流れて来ます。
4曲目"Either Side Of The World"(4:35) イントロから聴かせるドラムとパーカッションのリズムがご機嫌な響きを伝えてくれる曲の登場です。そして途中3分程度で一旦アウトロになると思わせそこから次第にサウンドを上げて来るアレンジも洒落ていますね。
尚、この曲は '08年頃のライヴでも演奏された比較的古い曲のようです。
5曲目"Falling Dove"(4:35) またサウンドを変えてきた牧歌的なアコースティックサウンドのシンプルな曲です。CROWDED HOUSEの収録曲と言う感じよりNEILの兄TIMとのデュオでのサウンドに近い前半からダイナミックなバンドでのサウンドに展開されて行きます。
6曲目"Isolation"(4:37) ゆったりと奏でられるギターの調べと神秘的なキーボードのサウンドは広がる浮遊感のある曲で、メンバーの4人よって書かれています。ファルセットで歌うNEILとSHARON・FINNの美しい歌声とエンディングに登場するLIAM・FINNの荒れたギターのサウンドが印象的です。
7曲目"Twice If You're Lucky"(3:32) 今度はエレクトリック・ギターを使っての牧歌的なサウンドの曲で初期のCROWDED HOUSEから脈々と続いているNEILの弾き語り形式での軽め乗りを感じさせる曲です。サウンドの方も中盤から厚みを増し聴き応えのある展開になっています。
8曲目"Even If"(3:18) 荒らしたギターのサウンドはイントロから一杯に広がるブリティシュ・テイストのロックを強く感じさせる曲です。曲の底辺に流れる一定の和音などバグ・パイプの特長的サウンドと似たところをからそんな印象を受けます。
9曲目"Inside Out"(4:03) 一転してスローなリズムによるメランコリックな調べの曲の登場です。MARK・HARTの切ないピアノの調べに怠惰さを演出したMATT・SHERRODのドラムのビートも物哀しげに感じます。
10曲目"Elephants"(4:29) ペダル・スティールの響きと清楚なピアノの旋律に合わせてゆったりと歌うNEILのセピア色を感じさせる歌声がどことなく宗教的な雰囲気を感じます。落ち着いたメロディとサウンドのこの曲でアルバムは、幕をそっと閉じます。

Disc:2 ROUNDHEAD STUDIOSでの映像/オークランドでのライヴ映像/プロモーション・ビデオ(NTSC,リージョン・フリー) 収録時間:50分25秒
1曲目"Either Side Of The World(Upstairs At Home)"(5:29) NEILのスタジオの2階と思わる場所に設けられた仮スタジオでメンバー4人による演奏を収録しています。口髭を生やし、'65年〜'66年までの間に僅か120本しか生産されなかったオーストラリア製 Maton社 "Fyrbyrd" 12弦ビンテージ・エレクトリック・ギターを下げたNEILが登場しています。
2曲目"Amsterdam(Upstairs At Home)"(3:42) グレッチのデュオ・ジェットに持ち替えたNEILがアカペラから歌い始めるスローな曲で、不思議なギター・コードでメリハリをつけるMARKです。
3曲目"Saturday Sun(Upstairs At Home)"(3:31) このアルバムのトップを飾ったキャッチーなメロディとリズムを持った曲で、ヴォコーダーを通したNEILの電子音声が印象的です。確認は出来ていませんがMIXERは、NEILの次男 ELROY・FINNではないでしょうか。
4曲目"Twice If You're Lucky"(3:45) 今度は、アップライト・ピアノを弾きながら歌うNEILです。ラップ・スティールを文字通り膝の上に乗せ器用にレスポールと弾き分けるMARK・HARTも登場しています。
5曲目"Elephants(Upstairs At Home)"(5:17) 前の曲と続きで収録されたと思う楽器配置とメンバー構成による収録です。ゆっくりとピアノを弾くNEILに続いて美しいハーモニーを聴かせるNICK、MARKとMATTです。
6曲目"Falling Dove"(4:51) イントロからヴァイオリンの弓を使ってギターを弾くMARKとNEILのアコースティック・ギターの心地好い響きを聴いて微笑むドラムのMATT・SHERRODが印象的でビデオの中では、彼もバック・ヴォーカルを務めています。
7曲目"Isolation(Upstairs At Home)"(5:10) 今度は、SHARON・FINNも登場してNEILの隣で和やかに歌う姿が微笑ましい感じですが、後半からは荒れたギターのサウンドやアドリヴの演奏でアウトロとなっています。
8曲目"Archer's Arrows(Upstairs At Home)"(4:45) 再びアップライト・ピアノを弾きながら歌うNEILとMARKがRoland JUNO シンセサイサーの神秘的なサウンドが美しい曲です。 この曲の終焉にはその場に居たスタッフ達からも拍手が自然に出て来て嬉しそうな顔をするメンバーが映っています。
9曲目"Either Side Of The World(Live At The Auckland Town Hall)"(5:29) 古い教会にあるような非常に大きなオルガンの前のステージで繰広げられるアルバム・リリース用に催されたライヴのようです。NEIL達の後ろにはダンスを踊る男女も登場しスケールの大きな会場と豪華さを実感させます。
10曲目"Isolation(Live At The Auckland Town Hall)"(10:17) このライヴ会場でも舞台の袖近くでその神秘的な歌声を聴かせるSHARON・FINNも登場して展開する先の自宅のビデオとは一味も二味も違ったスケールの大きさを感じさせるビデオです。
11曲目"Saturday Sun(Official Video)"(3:25) このアルバムからの最初のシングル曲です。ネガを撮影して加工したような特殊撮影によるビデオ・クリップです。
全10曲歌詞付(Disc:1) 24ページ物ブックレット 限定3折デジパック仕様 E.U.製 (輸入盤) (再びリリースされた新生CROWDED HOUSEの第2弾のアルバム、ついつい限定盤や豪華盤を買ってしまう管理人ですが、このアルバムは、通常盤と値段的に変わらないショップもあります)'10年10月11日再更新


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写真  CROWDED HOUSE / Dreamers Are Waiting
 ・2021 Lester Records Ltd / EMI    3534658

遥か南の方でのんびりと・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているCROWDED HOUSEの '21年6月8日に本国でリリースされた10枚目([Recurring Dream][Farewell To The World][Afterglow]を含む、'10年のベスト盤は含まない)のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CROWDED HOUSEのNEIL・FINN:ヴォーカル/ギター/ピアノ/キーボード、NICK・SEYMOUR:ベース/キーボード/バック・ヴォーカル、LIAM・FINN:ギター/ドラム/バック・ヴォーカル、ELROY・FINN:ドラム/ギター/キーボード/バック・ヴォーカル、MITCHELL・FROOM:キーボードの5人の他、SHARON・FINN:バック・ヴォーカル、ELIZA-JANE・BARNES:バック・ヴォーカルの全体的にNEILの家族が参加しています。
尚、プロデュースは、CROWDED HOUSE自身となっています。

1曲目"Bad Times Good"(3:42) イントロから流れるギターの穏やかな調べが心地好く響く曲です。どことなく南太平洋的なエキゾチックナドラムのビートと非常に美しいハーモニーは、やはりCROWDED HOUSE的かな?
2曲目"Playing With Fire "(3:27) 一風変わったギターのリフとうねりを持ったリズムの流れがこれもCROWDED HOUSEらしい曲ですね。この曲はMITCHELL・FROOMを含み5人で書かれていて何か仲の良さを感じさせます。
3曲目"To The Island"(3:59) 今度はSPLIT ENDZ時代の摩訶不思議ワールドを感じさせるメロディとサウンドの流れを持った曲です。途中よりほぼアカペラなハーモニーを挟み、Lo-Fiなギター・ソロと趣向を非常に凝らした感があります。
4曲目"Sweet Tooth"(3:12) レトロなリズムの流れにサチュレーションしたギターのリフによるNEILの書いた曲です。シンプルなバックのコーラスなどやはりレトロ感を演出したのでしょうか。
5曲目"Whatever You Want"(3:22) ドラムのビートとベースのサウンドを強めて来た曲です。このスピード感やバックの何とも言えない揺らぎを持ったコーラスなど兄TIMと作ったアルバムでの演出と同じ流れを強く感じます。そう言えばバック・ヴォーカルのLIAMかELROYの声がTIMに似ているような気もします。
6曲目"Show Me The Way"(3:43) 今度はスローな美しい響きの曲の登場です。少し奥まったところでゆったりと奏でられるギターのサウンドと歪ませたキーボードの調べが聴く者をそっと包み込みます。
7曲目"Goodnight Everyone"(3:30) 再びこのドラムのビートからCROWDED HOUSEらしいサウンドを聴かせてくれる曲です。インディアン・ドラムかタブラなのか不明ですがこの「ドコドコ」感がとても心地好いのです。尚、この曲のバック・ヴォーカルにELIZA-JANE・BARNES(LIAM FINN & ELIZA JANE)が参加しています。
8曲目"Too Good For This World"(3:39) 枯れたギターの調べとメランコリックなNEILの歌声がこだまする曲です。荒廃した町の古酒場での演奏が非常に似合いそうな曲調を感じます。尚、この曲は兄のTIMとNEILとの共作となっています。
9曲目"Start Of Something"(3:20) LIAMとNEIL親子で書かれた心和むスローな曲です。親子で曲を一緒に書いて一緒に演奏とレコード収録する様など一体どのような幸福感を与えてくれるのでしょうか。
10曲目"Real Life Woman"(3:48) この引き摺り感もやはりCROWDED HOUSE感を感じさせてくれますね。ブラスやストリングスの疑似サウンドでしょうか。非常にセンチメンタルな質感を与えてくれますね。
11曲目"Love Isn't Hard At All"(3:02) 今度はNEILの奥方SHARONがバック・ヴォーカルで参加した曲です。曲のタイトルですが「愛って全然難しくないね」このタイトルだけ聴いて恥ずかしくなるのはこちらだけ?
12曲目"Deeper Down"(3:12) 優しくNEILが歌うミドルテンポのナンバーです。少し枯れた歌声を聴かせるNEILとそっと歌うバックのコーラス隊とのハーモニーが非常に美しいですね。
全12曲歌詞付 8ページイラストブックレット デジパック仕様 E.U.製 収録時間:42分01秒 (輸入盤) (音楽を聴きながらその曲の感想を書くのですが、年に何回かはスラスラとキーボードを打ち込む事が出来る良盤に出会うことがあります。この盤もその中の1枚です)'23年1月10日更新


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写真  CROWDED HOUSE / Gravity Stairs
 ・2024 Lester Records Ltd / BMG    964027382

ちょっと違った方向?・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているCROWDED HOUSEの '24年5月8日に本国でリリースされた11枚目([Recurring Dream][Farewell To The World][Afterglow]を含む、'10年のベスト盤は含まない)のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CROWDED HOUSEのNEIL・FINN:ヴォーカル/ギター/ピアノ/キーボード/ベース/プロデュース、NICK・SEYMOUR:ベース/キーボード/バック・ヴォーカル/プロデュース、LIAM・FINN:ギター/バック・ヴォーカル/プロデュース、ELROY・FINN:ドラム/ギター/キーボード/バック・ヴォーカル/プロデュース、MITCHELL・FROOM:キーボード/プロデュースの5人の他、SHARON・FINN:バック・ヴォーカル、LADYHAWKE:バック・ヴォーカル、STEVEN・SCHRAM:ギター、ANTONIS・MORAITIS(THE MAISTRATO):ブズーキ、ELIAS・DENDIAS(THE MAISTRATO):ブズーキ、NASSOS・VLACHOS(THE MAISTRATO):ギター、TRYFON・BAITSIS(THE MAISTRATO):ギター、 TIM・FINN:バック・ヴォーカル、LAURYN・CANNY:バック・ヴォーカル、ELIZA-JANE・BARNES:バック・ヴォーカル、JIMMY・METHERELL:バック・ヴォーカル、ZOE・MOON:バック・ヴォーカルのNEILの家族に加え新進気鋭のミュージシャンが参加しています。
尚、プロデュースは、CROWDED HOUSEに加え オーストラリアのSTEVEN・SCHRAMが担当しています。

1曲目"Magic Piano"(4:47) ドラムをブラシではたくビートが怠惰感を醸し出す曲です。過去のアルバムのメランコリックやノスタルジックさをかき集めたような集大成を感じます。バックのヴォーカルは、NEILの奥さんのSHARON・FINNです。
2曲目"Life’s Imitation"(3:41) よく分からないのですが、CDのジャケには曲名が "Life’s Imitation" と記載がるのですが、関連LINK先など同一曲が"Teenage Summer"と表示されるのです。LP盤やCD盤では、"Life’s Imitation" との情報ありですが、リリースして5か月以上たってもこのまま?。尚、歌詞の中では、"Teenage Summer" と歌われています。
3曲目"The Howl"(3:26) この曲は、とてもCROWDED HOUSEの曲らしい雰囲気を伝えて来る曲です。プロデューサーのSTEVEN・SCHRAMもギターを抱えて収録に参加しています。ご機嫌なギター・サンド満載なのできっと自分でも弾いてみたくなったのでしょうか。ニュージーランドの美しい風景のビデオもどうぞ。
4曲目"All That I Can Ever Own"(3:04) イントロの逆回しのサウンドに懐かしさを感じるレトロさ満載の曲です。サウンドとメロディのところどころにイギリス風の洒落た感(疑似ホーン?)があります。バック・ヴォーカルは、再びSHARON・FINNです。
5曲目"Oh Hi"(2:59) このイギリスのポップスの感じのするイントロのオープニング感が興味深い曲です。ヴォーカル部は、ほぼモノラルにしたLo-Hiにしたひと昔風のアレンジになっています。NEILの顔だけが登場した面白ビデオもどうぞ。但し、絵が気になりすぎて曲が全然入ってきませんが。
6曲目"Some Greater Plan(For Claire)"(4:11) NEILのお父さんが大戦に参加した時の出会った女性との想い出をテーマにしている曲です。曲の方は、兄のTIMと一緒に書かれていてヴォーカルにも参加しています。演奏風景をモノクロで撮影されたのビデオもどうぞ。
7曲目"Black Water, White Circle"(3:42) ダークな雰囲気と神秘的なサウンドの広がりを感じさせる曲です。囁きを持ったNEILの歌声のバックに広がるアイルランドの女優LAURYN・CANNYのこれまた神秘的な歌声が堪らないのです。
8曲目"Blurry Grass"(3:09) NEILの息子ELROYとNEILと一緒に書かれたスローにしたロック"ン"ロールのサウンドの曲です。この曲でもLAURYN・CANNYがバック・ヴォーカルで参加しています。
9曲目"I Can’t Keep Up With You"(4:01) 今度は、LIAMと一緒に書かれた曲です。LIAMの曲のように荒らしたギター・サウンドとSPLIT ENZ時代からの奇想天外な曲展開を持ち合わせています。
10曲目"Thirsty"(3:30) 再びELROYとNEILと一緒に書かれた曲です。ブラシを使ったスネアの柔らかいビートからセンチメンタルな流れを感じます。時折流れるリヴァーブの効いたグレッチ系のギター・サウンドも好いですね。
11曲目"Night Song"(4:14) この曲は、後半からの曲展開が今までと少し違った趣向の曲ですね。UKの新進気鋭でアバンギャルドのZOE・MOONが参加したネオ・ソウル/アシッド・ファンク/モダン・ジャズの要素を加えたCROWDED HOUSEの持ち味から一線を画す感じです。
全11曲歌詞付 16ページイラスト/写真ブックレット ドイツ製 収録時間:40分48秒 (輸入盤) (CDの購入ボタンをクリックしてから相変わらずの彼等音楽を期待していたのですが、今回は良い意味で肩透かしを食らった感がこのアルバムにあります!)'21年10月24日更新


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写真  DAVE DOBBYN / Twist
 ・1995 Sony Music Entertainment (NZ)Ltd.    WK 35025

NEIL FINN,TIM FINNの協力により制作されたDAVEの代表作・・・

このアルバムは、80年代からニュージーランドで活躍しているDAVE・DOBBYNソロ名義の3枚目のアルバムで、アメリカにて '95年8月8日にリリースされたものです。プロデューサーにNEIL・FINNを迎え制作されています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVE・DOBBYN:ヴォーカル/ギター/キーボード/ノイズの他、NEIL・FINN:ギター/キーボード/バック・ヴォーカル、TIM・FINN:パーカッション/ヴィブラフォン/バック・ヴォーカル、MITCHELL・FROOM:キーボード、ASHLEY・HOPKINS:クラヴィネット、ROSS・BURGE:ドラム、PETE・HOMAS:ベース、ALAN・GREGG:ベース、BRUCE・THOMAS:ベース、TCHAD・BLAKE:ノイズ、MIGUEL・FUENTES:パーカッション、NATHAN・HAINES:テナー・サックス、DON・McGLASHAN:ユーフォニウム、HEART ATTACK:ホーン、CHRISTINE・BOWIE:ヴィオラ、EMMA・PAKI:バック・ヴォーカルのDAVEの音楽仲間達が参加しています。
尚、Track4,6,7は、MITCHELL・FROOMのプロデュースによる別アルバム[Lament For The Numb]からの収録曲ですが、本国では同じ '95年にリリースされています。

1曲目"Lap Of The Gods"(3:59) 重いベースのリズムと歪んだギターのサウンドで凝ったアレンジの曲でSPLIT ENZの作品と共通性があるような、DAVEの伸びやかな歌声が印象的です。
2曲目"Language"(3:27) リズムボックスのようなドラムと刻まれるようなギターのピッキングに乗せ熱く歌うDAVEの歌声での曲。ビデオもどうぞ!
3曲目"Naked Flame"(4:46) EMMA・PAKIのバック・ヴォーカルが素晴らしい曲で淡々と弾かれるギターのサウンドとうねりを持ったベースのリズムでの曲。
4曲目"Lament For The Numb"(3:31) 独特のリズムを持ったシンプルな曲です。DAVEがエモーショナルな歌声を聴かせてくれます。
5曲目"P.C."(3:41) アコースティック・ギターからエレクトリックに移行して行く曲で、スタジオで一発テイクされた雰囲気のするパンクぽいサウンド曲です。
6曲目"Belle Of The Ball"(3:57)) MITCHELLのピアノでの伴奏に合わせて歌うDAVEの歌声が聴き物の曲で途中では曲調が変化する組曲的アレンジです。
7曲目"Maybe The Rain"(2:50) ギター・ポップで牧歌的なサウンドの曲で覚えやすいリズムとメロディの曲ですが、歌詞の方は彼独特の雰囲気です。
8曲目"Protection"(2:56) 3曲目と似た曲でバックに淡々と流れるギターのサウンドが印象に残ります。
9曲目"What Do You Really Want"(3:39) ギターのサウンドをたっぷりと使ったイントロに続きDAVEの伸びやかなヴォーカルが登場です。
彼の歌声を活かしたサウンドでの1曲です。
10曲目"Rain On Fire"(3:45) このCDで一番に気に入った曲です曲。放つように叩かれるドラムのビートとギターのサウンドが非常にかっこいい曲です。
11曲目"It Dawned On Me"(2:29) DAVEのピアノでの弾き語りです。バックで流れるストリングスがより一層情緒的な雰囲気を作り出します。
12曲目"I Can't Change My Name"(4:45) この曲もピアノを主体にした曲で静かに流れる美しい旋律の曲です。
全12曲歌詞付 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:43分50秒 (コンスタントにアルバムを出しているDAVEです。'05年の盤はN.Z.で売り上げが好成績です)'10年10月15日再更新


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写真  DAVE DOBBYN / The Islander
 ・1998 Sony Music Entertainment (NZ)Ltd.    491456.2

国内では入手し難いアルバムですが・・・

ニュージーランドで活躍しているDAVE・DOBBYNのソロ名義4枚目のアルバムで '98年8月3日に本国でのリリースです。今回は、DAVEが口髭を生やしてジャケットに登場しています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVE・DOBBYN:ヴォーカル/ギター/キーボード/ハーモニカ/プロデュースの他、NEIL・FINN:ギター/バック・ヴォーカル、ALAN・GREGG:ベース、BILL・McDONALD:ベース、PETER・LUSCOMBE:ドラム/パーカッション、ROSS・BURGE:ドラム、MICHAEL・BARKER:パーカッションのDAVEの仲間達です。
今回のアルバムのプロデュースは、DAVE自身が担当しています。

1曲目"Waiting"(3:47) 楽しいリズムと明るいメロディのポップ/ロック調の曲です。DAVEの何故か楽しそうな歌声と豊富な歌詞を次々と繰り出す。
2曲目"Mobile Home"(2:13) このアルバムで最初に聴いてみたかった曲です。美しいDAVEのアコースティック・ギターの弾き語りから次々に展開して行く美しいメロディの数々と優しいDAVEの歌声による癒される曲です。
3曲目"Hanging In The Wire"(3:05) 心地良いスネアのビートと心躍るリズムによる軽いタッチの曲です。NEIL・FINNがベースとピアノで参加しています。
4曲目"Be Set Free"(3:52) 歪ませたエレクトリック・ギターのサウンドとDAVEの澄んだ歌声がエモーショナルに響く曲です。70年代のNEIL・YOUNGのサウンドにも通じるものを感じさせます。
5曲目"Beside You"(3:42) DAVEのアコースティック・ギターに絡ませたNEILのエレクトリック・ギターの"渋い" こと!
この曲ではNEILはバック・ヴォーカルでも素晴らしい歌声で参加しています。
6曲目"Blindman's bend"(4:44) CROWDED HOUSEの曲にも通じる美しいコード進行とサウンドにスリングスさを感じさせる曲です。再びハーモニーはNEILです。
7曲目"Standing Outside"(2:51) スライド・ギターの独特のサウンドとミドルテンポの牧歌的なサウンドでの軽めのロックです。DAVEらしい楽しくて親しみやすい曲です。
8曲目"What Have I Fallen For"(3:45) この曲は少し雰囲気を変えてきた曲です。前半は抑え気味に歌われるDAVEのヴォーカルと小人数での演奏ですが、後半でのサウンドの展開はやはりベテランの風格ですね。
9曲目"I Never Left You"(3:24) DAVEの伸びやかなヴォーカルが堪能出きる曲の登場です。オーストラリアから参加のPETER・LUSCOMBE:ドラムとBILL・McDONALD:ベースとの演奏です。
10曲目"Keep A Light On"(3:20) DAVEが在籍していたTH' DUDES(70年代の後半から80年の初めまで活動していたN.Z.のバンド)での旧友IAN・MORRISのレズリーのサウンドが非常に特徴的に響く曲です。DAVEのレスポールでのスライド・ギターの摩訶不思議なサウンドも注目です。
11曲目"Hands"(3:54) 再びアップテンポのエレクトリック・ギターのサウンドを一杯詰込んだサウンドでのロック"ン"ロールです。楽しそうなコーラスと明るいサウンドでの曲です。
12曲目"One Proud Minute"(5:05) DAVEがしっとりと歌うギター・バラードです。DAVEらしい美しいメロディと彼の伸びやかな歌声とハーモニカの音色が溶け込んで聴く者の心に響く曲です。再びNEILがギターで参加してこの曲を更に素晴らしくしています。
13曲目"Hallelujah Song"(4:30) DAVEのピアノでの演奏を主体にしたゴスペル調の曲です。ハーモニカ、ベースとドラムによる非常にシンプルな演奏に乗せ、熱くエモーショナルに歌うDAVEです。
全13曲歌詞付 22ページ豪華写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:48分17秒 (一時はアルコール依存症だったDAVEですが、N.Z.のミュージック・シーンに見事にカンバックしています)'10年10月15日再更新


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写真  DAVE DOBBYN / Available Light
 ・2005 Sony BMG Music Entertainment Ltd.    EPIC 5202672000

素晴らしい友人達囲まれて作り上げた最高の1枚・・・

前作より5年ぶりのDAVE・DOBBYNソロ名義の7枚目のアルバムで '05年6月15日に本国でのリリースです。バックのメンバーは、同じくニュージーランドで活躍するTHE MUTTON BIRDSのギタリストDAVID・LONGとドラムROSS・BURGEとオーストラリアMIDNIGHT OILのベーシストBONES・HILLMANが参加しています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVE・DOBBYN:ヴォーカル/ギター/スライド・ギター/キーボードの他、DAVID・LONG:ギター/バンジョー/マンドリン/ヴィブラフォン/ユーフォニアム/オプティガン、BONES・HILLMAN:ベース、ROSS・BURGE:ドラム/パーカッション、KIKI・GOOCH:スネア・ドラム、ELIAS・RAY・DOBBYN:カウベル、JONATHAN・CRAYFORD:ハモンドC-3、NEIL・FINN:ギター/キーボード/バック・ヴォーカル、WARRYN・MAXWELL:アルト・サックス/テナー・サックス/バック・ヴォーカル、STEVE・ROCHE:ユーフォニアム/コルネット、STEVE・GALLAGHER:メロトロン/グロッケンシューピール、TOBY・LAING:フリューゲル・ホーン、DAN・YEABSLEY:アルト・クラリネット/バリトン・サックス、NEIL・BALDOCK:ユーフォニアム、BIC・RUNGA:バック・ヴォーカル、GRACE・DOBBYN:バック・ヴォーカルとDAVEの家族達も参加しています。
尚、プロデュースは、DAVID・LONGとDAVEと共同で行われて、プリ-プロデュースは、NEIL・FINN、収録は、NEILのスタジオROUNDHEAD STUDIOSで行われています。

1曲目"Intro"(0:33) ブラスのアンサンブルによる幕開きを告げる30秒程度の曲です。
2曲目"Welcome Home"(3:50) NEILの弾くアコースティック・ギターの美しい調べとDAVEのピアノの旋律によるセンチメンタルなメロディのイントロ部分ですが、途中よりエモーショナルに展開しDAVEの伸びやかな歌声とNEILのハーモニーによる素晴らしい曲です。
この曲のみNEIL・FINNのプロデュースです。
3曲目"Let That River Go"(3:46) DAVEの甘い響きの歌声とNEILの力強いピアノの旋律によるエモ・ロックです。
4曲目"Pour The Wine"(3:02) イントロから非常にイカした曲です。左のカッティングギターは、DAVEと右のドライビング・ギターサウンドはDAVIDによる乗りの良い独特のリズムとメロディによる最高の1曲。
5曲目"Roll Away"(2:59) 一転してカントリー・フレイヴァー溢れる落着いた曲でバックに流れる後半の美しいヴォーカルは、DAVEの娘さんGRACE・DOBBYNです。
6曲目"Outrageous Design"(3:03) DAVE のピアノによる弾き語りです。フルーゲルとサックスによるセンチメンタルな響きでの曲の終わりです。
7曲目"Accustomed To The Light"(3:59) 美しいピアノの旋律より始まるバラードで曲とヴォーカル・スタイルは、NEILの兄TIMに良く似た感じがします。後半部分は、アグレッシブに展開されます。DAVEとTIM とBIC・RUNGAの3人は、2000年にライブ盤をリリースしています。
8曲目"And You Will Lose Everything"(3:24) ピアノのサウンドを主体とした落着いた曲でゲストヴォーカルにBIC・RUNGAが参加しています。
9曲目"It's The Truth"(3:02) エッジの効いたギターのサウンドのイントロとSPLIT ENZのサウンドに通ずるエモーシナルでリズミカルな曲でDAVEの渋いギターソロが聴き物です。
10曲目"Forgiveness"(3:14) メンフィス調のリズムアンドブルースです。後半からダイナミックな展開とハーモニーは再びBIC・RUNGAの登場です。
11曲目"Free The People"(2:47) エレクトリック・ギターサウンドたっぷりのパワードギターロックです。DAVEの伸びやかな歌声によるストレート・サウンド。
12曲目"Keeping The Flame"(3:01) メランコリックなメロディによるバラードで切なく歌うDAVEの歌声と傷心の気持ちの人を立ち直らせようとしている内容の曲です。
13曲目"You Got Heart"(3:20) 女性ヴォーカルと思わせるDAVEファルセット・ヴォイスによるイントロ部分からカントリー・フレイヴァーなスライド・ギターの響きを使った落着いた曲です。
14曲目"Drink The River"(1:37) 4曲目の"Pour the Wine"のアレンジ変えでDAVEのファルセット・ヴォイスとフェンダーローズの優しい響きによる1分半程度の静かな曲です。
15曲目"Outro"(1:04) 1曲目と同じくブラスによるアルバムの終わりを告げる曲。
13曲歌詞付 豪華写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:42分47秒 (素晴らしい友人達囲まれて作り上げた最高のアルバムを彼は届けてくれました。)'10年10月15日再更新
2005年度ベスト5


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写真  DAVE DOBBYN / Anotherland
 ・2008 SONY BMG MUSIC ENTERTAINMENT LTD.    EPIC 88697327202

N.Z.のベテランDAVE・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているS.S.W.DAVE・DOBBYNの '08年8月27日に本国でリリースされた8枚目(初期のFOOTROT FLATSとTIM・FINN,BIC・RUNGAとの共同名義盤は除く)アルバムです。
このアルバムに参加しているミュージシャンは、DAVE・DOBBYN:ヴォーカル/ ギター/ピアノ、MARK・VANILAU:キーボード/ギター/バック・ヴォーカル、MARCUS・LAWSON(LUCID 3):ベース/ハーモニカ/バック・ヴォーカル、ROSS・BURGE:ドラム、SKIP・McDONALD:ギター/ベース/バック・ヴォーカル、JOHN・PETTER:サックス/クラリネット、DAVE・FULLWOOD:トランペット、CHRIS・PETTER:トロンボーン、PETE・LOCKETT:パーカッション、VALERIE・SKEETE:バック・ヴォーカル、MADELINE・EDGEHILL:バック・ヴォーカル、IAN・KING::バック・ヴォーカル、THOMAS・QUILLFELDT:チェロのイギリス勢も多く参加しています。
尚、プロデュースは、イギリスのADRIAN・SHERWOOD(MINISTRY,ACO)が担当しています。

1曲目"At Light Speed"(1:53) 2分弱のアカペラによるコーラス曲です。前のアルバムでも1曲目はこんな感じでしたね。バックのメンバー達と仲良く収録した感じの美しいハーモニーを聴かせます。
2曲目"Anotherland"(3:09) 弾けるように奏でられるDAVEのフェンダー・トーンによる落ち着いたリズムが響く曲です。途中よりDAVEらしい高いキーにシフトしながら歌う美しい歌声とバックのヴォーカルが心地好いですね。
3曲目"Crosstown Static"(3:12) ベースのMARCUS・LAWSON(LUCID 3)が渋いブルース・ハープを聴かせるミドル・テンポのロック"ン" ロール調の曲です。 煌びやかなホーンのサウンドで彩られたアレンジに乗せてDAVEも渋めに決めていますね。
尚、DAVEは、LUCID 3の3枚目のアルバムのアレンジも担当しています。
4曲目"Only Love Remains"(2:56) この曲は、ドラムのビートが心地好く響いて来ますね。スムーズなサウンドとメロディからは、カリフォルニアの往年のバンドに似た質感を強く感じます。アウトロで洒落たアカペラで終わるところが粋ですね。このアルバムから私を最初に惹きつけた曲ですね。
5曲目"When The Water Runs Out"(3:51) R&B色を非常に強く感じさせる曲ですね。バックのゴスペル調のコーラスなんかは、ブラック・ミュージック特にスピリチュアルな雰囲気を醸し出す教会での音楽に通じます。
6曲目"Wild Kisses Like Rain"(3:04) このアルバムからのシングル・カット第1弾の曲です。高いキーによるDAVEの歌声とハーモニカの調べが溶け合ったDAVEらしい落ち着いた調べが流れて来ます。
7曲目"Howling At The Moon"(3:32) 一転してメランコリックなメロディとサウンドによるスローな曲の登場ですね。「友人に心の支えを頼みながらまた、許し乞う」内容の歌詞が切実に綴られています。
8曲目"A Long Way Across Town"(3:10) イントロからプロデューサーのSHERWOOD色を強く感じさせるレゲエ/ダブの曲ですね。リバーヴ強めのギター・サウンドにレイド・バックさせる女性バック・コーラスの歌声が届けられます。
9曲目"Deep Calling Deep"(2:52) イントロのパーカッションのエモーショナルなリズムから聴き入る曲ですね。オルタナティヴな間奏での演奏とアカデミックなサビのサウンドを上手く組み合わせたアレンジが興味深いですね。
10曲目"Hey Stranger"(3:38) 再びスローなリズムによるしっとりと聴かせるバラードの登場ですね。この辺りの曲の湿った質感は、やはりイギリスに出向いて収録した感じが良く伝わって来ますね。
11曲目"Instinct For The Blue"(2:25) しっとりとしたナンバーが続きますね。クラリネットの少し切ない響きに重ねられたハモンドのサウンドもまた、切なく響いて来ます。
12曲目"The Black Swing"(4:30) 今度は、SHERWOODの十八番であるレゲエのリズムの曲の登場です。時折顔を出すブルース・ハープとブラス・ソロに包まれて燻銀的なDAVEの歌声も切なく響いています。
13曲目"Just What I Need"(3:28) 懐かしいブラック・ミュージックの影響を強く感じさせるファンキーなリズムとサウンドによる曲です。ロックとダンス・ミュージックとが融合した70年代のサウンドでしょうか、筆者の年代では、本当に懐かしさを感じさせるナンバーです。
14曲目"Be My Guiding Light"(4:01) 前のアルバムからの流れを汲むDAVEのアコースティック・ギターのサウンドを中心にした落ち着いた曲です。DAVEのスポーケンによるパートを回顧録的に展開させたアレンジになっています。
15曲目"Miles And Miles"(2:36) DAVEのギターの弾き語り風のサウンドを中心に繰り広げられるブルースの曲ですね。スライド・ギターがスワンプ/ロック/ブルースの雰囲気を伝えて来ます。
16曲目"Arms Of Eternity"(4:19) アルバムの最後の曲も再びブルースの曲です。ゆったりとしたリズムの運びに合わせて歌う吟遊詩人的なDAVEの歌いぶりの合間に重く響く彼のギターの調べが印象に残ります。
全16曲歌詞付 20ページブックレットジャケット止め N.Z.限定デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:52分44秒 (たっぷりと16曲も収録された、N.Z.のベテランS.S.W.のDAVEのアルバム。やはりサウンドの"厚さ" や"質感" から重さを感じますね)'10年10月16日再更新


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写真  ELIXIR / Elixir
 ・2003 Festival Mushroom Records    336362

本家GEORGEとは別ユニットで・・・

このアルバムはオーストラリアで活躍していたオルタナティヴ・ミュージック・バンドGEORGEのメイン・ヴォーカリストKATIE・NOONANとギターのNICK・STEWARTにKATIEの在籍していた音楽学校の仲間であり、現在は、KATIEのご主人のジャズ・サキソフォニストISAAC・HURRENが加わったユニットELIXIR(エリクサ '97年頃にこのユニットとして活動をしています)の唯一のスタジオ・アルバムで、2003年5月19日に本国でのリリースです。
尚、ストリングスのアレンジは、オーストラリアのジャズ・ピアニストのPAUL・GRABOWSKYが担当しています。

1曲目"Tip Of Memory"(5:15) NICKの少し控え目のアコースティック・ギターの爪弾きからしっとりと入る曲で、相変わらず美しい歌声を聴かせるKATIEに続き、ISAACのサックス・ソロが切なく響いて来ます。低域から非常に高いキーのソプラノの伸びやかな歌声はKATIEの母のクラシック音楽の影響や音楽学校の経験が生かされているようです。
2曲目"River Man"(5:00) オリジナル曲は、故NICK・DRAKE '69年のアルバム[Five Leaves Left]に収録されている曲です。ほんの少しだけリズムを上げたアレンジに荘厳に美しく響くKATIEの歌声が乗せられています。
3曲目"Before You Sleep"(3:33) スローなリズムで流される心地好いメロディとサウンドの曲ですが、やはり一癖あるKATIEとNICKの書いた曲らしくISSACの不協和音を発するサックスの調べが怪しく挟まれているのです。
4曲目"Raspberry Tea"(3:53) 前半は、殆んどアカペラによるKATIEの歌声が美しく響くジャジーなボサ・ノヴァ・タッチの曲です。このELIXIR名義でジャズ・クラブなどのライヴで良く演奏されたと思わせます。心地好いリズムの流れから次第にエモーショナルに盛り上げる圧巻なKATIEの歌声です。
5曲目"Breath Of Grace"(5:51) 少しケルトかスカンジナビア・ミュージックの影響を感じさせる透明感と荘厳さを持った曲です。KATIEの歌声とNICKのアコースティック・ギターにISSACのサックスの調和が見事にバランスした本家GEORGEとは少しニュアンスの違ったアプローチのようです。
6曲目"Blue"(4:06) オリジナル曲は、オーストラリアのジャズ・ヴォーカリスト/トランペッターVINCE・JONES '84年のアルバム[For All Colours]に収録されている曲です。スタンダード曲のような感じに少しカントリー・ミュージックをブレンドしたような印象を受けます。
7曲目"Essence Of My Love"(3:57) イージーリスニング的なサウンドとメロディによるギターの調べによるゆったりした曲です。柔らかなISSACのサックスの調べとこれまた美しいKATIEの歌声が流れているのです。
8曲目"Saigon Battle Children 1972"(7:43) 7分43秒の長さのあるオペラの戯曲調の曲です。ISSACのサックス・ソロによる前半からKATIEのクラシカル・ヴォーカル・パートとの組曲となったアレンジで収録されています。
9曲目"Goodbye Yellow Brick Road"(4:27) オリジナル曲は、ELTON・JOHN '73年の同名タイトル・アルバムに収録されている曲です。JAMIE・CLARK とNICKのナイロン弦ギターの調べに乗せて楽しく歌うKATIEの歌声が響く曲です。間奏では地元のギタリストJAMIE・CLARKが流れるようなギター・ソロを聴かせてくれるのです。
10曲目"Harvest Of Rain"(2:24) イントロのギターのサウンドから聴き入る曲です。NICKの丁寧に弾かれるフィンガー・ピッキングの調べとKATIEの叙情的な歌声がいつまでも耳に残ります。このアルバムではめずらしく2分半程度の短さの収録曲です。
11曲目"String Interlude"(1:02) オーストラリアで映画音楽も手掛けているPAUL・GRABOWSKYの曲です。曲のタイトル通りストリングスによる1分程度のインターリュードになっています。
12曲目"Mists Of Ruse"(2:50) イントロの流れるようなピアノの調べとKATIEの歌声が圧倒される弾き語りです。大手レコード・レーベルがKATIEの歌声に目(耳)を付けずには居られないと思わせる彼女の歌声なのです。
13曲目"Overlap"(3:32) オリジナル曲は、N.Y.の個性派S.S.W. ANI・DIFRANCO '97年のアルバム[Out Of Range]に収録されている曲です。このアルバムの収録ではダブル・ベースにEUGENE・ROMANIUK(PALIMPSEST)を加えたジャズ・スタイルによるアンサンブルで収録されています。
14曲目"Second Sight"(3:44) ゆったり弾かれるアコーステッィク・ギターの調べと優しく歌うKATIEの歌声が心地好く響く落ち着いた曲調べの曲です。この曲にギターで参加しているJAMIE・CLARKが書いています。
15曲目"Drunk On Her Taste"(4:11) ワルツのリズムを刻むNICKのギターの調べ乗せ響くISSACの切ない響きによるソプラノ・サックスの調べです。パリの下町に流れるシャンソンよろしくアコーディオンの音色もやるせなさを表現しています。この曲はKATIEのペンによる作詞/作曲となっています。
16曲目"River & Moon"(5:03) ストリングスの調べに絡ませたアコースティック・ギターの美しい音色が流れる旅情的な曲です。やはりKATIEの歌声とISSACのサックスの調べとの融合とが光っています。
17曲目"River Of She"(2:12) 厳かに奏でられるホーンの調べに乗せて歌うKATIEの歌声とホーンのみの収録曲です。バンドGEORGEでのサウンドと一線を画したアレンジを施したと納得させられる曲でしょう。
オリジナル曲10曲のみ歌詞付 19ページ物豪華写真ブックレットジャケット止め 3折デジパック仕様 オーストラリア盤 (輸入盤) 収録時間:68分51秒 (何と全17曲収録でKATIE歌声が1時間以上流れるアルバムです。この後、リリースされたKATIEのソロ・アルバムは、またの機会に紹介します)'08年12月13日再更新


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写真  ELIXIR / First Seed Ripening
 ・2011 Australian Broadcasting Corporation    ABC 476 4544

実に8年ぶりのアルバム・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍しているジャズ/チャンバー・ミュージック・ユニットELIXIRの '11年8月5日に本国でリリースされた2枚目のアルバムです。
前作が GEORGE時代の活動中 '03年5月のリリースまた、ヴォーカルのKATIE・NOONANがソロとして独立した為、ELIXIR 名義の2作目はないと判断していたのですが、実に8年ぶりのアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、KATIE・NOONAN:ヴォーカル/プロデュース、STEPHEN・MAGNUSSON:ギター、ISAAC・HURREN:サックスの他、THE ELIXIR STRING QUARTET (HELENA・RATHBONE:ヴァイオリン、AIKO・GOTO:ヴァイオリン、STEPHEN・WOLF:ヴィオラ、JULIAN・THOMPSON:チェロ)、JONATHAN・ZWARTZ:ダブル・ベース、SIMON・BARKER:ドラム/シンバルのオーストラリアのジャズ系のミュージシャン達です。残念ながらGEORGE時代からのオリジナル・メンバーであるギターのNICK・STEWARTは、このアルバムの収録に参加していません。

1曲目"First Seed Ripening"(5:44) アコースティック・ギターの美しい爪弾きのサウンドと共に登場するKATIEの美しい歌声が穏やかに流れるチャンバー・ミュージック的な曲です。
2曲目"My Skin Is A Glove"(5:58) この曲も穏やかで優しい調べを感じさせる曲です。チェロの調べなどアコースティックさに拘ったELIXIR のアルバムは、やはりGEORGEやKATIEのソロ・アルバムとは一線を画すサウンドです。
3曲目"Stuff Of Myths"(3:52) 今度は少しテンポを上げて来たKATIEがその美しい歌声と卓越した謡ぶりを聴かせる曲です。ドラム、ギター、サックスなど最小限の演奏による曲ですが、聴かせどころが感じ好いですね。
4曲目"Pierrot"(5:35) 再びスローなテンポの曲です。不思議なギターの爪弾きとストリングスの穏やかな調べと共にKATIEの歌声が響いて来ます。
5曲目"Traditional Song"(6:23) フォーク・スタイルのギターの調べと途中より登場するサックスの調べが流れるこの曲も穏やかな曲です。他の曲ではあまりKATIEのハーモニーを聴かせていないのですが、この曲では、多重にてハーモニーが収録されています。
6曲目"Last Flowers To The Hospital"(5:29) 不思議なコード進行と複雑なピッキングを刻むギターのサウンドが浮遊感を漂わせます。チャンバー・ミュージックらしいエコーが非常に効いた広がり感がります。
7曲目" A Circle Of Moonlight"(4:15) ボサ・ノヴァ調のギターの爪弾きから次第にベースとドラムも加わり渋めの演奏スタイルになる大人の雰囲気を聴かせるミュージックになって行きます。
8曲目"My Old Man"(3:25) オリジナル曲はJONI・MITCHELL '71年の曲で、JONIのギターではなくピアノの演奏で収録されています。ここでの収録は、STEPHENのアコースティック・ギターの爪弾きとISAACのサックスの調べによるぶっつけ本番なアドリヴを交えた収録となっています。
9曲目"Sleep Soundly, Peacefully"(5:14) 非常にメランコリックなメロディを奏でるギターの調べと訥々と歌うKATIEの歌声が印象的な曲です。どっちかと言うオーストラリアらしくない北欧的かアイルランドの調べを感じます。
10曲目"Hemisphere"(6:23) イントロは、弦楽四重奏の演奏となっていますが、KATIEの歌声が登場する所はギターだけの演奏となっています。再びストリングスが登場する頃にはジャズの演奏とクラシック音楽のコラボレーションとなっています。そう言えば曲名の"Hemisphere" とは「半球」と意味で良い感じの洋服ブランドもあったのですが...
11曲目"Nocturne"(6:18) メランコリックなフランス映画の挿入歌の雰囲気を伝える曲です。孤高に響くKATIEの歌声とバックのギターとサックスの調べが切なく届けられて来ます。
12曲目"Last Night's Comfort"(3:45) ギターのサウンドは非常に心地好く響く曲です。殆どSTEPHENのギター1本での演奏に乗せKATIEが歌っていると思えます。
13曲目"Snapshot"(5:16) ゆったりと奏でられるギターの調べに乗せて歌うKATIEの落着いた歌声による曲です。バックで響くISAACのサックスの優しい響きも非常に穏やかに感じます。このアルバムからビデオ第1弾となっているようです。
14曲目"I hope Never"(7:54) オリジナル曲は、オーストラリア/ニュージーランドのバンドSPLIT ENZ '80年のTIM・FINNの書いた曲のカバーです。オリジナル曲で聴かせていた重厚なピアノとストリングスのサウンドをばっさりと排し、ジャズ・テイストに仕上げています。
全14曲歌詞付 16ページ物豪華ブックレット 3折紙ジャケット仕様 オーストラリア製 (輸入盤) 収録時間:75分31秒 (現在、KATIE・NOONANはオーストラリア/ニュージーランドの女性ミュージシャン達と女性ガン患者をサポートするチャリティー・アルバムとライブ活動をしています)'14年11月1日更新


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写真  ENZSO / Enzso
 ・1996 Sony Music Entertainment (NZ)Ltd.    EK 67877

SPLIT ENZの名曲をクラシック音楽のアレンジ・・・

元SPLIT・ENZのキーボードEDDIE・RAYNERのプロジェクトにて企画制作されたアルバムです。'72〜'84年に活躍していたオーストラリアのニュー・ウェーヴバンドSPLIT ENZの名曲をクラシック音楽の戯曲風に仕立てたトリビュート・アルバムで、本国にて '96年11月5日にリリースされています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVE・DOBBYN:ヴォーカル、NEIL・FINN:ヴォーカル、ANNIE・CRUMMER:ヴォーカル、TIM・FINN:ヴォーカル、SAM・HUNT:ヴォーカル、NOEL・CROMBIE:スプーン・クラッピング、EDDIE・RAYNER:ピアノ/プロデュース、NEW ZEALAND YOUTH CHOIR:コーラス、NEW ZEALAND NATIONAL SYMPHONY ORCHESTRA:オーケストラの1部SPLIT・ENZのメンバーも参加しています。

1曲目"Poor Boy"(5:06) '80年の[True Colours] での収録曲です。オリジナル曲はTIM・FINNヴォーカルでしたが、この作品では、彼の親友で同じくニュージーランドで活躍するDAVE・DOBBYNがリードヴォーカルをとります。DAVEの優しい歌声とクラシック音楽の融合とコーラス隊でこの曲のまたひとつ違った魅力を感じます。
2曲目"Message To My Girl"(6:05) '83年の[Conflicting Emotions] に収録曲されている曲でNEIL自身によるセルフカバーです。荘厳な響きを持つストリングスと木管楽器によるメロディアスな曲で、NEILの初来日のコンサートでこの曲を聴いた事を昨日の事のように想い出されます。
3曲目"I Hope I Never"(5:34) '80年[True Colours] での収録曲でTIM作品です。ピアノの伴奏に合わせてニュージーランドのオルタナ・ロック歌手ANNIE・CRUMMERがヴォーカルをとります。彼女の美しくエモーショナルな響きとTIMの曲の美しさを再認識させられました。
4曲目"Strait Old Line"(5:49) '83年の[Conflicting Emotions] に収録曲されている曲です。NEILのセルフカバーによる曲でダイナミックな展開と荘厳な響きによるアレンジが圧巻です。
5曲目"Stuff'n Nonsense"(5:39) '79年の[Frenzy] での収録曲です。TIMの曲を弟のNEILが歌います。この曲もTIMらしい非常に美しいメロディラインを持った曲です。
6曲目"My Mistake"(2:57) '77年の[Dizrythmia] での収録曲です。TIMとEDDIEとの共作でDAVEがヴォーカルをとります。凝ったメロディと転調の連続による曲でオーケストラの曲としても十分に練られたアレンジは流石です。
7曲目"Voices"(4:15) '84年の[See Ya 'Round] での収録曲でNEIL作品です。NEILのスタンダードジャズ的な響きの曲で彼自身がヴォーカルを取ります。
8曲目"I See Red"(6:24) '79年のアルバム[Frenzy] での収録曲でTIMの曲です。長いホルンの前奏に続きゆったりと歌うTIMですが、サビの部分は荒々しく激しくいつもの調子です。(笑)
9曲目"Under The Wheel"(7:19) '75年の[Mental Notes] での収録曲です。ニュージーランドの詩人SAM・HUNTの歌詞の朗読のスタイルとクラッシック音楽との融合で舞台のワンシーンのような感じです。
10曲目"Dirty Creature"(6:39) '82年の[Time And Tide] での収録曲です。TIMとNEILとNIGEL・GRIGGSとの共作です。オリジナルの恐ろしげな雰囲気を残した壮大なアレンジでTIMが歌います。
11曲目"Stranger Than Fiction"(7:07) '75年の[Mental Notes] での収録曲です。圧倒される重厚なストリングスのサウンドとNEIL・FINN、TIM・FINN、SAM・HUNTによるヴォーカルと歌詞の朗読による組曲としたアレンジです。
12曲目"Time For A Change"(4:23) '75年の[Mental Notes] での収録曲です。TIMのピアノの弾き語りによる導入部壮大なサウンドトラックを想像する楽曲です。
全12曲歌詞付 写真ライナー 4曲のビデオ・クリップとフォト付き (輸入盤) 収録時間:67分24秒 (尚、このアルバムの続編[ENZSO 2]が '99年にリリースされています。アルバムタイトルENZSOは「そう!ENZ」と日本語の"演奏" との洒落?)'10年10月16日再更新


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写真  EUROGLIDERS / This Island
 ・1984 EPIC/SONY Inc.    28-3P-567

当時良く流れていました・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍していた('05〜'07年再結成)エレクロトニカ・ロック・バンドEUROGLIDERSの '84年5月に本国でリリースされた2枚目のアルバムです。
このアルバム収録時でのEUROGLIDRSのメンバーは、GRACE・KNIGHT:ヴォーカル/テナー・サックス、AMANDA・VINCENT:キーボード/グロッケンシュピール/ベース・シンセサイザー、CRISPIN・AKERMAN:ギター、JOHN・BENNETTS:ドラム/パーカッション/シンバル、BERNIE・LYNCH:ヴォーカル/ベース・シンセサイザー、RON・FRANCOIS:ベース/ベース・シンセサイザー/バック・ヴォーカルの6人組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、MARK・ISHAM:トランペット、MARK・BHAN:トランペット、GARY・KETTEL:パーカッション、SAM・McNALLY:ベース・シンセサイザー、GISELE・SCALES:ヴァイオリン、MARK・MOFFATT:ドラムの有名ミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデュースは、当時のTHE POLICEのアルバムなどを収録したSURREY SOUND STUDIOのNIGEL・GRAYが担当し、3曲目のみオーストラリアのギタリストMARK・MOFFATTMARK・OPITZの共同で行われています。

1曲目"Heaven"(3:43) お馴染み当時のオーストラリアン・シングル・ヒット2位の曲です。この心地好いイントロの響きに続いて登場するGRACEの歌声が感じ良いリフレインで繰り広げられる親しみ易さです。
2曲目"Someone"(3:38) BERNIE・LYNCHのヴォーカル曲によるポップ色溢れる曲です。LINNドラムやベース・シンセサイザーを使った80年代のロックの典型を感じます。
3曲目"No Action"(3:25) この曲も本当に典型的な80年代ロックと言える電子サウンドをベースとした風合いをかんじさせる曲です。小刻みなギターのカッティングに電子オルガンの音の重ね具合など懐かしさを感じます。
尚、この曲のみオーストラリアにて収録されています。
4曲目"Never Say"(3:35) このアルバムを買った当時に本当に良く聴いたスローなナンバーです。少し粘っこさを感じさせるBERNIEの歌声にレイドバック感を与えるバックのサウンドとメロディが病みつきになるかも知れませんね。
5曲目"Maybe Only I Dream"(3:17) 今度は、GRACEのヴォーカルによるスピード感のあるエレクトロニカ・ダンス・ミュージックと言える曲です。小刻みに鳴らされる電子サウンドとホーンの音色が押し寄せるサウンドの波が届けられます。
6曲目"Cold Comfort"(3:35) 少しダークさを感じさせるイントロのサウンドから展開される不思議な雰囲気を伝える曲です。このアルバムの前半まで聴いて来て感じた結構バラエティに富んだ曲調を組合せた内容です。
7曲目"Another Day In The Big World"(3:02) さて手持ち盤では、B面の1曲目に位置する明るく元気一杯のオーストラリアン・ロックの登場です。GRACEの歌声を全面に押し出したパワー・ポップな勢いを目一杯感じましょうか。
8曲目"Keep It Quiet"(2:52) サスペンス映画かTVシネマの1シーンから抜け出したようなイメージを強く感じさせる曲です。ダークに低く響くベース・シンセザイザーの響きに乗せエコーを効かせたギターのサウンドの流れが横切るシャープな雰囲気を伝えます。
9曲目"Nothing To Say"(3:42) こうやってレビューを書く為、じっくりと曲に向き合っていると、このEUROGLIDERSのメイン・ヴォーカルと思っていたGRACEの歌声とヒット曲"Heaven" のイメージが強く感じさせていたのですが、BERNIEの歌声や他の曲も魅力一杯の存在感があることに気が付きますね。
10曲目"Judy's World"(3:53) この曲もアルバム購入当時に良く聴いたお気に入りのナンバーです。弾けるサウンドに転がるようなメロディの流れからサビの部分の力強いGRACEの歌声が魅力的に響くのです。
11曲目"Waiting For You"(4:25) 風変りなメロディとサウンドを聴かせるエレクロトニカ・テクノ・ロックな曲です。叩きつけるようなドラムのビートの波と共にGRACEのパワフルな歌声が響きます。
12曲目"It's The Way"(3:33) ダークなベース・シンセサイザーの響きを使った重いイントロの響きから展開されるエレクトロニカ・ダンス・ミュージック的な雰囲気を持った曲です。そう言えば、この曲も80年代のロックのサウンドの一部を担ったエレクトロニクスを多用した曲のイメージですね。
全12曲歌詞/訳詞付 LP盤 (国内盤) 収録時間:42分40秒 (80年代当時、イギリスは勿論のことオーストラリア/ニュージランドから多くのバンドが紹介されて本当、新しい音楽とバンドのオンパレード状態でしたね)'12年11月23日更新


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写真  FINN / Finn
 ・1995 EMI Records    TOCP-8753

FINN兄弟の心温まる作品集・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているS.S.W.TIM・FINNNEIL・FINN兄弟による '95年12月20日に国内でリリースされたアルバムです。
音楽活動を長く行っている2人ですが、このアルバムをリリースするまで2人の共同名義アルバムは、有りそうで無かったですね。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TIM・FINN:マルチ・インストルメント/プロデュース、NEIL・FINN:マルチ・インストルメント/プロデュース、DAVE・DOBBYN:ベース(11曲目のみ)の非常にFINN兄弟のプライベート感のある収録となっています。
尚、共同プロデューサーは、TCHAD・BLAKEで、彼独特のローファイな味付けが効いた快心の1枚です。

1曲目"Only Talking Sense"(3:04) Lo-HiにしたTCHADお得意の荒らしたサウンドながらどこか懐かしさ感じる優しいギター音色とメロディがNEILの歌声に活かされるシンプルな曲です。
2曲目"Eyes Of The World"(2:52) TCHADのミキシングが効いた大変凝った曲で、2人が在籍していたSPLIT ENZのスパイス風味が感じられる曲です。
3曲目"Mood Swinging Man"(4:06) TIMのヴォーカルとキーボードが怪しく響く印象的な曲です。TIMのソロ・アルバムの曲調に感じさせる哀愁や寂しさが伝わって来ます。
4曲目"Last Day Of June"(3:18) NEILのヴォーカルとTIMのピアノをメインにしたシンプル曲ですが、歌詞は相変わらず難解です。
5曲目"Suffer Never"(4:00) このCDではエレクトリック・ギターを使ったラウドな1曲でしょう。ギターのピッキングが非常に印象的で、CROWDED HOUSEの曲にも通じるところがあります。
6曲目"Angels Heap"(2:53) このあとにリリースされるTHE FINN BROTHERの楽曲に通じるアコースティック・サウンドの曲ですが、バックのサウンド処理にTCHADの味付けが効いています。この後に度々行われるFINN兄弟のライヴやNEILのライヴにゲストとして招かれたTIMとの演奏曲として披露される定番曲となっています。
7曲目"Niwhai"(3:36) このCDでは、またラウドな1曲でしょう。ステージ受けしそうな曲です。
8曲目"Where Is My Soul"(4:10) NEILの独特の綺麗でどこか影の有るギター・コードの進行の曲で、名曲"Four Seasons In One Day" と同じ雰囲気を感じます。
9曲目"Bullets In My Hairdo"(3:00) 強烈な歌詞の内容にTCHAD独特の雰囲気がする曲です。この時期のTIMの音楽は、荒れたサウンドにアバンギャルドな内容の歌詞を乗せた曲が多く書かれています。
10曲目"Paradise(Wherever You Are)"(3:59) このCDで一番好きな曲で、2人の作曲が開花した秀作です。[7 Worlds Collide] のライブ盤にも収録されています。ウクレレによるトロピカルなサウンドによるパラダイスの演出は、ご機嫌ですね。
11曲目"Kiss The Road Of Rarotonga"(3:25) ライヴでの収録曲です。そのライヴでの臨場感をわざと出す為に録音状態を非常に落としたローファイなアレンジとサウンドで展開されていです。尚、Rarotongaとは、南太平洋のニュージーランド自治領クック諸島のメイン・アイランドの名前で、この曲も随所にポリネシアの音楽の雰囲気を漂わせています。
全11曲歌詞/訳付 24ページ物豪華写真ブックレット (国内盤) 収録時間:38分26秒 (インナーの二人の幼少期の写真が良いですネ。ただ収録時間が少し短いのでもう1、2曲欲しかったかな)'10年10月18日再更新


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写真  THE FINN BROTHERS / Everyone Is Here
 ・2004 Parlophone EMI RECORDS LTD.    07243-864815-2-8

また二人が素晴らしいアルバムを出してくれました・・・

前作のFINNから実に9年ぶりのFINN兄弟による素晴らしい2枚目のアルバムで、本国でのリリースは、'04年8月23日となっています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TIM・FINN:ヴォーカル/ギター/タンバリン/パーカッション、NEIL・FINN:ヴォーカル/ギター/ベース/キーボード/バンジョー/タンバリン/ループ/プロデュースの他、NEIL・WATSON:ラップ・スティール、B.J.COLE:ペダル・スティール、TONY・VISCONTI:ダブル・ベース/チェロ/マンドリンバック・ヴォーカル/ストリングス・アレンジ/指揮/プロデュース、MITCHELL・FROOM:キーボード/プロデュース、SEBASTIAN・STEINBERG:ベース、DAVEY・FARAGHER:ベース、MATT・CHAMBERLAIN:ドラム、PETE・THOMAS:ドラム/パーカッション、JON・BRION:ギター/トルコ・バンジョー/ハーモニューム/ドラム/エフェクト/パーカッション/プロデュース、JAMES・CRABB:アコーディオン、GEOFF・MADDOCK:ストリングス・アレンジ、DON・McGLASHAN:ユーフォニウムのベテラン勢が参加しています。

1曲目"Won't Give In"(4:17) ギター・サウンドと二人のハーモニーが際立った曲で聴き終わっても「ラララララ〜」ってあのリフレインが止まりませんね。
2曲目"Nothing Wrong With You"(4:10) 静かなイントロから次第にエモーショナルに展開して行く曲でNEILの作風です。この曲の収録に先に記した大物プロデューサーが3人も関係していますスゴイ!
3曲目"Anything Can Happen"(3:04) エモーショナルなビートを繰り出すドラムのリズムとギターのサウンドによる乗りの良いリズムの曲です。NEILのヴォーカルも少し熱くなっています。
4曲目"Luckiest Man Alive"(3:56) 特徴的なメロディのイントロを持つ曲でTIMのヴォーカル曲です。JON・BIRONによるバンジョーが収録されています。
5曲目"Homesick"(3:48) サビの部分の「Homesick」と言う所のハーモニーが何とも言えなく好きです。
6曲目"Disembodied Voices"(3:40) TIMとNEILの回顧録的な歌詞による曲です。特に2人の非常に美しいハーモニーとバックに流れるTONY・VISCONTIの演奏によるマンドリンの音色が心地好く広がって来ます。
7曲目"A Life Between Us"(3:53) NEILのヴォーカル曲の登場です。溜めと抑えを聴かせたサウンドの流れから、一気に広がる"サビ" でのメロディと畳みかけるようなギター・サウンドは、CROWDED HOUSEの曲でも共通ですね。
8曲目"All God's Children"(3:47) この曲もCROWDED HOUSEを彷彿とさせるメロディとビートの曲です。それにどことなくビートルズの曲からのエッセンスも感じられるギター・ポップな雰囲気にTIMのヴォーカル・パートからも彼らの意気込みみたいな物を強く感じます。
9曲目"Edible Flowers"(4:51) [7 WORLDS COLLIDE] にも収録されている曲です。TIMが弾くピアノの音色とやや切な過ぎるメロディとは対照的にサビでのNEILの高く明るい歌声が絶妙なバランスを保っています。曲のイメージは、TIM作風を非常に表しています。尚、美しいストリングスのアレンジは、GEOFF・MADDOCK(GOLDENHORSE)です。
10曲目"All The Colours"(2:11) TIMのヴォーカルとピアノによる2分少しの短い曲でJON・BIRONによるハーモニュームが素朴な雰囲気を醸し出しています。
11曲目"Part Of Me, Part Of You"(3:29) のっけから明るいギターのサウンドで非常にCROWDED HOUSEの雰囲気のする曲でNEILの作らしいギターによる彼独特のメロディラインです。
12曲目"Gentle Hum"(4:38) JAMES・CRABB(スコットランドの著名なクラシカルアコーディオン奏者)のアコーディオンの音色が、非常に効果的に使われています。この素晴らしい曲でアルバムは、幕を閉じます。
全12曲歌詞付 15ページ物写真ブックレットジャケット止め 初回限定U.K.デジパック仕様 E.U.製 (輸入盤) 一応CCCDです。 収録時間:45分49秒
('03年5月の新曲発表から1年数ヶ月に渡り録音とミキシングを度々繰り返して完成された本作は、TIMとNEIL集大成といえる作品です)'10年10月18日再更新
2004年度ベスト5


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写真  FIREKITES / The Bowery
 ・2009 Own Records    OWNREC#46

JANE・TYRRELLの妖艶な歌声・・・

このアルバムは、オーストラリアのニューキャッスルで活躍しているオルタナティヴ・ロック(アコースティック寄り)・バンドFIREKITESのデビュー・アルバムで '08年4月28日(本アルバムは、翌年にルクセンブルグよりリリースされたヨーロッパ盤)に本国でのリリースです。
FIREKITESのメンバーは、ROD・SMITH:ギター/シンセサイザー/ベース/ヴォーカル/プロデュース、TIM・McPHEE:ギター/ベース/シンセサイザー/ヴォーカル/プロデュース、JASON・TAMPAKE:ヴァイオリンの3人組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、FIREKITESの3人の他、JANE・TYRRELL(後に正式加入):ヴォーカル、MATT・BLACKMAN:ドラム/シンセサイザー/ピアノ、RICHARD・PAKE:エレクトロニクス楽器/ギター/ヴォーカル/副プロデュース、ANDY・HOWE:チェロ、TIM・MCARTNEY:ダブル・ベース、MATTHEW・ROSSETTI:ドラム、ADAM・JESSON:ベースの地元のミュージシャン達です。
プロデュースは、ROD・SMITH、TIM・McPHEEとRICHARD・PAKEが副プロデュースとして担当しています。

1曲目"Last Ships"(4:10) アコーステッィク・ギターの美しい爪弾きがイントロから広がる心地好い響きの曲です。ヴァイオリンの調べも重ねられた旅情的なサウンドは、オーストラリアのバンドらしからぬ一面を感じます。
2曲目"Autumn Story"(3:32) メランコリックな調べが堪らない魅力を感じさせる曲です。この曲でもヴァイオリンとアコースティック・ギターの織り成す美しい調べが流れて来ます。'09年オーストラリアの優秀ビデオに贈られるJ Awardのミュージックビデオ部門にノミネートされたビデオもどうぞ。
3曲目"Paris"(3:41) ギターと木管楽器の調べに似せたシンセサイザーによるインストゥルメンタルです。ダブル・ベースの柔らかい調べとチープなドラムを使ったLo-Fiなビートとの各楽器の相性が抜群なのです。
4曲目"Same Suburb, Different Park"(4:50) このアルバムからの曲紹介としてビデオが制作されている曲です。オルタナティヴ・ロック色の強い曲のイメージがあるので、アルバム全体がこの様な曲調と勘違いされそうな気もするのですが、アルバム全体を通しては、非常にアコースティック調と紹介します。
5曲目"By Night"(3:41) 再びしっとりとした調べのアコースティック調の曲です。美しいハーモニーとヴァイオリンの調べのこの曲を聴いていてポルトガルで活躍しているTHERE MUST BE A PLACEの事を想い出しました。
6曲目"Skimming Rooftops"(3:29) この曲も巧みなアコースティック・ギターのフィンガー・ピッキングによるインストゥルメンタルです。複数のギターによる弦の響きの重なり具合や調べの強弱の付け方が憎いですね。
7曲目"Another State"(4:18) 今度は、エレクトリック・ギターに持ち替えての怠惰な調べの曲です。JANE・TYRRELLの気だるさを表した歌声とノイズを乗せた調べがこれまた気だるいのです。
8曲目"Mirror Miracle"(3:22) ダークさを感じさせる冷めた質感の曲です。囁くような歌声と唸るベースとギターの調べが怪しさを醸し出します。
9曲目"Worn Weary"(3:08) 再びJANE・TYRRELLの妖艶なヴォーカルによるオルタナティヴなサウンドの曲です。特徴的なドラムのビートやタッピングタッチを駆使したギターのサウンドに嵌まります。
10曲目"New Year Has Spoken"(4:11) ピアノとアコースティック・ギターによるインストゥルメンタルです。メロディ流れとサウンドが美しいFIREKITESの魅力溢れる演奏がアルバムの終焉までそっと流れて、また1曲目から通して聴きたくなるのです。
歌詞無し ライナー無し 3折紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:38分26秒 ('14年にはメンバーを増員して2枚目のアルバムもリリースしています)'16年7月13日更新


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写真  FIREKITES / Closing Forever Sky
 ・2014 SPUNK    URA340

残念JANE・TYRRELLが抜けて・・・

このアルバムは、オーストラリアのニューキャッスルで活躍しているオルタナティヴ・ロック・バンドFIREKITESの2枚目のアルバムで '14年8月14日に本国でのリリースです。
このアルバムでのFIREKITESのメンバーは、PEGS・ADAMS(JANE・TYRRELLの後任):ヴォーカル/キーボード、BEN・HOWE:ドラム、TIM・McPHEE:ヴォーカル/ギター/ベース/シンセサイザー/プログラミング/ドラム/パーカッション/プロデュース、JASON・TAMPAKE:ヴァイオリンの4人組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、FIREKITESの4人の他、ADAM・JESSON:ベースに前作でのメンバーROD・SMITH:ギターの地元のミュージシャン達です。
尚、プロデュースは、TIM・McPHEEが担当しています。

1曲目"Closing Forever Sky"(6:44) 妖艶なサウンドを放つギターの調べによる前半のインストゥルメンタルに続いて登場する囁くようなTIMのヴォーカル曲です。4分少々のヴォーカル部分を使っての幻想的なビデオも制作されています。
2曲目"Fallen"(5:41) アコースティック・ギターの爪弾きとヴァイオリンによるアコースティック色の強い曲です。短い歌詞をリフレインとしたリズミカルなほぼインストゥルメンタルとなっています。
3曲目"The Counting"(8:45) この曲も幻想的なギターのサウンドが響き渡る曲です。少しスウェーデンのSIMIAN GHOSTの持つ雰囲気に似ているかな。
4曲目"Fifty Secrets"(6:02) この曲も長い曲です。シンセ・ポップ調なパートとアコースティックなパートが織り込まれてちょっとした組曲風となっています。後半からのアコースティック・ギターのサウンドの重なり方から非常に美しく印象を与えてくれます。
5曲目"Somewhere Bright First"(6:59) ダークでメランコリックな雰囲気を醸し出すちょっと変わった曲です。囁くように歌うTIMの歌声のバックには怪しげなヴァイオリンとピアノの調べです。
6曲目"Said Without A Sound"(2:54) アンビエントなサウンドを広げるギターとシンセサイザーの音色で奏でるインストゥルメンタルです。このアルバムで唯一3分程度の曲となっています。
7曲目"Antidote"(8:35) この曲もTIMの優しい歌声が響く少しダークなイメージの曲です。後半からスピードを上げアグレッシヴなサウンドを展開させお決まりのTIM・McPHEEとROD・SMITHの潰したようなギターのサウンドが登場しています。
歌詞無し ライナー無し デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:45分43秒 (前作の収録に参加し、アルバム・リリース後、正式加入した女性ミュージシャンJANE・TYRRELLが、ソロ活動の為に残念ながら脱退しています)'16年8月11日更新


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写真  FRENCH FOR RABBITS / Spirits
 ・2014 Lefse Records.    LEFSE070-2

漂う歌声と枯れた歌声とのハーモニー・・・

このアルバムは、ニュージーランドでインディペンデントに活躍しているドリーミー・フォーク/ポップ・デュオFRENCH FOR RABBITSの '14年10月27日に本国でリリースされた2枚目(デビューEP盤を含む)のアルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BROOKE・SINGER:ヴォーカル/ギター/キーボード、JOHN・FITZGERALD:ギター/ヴォーカルの他、BEN・LEMI:ベース/バック・ヴォーカル/プロデュース、BEN・WOOD:ベース、 HIKURANGI・SCHAVERIEN-KAA:ドラム、KATE・UHE:チェロ/ヴォイス、TIMOTHY・BLACKMAN:バック・ヴォーカル、ELI・CHISHOLM:バック・ヴォーカル/ヴォイス、LAKE・SMITH:バック・ヴォーカル/ヴォイス、CHARLIE:ストリング・アレンジ/ストリングス、SU:ストリングス、HANNAH:ストリングス、TIM:ヴォイスのN.Z.のミュージシャン達が参加しています。
プロデュースは、アルバムの収録にも参加しているBEN・LEMIが担当(4曲目のみN.Z.のDAVID・PARKER)しています。 尚、今回レビューするアルバムは、アメリカ、オレゴン州ポートランドに拠点を置くLefse Recordsよりリリース(ダウンロード特典付)されたアルバムです。

1曲目"Spirits"(3:20) ちょっぴり哀愁を感じる演歌風のギターのサウンドがイントロから流れる曲です。後半からBROOKEの漂うような美しい歌声とJOHNの枯れた歌声とのハーモニーがこのデュオの最大の魅力が1曲目から炸裂です。
2曲目"Woke Up To A Storm"(4:12) この曲は、BROOKEの歌声をメインに持って来た曲です。ちょっとオリエンタル風なストリングスの音色も登場しまた、1曲目と趣を異なった重厚なサウンドを展開させます。
3曲目"Cold"(3:29) 地下室で奏でるようなギターの残響と共に登場する可憐なBROOKEの歌声とBON IVERのJUSTIN・VERNON似の歌声を聴かせるJOHN(ベースのBEN・LEMIの可能性も)の歌声との絡みが美しい曲です。ゆったり穏やかに流れるこのリズムも感じ良いですね。
4曲目"Goat"(3:48) '13年6月シングル曲としてダウンロード販売されている曲です。揺らぎを持って流れるギターの調べと清楚さ目一杯感じさせるBROOKEの歌声の後から登場する音楽仲間達からの声援に似たバック・ヴォーカルから熱さを感じます。
5曲目"Lean"(4:12) 今度はエコーを非常に効かせたBROOKEの歌声とストリングスの音色を重ねた曲です。アップライト・ピアノとチェロの音色が耳に残ります。
6曲目"Hard Luck Stories"(3:55) 枯れたサウンドを聴かせるアコースティック・ギターの登場です。呪文を唱えるように響くBROOKEの歌声とそれをなぞるJOHNの哀愁のあるギターの調べが好いですね。
7曲目"Gone Gone Gone"(3:53) 今度は、ちょっと方向を変えてネオ・アコ風のサウンドを聴かせるポップ調の曲です。この軽さのあるリズムとリフが印象的です。
8曲目"Nursery Rhymes"(3:44) JOHNが聴かせるギターのサウンドとピアノのサウンドが歩む優しいイメージを持つ曲です。BROOKEのちょっと鼻に掛かった歌声もキュートな響きも伝えて来ます。
9曲目"The Other Side"(4:27) このアルバム・リリース前のGOATとカップリングされているB-サイド曲です。B-サイド曲と言うとダークなまた、おまけ的なイメージがあると思われるのですが、この曲はとてもFRENCH FOR RABBITSのイメージを強く持って、このBROOKEのスキャットが堪らないのです。
10曲目"Seafarer"(4:36) 「船乗りまたは、海の旅人」と名付けられたメロディアスなサウンドを聴かせる曲です。イノセントな歌声を聴かせるBROOKEとそのバックを支えるJOHNのサポートがやはりこの曲からも感じます。
全10曲歌詞付 ライナー無し ダウンロード特典付 3折紙デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:36分36秒 (bandcamp.comが開設されてからリスナーとミュージシャンとの距離がまた、1歩近づいています。この1枚との付合いもそのような始まりからです)'14年11月15日更新
2014年度ベスト5


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写真  FRENCH FOR RABBITS / The Weight Of Melted Snow
 ・2017 Home Alone Music    HAM020

癒し系のBROOKEの歌声・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているドリーミー・フォーク/ポップ・バンドFRENCH FOR RABBITSの3枚目(デビューEP盤を含む)のアルバムで '17年3月10日に本国でのリリースです。
このアルバムでのFRENCH FOR RABBITSのメンバーは、BROOKE・SINGER:ヴォーカル/ギター/キーボード/プロデュース、JOHN・FITZGERALD:ギター/ヴォーカル、BEN・LEMI:ベース/キーボード/バック・ヴォーカル/プロデュース、HIKURANGI・SCHAVERIEN-KAA:ドラム/パーカッション、PENELOPE・ESPLIN(THE PROPHET HENS):キーボード/ヴォーカルの5人組に増えています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、先の5人の他、MIKA・POSEN:ヴァイオリン、ARIANA・TIKAO:ヴォーカル、CHARLIE・DAVENPORT(THE TROUBLES):チェロのN.Z.とカナダのミュージシャン達が参加しています。

1曲目"The Weight Of Melted Snow"(4:03) 細かく奏でられるJOHNのギターの音色から入る落ちついたメロディとリズムが厳かに響く曲です。前のアルバムから魅了されたBROOKEの癒し系の歌声が再び蘇ります。
2曲目"It Will Be Okay"(3:55) 前のアルバムからの流れを強く感じさせるBROOKEがキーボードを奏でながら歌う曲です。BROOKEの少しか細い歌声と非常にマッチしたベースのBEN・REMIのスモーキー・ヴォイスがまた堪らないのです。
3曲目"Time Did Not"(4:28) イントロでは教会の讃美歌のような厳かな曲調のようですが、次第にリズムを速めドラム、ベースやキーボードの音色も増して後半から別の曲のように展開されて行きます。
4曲目"Birds Eye Point Of View"(5:57) この曲はすこしFRENCH FOR RABBITSの路線から外れたリズムカルでポップ調な曲です。BROOKEとBENがユニゾンでたっぷりと歌うさまや新生バック・ヴォーカルのPENELOPE・ESPLINの美しい歌声も聴き応えも曲としての厚みが増したようです。
5曲目"One And Only"(2:56) アコースティック・ギターを奏でる響きに合わせて心地好く歌うBROOKEの歌声とバックに響くヴァイオリンの調べによるフォーク調とクラシック音楽とが調和した曲です。ヴァイオリンのMIKA・POSENはカナダで活躍していてこのアルバムの収録の参加は、デンマークのAGNES・OBEL '14年のヨーロッパ・ツアーにMIKA・POSENが同行し、FRENCH FOR RABBITSがオープニング・アクトを行って時の繋がりのようです。
6曲目"Your Halo"(3:50) JOHNの揺らぎを持ったトレモノ・ギターの響きに促されて登場する多分、ARIANA・TIKAOの甘美な歌声が心地好い曲です。途中よりヴォーカルをBROOKEへシフトし、バック・ヴォーカルにBENも加わったいつものスタイルになるのですが、特筆すべきはJOHNのフィンガー・ピッキングによるギターの不協和音にいつもクールさと違い凄さを感じました。
7曲目"Dead Wood"(4:57) 前作ではゲスト・ミュージシャンとして参加していたドラムのHIKURANGI・SCHAVERIEN-KAA(本国ではJAZZ系のセッション・ミュージシャンのようです)がリズミカルなビートを聴かせる曲です。BROOKEの鼻に掛かった特徴な歌声とドラムのリズムを楽しむことにします。
8曲目"Close My Eyes"(3:53) 哀愁漂うBROOKEとJOHNのギターの調べがイントロから掴む曲です。曲のタイトル通り目を閉じてBROOKEの歌声とBENの歌声に聴き入っているとヴァイオリンやチェロなど奥深くに広がっています。
9曲目"Hollow Bodied Friend"(4:02) この曲は、前作からのFRECH FOR RABBITSらしいドリーム・ポップさを持った浮遊感漂う曲です。海中でのクジラの鳴き声や船舶のソナー音などエフェクトを曲に詰め込んだ凝った手法を感じます。
10曲目"Feathers And Dreams"(3:39) ' 15年10月30日にシングル曲としてリリースされたメランコリックなメロディと落ち着いたリズムの曲です。途中よりリズムを上げダイナミックな展開を聴かせるところなど前作に無い試みを感じます。
11曲目"Days Shift"(3:09) ゆったりと奏でられるピアノの調べに大好きな彼らの初期の曲であり最初に出会った"Claimed By The Sea" のリズムとメロディを感じさせる曲です。このシンプルなアレンジによるミニマムさがこのFRECH FORRABBITSの魅力の一つではないでしょうか。
全11曲歌詞付 2折紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:44分47秒 (凄い髭を蓄えたジャケット写真の紳士は、BROOKE・SINGERさんのお父さんだそうです。CDが送られて来た時に同封された小さなメモに綺麗なイラストと丁寧に書かれたアルバムの紹介文が記載されていました)'17年6月17日更新
2017年度ベスト5
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写真
(このアルバム購入時に頼んでサイン入りとしてもらった盤です)


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写真  FRENCH FOR RABBITS / The Overflow
 ・2021 RECKLESS YES RECORDS    9 421905882323

BROOKEの優しい歌声・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているドリーミー・フォーク/ポップ・バンドFRENCH FOR RABBITSの4枚目(デビューEP盤を含む)のアルバムで '21年11月12日に本国でのリリースです。
このアルバムでのFRENCH FOR RABBITSのメンバーは、BROOKE・SINGER:ヴォーカル/ピアノ/シンセサイザー/ギター/キーボード、JOHN・FITZGERALD:ギター、BEN・LEMI:ベース/ギター/チェロ/バック・ヴォーカル、HIKURANGI・SCHAVERIEN-KAA:ドラム/パーカッション、PENELOPE・ESPLIN(THE PROPHET HENS):シンセサイザー/バック・ヴォーカルの5人組の他、JOL・MULHOLLAND:ギター/シンセサイザー、KATIE・MOSEHAUER:ストリングス、ALEXANDER・BIGGS:ヴォーカルのオーストラリアのミュージシャンも参加しています。
尚、プロデュースは、先に記したJOL・MULHOLLAND (LIAM・FINN,ANIKA・MOA)、BROOKE・SINGERとFRENCH FOR RABBITSとの共同となっています。

1曲目"The Overflow"(4:18) 何時もながら心地好く響くBROOKEとBENの歌声とのハーモニーが見事な人との関わりを河の流れに例えたFRENCH FOR RABBITSらしい曲です。アルバム・リリースに先立って7月にメンバーが登場したビデオが公開されています。
2曲目"Passengers"(4:05) 電子ドラムのエッジの効いたビートととてもナチュラルに響く優しいBROOKE歌声との対称が印象的な曲です。BENのモデラート気味に刻むベースのサウンドが心地好く響いて来ます。
3曲目"The Outsider"(3:19) JOHNの憂いを持ったナイロン弦ギターの調べとこれまた憂いを持ったBROOKEの歌声が切なさを醸し出す曲です。アルバムのジャケ写真となった意味深い白装束ビデオもどうぞ。
4曲目"Walk The Desert"(3:43) 全編に流れる癒し系のBROOKEの歌声とベースのBENのハートウォームな歌声の絡みが心地好く響く曲です。この曲もアルバムのリリース前の10月にビデオが紹介されています。
5曲目"The Dark Arts"(3:38) '20年12月にシングル曲としてリリースされているピアノの調べによるスローな曲です。前のアルバムでの曲構成のシンプルさと共通する感がします。バックのヴァイオリンは、前作でのMIKA・POSENかな ?。
6曲目"Ouija Board"(3:22) この曲も穏やかなリズムとメロディを持った曲です。細かく弾くJOHNのギターとキビキビと打ちなされるHIKURANGIのドラムのビートとのBROOKEのか細い歌声との調和が好いですね。この曲もアルバムのリリースの8月に登場人物がちょっと恐ろしいビデオが紹介されています。
尚、曲名のウィジャボードとは降霊術で使われる霊応盤の事だそうです。
7曲目"Money Or The Bag"(3:37) ここに来てアコースティック・ギターの1本と最小限の楽器による非常にシンプルなスタイルの曲です。多分、JOL・MULHOLLANDのギターとプロデュースと思われます。ここでも後半から登場するヴァイオリンの調べの非常に美しいこと。
8曲目"Poetry Girl"(3:56) いつ頃だったかな?初めてこのFRENCH FOR RABBETSのBROOKEのこの気弱で優しく温かい歌声を聴いたのは。この曲もその時の感動を彷彿とさせてくれる曲調とサウンドをしっかり持ってこちらに伝えて来ます。
9曲目"Nothing In My Hands"(4:09) これぞドリーム・ポップと言わせるファンタジーさ脳裏に広げさせてくれる曲です。そうそうこのアルバムの説明では細部にまでこだわってヘッドホンで聴こえるようになっているとのこと。ウ〜ン納得!
10曲目"Middle Of The House"(3:11) '19年11月にシングル曲としてリリースされているちょっと古い曲ですね。アップライト・ピアノによるBROOKEの弾き語りから次第にシンセ・ベースとドラムと加わり荘厳なサウンドへと展開されて行きます。
全10曲歌詞付 曲目+サイン付ポストカード添付限定盤 2折紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:37分23秒 (見出しでも書いたのですが、このFRENCH FOR RABBITSのメンバーの演奏とBROOKEの優しい歌声は魅力的ですね!)'21年11月12日更新
2021年度ベスト5
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写真
(曲目+サイン付ポストカード添付限定盤です)


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写真  FRENCH FOR RABBITS / In The End I Won't Be Coming
 Home
 ・2023 AllGood Absolute Records    9 419569 106305

アルバムのリリース前だけど・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているドリーミー・フォーク/ポップ・バンドFRENCH FOR RABBITSの5枚目(4曲EP盤)のアルバムで '23年11月24日(何故かCD盤は、レーベルより10月18日に届きました)に本国でのリリースです。
このアルバムでのFRENCH FOR RABBITSのメンバーは、BROOKE・SINGER:ヴォーカル/ギター/ピアノ/プロデュース、JOHN・FITZGERALD:ギター/ヴォーカル、PENELOPE・ESPLIN:シンセサイザー/ヴォーカル、HIKURANGI・SCHAVERIEN-KAA:ドラム/パーカッションの4人組(5人目のメンバー ベースのBEN・LEMIは、今作には不参加です)です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、PHOEBE・JOHNSON(ライナー写真に登場):ベース/バック・ヴォーカル、RACHELLE・EASTWOOD:フルート、THE BLACK QUARTET(ASHLEY・BROWN:チェロ、JOE・HARROP:ヴィオラ、JESS・HINDIN:ヴァイオリン、MAHUIA・BRIDGMAN-COOPER:ヴァイオリン/ストリング・アレンジ)、ELLIOT・VAUGHAN:ストリング・アレンジのニュージーランドのミュージシャン達が参加しています。
尚、収録の1部ですが、NEIL・FINNのRoundhead Studiosで行われています。

1曲目"In The End I Won't Be Coming Home"(5:11) イントロから響くチェロの調べと凛としたピアノの旋律が絡む戯曲のイメージを伝える曲です。優しいBROOKEの歌声と今回大々的に取り入れたストリングスの音色の美しいこと。
2曲目"Baring Head"(4:14) このアルバムから先に紹介されている曲です。ギターの音色をちょっと聴いただけでもFRENCH FOR RABBITSの曲らしい柔らかい雰囲気を醸し出します。
3曲目"Leech"(3:10) この曲もストリングスの音色がたっぷり流れる曲です。次第に曲の繊細な部分を補うように重く逞しく響くHIKURANGI・SCHAVERIEN-KAAのドラムのリズムが印象的です。
4曲目"Keep(B-Side)"(4:10) スタジオでのBROOKEのピアノの弾き語りからシンプルに入る曲です。ここに来てベースのPHOEBE・JOHNSONが聴かせますね。切れの好いHIKURANGI・SCHAVERIEN-KAAのドラムのリズムと言いこの曲は、すこしオルタナティヴな路線を感じます。
全4曲歌詞付 折りたたみ歌詞カード 紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:16分48秒 (アルバム・リリース1か月以上前にN.Z.から届いたことに驚きます!)'23年10月18日更新


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写真  GEORGE / Polyserena
 ・2002 Sony Record International    SICP192

KATIEのヴォーカルは圧巻です・・・

オーストラリア出身のTYRONEとKATIE・NOONAN兄妹を中心とした5人組GEORGEの '02年7月24日に国内でリリースされたファーストアルバムです。
GEORGEのメンバーは、TYRONE・NOONAN:ヴォーカル/ギター/キーボード、KATIE・NOONAN:ヴォーカル/キーボード/パーカッション、NICK・STEWART:ギター、PAULIE・BROMLEY:ベース/ギター/パーカッション、GEOFF・GREEN:ドラム/パーカッション/マリンバの5人組みです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、GEORGEのメンバーの他、BESS-SERENA:バック・ヴォーカル、ISAAC・HURREN:テナー・サックス、PHIL・NOY:アルト/ソプラノ・サックス、SEAN・RANKIN:トランペット/フリューゲル・ホーン、CARL・HARVOE:トランペット/フリューゲル・ホーン、 JENNY・NEWLANDS:フルート、ALEXIS・KENNY:フルート/アルト・フルート、YSOLT・CLARKE:フレンチホーン、OLIVER・REDFERN:フレンチホーン、LIZA・WILCOCK:フレンチホーン、JO・LACKE:ヴァイオリン、LIZ・ELLIOTT:ヴァイオリン、RHYLLA・MITCHELL:ヴィオラ、BEN・TOLLIDAY:チェロのオーストラリアのミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデュースは、DAVID・NICHOLAS(ROD・STEWART,WESTLIFE)とGEORGEの共同で行われています。

1曲目"Release"(3:43) KATIEのヴォーカルが力強くまたNICK・STEWARTが弾くギターが彼女を支えています。(KATIEの天井まで届きそうなハイキーなヴォーカルが凄い)
2曲目"Breaking It Slowly"(4:01) TYRONEとNICKの共作で素晴らしい曲ですTYRONEヴォーカルが力強く響きます。環境破壊を歌にしています。
3曲目"Special Ones"(3:46) オーストラリアのオルタナティヴ・チャート1位をとった曲でKATIEのヴォーカルが圧巻(本当に歌が上手い!)
4曲目"Rain"(4:46) TYRONEのヴォーカル曲です。彼の弾くピアノの旋律が美しい。
5曲目"Truth"(3:46) 大人しいめのKATIEのヴォーカルでのバラードの出だしですが、サビの部分は圧巻で力強く歌われています。
6曲目"Bastard Son"(4:08) イントロのギターが印象的でストレートなロックで権力者への痛烈な批判がテーマになっています。
7曲目"Strange Days"(4:27) KATIEのヴォーカルに様々な楽器の演奏が重なりあったミルフィーユ的な曲です。(表現が難しい!)
8曲目"Chemical Dreams"(4:24) TYRONEとNICKの共作でTYRONEはここでは大人しく歌っています。しみじみとしたメロディです。
9曲目"Sellout"(4:41) KATIEのヴォーカルで根底のリズムはレゲエですが、色々とアレンジされて幻想的な曲になっています。
10曲目"Run"(4:18) TYRONEのヴォーカル曲で珍しくラウドな曲ですが、流石に美しい部分も持っています。NICKのギターも珍しく熱く弾かれています。
11曲目"Breathe In Now"(3:50) KATIEの優しいヴォーカルで悩める女性の姿を歌にしています。事実、本国での大ヒット曲"Special Ones" を含みKATIEの歌は、多くのオーストラリア女性に支持されているとの事です。
12曲目"That's When You Come To Me"(5:02) フリージャズ的なイントロに導かれてTYRONEのヴォーカルが始まります。色々なスタイルを演奏してきた彼等ならではの音楽です。
13曲目"Spawn"(5:36) KATIEのヴォーカル曲でダイナミックにスケールアップして行くさまが素晴らしい曲です。ここでもKATIEのヴォーカルは、圧巻です。
14曲目"Polyserena (ボーナストラック)"(4:31) ゆったりしたリズムに乗せTYRONEの時折熱く歌われるヴォーカルの曲です。
15曲目"Holiday (ボーナストラック)"(4:26) KATIEのヴォーカル曲で、この曲もダイナミックにスケールアップして行くさまとKATIEのヴォーカルが本当に素晴らしい。
16曲目"Special Ones (ボーナストラック)"(4:17) ライヴでの収録曲で、観客の響めきとTYRONEの美しいピアノの旋律が印象的です。(サンプル音源のLink先は、他のライヴでの収録です)
15曲歌詞/訳詞付(国内盤)収録時間:69分49秒(すごいバンドのデビューです)'10年10月18日再更新
2002年度ベスト5


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写真  GEORGE / Unity
 ・2004 Sony Music Japan    SICP576

前作に引き続きで今回も素晴らしい・・・

オーストラリア出身のTYRONEとKATIE・NOONAN兄妹を中心とした5人組GEORGEの '04年6月23日に国内でリリースされた2ndアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージッシャンは、KATIE・NOONAN:ヴォーカル/キーボード/テルミン、TYRONE・NOONAN:ヴォーカル/キーボード/アコーディオン/カオス・パッド、NICK・STEWART:ギター/マンドリン、PAULIE・BROMLEY:ベース/ギター/パーカッション、GEOFF・GREEN:ドラム/パーカッション/チューンド・パーカッションのGEORGEの他、JOHN・HOFFMAN:トランペット、MICHAEL・ROGERS:トランペット、ASHLEY・LEWIS:トロンボーン、ELLIOTT・DALGLEISH:バリトン/ソプラノ・サックス、ISAAC・HURREN:テナー・サックス、PHIL・NOY:アルト・サックス、THE QUEENSLAND・ORCHESTRA:WARWICK・ADENEY:指揮、RACHEL・SMITH:ヴァイオリン、ANN・HOLTZAPFFEL:ヴァイオリン、WAYNE・BRENNAN:ヴァイオリン、FAINA・AEGERTER:ヴァイオリン、SIMON・DOBRENKO:ヴァイオリン、GAIL・AITKEN:ヴァイオリン、ROLAND・ADENEY:ヴァイオリン、NICOLA・MANSON:ヴァイオリン、MARGARET・CONNOLLY:ヴァイオリン、STEPHEN・PHILLIPS:ヴァイオリン、CHRISTINA・POWELL:ヴァイオリン、BERNARD・HOEY:ヴィオラ、FIONA・LALE:ヴィオラ、GRAHAM・SIMPSON:ヴィオラ、HELEN・POGGIOLI:ヴィオラ、JOHN・FARDON:アップライト・ベース、DUSHAN・WALKOWICS:アップライト・ベース、PATRICK・NOLAN:フルート、JANINE・GRANTHAM:フルート/ピッコロ、DUNCAN・NOLAN:オーボエ/コール・アングレ、SARAH・MEAGHER:オーボエ、NICK・MURPHY:クラリネット、BRIAN・CATCHLOVE:クラリネット、NICOLE・TAIT:バスーン、HUGH・PONNUTHURAI:バスーン、 IAN・O'BRIEN:フレンチホーン、JAN・KEAY:フレンチホーン、KYLEE・BELL:フレンチホーン、ANDREW・KOPITTKE:フレンチホーン、JASON・RAWSON:トランペット/Dトランペット、MALCOLM・LIDDELL:トランペット、JOHN・GOULD:トランペット、JASON・REDMAN:トロンボーン、DAVID・ROBINS:トロンボーン TOM・COYLE:ベース・タンバリン、JILL・ATKINSON:ハープ、 ANDREW・KNOX:ティンパニーのオーケストラのミュージシャン達が多く参加しています。
尚、国内盤のみDVD特典Still Real Video clip's-ROM、Photo Gallery's-ROM付、プロデュースは前作と同様DAVID・NICHOLASとGEORGEの共同で行われています。

1曲目"Falling Inside"(3:52) ラグ・ミュージックの様ですが、曲が進むにつれ彼ら独特のサウンドへと引き込まれます。
2曲目"Still Real"(4:25) 紅一点KATIEのヴォーカルが美しく響くこのアルバムからシングルカットされたポップな曲です。
3曲目"One"(4:14) TYRONEのヴォーカルが力強く響き、間奏のピアノも自身で演奏しています。
4曲目"Beauty Of All Things"(4:24) TYRONEの作で少し変わったメロディですが、サビの部分が心地好く変調されています。
5曲目"Captive"(4:00) KATIEのヴォーカルでジャズ・スタイルですが、途中でロック調に変化する心憎いばかりの配慮でヴォーカルを際立たせています。
6曲目"Today"(3:57) このCDで一番気に入った曲でTYRONEの作詩作曲です。綺麗なピアノの出だしに段々ダイナミックに曲はスケールアップします。
7曲目"Fall"(4:02) KATIEの作詩作曲で、ギターの調べに乗せ彼女が情緒たっぷりに歌い上げます。
8曲目"Fortunate Smile"(6:43) オリエンタルムードのする曲です。この曲でもKATIEの美しいヴォーカルを聴かせてくれます。
9曲目"Change"(5:13) 共作者であるNICKのギターが多く取入れられた曲となっています。
10曲目"Jaded"(4:11) KATIEの作詩作曲で彼女のヴォーカルは圧巻です。
11曲目"Surrender"(5:37) ピアノのストリングスにKATIEのヴォーカルが心地良い。
12曲目"Growing With Love"(6:11) TYRONEの曲です。エッジの効いたNICKのギターが冴える。
13曲目"Real"(4:47) ボーナス・トラックです。GEORGEにしてはめずらしく質素で、フォーキーな仕上げです。
14曲目"Still Real"(4:18) アコースティック・バージョンのボーナス・トラックです。
全14曲歌詞/訳詞付き 豪華写真ブックレット "Still Real" ビデオ+フォトギャラリー付 (国内盤) 収録時間:66分03秒 (サービス特典付で曲も素晴らしい何も言う事なし)'10年10月19日再更新


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写真  GEORGIA GETS BY / Fish Bird Baby Boy
 ・2023 Luminelle Recordings   

GEORGIA GETS BY始動・・・

このアルバムは、ニュージーランドのオークランドで活躍しているオルタナティヴ・ロック・バンドGEORGIA GETS BYのデビュー・アルバム(5曲 EP盤)で '23年10月6日に本国からのダウンロード・リリースです。
メイン・パーソンのGEORGIA・(JOSIENA)・NOTTは、エレクトロニカ・ポップ・ミュージック・デュオ BROODSとして兄のCALEB・NOTTと一緒にアルバムを4枚リリースしていましたが、'23年にGEORGIA・NOTTのソロ・プロジェクトGEORGIA GETS BYとして活動しています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、GEORGIA・NOTT:ヴォーカル/ギター/プロデュース、NOAH・BERESIN:ギター/プロデュース、IVAN・WAYMAN:ドラムが参加しています。 尚、プロデューサーは、曲によりGEORGIA・NOTT、NOAH・BERESINとSUZY・SHINの共同で行われています。

1曲目"Oh Lana"(3:11) 私をこのGEORGIA GETS BYの音楽に最初に触れた曲です。YouTubeのお勧めに登場して私を釘付けにしたこの曲のライヴビデオでグレッチのギターを爪弾く姿がかっこ良すぎます。
2曲目"Easier To Run"(3:07) シングル曲として '23年6月にリリースされたこのEP盤から最初に紹介された乗りの良いキャッチーな曲です。この曲を聴いてGEORGIAは、これまでのシンセ・ポップな曲より、よりストレートなロックの曲を目指したかったのかと思います。彼女が登場したビデオもどうぞ!
3曲目"Happiness Is An 8 Ball"(2:32) エコーを効かせたGEORGIA・NOTTの少し掠れた歌声と割れたベースのサウンドがワイルドさ強調したロック調の曲です。このワイルドなベースのサンドと対照的な彼女のひ弱な歌声がまた好いんです。
4曲目"So Free So Lonely"(3:13) アコースティック・ギターの爪弾きから入るシンプルなフォーキーな曲です、バックにペダルスティールの音色が心地好く響く長閑さが好いですね。 この曲もビデオが制作されています。
5曲目"Fish Bird Baby Boy"(3:38) ゆったりと奏でられるアコースティック・ギターの響きと小さなホールで響きようなGEORGIA・NOTTの優しい歌声に聴き入る曲です。何故かこの曲を聴いていてふと思い出したのが、同じニュージーランドで活躍している"FRENCH FOR RABBITSの事です。この曲もビデオが制作されています。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:15分41秒 (5曲EP盤であっと言う間の終わってしまうのが少し残念ですが、次はフルトラック・アルバムを期待しましょう!)'24年3月19日更新


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写真  GEORGIA GETS BY / Split Lip EP
 ・2024 Luminelle Recordings   

今作は6曲EP盤で・・・

このアルバムは、ニュージーランドのオークランドで活躍しているオルタナティヴ・ロック・S.S.W.GEORGIA GETS BYの2枚目のアルバム(6曲 EP盤)で '24年9月6日に本国からのダウンロード・リリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、GEORGIA・(JOSIENA)・NOTT:ヴォーカル/ギター/プロデュース、JOHN・VELASQUEZ:ベース/プロデュース、FLORIAN・GOUELLO:ドラム、DAN:ストリングスの少人数での収録です。

1曲目"The Deal"(4:34) 揺らぎを持ったギターの調べとエコーを効かせたGEORGIAの歌声が耳に優しく響く曲です。但し、歌詞の方は、恋に破れた女性の心の囁きを綴っています。
2曲目"Some Kind Of Angel"(4:35) 遠くで響くエコーの効いたギターのサウンドが心地好く響く曲です。力強く叩かれるフロアタムのビートで突き進む流れと空間に響く残響音の広がりが耳に残ります。
3曲目"Split Lip"(4:03) アルバムのリリース前からビデオとして紹介されている曲です。不思議なメロディとサウンドによる流れがこのアルバムの印象付けとなっています。 この曲もビデオが制作されています。
4曲目"Madeline"(3:43) '24年6月26日に先行シングル曲としてリリースされている曲です。重く響くベースの調べから吐息混じりに歌うGEORGIAのメランコリック歌声が響く曲です。恋する女性の心を歌詞に綴っています。GEORGIAが出演したモノクロ映画風のビデオも制作されています。
尚、曲名の"Madeline" とは他の曲を一緒に書いているスウェーデンのMADELENE・ELIASSONのことでしょうか。
5曲目"Not This Time"(3:22) ゆったりと奏でられるアコースティック・ギターの響きとエコーを効かせたGEORGIAの美しい歌声が耳に優しい曲です。バックで薄っすらと響くストリングスの響きも美しい。
6曲目"Not Lost Just Losing You"(4:01) アルバムの最後の曲は、少し牧歌的なサウンドのリズムの曲です。GEORGIAの丁寧に奏でられるギターの爪弾きと少し怠惰感を感じるドラムのビートが悲し気です。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:24分18秒 (今回は前と比べて1曲増えての6曲EP盤です。!)'24年9月6日更新


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写真  THE GO-BETWEENS / 16 Lovers Lane
 ・1988 Beggars Banquet    CDP 7 91230 2

ROBERTとGRANTの作り出したサウンド・・・

オーストラリア出身で '82年にイギリスのRough TradeからデビューしたTHE GO-BETWEENSの7枚目のアルバムで、'88年8月のリリースです。このアルバムでのメンバーはGRANT・McLENNAN:ヴォーカル/ギター、ROBERT・FORSTER:ヴォーカル/ギター/ハーモニカ、LINDY・MORRISON:ドラム、AMANDA・BROWN:ヴァイオリン/ギター/オーボエ/ヴォーカル、JOHN・WILLSTEED:ベース/キーボードの5人組です。
プロデュースは、MARK・WALLIS(VITAMIN Z,THE MIGHTY LEMON DROPS)が担当しています。
尚、THE GO-BETWEENSは、2000年に再結成され新作のアルバムもリリース、日本/ロンドン・ツアーも行われましたが、オリジナルメンバーのGRANT・McLENNANが '06年5月6日自宅で睡眠中に48歳の若さで残念ながら亡くなりました。しかし、ROBERTとGRANTの作り出したTHE GO-BETWEENSのサウンドは永遠です!

1曲目"Love Goes On!"(3:19) ファンカ・ラティーナの流れを汲む躍動的なリズムと掻き鳴らされるアコースティック・ギターの美しいサウンドにGRANTの少し哀愁のある歌声によるアルバムの幕開きを象徴する曲です。
2曲目"Quiet Heart"(5:20) クールでスローなリズムはどこなく初期のU2のサウンドの雰囲気にも似た曲です。単調なリズムの曲ながらストリングスとハーモニカを使って起伏と躍動的な問いかけで聴く者に熱いメッセージを送って来る曲です。
3曲目"Love Is A Sign"(4:12) ROBERTのヴォーカル曲です。GRANTとよく似た歌声ですが、少し癖のある歌いまわしです。オーストラリア出身の彼らですが、この曲はアイルランドかグラスゴー辺りのバンドのサウンドに近いものを感じます。
4曲目"You Can't Say No Forever"(3:57) 少しエモーショナルさを増してきたサウンドの曲です。ROBERTのヴォーカル曲で彼らしい独特の節回しとギターの残響音がこの曲も非常にUKらしさを感じ改めてRough Trade とから出てきたことを実感します。
5曲目"The Devil's Eye"(2:50) メジャー7thの美しいコードを使ったアコースティック・ギターでの曲です。GRANTの優しい響きの歌声と不思議な歌詞による曲です。
6曲目"Streets Of Your Town"(3:36) このアルバムのハイライトはやはりこの曲でしょうか。バックで美しく流れるAMANDAのヴォーカルがこの曲を一層素晴らしい曲としています。
7曲目"Clouds"(4:02) この曲も素晴らしいですね。ギターのサウンド好きは堪らないほど響き渡るハイフレットでの残響音が見事です。何故かアルバムの前半ではあまり登場しなかったAMANDAのハーモニーの美しいこと。
8曲目"Was There Anything I Could Do?"(3:06) 躍動的なリズムにGRANTの畳み掛けるように繰り出されるヴォーカルの波々、その歌声に絡められたAMANDAのヴァイオリンの調べが圧巻な曲です。
9曲目"I'm Alright"(3:10) 一転してのどかに響くスローな曲でROBERTのヴォーカル曲です。張りのあるアコースティック・ギターのサウンドと小刻みに繰り返されるリズムの流れに聴き入る曲です。
10曲目"Dive For Your Memory"(4:15) アコースティック・ギターによる弾き語りに時折スポーケンで話すROBERTのヴォーカル曲です。牧歌的なサウンドに乗せ自身の回顧録を読み上げたような曲です。
全10曲歌詞付 写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:48分42秒 (このアルバムは、'04年に再結成を記念して当時のビデオ・クリップとシングル盤の音源で編集された2枚組みもリリースされています。最後に故GRANT・McLENNAN氏の冥福を祈ります)'10年10月19日再更新


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写真  GOLDENHORSE / Riverhead
 ・2002 Siren Records    543302 2

KIRSTENのヴォーカルとドライブしたギターのサウンド・・・

ニュージーランド出身のGOLDENHORSE '02年10月14日に本国でのデビュー盤です。GOLDENHORSEは、GEOFF・MADDOCK(元BRESSA CREETING CAKE):ギター/ヴォーカル/プロデュースとKIRSTEN・MORELL:ヴォーカル/キーボードが中心にBEN・KING:ギター/ベース/ヴォーカル('03年にソロ・デビューしています)、ANDREW・CLARK:ギター、JOEL・WILTON:ドラム/パーカッションの5人組です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、先の5人の他、SIMEOM・BROOM:ヴァイオリン、JULIA・DIBLEY:ヴァイオリン、MIRANDA・ADAMS:ヴァイオリン、SIMONE・RUGGEN:ヴァイオリン、JULIA・BROOM:ヴィオラ、CATHERINE・PRTOE:ヴィオラ、GEORGINA・COOPER:チェロ、REBECCA・HEND:チェロ、ANGELA・HAY:クラリネット、KIRK・HAVELOCK:クラリネット、WARWICK・ROBINSON:クラリネット、KINGSLEY・MELHUISH :トランペット、DUNCAN・TAYLOR:トロンボーン、DOMINIC・BLAAZER:オルガン、ISAAC・TUCKER:パーカッションのストリングス勢が多く参加しています。
彼らは、"Maybe Tomorrow" で本国のラジオの放送回数で賞を受賞した実力派です。また、THE FINN BROTERSのツアーのオープニング・アクトを努めた事もあります。

1曲目"Northern Lights"(4:08) キャッチーなギターのサウンドとBEN・COLLIERのスネアとハイハットの裏打ちのビートに乗せ歌うKIRSTENの可愛い歌声によるアルバムの幕開きに相応しい曲で、この1曲でこのバンドの非凡さが伺える曲です。
2曲目"Spice Islands"(4:30) 独特なオリエンタル風のフレーズを持つギターでのサウンドのイントロとエンディングとは対照的な非常に美しいストリングスを使ったKIRSTENのヴォーカル部分のくみ合わせと非常に凝ったGEOFFのアレンジの曲です。
3曲目"Golden Dawn"(4:41) 幻想的で美しい響きを持つストリングスを取り入れた曲でGEOFFのストリングスアレンジの卓越した才能ぶりは、FINN BROTHERSからも信頼されています。
4曲目"Maybe Tomorrow"(2:58) カントリー・フレイヴァーな曲です。本国のみならずアメリカでも注目された曲でGEOFFとBEN・KINGのギター・ワークが冴え渡ります。
5曲目"Riverhead"(4:55) イントロのパーカションのリズムとハモンドのサウンドの間に垣間見られるGEOFFの中々渋いヴォーカルに続いて登場するKRISTENの美しいヴォーカルが最高です。この曲での彼ら独自のサウンドは、ニュージーランドの香りたっぷりらしくて。
6曲目"Wake Up Brother"(3:35) ビデオ・クリップよりスピードを少し落とした収録とギターワークも少し違うようです。
7曲目"Shrinking Her Legs"(6:17) ゆったりとしたリズムに乗せ淡々と歌うKIRSTENの綺麗な歌声にメルヘンチックなストリングスを被せた6分を超える曲です。 エンディングは、GEOFFかBEN・KINGのギター・ソロで締めくくります。
8曲目"Out Tonight"(3:26) ギター1本とスライドギターのサウンドのシンプルな曲で、KIRSTENとGEOFFのハーモニーによる心和む曲で後半部分は、ブラスのサウンドを交えた曲へと展開します。
9曲目"Baby's Been Bad"(2:53) ラテンのリズムを基調としたファンカ・ラティーナでの曲です。様々なブラスの音色が次々に登場します。
10曲目"American Wife"(3:33) KIRSTENのコケテッシュな魅力溢れたな歌声によるユーモアたっぷりの内容の歌詞にGEOFFかBENの卓越したギター・ソロを聴かせてくれます。
11曲目"Dark Forest"(5:41) アコーステック・ギターの切ない音色とKIRSTENとGEOFFのハーモニーによる曲ですが、後半部分は、パワーのあるワイルドな仕上げです。
歌詞無し 写真ライナー ニュージーランド製 (輸入盤) 収録時間:46分41秒 (ギターのGEOFF・MADDOCKは、NEIL・FINN(CROWDED HOUSE)の使っているビンテージ楽器類の熱烈なファンで次作は、NEILのスタジオで収録されています)'10年10月19日再更新
2002年度ベスト5


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写真  GOLDENHORSE / Riverhead (Bonus Edition)
 ・2003 Siren Records    584652 0

通常盤を販売した後にリリースするファン泣かせの・・・

この盤はニュージーランド出身のGOLDENHORSEの '02年にデビュー作[Riverhead]にシングル盤トラックとビデオ・クリップをカップリングし翌 '03年に発売された盤です。
GOLDENHORSEは、GEOFF・MADDOCK(元BRESSA CREETING CAKE):ギター/ヴォーカル/プロデュースとKIRSTEN・MORELL:ヴォーカル/キーボードが中心にBEN・KING:ギター/ベース/ヴォーカル('03年にソロ・デビューしています)、ANDREW・CLARK:ギター、JOEL・WILTON:ドラム/パーカッションの5人組です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、先の5人の他、SIMEOM・BROOM:ヴァイオリン、JULIA・DIBLEY:ヴァイオリン、MIRANDA・ADAMS:ヴァイオリン、SIMONE・RUGGEN:ヴァイオリン、JULIA・BROOM:ヴィオラ、CATHERINE・PRTOE:ヴィオラ、GEORGINA・COOPER:チェロ、REBECCA・HENDL:チェロ、ANGELA・HAY:クラリネット、KIRK・HAVELOCK:クラリネット、WARWICK・ROBINSON:クラリネット、KINGSLEY・MELHUISH :トランペット、DUNCAN・TAYLOR:トロンボーン、DOMINIC・BLAAZER:オルガン、ISAAC・TUCKER:パーカッションのストリングス勢が多く参加しています。
尚、各曲の参考レビューは、オリジナル盤でのレビューをそのまま掲載させて頂きます。その他の仕様の違う項目のみ記載しました。

DISC:1 収録時間:46分41秒
1曲目"Northern Lights"(3:33) キャッチーなギターのサウンドとBEN・COLLIERのスネアとハイハットの裏打ちのビートに乗せ歌うKIRSTENの可愛い歌声によるアルバムの幕開きに相応しい曲でこの1曲でこのバンドの非凡さが伺える曲です。
2曲目"Spice Islands"(4:30) 独特なオリエンタル風のフレーズを持つギターでのサウンドのイントロとエンディングとは対照的な非常に美しいストリングスを使ったKIRSTENのヴォーカル部分のくみ合わせと非常に凝ったGEOFFのアレンジの曲です。
3曲目"Golden Dawn"(4:41) 幻想的で美しい響きを持つストリングスを取り入れた曲でGEOFFのストリングス・アレンジの卓越した才能ぶりはFINN BROTHERSからも信頼されています。
4曲目"Maybe Tomorrow"(2:58) カントリーフレイヴァーな曲です。本国のみならずアメリカでも注目された曲でGEOFFとBEN・KINGのギターワークが冴え渡ります。
5曲目"Riverhead"(4:55) イントロのパーカションのリズムとハモンドのサウンドの間に垣間見られるGEOFFの中々渋いヴォーカルに続いて登場するKRISTENの美しいヴォーカルが最高です。この曲での彼ら独自のサウンドはニュージーランドの香りたっぷりらしくて。
6曲目"Wake Up Brother"(3:35) ビデオ・クリップよりスピードを少し落とした収録とギターワークも少し違うようです。
7曲目"Shrinking Her Legs"(6:17) ゆったりとしたリズムに乗せ淡々と歌うKIRSTENの綺麗な歌声にメルヘンチックなストリングスを被せた6分を超える曲です。 エンディングはGEOFFかBEN・KING のギター・ソロで締めくくります。
8曲目"Out Tonight"(3:26) ギター1本とスライド・ギターのサウンドのシンプルな曲でKIRSTENとGEOFFのハーモニーによる心和む曲で後半部分はブラスのサウンドを交えた曲へと展開します。
9曲目"Baby's Been Bad"(2:53) ラテンのリズムを基調としたファンカ・ラティーナでの曲です。様々なブラスの音色が次々に登場します。
10曲目"American Wife"(3:33) KIRSTENのコケテッシュな魅力溢れたな歌声によるユーモアたっぷりの内容の歌詞にGEOFFかBENの卓越したギター・ソロを聴かせてくれます。
11曲目"Dark Forest"(5:41) アコースティック・ギターの切ない音色とKIRSTENとGEOFFのハーモニーによる曲ですが、後半部分はパワーのあるワイルドな仕上げです。

DISC:2 収録時間:20分42秒
(ビデオクリップは通常のDVDプレーヤーでは再生出来ません)
1曲目"Wake Up Brother(Radio Edit)"(3:21) ビデオ・クリップで使われている方です。曲のテンポをラジオ用に上げて収録時間を短くまた、テンポもこちらの方が乗が良く伝わって来ます。
2曲目"Abandoned Dam"(3:53) シングル盤のカップリング曲でGEOFFがヴォーカルを執ります。彼がファルセットで歌うポップでリズミカルな曲です。
3曲目"Maybe Tomorrow (Helen Young Recording)"(3:02) ニュージーランドの老舗スタジオのヘレン・ヤングでオリジナル曲に無いペダル・スティールのサウンドを加えて収録されています。KIRSTENのヴォーカルのエコーも抑えられ違った印象を受ける曲になっています。
4曲目"Baby's Been Bad(Video)"(2:50) 主婦に扮したKIRSTENが夫役GEOFFの帰りを待ちくたびれたシーンをペーソスたっぷりに描写したクリップです。
5曲目"Golden Dawn(Video)"(4:35) ドラキュラ役のKIRSTENが人間役?GEOFFに恋をするストーリーでもう1人のギタリストBEN・KINGは、あっさり女性ドラキュラの餌食にGEOFFだけは噛みつけません。
6曲目"Maybe Tomorrow(Video)"(3:00) 8mmで撮影されたような室内での演奏風景と海岸でのんびり過ごすメンバーを収録した心和むクリップです。
歌詞無し 写真ライナー ビデオ・クリップ付特別限定盤 ニュージーランド製 (輸入盤) (最近流行りのリリース・スタイルで、通常盤を販売した後に限定で2枚組をリリースするファン泣かせの仕様です)'10年10月20日再更新


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写真  GOLDENHORSE / Out Of The Moon
 ・2005 Siren Records    873459 2

前作に引き続き素晴らしい・・・

ニュージーランドで活躍するGOLDENHORSEの2枚目のアルバムで、前作[Riverhead]より3年ぶりの '05年4月4日に本国にて リリースです。GOLDENHORSEのメンバーは、GEOFF・MADDOCK:ギター/ヴォーカル/プロデュース、KIRSTEN・MORELL(MORRELL):ヴォーカル/キーボード/プロデュース、BEN・COLLIER:ドラム('06年現在は脱退しています)、VINCENT・HINE:ベース、BEN・KING:ベース/ギターの5人組('06年現在は4人組)です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、GOLDENHORSEの5人の他、MARK・BENNETT:ヴァイオリン、ALEXANDER・SHAPKIN:ヴァイオリン、ELIZABETH・GRABCZEWKA:ヴァイオリン、ARTUR・GRABCZEWKA:ヴァイオリン、DMITRI(DIMITRI)・ATANASSOV:ヴァイオリン、KATE・WASHE:ヴァイオリン、IRINA・SEDOVA:ヴァイオリン、ROBERT・LOVEY(LOVIE):ヴァイオリン、MIRANDA・ADAMS:ヴァイオリン、ROSANA・FEA:ヴァイオリン、JESSICA・ALLOWAY:ヴァイオリン、DIANA・COCHRANE:ヴァイオリン、OWEN・GORDON:ヴィオラ、WEN・CHUAN・LIN:ヴィオラ、ROBERT・ASHWORTH:ヴィオラ、IGOR・AREFYEV:ヴィオラ、SALLY-ANNE・BROWN:チェロ、TOM・PIERARD:チェロ、MARGRET・COOKE:チェロ、LILIA・AREFYEV:チェロの今作もストリングのミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデュースは、60年代にニュージーランドで活躍したMURRAY・GRINDLAYとGEOFF・MADDOCK、KIRSTEN・MORRELLの共同で行われています

1曲目"Don't Wake Me Up"(3:19) ベースとギターのサウンドが交差するイントロから乗りの良いリズムです。KIRSTENのコケティシュ(良い意味での)で可愛い歌声とドライブするギターのサウンドが魅力たっぷりの曲です。
2曲目"Used To Think"(3:27) ロック"ン" ロールの軽快なドラムのビートに乗せ歌うKIRSTENのヴォーカルとGEOFFとBEN・KINGによる絡み合うツイン・ギターのサウンドが一体となった素晴らしい曲です。
3曲目"Out Of The Moon"(3:48) アコースティック・ギターとストリングスを使った美しくロマンチックなメロディに乗せKIRSTENの可愛い歌声が魅力な曲です。GEOFFのストリングのアレンジに対してのスキルは相当のものでTHE FINN BROTHERSのアルバムでも辣腕ぶりを発揮しています。
4曲目"Cool Pants"(3:34) Girl Meets Boy的な歌詞の内容のストレートなポップですが、GEOFFの非常にユニークなギターのフレーズで仕上げられています。
5曲目"Run Run Run"(3:23) ビデオ・クリップでその素晴らしい演奏スタイルとKIRSTENの魅力的な歌声に釘付けとなった曲です。この曲でもGEOFFとBENのオリエンタル風のユニークなツイン・ギターのフレーズとハウリングのサウンドが炸裂します。
6曲目"Cowgirl Lament"(3:03) GEOFFの哀愁漂うギターの音色に乗せ"カウガールの嘆き" を切なく歌うKIRSTENの姿が目に浮かびます。
7曲目"Fish"(3:24) GEOFFの爽やかなアコースティック・ギターの調べと彼と歌声に合わせて歌うKIRSTENのハーモニーが最高の1曲で、前作での"Maybe Tomorrow" に通じる曲です。
8曲目"Alien"(3:34) GEOFFのヴォーカル曲でゆったりと流れるリズムの曲です。一風変わった歌詞の内容です。
9曲目"Four Minute Drive"(2:53) 小さく刻むギターのカッテリングと太鼓的ドラムのビートの作り出すギターポップです。
10曲目"Trinkity Trunk"(5:03) ワルツのリズムによる曲で少しずつ繰り出されるKIRSTENのヴォーカルが非常に印象的です。
11曲目"Waltz"(3:43) ゆったりしたリズムで流される曲でKIRSTENのウィスパー・ヴォイスでのララバイ的な曲です。
12曲目"Cold Mountainside"(5:51) ストリングスによる長い戯曲的なイントロの後に続いてKIRSTENの切なく哀愁のあるヴォーカルによる非常に美しいメロディの曲です。
13曲目"Emptied Out"(2:25) ラウドな響きと歪ませたサウンドを持つギターによるサイケデリック感のあるパワーポップです。
全13曲歌詞付 写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:47分34秒 (2枚目のアルバムのジンクスをもろともせず彼らは素晴らしいアルバムを届けてくれました。2007年にはUKで本格デビューが決まっています!)'10年10月20日再更新
2005年度ベスト5


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写真  GOLDENHORSE / Out Of The Moon (Deluxe Edition)
 ・2006 Siren Records    382168 2

新曲とライヴを追加・・・

ニュージーランドで活躍するGOLDENHORSEの '05年の2枚目のアルバムに新曲とライヴ曲を追加した '06年11月30日に本国のみでリリースされた特別盤です。 GOLDENHORSEのメンバーは、GEOFF・MADDOCK:ギター/ヴォーカル/プロデュース、KIRSTEN・MORELL(MORRELL):ヴォーカル/キーボード/プロデュース、BEN・COLLIER:ドラム('06年現在は脱退しています)、VINCENT・HINE:ベース、BEN・KING:ベース/ギターの5人組('06年現在は4人組)です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、GOLDENHORSEの5人の他、MARK・BENNETT:ヴァイオリン、ALEXANDER・SHAPKIN:ヴァイオリン、ELIZABETH・GRABCZEWKA:ヴァイオリン、ARTUR・GRABCZEWKA:ヴァイオリン、DMITRI(DIMITRI)・ATANASSOV:ヴァイオリン、KATE・WASHE:ヴァイオリン、IRINA・SEDOVA:ヴァイオリン、ROBERT・LOVEY(LOVIE):ヴァイオリン、MIRANDA・ADAMS:ヴァイオリン、ROSANA・FEA:ヴァイオリン、JESSICA・ALLOWAY:ヴァイオリン、DIANA・COCHRANE:ヴァイオリン、OWEN・GORDON:ヴィオラ、WEN・CHUAN・LIN:ヴィオラ、ROBERT・ASHWORTH:ヴィオラ、IGOR・AREFYEV:ヴィオラ、SALLY-ANNE・BROWN:チェロ、TOM・PIERARD:チェロ、MARGRET・COOKE:チェロ、LILIA・AREFYEV:チェロの今作もストリングのミュージシャン達が参加しています。
プロデュースは、60年代にニュージーランドで活躍したMURRAY・GRINDLAYとGEOFF・MADDOCK、KIRSTEN・MORRELLの共同で行われています
尚、各曲の参考レビューは、オリジナル盤でのレビューをそのまま掲載させて頂きます。その他の仕様の違う項目のみ記載しました。

DISC:1 収録時間:48分02秒
1曲目"Don't Wake Me Up"(3:19) ベースとギターのサウンドが交差するイントロから乗りの良いリズムです。KIRSTEN のコケティシュ(良い意味での)で可愛い歌声とドライブするギターのサウンドが魅力たっぷりの曲です。
2曲目"Used To Think"(3:27) ロック"ン" ロールの軽快なドラムのビートに乗せ歌うKIRSTENのヴォーカルとGEOFFとBEN・KINGによる絡み合うツイン・ギターのサウンドが一体となった素晴らしい曲です。
3曲目"Out Of The Moon"(3:48) アコースティック・ギターとストリングスを使った美しくロマンチックなメロディに乗せKIRSTEN の可愛い歌声が魅力な曲です。GEOFFのストリングのアレンジに対してのスキルは相当のものでTHE FINN BROTHERSのアルバムでも辣腕ぶりを発揮しています。
4曲目"Cool Pants"(3:34) Girl Meets Boy的な歌詞の内容のストレートなポップですが、GEOFFの非常にユニークなギターのフレーズで仕上げられています。
5曲目"Run Run Run"(3:23) ビデオ・クリップでその素晴らしい演奏スタイルとKIRSTENの魅力的な歌声に釘付けとなった曲です。この曲でもGEOFFとBENのオリエンタル風のユニークなツイン・ギターのフレーズとハウリングのサウンドが炸裂します。
6曲目"Cowgirl Lament"(3:03) GEOFFの哀愁漂うギターの音色に乗せ"カウガール嘆き" を切なく歌うKIRSTENの姿が目に浮かびます。
7曲目"Fish"(3:24) GEOFFの爽やかなアコースティック・ギターの調べと彼の歌声に合わせて歌うKIRSTEN のハーモニーが最高の1曲で、前作での"Maybe Tomorrow" に通じる曲です。
8曲目"Alien"(3:34) GEOFFのヴォーカル曲でゆったりと流れるリズムの曲です。一風変わった歌詞の内容です。
9曲目"Four Minute Drive"(2:53) 小さく刻むギターのカッテリングと太鼓的ドラムのビートの作り出すギターポップです。
10曲目"Trinkity Trunk"(5:03) ワルツのリズムによる曲で少しずつ繰り出されるKIRSTENのヴォーカルが非常に印象的です。
11曲目"Waltz"(3:43) ゆったりしたリズムで流される曲でKIRSTENのウィスパーヴォイスでのララバイ的な曲です。
12曲目"Cold Mountainside"(5:51) ストリングスによる長い戯曲的なイントロの後に続いてKIRSTENの切なく哀愁のあるヴォーカルによる非常に美しいメロディの曲です。
13曲目"Emptied Out(New Version)"(2:29) オリジナル曲よりややスローにしたリズムとイントロのギター・サウンドを違わせた新ヴァージョンで、KIRSTENのヴォーカルも溜めを取った歌い回しが特徴的です。

DISC:2 収録時間:27分10秒
1曲目"Engine Summer"(3:10) UKよりのシングル・リリース"Run Run Run" のB面収録曲で '06年の新曲です。絶え間なく鳴らされるギターのサウンド、心地好いドラムのビートによる乗りの良い曲です。
2曲目"Autumn Jewels"(3:06) この曲には驚きましたね。オルタナティヴなギターのサウンドによるいつものGOLDENHORSEの流れるようなリズムで乗りの良いギターサウンドとは違ったガレージロック/グランジ的な荒々しさ持ったイメージの曲です。
3曲目"O'Africa"(3:19) 左右に振り分けられたエモーショナルなツイン・ギターのサウンドと叩きつけるドラムのビートによる"縦揺れ系" のハードなロックのリズムです。ライヴで演奏されたら観客はたちまちそのサウンドに魅了されるでしょうね。KIRSTENの可愛い歌声と凄いギターサウンドが妙にマッチした曲です。この曲は、マオリ族の詩人HONE・TUWHAREへのトリビュート・アルバムに収録された曲です。
4曲目"Emptied Out(Original Album Version)"(2:25) ラウドな響きと歪ませたサウンドを持つギターによるサイケデリック感のあるパワーポップです。音階を上げて行く歪ませたギターのサウンドとKIRSTENの官能的な歌声に魅了されるオリジナル盤での収録曲です。
5曲目"Trinkity Trunk(With THE NZSO)"(5:09) THE NZSOことThe New Zealand Symphony Orchestraの美しいストリングスを追加したライヴ再編成曲です。THE NZSOのワルツのリズムとホールでの反響音が響く '05年2月18日Michael Fowler Centreでの演奏を収録したようです。
6曲目"Waltz(With THE NZSO)"(4:13) オリジナル収録曲より非常にスローなリズムによる演奏です。非常に美しいストリングスのアレンジは、全てGEOFFが手掛けています。NZの他のミュージシャンもストリングスのアレンジをGEOFFに頼むことが解かります。
7曲目"Cold Mountainside(With THE NZSO)"(5:45) スタジオ収録曲でのこの曲のイントロのストリングスをライヴでも忠実に再現した荘厳な導入部の調べと美しく響くKIRSTENの歌声に乗りの良いNZの観客も水を打った様に静まりかえっています。アグレッシヴなサウンドからこのような繊細で荘厳な曲も演奏するGOLDENHORSEの実力は、相当なものです。
DISC:1の13曲のみ歌詞付 写真ブックレット ニュージーランド限定盤 (輸入盤) (再び発売されたファン泣かせの2枚組限定盤、最近はこの手の仕様が多くて困ってしまうのですが、やはりついつい買ってしまうのです)'10年10月20日再更新


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写真  GOLDENHORSE / Goldenhorse
 ・2006 7Hz Recordings    4 005902 633185

デビュー盤とセカンド・アルバムからの最強盤・・・

'07年1月29日にU.K.でリリースされたN.Z.のGOLDENHORSEのインターナショナル盤です。うれしい事にこのアルバムで、輸入盤ながら正式に日本でも彼らのアルバムが販売される事になりました。
尚、U.K.でのレーベルは7Hz Recordingsで、配給はRough Tradeが行っています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、GEOFF・MADDOCK:ギター/ヴォーカル/プロデュース、KIRSTEN・MORELL(MORRELL):ヴォーカル/キーボード/プロデュース、VINCENT・HINE:ベース、BEN・KING:ベース/ギターの4人の他、JOEL・WILTON:ドラム/パーカッション、BEN・COLLIER:ドラム/パーカッション、NICK・GAFFANEY:ドラム/パーカッション、SIMEOM・BROOM:ヴァイオリン、JULIA・DIBLEY:ヴァイオリン、MIRANDA・ADAMS:ヴァイオリン、SIMONE・RUGGEN:ヴァイオリン、MARK・BENNETT:ヴァイオリン、ALEXANDER・SHAPKIN:ヴァイオリン、ELIZABETH・GRABCZEWKA:ヴァイオリン、ARTUR・GRABCZEWKA:ヴァイオリン、DMITRI(DIMITRI)・ATANASSOV:ヴァイオリン、KATE・WASHE:ヴァイオリン、IRINA・SEDOVA:ヴァイオリン、ROBERT・LOVEY(LOVIE):ヴァイオリン、ROSANA・FEA:ヴァイオリン、JESSICA・ALLOWAY:ヴァイオリン、DIANA・COCHRANE:ヴァイオリン、OWEN・GORDON:ヴィオラ、WEN・CHUAN・LIN:ヴィオラ、ROBERT・ASHWORTH:ヴィオラ、IGOR・AREFYEV:ヴィオラ、OWEN・GORDON:ヴィオラ、WEN・CHUAN・LIN:ヴィオラ、ROBERT・ASHWORTH:ヴィオラ、IGOR・AREFYEV:ヴィオラ、GEORGINA・COOPER:チェロ、REBECCA・HENDL:チェロ、JESSICA・ALLOWAY:ヴァイオリン、DIANA・COCHRANE:ヴァイオリン、OWEN・GORDON:ヴィオラ、WEN・CHUAN・LIN:ヴィオラ、ROBERT・ASHWORTH:ヴィオラ、IGOR・AREFYEV:ヴィオラ、SALLY-ANNE・BROWN:チェロ、TOM・PIERARD:チェロ、MARGRET・COOKE:チェロ、LILIA・AREFYEV:チェロ、WARWICK・ROBINSON:クラリネット、ANGELA・HAY:クラリネット、KIRK・HAVELOCK:クラリネット、JANEK・CROYDON:ペダル・スティールの多くのミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Run Run Run"(3:23) '05年のセカンド・アルバム[Out Of The Moon]からのヒット・チューン。真っ赤なドレスを着た KIRSTENとバックで寡黙にドライビング・ギターのサウンドを奏でるBENとGEOFFのサウンドのご機嫌なこと!乗りの良いロック"ン" ロールのリズムにクリアな映像美と考えられたカメラ・アングルが見事です。
2曲目"Wake Up Brother"(3:23) ビデオ・クリップになっているテンポの速い、シングル盤(Radio Edit)のほうが収録されています。デビュー・アルバム[Riverhead]からのキラー・チューンです。
3曲目"Maybe Tomorrow"(2:58) N.Z.のラジオ放送回数大賞で賞を獲得したカントリー・ポップな曲です。美しいアコースティック・ギターの調べとKIRSTENの心地好い響きの歌声と誰にでも好かれるメロディ・ラインでの曲です。
4曲目"Don't Wake Me Up"(3:18) ご機嫌なギターのサウンドとリズムによるエモ・ポップな曲です。バックで忙しなく響くギターのリフとGEOFFのお得意のストリングスのアレンジ絶妙なこと。
5曲目"Golden Dawn"(4:38) 最初このビデオを観たとき、少し衝撃を受けました。アコースティック・ギターのサウンドによるミドル・テンポの美しいメロディの曲に乗せて歌う吸血鬼に扮したKIRSTEN…中々謎めいた内容のようです。
6曲目"Out Of The Moon"(3:48) セカンド・アルバムからのシングル第2弾の曲です。この曲はこのアルバムで1番好きな曲ですね。ビデオではドラムのBEN・COLLIERも一緒に写って5人組だったのですが、彼のドラムも気に入っていたので、非常に残念です。
7曲目"Riverhead"(4:55) デビュー・アルバムのタイトル曲で、イントロから興味津々のサウンドの曲でした。インディアン・ドラムのビートとGEOFFのリード・ヴォーカルとKIRSTENの可憐な歌声によるメロディアス・ロックです。
8曲目"Cool Pants"(3:35) ライヴ受けするご機嫌なライト感覚なロック"ン" ロールのリズムの曲です。特徴的な節回しを連発するKIRSTENのヴォーカルとBENのギターのカッティング・ワークの巧みさに聴き入る曲です。
9曲目"Northern Lights"(4:07) デビュー・アルバムのトップを飾った曲です。BEN・COLLIERのバタ・バタと鳴る特徴的なドラムのビートとVINCENT・HINEのブーストしたベースのサウンドによるオルタナティヴ・ポップな曲です。
10曲目"Fish"(3:23) 掻き鳴らされるアコースティック・ギターのサウンドと非常に美しく"ハモル" GEOFFとKIRSTENの歌声によるシンプルなメロディの曲ですが、聴き終えた後に爽やかに耳の中に残る2人の幸福感に浸れる曲です。
11曲目"Used To Think"(3:27) 張りのあるギターのサウンドでのツイン・ギターが聴き応えあり。コケティシュ(良い意味での)な歌いぶりのKIRSTEN のヴォーカルもユニーク。
12曲目"Four Minute Drive"(2:54) 叩きつけるように繰り出されるドラムのビート、ロック"ン" ロールするエモ・ギター・サウンド。セカンド・アルバムからの曲です。
13曲目"Spice Islands"(4:27) 非常にメロディアスなサウンドとメロディによる浮遊感漂うストリングス/アコースティック調の曲です。美しいKIRSTENの歌声にそっと添えられたGEOFFのバック・ヴォーカルが心地好いです。全曲、この2人で書かれた曲を収録したアルバムですので、息もぴったりです。
全13曲歌詞付 写真ブックレット E.U.製 (輸入盤) 収録時間:48分18秒 (U.K.リリース盤によくあるコンピに近い形でのインターナショナル盤です。全曲手持ち盤と"カブル" のですが、GOLDENHORSEのファンだし、オークションでファクトリー・シールドの新品が0.99ポンドでスタート、これは買いでしょ!)'07年10月25日再更新


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写真  GOLDENHORSE / Reporter
 ・2007 Siren Records    5102382 CDSRN9003

待望の新作がリリース・・・

ニュージーランドで活躍しているGOLDENHORSEの3枚目のアルバムが本国で '07年10月24日にリリースされました。
GOLDENHORSEのメンバーは、GEOFF・MADDOCK:ギター/ヴォーカル、KIRSTEN・MORRELL:ヴォーカル/キーボード/プロデュース、VINCENT・HINE:ベース、BEN・KING:ギターに前作まで参加していたドラムBEN・COLLIERの替わりにNICK・GAFFANEY(CAIRO KNIFE FIGHT)が新たに加入したようです。アルバムのクレジットに詳しい記載がないのですが、今作は外部のミュージシャンは参加していないもようです。
尚、プロデュースは、N.Z.で活躍しているPHIL・VINALLCLINT・MURPHYとGOLDENHORSEの共同で行われています。

1曲目"The Last Train"(4:17) いつものGOLDENHORSEならアルバムのトップではかなり飛ばし気味のサウンドで攻めてくるのですが、今回は少し聴かせるスタイルで登場してきました。メランコリックな響きを持ったBEN?のギター・ソロの長いイントロに続いて流れるような美しいギターのサウンドによるミドル・テンポのナンバー。
2曲目"Calico Reporter"(3:49) このアルバムから少しエレクトロニカのサウンドを取り入れたことを感じさせる曲です。めずらしく2曲続けてスローな曲でまとめてきましたね。80年代のロンドン・ポップスが取り入れたエレクトロ・ポップの要素を感じます。
3曲目"Saying My Name"(3:55) 親しみ易いコード進行とメロディによるギター・ポップです。後半よりGEOFFのバック・ヴォーカルも重ねられていつものGOLDENHORSEらしいサウンド展開になっています。
4曲目"Wisen Up"(2:59) 懐かしいサウンドを発するギターのサウンドとレゲエ/スカに近いリズムに乗せ歌うKIRSTENのイノセント的な歌声がいいですね。尚、この曲は、KERSTINの作の"Friday Boy" のGOLDENHORSE版のようです。
5曲目"You Want It All"(2:38) イントロから乗せてくるギターのサウンドによるGORLDENHORSEの得意とするツイン・ギターのサウンドの曲です。
6曲目"Get This Feeling"(2:56) GEOFFのヴォーカル曲です。どことなくERIC・CLAPTONの[461 Ocean Boulevard]の収録に似たサウンドを聴かせる懐かしさえを感じさせるポップなリズムのビートとKIRSTENの爽やかな歌声によるリズミカルな曲です。
7曲目"Street Lights"(3:00) 新加入NICKのドラムのビートの素晴らしさを感じさせる曲です。少し捻くれたサウンドの展開などはギターのBENが影響を受けた先輩格SPLIT ENZのサウンドを感じさせる曲です。
8曲目"Lucky"(3:37) KIRSTENのセルフ・ハーモニーでの多重かGEOFFのファルセットで収録したご機嫌なハーモニーとギター・サウンドの曲です。特にこれと言ったギミックな部分を設けていないのですが、BENとGEOFFのギター・サウンドの重なり合いが絶妙なのです。
9曲目"Stone Walls"(2:59) 前作のアルバム[Out Of The Moon]をリリース後、イギリスへツアーに出たGOLDENHORSEがイギリスのサウンドをライヴ活動にて取り入れてきた事を窺わせるサウンドの曲です。ブリティシュ・テイストを感じさせるライトなブリッット・ロックでしょうか。
10曲目"Telephone Call"(3:13) この曲もNICKのドラムのビートが心地好い曲ですね。バックで左右に分かれて流れるBENとGEOFFのギターのサウンドの歯切れ良さを感じる曲です。
11曲目"Jump Into The Sun"(2:27) 前半は、アコースティック・ギターのサウンドをメインとしたご機嫌なロックのリズムの曲です。本国でシングル・カット第1弾になった曲です。親しみ易いメロディによるギター・ポップで多分、本国ではヒットするでしょう。ビデオもどうぞ。
12曲目"Change Of Heart"(3:42) マイナー・コードによるメランコリックな曲です。ギターのサウンドとKIRSTEN の美しい歌声を聴かせる曲です。間奏からエンディングへのギター・ソロも官能的で心に届く響きを持っています。
歌詞無し 8ページ物写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:39分38秒 (なぜか過去2枚のアルバムのように乗りで聴かせる曲が少なくなったアルバムです。しかし1曲1曲のグレードをさらにアップして、パワーではなくリスナーのメンタル側に訴える曲をサービスしてきたこと感じさせる嬉しい1枚です)'07年11月14日更新
2007年度ベスト5


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写真  GRAND RAPIDS / Faintheartedness
 ・2010 GRAND RAPIDS    062/100 BK

本家GOLDENHORSE どうなるの・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているGOLDENHORSEのギタリストBEN・KINGSのソロ・プロジェクトGRAND RAPIDSの '10年1月26日にH.P.よりリリースされた限定盤です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BEN・KING:ヴォーカル/ギター/ベース/ドラム/シンセサイザー/プロデュース、PAUL・ROPER:ドラム、COLE・GOODLEY:ドラム、MILAN・NOBILO:ギター、FLORENCE・NOBEL:ヴォーカル、KATIE・BROWN:ヴォーカル、VINCENT・HINE(GOLDENHORSE):バック・ヴォーカル、JENEK・CROYDEN:ペダル・スティール、JESS・HIDEN:ヴァイオリンのBENの友人達です。
尚、このアルバムの収録曲の大半は、GOLDENHORSEのもう一人のギタリストGEOFF・MADDOCKのスタジオで収録されています。

1曲目"Singing Showers Golden Lights"(2:17) 強烈な印象を与えるメイクとサウンドによるこのアルバムからのビデオ・クリップ第一弾の曲です。GOLDEN HORSEでは軽快なギター・サウンドを聴かせていたBENですが、シンセサイザーを使ってのスローなスピリチャル・サウンドと商業的なイメージを一切排除したメッセージを強く感じさせます。
2曲目"Black River"(3:06) 一転してギターのサウンドによる緩い感じのレイドバック・ソングです。複数のギターのサウンドを重ね合わせた循環コードに演奏にシンプルさにBENの時折聴かせるファルセットによる美しい歌声とVINCENT・HINEとのハーモニーが心地好く響いています。
3曲目"Never Without You"(2:46) 張りのあるベースのサウンドにBENの得意としたリズムカルな残響音を聴かせるギター・サウンドとか調和した軽めのギター・ポップな曲です。BEN '03年のアルバムのサウンドの流れを感じさせる爽やかな乗りの良さを感じさせます。
4曲目"Anniversary"(2:04) この曲も前作でのサウンドとGOLDENHOSEの乗りの良さを持ち合わせた感じの良い曲です。BENとヴォーカルを共にするFLORENCE・NOBELの歌声もGOLDENHOSEと共通性を感じますね。
5曲目"Hell Won't Stop Me"(3:07) 一転してダークな感じと言うかメランコリックなシュールさを感じさせる曲です。例えるならBENが影響されたSPLIT ENZやSCHNELL FENSTERの捻くれた感じや聴く者を突き放した感じを強く印象つけますね。
6曲目"The Sea Will Never Be"(3:37) 前の感じのダークな感じからこのアルバムのメインのギター・サウンドに戻して来た感じの曲ですね。少しメランコリックさを感じさせるBENの歌声のバックに響くKATIE・BROWNの高いキーの歌声も雰囲気物ですね。
7曲目"Hamburg"(2:12) BENのアコースティック・ギターの弾き語りをメインにしたシンプルなサウンドの曲です。ヨー ロッパ調の感じさせるメジャー7thのコードを多用したアコースティック・サウンドの流れが心地好いですね。
8曲目"Mount Vesuvius Lahar! Lahar!"(2:05) イタリア南部の活火山ベスビオ山をテーマとした曲です。弾けるベースのサウンドとドラムのリズムによるロック色の強い感じサウンドを持っています。そう言えばCROWDED HOUSEのNEIL・FINNも火山好きでしたね。
9曲目"Men On The Horses"(3:49) 荒らしたギターのサウンドと乗りの良いリズムを感じさせるギター・サウンドたっぷりの曲です。曲のイメージから受ける感じは、バンド仲間のGEOFF・MADDOCK のことを歌っているようなのですが、定かではありません。
10曲目"Friday The 13th"(4:22) 4行ほどの短い歌詞によるギター・サウンドによるインストゥルメンタルに近い曲です。メロディアスなギターの演奏を聴かせるイントロとシャープな打込みによるドラム・マシーンのリズムに乗せたBENのスリリングさを感じる歌声が印象的です。
全10曲歌詞付 紙スリーブ仕様 限定100枚 手書シリアルナンバー付き CD-R (輸入盤) 収録時間:29分26秒 (GOLDENHORSEのKIRSTEN・MORELLもソロ・アルバムをリリースしているし、BEN・KINGもこの別プロジェクトで活動を開始したので、本家GOLDENHORSEは、どうなるのか少し不安ですね) '10年4月17日再更新


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写真  HAZEL MEI / The Lost & Found EP
 ・2020 Jessica Mei Kirkham    HM001

憂いあるギターの調べとHAZEL・・・

このアルバムは、オーストラリアのブリスベンで活躍しているオルタナティヴ・ポップ/ネオ・ソウル・ミュージックのHAZEL MEI(JESSIC・MEI・KIRKHAMのソロ・ユニット)のデビュー・アルバム(5曲EP盤)で '20年10月29日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、HAZEL・MEI :ヴォーカル/ギター/シンセサイザー/キーボード/ヴォコーダー/パーカッション/プロデュースの他、BRENDAN・HUXLEY:ギター、JACOB・SMITH:ベース、TREVOR・GEE:ドラム/パーカッション/オルガン/ギター/プロデュース、JARED・ADLAM:ギター/ベース/シンセサイザー/プロデュース、TIAHN・BERG:ピアノのMEIの音楽仲間達が参加しています。

1曲目"It Is(n't) Real "(3:46) '19年12月にリリースされたMEのセカンド・シングル曲です。ドラムのスネアを刷毛で履く音が渋いR&B的な曲です。バックで響く揺らぎを持ったスライド・ギターも耳に残ります。HAZELの登場したビデオもどうぞ。
2曲目"Fool"(3:24) この曲もアルバム・リリース前の'20年1月にリリースされているシングル曲です。スローなリズムに乗せ歌うHAZELの歌声が可愛くとも聴こえるネオ・ソウルな曲かな?この曲もビデオが制作されています。
3曲目"So Pretty"(4:37) このアルバムの曲は、ギターのサウンドに特徴がありますね。この曲もイントロから響くリヴァーブを効かせたギターの音色が印象的です。軽めのロカビリーのリズムとグレッチ系のギター・サウンドが似合います。
4曲目"Running Now"(3:11) この曲がアルバムの購入を決めた曲です。イントロのシンセサイザーとギターの音色からやられました。ソフトながら芯のあるHAZELの歌声とバックに広がるギターのサウンドとうねりを持ったベースのサウンドが更にHAZELの歌声を際立させます。
5曲目"Lost & Found"(4:07) この曲もイントロからぐっと掴まれた曲です。憂いを持ったHAZELの歌声とこれまたメランコリックな調べを放つギターの音色が本当に堪りませんね。
歌詞無し 2折紙ジャケット仕様 CD-R盤 (輸入盤) 収録時間:19分05秒 (インデペンデントとして活躍しているHAZEL・MEI、国内のサイトで検索しても彼女を取り上げているところは、皆無ですね)'23年8月29日更新
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写真
(このアルバム購入時に頼んでサイン入りとしてもらった盤です)


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写真  HAZEL MEI / The Memo
 ・2024 Hazel Mei   

サウンドの厚みを増したHAZEL・・・

このアルバムは、オーストラリアのブリスベン(メルボルンより移動)で活躍しているオルタナティヴ・ポップ/ネオ・ソウル・ミュージックのHAZEL MEI(JESSIC・MEI・KIRKHAMのソロ・ユニット)の2枚目のアルバム(6曲EP盤)で '24年2月23日に本国からのダウンロード・リリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、HAZEL・MEI :ヴォーカル/キーボード/シンセサイザー/プロデュースの他、DAVID・GAYLARD:ギター、JARED・ADLAM:ベース/ギター/プロデュース、JACOB・SMITH:ベース/シンセサイザー、TIAHN・BERG:キーボード、TREVOR・GEE:ドラム/パーカッション/ギター/プロデュース、MATTHEW・COPLEY:トランペット、BRAD・ALLEN:サックスの再びMEIの音楽仲間達が参加しています。

1曲目"Rocket Shoes"(4:44) '22年の11月9日にシングル・ダウンロード盤としてリリースされた曲です。イントロからベタに盛り上げくる感が微笑ましいブルースなサウンドとこってりギトギトに響くブラスのサウンドLo-HiにしたHAZELとこれはもう向こうの「演歌」って感じかな?
2曲目"Downtown"(3:49) この曲もアルバム・リリース前の '23年10月13日に単独ダウンロード・リリースされている曲です。イントロからクールに決めるクラヴィネット?の音色からやられてしまって(その時に単品購入してしまった)、その後に登場するブラスのゴージャスな音色からサウンドの指向の変化を感じさせていたのですね。HAZELの登場したビデオもどうぞ!。
3曲目"Poison"(4:37) 今度は、メランコリックな調べによるチルアウトな曲です。引き摺り感のあるTREVOR・GEEのドラムのビートと憂いを醸し出すHAZELの歌声とギターの調べです。後半にはダイナミックなブラスのサウンドの展開を聴かせます。
4曲目"Don't Trust Them"(2:58) この曲も '23年5月18日にシングル・ダウンロードされて思わず単品クリックして購入した曲です。爪でギターの弦を弾くサウンドにやられてしまったのです(ギター・サウンド好きならきっと分かる筈)。
5曲目"Friction"(4:08) これまたメランコリックな調べを放つキーボードの調べ合わせて歌うHAZELの優しい歌声が流れる曲です。どこと無く70年代の女性S.S.W.の雰囲気を漂わす懐かしさがあります。
6曲目"The Memo"(1:46) 籠らせたギターのサウンドとアップライト・ピアノのHAZELの弾き語り形式の曲です。メランコリックなHAZELの歌声の後に続くワウワウミュートを使ったトランペットの調べが優しいですね。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:22分02秒 (現在、HAZELのH.P.は、休止中のようです。新装の予定でしょうか?)'24年2月24日更新


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写真  I KNOW LEOPARD / Another Life
 ・2015 Ivy League Records   

一風変わったバンドネーム・・・

このアルバムは、オーストラリアのシドニーで活躍しているインディー・ポップ・グループI KNOW LEOPARDの2枚目(CD盤は100枚限定)のアルバムで '15年9月11日に本国でのリリースです。
I KNOW LEOPARDのメンバーは、LUKE・O'LOUGHLIN:ヴォーカル/キーボード、JENNY・McCULLAGH:ヴァイオリン/キーボード/バック・ヴォーカル、TODD・ANDREW:ギター、ROSEMARY・FITZGERALD:ベース/バック・ヴォーカルの4人組です。
アルバムの収録に参加しているその他のミュージシャンは、ライナー未入手の為、不明です。

1曲目"Perfect Picture"(4:21) イントロからグイグイ引き込まれたこのEP盤の掴みの曲です。間奏のJENNYの美しく響く歌声(最初に聴いた時、LUKEの キーボードの音色の音色かと?)思いました。途中で登場するLUKE、JENNY、ROSIE(ROSEMARY)のハーモニーも見事(YOUTUBEでのライヴに同様の書き込みを発見)
2曲目"Spaceships"(4:52) ひと昔前のフュージョン音楽系のサウンドを感じさせる曲です。ヴォーカルに薄っすらと乗せたヴォコーダーやサンプル音源を使い凝った手法でもあります。
3曲目"Close My Eyes"(4:56) この曲もイントロの音色の不思議さから引き込まれる曲です。逆回しにした面白いビデオも制作されています。余談ですがヴォーカルのLUKEは、I KNOW LEOPARDとして音楽デビューする前は、俳優だったそうです。道理で映像映えするはずですね。
4曲目"Another Life"(5:42) この曲は、少しスローにしたリズムによるゆったり感を醸し出した曲です。LUKEの優しい歌声とJENNYの美しいハーモニーもふんだんに盛り込まれています。
歌詞無し ダウンロード盤 CD盤は100枚限定 (輸入盤) 収録時間:19分11秒 (CD盤も注文していましたが、残念ながら完売との連絡がありました)'17年9月9日更新


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写真  I KNOW LEOPARD / Love Is A Landmine
 ・2019 Ivy League Records    IVY441

エレクトロニカ・ポップ・・・

このアルバムは、オーストラリアのシドニーで活躍しているインディー・エレクトロニカ ・ポップ・グループI KNOW LEOPARDの3枚目(過去の4曲EP盤を含む)のアルバムで '19年4月5日に本国でのリリースです。
I KNOW LEOPARDのメンバーは、LUKE・O'LOUGHLIN:ヴォーカル/キーボード/シンセサイザー/プロデュース、JENNY・McCULLAGH:ヴァイオリン/キーボード/バック・ヴォーカル、TODD・ANDREWS:ギター、ROSEMARY・FITZGERALD:ベース/バック・ヴォーカルの4人組です。
尚、アルバムの収録に参加しているその他のミュージシャンは、不明です。

1曲目"Landmine"(3:44) JENNYのヴァイオリンによるイントロからシンセ・ドラムのビートとちょっと無機質にしたLUKEの歌声が響くエレクトロニカ・ポップな曲です。アルバム・タイトル曲のようですので、リリース前に公開されたビデオも配信されています。
2曲目"Everything Goes With You "(4:05) 何だかひと昔のイギリスの有名ロック・バンドの雰囲気を醸し出すサウンドとメロディの感じがしますね。その雰囲気は、このビデオを観れば伝わって来るでしょうね。
3曲目"Heather"(3:24) シンセ・ベースの重く響く波が押し寄せるミドル・テンポの曲です。LUKEの甲高い歌声とベースのサウンドが対照的なのが印象に残りますね。このアルバムからの第2弾となったビデオもどうぞ。
4曲目"All That She Cared About"(4:02) 突っ走るドラムのビートと電子ピアノのエフェクトを効かせた煌びやかサウンドが心地好い曲です。現在このバンドにはドラマーが在籍していないのですが、この曲のドラムのスネアやハイハットなどのビートは、最高ですね。
5曲目"Mums And Dads Of Satanists"(3:26) 今度は、エレクトロニカ色を増したファンタジーな曲ですね。キラキラな電子サウンドが舞い上がるオーストラリアから想像した北欧の冬の大イベントを表現したインストゥルメンタルです。
6曲目"Blame It On Me"(3:05) LUKEのキーボードの弾き語りを中心とした今度は、シンプルなサウンドとメロディの曲です。メランコリックな響きを放つLUKEの歌声が伝わって来ます。
7曲目"Seventy Lies"(3:35) イントロをぱっと聴いた時に懐かしのバブルガム・ロック的な印象を感じさせた曲です。この曲も分かり易くエレクトロニカ・ポップ然とした感じが伝わって来ます。
8曲目"1991"(3:45) パーカッションによる心地好いリズムとファンクなベースのサウンドによるポップな曲です。私的には1991年に何があったかな想い浮かべながら聴いています。
9曲目"Evergreen"(5:06) 浮遊感漂う心地好いキーボードの調べとこれまた心地好く歌うLUKEの歌声が堪らない曲です。雰囲気に彩りを添えるJENNYのヴァイオリンとROSEMARYの美しいハーモニーが見事に調和します。
10曲目"Shiver Yourself Warm"(4:02) ポンプ・オルガン風の古びたサウンドがイントロから響くシンプルなイメージの曲です。少し硬めのLUKEの歌声を中心に広がるJENNYとROSEMARYの凛としたこれまたシンプルで美しいハーモニーが好いですね。
11曲目"Epica"(6:15) この曲も浮遊感漂う間奏で登場する鼓動を象徴する流れと高域で重ねられたハーモニーなどやはりイギリスで活躍していたあのバンドの大ヒット曲へのオマージュを感じるところに好感を持っています。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:44分29秒 (CD/LP盤でもリリースされているようですが、国内では"取寄せ" の取扱いです)'22年6月3日更新


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写真  JANE TYRRELL / Echoes In The Aviary
 ・2014 Elefant Traks    ACE102

レーベル・メイトのHip Hop系の影響・・・

このアルバムは、オーストラリアのメルボルン出身で現在シドニー活躍しているS.S.W.JANE・TYRRELLの '14年10月17日に本国でリリースされたデビュー・アルバムです。
オーストラリアのHip HopグループTHE HERD(現在も在籍中)やオルタナティヴ・ロック・バンドFIREKITESのヴォーカリストとして活躍していましたが、今回 満を持してのソロ・デビューです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、JANE・TYRRELL:ヴォーカルの他、DUSTIN・McLEAN:マルチ・インスルメンツ、JEMI・WHITE:マルチ・インスルメンツ、OSCAR・DAWSON(DUKES OF WINDSOR):マルチ・インスルメンツ、PIP・NORMAN:マルチ・インスルメンツ、LAURENCE・PIKE:マルチ・インスルメンツ、RICHARD・PIKE:マルチ・インスルメンツ、EVAN・LORDEN:マルチ・インスルメンツ、J. WALKE:マルチ・インスルメンツ、GREG・WALKER:マルチ・インスルメンツ、HAYLEY・RIEZINGER:バック・ヴォーカル、MARLEY・WALKER:バック・ヴォーカル、MILLA・WALKER:バック・ヴォーカル、のミュージシャン達が再び参加しています。
尚、プロデュースは、メルボルンで活躍しているPIP・NORMANと曲により演奏にも参加しているLAURENCE・PIKE、RICHARD・PIKE、J. WALKER、DUSTIN・McLEANが担当しています。

1曲目"Wild Waters"(3:50) 厳かに奏でられるピアノの音色と鼓動のようにリズムを刻むドラムのビートに促されて登場するJANEの少し冷やかさを持った歌声に聴き入る曲です。過去の参加アルバムの楽曲からのイメージより大人し目の印象がこの曲からはあります。
2曲目"Echoes In The Aviary"(3:38) この曲もドラムのビート(マシーンかな)が印象的な曲です。美しく響くJANEの歌声とポリネシアン・ダンス風のビートが融合しています。
3曲目"The Rush"(3:13) うねりながら響くベース・シンセサイザーの響きと溜めを取ったドラムのビートが印象に残る曲です。非常に高いところまでセルフによって付けられたJANEのハーモニーが非常に美しく曲が終わった後も残ります。
4曲目"The First Stand"(3:44) 語尾を吐き捨てるように歌うJANEの歌声とこの曲でもバックのビートの起伏が印象的な曲です。尚、この曲のみJANEの他、3人の女性バック・ヴォーカルが参加しています。
5曲目"Raven"(4:38) 『カラス』と題されダークなイメージを持つビデオも制作された曲です。この曲もドラムのビートが非常に印象的に響いています。また、JANEの歌声も時折裏変えるところにはっとするのです。
6曲目"Ships"(5:03) イントロからのギターとドラムのサウンドの絡みから痺れぱなしの曲です。JANEの悦に入ったヴォーカルとバックに流れる凝ったサウンドの数々に何度も聴き入りますね。
7曲目"Among The Bells"(4:39) 摩訶不思議な旋律とゴーストのような叫び声をイントロから聴かせるエクスペリメンタルな曲です。ダークな響き持ったヨーロッパ調のサウンドの流れを感じます。
8曲目"Stolen Apples"(3:47) どことなくオリエンタル風のイメージが漂う曲です。高いキーまで歌うJANEの歌声が優しく耳に纏わり付く心地好さを暫し感じましょう。尚、原曲はオーストラリアのベテランS.S.W.PAUL・KELLYの '07年のです。
9曲目"Shapeshifters"(3:22) 電子オルガンの穏やかな調べと途切れ途切れ奏でられピアノの調べが切なく流れる曲です。ドラムのビートが響いて来る頃には饒舌に流れるように歌うJANEの歌声に聴き入っているのです。
10曲目"Transcendant"(5:15) イントロではJANEの歌声と電子ピアノの調べによる空間がたっぷりと取られた曲です。ヴォコーダーを使ったバックでのハーモニーやシンセサイザー・ベースの重いサウンドが重なり会う旅情的な雰囲気を醸しだしています。後半の2分程度は、電子サウンドによるインストゥルメンタルとなっています。
歌詞無し 12ページ物写真ブックレット 2折紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:41分14秒 (リズムやサウンドの一部に彼女自身が在籍するHip Hopバンドやレーベル・メイトのHip Hop系の影響があるのが面白いですね)'16年11月28日更新


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写真  JOHN FARNHAM / Age Of Reason
 ・1988 BMG Arista/Ariola Limited    9687-2-R

JOHNのヴォーカルの聴かせどころ・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍しているJOHN・FARNHAMのソロ名義での9枚目位になるアルバムで本国でのリリースは、'88年7月25日となっています。
イギリス生まれで2歳の時にオーストラリアに両親と共に引っ越したJOHNは、18歳でシンガーとなる為、アメリカに渡りTHE LITTLE RIVER BANDのヴォーカルととして加わり、再び故郷オーストラリアに戻ってからの2枚目のアルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、JOHN・FARNHAM:ヴォーカルの他、BRETT・GARSED:ギター/スライド・ギター、JON・STEVENS:ギター、WAYNE・NELSON:ベース、DAVID・HIRSCHFELDER:キーボード、THOMAS・METROPOULI:マンドリン/ピアノ/アコーディオン、ANGUS・BURCHALL:ドラム/パーカッション、JAMES・MORRISON:トランペット、BILL・HARROWER:サックス、VENETTA・FIELDS:バック・ヴォーカル、LINDSAY・FIELD:バック・ヴォーカル、LISA・EDWARDS:バック・ヴォーカル、ROSS・HANNAFORD:バック・ヴォーカル、JOE・CREIGHTON:バック・ヴォーカルのオーストラリアとアメリカのミュージシャン達が参加しています。尚、プロデュースは、PSEUDO ECHO、REAL LIFEのアルバムの1部を手掛けたROSS・FRASERが担当しています。

1曲目"Age Of Reason"(5:08) ベースとパーカッションのエモーショナルなリズムによる乗りの良い曲でアルバムの幕開きに相応しい曲です。バック・ヴォーカルに私の大好きなVENETTA・FIELDSが参加しています。間奏のキーボードも素晴らしい演奏を聴かせてくれます。JOHNの伸びやかなヴォーカルとエモーショナルなサウンドです。
2曲目"Blow By Blow"(4:36) DAVE・STEWARTの曲でタイトなリズムのパワードロックです。間奏のサックスソロが渋いです。
3曲目"Listen To The Wind"(4:25) TOTO風の作品でメロディアスなロックで少し切ない響きのキーボードを使った曲です。
4曲目"Two Strong Hearts"(3:35) キャッチーなメロディを持った良い曲で間奏のギターソロが非常に素晴らしい曲です。
5曲目"Burn Down The Night"(3:34) BILL・LaBOUNTYの作でタイトなリン・ドラムのビートと打ち込みによるサウンドとスライドギターのドライブ感のある曲です。
6曲目"Beyond The Call"(4:43) ミドル・テンポのロック・バラードです。同郷BRETT・GARSEDが素晴らしいギターソロを披露してくれます。
7曲目"We're No Angels"(4:51) アコースティック・ギターとピアノの美しい響きによるバラードでJOHNもしっとりとしたヴォーカルを聴かせています。
8曲目"Don't Tell Me It Can't Be Done"(3:35) エモーショナルなリズムとメロディによるアダルト・ロックでしょうか。ギターのBRETTがサウンドの決め手のようです。
9曲目"The Fire"(4:25) 重厚なサウンドによる素晴らしいメロディアス・バラードです。JOHNのヴォーカルの効かせどころです。BRETTのスライド・ギターも泣かせています。
10曲目"Some Do, Some Don't"(4:20) ファンキーなリズムによるダンサブルなナンバーです。女性陣バックコーラスのサポートによりJOHNのヴォーカルも乗りに乗っています。
11曲目"It's A Long Way To The Top(If You Wanna Rock'N'Roll)"(4:11) AC/DCの '75年の作品で、彼等らしいエッジの効いたギターのサウンドでのR & Rでライブ受けしそうな曲です。
全11曲歌詞付 16ページ物写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:47分27秒 (曲の作者は、外部に委ねJOHNのヴォーカルの聴かせどころをタップリ収録したアルバムとなっています)'10年8月14日再更新


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写真  KATIE NOONAN / Skin
 ・2007 Mushroom Records Pty Limited    5144230652

KATIE初ソロ・デビュー・・・

このアルバムはオーストラリアで活躍していたオルタナティヴ・ロック・バンドGEORGEのメイン・ヴォーカリストKATIE・NOONANの '07年8月1日に本国でリリースされたソロ・アルバムです。
尚、この限定2枚組アルバムは、オーストラリアのみのリリースとなっています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、KATIE・NOONAN:ヴォーカル/キーボード/プロデュースの他、ANDREW・KLIPPEL:プログラミング/プロデュース、REEVE・CARNEY:ギター/バック・ヴォーカル、TOM・FERRIS:クラシック・ギター、CHARLES・JONES:キーボード、DARRYL・BEATON:キーボード、DECLAN・KELLY:ドラム、ANDREW・KLIPPEL:キーボード、FELIX・BLOXSOM:ベース/ドラム/パーカッション、MATTHEW・OTTIGNON:サックス/フルート、PHIL・SLATER:トランペット、THE ZAC HURREN TRIO:ソプラノ/テナー・サックス、PAUL・GRABOWSKY:指揮/オーケストラ・アレンジ/ピアノ、ALEX・MITCHELL:ヴァオリン、BELINDA・JEZEK:ヴァオリン、GUANG・DA・CHEN:ヴァオリン、MARIANNE・BROADFOOT:ヴァオリン、MARTIN・SILVERTON:ヴァオリン、FELICITY・WYITHE:ヴィオラ、TIM・NANKERVIS:チェロ、LOUISE・JOHNSON:ハープのオーストラリアのミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデュースは、EARTH,WIND & FIREのアルバムも手掛けたオーストラリアのANDREW・KLIPPELとKATIEの共同で行われています。

DISC:1 収録時間:46分08秒
1曲目"Logic"(2:47) 少し擦れた歌声を聴かせるKATIEの歌声とスムーズなリズムの流れによるアーバンなサウンドの曲です。GEORGEで活躍していた時のエッジのある歌声よりサウンドが丸くなった感が第一印象ですね。
2曲目"Return"(3:32) 非常に特徴的なベース(Didgeridoo風サウンド)がイントロから流れるオースラリアン風味の曲です。ブラック・ミュージックからの影響も感じさせるファンクなリズムと相変わらずエモーショナルな歌声を聴かせるKATIEです。
3曲目"Time To Begin"(4:25) 本国でビデオも制作されたこのアルバムからヒット・チューンです。ブラック・コンテンポラリー/アーバン・ソウル・サウンド仕立てにされた非常に売れ線を路線を意識ところには、少し興醒めですね。
4曲目"Love's My Song For You"(4:07) KATIEのアカペラに近い歌声がイントロになったソフトでメロウなサウンドの曲です。スキャットで妖艶な歌声を聴かせるイージー・リスニング的なアレンジで収録されています。
5曲目"Little Boy Man"(3:23) ゴスペル調のサウンドとリズムによる曲です。オルガンのサウンドが心地好く流れながらKATIEの美しいバック・コーラスも飾られています。
6曲目"Sunshine"(3:31) キャッチーなメロディとサウンドによる70年代のソウル・フィーリングを懐かしく感じさせる曲です。世界中の音楽を吸収し消化して来たGEORGEでのKATIEでしたので、彼女の感じたモータウン・サウンドの再演でしょうか。
7曲目"One Step"(3:48) 重いベースの調べとスイングするリズムの刻みによる曲で、KATIEの滑らかな歌声は流れるロックとジャズのサウンドが上手く溶け込んだ曲でしょうか。
8曲目"Home"(4:20) スローなリズムに乗せ吐息混じりでKATIEが歌うメルヘンチック・バラードです。硬い打ち込み風のドラムのビートとハモンドのサウンドが流されて行きます。
9曲目"Send Out A Little Love"(3:50) メランコリックなメロディとサウンドによる曲で、バックには美しいストリングスとオーストラリアのサキソフォニスでありKATIEのご主人のZAC(ISAAC)・HURRENの切ない響きのソロが流れるのです。
10曲目"Who Are You?"(4:43) 幻想的な調べによるイントロから入る荘厳さのあるスローな曲です。KATIEの歌声をメインに演出したバックのミニマムの演奏とストリングスのサウンドです。
11曲目"Bluebird"(4:31) 抒情的なストリングとナイロン弦ギターの調べが流れる戯曲的な重厚さを持った曲です。過去にクラシック音楽の教育を受けたKATIEの経験を感じさせます。
12曲目"A Little Smile"(3:04) 女性S.S.W.が好んで歌うメルヘンチックなサウンドとメロディによる曲でKATIEの作詞/作曲となっています。この曲でも前作[ELIXIR]にも参加していたオーストラリアのジャズ・ピアニストのPAUL・GRABOWSKYのストリングス・アレンジで収録されています。

DISC:2 "LIVE B-SIDE SESSIONS" 収録時間:21分27秒
DISC:2の収録に参加しているミュージシャンは、KATIE・NOONAN:ヴォーカル/キーボードの他、CARL・DIMATAGA:ギター、JONATHON・ZWARTZ:ダブル・ベース、DARRYL・BEATON:キーボード、DECLAN・KELLY:ドラムのオーストラリアのミュージシャンです。

1曲目"Special Ones(Live)"(3:54) オリジナル曲は、KATIEが在籍していたGEORGEのデビュー・アルバム[Polyserena]に収録されている曲で、当時本国のオルタナティヴ・チャート1位になった曲です。
2曲目"Crazy(Live)"(4:26) ご存知アトランタで活躍しているGNARLS・BARKLEY '06年に全米/全英1位となったソウル・ナンバーのカバーです。尚、この"LIVE B-SIDE SESSIONS" の収録曲は全て '07年6月シドニーで行われたKATIEのライヴ音源を編集/収録しています。
3曲目"I Think I Am(Live)"(4:30) KATIEのフェンダー・ローズの弾き語りにて演奏されるKATIEオリジナル曲で、後からドラム、ベースとギターが彼女の歌声に続いて登場しています。
4曲目"Choir Girl(Live)"(3:38) オーストラリアのカントリー・シンガーDON・WALKER '06年の曲のカバーです。メランコリックな調べを奏でるKATIEのキーボードでの弾き語りによるスローな曲です。
5曲目"Breath In Now(Live)"(4:56) 切ない歌声を聴かせるKATIEの弾き語りによるこの曲もGEORGEのデビュー・アルバム[Polyserena] に収録されているKATIEのオリジナル曲です。
DISC:1の12曲歌詞付 16ページ物写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:47分42秒 (なぜ本国で人気絶頂だったGEORGEの活動を停止して、TYRONEとKATIEが別々に活動をスタートした事が不思議でならないのです)'08年12月20日


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写真  LEAH HAYWOOD / Leah Haywood
 ・2001 Sony Music Entertainment (Australia)Limited.    EPIC 499827.2

DREAMLABのユニットで活躍する・・・

オーストラリア出身でカリフォルニアとニューヨークで活躍しているLEAH・HAYWOODのデビュー・アルバムです。大物女性歌手のバック・ヴォーカルと映画音楽の作詞/作曲とプロデュース等を手掛けて来た才能豊かで、伸びやかでやや癖のある歌声が堪らない人です。このアルバムは、地元オーストラリアでCMに起用されスマシュ・ヒットを放ったアルバムで '01年7月23日に本国でのリリースです。
アルバムに収録に参加しているミュージシャンは、LEAH・HAYWOOD:ヴォーカル/キーボード/ドラム・プログラミングの他、JONAS・KARG:ギター、PAUL・BEGAUD:ギター/プログラミング、DAVID・KRUEGER:プログラミング/プロデュース、KAYLAN:プログラミング/プロデュース、JOE・BELMAATI:キーボード/プログラミング、BARBARA・GRIFFIN:プログラミング/ヴォーカル・プロデュース、ANDY・GOLDMARK:キーボード/ドラム・プログラミング/プロデュース、CUTFATHER:プロデュース、JANSON & JANSON:ストリング・アレンジ、PER・MAGNUSSON:プロデュース、JOHAN・EKHÉ:アレンジ/プロデュース、ULF・LINDSTRÖM:アレンジ/プロデュースの収録地オーストラリア、スウェーデンとデンマークのミュージシャン達が参加しています。

1曲目"We Think It's Love"(3:15) ポップさを前面に出したアメリカでヒットしそうな曲調です。伸びやかで硬質の粘りのあるLEAHの特徴的なその歌声は、現在のDREAMLABでも健在です。
だしたTONNYとの共作の上ヴォーカル、ベース、キーボードも彼の参加で、MICHAELとTONNYのヴォーカル合戦が1曲目から炸裂です。
2曲目"Takin' Back What's Mine[Album Version]"(3:41) 流行りのサウンドを追いかけた曲調の女の子チックな曲です。ダンサブルなポップ調の曲にコケティシュ(良い意味での)な歌声による曲です。
3曲目"My Own Thing"(3:36) アコースティック・ギターの煌びやかサウンドにドライブするギターのサウンドを被せたポップな曲で、新進気鋭の作曲家PAUL・BEGAUDとの共作の曲でPAUL自身ギターでも参加しています。
4曲目"Just To Make You"(3:40) オーストラリアのCMに使われたエレクトロニカのサウンドのオルタナティヴ・ロックです。この曲もPAULとの共作です。
5曲目"One Word"(4:24) スローなテンポの曲の登場です。アコースティックなサウンドに多重による美しいハーモニーによる曲です。なぜかストックホルムでの収録です。サウンドイメージに近い収録が必要だったのでしょうか。
6曲目"Little Messed Up"(3:48) 再びPAULとの共作です。ビター・スイート的な響きを持つLEAHの歌声によるミドルテンポのアメリカ的なサウンドの曲です。
7曲目"Missing You"(3:52) 映画音楽のワンシーンに登場しそうな美しいメロディ持った曲です。ストリングとアコースティック・ギターの爪弾きによるバラードです。
8曲目"Sweet Baby Dreamer"(3:33) ROBYNとBACKSTREET BOYSのアルバムを手掛けたスウェーデンのチームのULF・LINDSTRÖMとJOHAN・EKHÉとで作り上げたポップでエモーショナルな歌声を聴かせる曲です。
9曲目"Crazy"(3:08) 歌手/プロデューサー/作曲家として忙しく活躍しているANDREAS・CARLSSONとの共作です。ANDREASの近くのコペンハーゲンで収録されています。パーカッシブな響きを持ったギターのサウンドと若さ溢れるLEAHの歌声による純粋なポップです。
10曲目"Summer Of Love"(3:05) ダンサブルなポップの曲で重い響きの打ち込みのベースによる。曲の途中にスポーケンを挟んだ今風の曲です。
11曲目"Moment"(3:42) 心地よいピアノのサウンドによるカントリ・フレイヴァー(プロデューサーのANDY・GOLDMARKの持ち味が強く出てるのかも)溢れる曲です。牧歌的の落ち着いたサウンドにも似合うLEAHの歌声による美しい曲です。
12曲目"Take A Chance"(3:40) ブラック・ミュージックの影響を受けたアーバン・ソウルでスムースな響きのソウルフルなご機嫌な曲です。王道的なポップよりLEAHの歌声はこの辺り曲に発揮されそうですね。ポップな曲からソウルフルな曲まで巧み歌うLEAHのエモーショナル歌声によるアルバムを彼女は届けてくれました。
3曲のみ歌詞付 写真ライナー オーストラリア盤 (輸入盤) 収録時間:43分31秒 (非常に厳しいアメリカのショービスに自ら身を投じた彼女の活躍に期待します。当然DREAMLABのユニットも含んでね)'10年10月22日


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写真  LUCID 3 / Running Down The Keys
 ・2002 lupin music    0094633444928

日本に知られていない実力派バンド・・・

このアルバムは、ニュージーランドのオークランドで活躍しているオルタナティヴ系ロック・バンドLUCID 3の '02年6月に本国でリリースされたデビュー・アルバムです。LUCID 3のメンバーは、VICTORIA・GIRLING-BUTCHER:ヴォーカル/ギター/キーボード、MARCUS・LAWSON:ベース/ギター/キーボード/バック・ヴォーカ、DEREK・METIVIER:ドラム/プログラミング/プロデュースの3人組です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、STUART・HODKINGSON:ギター、GEORGINA・COOPER:ストリングスなど地元のミュージシャンで、LUCID 3の友人達と思われます。
尚、このアルバムの配給は、大手レーベルのEMI Music New Zealandが行っています。

1曲目"Wheel"(4:44) メランコリックなメロディにダウンテンポのリズムが流れる少し切なさを感じさせる曲です。ユニゾンで歌われるVICTORIAのソリッドな歌声とタイトに響きDEREKのドラムのビートもソリッド・タッチで剃刀のように響いて来ます。
2曲目"Shiver"(3:11) VICTORIAの弾くNATIONAL RESO-LECTRICギターのレトロで枯れたサウンドがイントロから響く曲です。この曲もDEREKの無機質的に感情を抑えた切れのあるドラムのビートが刻まれています。
3曲目"Fluid"(3:43) 幻想的なギターのサウンドの響くイントロから"嵌って" しまった曲の登場です。 清楚で伸びやかに響くVICTORIAの歌声とMARCUSとDEREKの正確無比なバックの演奏が生み出すアイリシュ・テイストを感じるサウンドです。
4曲目"Smooth Machine"(3:21) 今度は、バックのMARCUSのベースとDEREKのドラムの演奏を少し全面に出して来たロック色の強い曲で、最初に聴いた時から同じくN.Z.で活躍していたSTELLAR*と共通のワイルドさを感じるサウンドです。
5曲目"Shake The Smooth Machine"(3:42) 前の曲と共通の歌詞で演奏されるアレンジ替えの曲のようです。テクノ/ヒップ-ホップ風にリズムを落としてLUCID 3のまた違った一面を聴かせてくれるのです。
6曲目"Fuel For A Scandal"(3:42) アシッド感のあるドラムのビートと怪しく唸るベースのサウンドが決まったオルタナティヴ・ロックの色合いを強く感じさせる冷めた質感の曲です。サイケデリック調のVICTORIA/ MARCUSのギターの響きも好いですね。
7曲目"Something Incestuous"(3:21) 今度は、ピアノの調べを主体に演奏されるVICTORIAの弾き語り風の曲です。バックには、厳かな調べのストリングスの調べも加えられて切なさの中にもサウンドの広がりを感じます。
8曲目"Moody Bruiser"(4:01) 古いラジオから流れてくるセピア色をしたVICTORIAの歌声をイントロに配したオルタナティヴ系のダウンテンポの曲です。呟くように歌うVICTORIAの歌声と彼女のギターの爪弾きが切なく響いて来るのです。
9曲目"Paradigm"(2:37) これぞレゾネーター・ギターの魅力を前面に出した枯れたアコースティック・サウンドに時折少し泥くささを感じる曲です。後半からは、VICTORIAの強気のある歌声と共にバックの厚みのある波のサウンドが押し寄せますね。
10曲目"Glacial"(3:04) この曲もイントロから流れるギターのサウンドの響きが好いですね。VICTORIAの書いた強烈な歌詞が彼女の爪弾きと共に攻撃的に攻めて来ますね。
11曲目"Lull"(3:39)) 幻想的な響きのパーカッションと複数のギターによる調べが流れるオルタナティヴ系フォーク・ロック調の曲です。これまでの曲と違って変幻に歌声を使い分けたVICTORIAの小悪魔的な歌声に惹きつけられます。
12曲目"Wish"(1:56) VICTORIAのギターの爪弾きによるロー・ファイな持ち味を残した2分に満たない小さな曲です。次のキャッチーな曲への箸休め的に収録されているようです。
13曲目"Curious"(4:02) この曲もイントロから魅了された素晴らしい響きの曲です。VICTORIAのカルト的な歌声とMARCUSの渋いベースにDEREKの切れのあるドラムのビートとワイルドにまた、荒廃したサウンドによる"サビ" が堪りませんね。尚、この曲が私にLUCID 3の魅力を最初に発見させた曲なのです。
14曲目"Rock & Roll Thieves"(5:08) 転がるように奏でられるVICTORIAのギターのサウンドにバックワードのS.E.がふんだんに流れるトリップ感のあるメロディアスな曲です。この曲でのVICTORIAの歌声は、同じ年にデビューしたオーストラリアのバンドGEORGEKATIE・NOONANの歌声に通じるところを強く感じます。
15曲目"Casio"(1:00) 電子サウンドによるヒーリング系インストゥルメンタルの曲で、ヒドゥン・トラックとなった1分程度の多分Casioでの演奏と思われます。
13曲歌詞付 写真ライナー オーストラリア製 (輸入盤) 収録時間:51分18秒 (世界中には、まだまだ日本に知られていない実力派バンド/シンガーが、多く存在していることを実感させるこのLUCID 3のデビュー・アルバムです)'10年1月16日再更新


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写真  LUCID 3 / All Moments Leading To This
 ・2005 lupin music    0946334455024

LUCID 3本当にかっこ良いですね・・・

このアルバムは、ニュージーランドのオークランドで活躍しているオルタナティヴ系ロック・バンドLUCID 3の '05年6月に本国でリリースされた2枚目のアルバムです。
但し、今回レビューしたアルバムは、'06年4月にジャケ替えによる再リリース盤です。
LUCID 3のメンバーは、VICTORIA・GIRLING-BUTCHER:ヴォーカル/ギター/キーボード/ディクタフォン、MARCUS・LAWSON:ベース/ギター/ハーモニカ/キーボード/ラップ・スティール/バック・ヴォーカル、DEREK・METIVIER:ドラム/プログラミング/プロデュースの3人組です。今作は、外部のミュージシャンを招かず3人の演奏にて収録されています。
尚、このアルバムも前作同様に配給は、大手レーベルのEMI Music New Zealandが行っています。

1曲目"West"(5:10) パーカッシヴなリズムの流れに流暢にまた、妖艶に響くVICTORIAの歌声によるミドル・テンポのナンバーです。MARCUSのうねりを持ったベースのサウンドと共にVICTORIAのサチュレート気味のギターの響きが流れて来ます。
2曲目"Stirring"(3:38) このアルバムでも登場するVICTORIAの弾く枯れたレトロなギターの調べと荒れたサウンドを組み合わせたオルタナティヴ系の尖ったロック色の強い曲です。ギターとベースにドラムのサウンドによるシンプルな構成の演奏は、VICTORIAのカリスマ的な歌声に良く映えますね。
3曲目"Pitch Jumping"(4:01) MARCUSのベースとDEREKのドラムのビートが非常に渋い洒落たメロディとサウンドの曲ですね。VICTORIAの歌声と彼女のギターのサウンドを交えて更にかっこ良さを強く感じますね。
4曲目"Precious Ace"(4:18) 少しサウンドをスローにして来たメランコリックなボサ・ノヴァ/R&B調の曲の登場です。この曲も渋いメロディと泣きのMARCUS・LAWSONのラップ・スティール・ギターのサウンドの広がりからLUCID 3のかっこ良さを感じますね。
5曲目"All Moments Leading To This"(6:32) 更にリズムを抑えて来たVICTORIAのギターによる弾き語りです。寂しげなハモンドのシンプルなサウンドと想い詰めたように歌うVICTORIAの歌声は切なく響いて来ます。
6曲目"A.M Radio"(5:00) このアルバムから初ビデオになった一押しの曲です。めずらしいNATIONAL RESO-LECTRICギターの枯れた調べにアシッド感のあるMARCUSのハーモニカのサウンドが似合いますね。
7曲目"Doom Pony"(4:28) 再びVICTORIAの弾き語り風のイントロから入る曲です。次第にバックの演奏を加えてサウンドが流される前作にはあまり無かったギター・ポップな曲調も与えて来ます。
8曲目"Lightning Go !"(5:12) このアルバムの曲調を一言で伝えるのは、非常に難しいと思うのですが、この曲も古くからありそうな感じがするのですが、VICTORIAのギターのサウンドが流れて来るとやはりLUCID 3風と言うかオルタナティヴ系のサウンドを強く感じるのです。
9曲目"The Vista"(4:03) 心地好いVICTORIAのギターの爪弾きと彼女の少し冷たさを感じる孤高な歌声が響くシンプルなスタイルの曲です。バックで流れるチェロの調べもメランコリックな調べを伴って流れて行くのです。
10曲目"Trophy"(4:21) 一転して荒れたギターのサウンドとエッジの立ったリズムの流れを強く感じさせるオルタナティヴ・ロック色の強い曲の登場です。熱くなりながらギターを掻き鳴らすVICTORIAのバックには、いつも冷静なMARCUSとDEREKの2人がVICTORIAを見守っている感じですね。
11曲目"Sergio"(6:47) DEREKの複雑なドラムのビートとMARCUSの怪しげなベースのサウンドとが織りなすR&B的な渋めの調べ非常に良い曲ですね。幻想的なキーボードの響きとVICTORIAの清楚ながらそれを聴く者を惹きつける歌声が漂って離さないのです。
10曲歌詞付 2重ジャケット仕様 写真ライナー オーストラリア製 (輸入盤) 収録時間:53分34秒 (今回のアルバムは、前作と比較してオルタナティヴ色を少し控えて来た感じのアルバムですが、LUCID 3のかっこ良さは更に倍増していますね)'10年1月17日再更新


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写真  LUCID 3 / Dawn Planes
 ・2007 LUPIN MUSIC    LCD 06

VICTORIAのギターにエッジのあるサウンド・・・

このアルバムは、ニュージーランドのオークランドで活躍しているオルタナティヴ系ロック・バンドLUCID 3の本国で '07年5月にリリースされた3枚のアルバムです。
LUCID 3のメンバーは、VICTORIA・GIRLING-BUTCHER:ヴォーカル/ギター/キーボード、MARCUS・LAWSON:ベース/ギター/ラップ・スティール/キーボード/バック・ヴォーカ、DEREK・METIVIER:ドラム/パーカッション/ミキシングの3人組です。
収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・LONG:ギター/バンジョー/ラップ・スティール/プロデュース、OLLIE・EMMITT:トロンボーンに3曲目"Echo Back" のアレンジには、N.Z.のベテランS.S.W.DAVE・DOBBYNも参加しています。
尚、このアルバムも前作同様に配給は、大手レーベルのEMI Music New Zealandが行っています。

1曲目"Dawn Planes"(3:35) 細かく刻まれるキーボードの電子サウンドといつも切れのある軽快なDEREK・METIVIERのドラムのビートがイントロから流れるオルタナティヴ・ロックらしい調べの曲です。VICTORIAのスライド・ギターの調べと共に彼女の少し高い目のキーによる可愛さのある歌声とが響いて来ます。
2曲目"Burning On The Sun"(2:31) エモーショナルなリズムとビートによる更にオルタナティヴ色を強めたラウドなサウンドの曲です。リフレインで聴かせるVICTORIAの歌詞の流れと歪ませたギターのサウンドが印象的ですね。
3曲目"Echo Back"(3:53) 何かイントロからN.Z.らしいレイドバック感を感じさせるスローテンポの曲です。この曲でも歪ませたギターのサウンドをたっぷり使った響きに強めのドラムのビートが届けられるのです。バックのトロピカルながらの荒廃したサウンド・アレンジは、DAVE・DOBBYNの持ち味かも知れませんね。
4曲目"All Ready Now"(2:53) イントロからVICTORIAの歌声とアコースティック・ギターの美しい調べが流れる曲です。途中よりアシッド色を強めて展開される流れにVICTORIAとベースのMARCUS・LAWSONとのハーモニーも綺麗な調和が心地好いですね。
5曲目"Oh Sister"(3:15) ノスタルジックな電子オルガンの調べをたっぷり響かせたミドル・テンポのナンバーです。バックのホーンのサウンドと共にVICTORIAの怪しげに響く妖艶な歌声が響いてきます。
6曲目"Every Dollar"(2:46) パンクなギターのサウンドとドラムのビートが流れるブリティシュ・ロックからの影響を強く感じさせる曲です。尖ったギターのサウンドに乗せてVICTORIAの書いた不思議な歌詞が漂っています。
7曲目"This Soldier"(4:20) ギターの爪弾くによる心地好い響きと吐息を交えたVICTORIAの歌声がイントロから響く曲です。サウンドが流れるにつれて次第にワイドにエモーショナルに広がるドラム、ホーンの調べとVICTORIAの力強いスライド・ギターのサウンドが圧巻なのです。
8曲目"No No"(3:59) アカペラで歌うメランコリックなVICTORIAの歌声から入る3人のシンプルな演奏が流れる曲です。途中より荒らしたギターのサウンドに合わせてコケティシュ(良い意味での)に歌い上げるVICTORIAの歌声に聴き入ってしまいますね。
9曲目"Counterfeits And Judases"(4:14) この曲もイントロから渋めのサウンドを聴かせるメランコリックなブルースの曲ですね。VICTORIAのレゾネーター・ギターの小気味よいサウンドのバックで響くMARCUSのこれまた渋いベースにDEREKの切れのあるドラムのビートと辛口なサウンドで展開されています。
10曲目"To The City"(3:17) DEREKのステック同士を叩くカウントから入るライヴ仕立ての収録曲です。ギターのサウンドを中心に奏でる近年の女性S.S.W.らしいパワーのあるライヴでの乗りを感じさせるストレート・ロックな雰囲気を良く伝えて来ます。
11曲目"Fabric"(7:17) 不協和音を使った不思議な電子サウンドによるイントロに続いてギターを爪弾きながら歌うVICTORIAの呪文に似た妖艶な歌声が響く7分を超える長い曲です。ギターやキーボードの演奏とサウンドの色合いを変えながら流れるダウンテンポの怠惰な雰囲気を感じさせています。
全11曲歌詞付 12ページ物写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:42分06秒 (やはりこのLUCID 3のサウンドの魅力は、VICTORIAのレゾネーター・ギターにエッジのあるバックのサウンド群であることを再認識しましたね)'10年1月30日再更新


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写真  LUCKLESS / Luckless
 ・2012 TOUCH PIECE RECORDS    TPR 001

ダーク/メランコリー/クール・・・

このアルバムは、ニュージーランドのオークランドでインデペンデントに活躍しているフォーク/ロック・デュオLUCKLESSの '12年5月25日に本国でリリースされたデビュー・アルバム(実質4曲EP盤にて '10年5月にデビュー)です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、LUCKLESSのIVY・ROSSITER:ヴォーカル/ギター/ベース/キーボード/プロデュース、WILL・WOOD:ヴォーカル/ドラム/パーカッション/プロデュースの2人だけでの収録のようです。

1曲目"Call Home"(5:14) 非常にゆったりと奏でられるギターの調べとバックに流れるドラムのリズムによるシンプルなサウンドの曲です。IVYのその清楚な歌声を真に聴かせる穏やかな流れとサウンドの広がりを感じます。
2曲目"Hummingbird Heart"(4:42) '11年10月に先行してフリー・ダウンロードされているシングル曲です。ダークな雰囲気を伝えるギターとドラムのリズムによるこの曲もシンプルなサウンドを聴かせる曲です。エコーを効かせたIVYとギターのサウンドの残響音の流れとその空間も音楽表現とした張りつめた緊張感をひしひしと怖いくらいに感じます。ビデオもどうぞ。
3曲目"Hawks"(3:50) この曲もアルバム・リリース前の '12年4月にシングル曲でフリー・ダウンロードされているこのアルバムからの一押しの曲で、私をこのLUCKLESSの音楽の魅力に惹きつけた曲でもあります。この曲からドラムのWILLのヴォーカルも登場して低めの渋いダーク・トーンを聴かせます。ビデオの方もどうぞ。
4曲目"The Snake & The Crocodile"(2:40) 今度はアコースティック・ギターのサウンドにフォーク・スタイルの曲です。ギター1本の調べに乗せてシンプルながらもIVYとWILLが上手いハーモニーを聴かせます。
5曲目"Sound I See"(4:59) 大きな柱時計のような振動音を聴かせるWILLのビートが特徴な曲で、イントロから暫くして登場する荒らしたギターのサウンドとその対照的な清楚な感じでのアンバランス感が心地好い曲です。アコースティック・ギター1本の曲からこの曲のようなハードなサウンドを聴かせる懐の深さを痛感します。
6曲目"Perfect Form"(4:05) 再びサウンドを穏やかな方向にも戻して来たギターとドラムの演奏による曲です。どうもこの清涼感の中にも秘めた哀愁を感じるところはニュージーランドの音楽と言うより北欧的な感じが伝わってくるのが興味深いです。
7曲目"Skin & Bones"(4:57) 今度はリズミカルな流れを感じさせるテンポの良い曲の登場です。躍動感を伝えるWILLのドラムとIVYのギターのサウンドが迫る緊迫感を暫しこの曲を通して楽しむことにします。
8曲目"Fermina Daza"(6:17) 歪ませたギターのサウンドを全面に出した非常にインパクトさやエクスペリメンタルな部分を感じさせる長尺の曲です。曲のタイトルであるフェルミナ・ダサとは映画にもなった'85年のコロンビアの小説「コレラの時代の愛」に登場する主人公での名前です。
尚、この曲はNEIL・FINN所有のRoundhead Studiosでの演奏風景のビデオも配信され、めずらしいスウェーデン製ハグストロムのギターを持ってIVYが登場しています。
9曲目"Cold In Our House"(4:56) この曲は非常にギターのサウンドが心地好く響く曲で、WILLのシンバルの凛とした響きとのマッチングが絶妙なバランスを感じます。美しく響くIVYの歌声と優しく包むようなWILLのビートとその間の繰り出しも読み取れるような演奏が展開されています。
10曲目"Let It Leak Out"(4:06) 今度はゆったりと響く浮遊感を伝えてくれる曲です。高い目のキーでゆったりと歌うIVYですが、詞の内容の方はオーストラリアのブリスベンの洪水から受けた印象をテーマにしているようです。
11曲目"Bring This To An End"(4:22) 少しノスタルジックなイメージを感じさせる女性S.S.W.の曲風の作品です。途中より流れる歪ませたギターのサウンドや意表を突く展開などはこのLUCKLESSのイメージを強く感じさせるところでしょうか。
全11曲歌詞付 小型ポスター型ライナー 500枚限定盤デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:50分12秒 (一口では説明出来ないこのLUCKLESSの音楽、取り敢えず見出し通りダーク/メランコリー/クールと言えますね)'12年9月15日更新
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写真
(IVY・ROSSITERに頼んでサイン入りとしてもらった盤です)


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写真  LUKE THOMPSON / Here On The Ground
 ・2008 PURE ENTERTAINMENT NEW ZEALAND LIMITED    PURE012

待ちに待ったデビュー・アルバム・・・・

ニュージーランドで活躍しているLUKE・THOMPSONのデビュー・アルバムです。このアルバム・リリース時には24歳のLUKEは幼い頃から父の買ってくれたギターと教わった2つ位のコードでギターの演奏を始めました。高校を卒業する時にはBOB・DYLAN、JAMES・TAYLORなどの音楽をコピーして演奏していたそうです。その後S.S.W.としてデビューし、"Bleed" "Perfect Drive" "Morning Light" と立て続けにニュージーランドでヒットを放ち、待望のこのアルバムを '08年2月18日に本国でリリースしました。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、LUKE・THOMPSON:ヴォーカル/ギターの他、DANIEL・IRVINE:ベース、PATRICK・KUHTZE:ドラム/パーカッション、NIC・MANDERS:ギター/キーボード/メロトロン/パーカッション/バック・ヴォーカル/プロデュース、REGAN・McKINNON:ギター、MURRAY・GRINDLAY:ハーモニカ、TIM・TRENWITH:ベース、EVAN・COOPER:ドラム、MARK・BENNETT:ヴァイオリン、ALEXANDER・SHAPKIN:ヴァイオリン、ARTUR・GRABCZEWKA:ヴァイオリン、ELIZABETH・GRABCZEWKA:ヴァイオリン、SALLY-ANNE・BROWN:チェロ、EVGENI・BOUTSKIKH:チェロ、MURRAY・McNABB:ストリング・アレンジ、KIMBRA・JOHNSON:バック・ヴォーカルのニュージーランドのミュージシャン達が参加しています。その中でもストリング勢がGOLDENHORSEと共通なのが興味深いです。
尚、プロデュースは、KIMBRA,GOLDENHORSE(ミキシング)のアルバムも手掛けたNIC・MANDERSが担当し収録は、NEIL・FINN所有のROUNDHEAD STUDIOSにて行われています。

1曲目"Say You'll Stay"(3:54) アコースティック・ギターの美しい響きによるイントロと甘い歌い口のLUKEの歌声による軽いファンクなリズムの曲です。LUKEのバックで奏でられる心地好いリズムとプロデューサーNIC・MANDERS自らのオルガンのサウンドも美しく響きます。
2曲目"Bleed"(3:26) 先行シングルでリリースされていたポップ・チューンです。曲の中ほどでシャウトするLUKEの若さ溢れる歌声とギターのサウンドに重点を置いたアレンジによるラジオ・エアプレイ受けする曲です。
3曲目"Perfect Drive"(3:35) 私をLUKEの虜にした最初の曲で、イントロからノック・アウトされたLUKEのアコースティック・ギターの非常に美しい音色が複雑に絡み合いながら響くエモ・ギター・ポップなサウンドです。途中よりエモーショナルなLUKEの歌声とイノセントな部分をも持ち合わせた彼の魅力に惹きつけられます。
4曲目"Look The Other Way"(5:06) サウンドとメロディをシンプルにした牧歌的な曲の登場です。このサウンドはLUKEが聴いてきたアメリカのS.S.W.達の曲からの影響も窺える素直なメロディ・ラインと落ち着いたビートによる曲です。
5曲目"Satellites"(4:49) LUKEの囁きに近いウイスパー・ヴォイスと彼の弾き語りによるスローなフォーク調の曲です。バックには美しいストリングスが付けられ心地好く流がされています。
6曲目"Interlude"(1:42) 1分少々のLUKEのアコースティック・ギターによる弾き語りでインターリュードと題され、丁度アルバムの文字通り中間に配されています。
7曲目"Mums And Dads"(3:26) アコースティック・ギターとオルガンによるシンプルな響きによる曲で、LUKEの生まれ育った町と家族の事についての想いで話をR&Bで表現しています。キャッチーな曲からブルースによるこのような曲まで、自身で書いてしかも、巧みの歌いこなすLUKEです。
8曲目"Morning Light"(4:01) Takamineのアコースティック・ギターを爪弾く冒頭でのシーンが興味心を誘うLUKEのプロモーション。ビデオが用意された曲で、このデビュー・アルバムがリリースされる前に収録されたシングル盤での曲です。やはりシングル曲らしいキャッチーでラジオ・フレンドリーなメロディと後味が爽やかな曲の長さとなっています。
9曲目"Falling Forward"(4:40) アコースティック・ギターのサウンドでゆったりと流される曲です。途中より登場するPATRICK ・KUHTZE (KICK,HALO)ドラムのビートが心地好く響きまた、N.Z.のトロピカルな雰囲気も少し持っています。
10曲目"Seventeen Again"(3:39) LUKEのアコースティック・ギターによる弾き語りによる落ち着いた曲です。バック・ヴォーカルでLUKEと一緒にツアーをしているN.Z.のS.S.W.KIMBRA・JOHNSONが優しく歌い掛けています。
11曲目"On Such A Night As This"(5:08) この曲も落ち着いた雰囲気によるピアノとアコースティック・ギターによるバラードです。美しいストリングスの調べにのせLUKEのロマンチックな歌詞が綴られています。
12曲目"Here On The Ground"(5:56) アルバムの最後にはタイトル曲が配されてLUKEの別れを惜しむように歌われる、少し切ない歌声に聴こえる弾き語りに近い曲です。サウンドは非常にシンプルにピアノとハーモニカとギターなどで演奏されています。
全12曲歌詞付 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:49分27秒 (YouTubeへLUKEの"Morning Light" をアップロードする為に問い合わせところ、快く承諾してくれたLUKEへこの場を借りてお礼を申します)'10年10月23日再更新


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写真  LUMINOUS / Exposing The Dark
 ・2005 Ignited Records    9 323078 005762

2度来日しています・・・

このアルバムは、ハワイ島コナ出身のNATALIE・BRUCEとDAVID・BRUCE夫婦とNATALIE姉妹のSHANNA・MOEを中心としたLUMINOUSが、音楽活動の場をニュージーランドに移してから '05年8月18日にリリースされた2枚目のアルバムです。
このアルバム収録時のメンバーは、NATALIE・BRUCE:ヴォーカル、DAVID・BRUCE:ギター/パーカッション、SHANNA・MOE:バック・ヴォーカル、JERICHO・WALDRON:キーボード、JEREMY・HARKER(TRIPLE J):ベース、TIM・WELLSON:ドラム/プログラミングの6人組です。
アルバムの収録時に参加しているミュージシャンは、SUSANNA・NEWTON:ヴァオリン、SUSANNA・CAMPBELL:チェロ、GREG・BROWN:ギター、ADAM:ギターに プロデュースは、N.Z.のCHRIS・DIPROSE(STRAIGHTLINE)で、彼自身ギターでも収録に参加しています。

1曲目"Who Am I"(3:29) イントロを聴いた時から非常に気になっていた曲です。三味線風の弦楽器のサウンドから分厚く展開されるロック・サウンドの曲で、女性姉妹のヴォーカルをメインにした懐かしいカナダのロック・バンドのサウンドを彷彿とさせます。
2曲目"Falling For You"(4:10) エモーショナルなドラムのビートに心地好く響くDAVID・BRUCEのギター・サウンドによる曲です。バンドの顔であるNATALIEの美しい歌声とピアノの調べがメロディアスなストレート・ロックです。
3曲目"Burn"(4:27) イントロから美しいギターのサウンドが流れるアコースティック調の曲です。少し切なさを感じさせるNATALIEの歌声に添えられたDAVID・BRUCEとCHRIS のギター・サウンドの美しいこと。
4曲目"Unaware"(3:03) 打込みのリズムに合わせて"クール" に歌うNATALIEの歌声が響く曲です。エレクトロニカのサウンドから歪ませたギター・サウンドを重ねた骨太なロックへと展開もします。
5曲目"Choose"(3:53) メランコリックなギターのサウンドとNATALIEの切ない歌声が流れるイントロから入る曲です。サウンドを次第に広げたキャッチーな"サビ" がメロディアスで印象的ですね。
6曲目"Think"(3:03) スピード感を上げて来たロック"ン" ロールのリズムの曲です。刺すようなDAVID・BRUCEのギター・サウンドと鳴り響くTIMのドラムのビートが効いています。
7曲目"Emotions"(3:31) サンプル音源をON/OFFした特徴的なイントロが流れるオルタナティヴ・ギターのフレーズが印象的な曲です。DAVID・BRUCEの官能的なギター・ソロとNATALIEの歌声との調和も良いですね。
8曲目"On And On"(4:13) ダウンテンポの調べとシンセサイザーのサウンドが広がるダーク・トーンの曲です。闇夜に流れるようなBLUCEのギターとリフレインで聴かせるNATALIEの歌声が響いて来ます。
9曲目"Speechless"(0:59) ピアノのサウンドを中心にして演奏される1分程度の長さの曲です。作詞/作曲は、ピアノのJERICHO・WALDRONになっています。注:Link先の音源の曲名に間違いがあります。
10曲目"At The Well"(4:37) アルバムの後半は、ダークなサウンドのピアノの曲が続きますね。この曲もピアノの調べからワイドな広がりを持たせたラウドなパートを持ったメロディアス・ロックでは無いでしょうか。注:Link先の音源の曲名に間違いがあります。
11曲目"Epilogue"(2:28) この曲もピアノのJERICHO・WALDRONが書いた曲で、叙情的なピアノの調べとストリングスのサウンドが流れるインストゥルメンタルです。注:Link先の音源の曲名に間違いがあります。
12曲目"Search Me"(4:15) ピアノの伴奏に合わせて歌うNATALIEの美しい歌声が響く曲です。歌詞の内容は。C.C.M.的な内容になっていて道を失いがちな自分を説いているようです。
11曲歌詞付 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:42分14秒 (このアルバムをリリースした後、カリフォルニアに渡り、バンド名もTHE LUMINOUS SKYと改名しています。また、日本へは '07年と '08年9月に学園祭とカフェでの無料ライヴを行っています)'10年10月25日再更新


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写真  MARTHA'S VINEYARD / Martha's Vineyard
 ・1989 rootArt    8 382102

ギターのサウンドとPEGGYの情熱的な歌声・・・

このアルバムは、西オーストラリア、パース出身4人組MARTHA'S VINEYARDのデビュー盤で '89年6月のリリースです。
MARTHA'S VINEYARDのメンバーは、ANTHONY・BEST:ギター、AIDAN・D'ADHEMAR:ドラム、NORMAN・PARKHIL:ベース、PEGGY・VAN・ZALM:ヴォーカル/ギターの4人組です。
アルバムの収録に参加しているROSS・BOLLETER:アコーディオン/オルガン、BLIND・JOE・LEACH:オルガン/ピアノ、CAMERON・BROOK:チューバ、PETER・KEELAN:フルート、JOE・CAMILLERI:サックスのオーストラリアのミュージシャン達です。
尚、プロデュースは、オーストラリアのベテランNICK・MAINSBRIDGE(TALL TALES AND TRUE,HUNTERS & COLLECTORS)とMARTHA'S VINEYARDの共同で行われています。

1曲目"Old Beach Road"(2:58) アコーディオンの音色とギターのサウンドに合わせて弾むベースのリズムが中々いかす曲です。PEGGYの芯のはっきりしたヴォーカルも聴き物です。
2曲目"Trying Too Hard"(2:32) ロカビリー風のギターのサウンドと叩きつけるドラムのビートが印象的です。PEGGY のシャウトする歌声も魅力的です。
3曲目"Unravelling"(4:00) 何本ものアコースティック・ギターの音色を使った分厚いサウンドの曲でダイナミックな展開とエモーショナルな1曲で、このグループの実力を知らしめています。
4曲目"3 Am"(3:03) ANTHONYのギター・ソロに乗って歌うPEGGYが歌うちょっと癖のあるバラードです。
5曲目"Green Heart"(4:09) エモーショナルなギターサウンドと独特なドラムのビートでの曲でやや影のある作風です。
6曲目"More Of The Same"(2:51) この曲もロカビリー風のサウンドでPEGGY が歌いに歌います。
7曲目"Skin On Skin"(4:09) 南米のケーナ(フルート?)のサウンドを使い渋いギターのサウンドとPEGGYの情熱的な歌声とスパニシュギターの音色とが織り成すこのCDで最高の曲。
8曲目"Shadow"(4:38) 長い沈黙の後にPEGGYのヴォーカルとピアノの音色が次第に入ってくる曲でジャズ風のスタイルです。
9曲目"Sweet Love"(4:15) アコースティック・ギターの美しい響きとPEGGYの歌声がこだまする1曲です。
10曲目"What's Going On"(4:33) 叩きつけるようなドラムのビートと掻き鳴らされるギターの熱いサウンドの曲です。
11曲目"Time Will Fly"(3:22) 教会で聴くハモンドの音色のような静かに流されるメロディと淡々と歌うPEGGYの歌声が耳に残ります。
全11曲歌詞付 写真ライナー U.S.製 (輸入盤) 収録時間:40分35秒 (このアルバムは本国発売後の翌年、日本でも国内盤が制作されました。尚、PEGGY・VAN・ZALMは、現在インディペンデントとしてソロ・アルバムをリリースしています。)'10年10月25日再更新


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写真  MICHAEL HENRY / With You
 ・2007 Michael Henry   

収録時間が短いのですが・・・

このアルバムはオーストラリア出身で、現在ドイツのベルリンで音楽活動をしているS.S.W.MICHAEL・HENRYの自主レーベルよりリリースされた3枚目のアルバムで、'07年8月31日のリリースとなっています。
MICHAELのデビューは、THE MICHAEL HENRY TRIO名義のミニ・アルバム[Evening of The Summertime]を '02年にリリース、続いて '04年に[At A Glance]を地元オーストラリアで自主レーベルよりリリースしています。

1曲目"Minor Six Moves On"(1:17) 1分少々のアコースティック・ギターの爪弾きによるインストゥルメンタルです。バックには不協和音を奏でるサンプル音源が付けられたアレンジによる自作的なイメージの強い曲です。
2曲目"The Songs"(2:23) MICHAELのサンプル・ミュージックを最初に聴いた曲で、すっかり彼の音楽に魅了された曲です。ゆったり流れるドラム・マシーンのビートに合わして演奏されるギターの調べとMICHAELの心地好い響きの歌声が届けられます。
3曲目"Cursed Missed Opportunities"(3:13) この曲でもMICHAELの歌声と彼のギターの調べが良いですね。シンプルなメロディの流れとセルフによる美しいハーモニーが付けられたしっとりとしたギター・ポップスです。
4曲目"With You"(2:33) この曲もMICHAELのサンプル曲から聴き入った曲です。美しい歌声を聴かせる彼のスキャットと心地好いナイロン弦ギターの調べが心に残ります。
5曲目"The Art Of Living"(2:41) オーストラリアやニュージーランドのS.S.W.が良く演奏するウクレレやハイ・ストリングス・ギターで"さらっ" と作って演奏しながら同時テイクを収録したような作曲した時の最初のインスピレーションを大事にシンプルなスタイルによる曲です。
6曲目"Best That I Can Be"(2:50) 美しいギターの調べと重いシンセ・ベースのサウンドが流れるダーク・オルタナティヴ・ロック的な曲で、エレクトロニカのサウンドとアコースティック・ギターのサウンドを融合させています。
7曲目"Tupper Street"(1:45) この曲も最初に聴いた時から非常に印象に残った曲です。"クール" な打込みのビートに合わせたMICHAEL の口笛のサウンドと柔らかな彼の歌声が心地好く響いて来るのです。この曲も2分を切る長さですぐ終わってしますのが残念なのです。
8曲目"Just Chilled"(1:38) オーストラリアやニュージーランドのS.S.W.が良く演奏するウクレレやハイ・ストリングス・ギターで"さらっ" と作って演奏しながら同時テイクを行ったような最初のインスピーレションを大事にシンプルなスタイルの曲です。但し、1分半程度の短さになっていてもっと聴きたいところで曲が残念ながら終わってしまうのです。
9曲目"Leaving"(3:13) アコースティック・ギターのゆったりとしたサウンドと心地好いリズムによるレイド・バックさせる曲です。眠りを誘うようなギター・ソロの調べで更に心地好くさせるのです。
10曲目"Take Care"(1:51) 調和も乱れたドラムのビートをわざと使ったイントロ部から次第にテンポを合わせて来るアレンジが"ツボ" の曲です。囁くように歌うMICHAEL の歌声とギミックなキーボードのサウンドがアクセントとなっています。
11曲目"Deep Blue Falls"(2:16) エコーを効かせたギターのサウンドとメランコリックなメロディが流れる少しヨーロピアン・サウンドを感じさせる曲です。バックのコーラスはとてもMICHAEL1人と思えないほど美しく響いています。
12曲目"Farewell"(1:12) アコースティック・ギター1本によるMICHAELの弾き語りです。フォーク・スタイルよろしくセルフで付けたハーモニーとギターの爪弾きが切なく流れて行きます。
歌詞無し ライナー無し 紙シート・ビニール梱包 CD-R (輸入盤) 収録時間:26分58秒 (12曲中5曲が2分を切って収録されているのが非常に残念ですが、アルバム自体のレベルは高いものを感じさせます。MICHAELは、2枚目のアルバムをリリースした後に地元オーストラリアとイギリスをツアーしたようです。是非その時のアルバムも再リリースして欲しいですね)'10年10月25日再更新


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写真  MISSY HIGGINS / The Sound Of White
 ・2004 Eleven:A Music Company    ELEVENCD27B

最初は地味に感じる・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍しているS.S.W.MISSY・HIGGINSの '04年9月6日に本国でリリースされたデビュー・アルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、MISSY・HIGGINS:ヴォーカル/ギター/キーボードの他、GREG・LEISZ:ギター/ラップ・スティール、STUART・MATHIS:ギター、JAY・NEWLAND:ギター/ミキシング、JOHN・PORTER:ギター/マンドリン、JAMIE・MUHOBERAC:キーボード、JOHN・PATITUCCI:ベース、KEITH・CHRISTOPHER:ベース・インストルメント、CARLOS・CORDOVA:ダブル・ベース、DEAN・BUTTERWORTH:ドラム、DEBRA・DOBKIN:パーカッション、HELEN・MOUNTFORT:チェロ、MARTIN・TILLMAN:チェロ、DARRELL・LEONARD:フリューゲル・ホーン、WALT・FOWLER:フリューゲル・ホーン、KEN・WILEY:フレンチ・ホーンのベテラン・ミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデュースは、THE GO-GO'SやJOHN・MAYALLなどのアルバムを手掛けたROXY MUSICのベーシストJOHN・PORTERが担当しています。

1曲目"All For Believing"(3:29) 暗闇の中から登場するようなMISSYのピアノの弾き語りによる曲です。流れるように響く美しいピアノの旋律と共に思い詰めたようなMISSYの歌声が響きます。
2曲目"Don't Ever"(2:54) アコースティック・ギターの爪弾きにチェロ、ピアノの演奏によるアコースティック・サウンドで展開される落ち着いた調べの曲です。時折スキャットも交えて歌う心地好い歌声を聴かせるMISSYです。
3曲目"Scar"(3:36) イントロからキャッチーなリズムとサウンドを聴かせる本国でヒットを放った曲です。近年の女性S.S.W.曲らしいコンパクトながらメリハリのあるリズムとサンドを織り交ぜた聴き易さやビデオ・クリップ向きの曲調を感じます。尚、このアルバムのリリース前に4曲入りEP盤にて先行リリースもされています。
4曲目"Ten Days"(3:48) アコースティック・ギターの響きに乗せてMISSYがメランコリックに歌う曲です。間奏で登場するピアノの調べの絡み合うチェロの音色は、非常に美しく可憐な響きを聴かせます。
5曲目"Nightminds"(3:20) この曲もチェロとピアノの調べで展開されるバラードです。メランコリックな響きを聴かせるフレンチ・ホーンやチェロの調べが満載です。
6曲目"Casualty"(4:15) 今度はサウンドの方向を非常に変えて来たアシッド感のあるロック調の曲です。この曲のバックの演奏は、本当に渋いベテラン達の風格を感じさせます。ライヴでは、演奏が難しいそうな印象を感じさせるのですが、素晴らしいライヴ映像がアップされています。
7曲目"Any Day Now"(3:53) 再びMISSYのピアノによる弾き語りで展開されるバラードの調べの曲です。青春映画の映画音楽の挿入歌に使えそうなメロディ、サウンドと歌詞の内容を表現した抒情的な広がりを強く感じます。
8曲目"Katie"(3:37) この曲も彼女のライヴで良く演奏されている定番曲となっています。ふくよかなチェロの調べをバックに歌うMISSYの優しい歌声が曲の終わりまで「Katieを想う気持ち」と共に響いています。
9曲目"The River"(4:29) イントロのサウンドから直ぐに心地好い気持ちにさせてくれたご機嫌な曲です。途中より絶妙な感じで半音を上げるアレンジに完全ノックアウトさせられところなどデビュー直後から本国で瞬く間に人気を博した彼女の音楽の魅力を随所に感じます。
10曲目"The Special Two"(4:25) 牧歌的なサウンドで展開されるMISSYの回顧録のような内容の曲です。ピアノの弾きながら熱く歌う彼女の姿を容易に想像させる説得力を感じます。
11曲目"This Is How It Goes"(3:34) キャッチーなメロディをリフで聴かせるMISSYのピアノによる曲です。とてもデビューしたてと思えない巧みな歌いぶりを聴かせるMISSYと言うか近年の女性S.S.W.は本当の何もかも上手いですね。
12曲目"The Sound Of White"(4:51) アルバムの後の方に登場するタイトル曲でMISSYのピアノの弾き語り形式で演奏され収録されています。落ち着いたサウンドとメロディによる心和む響きが届きます。
13曲目"They Weren't There"(4:07) ベースとドラムを排したMISSYのピアノの弾き語りによる曲です。高いキーで少し枯れ気味に渋く響くMISSYの歌声が迸る彼女の想いを綴った内容と共にこちらに迫って来ます。
全13曲歌詞付 豪華写真ブックレット オーストラリア製 (輸入盤) 収録時間:50分24秒 (見出しの部分にも書いているのですが、最初は地味で暗いイメージを感じるのですが、曲が進むにつれ素晴らしさが"ジワジワ" と込上げくるアルバムです)'12年6月30日更新


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写真  MISSY HIGGINS / On A Clear Night
 ・2007 Eleven:A Music Company    ELEVENCD70

ベテランNEIL・FINNも参加・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍しているS.S.W.MISSY・HIGGINSの '07年4月28日に本国でリリースされた2枚目(EP盤は含まない)のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、MISSY・HIGGINS:ヴォーカル/ギター/キーボードの他、VAL・McCALLUM(RON・SEXSMITH,JOAN・OSBORNE):ギター/バンジョー、MITCHELL・FROOM:キーボード、DAVEY・FARAGH ER:ベース 、IAN・WALKER:ベース、CATHY・LaMOTHE:ホーン、GREG・LEISZ:マンドリン、MATT・CHAMBERLAIN:ドラム/パーカッション、NEIL・FINN:ギター/バック・ヴォーカルのカリフォルニア州とニュージーランドのベテラン・ミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデュースは、お馴染みのMITCHELL・FROOMが担当しています。

1曲目"Where I Stood"(4:17) MISSYのピアノの弾き語りで登場するダークな雰囲気の漂う曲です。重い足取りに似たリズムの流れの中に切なく響くピアノの調べと共にMISSYの想いが届けられます。
2曲目"100 Round The Bends"(2:58) 今度は、乗りの良いリズムと明るいサウンドによるアコースティック・ギターの調べをメインとした曲です。少しヒスパニック系のリズムも感じさせるTOBY・LIGHTMANなどに通じるギターによる女性S.S.W.らしい曲です。
3曲目"Steer"(3:50) 美しいアコースティック・ギターのサウンドがイントロから響くドライヴ感がストレートに伝わって来る曲です。尚、このアルバムのリリース前に4曲入りEP盤にて先行リリースされているキャッチーな耳当りのある曲です。
4曲目"Sugarcane"(3:17) 再びMISSYのピアノによる弾き語り形式で展開される曲です。ゴスペル調のサウンドの響きとリズムの流れの中にさり気なく登場するCATHY・LaMOTHEのトランペットの調べが切なく響きます。
5曲目"Secret"(4:07) ギターの爪弾きに合わせてクールに歌うMISSYのR&B調の曲です。これまたクールなMATT・CHAMBERLAINのドラムの刻み音がステアにしたカクテルのような濁りの無い響きを伝えます。
6曲目"Warm Whispers"(3:12) ハモンドの柔らかい調べと共に登場するMISSYの清楚な美しい歌声が浮かび上がる曲です。落ち着いたリズムとサウンドで繰り広げられるこの心地好いMISSYの世界に暫し浸りましょうか。
7曲目"The Wrong Girl"(3:31) ギターのサウンドを全面に出して来たアコースティック・サウンドの曲です。落ち着いたリズムを刻むドラムのビートにアップライト・ベースの暖かい弦の響きがMISSYを包むように流れて来ます。
8曲目"Angela"(3:03) 今度は、バンジョーも登場して聴かせるもっと牧歌的なサウンドのフォーク調の曲です。循環コードで軽く奏でられるギターのサウンドに合わせて歌うMISSYの歌声が心地好く響きます。
9曲目"Peachy"(2:39) 少しサウンドを荒げて来たギター・サウンドの溢れる曲で。MISSYもここに来てエモーショナルに歌い上げます。NEIL・FINNがエレクトリック・ギターで収録に参加していて、CROWDED HOUSEの曲のようなサウンドを直に感じるのは、やはり興味深いですね。
10曲目"Going North"(2:48) 牧歌的なサウンドを聴かせるフォーク調の曲です。こんどは、NEIL・FINNがバック・ヴォーカルで参加していてサビでの美しいハーモニーをMISSYと共に聴かせます。
11曲目"Forgive Me"(4:05) MISSYのギター1本による弾き語りによる曲です。離れたところ据えられたマイクで拾ったようなモノラルのサウンドとライヴでの収録に近い感じがする演奏している姿が目に浮かぶような感じがします。
全11曲歌詞付 3折紙ジャケット仕様 オーストラリア製 (輸入盤) 収録時間:37分52秒 (オーストラリア本国では非常に人気のあるMISSY、コンスタントにアルバムもリリースして忙しく音楽活動中です)'12年6月23日更新


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写真  MISSY HIGGINS / The Ol' Razzle Dazzle
 ・2012 Eleven:A Music Company    ELEVENCD105

仲良しBUTTERFLYと共に・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍しているS.S.W.MISSY・HIGGINSの '12年6月1日に本国でリリースされた3枚目(EP盤は含まない)のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、MISSY・HIGGINS:ヴォーカル/ギター/キーボード/シンセサイザー/スタイロフォン/チベット・シンギングボウルの他、BUTTERFLY・BOUCHER:ベース/ギター/キーボード/ドラム/パーカッション/プログラミング/バック・ヴォーカル/プロデュース、BRAD・JONES:キーボード/ベース/ギター/マンドリン/ヴィブラフォン/ハーモニウム/マーキソフォン/シンセサイザー/プロデュース、DANIEL・TASHIAN:キーボード、LINDSAY・JAMIESON:ドラム/パーカッション、NICK・BUDA:ドラム、DAVID・HENRY:チェロ/ヴァイオリン、CHRIS・CARMICHAEL:ストリングス、DAVE・HIGGINS:バック・ヴォーカル/エフェクト、DAWSON・WELLS:ハンドクラップ、JAMES・NIXON:バック・ヴォーカルなどの収録地ナッシュヴィルのミュージシャン達が多く参加しています。
尚、プロデュースは、BRAD・JONESとBUTTERFLY・BOUCHERが担当しています。

1曲目"Set Me On Fire"(3:35) スキャットで始まるクールさのある渋めの響きを感じさせる曲です。リズミカルに奏でられるMISSYのピアノにバックで歌うBUTTEFLYの歌声が印象的です。
尚、この曲は、SEMISONICのヴォーカルDAN・WILSONとBUTTERFLYとMISSYの共作となっています。
2曲目"Hello Hello"(3:00) 先日紹介したロス・アンゼルス出身のKATIE・COSTELLOの持つ雰囲気と非常に似たところを感じさせる曲です。軽めのリズムによる楽しさ溢れるメロディとサウンドが間近に伝わって来ます。
3曲目"Unashamed Desire"(3:31) 感情を押し殺した歌いぶりからサビでは逆にエモーショナルに歌うアレンジを効かせた、このアルバムからの一押しの曲です。この曲もBUTTERFLYとMISSYとの共作による曲で、一足先にリリースされたBUTTERFLYのアルバムにも収録されています。MISSYの方は、このアルバムからの先行シングル曲として4月に24日にリリースされています。興味のある方は、MISSY調BUTTERFLY調と両方聴き比べしてはどうでしょうか。
4曲目"Everyone's Waiting"(3:52) 再びDAN・WILSONとMISSYとの共作による曲です。ゴスペル調のサウンドとリズムに乗せてMISSYが次第にエモーショナルに歌い上げます。この曲をじっと聴きながら思ったのですが、歌が上手くて才能が豊かな人はADELEやNORAH・JONESだけでは無いと声を大きくして言いたいですね。
5曲目"All In My Head"(3:44) 枯れたアップライト・ピアノの調べと共に流れる美しいハーモニーの歌声から聴きる曲です。ストリングスも加わり重厚な広がりに乗せMISSYの歌声も熱くなって行くのです。
6曲目"Temporary Love"(3:40) この曲もイントロからメロディアスでリズミカルな流れを聴かせる乗りの良い曲です。ナッシュヴィルにやって来て音楽的にインスパイアされたことがライナーの末尾に書かれているのですが、この曲などはBUTTERFLYやBRADからの影響が大きいのでしょうか。
7曲目"Watering Hole"(2:42) この曲は、非常にR&Bの影響と言うかそのものですね。ナッシュヴィルで活躍しているブルース・シンガーJAMES・NIXONのソウルフルなそして貫禄され感じられる歌声とMISSYの可憐な歌声とのコラボを心して楽しみましょう。
8曲目"Tricks"(3:07) この曲もエモーショナルな歌声を乗りの良いリズムと共にMISSYが聴かせます。BUTTERFLYのアルバムにも参加していたコロラド州出身のS.S.W.KATIE・HERZIGとMISSYとの共作による曲です。
9曲目"If I'm Honest"(3:32) アコースティック・ギターのサウンドが響く牧歌的なサウンドの曲です。途中から転調するところが非常にメロディアスな流れが感じ好いですね。
10曲目"Cooling Of The Embers"(3:59) こんどはスローに聴かせる曲の登場です。リヴァーブを効かせた揺らぎ感のあるサウンドが漂います。バック・ヴォーカルには、MISSYの兄弟でS.S.W.でもあるDAVE・HIGGINSが参加しています。
11曲目"Hidden Ones"(4:22) ゆったりしたでだしから次第にスピードを上げて聴かせるテンポの良い曲です。バックのBUTTERFLYやBRADにドラムのNICK・BUDAの上手さも加わってこの曲も含み完成度の高い収録曲が目一杯詰まったアルバムだと実感します。
12曲目"Sweet Arms of A Tune"(3:40) アルバムの最後は、メランコリックなナンバーの登場です。DAVID・HENRYの切ない響きを聴かせるチェロの音色と共にMISSYの蒼い歌声が響くのです。
全12曲歌詞付 2折紙ジャケット仕様 小型ポスター型ライナー オーストラリア限定サイン入り/ダウンロード・ボーナス・トラック付 (輸入盤) 収録時間:42分48秒 (オーストラリアのCDショップJB HI-FIから「MISSY・HIGGINS新作出たよ」メールに反応しての購入です)'12年6月13日更新
2012年度ベスト5
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写真
(オーストラリア限定サイン入り盤です)


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写真  MISSY HIGGINS / Oz (Deluxe Book Edition)
 ・2014 Eleven:A Music Company    ELEVENCD117

オーストラリア音楽のカバー集・・・

このアルバムは、オーストラリアで活躍している女性S.S.W.MISSY・HIGGINSの '14年9月19に本国でリリースされた4枚目のアルバムで、横15.5p、縦24.4p、108ページ物の本にCDが付属したオーストラリア限定盤です。
このアルバム収録に参加しているミュージシャンは、MISSY・HIGGINS:ヴォーカル/キーボード/プロデュースの他、BEN・EDGAR(ANGUS & JULIA STONE):ギター、JHEREK・BISCHOFF(AMANDA・PALMER):ベース/ギター/カシオ・キーボード/ハモンド/パーカッション/バック・ヴォーカル/プロデュース、DANNY・FARRUGIA:ドラム/パーカッション、MICK・FRASER:トランペット、PHIL・NOY:サックス、PAUL・WILLIAMSON:サックス、BEN・GILLESPIE:トロンボーン、JESSICA・BELL:ヴァイオリン、LISA・REYNOLDS:ヴァイオリン、LEAH・ZEEK:ヴィオラ、WILLIAM・HEWET:チェロ、VIKKI・THORN:バック・ヴォーカル/ハーモニカ、KATE・MILLER-HEIDKE:ヴォーカル、JANE・TYRRELL:バック・ヴォーカル、MADELEINE・PAIGE:バック・ヴォーカル、DAVID・HIGGINSバック・ヴォーカル、DAN・LEE:バック・ヴォーカル、DAN・SULTAN:ヴォーカル、AMANDA・PALMER:ヴォーカル、CRYSTAL・ITJUWALYI・BUTCHER:ヴォーカルのオーストラリアと1部アメリカのミュージシャン達です。

1曲目"You Only Hide"(2:44) 重く響くピアノの調べに乗せゆったりと歌うMISSYの落着いた歌声による曲でストリングスや女性バック・ヴォーカルにて非常に美しい仕上がりを感じます。オリジナル曲は、メルボルン出身のバンドSOMETHING FOR KATE '01年の曲です。
2曲目"Old Fitzroy"(3:59) このアルバムの収録にも参加しているメルボルン出身のロック・シンガーDAN・SULTAN '09年の曲です。ここでの収録は、淡々としたビートの流れにシンプルなコーラス・ワークにて余り演出を凝らしていなようです。
3曲目"NYE"(3:55) オリジナル曲は、シドニー出身のS.S.W.PERRY・KEYES '05年の曲でNYEの意味は[New Year's Eve]との事、PERRYの方は5分を超える弾語りとなっていますが、ここでの収録は、スピード感を上げタンバリンのサウンドがクリスマスから年末までの時の流れを感じさせます。
4曲目"Shark Fin Blues"(5:16) オリジナル曲は、メルボルン出身のインディー・ロック・バンドTHE DRONES '06年の曲でアメリカのT.V.ドラマの挿入歌にもなった曲です。また、このアルバムからビデオ第1弾となって早くも本国でヒットとなっているようです。
5曲目"Was There Anything I Could Do"(2:52) この曲は有名な曲ですね。THE GO-BETWEENS '88年の曲です。ここでの収録では、がらっと雰囲気を変えてメランコリックな流れで一聴しただけでは同じ曲とは思えない感じです。
6曲目"Back To The Wall"(3:53) この曲も前の曲と同年 '88年シドニーで活躍していたロック・デュオDIVINYLSの本国でのヒット曲です。ここでの収録はオリジナル曲のちょっと尖ったロック色を落としてマイルドなMISSYヴァージョンとなっています。
7曲目"Don't Believe Anymore"(2:52) ご存じシドニー出身のロック・バンドTHE ICEHOUSE '84年の曲です。ここでの収録では、MISSYのピアノでの弾語りを中心で曲をスタートさせストリングなどの調べと共も穏やかな美しさを持っています。
8曲目"The Biggest Disappointment"(3:02) シドニーで活躍していたカントリー・シンガーSLIM・DUSTY '74年本国でのヒット曲です。このアルバムでの収録はウクレレ風のシンプルなサウンドにLo-FiにしたMISSYの歌声と途中より登場するDAN・SULTANの野太いながら甘い歌声とのデュエットとなっています。
9曲目"Everybody Wants to Touch Me"(3:06) オリジナル曲は、アデレード出身のS.S.W.PAUL・KELLY '94年の曲です。ここでの収録はオリジナルよりずいぶんスピードを落とした収録にアシッド感をたっぷりと染み込ませた渋めのサウンドとなっています。
10曲目"Curse On You"(3:04) パース出身オルタナティヴ・ロック・バンドTHE BLACKEYED SUSANS '93年の曲です。アルバムでの収録もオリジナル曲の持っているオドロオドロ感が良く出ていますが、サウンドはシンプルな質感となっています。
11曲目"No Secrets"(3:00) アデレード出身のロック・バンドTHE ANGELS '80年の曲です。オリジナル曲はギター・サウンドたっぷりなロック"ン" ロールのリズムとサウンドですが、ここでの収録ではMISSYのピアノによるミドル・テンポ調のバラードでストリングスと女性ハーモニーによる美しいサウンドとなっています。
12曲目"Before Too Long"(4:21) 再びPAUL・KELLYの曲の登場です。PAUL KELLY AND THE COLOURED GIRLS時代 '86年の曲です。アメリカで活躍している個性派ミュージシャンAMANDA・PALMERをヴォーカルに迎え彼女独特の粘り気のある歌声とMISSYの華凜な歌声との対照的なコラボとなっています。
13曲目"Backfella / Whitefella"(4:11) オーストラリアの先住民アボリジニを中心としたロック・バンドWARUMPI BAND '85年の曲です。他のミュージシャンのも多く取り上げているこの曲をMISSYは、メルボルンの新進気鋭シンガーCRYSTAL・ITJUWALYI・BUTCHERと女性版ヴァージョンとしています。
14曲目"Calm And Crystal Clear"(3:43) ビクトリア出身のS.S.W. NEIL・MURRAY '89年の曲です。このアルバムでの収録は、他の曲と同様にMISSYのピアノの弾語りを中心に繰り広げられ優雅なストリングスや女性コーラスでオリジナル曲の持つ埃/汗臭さとは無縁となっています。
15曲目"The Way You Are Tonight"(5:02) クイーンズランド出身S.S.W.DON・WALKER '06年の曲です。 DON自身キーボードの弾語りにて収録している為、ここでの収録はオリジナルに近いアレンジとなっています。大人の雰囲気を漂わすサックスやトランペットの音色に包まれてMISSYも穏やかな歌声を聴かせます。
全15曲歌詞付 ブック型 サイン付 オーストラリア限定デジブック仕様 (輸入盤) 収録時間:55分02秒 (見出しにも書いているのですが、S.S.W.系のミュージシャンは、ひとしきり自作のアルバムをリリースした後に自身の音楽ルーツを見つめ直す余裕からかカバー集をリリース傾向あるようですね)'14年10月4日更新


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写真  NEIL FINN / Try Whistling This
 ・1998 EMI Records Ltd.    TOCP-50551

意外にもこれが彼の初ソロアルバム・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているNEIL・FINNのファースト・ソロアルバムで、NEILの次男ELROY君のイラストのジャケットが非常に印象的な '98年6月15日、国内でのリリース盤です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、NEIL・FINN:ヴォーカル/ギターの他、JIM・MOGINIE:ギター/ベース/オムニコード/パーカッション、LIAM・FINN:ドラム/ギター、MITCHELL・FROOM:ハモンド、MARIUS・DE・VRIES:キーボード/プログラミング、PADDY・FREE:プログラミング、SEBASTIAN・STEINBERG:ベース、ROBERT・MOORE:ベース、TONY・ALLEN:ドラム、MICHAEL・BARKER:ドラム/パーカッション、LYN・BUCHANNAN:アディショナル・ドラム、PETE・THOMAS:ドラムの各国の有名ミュージシャンが参加しています。
尚、プロデュースは、曲によりJIM・MOGINIE、MARIUS・DE・VRIES、TCHAD・BLAKEとNEILの共同で行われています。

1曲目"Last One Standing"(3:05) アコースティックでのイントロからTHCADの演出らしい独特の響きのFUZZギターでの凝ったサウンドでの曲です。
2曲目"Souvenir"(3:42) 歪ませたギターのサウンドから始まる曲ですが、随所の美しいメロディとストリングスの調べが散りばめられた曲です。
3曲目"King Tide"(4:33) エモーショナルなリズムとコアなサウンドにアグレッシブなギター・ワークを加えた曲でライヴ受けしそうです。
4曲目"Try Whistling This"(4:13) ピアノの旋律を主体としたゆったりと流れる曲でNEILのヴォーカルも大人しい目です。ギターに共作者のJIM・MOGINIE(MIDNIGHT OIL)が参加しています。
5曲目"She Will Have Her Way"(3:56) 重厚なギターのサウンドのミドルテンポの曲で何処かブリティッシュ風の感じがするのですが、リッケンバッカーのようなサウンドからでしょうか?長男LIAM・FINNがリッケンで参加しているのでしょうか。
6曲目"Sinner"(4:25) 珍しくジャズ・フレイバーなピアノを使った曲です。イギリスの先鋭なピアニストMARIUS DE VRIESとの共作で彼自身の華麗なピアノの旋律を聴かせてくれます。
7曲目"Twisty Bass"(5:09) CROWDED HOUSEの2枚目の"Into Temptation" のコード進行に良く似た曲ですが、ここではよりアグレッシヴで且つ、アシッドな響きとスポーケンを取り入れた今風のアレンジとしています。
8曲目"Loose Tongue"(4:12) ツイン・ギターによる痺れるサウンドのイントロが意表をつきます。重厚なパワー・ギター中心の曲ですが、エンディングは別の曲に変化します。
9曲目"Truth"(4:03) マンドリンを使った牧歌的なサウンドから次第に独特のうねりのあるサウンドに変化します。CROWDED HOUSE meets MIDNIGHT OILの雰囲気でしょうか。
10曲目"Astro"(3:46) ギターの弾き語りから入る曲でギターのサウンドのMITCHELL・FROOMの弾くハモンドの音色が重なり合う曲で次第に激しさを増して行きます。
11曲目"Dream Date"(4:51) NEILのファルセット・ヴォイスによる歌声と打ち込み風のエレクトロニカでのミドル・テンポの曲です。
12曲目"Faster Than Light"(4:23) 「Close your eyes…」と歌うNEILの囁くようなハート・ウォームの歌声と穏やかなリズムの曲でNEIL自身の美しいハーモニーを乗せています。
13曲目"Addicted"(4:22) 再び美しいピアノの旋律を聴かせてくれるMARIUS・DE・VRIESの登場です。ピアノとパーカッションとベース、ギターでのシンプルな曲です。
14曲目"Tokyo(Bonus Track)"(2:53) 素早いスネアのビートとNEILのイメージするTokyoが早口で歌われています。3分弱の曲で良い所で曲がフェードアウトするのが惜しいです。
13曲歌詞付14曲訳付 12ページ物写真ブックレット (国内盤) 収録時間:57分38秒 ('96年11月24日のCROWDED HOUSEの解散から1歩踏み出したNEIL君です)'10年10月26日再更新
1998年度ベスト5


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写真  NEIL FINN / One Nil
 ・2001 EMI Records Ltd.    7243 5320392 4

NEIL・FINNと豪華ゲスト陣と作り上げた快心の1作・・・

このアルバムは、CROWED HOUSE解散後のNEIL・FINNのソロ第2弾(ライヴ盤は含まない)で '01年4月9日にヨーロッパにてリリースされた[One Nil] と題されたアルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンはNEIL・FINN:ヴォーカル/ギター/ハイ・ベース/ベース/ギター・シンセサイザー/オーケストラ・ベル/キーボード/ヴィブラフォン/ハーモニウム/チェンバレンの他、WENDY・MELVOIN:ギター/ロウ・ベース/ベース/ドラム/パーカッション/シャイカー/バック・ヴォーカル、JIM・MOGINIE:ギター/ウクレレ、MITCHELL・FROOM:キーボード/チェンバレン、LISA・COLEMAN:キーボード/バック・ヴォーカル、LISA・GERMANO:ヴァオリン/バック・ヴォーカル、TCHAD・BLAKE:グルーヴ・ヴォックス、JIM・KELTNER:ドラム、JJ・JOHNSON:ドラム、SAM・GIBSON:ドラム/ドラム・プログラミング/プログラミング、SHERYL・CROW:アコーディオン/バック・ヴォーカル、SUZANNA・MELVOIN:バック・ヴォーカル、SHARON・FINN:バック・ヴォーカル、LIAM・FINN:バック・ヴォーカル、DOYLE:バック・ヴォーカル、EDMUND McWILLIAMS:バック・ヴォーカルの豪華ゲスト陣達との収録です。
尚、エンジニアとミキシングは、お馴染みのTCHAD・BLAKE、プロデューサーは、NEIL本人とTCHADが行い4曲目のみ2人に加えMITCHELL・FROOMがプロデューサーとして参加しています。余談ですが、アルバムタイトルのOne Nil=1対0は、NEILの息子のサッカーの試合の得点結果です。

1曲目"The Climber"(4:13) TCHADの演出らしい歪ませたWENDY・MELVOINの弾くファズギターが独特の雰囲気を醸し出しています。
2曲目"Rest Of The Day Off"(3:49) 前曲のエンディングと綺麗につながったイントロとエモーショナルなリズムが素晴らしい曲でアットホーム的な収録です。
3曲目"Hole In The Ice"(4:11) NEILのシャウトから入るライヴでお馴染みの曲で、この辺りの楽曲はSPLIT・ENZ時代から彼の中に脈々と流れてコアとなる部分でしょう。この曲の共作者でキーボードでも参加しているLISA・COLEMANは、WENDY・MELVOINとともにPRINCEのお抱えキーボーディストとギタリストとしてご存知方も多いのでは。
4曲目"Wherever You Are"(4: 46) NEILの作り出す非常に美しいメロディとMITCHELLのオルガンのサウンドが織り成す素晴らしい曲です。奥方SHARONの遠くで響く雰囲気物のバック・ヴォーカルが最高です。
5曲目"Last To Know"(3:02) カントリーフレイバーな曲で、イントロから響く乾いたサウンドのアコースティック・ギターのリズムに乗せ静かに歌うNEILです。サビの部分のコーラスが圧巻です。ドラマー界の大御所JIM・KELTNERがリズムを担います。
6曲目"Don't Ask Why"(3:54) WENDY・MELVOINとの共作です。彼女らしいリズミカルでファンクなギターとドラムが上手く調和した曲です。
7曲目"Secret God"(5:27) 美しいアコースティック・ギターでのゆったり流れる曲で女性陣3人のバックーコーラスが更に美しさを増します。また随所に入るラウドで歪ませたサウンドのアレンジが斬新です。この曲もNEILとWENDYとの共作です。
8曲目"Turn And Run"(3:46) 牧歌的なギターサウンドでの落着いた曲です。SHERYL・CROWをゲストヴォーカルに迎えています。
9曲目"Elastic Heart"(4:00) アシッドロック風のオルタナティヴ・サウンドの曲です。アブストラクトでノイジーなバイオリンは、才女LISA・GERMANOです。Elastic Heartとは直訳で弾力性のある心臓と言う意味ですが、国内盤での訳は?
10曲目"Anytime"(3:24) 後にリリースされるライブ盤[7 Worlds Collide] のトップを飾った曲です。覚えやすいリズムとメロディの曲でドラムとベースは、WENDY・MELVOINです。
11曲目"Driving Me Mad"(3:58) 残響音の素晴らしいサウンドのギターの爪弾きでの曲。間奏とエンディングでのMITCHELLの喋る?ハモンドの音色が面白い。SHERYL・CROWがバック・ヴォーカルを務めます。
12曲目"Into The Sunset"(4:12) イントロ無しのNEILの歌声から入るスローなリズムの落着いた曲。バックでさり気無く流れるアコーディオンは、SHERYL・CROWです。
全12曲歌詞付 12ページ物写真ブックレット E.U.製 (輸入盤) 収録時間:48分46秒 (2001年は、兄のTIMも6枚目のアルバムを出しています。'95年は、コンビを組んだのですが、このアルバム制作時は、離れている時期だったのでしょう)'10年10月26日再更新


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写真  NEIL FINN / Dizzy Heights [Deluxe Edition]
 ・2013/2014 LESTER RECORDS LTD.    LRNF0011CDD

約13年ぶりのソロ・アルバム・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているS.S.W.NEIL・FINNの '14年2月7日に本国でリリースされた3枚目(共同名義とライヴ盤を除く)のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、NEIL・FINN:ヴォーカル/ギター/キーボード/シンセサイザー/クラリネット/ヴィブラホン/ハープ/ドラム、LIAM・FINN:ギター/バック・ヴォーカル、SHARON・FINN:ベース/バック・ヴォーカル、ELROY・FINN:ドラム/バック・ヴォーカル、GORDON・HILL:ベース、MATT・CHAMBERLAIN:ドラム、SEAN・DONNELLY:電子ドラム/シンセザイザー/バック・ヴォーカル、GLENN・KOTCHE:ボディー・パーカッション、WILL・RICKETTS:パーカッション/シェイカー、ASHLEY・BROWN:チェロ、ELIAH・SAKAKUSHEV:チェロ、DAVID・GARNER:チェロ、KATHERINE・HEBLEY:チェロ、JUSTIN・CORMACK:ヴァイオリン、WILLIAM・HANFLING:ヴァイオリン、MIRANDA・ADAMS: ヴァイオリン、DIANNA・COCHRANE:ヴァイオリン、MARK・BENNETT:ヴァイリン、ROBERT・ASHWORTH:ヴィオラ、CHRISTINE・BOWIE:ヴィオラ、VICTORIA・KELLY:ストリングス・アレンジ、BENJAMIN・KNAPP:ホイッスル、AARADHNA・PATEL:バック・ヴォーカル、MADELEINE・SAMI:バック・ヴォーカル、MARY・FRIDMANN:バック・ヴォーカルのN.Z.とアメリカのミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデューサーは、N.Y.で活躍しているオルタナティヴ・ロック・バンドMERCURY REVの元ベーシストDAVE・FRIDMANNとNEILとの共同で行われています。

1曲目"Impressions"(4:36) レトロな楽器やヴィンテージ物のギター・コレクターでもあるNEILらしいバックで流れるギターの演奏も60〜70年代のサイケデリックやフラワームーブメントからの影響を感じさせる部分もあります。
2曲目"Dizzy Heights"(3:06) 今度は、サウンドやや明るさを増した流石このアルバムのタイトル曲だけあって、このサウンドとメロディの流れを聴き込むほどに鳥肌が立つ自分に気付きます。
3曲目"Flying In The Face Of Love"(4:04) コーラスの掛け方などコンテンポラリー・ブラック・ミュージックからの影響を聴かせる再結成されたCROWDED HOUSEの音楽に近い曲をFINN一家で再現させたイメージが強く感じる曲です。
4曲目"Divebomber"(4:52) 1分に満たないNEILのギターの爪弾きが先に流れた後に登場する荘厳で重厚な調べを感じさせるストリングスの演奏を聴かせる曲です。NEILは終始ファルセットで歌う過去の曲とは一線を画す実験的な要素を強く持っています。
尚、曲のタイトルである"Divebomber" とは大戦中に使用された急降下爆撃機のことです。
5曲目"Better Than TV"(3:34) 心地好い起伏とそれに反するサスペンス感を同時かんじさせる曲です。曲の陰影の表現に効果的につけられたストリングスの調べが非常に素晴らしい1曲とも言えます。
6曲目"Pony Ride"(4:45) LIAMのギター、SHARONのベース、ELROYのドラムのリズムに合わせて歌うNEILが登場する曲です。多分、NEILのスタジオで家族と一緒に収録されたと思う心和む曲でもあります。
7曲目"White Lies And Alibis"(5:49) 非常に意味深なタイトルを持った曲です。この曲もNEILの歌声が登場するまで1分以上のインストゥルメンタルが流れたようなアレンジが施されています。バックに流れる非常に高いキーでのMARY・FRIDMANNのヴォーカルが印象的です。
8曲目"Animal Vs Human(Bonus Track)"(3:40) オーストラリア/ニュージーランド盤のみ収められたボーナス・トラックです。サウンドとメロディの流れなどSPLIT ENZ時代からもつユニーク/エキセントリックさを感じます。
9曲目"Recluse"(5:27) バック・ヴォーカル以外は、FINN家族で収録している軽めの乗りを伝える曲です。この曲の収録に参加しているバック・ヴォーカルのAARADHNA・PATEとMADELEINE・SAMIの2人も気になりますね。
10曲目"Strangest Friends"(3:18) この曲のクレジットも家族4人の名前しか記載されていない曲です。過去のアルバムは全て大手メジャーレーベルからリリースされていたNEILのアルバムですが、今回のインディーズ・レーベルからのリリースは、家族との収録曲を増やしたかったのが理由ではないでしょう。
11曲目"In My Blood"(3:50) 唯一NEILやNEILの家族と一緒に書かれていない曲の登場です。作詞/作曲は、N.Z.で活躍しているサイケデリック・ミュージシャンCONNAN・MOCKASINの手によります。また、この曲も非常にストリングスは重厚な響きを伝えて来ます。
12曲目"Lights Of New York"(3:33) NEILのピアノによる弾き語りです。穏やかな響きと流れを感じる映画音楽のような質感とバックのアレンジにN.Y.でサンプリングした思われる街中の収録音が組合されています。
歌詞無し 写真ライナー デジパック仕様 ニュージーランド/オーストラリア ボーナス・トラック付限定盤 オーストラリア製 (輸入盤) 収録時間:50分36秒 ('07年にCROWDED HOUSEを再結成し、本格的な音楽活動を再開したNEIL・FINN、ソロ名義としては、なんと約13年ぶりのアルバムです)'14年3月1日更新


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写真  NEIL FINN / Out Of Silence
 ・2017 Lester Records Ltd.    LRNF0016CDD

落ち着いた曲たち・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているS.S.W.NEIL・FINNの4枚目(共同名義とライヴ盤を除く)のアルバムで '17年9月15日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、NEIL・FINN:ピアノ/ヴォーカル/ピアノ/プロデュースの他、ELROY・FINN:ドラム/パーカッション/ギター、TIM・FINN:ギター/ヴォーカル(5曲目"Alone")、VICTORIA・KELLY:オーケストラ/コーラス、THE INFINITY ORCHESTRA:ストリングス、DAVID・SQUIRE:コーラス指揮、EJ・BARNES:コーラス、SEAN・DONNELLY:コーラス、HARPER・FINN(TIMの息子):コーラス、REB・FOUNTAIN:コーラス、HOLLIE・FULLBROOK:コーラス、DON・McGLASHAN:コーラス、JIMMY・METHERELL:コーラス、SANDY・MILL:コーラス、JAMES・MILNE:コーラス、AMELIA・MURRAY:コーラス、SAMUEL・FLYNN・SCOTT:コーラス、LIAM・FINN:プロデュースのNEILの家族や近年の音楽活動を共にしているミュージシャンが参加しています。

1曲目"Love Is Emotional"(3:32) ELROYの奏でる歪ませたギターの調べから入る落ち着いたメロディとサウンドの曲です。間奏で流れるストリングの調べやコーラスなどやはり家族的な温かい雰囲気が伝わって来ます。
2曲目"More Than One Of You"(2:41) この曲も1曲目に続き落ち着いた雰囲気を醸し出す曲です。アルバムのリリースの前からオーストラリアのネットショップの予約販売時にダウンロード特典されたショーケース的な曲でもあります。
3曲目"Chameleon Days"(4:34) このリズムの流れとサウンドの響きはNEILらしくて大好きな感じのある曲です。"Four Seasons In One Day" "Private Universe" などと共通性のある底辺に流れるダークさとクールさが堪りません。
4曲目"Independence Day"(3:47) この曲ではギターの爪弾きが印象に残る曲です。潮騒に似たバックのコーラスや曲調のうねりが素晴らしく感じます。
5曲目"Alone"(3:08) 落ち着いた調べを発するアップライト・ピアノの調べに乗せて歌う優しい歌声のNEILに続いて登場する少し枯れた歌声の兄TIMのまた優しく歌う曲です。多分、TIMとNEILが一緒に音楽活動を始めてから50年近くが経った思われる息の合った演奏です。尚、この曲の歌詞の一部はイギリスの作家MERVYN・PEAKEの著作から引用されています。
6曲目"Widow's Peak"(3:25) 今作ではNEILは、ギターでは無くピアノの演奏に専念している収録ですが、この曲も多分、作曲段階からピアノで書かれていると思われる落ち着いた曲です。やはりバックに旅情的なストリングやコーラスでしっとりとした流れを感じます。
7曲目"Second Nature"(3:48) ここで少し流れを変える為の弾むリズムと軽快なピアノのサウンドの曲が登場します。LINNドラムの電子ビートを使ってキビキビとしたリズムを感じさせながらバックに流れるストリングスの音色やコーラスのゴージャスさも本当に見事です。
8曲目"The Law Is Always On Your Side"(2:22) 教会でのゴスペル・ソング的な雰囲気を醸し出す曲です。ピアノと極薄く付けられたストリングによるコーラス曲です。CROWDED HOUSEでの曲と違った自身のROUNDHEAD STUDIOで収録されたこの曲もシンプルな出来となっています。
9曲目"Terrorise Me"(4:13) この曲もピアノの調べによる戯曲的な雰囲気を感じさせる曲です。ヨーロッパ特にイギリスの古典的な音楽に通じるところがあります。メランコリックな調べに乗せ、しっとりと歌うNEILです。
10曲目"I Know Different"(4:16) この曲は映画音楽のようですね。世界中でヒットしている指輪物語やファンタジーな冒険映画の一場面を観ているような感じがします。時にエモーショナルにうたうNEILの歌声が心に染みますね。
詞付無し 写真ライナー デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:35分50秒 (見出しにも書いたように落ち着いた曲たちを家族と一緒に収録したNEILです)'17年10月15日更新


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写真  NOIRE / Some Kind Of Blue
 ・2017 SPUNK RECORDS    URA514

JESSICAのウイスパー・ヴォイス・・・

このアルバムは、オーストラリアのシドニーで活躍しているメランコリック/ダーク・ポップ・デュオNOIREのデビュー (ダウンロードEP盤[Baby Blue]デビューは、'15年9月) ・アルバムで '17年9月29日に本国でのリリースです。
NOIREのメンバーは、JESSICA・MINCHER:ヴォーカル/シンセサイザー、BILLY・JAMES:ギターの二人(EP盤でのベースCHRIS・STEWARTは不明)です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、残念ながら詳しいクレジットとライナーなの付属が無いので不明です。

このNOIREについて調べた簡単な紹介を記します。もともとブリスベンの北部の街Gympieでブリット・ロック系バンドTHE SECRET WHISPERのヴォーカルとギターを'11年頃から担当していたJESSICAとBILLY(この頃の彼ヘアスタイルは普通ですネ)音楽性の方向から '14年に活動拠点をシドニーに移し、先に紹介したベースのCHRIS・STEWARTと3人にてダウンロードEP盤をリリースしています。
尚、プロデュース('15年のEP盤での情報)は、WAYNE・CONNOLLY(JANE TYRRELL,GRANT・McLENNAN:THE GO−BETWEENS)が担当し、CD盤/LP盤の配給は、UNIVERSAL MUSIC AUSTRALIAとなっています。

1曲目"Dark Was The Night"(3:29) 訥々と言葉を吐き出すJESSICAの妖艶な歌声とシンプルなBILLYのギターの調べによるメランコリックなイメージの曲です。前のバンドではソリッドでパワフルな歌声を聴かせたJESSICAですが、このNOIREでの音楽の方向性を見出したようです。
2曲目"Real Cool"(3:03) このアルバムのリリース前からビデオが配信されているキラーチューンです。すっかりこのNOIREの持つ魅力に引き込まれたJESSICAの歌声とBILLYのギター・サウンドが好い感じですね。
3曲目"Not Feelin' Good"(3:20) イントロのギターのサウンドから痺れさせる曲です。メランコリックでダークなメロディとサウンドにJESSICAの艶のある歌声とBILLYのホーンテッド・ギターの調和に聴き入ります。
4曲目"He's My Baby"(3:18) この曲もアルバムのリリース直前にビデオとして紹介されている曲です。やはりリヴァーブの効いたBILLYのギター、前のバンドでは余り使えなかったのでは無いでしょうか。
5曲目"I Saw You At The Store"(5:10) アメリカの軽めの3コードによるカントリー・フォークのような感じの曲です。2分30秒あたりで一旦曲は終わるのでが、再びリプライズ的に流れ始めます。
6曲目"Baby Blue"(4:01) '15年のEP盤と同じテイクが収録されています。前作と曲がダブル感じですが、この曲もNOIREの代表作ですので、俄かファンの筆者にとっても嬉しく感じます。アメリカに出向いて撮影されたビデオもどうぞ。
7曲目"Dreamers"(2:44) BILLのギターによるエクスペリメンタルなイメージを持つ曲です。JESSICAの普段の会話などのサンプルを使い、各曲のインスピレーションになった部分をつなげたようなインストゥルメンタルです。
8曲目"Born To Be Blue"(3:38) この曲にも本アルバムのテーマであるBlueの文字が付けられた曲です。シンプルなメロディとサウンドによる聴き易さから入りエンディングあたりでは、ほぼインストゥルメンタルによるゆったりとした流れとなっています。
9曲目"Don't Know Where I'm Going"(3:45) 4曲目"He's My Baby" を少しスローにしたリズムによる曲で、恋に落ちた恋人たちの行方を問うような歌詞が付けられた内容によるアンサー・ソングでは無いでしょうか。
歌詞無し ライナー無し 2折紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:32分32秒 (JESSICAのウイスパー・ヴォイスとBILLYのリヴァーブの効いたギター、何か懐かしいようでまた、新鮮さも感じます)'17年10月8日更新
2017年度ベスト5


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写真  PEPPERMINT SHOWERS / Mopey Karaoke
 ・2019 Peppermint Showers   

バック・ヴォーカルの女性達が素晴らしい・・・

このアルバムは、オーストラリアのパースで活躍しているオルタナティヴ/ドリーム・ポップ・バンドPEPPERMINT SHOWERSの2枚目('17年の[Joy Boy]EP盤を含む)のアルバムで '19年6月27日に本国でのリリースです。
PEPPERMINT SHOWERSのメンバーは、DARREN・STAPLEY、SANDON・FRENCHの他3人(詳しいクレジット不明の為)の5人組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、HEATHER・HAMMERS:バック・ヴォーカル、TANAYA・HARPER:バック・ヴォーカル、SARA・HARNEY(PHYSICAL RELEASE):バック・ヴォーカル、ANNA・KLEIN:バック・ヴォーカル、 ADRIANA・TEGOVA:バック・ヴォーカルのオーストラリア、カナダ、アメリカのミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Anacortes"(1:19) 厳かに響くシンセサイザーの響きとエコーを効かせた呟き声による次の曲へのイントロ的なプレリュードです。
2曲目"Dotted Lines"(3:16) 一度聴いたら忘れられないギターのリフとDARREN・STAPLEY掠れ声とSANDON・FRENCHの凛とした歌声が非常に印象に残ります。このアルバムからの先行シングル曲で、ほっこりとするビデオもどうぞ。
3曲目"Fairhaven"(3:19) 穏やかなハモンドの調べと落ち着いたメロディによる曲です。曲名の「Fairhaven」はマサチューセッツ州の町の名前ですが、旅行か収録の為に訪れた時の想い出を歌にしているのでしょうか。
4曲目"Deception Pass"(2:32) ほぼDARRENのギターによる弾き語りと電子ピアノ(フェアライト?) によるシンプルでメランコリックなメロディの曲です。
5曲目"Arcadia"(3:38) この曲もシンプルな循環コードによる曲です。バックに響く可憐なADRIANA・TEGOVAが堪りませんね。このアルバムの曲にゲストとして参加している女性ヴォーカルの歌声は次の曲も含み非常に感じが好いのです。
6曲目"Cold Case Holiday"(3:57) 歪ませた金属音のあるギターの調べとバックに響くカナダ出身の新進気鋭のS.S.W.ANNA・KLEINの歌声も素晴らしく感じます。
7曲目"Buchanan Towers"(2:35) キーボードの演奏によるインストゥルメンタルです。バックにサンプル音源を流しているもののメランコリックな流れを感じます。アルバム・タイトルの[Mopey Karaoke] のイメージはこの曲のように「落ち込んだ・元気のないカラオケ」感じから名付けたからでしょうか。
8曲目"Michiels"(3:52) イントロからタイトに響くドラムのビートとは正反対のメランコリックのDARRENの歌声が響く曲です。この曲でもフェアライト(多分?) の音色が印象に残ります。
9曲目"Clowns Will Eat Me"(4:10) 4曲目サウンド・スタイルに似たDARRENのギターの弾き語りです。ここ憂いのあるメロディとサウンドの感じは、スウェーデンのバンドIMMANU ELに通じる所があります。
歌詞無し 2折スリーブ仕様 (CD-R) 限定20枚 (輸入盤) 収録時間:28分41秒 (見出しに書いたバック・ヴォーカルの歌声だけが素晴らしいと勘違いされて困るのですが、PEPPERMINT SHOWERSの素晴らしい音楽を更に昇華させたと捉えて頂きたい)'19年8月11日更新
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写真
(このアルバム購入時に頼んでサイン入りとしてもらった盤です)


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写真  RICH NEEL / Rich Beyond Words
 ・2002 Song Palette Records    RN6866

自身のスタジオ収録盤・・・

このアルバムはロス・アンゼルスのマリブに20年以上スタジオを構えていたS.S.W./プロデューサーRICH・NEELの '02年にリリースされたアルバムです。
このアルバムに参加しているミュージシャンは、RICH・NEEL:ヴォーカルの他、MANUEL・IMAN:ギター/キーボード/プログラミング/バック・ヴォーカル/プロデュース、BOB・NICHOLS:ドラム、DAVID・GARCIA:パーカション、ELIAS・BUCHANAN:サックス、WINDY・BARNES:バック・ヴォーカル、AMIRAH・ZARIFF:バック・ヴォーカル、LAUREN・EVERS:バック・ヴォーカル、CARA・TOWERS:バック・ヴォーカル、SARAH・BRENNAN::バック・ヴォーカルによるRICHのスタジオでの収録です。
尚、RICHは現在、オーストラリアのビクトリアへ移って音楽活動を継続中です。

1曲目"We Dance"(4:50) 乗りの良いラテンのリズムの曲の登場です。少し陰のあるRICHの歌声にナイロン弦ギターの心地好い調べが響きます。尚、この曲はMANUEL・IMANの娘さんのスペイン出身の女性シンガーLUCIA・IMANに '04年に提供された曲のRICHによるセルフ・カバーです。
2曲目"Captain With No Ship"(6:43) ビブラートを強調したMANUEL・IMANのアコースティック・ギターのソロによるイントロが流れるフォーキーな曲です。ゆったりと歌い出すRICHの優しい響きの歌声による7分近くも長尺になっています。
3曲目"Smile"(5:12) レゲエのリズムによる心地好い響きと流れを与えてくれる曲です。エレクトリック・ギターに持ち替えたMANUELのギターのカッテング・サウンドと女性ヴォーカルの歌声もご機嫌に流れて来るのです。
4曲目"As We Walk"(6:12) 少し低いキーで歌い始めるRICHの歌声が響くスローな曲の登場です。アコースティック・ギターのサウンドとオルガンの調べで優しく演奏される聴き易いサウンドの曲です。
5曲目"Your Love"(4:54) イントロのMANUELのスパニッシュ・ギターの音色から参ってしまった曲です。ゴージャスな女性ヴォーカルとメランコリックなギターの調べとが融合したアーバンな調べが曲の最後まで流れて行きます。
6曲目"The Rainbird"(6:27) 怪しさを醸し出すパーカッションのリズムとベースの重い調べが流れる長いイントロが印象的な美しい曲です。エコーを聴かせたRICHの歌声が幻想的なキーボードの調べに乗せてゆったり響いています。
7曲目"I'm Alive"(5:55) アーバンなサウンドを聴かせるサックスの調べとスムーズなリズムとメロディによるメロウな曲の登場です。サウンドだけ聴いていると滑らかなフュージョンの曲の感じを与えくれます。
8曲目"Soaring"(5:35) この曲もイントロから参ってしまった曲ですね。ハモンドのサウンドとヴォルームをコントロールしたメランコリックな調べのギターが堪りませんね。RICH自身も賛辞を述べているMANUELの演奏にうっとりです。
9曲目"Rich Beyond Words"(2:44) アコースティック・ギター1本による爪弾きに乗せてゆったりと歌うRICHの優しい響きの歌声が届けられるシンプルな曲です。間奏ではスキャットで美しく歌うRICHの歌声も良いですね。
10曲目"Gratitude"(7:12) エキゾチックなキーボードのサウンドと重く響くベースのサウンドが流れる少し切ないメロディによるスローな曲です。曲の後半からはダイナミックなピアノの調べと女性ヴォーカルが流れて来るのです。
歌詞無しU.S.盤 (輸入盤) 収録時間:55分48秒 (30年以上音楽活動をしているベテランのRICH、アルバムを1枚だけリリースですが、流石ベテランの味を醸し出したアルバムになっています)'10年10月26日再更新


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写真  ROBERT FORSTER / Danger In The Past
 ・1991 Beggars Banquet    3028-2-H

独特の"投げやりな" 歌いぶり・・・

オーストラリアで活躍していたTHE GO-BETWEENSのオリジナル・メンバー、ROBERT・FOSTERのソロ・アルバムでUK盤は '90年、アメリカでのリリースは '91年です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ROBERT・FOSTER:ヴォーカル/ギター、HUGO・RACE:ギター、MICK・HARVEY:ギター/ベース/キーボード/パーカッション/バック・ヴォーカル/プロデュース、THOMAS・WYDLER:ドラム、KARIN・BÄUMLER:ヴォーカルの少人数の収録です。プロデュースは、P.J. HARVEY、BAMBI・LEE・SAVAGEなどのアルバムを手掛けたMICK・HARVEYが担当しています。
尚、このアルバムはベルリンに出向いて収録されています。

1曲目"Baby Stones"(4:09) カントリー・タッチのメロディに乗せ歌うROBERT独特の投げやりな歌声とそのヴォーカル・スタイルによる曲です。相棒だった故GRANT・McLENNANも非常に似たヴォーカル・スタイルでした。
2曲目"River People"(3:28) この曲も美しく響くアコースティック・ギターによるカントリー・タッチのメロディのスローな曲です。
3曲目"Leave Here Satisfied"(5:00) エコーを効かせたROBERTの歌声とオルタナティヴな歌いぶりとサウンドの展開による曲です。ROBERTの歌詞を捲くし立てるような歌いとエモーショナルなリズムの刻みが印象的です。
4曲目"Heart Cut To Tender"(4:17) 低くうなるベースのサウンドとTHE SMITHを彷彿とさせる斜に構えた歌い方によるポスト・パンクな曲です。
5曲目"Is This What You Call Change"(2:38) ベースのサウンドを重視したギター・サウンドと微かに響くハモンドのサウンドによる憂いを表現したROBERTのスローな曲です。
6曲目"Dear Black Dream"(6:07) 一転してアップテンポの曲の登場です。ハモンドのサウンドとエモ・ギターによるロンドン・パンクな曲です。6分を超えるエモーショナルなROBERTの歌声とギターのサウンド展開です。
7曲目"Danger In The Past"(4:55) アメリカ南部のS.S.W.の書く曲に似た哀愁とメロディ・ ラインによる曲で歌詞を慈しむよう歌われています。
8曲目"I've Been Looking For Somebody"(4:23) シンプルなギターのサウンドとバックで響くハモンドのサウンドが心地好い曲です。サビの部分では非常にブリティシュ感覚に溢れるサウンドが印象的な曲です。
9曲目"Justice"(3:46) 12弦アコースティック・ギターのサウンドが往年のバンドの曲を連想させるメロディとサウンドの曲でゆったり流れる少しカントリー調のロックのリズムの心地好い曲です。
全9曲歌詞付 写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:38分47秒 (現在ROBERTは、残されたTHE GO-BETWEENSのメンバーと活動を展開中のようです)'10年10月27日再更新


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写真  ROBINSON / Heavenly Hell Of Mine
 ・2025 LAB Records   

また反応して買ってしまった(笑)・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているオルタナティヴ/シンセ・ポップ・シンガーROBINSONの多分、3枚目のアルバム('24年の3曲盤を含まない)で '25年4月11日にイギリスのインデペンデント・レーベル('14年頃に大手 Sony Australiaからデビュー)からのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンの詳しいクレジット記載が無いのですが、ROBINSON(ANNA・ROBINSON)1人または、少人数での収録と思われます。

1曲目"The War On Art"(3:05) このアルバムから先行シングル曲として紹介されたご機嫌な乗りを伝える曲です。アコースティック・ギターの?き鳴らされるサウンドに乗せ少し硬質の歌声を聴かせるROBINSONです。アルバムのリリースの数か月前からビデオとして紹介されています。
2曲目"Landslide"(3:55) イントロから響くランドスケープなシンセサイザーの音色と高域で美しい歌声をゆったりと聴かせる曲です。この曲も '24年の盤からの曲です。
3曲目"David Blaine"(3:35) '24年盤のタイトル曲となった曲です。親しみやすいメロディとサウンドによるポップな曲です。'24年の盤でもこの曲が気に入って購入しました。有名ミュージシャンを曲のタイトルとしています。少し奇妙なビデオもどうぞ。
4曲目"Wild Horses"(4:27) ダウンテンポなベースの調べと引きずり感のあるリズムの流れによる趣を変えて来た曲です。途中よりテンポを上げアコースティック・ギターの音色を織り交ぜながら展開させるところに渋さを感じさせます。
5曲目"Matisses Garden"(2:56) 今度は、サウンドをがらっと変えてきた枯れたアコースティック・ギターの音色による曲です。ROBINSONの歌声もLo-Hiにした囁き声による弾き語りから展開させるオルタナ・ポップな流れを感じます。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:17分58秒 ('24年の10月頃からシングル盤をダウンロード購入して気になっていたROBINSON、先の3曲に新曲2曲を加えたEP盤のリリースに思わず反応してしまいました!)'25年4月12日更新


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写真  SARAH BLASKO / The Overture & The Underscore
 ・2005 Universal Music Australia Pty Limited    B0004724-02

メランコリックな歌声に怠惰なリズム・・・

このアルバムは、オーストラリアのシドニーで活躍しているS.S.W.SARAH・BLASKOの2枚目(デビュー盤は '02年の6曲入インディーズ盤[Prelusive])のアルバムで、'05年1月18日にアメリカでリリースされたアルバムです。最近のS.S.W.の多くは、メジャー・デビュー以前にインディーズ盤をリリースした後、大手レコード・レーベルに認められてアルバム制作を行うSARAHのようなパターンになっているようです。
尚、このアルバムの収録はハリウッドに出向いて行われ、メンバーはSARAH:ヴォーカル/ギター/キーボード、ROBERT・F・CRANNY: ギター/ベース/キーボード/バック・ヴォーカル/プロデュース、JOEY・WARONKER: ドラム/パーカッション、WALLY・GAGEL: ドラム/プロデュース、KOREL・TUNADOR: ホーン、DARREN・HANLON: バック・ヴォーカルのオーストラリアとロス・サンゼルスの混成チームで行われています。

1曲目"All Coming Back"(3:15) 感情を押し殺したようなサウンドを奏でるギターの調べタイトなドラムのリズムに乗せハスキーで怠惰なSARAHの歌声が響く曲です。この1曲目から何か癖のあるメロディ・ラインとサウンドを示唆させるのに十分な雰囲気を与えて来ます。
2曲目"Beautiful Secrets"(3:24) 一定のリズムを刻むドラム・マシーンの無機質のサウンドが逆に非常に似会うSARAHの少し倦怠感を与える独特の節回しと歌声によるミドル・テンポのオリタナティヴ・ミュージックと呼ぶのが相応しい質感の曲です。
3曲目"Always Worth It"(3:46) 一転してアップテンポの曲の登場です。このアルバムから1番先に耳に残ったお気に入りの曲で、SARAHの少しスモーキーな歌声とバックのアコースティック・ギターのサウンドが浮遊感を与えてくれるソフトな心地好さを与えてくれます。
4曲目"At Your Best"(3:36) メランコリックなメロディを奏でるピアノとキーボードのサウンドによる曲です。少し吐息混じり歌うSARAHの甘美な歌声と心地好いリズムを刻むドラムのビートが印象的に響くのです。
5曲目"Don't U Eva"(4:19) この曲もキャッチーなメロディ・ラインとメランコリックな音色を持ったギター・サウンドの曲ですね。曲の後半には輪唱のように流れるSARAHの切ない歌声が重ねられて印象的な雰囲気を感じさせます。
6曲目"Counting Sheep"(4:21) 面白いタイトル曲の登場ですね。ベースになるサウンドはエレクトロニカのサウンドを基にピアノ/アコースティック・ギターのサウンドで装飾していますが、オセアニア・スタイルのシンプルなサウンドに徹しているようです。
7曲目"Perfect Now"(3:33) この曲もサウンドの広がりとSARAHのヴォーカルをしっかりと中心に嵌めたオセアニア・サウンドの曲の雰囲気を持っています。少し下向きかげんなSARAHの歌声を優しく包む美しいストリングスのサウンドがしっとりと響きます。
8曲目"Sweet November"(3:55) サーチュレートしたギターのサウンドが心地好く流れるイントロに続いて登場する少し甘い目のSARAHの歌声がとても魅力的に響く曲です。流れるように歌詞を綴る彼女の吐息が目の前に届きそうな錯覚をも与えてくれるのです。
9曲目"Cinders"(4:09) この曲でもすんなりとSARAHの歌声に聴き入ってしまう曲です。彼女の歌声との間にはコケティシュ(良い意味での)なサウンドとビートで展開されているのですが、逆にシリアスになり過ぎずに良いさじ加減なのです。
10曲目"True Intentions"(4:11) この曲は少し雰囲気をダークな方向に持って来た感じの曲ですね。エレクトロニカ・バラード(このような呼び方が存在するが不明ですが)と呼びたくなるような切なさと疲労感が漂うのです。
11曲目"Remorse"(15:38) アップライト・ピアノのゆっくりしたピアノの調べとゆったりと切なく歌うSARAHの歌声を象徴とした不協和音達が印的なオルタナティヴなスローな曲です。この曲が終了した後、約5分間のブランクに続いてSARAHのアコースティック・ギターによる弾き語りのヒドゥン・トラック"Long Time" が収録されています。
11曲歌詞付 数曲のギター・コード付豪華イラストブックレット US盤 (輸入盤) 収録時間:54分11秒 (SARAH・BLASKOの1番の魅力はその歌声とそのバックにある倦怠感を漂わす少し癖のあるメロディ群ではないでしょうか)'08年12月12日再更新


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写真  SARAH BLASKO / What The Sea Wants, The Sea Will Have
 ・2006 Dew Process/Universal Music Australia Pty Limited    DEW903001

ダーク・ポップなSARAHの歌声・・・

このアルバムは、オーストラリアのシドニーで活躍しているS.S.W.SARAH・BLASKOの3枚目(デビュー盤は '02年の6曲入インディーズ盤"Prelusive")のアルバムで、'06年10月21日に本国オーストラリアでリリースされたアルバムです。
このアルバムでの収録メンバーはSARAH・BLASKO:ヴォーカル/キーボード/ギター/ドラム・プログラム/プロデュース、ROBERT・F・CRANNY:ギター/ベース/キーボード/プロデュース、JEFF・DE・ARAUJO:ドラム/パーカッション、JIM・MOGINIE(Ex.MIDNIGHT OIL):キーボード/ギター/プロデュース、DAVID・SYMES:ベース、STÉPHANIE・ZARKA:ヴァイオリン、MICHELE・O’YOUNG:ヴァイオリン、DAVID・WICKS:ヴィオラ、ANDY・HINES:チェロ、ANDY・MEISEL:ダブル・ベース、MELAINE・VANDEN・BROEK:バスーン、KIRI・ERIWATA:バック・ヴォーカル、ELLE・KUIPER:バック・ヴォーカル、CHERIE・MATHIESON:バック・ヴォーカル、ANTONY・PICKARD:バック・ヴォーカル、JOHN・TUALA: バック・ヴォーカルのオーストラリア/ニュージーランド勢が参加しています。
尚、このアルバムにはジャケット替によるCD + DVD 2枚組限定盤も本国で '07年10月にリリースされています。

1曲目"For You"(5:02) 静寂の中から吐き出されるように流れる電子サウンドのイントロに続いて登場する少し擦れ気味のSARAHの歌声と殆んど起伏のないメロディによるアシッド感のある曲です。やはりSARAHの癖のあるストイックな音楽観を表現した取付き難い曲のようです。オーストラリアの女優/歌手のJESSICA・CHAPNIKがゲスト・ヴォーカルとして参加 しています。
2曲目"The Garden's End"(3:54) 荒らしたギターのサウンドの爪弾きとSARAHの歌声のみによるシンプルなイントロ部からドラム、ベースとバックに流れて行く曲です。吐息混じりの歌声からエモーショナルに歌い上げるSARAHの歌声に惹きつけられた自分に曲の終りには気が付くのです。
3曲目"{Explain}"(4:05) 3曲続けて本当に質感の違う曲の登場です。ヨーロッパの室内楽曲然としたメロディとサウンドによるしっとりと優雅なパートからいつものメランコリックな調べのダークなSARAHの世界に引き込まれて行くのです。
4曲目"Albatross"(3:24) またまたイントロからダークな雰囲気の曲の登場です。特徴的なドラムのリズムと沈んだ調べのストリングスが奏でるメランコリックなナンバーです。倦怠感と切なさ表現したSARAHの孤高な歌声で繰り広げられるのです。
5曲目"Planet New Year"(3:37) キャッチーなキーボードの調べが流れるイントロから聴き入る曲です。SARAHの歌声の合間から流れるJOHNNY・MARR風のギター・サウンドが心地好く斜めに流れて行きます。"へんてこ" なビデオも作られ、このアルバムからキラー・チューンとなっています。
6曲目"Amazing Things"(4:17) この曲もイントロの調べから"グイ" っと掴まれた曲の登場です。SARAHのメランコリックな歌声とROBERT・F・CRANNYのクライング・ギターのサウンドでの掛け合いが印象的なダーク・ポップな曲です。静まったイントロ部から感情を極力抑えたSARAHの統制のあるエモーショナルな流れを歌い上げる彼女のカリスマ性に魅せられます。
7曲目"Always On This Line"(4:10) 少しサウンドをカントリー・ポップ調に移して来た分かり易い曲調の曲の登場です。ROBERTのギター・サウンドとSARAHのソフトな歌声でのリフレインが心地好く流れる曲です。
8曲目"Woman By The Well"(3:53) アコースティック・ギターの爪弾きの合わせて歌うSARAHの弾き語りから始まる曲です。優しく曲を労わるように歌うSARAHの歌声のバックからROBERTの優しい歌声も登場します。
9曲目"Hammer"(4:27) この曲はドラムのJEFF・DE・ARAUJOのビートの運びが"渋く" 決まったオルタナティヴ・ロックらしい曲ですね。ギターにはROBERT、JIM・MOGINIE、オーストラリアのS.S.W.BEN・FLETCHERの3人が担当してご機嫌なギターのサウンドも聴かせるのです。バックで流れているサンプル音源のような雄叫びは、どうもSARAHの肉声のようです(スゴイ!)。
10曲目"Queen Of Apology"(3:32) この曲もイントロから乗りの良いリズムを刻むJEFFのビートが響いてきます。SARAHのオルガンをパーカッシヴに弾く調べとバックの優雅なチェロの調べとが対照的で面白いですね。
11曲目"Showstopper"(3:32) アップライト・ピアノのゆったりした演奏に乗せ歌うSARAHのピアノでのメランコリックな調べによる弾き語りです。途中よりミュージカル風のサウンドに展開されるゴージャスなバック・ヴォーカルが付けられたアレンジになっています。
12曲目"I Could Never Belong To You"(4:22) ROBERTのピアノの調べとストリングスの調べに乗せゆっくりと切なく歌うSARAHの歌声が流れるアルバムの終焉を告げる曲です。「愛の終り」について訥々と歌うSARAHなのです。
全12曲歌詞付 豪華イラストブックレット オーストラリア盤 (輸入盤) 収録時間:48分22秒 (オーストリア本国では非常に人気の高いSARAH、彼女の音楽が本格的に日本に紹介される日が近いことを実感します)'08年12月17日再更新


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写真  SARAH BLASKO / As Day Follows Night
 ・2009 Dew Process/Universal Music Australia Pty Ltd.    DEW9000175

ストックホルム・マジック・・・

このアルバムは、オーストラリアのシドニーで活躍しているSARAH・BLASKOの '09年7月10日に本国でリリースされた4枚目('02年の6曲入インディーズ盤[Prelusive]を含む)のアルバムです。
このアルバムの収録は、スウェーデンのストックホルムに出向き、プロデューサーにジャズ・ピアニストBJÖRN・YTTLING(ANNA・TERNHEIM)が担当しています。
参加しているミュージシャンは、SARAH・BLASKO:ヴォーカル/アコースティック・ギター/ピアノ/チター(Zither)、BJÖRN・YTTLING:ピアノ/アコースティック・ギター/パーカッション/ハンド・クラップス、FREDRIK・RUNDQVIST:ドラム、THOMAS・TJARNQVIST:ピアノ/アコースティック・ギター/バンジョー/ヴィブラフォン、お馴染みのPETER・FORSS(ODDJOB):ダブル・ベース、ERIC・ARVINDER:ヴァイオリン、ANDREAS・FORSMAN:ヴァイオリン、CHRISTPHER・ÖHMAN:ヴィオラ、LEO・SVENNON:チェロ、JOHN・ERIKSSON:パーカッション/ティンパニ、PER'RUSKTRÄSK'JOHANSSON(ODDJOB):サキソフォンなどストックホルムの有名ミュージシャンが参加しています。

DISC:1 収録時間:47分25秒
1曲目"Down On Love"(2:31) やはりイントロから北欧的な清らかさを感じさせるピアノの調べの数々が流れるサウンドとイノセントなSARAHの歌声によるシンプルでダークぽいスタイルのこの曲は、徹底的に派手さを除いた手法での収録を感じます。ただ、アルバムの1曲目に位置からする第一印象としては、少し取つき難さを人によって感じるのでは...。
2曲目"All I Want"(3:53) この曲の持つメランコリックさや冷めた感などは、ストックホルムに出向いて収録した独特の空虚感が上手く表現されているようですね。このアルバム・リリース前の4月に先行シングルとなった曲です。最初にビデオ化されています。
3曲目"Bird On A Wire"(3:14) ビート感や"バタバタ" サウンドは、BJÖRNのプロデュースANNA・TERNHEIM 3枚目アルバムのサウンドに非常に通じるところがありますね。淡々としたリズムの流れにダウンテンポさを表現したようです。
4曲目"Hold On My Heart"(4:03) 少しポップさを増してきた曲の登場ですね。クレジットの記載は無いのですが、テルミン風の特徴的なサウンドが非常に印象的です。
5曲目"We Won't Run"(4:00) この曲もドラムの特徴的な"バタバタ" としたドラムのビートとシンプルなバックのサウンドによる曲です。高域で掠れ気味でか細く聴こえるSARAHの歌声がセクシーさを感じさせるところがいいですね。
6曲目"Is My Baby Yours"(3:37) やっとギターらしいサウンドがメインなった曲の登場です。左右に配されたスパニッシュ・ギターの美しい調べに乗せてSARAHらしいリフレインを多用した歌声が響いてきます。
7曲目"Sleeper Awake"(6:18) 心地好いキーボードの調べと東洋的な弦楽器の調べを混ぜ合わせた感じのイントロ部分は、ヒーリング系のサウンドを感じさせます。次第にトーンを上げてゆく特徴的なベース・サキソフォンの太いサウンドは、北欧のベテランPER'RUSKTRÄSK'JOHANSSONの演奏です。
8曲目"No Turning Back"(4:02) この曲もアルバム購入前に"ぱっ" と聴いただけANNA・TERNHEIM '08年のアルバムのサウンドに近いものを感じましたね。このアルバムのライナーを初めて読んで同一プロデューサーと分り1人納得でした。この曲は、アルバム・リリースと同時にアニメでビデオが制作されています。
9曲目"Lost & Defeated"(3:34) この曲は、非常にSARAHのダイナミックなヴォーカルによる彼女の持ち味を感じさせる曲です。バックのリズムとサウンドの刻みに合わせて展開される歌声にSARAHのカリズマ性を感じさせます。
10曲目"Over & Over"(3:58) TALKING HEADS '85年の曲"Road To Nowhere" をアレンジした収録曲です。トロピカルなサウンドやひねり気味のメロディ・ラインは、やはりDAVID・BYRNEらしさを感じます。セルフで付けたコーラスなどSARAHのこの曲への思い入れを強く感じます。
11曲目"I Never Knew"(4:11) ダウンテンポ + R&Bって感じのレイド・バック・サウンドによるゆったりとした流れの曲です。アメリカの南西部のルーツ・サウンドの質感を感じさせるところもありそうです。
12曲目"Night & Day"(4:00) ナイロン弦ギターの爪弾きに合わせてゆったり歌うSARAHです。ストリングスの調べによってSARAHの歌声の孤高さを上手く表現したストックホルム・マジックを強く感じさせるのです。

DISC:2 収録時間:16分12秒
限定盤の2枚目は、SARAHのお気に入りの映画のサウンドトラックを、アップライト・ピアノの演奏での弾き語りで収録されています。
1曲目"Seems Like Old Time(From Annie Hall)"(2:28) WOODY・ALLEN監督 '77年[Annie Hall]での収録曲です。少し荒れたサウンドを聴かせるピアノの調べとゆったりしたSARAHの歌声が流れます。
2曲目"Something Good(From The Sound Of Music)"(3:19) ROBERT・WISE監督 '65年[The Sound Of Music]での収録曲です。この曲も前の曲の続きで収録されたような曲間をあまり感じさせない流れを感じます。
3曲目"Maybe This Time(From Cabaret)"(3:21) BOB・FORSS監督 '72年ミュージカル映画[Cabaret]での収録曲です。この限定盤での収録曲は、全体的にスローなアレンジで、シンプルなサウンドで収録されています。
4曲目"Out Here On My Own(From Fame)"(3:17) ALAN・PARKER監督 '80年ミュージカル映画[Fame]のアカデミー受賞曲です。この曲も多くのミュージシャンにカバーされている曲ですね。
5曲目"Xanadu(From Xanadu)"(3:45) ROBERT・GREENWALD監督 '80年ミュージカル映画[Xanadu]の大ヒット曲です。ご存じ同郷OLIVIA・NEWTON-JOHN(SARAHの母がOLIVIAの大ファンだったそうです) 作詞/作曲は、ELECTRIC LIGHT ORCHESTRAのJEFF・LYNNE。
歌詞無し クレジットのみのライナー付 2枚組限定盤 プラスチック製ハードスリーブ2重梱包 3折デジパック仕様 オーストラリア製 (輸入盤) (ジャケット写真は限定盤用黒色プラスチック製スリーブの外装の写真を掲載しています。スリーブを抜きますと通常盤と同一のカラー写真ジャケットとになっています)'09年8月3日再更新

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写真
(限定サイン入ライナー付きです)


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写真  SARAH BLASKO / I Awake
 ・2012 Dew Process/Universal Music Australia Pty Ltd.    DEW9000501

今回は自身でのプロデュース・・・

このアルバムは、オーストラリアのシドニー出身の人気S.S.W.SARAH・BLASKOの '12年10月26日に本国でリリースされた5枚目のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、SARAH・BLASKO:ヴォーカル/キーボード/ウクレレ/プロデュースの他、FREDRIK・KINBOM:ギター/ウクレレ、THOMAS・TJÄRNQVIST:キーボード、DAVID・SYMES(BOY & BEAR):ベース、FREDRIK・RUNDQVIST:ドラム、JOHN・ERIKSSON:パーカッション、STINA・HELLBERG(REBECKA・TÖRNQVIST):ハープ、NICHOLAS・WALES(ALTER BOY):ピアノ/ヴィオラ、THE BULGARIAN SYMPHONY ORCHESTRA:オーケストラ、THE SLAVEY FOLKLORE QUARTET:コーラス・ワークのスウェーデン、ブルガリアとオーストラリアのミュージシャン達が参加しています。 尚、今回のアルバムも収録は、スウェーデンのストックホルムで行われ、オーケストラとコーラスの収録は、ブルガリア国営ラジオ局のスタジオで行われています。

1曲目"I Awake"(3:27) いきなりアルバム・タイトル曲の登場です。イントロから打ち鳴らされる和太鼓に似たドラムのビートとその響きをバックに少し枯れ気味になったSARAHの歌声に比較的シンプルな構成の曲です。後半からはストリングや楽器類も多く投入されワイドな広がりを聴かせます。
2曲目"An Arrow"(3:22) この曲も重く厚いサウンドを聴かせるストリングスの調べがたっぷり響く曲です。哀愁のあるメロディに合わせこの曲でもその特徴的な掠れ気味の歌声を聴かせるSARAHです。
3曲目"Bury This"(3:07) ウクレレによるシンプルな爪弾きと中東音楽の影響を感じさせるエキゾチックな雰囲気を漂わせる曲です。多分、この曲を聴いたことのある人は、SARAHのヴォーカルのリフレインが強く耳に残るのではないでしょうか。
4曲目"God-Fearing"(4:33) 前作でも印象的だったドラムのビート音をオーバー気味に使った影響を引き摺る曲です。今作での収録は、ストックホルムの素材をブルガリアに運び東ヨーロッパの哀愁に漬け込み仕上げたような感じが漂います。
5曲目"All Of Me"(4:29) ダブル・ベースの重い弦の響きとギターの爪弾きが融合するこの曲も哀愁感の漂う曲です。この曲までじっと聴き入って感じたことは、彼女の出身オーストラリアの味わいは、一切感じられないヨーロッパ調の曲が多くセルフ・プロデュースで作り上げた今作は、インディペンデント時代やメジャーでのデビュー盤からずいぶんと遠くに来たようだと思います。
6曲目"New Country"(4:02) ゆったりと奏でられるピアノの調べによるオリエンタル調なメロディによるバンド・スタイルによる楽器構成による曲です。途中より登場するSTINA・HELLBERGの美しい調べや女性コーラスなどの歌声によって華麗なる展開を聴かせます。
7曲目"Here"(4:33) 曲のタイトルが比較的短い目の曲が多いこのアルバムですが、この曲もわずか"Here" とだけ名付けられたギターのFREDRIK・KINBOMとSARAHとの共作による曲です。この曲も抒情たっぷりなストリングの調べが映画音楽のシーンに合わせて流れていても良のではないでしょうか。今の彼女にとって曲のタイトルなんてあまり重要なことではないのかも。
8曲目"Illusory Light"(4:03) この曲を最初に聴いて感じたのは、AZTEC CAMERA後期のRODDY・FRAMEが東洋音楽からの影響にインスパイアされて作ったアルバムの曲に通じるところを感じました。この曲もオーケストラの重厚なサウンドが響きます。
9曲目"Fool"(3:28) ゆったりとしたビートを繰り出すドラムとこれまたゆったりと歌いながらその特徴的な歌声を聴かせるSARAHです。基本的にはR&Bの曲のようですが、この曲でもオーケストラが後半より登場します。
10曲目"Cast The Net"(3:52) スローな流れとピアノの調べが響く落ちつた雰囲気を感じる曲です。この曲もスウェーデンで活躍しているラップ・スティール・ギタリストFREDRIK・KINBOMとの共作となっています。
11曲目"An Oyster, A Pearl"(4:21) SARAHのピアノの弾き語り形式で収録されたシンプルなこの曲も落ち着いた雰囲気を醸し出すサウンドの曲です。いつもならこのような落着いた弾き語りトラックも辣腕プロデューサーの腕前に委ねガラリと雰囲気の違う作品へ仕上げしまうところですが、今回は、次の曲を控えての直球での収録にした意図を感じます。
12曲目"Not Yet"(3:23) この曲もドラムのビートが特徴的な響きを聴かせる曲となっています。淡々としたリズムの流れとあまりアグレッシヴな歌声を聴かせるSARAHではないのですが、この曲では少しだけ熱い歌声を聴かせるところがあるみたいです。
全12曲歌詞付 写真ブックレットジャケット止め 2折紙ジャケット仕様 オーストラリア製 (輸入盤) 収録時間:46分47秒 (過去のアルバムでは、SARAH単独プロデュースはなかったのですが、今回は単独プロデュースによる彼女の意気込みを直に感じます)'13年8月31日更新


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写真  SEA STORIES / Miller's Pond
 ・1990 INTERNATIONAL RECORD SYNDICATE    IRS-820361

当時国内盤が出ていたような・・・

このアルバムは、オーストラリアのメルボルンで '89〜'93年頃まで活躍していたインディー・ロック・バンドSEA STORIESの '90年4月3日にアメリカ(本国盤は12曲入り)でリリースされた2枚目のアルバムです。このアルバムよりI.R.S. Recordsと契約し、このアルバムを含み2枚のアルバムをリリースしています。
このアルバムでのSEA STORIESのメンバーは、SIMON・HONISETT:ヴォーカル/ギター、PENNY・HEWSON:ギター/ヴィオラ/キーボード/バック・ヴォーカル、JEREMY・HONISETT:ベース、ROBYN・CLARK:ドラムの4人組です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、PETER・CALDWELL:ハーモニカ、CRAIG・PILKINGTON (THE KILLJOYS):トランペット、JOE・RUBERTO:ピアノ/アコーディオンの地元ミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデュースは、地元メルボルンのインディーズ・バンドを手掛けていたMARK・WOODSとSEA STORIESの共同で行われています。

1曲目"For 1000 Years"(2:37) 南米アンデス地方の音楽の影響を強く感じさせる曲です。JOE・RUBERTOの哀愁漂うアコーディオンの調べに合わせて淡々と歌うSIMONの歌声が印象的でもあります。
2曲目"Still They Stand"(3:03) 同じくオーストラリア出身のバンドTHE GO-BETWEENSの持ち味と共通するプチ・ファンカ・ラティーナのサウンドを感じさせる曲です。ラテン系のトランペットの調べとJEREMY・HONISETTのベースの旋律が渋いですね。
3曲目"Always Feel Better"(3:06) 今度は、アコースティック・ギターのサウンドで繰り広げられる心地好い響きが漂う曲です。SIMONの歌声のバックに響く紅一点PENNY・HEWSONの歌声が美しく広がります。
4曲目"So Much More"(3:04) 今度は、そのPENNY・HEWSONのヴォーカル曲の登場です。少しイノセントさを感じさせる実直な歌声や凛とした彼女の奏でるピアノの調べもシンプルさを持って聴く者に響きます。
5曲目"The Immigrants"(5:15) イントロから響くサイケデリック感のあるPENNYのスライド・ギターの調べと恐怖感を煽るようなROBYN・CLARKのドラムのビートとそのビートにマッチしたSIMONの歌声が曲名"The Immigrants" (移民)の気持ちを象徴しているように思えます。
6曲目"In Memorium"(5:46) 一転して少しカントリー調のエコーを効かせたギターの調べを聴かせるスロー気味の曲登場です。ゆったりと歌うSIMONとそのバックでギターを爪弾くPENNYの素朴な響きがこれまたゆったりと響きます。
7曲目"Secret World"(3:30) SIMONのアコースティック・ギターの弾き語り形式から入るギター・サウンドに溢れた曲です。途中よりホーンのサウンドも登場しメンフィス辺りのサウンドも聴かせるような様変わりを感じさせます。
8曲目"The Same Path"(3:14) PENNYのヴィオラの調べが切なく響くフォーク・スタイルを底辺に持った曲です。昔話を言い伝えにしたトラディショナル音楽の要素も持ち合わせているような曲調も感じます。
9曲目"Backroads"(3:21) 手早く奏でられるギターのサウンドにハーモニカとスライド・ギターのサウンドが響きわたるアップテンポな曲です。粘っこい特徴的な歌声を聴かせるSIMONの歌声とバックのPENNYの清楚な歌声との対比が感じ好いですね。
10曲目"It's Alright If You Do"(2:41) さてアルバム最後の曲は、ゆったりと奏でられるギターの調べに合わせて落着いた歌声を聴かせるSIMONとPENNYのハーモニーです。前のアルバムでも終焉近くには非常にオーソドックスなサウンドの曲を収録していた事が印象に残っています。このアルバムでは、オルガンの響きが全面に流れるゴスペル調のCATHERINEのヴォーカル曲です。この曲でもCHRIS・SELIGMANのフレンチ・ホーンのサウンドがここぞとばかりに登場しますね。
歌詞無し LP盤 U.S./カナダ製 (輸入盤) 収録時間:35分37秒 (私の記憶では当時、このアルバムは、国内盤としてもリリースさえていたと思います。多分)'13年8月3日更新


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写真  SEATTLE FIX / First - EP
 ・2016 Seattle Fix   

重く響くドラムと軽やかなギター・・・

このアルバム(5曲EPダウンロード盤)は、オーストラリアのメルボルンで活躍しているオルタナティヴ・ロック・デュオSEATTLE FIXのデビュー・アルバムで '16年9月27日に本国でのダウンロードのみのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、OLIVIA・PUCHALSKI:ヴォーカル/ギター/ベース/キーボード/シンセサイザー、LUKE・BURNS:ドラム/プログラミングの2人(ライナー/クレジット無しの為、詳しい内容は不明)です。
'13年頃に地元にてギター、ベース、ドラム、ヴォーカル/ギターの4人組で活動していたのですが、この盤をリリースした際にこのデュオとなったもよう。

1曲目"Intro"(1:02) タイトル通り短いOLIVIAのスキャットとシンセサイザー、ギター、ドラムによるほぼインストゥルメンタルとなっています。曲の終りは、ぶった切るようになった形から次の曲へ入ります。
2曲目"Flare"(4:04) 前の曲のメロディとサウンドによる曲でOLIVIAの少しスモーキーなヴォーカルとLUKEの重くタイトなドラムのビートが印象的です。ライヴでのビデオもどうぞ。
3曲目"Dark Idea"(2:56) 80年代のエレクトロニカ・ミュージック然としたイントロのシンセサイザーのサウンドがレトロな曲です。シンセサイザー・ベースとLUKEのアグレッシヴなドラムのビートの絡み合いで曲が終焉するところは、意外と斬新さを感じましたね。
4曲目"Finally"(4:20) 電子ピアノかシンセサイザー・ギターのサウンドが心地好く響く曲です。エコーを効かせたOLIVIAのダークな歌声と爪弾かれるギターの細やかなリフと重いドラムのビートがこのデュオの魅力となっています。
5曲目"Funky"(4:35) この曲もギターのリフが心地好く流れる曲です。タイトで重いドラムのリズムと軽やかなギターのサウンドが非常に対照的で聴き入りますね。
歌詞無し (ダウンロード販売) 収録時間:16分58秒 (SEATTLE FIXは、現在2枚目のアルバムEP盤をリリースし、ライヴ活動中です)'17年10月28日更新


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写真  SEATTLE FIX / Teddy Bear
 ・2017 Seattle Fix   

OLIVIAとLUKEのサウンド融合・・・

このアルバム(5曲EPダウンロード盤)は、オーストラリアのメルボルンで活躍しているオルタナティヴ・ロック・デュオSEATTLE FIXの2枚目のアルバムで '17年9月23日に本国からのダウンロードによるリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、OLIVIA・PUCHALSKI:ヴォーカル/ギター/ベース/シンセサイザー、LUKE・BURNS:ドラムの2人(ダウンロードページでに記載による)です。
ハイスクール時代からソロとして音楽活動してOLIVIAと出会ったドラムのLUKE、ハイスクールに通う彼のバンド仲間たちへの参加を誘ってSEATTLE FIXがスタートしたとのこと。

1曲目"Wake Up"(7:26) 煌くようなサウンドを放つギターの調べがイントロから素晴らしい曲です。OLIVIAのヴォーカルが登場するまでEXPERIMENTAL ROCK BANDのような雰囲気を感じさせるインストゥルメンタルの心地好い響きです。
2曲目"Save Yourself"(4:18) ベースのサウンドに重きを置いたイントロから次第にギターとドラム、ヴォーカルと移行して行くメロディアスかつスローな曲です。また、多重で重ねられたギターのリフの揺らぎに耳を澄まそうとしましょう。
3曲目"Where I'd Rather Be"(3:14) 前のアルバムにもあった80年代のイギリスのニュー・ウェーヴ・ミュージック・バンドの持つギター・サウンドそっくりな煌びやかさが懐かしさを感じる曲です。OLIVIAの少し気怠さを持った歌声とバックでしっかりと叩かれるLUKEのドラムの融合はやはりこのデュオの魅力です。
4曲目"Broken"(4:22) 広い空間を感じさせるギターのエコーのサウンドがイントロから流れる堪らない曲です。シンセサイザー・ベースの重い盛り上がりとLUKEのドラムのリズムが本当に素晴らしく感じます。
5曲目"Out Of Reach"(5:03) スリリングさを感じさせるOLIVIAのギターのリフとリズミカルなLUKEのドラムのビートが圧巻な曲です。乗りの好さで聴く者をグイグイと惹きつける感が好いですね。
歌詞無し (ダウンロード販売) 収録時間:24分26秒 (この盤をリリース前に撮影されたSEATTLE FIXの模様は、YouTubeでどうぞ)'17年10月29日更新
2017年度ベスト5


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写真  SHANE NICHOLSON / It's A Movie
 ・2002 Virt Records/Warner Music Australia    VRT1006

ポストNEIL・FINNかな?・・・

このアルバムは、オーストラリア第3の都市ブリスベン活躍している新進気鋭のS.S.W.SHANE・NICHOLSONのデビュー・アルバムで、本国でのリリースは '02年9月6日となっています。尚、このアルバムは、シアトル州のVirt Recordsより '04年の1月13日にアメリカ向にリリースされたアルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、SHANE・NICHOLSON:ヴォーカル/ギター/キーボード/ハーモニカ/パーカッション/プログラミング/プロデュースの他、BILL・CHAMBERS:ラップ・スティール、PETER・LUSCOMBE:ドラム、BRAD・TAYLOR:ドラム/パーカッション、SUNIL・DE・SILVA:パーカッション、KASEY・CHAMBERS:ヴォーカルのオーストラリアのミュージシャン達です。
プロデュースはカントリー/ポップ系音楽のNASH・CHAMBERS(KASEY・CHAMBERS)とSHANEと共同で行われています。
現在、SHANEは奥さんでありNASH・CHAMBERSの2歳違いの妹KASEY・CHAMBERSとのコラボによるアルバム[Rattlin Bones]で本国にてゴールド・セールを樹立しています。

1曲目"The Best Day Of The Year"(3:28) 蝉の鳴き声に似たS.E.をイントロに配した出だしから次第にアコースティック・ギターのサウンドが流れる心地好い響きの曲です。少しNEIL・FINNの歌声に似たSHANEの高い目のキーとピュアな歌声が彼のギターの音色と一緒に届けられます。
2曲目"Nice To Be Here"(3:46) ギミックなキーボードのサウンドとメロディがご機嫌なイヤー・フレンドリーで覚えやすいメロディの曲の登場です。このアルバムから最初に気に入ったミドル・テンポのナンバーです。
3曲目"Keep It Together"(3:03) サウンドをカントリー調の少し移して来た曲です。バックで響くドラムのビートとペダル・スティールのロング・サスティーン気味のサウンドが心地好いのです。
4曲目"Let's Get Started"(4:06) 再びサウンドをエモ・ロック/オルタナティヴの方向の変化して来た曲です。本当にこの曲ではSHANEの歌声とドラムのビートは初期のCROWDED HOUSEのアルバムを聴いているような錯覚に陥ります。
5曲目"Designed To Fade"(5:00) SHANEのオーバーシュート気味の歌声をイントロに使ったカントリー/ポップな曲の登場です。バックにはツボを押さえた KASEY・CHAMBERSのカントリー調の歌声が頼もしいのです。またSHANEのギターも良いんです。
6曲目"It's A Movie"(3:36) イントロがいきなりSHANEの音楽についてのインタビューから始まる曲です。この曲も非常にCROWDED HOUSENEIL・FINNのサウンド・スタイルに近いものを感じさせます。
7曲目"Perfect"(3:19) 少し泥臭さを意識したアメリカン・テイストを感じる曲です。ペダル・スティールにハモンドのサウンドが流される分かりやすいスタイルの曲です。
8曲目"Day In The Sun"(3:39) コードの進行のいい味を出しているオルタナティヴ・ロックの登場です。SHANEの少しやけ気味の歌声と半音ずつメロディが下がっていくところが印象的ですね。
9曲目"Life On Mars"(4:19) 今度はSHANEのピアノでの弾き語りです。シンプルなサウンド・アレンジからSHANEのドラムのビートとストリングスを加えた美しいメロディが流れる曲です。
10曲目"I Wish I Was You(Sometimes)"(3:46) ギターのサウンドたっぷりエモ・ギター・ロックに曲の登場です。子供頃はドラムに夢中になっていたSHANEですが、次第にギターで自作の曲を歌うことに情熱を注いでいますが、ドラムのビートにはきっちりと彼の拘りを感じさせます。
11曲目"Satellite Song"(1:59) 2分足らずの小さな曲です。SHANEのアコースティック・ギターによる弾き語りです。少し切ない彼の歌声とギターの調べでこのアルバムそっと幕を閉じます。
全11曲歌詞付 写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:40分05秒 (日本ではまだまだ無名のSHANE・NICHOLSONですが、国内盤が制作され日本でも紹介される日も近いような気がします)'10年10月28日再更新


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写真  SHANE NICHOLSON / Faith And Science
 ・2007 Virt Records    VRT 1010

心地好いリズムと歌声・・・

このアルバムは、オーストラリアのブリスベンで活躍しているSHANE・NICHOLSONの2枚目のアルバムで、本国でのリリースは '06年5月22日になっています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、SHANE・NICHOLSON:ヴォーカル/ギター/キーボード/ベース/パーカッション/プログラミング/パーカッション/プロデュースの他、MARK・PUNCH:ギター、JIM・MOGINIE:ギター/キーボード、CLAYTON・DOLEY:キーボード、JEFF・McCORMACK:ベース、MIKE・MILLS:ベース、MITCH・FARMER:ドラム、IAN・JONES:ドラム、SUNIL・DE・SILVA:パーカッション/ラップ・スティール/12弦ギター/バック・ヴォーカル、KASEY・CHAMBERS:ヴォーカルのオーストラリアのミュージシャン達です。
尚、掲載のアルバムはアメリカのVirt Recordsより '07年6月26日にリリースされたものです。
プロデュースは、前作同様NASH・CHAMBERSとSHANEと共同で行われています。


1曲目"Safe And Sound"(3:51) 誰にでも好かれそうなメロディとサウンドによる覚え易い旋律による曲です。軽い乗りを与えるアメリカン・ロックのサウンドと透き通ったSHANEの歌声は心地好いです。
2曲目"Everybody Loves You Now"(3:20) サウンドを少しダーク・サイドに移して来たメランコリックなナンバーです。前作でも印象付けられたNEIL・FINN似の歌声を感じさせるSHANEの歌声とギターの調べです。
3曲目"Stolen Car"(4:44) SHANEの奥さんKASEY・CHAMBERSがバック・ヴォーカルに参加した曲の登場です。E-BOWによるギターのサウンドがアクセントとして流れるカントリー・ロック調のナンバーです。イギリスのBETH・ORTONも同名の曲を歌っていましたが、この曲はSHANEのオリジナル曲です。
4曲目"Set Me Up"(3:14) ピアノのサウンドを主体としたスローなナンバーです。切ないSHANEを聴かせる失恋をテーマにしたバラードも堪能させてくれます。
5曲目"I Know What You Need"(2:55) イントロのCLAYTON・DOLEY(NATHAN・LARSON,EUGENE "HIDEAWAY" BRIDGES)が弾くキーボードの調べから参ってしまった曲です。ビデオも作られてこのアルバムからキラー・チューンとなっています。リフレインを多用した分かり易いメロディを理屈抜きに楽しみましょう!
6曲目"All The Time In The World"(4:12) この曲もNEIL・FINNかCROWDED HOUSEのサウンド・イメージに近いものを感じさせます。アコースティック・ギターによるサウンドから次第にサウンドを膨らませながら展開させられています。
7曲目"I Can Change"(4:19) サンプル音源によるS.E.使ったイントロから入る美しいメロディとサウンドによるアコースティック・ナンバーです。エフェクターを使ったギターのサウンドが雰囲気もので最高に良いのです。再びKASEY・CHAMBERSがバック・ヴォーカルに参加し、このサウンドが次のアルバムに繋がったと推測されます。
8曲目"Always Be On Your Side"(2:47) 聴き易いカントリー・ロックの曲の登場です。恋人/友人の捧げる歌詞を綴った内容を"からっ" としたメロディとサウンドに乗せたライヴでも受けそうなナンバーです。
9曲目"Acrobat Ache"(3:39) SHANEがその美しい歌声を聴かせるミドル・テンポのナンバーです。この曲でもMARK・PUNCHのギター・ワークが素晴らしいのです。
10曲目"Big In Japan"(3:576) 面白いタイトルが付けられた曲の登場ですね。サウンドとメロディか非常にSTEELY DANの影響を受けていると推測されるナンバーです。歌詞通りSHANEが日本で受け入れられる日を心待ちにしたいものです。
11曲目"Tourist(Stand In One Place)"(4:27) SHANEがピアノの調べに乗せて歌うファンタスティクなサウンドとメロディによる曲です。サウンド・スタイルから先に記したNEIL・FINNやNEILの在籍したSPLIT ENZの影響を感じさせます。
12曲目"Home"(2:41) 厳かに弾き始められるアコースティック・ギターの調べに乗せ歌うSHANEの丁寧な歌声が響く弾き語りです。彼が旅をして来たと思われる所が歌詞の織り交ぜながらしっとりと流れて行きます。
全12曲歌詞付 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:44分10秒 (ソロとしての活動は、このアルバムをもって少し休止中のSHANEですが、'08年のKASEY・CHAMBERSとのアルバムは、本国で最大のヒットとなっています)'10年10月28日再更新


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写真  SHE'S SO RAD / Tango
 ・2015 From The Crate Records,    FTCD14

「彼女はとっても素敵」と言う名のバンド・・・

このアルバムは、ニュージーランドのオークランドで活躍しているインディー・ロック・バンドSHE'S SO RADの '15年5月15日に本国でリリースされた2枚目のアルバムで、手書きのシリアル番号記載の限定盤です。
SHE'S SO RADのメンバーは、JEREMY・TOY:ヴォーカル/ギター/シンセサイザー/ベース/ドラム/ドラム・プログラミング/プロデュース、ANJI・SAMI:ヴォーカル/ギター/キーボード/シンセサイザー、PHIL・HADFIELD:ベース、JOHN・PARKER:ドラムの4人組(JEREMYとANJIとのデュオとの紹介記事がありますが '11年8月結成時では4人組)です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・DALLAS:ラップ/ヴォーカル、LEWIS・McCALLUM:クラリネット/フルート/サックス、DYLAN・WOOD:シンセサイザーのニュージーランドのミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Levels"(3:39) アルバム・リリース前のほぼ1年前の '14年4月にYouTubeにニュージーランドのプロ・スケートボーダーCHRISTIAN・LOWのライディング・シーンを使ったビデオが公開されている乗りの好い曲です。
2曲目"Cool It"(3:24) この曲もYouTubeにて '14年11月に先に紹介されている曲です。ANJIがメイン・ヴォーカルを務めるスローな流れに少し荒らしたインパクトのあるサウンドの響きがクールです。
3曲目"Better Off On Your Own"(4:23) サンプル音源のイントロをちょっと聴いた時から非常に気に入った曲です。このイントロの煌めきさが大好きなPREFAB SPROUTの雰囲気と共通するところを強く感じています。
4曲目"Say The Word(feat. David Dallas)"(3:26) サイケデリック感のあるサウンドの揺らぎとドラム・マシーンで淡々としたリズムにニュージーランドで人気DJ/ラッパーDAVID・DALLASのラップが被さって来ます。
5曲目"War"(4:11) イントロのこの澄んだ響きがナッシュヴィルで活躍しているHAMMOCKにちょっと似た感じの曲です。ヴォーカルが入る頃には乗りの好いギター・サウンドにJEREMYとANJIとのハーモニー通り過ぎて行きます。
6曲目"Reason"(4:38) 穏やかな出だしを感じさせるキーボードの調べと訥々と歌いANJIの歌声が耳に残る曲です。メランコリックなアコーディオン風のサウンドとは対照的にキビキビと打ち鳴らされるドラムのビートが印象的です。
7曲目"Away"(2:53) オルタナティヴなサウンドを振り撒くベースとギターの調べに合わせて歌う斜に構えたANJIの歌声が渋い曲です。この曲でのドラムのビートは、前の曲と違って怠惰さを感じさせる持ち味となっています。
8曲目"Confetti"(3:54) この曲もアルバム・リリース前の '12年5月にYouTubeで紹介されている比較的古い曲です。'11年のデビュー・アルバム[In Circles] のシューゲイズさからドリーム・ポップ色へサウンドを移行したこのドリーム・ポップさが堪りませんね。
9曲目"Kick Out Of Life"(4:13) ANJIとJEREMYとがヴォーカルを分け合う曲の登場です。バックに荒れたサウンド群を響かせながら流れる趣向は、2曲目"Cool It" と同一線上にあると思います。
10曲目"Sewn Up Sunrise"(4:35) 何だかこの曲のリズムは嵌りますね。ニュージーランド/オーストラリアの大先輩バンドの捻くれたリズム/メロディが一貫して継承されたサイケデリック感や後半からの登場するギター・ソロが非常に感じ好いのです。
ここからBandcampからCDを購入した場合のダウンロード特典曲です。
11曲目"Better Off On Your Own(Leonard Charles Demo Version)"(4:16) JEREMYのサイドプロジェクトであるLEONARD・CHARLES名義デモの未収録曲(未発売曲)です。イントロ部分、ヴォーカル部分とオリジナル曲とかなり違ったレアトラックのようです。
歌詞無し 袋形ライナー 紙ジャケット仕様 ダウンロード特典付 ギターピック2枚付 シリアル番号付450枚限定盤 ニュージーランド製 (輸入盤) 収録時間:39分16秒 (メンバー全員が他のバンドと掛け持ちのこのSHE'S SO RAD、不定期ながら完成度の高いアルバムをリリースしているもよう)'15年6月5日更新
2015年度ベスト5


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写真  SONNY SOUTHON / All The Colors
 ・1998 AVEX Inc.    CTCR-19001

JEFF・LORBERのサウンドとSONNYの歌声の融合・・・

このアルバムは、ニュージーランド出身で、SHAKATAKのヨーロッパ・ツアーのパック・コーラスの経験のある SONNY・SOUTHONの2枚目のアルバムで '98年4月22日に国内でのリリースです。プロデューサーは、前作で繋がりの有ったフュージョン畑のJEFF・LORBERで録音は、L.A.行われています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、SONNY・SOUTHON:ヴォーカルの他、JEFF・LORBER:キーボード/ギター/プログラミング/プロデュース、MARLON・McCLAIN:ギター、MICHAEL・LANDAU:ギター、PAUL・PESCO:ギター、NATHANIEL・PHILLIPS:ベース、PINO・PALLADINO:ベース、JOHN・ROBINSON:ドラム、JOEL・TAYLOR:ドラム、LENNY・CASTRO:コンガ、ERIC・BENÉT:ヴォーカルの有名ミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Real Love"(4:28) 重いサウンドのシンセサイザー・ベースとは対照的なSONNYの透明な美しいヴォーカルとエモーショナルなサウンド。バック・ヴォーカルはERIC・BENET,ギターMICHAEL・LANDAUです。
2曲目"Whatever It Takes"(4:12) JEFF・LORBERらしいタイトで乗りの良いリズムに乗せラップ風でのイントロです。この曲の共作者は、日本でも非常に人気のあるS.S.W.STEVE・KIPNERです。尚、カナダのRON・SEXSMITHの同名の曲と別物です。
3曲目"Be Mine"(4:15) お決まりの3曲目はしっとりしたバラードです。この曲はSONNYの作詞/作曲です。
4曲目"Hey DJ"(3:50) JEFF・LORBERとの共作です。アシッド・ロックのリズムに乗せSONNYの中域から高域に美しく伸びる歌声の曲でドラムはJOEL・TAYLORが担当しています。
5曲目"I Think It's Mine"(4:53) 全編に渡ってバック・ヴォーカルのERIC・BENÉTの歌声が"渋く" 決まる曲です。コンテポラリー・ダンサブル・ミュージック?って感じ。
6曲目"All The Colors"(4:30) 有色人種の事を題材にした曲らしいのですが、重い内容では無く好きな男性に想いを馳せる歌詞の内容です。
7曲目"You Think You're So Cool"(4:27) MICHAEL・LANDAUの美しい音色のギターを大きく取上げた曲でSONNYの歌声がSARAH・McLACHLAN風に聴こえます。
8曲目"I Keep Running"(4:28) ゴスペル風のイントロからコンテポラリーロックへ移行する曲でSONNYのアダルトなヴォーカルを聴かせる1曲となっています。
9曲目"Fly Away"(4:23) 乗りの良いポップな曲です。エモーシナルでシルキーなSONNY歌声を聴かせてくれます。
10曲目"Desert Rain"(4:35) ギターポップ的な曲です。SONNYとSTEVE・KIPNER、JEFF・LORBERとの共作です。ロード・ムービーの挿入歌のようなサウンドと歌詞の内容でしょうか。
11曲目"Faith Is Leading Me"(4:51) SONNYのアカペラから入るゴスペル・スタイルの曲でバック・ヴォーカルのERIC・BENETがしっかりと彼女をサポートしています。
12曲目"I Think It's Time Extended *Kadomatsu* Mix"(6:28) ERIC・BENÉTの美しいアカペラから入る6分26秒におよぶ角松敏生氏エクステンデッド・ミックスです。
11曲歌詞/訳詞付 28ページ物写真ブックレット (国内盤) 収録時間:55分17秒 (ミュージシャンの父を持つ才能豊かなSONNY・SOUTHONですが、その後の彼女活動?)'10年10月29日再更新


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写真  SPLIT ENZ / True Colours
 ・1980 A&M Records, Inc.    A&M SP-3235

ヴォーカルとインストゥルメンタルを組み合わせた秀作・・・

このアルバムは、ニュージーランドで結成され活動の拠点をオーストラリア/イギリスに移していたSPLIT ENZ '80年6月25日に本国でリリースの彼らの5枚目のアルバムです。当時のU.S.アルバム・チャートで40位まで上がりました。
このアルバム収録時でのSPLIT ENZのメンバーは、TIM・FINN:ヴォーカル、NEIL・FINN:ヴォーカル/ギター、EDDIE・RAYNER:キーボード、NOEL・CROMBIE:パーカッション、MALCOLM・GREEN:ドラム、NIGEL・GRIGGS:ベースの6人組みです。
尚、プロデュースは、ERIC・JOHNSON、BELINDA・CARLISLEなどのアルバムを手掛けたイギリス人DAVID・TICKLEが担当しています。

1曲目"I Got You"(3:24) NEILのヴォーカルでシンプルなドラムとEDDIE・RAYNERのハモンドの演奏による曲で、当時のヒット曲です。
2曲目"Shark Attack"(2:52) TIMの曲でパンク・ミュージックを取入れたような曲です。
3曲目"What's The Matter With You"(3:02) 当時のブリティッシュ・ポップのバンドが好んで演奏していたハモンドのサウンドを取り入れたポップな曲です。
4曲目"Double Happy"(3:15) EDDIE・RAYNERの曲でインストゥルメンタルです。スピード感のあるドラムとベースのエレクトロビートロックです。
5曲目"I Wouldn't Dream Of It"(3:14) TIMのヴォーカルで大変凝ったアレンジになっています。
6曲目"I Hope I Never"(4:26) TIM作曲でピアノによる綺麗な曲彼のヴォーカルが心に響きます。
7曲目"Nobody Takes Me Seriously"(3:24) TIMのヴォーカルにEDDIEのハモンドでの間奏が素晴らしい。
8曲目"Missing Person"(3:32) NEILらしい曲で爽やかなギターサウンドに彼のヴォーカルも若々しい。
9曲目"Poor Boy"(3:19) 小刻みなギターのカッティングにTIMのヴォーカルが良く響く。現在のTIM自身も良くセルフ・カバーするお気に入りの曲で、私もよく聴く好きな曲です。
10曲目"How Can I Resist Her"(3:26) ギター・サウンドを主体としたTIMの曲です。
11曲目"The Choral Sea"(4:29) メンバー全員での作曲でスタジオでのセッションを録音したような感じでインストゥルメンタルです。
歌詞無し LP盤 (輸入盤) 収録時間:38分23秒 (SPLIT ENZの活動中期の作品でグループによる演奏の質の高さと各人の音楽の方向性がはっきりとして来た作品です)'10年10月29日再更新


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写真  SPLIT ENZ / Conflicting Emotions
 ・1983 A&M Records Inc.    AMLX- 64963

TIM・FINNにとってはSPLIT ENZ在籍最後・・・

SPLIT ENZ 8枚目のアルバムで、'83年11月のリリースです。'72年のSPLIT ENDS 時代から活動していたTIM・FINNにとっては、SPLIT ENZ在籍最後になるアルバムです。
このアルバム収録時でのSPLIT ENZのメンバーは、TIM・FINN:ヴォーカル/ピアノ、NEIL・FINN:ヴォーカル/ギター/ピアノ、EDDIE・RAYNER:キーボード/マシーン、NOEL・CROMBIE:ドラム/パーカッション、NIGEL・GRIGGS:ベースの5人組みです。
尚、プロデュースは、PHIL・COLLINSのアルバムでグラミーを受賞したイギリス人プロデューサーHUGH・PADGHAMとキーボードのEDDIE・RAYNERとの共同にて行われています。

1曲目"Stait(Strait) Old Line"(4:00) ギターとキーボードのジャズ風にスイングするリズムにNEILのヴォーカルがシャウトする洒落た楽曲です。
2曲目"Bullet Brain And Cactus Head"(3:55) テクノのサウンドとシュールな歌詞による曲で、息をもつかぬNEILのヴォーカルが圧巻です。
3曲目"Message To My Girl"(4:02) '88年のCROWDED HOUSE初来日時のコンサートで、この曲のタイトルをNEIL向って叫んでいたら(勿論NEILのトークを邪魔しない程度に)NEILがギター1本でENZ時代のこの曲含む数曲をメドレーで弾いてくれたので当時、大変感動しました。(今から思うと日本のファンの為に多分、プログラムに入っていたのでしょうネ)やっぱり、この曲は、何度聴いても名曲だと思います。
4曲目"Working Up An Appetite"(4:05) ドラムのビートが印象的なTIMの曲です。
5曲目"Our Day"(4:54) ストレートなポップ・チューンです。
6曲目"No Mischief"(4:14) 複雑なリズムとエレクトリックを多用した凝った曲です。
7曲目"The Devil You Know"(3:34) 今のNEILの楽曲に通じるメロディアスなポップに抽象的な歌詞です。
8曲目"Wake Up Every Night"(4:45) TIMのストレートなロックです。EDDIE・RAYNERのキーボードが効果的に配されています。
9曲目"Conflicting Emotions"(4:31) TIMの曲です。この曲も大変凝った作りになっています。
10曲目"Bon Voyage"(4:02) TIMの高音のヴォーカルの美くしさが心に残る秀作で、TIM自身がこのグループを離れる挨拶のように聴こえます。
歌詞無し LP盤 UK製 (輸入盤) 収録時間:40分02秒 (ジャッケットのイラストは、メンバーの手によります。今聴いても全然古臭さを感じさせないアルバムです)'10年10月29日再更新


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写真  STELLAR* / Magic Line
 ・2001 Sony Music Entertainment (New Zealand) Limited    EPIC 5049742000

本国では超人気バンド・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているSTELLAR*の2枚目のアルバムです。本国でのリリースは、'01年10月21日大手Sony Music(New Zealand)より配給されています。
STELLAR*のメンバーは、BOH・RUNGA:ヴォーカル/ギター、ANDREW・MACLAREN:ドラム/キーボード/プログラミング、CHRIS・VAN・DE・GEER:ギター、KURT・SHANKS:ベースの4人組です。プロデュースは、TOM・BAILEY(THOMPSON TWINS)とSTELLAR*の共同となっており、TOM自身キーボードにて収録に参加しています。
尚、このSTELLAR*は本国では超人気バンドで、既にこのアルバムから4曲もビデオ・クリップが制作されています。

1曲目"Are You Waiting"(3:50) デビュー・アルバムでの自由奔放なパンク・サウンドをさらにブラッシュ・アップしたエモ・ロックな響きを持った曲です。バンドとしてのサウンドもまとまり、ドラム/ベース/ギター/ヴォーカルの持ち味がよりクリアにまた調和した内容になっています。
2曲目"All It Takes"(3:48) この曲も前作のサウンドの延長線に位置するハード・ロック寄りのサウンドの曲です。やはりBOHの歌声は妹BICと違ったパワフルで一癖も二癖もあるヴォーカルである事を認識させるに十二分なエモーショナルな曲です。
3曲目"Taken"(3:27) やはり3曲目は変化球で攻めてきたエレクトロニカのサウンドを隠し味に使ったミドル・テンポのナンバーです。この曲ではBOHの妖艶な歌声をメインとして流されています。
4曲目"Star"(4:00) 再びハードなサウンドのロックの登場です。ANDREW・MACLARENの重いドラムのビートとCHRIS・VAN・DE・GEERのエッジの立ったギターのサウンドで聴く者を一気に畳み掛ける分厚いサウンドによるライヴでのキラー・チューンでしょう。
5曲目"Lightspeed"(3:45) メランコリックなメロディと切ないギターのサウンドによるミドル・テンポのナンバーです。ハードな曲以外でもBOHの魅力的なソウルフルでエモーショナルな歌声を聴かせます。この曲でもバックで流れるCHRISのギターのサウンドが非常に美しいのです。
6曲目"Imperfect"(3:18) アルバムの後半に入って再び登場した重いビートとハードなサウンドによるロック/ロックとした曲です。KURT・SHANKSの重いエモ・サウンドを発するベースに絡ませたエモーショナルなBOHの歌声が脳天まで響きます。
7曲目"Crazy"(4:08) 特徴的なドラムのビートを繰り出すANDREWに捧げるように流れるCHRISの心地好い響きによるギターのサウンドが印象に残る曲です。このサウンドは次作3枚目に引き継がれているようです。
8曲目"Sorry"(3:41) アップ・テンポなドラムのビートとエモ・ギターのサウンドによるアグレッシヴ・グルーヴを非常に感じさせるナンバーでドラムのビートは本当素晴らしいのです。
9曲目"Magic Line"(5:13) ブラック・ミュージックからのソウルフルな影響を感じさせるファンクなミドル・テンポのナンバーです。サビの部分では、よりアグレッシヴにとりハードに奏でられています。
10曲目"If I Could"(3:31) 非常に美しいメロディとサウンドによる曲です。この曲では目を閉じてBOHの歌声を注意深く聴いていると、不思議な事にBOHの妹BICの歌声に非常に似た清楚で美しい響きと溜めを取った歌い方までも似ているのです。
11曲目"One More Day"(4:05) イントロから響くハイ・フレットでのベース・ソロでノック・アウトされた曲です。乗りの良いビートとギターのサウンドも素晴らしいドリヴン・グルーヴ(driven groove)を感じさせます。また、タイトなドラムのビートに乗せたBOHの挑発的なヴォーカルが繰り広げられるエモ・ギター・ロックなナンバーです。
12曲目"Everything(Hidden Truck)"(3:15) 前の曲が終わった後、約4分の長いブランクから突如登場するキーボードのサウンドを中心としたメランコリックで幻想的な響きによる3分少々のヒドゥン・トラックが収録されています。
全11曲歌詞付 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:50分05秒(約4分の長いブランク含む) (まだまだ日本では知名度の低いSTELLAR*ですが、何か少しのきっかけさえ有れば日本でもブレークしそうなのですが...)'10年10月30日再更新


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写真  STELLAR* / Something Like Strangers
 ・2006 SONY MUSIC ENTERTAINMENT(NEW ZEALAND)LTD.    82876895072

再始動したSTELLAR*・・・

'01年の2枚目のアルバムより暫くニュージーランドの音楽活動より離れていたBOH・RUNGAが、5年ぶりにロス・アンゼルスからN.Z.に帰って来て活動を再開したSTELLAR*3枚目のアルバムで、本国でのリリースは '06年8月28日です。
メイン・ヴォーカリストのBOH・RUNGAの名前を見てピーンと来た人は、熱心なニュージーランド・ミュージック(KIWI MUSIC)のファンでしょう。
BOHは、日本でも人気の高いBIC・RUNGAの一番上の姉で、ミュージシャンとして活動しているRUNGA 3姉妹は、歌手だった母の才能を受け継いだようです。
尚、STELLAR*は、BOH・RUNGA:ヴォーカル/ギター/キーボード、ANDREW・MACLAREN:ドラム/プログラミング/キーボード/パーカッション、CHRIS・VAN・DE・GEER:ギター、KURT・SHANKS:ベース/ギターの4人組です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TOM・BAILEY(THOMPSON TWINS):ギター/キーボード/ベース/ドブロ・ギター/パーカッション/アレンジ/プロデュース、STEVEY・G:キーボード、ANDY・LOVEGROVE(BREAKS CO-OP):ヴォーカル、NAT・ROSE:バック・ヴォーカルのニュージーランドのミュージシャン達です。
尚、プロデュースは、前作同様STELLAR*のメンバーとTOM・BAILEYと共同にて行われています。

1曲目"Beautiful"(3:39) イントロのサウンドとBOHのヴォーカルに"ぐっと" 捕まれた曲です。妹BICより妖艶なBOHの歌声によるミドル・テンポのロックの曲です。
2曲目"Whiplash"(3:46) 少しテンポを上げてきたライト感覚なソフト・ロックでしょうか。5年間のブランクを感じさせないバンド・メンバーとの息の合った演奏と収録です。
3曲目"Miracles"(4:14) アシッド感を持たせたダーク・ポップな曲です。低く唸るベースのサウンドと対照に煌びやかに響かせたギターのサウンドによる聴き応えのある曲です。
4曲目"For A While"(2:58) 過去のアルバムにはあまり収録されていない感じの女性S.S.W.が好んで書いて歌うカントリー・ロック調のデュエット曲です。デュエットはイギリスのS.S.W.ANDY・LOVEGROVEで、ANDYは '90年始め頃よりS.S.W./エンジニア/バック・ヴォーカリストとして活躍しています。ANDY自身もN.Z.ミュージック・シーンに影響され、'08年にリリース予定の彼のアルバムには嬉しいことにGOLDENHORSEのメンバーも参加しています。
5曲目"What Your Heart Don't Know"(3:28) アコースティック・ギターのサウンドをイントロに配したメロディアス・ロックの登場です。切なさを表した時折裏返るBOHの歌声とエモーショナルでギミックなギターのサウンドが堪らない曲です。
6曲目"Take A Girl"(3:41) アメリカの南部スワンプ・ロックのサウンドを思い起こさせるアコースティック・スライド・ギターのサウンドによる曲です。ロス・アンゼルスでS.S.W.として活動してきた事から影響を受けたのでしょうか。但し、サビの部分はオルタナ系のハードなサウンドになっています。
7曲目"High"(3:58) 妹BICの曲のサウンドに似たゆったりと流れるピュアなメロディとBIC歌声より少し大人びたBOHの正統派ヴォーカリストとしてその喉を聴かせるスローな曲です。
8曲目"Everybody"(4:01) ギミックなメロディと低くうなるベースのサウンドによる曲です。エモーショナルなBOHの歌声とバックのサウンドの押し寄せるリズムカルな波を感じさせるミドル・テンポの乗り良いナンバーです。
9曲目"Life"(3:36) BOHの作詞/作曲によるゆったり流れるノスタルジックさを感じさせるメランコリックなサウンドとメロディでの曲です。ため息混じりにBOHの私的な日常を歌にしています。
10曲目"7 Miles High"(2:51) メランコリックに歌い上げるBOHの歌声が魅力的な曲です。美しいメロディによる哀愁のバラードまで聴かせるBOHのヴォーカリストとしての技量を垣間見せる曲です。デビュー当時はビジュアル・パンク系のヴォーカル・スタイルでインパクトを与えていた彼女ですが、歌唱力は相当のものだったのですね。
11曲目"Sparkle"(4:21) この曲は打ち込みとギターのサウンドが爽やかに響く曲です。ロックの女性ヴォーカリストとしてのなかなかの乗りで聴かせるBOHの歌声です。ライヴで目の前で聴いてみたくさせる曲と表現したら 良いでしょうか。
全11曲歌詞付 写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:40分39秒 (デビュー盤と2枚目のアルバムはパンク/エレクトロニカなサウンドのアルバムでしたが、このアルバムはオルタナ系ギター・ロックとソフトなロックの私好みのサウンドの曲が多く収録されています)'10年10月30日再更新


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写真  TAXIRIDE / Imaginate
 ・1999 Sire Records Group Inc.    31056-2

みなぎる若さと素晴らしいハーモニー・・・

このアルバムは、オーストラリアから登場した元気一杯の若者達TAXIRIDEの '99年のファースト・アルバムです。本国でのリリースは、'99年10月18日ですが、アメリカから先にデビューした為、本アメリカ盤は、'99年6月1日にリリースされています。
TAXIRIDEのメンバーは、TIM・WATSON:ヴォーカル/マルチ・インスツゥルメンツ、JASON・SINGH:ヴォーカル、TIM・WILD:ヴォーカル、DANNY・HALL:ヴォーカルの4人組です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、GREG・LEISZ:ギター/スライド・ギター、ROBBIE・BUCHANAN(Ex.MAXUS):ベース/ピアノ、JON・BRION:チャンバリン、JERRY・HEY:トランペット、BRAD・WARNAAR:フレンチ・ホーン、JACK・JOSEPH・PUIG:チャンバリン、RICKI・RAE:ドラム、DANIEL・CHASE:プログラミング、LENNY・CASTRO:パーカッション、LISA・HARBOR:ヴィオラ、KATHERINE・HARBOR:チェロのアメリカ勢のベテラン達が多く参加しています。
尚、プロデュースは、超売れっ子JACK・JOSEPH・PUIG(JOHN・MAYER,GREEN DAY)とPETER・DACYが担当しています。

1曲目"Can You Feel"(3:17) アコースティック・ギターの調べとハーモニーを基調としていますが凝ったアレンジです。
2曲目"Get Set"(3:13) 力強いメロディにエレクトリック・シタール・ギターの組み合わせが面白いです。
3曲目"Everywhere You Go"(3:37) バックのコーラスの付け方は往年のウエスト・コースト・ロックに近い形です。
4曲目"72HR Daze"(4:50) AAAフォーマットにランクされそうな曲で随所にブリティッシュの香りもします。
5曲目"Rocketship"(3:40) イントロから聴かせるメロディとヴォーカルですキャッチーなメロディも爽やかです。
6曲目"Let Me Die Young"(4:26) 静かな曲も大いに聴かせます、殆どの曲に携わっているTIM・WILDの作詞/作曲です。
7曲目"Rachael"(3:00) リッケンバッカーと12弦ギターのサウンドを効かせた爽やかな曲です。
8曲目"Ice Cream"(3:29) パワー・ポップでこの曲も随所にブリティッシュ風のアレンジが施されています。そう言えば、カナダの有名女性S.S.W.も同名の曲がありましたね。
9曲目"Let's Spend The Night"(2:45) どこかHARRY・NILSSONの作品が見え隠れするようなサウンドの曲です。
10曲目"Nothing In This World"(3:27) 若々しさを強烈にアピールする曲です。この曲もハーモニーで聴かせます。
11曲目"Counting Down The Days"(2:41) ピアノの調べに乗せDAN・HALLが歌います。彼のヴォーカルも良いですね。
12曲目"Back Again" ギター1本に全員のコーラスでハーモニーが最高です。
全12曲歌詞付 写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:39分46秒 (上手い!確かに上手いCS&Nの再来と言われるだけあって確かにギターのサウンドとハーモニーが最高です。しかし、次のアルバムからベース担当のDANNY・HALLが抜けたのが非常に残念です)'10年10月30日再更新


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写真  TIM FINN / Escapade
 ・1983 Capitol Records, Inc.    CDP7 48735 2

TIM FINNの記念すべきファースト・アルバム・・・

このアルバムは、SPLIT ENZを抜けソロ活動開始したTIM・FINNの記念すべきファースト・アルバムで、オリジナル盤は、'83年にリリースされています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TIM・FINN:ヴォーカル/ピアノの他、RICKY・FATAAR:ドラム/パーカッション/キーボード/バック・ヴォーカル/プロデュース、CHRIS・HAIG:ベース、SAM・McNALLY:シンセサイザー、MARK・MOFFATT:ギター/プロデュース、AMANDA・VINCENT:シンセサイザー、WILBUR・WILDE:サックス、JOE・CAMILLERI:サックス、PETER・CROSS:トランペット、VINCE・GILL:マンドリン、VENETTA・FIELDS:バック・ヴォーカル、1,5,7曲にピアノまたはキーボードで故RICHARD・TEE (STUFF)が参加しています。

1曲目"Fraction Too Much Friction"(4:14) 軽いレゲエのリズムが心地好い曲です。
2曲目"Staring At The Embers"(3:05) エレクトリック・ポップのサウンドで、早いテンポの曲です。TIMの若さ溢れる歌声とパワーを非常に感じる曲です。
3曲目"Through The Years"(3:50) ギターを主体とした聴きやすい曲でバック・ヴォーカルにVINETTA・FIELDSが参加しています。
4曲目"Not For Nothing"(3:28) マンドリンが印象的で綺麗なメロディの曲です。
5曲目"In A Minor Key"(3:46) ピアノのサウンドを基調した曲にシンセサイザーを取入れたバラードです。
6曲目"Made My Day"(3:25) 明るく爽やかなポップ・ロックで、ゴスペルなどの教会音楽からの影響を強く感じます。
7曲目"Wait And See"(4:01) 心地よいギターのカッティングサウンドと綺麗なメロディを奏でるキーボードの間奏は流石です。
8曲目"Below The Belt"(4:20) ファンキーなリズムに乗せTIMが歌います。
9曲目"I Only Want To Know"(4:05) エレクトリックポップでSPLIT ENZ風の曲です。
10曲目"Growing Pains"(3:02) 童話のテーマ曲のように楽しいポップな曲で、ブリティッシュのポップさを非常に感じる曲です。
全10曲歌詞/訳詞付 (国内盤) 収録時間:36分30秒 (海外で数回CD化されていますので、曲目は国内盤と違っている可能性があります)'10年11月1日再更新


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写真  TIM FINN / Big Canoe
 ・1986 Virgin Records    2-90879

弟NEIL・FINNと合わせて聴いて下さい・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているTIM・FINNの2枚目ソロ・アルバム '85年の盤にボーナス・トラック(2曲)を加え、翌年 '86年に再リリースされた[BIG CANOE]です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TIM・FINN:ヴォーカル/キーボードの他、JON・McLOUGHLIN:ギター、PHIL・JUDD:シータル・ギター/ギター・シンセサイザー/ブラス・アレンジ、STEVE・GREETHAM:ベース、PAUL・WICKENS:キーボード、DANNY・SCHOGGER:キーボード、GEOFF・DUGMORE:ドラム/パーカッション/ヴォイス、PANDIT・DINESH:タブラ/インディアン・パーカッション、DANNY・CUMMINGS:コンガ、ANNE・DUDLEY:ストリング・アレンジ、SKAILA・KANGA:ハープ、GARY・BARNACLE:サックス、LUKE・TUNNEY:トランペット、SIMON・GARDNER:トランペット、PETE・TOMS:トロンボーン、NORMA・LEWIS:バック・ヴォーカル、WENDY・HARRIS:バック・ヴォーカル、MARK・McGANN:バック・ヴォーカルのニュージーランドとイギリスのミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデュースは、MIKE・RUTHERFORDやINXSのアルバムを手掛けたNICK・LAUNAYが担当しています。

1曲目"Spiritual Hunger"(4:35) 幻想的なイントロに続いて故ROBERT・PALMERばりのタイトなロックに女性バック・シンガーを従えて歌うTIMの心意気を感じる曲です。
2曲目"Don't Bury My Heart"(4:25) 1曲目のフェードアウトに引き続いて入るTIMの綺麗なファルセット・ヴォイスとミドル・テンポでストリングスを取り入れた曲。
3曲目"Timmy"(3:43) エレクトロニカ・ポップ・レゲエ風本当に様々な音楽の要素を感じます。
4曲目"So Deep"(3:17) 前作と大きく違い新しいバンドスタイルとなったバック・コーラス、サックスとサウンド的に厚くなりました。
5曲目"No Thunder No Fire No Rain"(5:12) 故郷ニュージーランドの雰囲気のするTIMらしい曲で、彼が故郷の美しい大地に向かって唄う姿を想像します。
6曲目"Searching The Streets(Bonus Track)"(4:11) エレクトロニカ・ダンスでの曲SPLIT ENZ時代のサウンドが見え隠れする曲です。
7曲目"Carve You In Marble"(5:40) ヨーロッパ風の切ないピアノの1分程度のイントロに続いてエレクトロニック・サウンドの少し風変わりのメロディの曲。(このサウンドは、あのBLACKのスタイルに似たところが有ります。
8曲目"Water Into Wine"(4:09) テクノミュージックを意識したサウンドにTIMのスポーケンを取り入れています。
9曲目"Hyacinth" (4:58)このアルバムで特にお気に入りの曲です。旧友PHIL・JUDDの弾くエレクトリック・シータルが印象的で、ストリングス(ハープ)の使い方も非常に巧みです。TIMらしい美しいメロディの曲。
10曲目"Big Canoe"(4:39) タイトル曲です。オセアニア/ニュージーランドの雰囲気がたっぷりの力強さを感じる楽曲です。
11曲目"Hole In My Heart(Bonus Track)"(3:11) ギターとブラスのサウンドをたっぷりと使ったパワー・ポップです。
12曲目"Are We One or Are We Two"(3:51) イントロから聴かすギターのロック"ン" ロールのリズムとサウンドが凝ったアレンジの曲です。
全12曲歌詞付 写真ブックレット U.K.製 (輸入盤)収録時間:52分04秒 (たしかこの頃、TIMはオーストラリアの映画[コカコーラキッド]の音楽担当とその映画に出演しています)'10年11月1日再更新
1986年度ベスト5


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写真  TIM FINN / Tim Finn
 ・1989 Capitol Records, Inc.    CDP7 48735 2

セルフタイトルを冠した名作・・・

このアルバムは、ニュージーランド出身のTIM・FINN3枚目のソロ・アルバムで '89年のリリースです。この頃のTIMは、2枚目のアルバム[BIG CANOE] を発表した後、オーストラリア映画に出演し、他のアーチストに曲を提供、またヴォーカルとしてアルバム制作協力と忙しく活動していました。その合間をぬって発表したのが、本[TIM FINN] です。アルバムタイトルに自分の名前をつけるほどの自信作だったのでしょう。ギターとバック・ヴォーカルで弟NEILも参加しています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TIM・FINN:ヴォーカル/キーボードの他、NEIL・FINN:ギター/バック・ヴォーカル、TIM・PIERCE:ギター、DAVID・RHODES(PETER・GABRIEL・BAND,VITAMIN Z):ギター、TONY・LEVIN:ベース、MITCHELL・FROOM:キーボード/プロデュース、JERRY・MAROTTA:ドラム、ALEX・ACUÑA:パーカッション、THE HEART ATTACK HORN:ホーン、NOEL・CROMBIE:バック・ヴォーカル、の豪華メンバーで、CROWDED HOUSEのデビュー盤でのミュージシャンと似ているのが興味深いです。
尚、プロデューサーは、CROWDED HOUSEでのMITCHELL・FROOM、録音は、TCHAD・BLAKEが担当しています。

1曲目"Young Mountain"(4:18) イントロからTIMの爽やかな歌声が聴けます。後半からのコーラスにNEILの歌声がします。MITCHELLとTIMの共作の曲です。
2曲目"Not Even Close"(4:19) MITCHELLの弾くキーボードが最高です。スローで美しいメロディに時おり入るギター響き申し分なし(TIMの音楽を聴き続けて良かった思う瞬間です)
3曲目"How'm I Gonna Sleep"(3:56) この曲も美しいメロディの曲でTIMが素晴らしいヴォーカルを聴かせてくれます。「君なしじゃ眠ることさえ出来ないよ!」こんな歌詞ですかね?
4曲目"Parihaka"(4:19) サウンドは、レゲエ/ロック風のリズムでJERRYの複雑なドラムのビートが聴き物です。Parihakaの意味は昔ニュージーランドで起こった白人がマオリ族の土地を武力で奪い取った事件のこと。
5曲目"Tears Inside"(4:04) TIMが素晴らしいヴォーカルによるダイナミックな展開の曲です。
6曲目"Birds Swim Fish Fly"(3:24) ロックン・ロールのリズムの曲でSPLIT ENZ時代を髣髴とさせるサウンドです。
7曲目"Suicide On Downing St."(3:32) 小さく刻まれるギターのカッティング音とドラムのビートが非常に印象に残る曲です。
8曲目"Show A Little Mercy"(4:01) 冷たく鋭い響きのギターのサウンドと凝ったドラムのビートの織り成すTIMならではの素晴らしい曲です。
9曲目"Crescendo"(4:17) ドライブ感と清々しいサウンドの曲で小さくですが、NEILのコーラスが聴き取れます。
10曲目"Been There Done That"(4:06) アシッド・テクノ風のサウンド、この曲もSPLIT ENZ全盛期の何かひねくれた一筋縄でいかない彼らの凝った雰囲気のする曲です。
全10曲歌詞付 写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:40分20秒 (FINN BROTHERSの[Everyone Is Here] を聴いて兄のTIM・FINNに興味を持った方にお勧めします)'10年11月1日再更新
1989年度ベスト5


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写真  TIM FINN / Before & After
 ・1993 Capitol Records, Inc.    0777 7 94904 2 4

物思いにふけるTIMの顔・・・

このアルバムは、TIM・FINNのソロ・アルバム4作目[Before & After]で '93年6月25日に本国でのリリースです。 ジャケットの写真のTIMの顔が二つ並んで左(Before)右(After)となっており、CDを聴きながらどこが違うか見つめています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TIM・FINN:ヴォーカル/ギター/キーボード/パーカッションの他、NEIL・FINN:ギター/キーボード/ヴォーカル、ANDY・WHITE:ヴォーカル/ギター/12弦ギター、LIAM・O'MAONIAL:ヴォーカル、MICHAEL・DEN・ELZEN:ギター/ベース、STEVE・DUDAS:ギター、STEVE・LEWISON:ベース、CLIFF・HUGO:ベース、PETER・O'TOOLE:ベース/ブズーキ、STEVE・NIEVE:キーボード、MAURICE・ROYCROFT:キーボード、EDDIE・RAYNER:キーボード、DROR・EREZ:ピアノ/ピアノ・アコーディオン、MARK・HART:キーボード/マンドリン/ギター、PETE・LEWINSON:ドラム、RICKY・ FATAAR:ドラム、TOM・WALSH:ドラム、NICKY・BOMBA:ドラム、THOMAS・DYANI:パーカッション、NOEL・ECCLES:パーカッション、GEOFFREY・HALES:パーカッション、DAVY・SPILLANE:イリアン・パイプ、MATTHEW・TAYLOR:ヴァイオリン、CHRIS・BALLIN:バック・ヴォーカル、CLAUDIA・FONTAINE:バック・ヴォーカル、TINA・COPA:バック・ヴォーカル、TONY・COPA:バック・ヴォーカル、BETTE・BRIGHT:スポーケンの1部アイルランドのミュージシャンも参加しています。

1曲目"Hit The Ground Running"(4:41) いきなりTIMのヴォーカルから入る曲でミディアムテンポのいかした曲です。今迄のアルバムの流れとはちょっと違ったソウルフルな雰囲気を醸し出しています。
2曲目"Protected"(5:24) ドライヴするベースのリズムと打ち放たれるドラムのビートの"渋い"曲。
3曲目"In Love With It All"(3:21) NEIL・FINNとの共作でギター、キーボード、ヴォーカルもNEILの協力が有りなかなかの出来です。このアルバム発表から2年後に最初のTHE FINN BROTHERSのアルバムを発表します。この曲はその前兆だったかも?
4曲目"Persuasion"(3:53) 何んとRICHARD・THOMPSONとの共作です。ギター1本で入るイントロからイングリシュトラッドのメロディとマンドリンが心地よく響く曲で、間奏のハーモニックスギターソロが印象に残ります。
5曲目"Mary's the Time(In Dublin)"(4:27) このCDで一番好きな曲でLIAM・O'MAONIAL、ANDY・WHITEとの共作です。ANDYの弾く12弦ギターのサウンドとヴォーカルこの曲を心地好くしています。('95年のALTでのアルバムもこのようなサウンドを期待していたのですが...)
6曲目"Funny Way"(2:53) ギターパワーポップと言える曲でシャウトするTIMのヴォーカルが聴けます。
7曲目"Can't Do Both"(4:52) 弟NEILが作るアグレッシブな曲と共通点が有りそうな曲でCLAUDIA・FONTAINEのバック・ヴォーカルの影響でしょうか、少しブラックミュージック風の感じがします。
8曲目"In Your Sway"(4:48) シンプルなピアノの旋律に乗せて歌うTIMのヴォーカルに胸を打たれます。バックには東洋的な響きのヴァイオリンの音色が...
9曲目"Strangeness And Charm"(3:25) キーボードにNEIL・FINNとEDDIE・RAYNERが参加しています。まるで小SPLIT ENZの再現です。曲の方はアグレッシブで乗りの良いサウンドです。
10曲目"Always Never Now"(3:56) ノリノリのリズムで詩を朗読(スポーケン)するパートが挿入され、今までとは、少し違ったTIMの曲を堪能できます。
11曲目"Walk You Home"(3:37) カリプソ風のリズムに心地好いギターのサウンドの曲です。
12曲目"I Found It"(4:13) 打ち込みを用いたアシッド風のリズムに乗せTIMの素晴らしいファルセットを聴かせてくれます。
全12曲歌詞付 写真ブックレット オランダ製 (輸入盤) 収録時間:49分34秒 (このレビューの為、久しぶりび全曲通しで聴くと本当にバラエティー富んだ素晴らしいアルバムだと私自身再認識しました)'10年11月2日再更新


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写真  TIM FINN / Say It Is So
 ・2000 PERISCOPE    WAR 60039-2

今作からインディペンデント・レーベル・・・

前作[Before & After] から7年ぶりのTIM・FINNソロアルバムで '00年インディペンデント・レーベルよりリリースです。プロデューサーは、JAY・JOYCE(PATTY・GRIFFIN,LISA GERMANO)です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TIM・FINN:ヴォーカル/ギター/ピアノの他、 JAY・JOYCE:ギター/キーボード/サンプリング、LAURENCE・MADDY:ギター、BRUCE BOUTON:ペダル・スティール、CHRIS・FEINSTEIN:ベース、JACKIE・ORSZACZKY:ベース/ストリングス・アレンジ、GILES・REAVES:ドラム、KEN・COOMER:ドラム、MATT・JOHNSON:ドラム、KALAI・LAM:ウクレレ/ドラム/ノーズ・フルート、JULIE・MILLER:ヴォーカルの有名ミュージシャンも参加しています。

1曲目"Underwater Mountain"(3:56) ギター・サウンドとペダル・スティールの響き心地好い曲です。
2曲目"Shiver"(4:21) サンプルを使ったイントロとSPLIT ENZ時代から続く彼独自のアグレッシヴでアバンギャルドルな部分を垣間見る曲です。
3曲目"Good Together"(3:15) 牧歌的で青空の下で聴きたくなるよう曲。ナッシュヴィルに出向き録音された事が良く解るいい曲です。
4曲目"Roadtrip"(3:25) この曲もSPLIT ENZ時代の香りがする曲でサウンド的に難解な曲ですが、非常に凝っています。
5曲目"Currents"(3:50) U2のEDGEのようなギターが印象的で1曲目と似た曲です。
6曲目"Need To Be Right"(4:32) ラウドな曲でTIMのヴォーカルが少し辛そうです。
7曲目"Twinkle"(3:30) 少し低めのキーで歌うTIMとご存知JULIE・MILLER(BUDDY & JULIE MILLER)とのハーモニーが美しい曲です。
8曲目"Big Wave Rider"(3:20) サンプル、ループ、打ち込みと処理されたTIMのヴォーカルです。
9曲目"Death Of A Popular Song"(4:23) さらっとした明るいメロディに痛烈なメッセージを入れた曲でJULIE・MILLERの可愛いヴォーカルと対照的です。
10曲目"Some Dumb Reason"(3:03) タイトなドラムのリズムと息をも吐かせぬTIMのヴォーカルです。
11曲目"Rest"(4:39) 落着いたアコースティック・ギターの調べとポリネシアの雰囲気のする曲名通りRestします。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:42分21秒 (喉の調子を落とし気味のTIMのアルバムですが、次作にて随分回復しています)'10年11月2日再更新


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写真  TIM FINN / Feeding The God
 ・2001 PERISCOPE    002

ニュージーランドの若者達と一緒に作った手作り感のある・・・

このアルバムは、ニュージーランド出身のTIM・FINNの6枚目のアルバムで '01年のリリースで前作より1年半の異例の早さでのリリースされています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TIM・FINN:ヴォーカル/ギターの他、JAY・JOYCE:ギター/プロデュース、MATT・ECCLES:ドラム、MAREEA・PATERSON:ベース、DON・McGLASHAN:ユーフォニウム、KIRSTEN・MORELLE(GOLDENHORSE):バック・ヴォーカル、GEOFFREY・MADDOCK(GOLDENHORSE):バック・ヴォーカルのTIMの仲間達が参加しています。
尚、プロデューサーは、前作同様JAY・JOYCEです。
("Twinkle" "Underwater Mountain" "Death Of A Popular Song" "Big Wave Rider" の4曲ビデオ・クリップ付き)

1曲目"Songline"(3:20) このアルバムのトップを飾っていることを納得させるご機嫌な乗りを感じさせてくれる曲です。マンドリンをあしらったギター・サウンドにドラムのリズムが新鮮な感じでも迫って来ます。
2曲目"I'll Never Know"(4:58) 今度は、スピードを少し落として来た落ち着いたリズムとサウンドの曲です。歪ませたギターの残響音が素晴らしく同郷KIRSTEN・MORRELLE(MORELL)とGEOFFREY(GEOFF)・MADDOCK(GOLDENHORSE)とのハーモニーが美しいレイドバック感に浸りましょう。
3曲目"Subway Dreaming"(4:16) TIMMの弟NEILが書きそうなセンチメンタルで繊細な曲です。シンプルなギター・コードで組立にて表現されているのですが、それだけごまかしの効かないサウンドではないでしょうか。
4曲目"Say It Is So"(2:44) アイルランドのS.S.W.ANDY・WHITEとの共作でCROWDED HOUSE時代を彷彿させるハードなサウンドと厚いコーラスでの曲です。やはり、シングル盤としてリリースされたことを感じるキャッチーさを持っています。
5曲目"What You've Done"(3:44) ALTのメンバーとの共作で"渋い" ベースのサウンドとメロディラインがご機嫌なポップな曲です。この曲もシングルでリリースされているパワー・ポップらしい力強さを感じます。
6曲目"Sawdust And Splinters"(4:00) 切ないTIMのヴォーカルによるブルースぽい曲です。アメリカンS.S.W.感のある曲の流や怠惰感などしんみりと伝わって来ます。
7曲目"Dead Man"(4:00) パワフルな部分とセンシティヴな部分を持ち合わせた今までのTIMの楽曲に無かったサウンドです。このアルバムから1番最初に気に入った曲でもあります。
8曲目"Commonplace"(4:57) 時折陶酔したように歌うTIMのヴォーカルが印象的な曲です。ALTでのアルバム作りを感じさせるまったり感や行き当たりばったり感を感じさせる読めない曲展開を暫し楽しみましょう。
9曲目"Waiting For Your Moment"(2:46) この曲も感じ良いリズムとサウンドの流れ感じさせる曲です。天使の囁きのようなKIRSTENとのハーモニーが美しくまた、リヴァーブの効いたギターの音色が爽やかさが堪りませんね。
10曲目"Party Was You"(3:15) バック・ワードで掻き鳴らされるギターのイントロが印象的なSPLIT ENZ時代を彷彿とさせるアバンギャルドでパワフルな曲です。サイケデリック、パンク、グランジとロックの要素をごちゃ混ぜにて本当パーティの盛り上がりを表現したような感じが伝わって来ますね。
11曲目"Incognito In California"(3:44) 旧友PHIL・JUDDとの共作でギター・サウンドたっぷりのパワー・ポップ/ロックです。アルバムの最後になってもTIMがいつになく熱く歌っているのが非常に印象に残ります。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:41分48秒 (前作[Say It Is So] で声の調子が悪かったTIMは、N.Y.で発声練習から行った結果、本作で見事に昔の美声を取り戻しています)'10年11月2日再更新
2001年度ベスト5


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写真  TIM FINN / Imaginary Kingdom
 ・2006 Parlophone Capitol/EMI Records Ltd.    0946 3 77746 2 5

5年ぶりにTIMのアルバムがやってきました・・・

TIM・FINNの7枚のソロアルバムです。本国では '06年10月のリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TIM・FINN:ヴォーカル/ギター/キーボード/シンセサイザー/ヴィブラフォン/コンガ/タンバリン/バス・ドラム/プロデュースの他、DALE・OLIVER:ギター/スライド・ギター、ROBBIE・HUFF:ギター、BOBBY・HUFF:スティール・ギター/ドラム/キーボード/パーカッション/プログラミング/バック・ヴォーカル/プロデュース、JOHN・MARK・PAINTER:ギター/ベース/シンセサイザー/フレンチホーン/トロンボーン/トランペット、VICTOR・BRODEN:ベース、PHIL・MADEIRA:オルガン、TYLER・COBURN:トロンボーン、MATT・WALKER:チェロ、FLEMING・McWILLIAMS:バック・ヴォーカル、NIRVA・DORSAINT:バック・ヴォーカル、TONY・BACKHOUSE:ヴォーカル・アレンジ、HARPER・FINN:ヴォイスのTIMの家族や友人達も多く参加しています。
尚、プロデューサーは、Disc:1部分BOBBY・HUFF(BAD ENGLISH,HEART)、Disc:2部分TIM自身となっています。

Disc:1 収録時間:39分41秒
1曲目"Couldn't Be Done"(2:50) このアルバムからのシングル第1弾の曲です。ポップなリズムに乗せたビートルズ・ライクなスライド・ギターのサウンドによる曲で、しばらく音楽界から離れていたTIMからの挨拶的な感じと受け取れます。TIMがおとぼけ船長役で登場するビデオも作られています。
2曲目"Still The Song"(2:48) この曲もかなりポップ調の曲です。FLEMING・McWILLIAMSとソウルシンガーNIRVA・DORSAINTのバック・ヴォーカルも心地好い歌声です。
3曲目"Astounding Moon"(3:35) TIMの弾くピアノのサウンドを主体にしたTHE FINN BROTHERでの流れを汲む曲調です。切ないTIMの歌声とストリングスの響きによる美しい曲です。
4曲目"Midnight Coma"(2:52) アコースティック・ギターとエレキのサウンドたっぷりな3分足らずの曲ですが、ご機嫌なギターポップです。
5曲目"Salt To The Sea"(3:45) 古びたアップライトピアノのオルガンのサウンドによるシンプルな響きを持ったスローな曲です。アウトロでのTIMのスキャットは非常に印象的です。ナッシュヴィルで活躍するDALE・OLIVER(BLACKHAWK)のギターも雰囲気物。
6曲目"Horizon"(3:23) この曲は"ぱっと" と聴いて好きになった曲です。まずメロディが良いですね。JOHN・MARK・PAINTER(BEN FOLDS FIVE,JEWEL)のベース・ランニングも"カッコ" 好くこの曲をより躍動的に響かせています。
7曲目"Dead Flowers"(3:37) アシッドなサウンドとドラムのリズムの刻みによる"クール" な曲です。TIMのインディアン・フルートとDALE・OLIVERのギターの幻想的な響きが最高です。
8曲目"Resting(Your Hand Lightly)"(3:20) TIMのウイスパー・ヴォイスによるリズム アンド ブルース的な曲でしょうか。バックで響くNIRVA・DORSAINTのヴォーカルもやはりソウル色に近づけているようです。
9曲目"Show Yourself"(3:01) さらにソウル色豊かな曲です。アルバムの前半はポップな曲が多かったのですが、この曲ではゴスペルチックでソウルフルなコーラスとでTIMを囲んでいます。アグレッシヴなギターソロでDALE・OLIVERは大活躍です。
10曲目"Winter Light"(4:10) この曲は弟NEILとのアルバムに収録されている"Edible Flowers" の持つ雰囲気に近いサウンドとメロディの曲です。TIMのピアノとシンプルなアレンジで聴かせます。
11曲目"So Precious"(3:19) アップテンポの曲の登場です。躍動的なビートと茶目っ気たっぷりと捻くれたサウンド展開はSPLIT ENZの"スピリッツ" をTIMが何時までも持ち続けている様子が窺えます。
12曲目"Unsinkable"(2:55) バックで非常に美しいソプラノを聴かせているのは、ベースのJOHN・MARK・PAINTERの奥方FLEMING・McWILLIAMSです。シンプルなドラムのビートとTIMの歌声とストリングスを使ったシンプルな曲です。

Disc:2 収録時間:25分47秒
(ビデオ・クリップは、通常のDVDプレーヤーでは再生出来ません)
TIMのナレーションとインタビューの後、2日間で7曲のアコースティック・ヴァージョン収録しています。演奏風景は、TIMが殆どの楽器を演奏している様子が記録されています。
1曲目"Poor Boy"(2:42) SPLIT ENZの[True Colours] '80年のアルバムに収録された曲。
2曲目"How Will You Go"(2:59) NEILとの共作の '91年曲です。CROWDED HOUSEにTIMが参加した [Woodface]に収録されています。
3曲目"I Hope I Never"(4:25) 1曲目と同じく '80年のSPLIT ENZのアルバムに収録されている曲です。
4曲目"Not Even Close"(4:16) '89年のソロ3枚目のアルバムに収録されている美しいメロディの曲です。
5曲目"Need To Be Right"(3:00) '00年の[Say It Is So]に収録されています。大幅にアレンジされてピアノでの弾き語りとなっています。
6曲目"Angels Heap"(3:43) '95年のNEILとの最初のアルバム[Finn]に収録されている曲でNEILとの"ハモリ" が素晴らしかった曲です。
7曲目"Time For A Change"(2:54) '75年のSPLIT ENZ [Mental Notes]に収録されているPHILL・JUDDの書いた曲です。
全12曲歌詞付 DVD(PAL方式)付 2枚組 5000枚限定盤 CD/DVD:E.U.製 ライナー/ジャケット:香港製 (輸入盤) (前作までインディースで活動していたTIMですが、再びメジャー・レーベルと契約しての活躍です。Debaser au.のジャケットも面白い!)'10年11月3日再更新
2006年度ベスト5


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写真  TIM FINN / View Is Worth The Climb
 ・2011 Universal Music Australia Pty Ltd.    2779444

音楽活動40年・・・

このアルバムは、ニュージーランドで活躍しているロック・シンガーTIM・FINNの '11年8月26日に本国でリリースされた10枚目(アンソロジー・アルバムを含む)のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TIM・FINN:ヴォーカル/ギター/ピアノ/プロデュースの他、MARA・TK:ギター/バック・ヴォーカル、BRETT・ADAMS(THE BADS):ギター/バック・ヴォーカル、TONY・BUCHEN:ベース/バック・ヴォーカル、ZAC・RAE(PEDESTRIAN):キーボード、JOEY・WARONKER:ドラム/パーカッションの比較的少人数での収録です。 尚、プロデュースは、TOM・WAITS、NORAH・JONESのアルバムなどを手掛けたJACQUIRE・KINGとTIMの共同で行われています。

1曲目"The Everyday"(3:15) 少し歪ませたギター・ソロがイントロから響く落ち着いたリズムとメロディによる曲です。いつものTIMのアルバムなら1曲目から乗りと迫りで飛ばし気味の曲が登場ですが、流石に60歳を超えたTIMですから渋めで落着いた登場のようですね。
2曲目"The View Is Worth The Climb"(3:49) TIMのHPでのこの曲の紹介記事によるとオーストラリアの新進気鋭S.S.W.MEGAN・WASHINGTONと共作との事です。重く響くドラムのビートと切ない調べを奏でるピアノのサウンドとが調和したこの曲も落ちつたい流れながら底辺にはエモーショナルな部分が潜んでいるようです。
3曲目"Going Going Gone"(3:51) このアルバムからの最初のシングル曲でビデオも配信されています。弟NEILとのTHE FINNの2枚目の収録曲と共通する心地好さや耳当りの良さを持った流れとサウンドを感じさせます。
4曲目"All This And More"(4:01) この曲も落ちつたリズムとメロディによるTIMがピアノの弾きながら周りの演奏を加えて収録されたようなTINの歌声を中心にした曲です。また演奏者は、多分MARA・TKだと思うのですが、このギターのサウンドが最高ですね。
5曲目"Wild Sweet Children"(4:15) 今度は、少しテンポを上げて来たロック色の強い曲です。枯れ気味の歌声を聴かせるTIMのバックに広がる頼もしい面々との演奏 のコラボを暫し楽しむ事にしましょう。
6曲目"Everybody's Wrong"(3:18) スローなリズムに合わせて少し切ない枯れ気味の歌声を聴かせるTIMのバラードです。サビの部分では、非常に高いキーまで伸ばして歌うTIMのその姿を想像までさせてしまうリアリティまで感じます。
7曲目"Can't Be Found"(3:42) この曲は、'06年に再びメジャー・レーベルと契約してリリースされたカムバック・アルバム[Imaginary Kingdom] での収録曲のような軽快さを感じさせる曲です。このままバンド・スタイルでツアーを回れるようなバンドとしての一体感が伝わって来ます。
8曲目"Opposite Sign"(4:09) 今度は、少しサウンドの方向を変えてきたオルタナティヴ・ロックな要素を感じさせる曲の登場です。荒れ気味ながらその渋いサウンドを聴かせるMARA・TKのギターが響き渡っています。
9曲目"People Like Us"(4:08) 浮遊感を持って漂うキーボードの調べの中の中央をかき分けて登場するTIMの美しい歌声が堪らない曲です。デビュー当時は、アバンギャルドでエキセントリックなイメージのTIMでしたが、落着いたこのような曲も以前にTIMの奥さんでもあり曲の共作者でもあるMTVのビデオジョッキーMARIE・AZCONAと一緒に沢山書いていました。
10曲目"Certain Way"(3:41) この曲も鳥肌が立ちそうな渋めの歌声とバックの演奏を感じさせる素晴らしい曲です。やはりこの曲でもバックのMARA・TKのギターやJOEY・WARONKERのドラムの存在が大きいようです。
11曲目"Keep Talking"(3:51) ハモンドの調べに飾られた重いドラムのビートがイントロから響くこの曲も渋めのリズムとサウンドを感じさせる曲です。軽く付けられたバックのハーモニーなど間奏向けて登場する歪ませたギター・ソロへの演出や終焉で聴かせるエキセントリックな風合いを聴かせるハモンドの演奏も登場します。
歌詞無し 写真ブックレット デジパック仕様 オーストラリア製 (輸入盤) 収録時間:42分05秒 (音楽活動40年を超えたTIM、ここ数年アルバム制作や在籍していたSPLIT ENZ再結成ツアーと忙しく活動中です)'13年8月10日更新


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写真  TIM FINN BIC RUNGA DAVE DOBBYN /
 Together In Concert : Live
 ・2000 CRS Records    EPIC 5011402000

N.Z.で活躍する3人が一同に集まった・・・

2000年の8月から9月に行われたN.Z.の約26ヵ所での3人のライブ15曲を収録した1時間以上におよぶアルバムです。
アルバムのリリースは、2000年11月11日にEPIC系の家庭/子供向け音楽のレーベルCRS Recordsからのリリースです。
ライヴの演奏に参加しているミュージシャンは、TIM・FINN:ヴォーカル/ギター/ドラム/キーボードコンガ/フルート、BIC・RUNGA:ヴォーカル/ギター/キーボード/ドラム/コンガ、DAVE・DOBBYN:ヴォーカル/ギター/キーボードの他、ANDREW・THORNE:ギター、MARK・HUGHES:ベース、WAYNE・BELL:ドラム/コンガのニュージーランドのミュージシャン達です。

1曲目"Six Months In A Leaky Boat"(3:45) SPLIT ENZ '82年のアルバム[Time And Tide] からのTIMの曲です。観客の拍手に混ざってTIMのファルセットで「When I was a young boy I wanted to sail…」と歌われるアップテンポのギター・ポップです。曲の途中で観客に挨拶と口笛による間奏とサービスたっぷりに収録されています。
2曲目"Whaling"(5:30) 12弦ギターの美しい響きに乗せDAVEの登場です。彼の'84年[The Optimist] からの曲です。DAVEの高く響く歌声とバック・ヴォーカルのBICのしっとりした歌声が良いですね。
3曲目"Drive"(2:57) BICの落着いたしっとりした曲です。彼女の透き通る歌声に会場もシーンと水を打った様です。'95年のデビュー・シングルです。
4曲目"Good Together"(3:38) このコンサートの後に発売されたTIMの[Say It Is So] からの曲です。最初は、大人しく歌っていたTIMが後半には乗りに乗って歌っています。
5曲目"Good Morning Baby"(3:43) BICとSEMISONICのDAN・WILSONとの共作で、'99年の作品です。当時、シングル盤のみのリリースでしたが、'03年の彼女の国内盤と輸入盤2枚組のみ収録されています。3人の仲の良いヴォーカルと特徴に歪ませたギターのサウンドでの曲です。
6曲目"Just Add Water"(4:51) DAVE '00年のアルバム[Hopetown] からの作品です。ピアノの伴奏を主体としたアップテンポの曲でDAVEの後からサポートする2人のヴォーカルが頼もしいです。
7曲目"Sway"(4:44) BIC '97年のアルバム[Drive] からの作品です。シンプルなメロディによるBICのヴォーカルを際立たせたアレンジの曲です。
8曲目"Loyal"(4:47) DAVE '88年のアルバム同名のタイトルからの作品です。12弦ギターの美しい響きによるトラディショナルフォークの調べに乗せた3人による力強いヴォーカルでの曲です。
9曲目"Precious Thing"(4:23) BICの曲でこの時点では最新作です。'02年の[Beatiful Collision] に収録されています。怪しく奏でられるキーボードのサウンドと遠くに響くギターのサウンドの素晴らしい曲です。
10曲目"Persuasion"(4:36) U.K.のフォーク界大御所RICHARD・THOMPSONとTIMとの共作で '93年の[Before & After] での収録曲です。アコースティックでしっとり奏でられる曲にTIMとBICとDAVEのヴォーカルを1度に聴けるのはやはり贅沢ですね。
11曲目"Something Good"(3:25) BICの曲でこのライブ時では最新曲です。アルバムとシングルのリリースは '02年になってからです。イントロはだれかのヒット曲に似た雰囲気を持っているのはご愛嬌です。
12曲目"Language"(3:19) DAVE '94年の作品で[Twist] での収録曲です。歪ませたギターのサウンドに乗せエモーショナルな歌声を聴かせるDAVEの"Rain On Fire" と並ぶ秀作です。
13曲目"I See Red"(3:59) SPLIT ENZ '79年のアルバム[Frenzy] での収録曲で弟NEILのライヴ盤[7 Worlds Collide] でもEDDIE・VEDDERのヴォーカルとBETCHADUPAの演奏で収録されているパンクな曲です。曲の途中にTIMがマイクスタンドを倒しながら大暴れのパフォーマンスを披露しています。歌い終わった後TIMに向かって「この曲を歌い終ってから10分間休憩が必要と医者の注意が出た!」と冗談をNEILに言われていました。
14曲目"Beside You"(3:50) DAVEの'98年[Overnight Success] からの作品で美しい響きを持つアコースティック・ギター1本によるシンプルな演奏とDAVEの伸びやかで豊かな歌声とBICのバック・ヴォーカルの落着いた曲です。
15曲目"Weather With You"(4:47) NEILとTIMの共作でCROWDED HOUSE '91年の[Woodface] での収録曲です。エレクトリック・ギターによる和音の特徴的なイントロをご存知の方も多いと思います。CROWDED HOUSEの後期を代表する曲です。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:62分18秒 (このアルバムは、DVDでも発売されているらしくあまりにも良いので買い直し検討中です!但し、N.Z.はヨーロッパと同じPAL方式で日本の一般のテレビでは映せません!)'10年11月3日再更新


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写真  TIM FINN BIC RUNGA DAVE DOBBYN /
 Together In Concert (10th Anniversary Edition)
 ・2010 Sony Music Entertainment New Zealand Limited    886976368524

TVドキュメンタリー映像追加・・・

このアルバムは、2000年8月から9月に行われたTIM・FINN、BIC・RUNGA、DAVE・DOBBYNが共同でニュージーランド・ツアーのライヴ盤リリース10周年を記念して当時のTVドキュメンタリー映像を追加した本国にて '10年1月26日に再リリース盤です。
ライヴの演奏に参加しているミュージシャンは、TIM・FINN:ヴォーカル/ギター/ドラム/キーボードコンガ/フルート、BIC・RUNGA:ヴォーカル/ギター/キーボード/ドラム/コンガ、DAVE・DOBBYN:ヴォーカル/ギター/キーボードの他、ANDREW・THORNE:ギター、MARK・HUGHES:ベース、WAYNE・BELL:ドラム/コンガのニュージーランドのミュージシャン達です。
尚、各曲のレビューは、オリジナル盤での記載を掲載し、その他仕様の違いを加筆掲載致します。

1曲目"Six Months In A Leaky Boat"(3:45) SPLIT ENZ '82年のアルバム[Time And Tide] からのTIMの曲です。観客の拍手に混ざってTIMのファルセットで「When I was a young boy I wanted to sail…」と歌われるアップテンポのギター・ポップです。曲の途中で観客に挨拶と口笛による間奏とサービスたっぷりに収録されています。
2曲目"Whaling"(5:30) 12弦ギターの美しい響きに乗せDAVEの登場です。彼の'84年[The Optimist] からの曲です。DAVEの高く響く歌声とバック・ヴォーカルのBICのしっとりした歌声が良いですね。
3曲目"Drive"(2:57) BICの落着いたしっとりした曲です。彼女の透き通る歌声に会場もシーンと水を打った様です。'95年のデビュー・シングルです。
4曲目"Good Together"(3:38) このコンサートの後に発売されたTIMの[Say It Is So] からの曲です。最初は大人しく歌っていたTIMが後半には乗りに乗って歌っています。
5曲目"Good Morning Baby"(3:43) BICとSEMISONICのDAN・WILSONとの共作で、'99年の作品です。当時、シングル盤のみのリリースでしたが、'03年の彼女の国内盤と輸入盤2枚組のみ収録されています。3人の仲の良いヴォーカルと特徴に歪ませたギターのサウンドでの曲です。
6曲目"Just Add Water"(4:51) DAVE '00年のアルバム[Hopetown] からの作品です。ピアノの伴奏を主体としたアップテンポの曲でDAVEの後からサポートする2人のヴォーカルが頼もしいです。
7曲目"Sway"(4:44) BIC '97年のアルバム[Drive] からの作品です。シンプルなメロディによるBICのヴォーカルを際立たせたアレンジの曲です。
8曲目"Loyal"(4:47) DAVE '88年のアルバム同名のタイトルからの作品です。12弦ギターの美しい響きによるトラディショナルフォークの調べに乗せた3人による力強いヴォーカルでの曲です。
9曲目"Precious Thing"(4:23) BICの曲でこの時点では最新作です。'02年の[Beautiful Collision] に収録されています。怪しく奏でられるキーボードのサウンドと遠くに響くギターのサウンドの素晴らしい曲です。
10曲目"Persuasion"(4:36) U.K.のフォーク界大御所RICHARD・THOMPSONとTIMとの共作で '93年の[Before & After] での収録曲です。アコースティックでしっとり奏でられる曲にTIMとBICとDAVEのヴォーカルを1度に聴けるのはやはり贅沢ですね。
11曲目"Something Good"(3:25) BICの曲でこのライブ時では最新曲です。アルバムとシングルのリリースは '02年になってからです。イントロはだれかのヒット曲に似た雰囲気を持っているのはご愛嬌です。
12曲目"Language"(3:19) DAVEの '94年の作品で[Twist] での収録曲です。歪ませたギターのサウンドに乗せエモーショナルな歌声を聴かせるDAVEの"Rain On Fire" と並ぶ秀作です。
13曲目"I See Red"(3:59) SPLIT ENZ '79年のアルバム[Frenzy] での収録曲で弟NEILのライヴ盤[7 Worlds Collide] でもEDDIE・VEDDERのヴォーカルとBETCHADUPAの演奏で収録されているパンクな曲です。曲の途中にTIMがマイクスタンドを倒しながら大暴れのパフォーマンスを披露しています。歌い終わった後TIMに向かって「この曲を歌い終ってから10分間休憩が必要と医者の注意が出た!」と冗談をNEILに言われていました。
14曲目"Beside You"(3:50) DAVEの'98年[Overnight Success] からの作品で美しい響きを持つアコースティック・ギター1本によるシンプルな演奏とDAVEの伸びやかで豊かな歌声とBICのバック・ヴォーカルの落着いた曲です。
15曲目"Weather With You"(4:47) NEILとTIMの共作でCROWDED HOUSE '91年の[Woodface] での収録曲です。エレクトリック・ギターによる和音の特徴的なイントロをご存知の方も多いと思います。CROWDED HOUSEの後期を代表する曲です。
歌詞無し 写真ブックレット 約20分のTVドキュメンタリー映像特典付 N.Z.製(輸入盤) 収録時間:62分18秒 (このアルバムのレビューに全然関係ないのですが、ブックレットの表紙にペアレンタル・ガイダンスのシールがべっとりと貼られて最悪です!後に分かったことですが、レーベルのCRS Recordsは、家庭と幼児向けの教育作品を制作している会社なので、このシールの貼り場所は、ここ以外に譲れなかったのでしょう!)'14年7月5日更新


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