写真  ADAM AND DARCIE / The Valley Where I'm From
 ・2007 Adam and Darcie    6 34479 62476 6

オーガニックなアコースティック・サウンド・・・

このアルバムは、ユタ州でインディペンデントに活躍しているアコースティック・デュオADAM AND DARCIEの '07年9月12日に本国でリリースされたデビュー・アルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、 ADAM・SANDERS:ヴォーカル/ギター/ピアノ/ウクレレ/ドラム、DARCIE・SANDERS:ヴォーカル/バンジョー/アコーディオンの他、DAVE・NEWLIN:ベース、KEVIN・KASLAUSKAS:ベースのADAMとDARCIEの音楽仲間が参加しています。

1曲目"New Years"(3:45) 柔らかなギターの調べに合わせて歌うDARCIEの耳当たりの非常に良い歌声が流れる曲です。ADAMの歌声も途中よりバックに登場し2人の美しいハーモニーが「ふわっ」と広がるのです。
2曲目"Take Them All Away"(3:00) 今度は、ADAMのアコースティック・ギター1本によるシンプルな響きと歌声による曲です。ADAM AND DARCIEの持ち味であるミニマル・サウンドの美しさゆえのごまかしの効かないサウンド・ワークを垣間見せます。
3曲目"2 Cities"(3:11) バンジョーのサウンドがイントロから登場するDARCIEのヴォーカル曲で、ノスタルジックなサウンドの中に彼女の可憐で素朴な美しい歌声が心地好く響いて来るのです。
4曲目"Still I Know I"(5:12) アコースティック・ギターの弦の響きとADAMのシンプルなドラムのビードが調和 しながら流れる乗りの好い曲です。後半からは次第にサウンドを熱くして来るのですが、あくまでも品のあるアグレッシヴな響きであり、ただの正統派フォーク・バンドでは無いところもしっかりと印象づけています。
5曲目"First Sign Of Relief"(3:09) このアルバムの収録曲の中でもこの曲は、すこしサウンドを違う位置にいるアンビエント/シューゲイザー的な曲です。ループで繰り返し流れるリズムにDARCIEの美しいスキャットによる歌声とADAMの様々なサンプルで展開されています。4曲目も含みこのバンドの懐の深さを感じさせるのです。
6曲目"Vince Guaraldi"(4:23) ギターのメランコリックな調べによる爪弾きとゆったりと流れるスローなリズムにADAMとDARCIEの美しいハーモニーが流れて来る曲です。
尚、曲名になっている故[ヴィンス・ガラルディ]は、サン・フランシスコ出身のピアニストで50年代に活躍し、アニメCHARLIE BROWNなどの曲も手掛けています。
7曲目"Losing My Feet"(4:33) この曲もゆったりとした浮遊感の漂う曲でDARCIEのアコーディオンのサウンドが心地好く流れる曲です。ADANとDARCIEの優しい歌声とオーガニックなアコースティック・サウンドが綴られています。
8曲目"It Blows My Mind"(4:02) 今度は少しヨーロッパの雰囲気のする洒落たギター・サウンドの曲です。ADAMの親指の腹で奏でられるアコースティック・ギターの柔らかな調べと2人のハーモニーの波と切ないアコーディオンの調べによる波が打ち寄せるのです。
9曲目"On The Moon"(4:05) 今度はADAMがエレクトリック・ギターに持ち替えて聴かせる"渋み" のある曲の登場です。ADAMの憂いのある歌声と刻々と広がりを変幻させるバックのギターの調べとその残響音と空間をも表現した非常に聴き入ってしまうのです。
10曲目"Please Believe"(5:17) DARCIEのヴォーカルで展開される美しいアコースティック・ナンバーです。ADAMのアコースティック・ギターの弦の響きとDARCIEのソフトで甘い歌声が絡み合って聴く者に優しく伝わって来ます。間奏で流れる円やかなキーボードの調べで穏やかな時間が過ぎ去って行くのです。
11曲目"The Naive Kind"(3:24) 訥々と奏でられるウクレレの調べに乗せて歌うADAMの実直そうな歌声と優しく寄り添うDARCIEの優しさの広がる歌声による、2人の繊細さや誠実さを感じさせる曲です。
12曲目"Less To Resist"(5:30) エコーを効かせた様々なギターのサウンドで繰り広げられるアンビエント系のインストゥルメンタルで、収録曲の中では最長5分30秒のこの曲でアルバムは幕を閉じます。
歌詞無し ライナー無し 紙スリーブ仕様 CD-R (輸入盤) 収録時間:49分58秒 (暫くはこのADAM AND DARCIEの非常に美しいハーモニーとサウンドの迷路に浸ろうと思います)'09年11月4日再更新


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写真  ADAM & DARCIE / California Trail
 ・2009 Adam and Darcie    8 84502 13115 4

ミニマルの美しさ・・・

このアルバムは、ユタ州でインディペンデントに活躍しているアコースティック・デュオADAM & DARCIEの '09年7月24日に本国でリリースされた2枚目のアルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、 ADAM・SANDERS:ヴォーカル/ギター/バンジョー/ウクレレ/キーボード、DARCIE・SANDERS:ヴォーカル/アコーディオン/ザイロフォンの他、DAVE・NEWLIN:ベース、TIMOTHY・KOLDE:ヴァイオリン、SAMANTHA・DICKENS:バック・ヴォーカル、NATHAN・HOUSLEY:ギター、BRETT・PEDERSON:ティンパニーのADAMとDARCIEの音楽仲間が参加しています。

1曲目"The Fox, Hare, And Doe"(2:54) アコースティック・ギター1本のシンプルな響きとDARCIEとADAMの非常に美しいハーモニーが流れる曲です。後半より登場するティンパニーの震える鼓動とDARCIEのザイロフォンの質素な響きが対照的で面白いですね。
2曲目"Never Been A Pilot"(4:43) この曲もシンプルなギター・サウンドが心地好く響く曲です。ミニマルのサウンドと歌声の美しさが響く前半から、この曲が終了した思われたところから始まるNATHAN・HOUSLEYのエモーショナルなギター・ワークが非常に見事で聴き応えを感じるのです。
3曲目"Hands/Mind"(3:50) この曲もゆったりとした流れによるアコースティック・サウンドとアコーディオンの音色によるメランコリックな曲です。サウンド的には、80年代のブリティシュ・ネオ・アコの楽曲に通じるビター・スウィートなところも感じます。
4曲目"Festival"(3:34) 前の曲から少しサウンドを前に出してきたベースのDAVE・NEWLINの技ありのベース・ランニングが素晴らしい曲です。このアルバムの収録曲の中では、エレクトリックなサウンドが一杯溢れた煌びやかさを感じます。
5曲目"I Need To Let Go of What I Won't Miss"(3:44) この曲もアコースティック・ギターの非常に美しいサウンドが響くスローな曲です。メイン・ヴォーカルのADAMにDARCIEの"ふわふわ" とした心地好い歌声に飾られたハーモニーが響きます。曲を聴き終わった後に何故か優しい気持ちにさせてくれるのです。
6曲目"Nowhere, No One"(2:48) ウクレレののんびりとした調べとハイ・ストリングス・ギターの硬めサウンドが丁度調和したレイドバックな雰囲気を漂わす曲です。DARCIEの歌声に添えられたこの曲もミニマルの美しさで勝負したごまかしの効かない1曲ではないでしょうか。
7曲目"All I Ever Do Is Fall"(4:15) 神秘的なキーボードの調べと幻想的なアコースティック・ギターのサウンドによるADAMのヴォーカル曲です。走馬灯にように響いては繰り返されるギターのサウンドと心地好く押し寄せるリズムの波動はアンビエント系の要素も含んでいそうですね。
8曲目"National Forest"(3:37) フィンガー・ピッキングで奏でられるアコースティック・ギターの後に登場するエレクトリック・ギターのサウンドでなぞられたインストゥルメンタルの前半と美しい2人ヴォーカルを収録した後半による組曲となった曲です。
9曲目"Before It's Better"(4:04) 女性ヴォーカルSAMANTHA・DICKENSを加えたガーリー・フォーク・ソング風なしっとりしたナンバーです。間奏からエンディングにかけて次第に膨れるキーボードとヴァイオリンのサウンドによる夢見心地気分に浸れるのです。
10曲目"California Trail"(4:24) エコーの効いたギターの調べに乗せて歌うDARCIEの美しい歌声によるヒーリング系のフォーク・ソングって感じの曲でしょうか。ADAMとDARCIEの想うカリフィルニアへの道程を表現した様子でアルバムの終焉まで組曲のような収録スタイルになっていると思われます。
11曲目"Steep Hollow"(1:11) アコースティック・ギターと円やかなキーボード響きによる1分少々のインストゥルメンタルです。
12曲目"Grass Valley"(4:43) アコースティック・ギターの爪弾くサウンドと2人の厳かに歌われる非常に美しいハーモニーによる曲で、デリケートに歌うADAMとDARCIEの歌声の様子が読み取れるようです。余談ですが、曲名となっている"Grass Valley" は、アメリカに3か所ほど実在している地名のようで、どこの州に位置する町か気になるところです。
13曲目"Gold Hill"(3:16) ジャジーなサウンドによるギター・ソロがイントロに配されたこの曲もインストゥルメンタルにて収録された曲です。バンジョーの演奏も登場してバンド・スタイルで賑やかにまた、爽やかに演奏されています。
歌詞無し ライナー付 シングル盤ケース仕様 CD-R (輸入盤) 収録時間:46分08秒 (ミュージシャン同士のMySpace繋がりで知ったこのADAM AND DARCIE、本当にまだまだ知られていないミュージシャン達の迷路から抜け出せない今日この頃です)'09年11月6日再更新
2009年度ベスト5


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写真  ADAM & DARCIE / Head In The Clouds
 ・2025 Adam and Darcie    

結構サウンドが華やかに・・・

このアルバムは、カリフォルニア州サクラメントの北の街グラス・バレーでインデペンデントに活躍しているドリーム・ポップ・デュオADAM & DARCIEの8枚目(4曲EP盤)のアルバムで '25年3月28日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ADAM & DARCIEのADAM・SANDERS:ヴォーカル/マルチインストゥルメンツ、DARCIE・SANDERS:ヴォーカルの御夫婦です。

1曲目"Head In The Clouds"(3:07) 1曲目の最初からぱっと聴いて驚いたのが、非常にサウンドが華やかになって驚きました。このアルバム本当にADAM & DARCIEかな?と思いました。暫くしてあの2人の優しいトーンの歌声が登場して安心しましたね。
2曲目"By The Lake"(3:32) Bandcampから先行して紹介されていたギター・ポップな雰囲気を持つキャッチーな曲です。ADAM とDARCIの非常に美しい均整のとれたハーモニーを久しぶりに聴いて早速予約ボタンを押した曲でもあります。DARCIの優しい歌声による最後の歌詞「Anytime I need you」に照れますね。
3曲目"I Always Want To Have Everything"(3:16) DARCIEの少し気だるい目の歌声が流れるメランコリックなナンバーです。相変わらず演奏の方は、シンプルな楽器類によるウォーム・トーンにて「人の考え方と世界の変化」をテーマにしているようです。
4曲目"Overseas"(3:14) ADAMのギターでのリフを繰り返し流しながら演奏されるインストゥルメンタルです。ADAMが殆どの楽器を演奏して楽し気な雰囲気を直に伝わって来ます。特にドラムのパートなど一瞬アグレシップな演奏を聴かせ、2人に対して穏やかな印象を持っているこちらの方も一瞬「オゥ」っとなりました。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:13分09秒 (見出しにも書いたように1曲目の始まりから結構ポップなサウンドは放たれています!)'25年3月29日更新


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写真  A GIRL CALLED EDDY / Tears All Over Town
 ・2001 Le Grand Magistery. LLC    HRH-021

メランコリックなメロディ達・・・

このアルバムは、ニューヨークで活躍しているA GIRL CALLED EDDYことERIN・MORANの '01年7月31日に本国でリリースされた5曲入EP盤によるデビュー盤です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ERIN・MORAN:ヴォーカル/ピアノ/ギターの他、FRED・GURNOT:ギター/ベース/バック・ヴォーカル、PHILIPPE・DESHAIES:ドラム、JOHN・MONTAGNA:ギター/ベース、GINETTA・VENDETTA:トランペットのN.Y.とフランスのミュージシャンが参加しています。
尚、ERINの紹介記事によるとTHE EAGLESのDON・HENLEYやE.B.T.G.のBEN・WATTもこのA GIRL CALLED EDDYの熱烈なファンだそうです。

1曲目"Heartache"(3:12) この後にリリースされたフル・トラック・アルバムにも収録されている曲で、メランコリックなサウンドとメロディが堪りません。非常にエコーを効かせた(浴室で歌っているような)ERINのアカペラによるイントロからピアノ、ベース、ドラムなどのジャジーな演奏を繰り広げられるスローなナンバーです。
2曲目"The Soundtrack Of Your Life"(3:36) 少し切ない歌声を持つERINの歌声によるボサ・ノヴァのリズムの曲です。ベース/ギターで参加しているFRED・GURNOT(WELCOME TO JULIAN)のERINの歌声とは対照的な明るい歌声のバック・ヴォーカルが映えます。
3曲目"Girls Can Really Tear You Up Inside"(5:02) '04年のアルバムにも収録されている曲です。こちらでの収録はファイナル・ミックス前の感じがするレア・トラックの瑞々しさのようなものを感じます。
4曲目"The Same Old Tears"(2:47) STEPHEN・BISHOP '76年作品"The Same Old Tears On A New Background" のカバー曲です。あまり 響きの良くないアコースティック・ギター1本でのERINの弾き語りです。ギター片手にERINがめずらしくエモーショナルな歌声を聴かせています。
5曲目"Fading..."(3:48) メルヘンチックなメロディとサウンドによる曲です。ERINの歌声とは別トラックのサウンドトラックを後でオーバー・ダブにて収録したような幻想的な響きとGINETTA・VENDETTAのトランペットも最高です。
尚、この曲が終わってブランク後に短いシークレット・トラックが収録されています。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:18分26秒 (ERIN・MORANには1枚でも多くアルバムをリリースして欲しいと思っているのですが、最近の活動はどうなっているのでしょうか...)'09年11月7日再更新


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写真  A GIRL CALLED EDDY / A Girl Called Eddy
 ・2004 ANTI- Records    86719-2

浮遊感漂うメロディと・・・

このアルバムは、ニュージャージー州出身で現在、ニューヨークとイギリスで活躍しているA GIRL CALLED EDDYことERIN・MORAN(ヴォーカル/ピアノ/ギター)の '04年8月10日に本国でリリースされた2枚目('01年に5曲入EPでデビュー)のアルバムです。
もともとニューヨークのS.S.W.のバック・ヴォーカルやライヴでのツアー・サポートなどをして音楽活動をしていたERINは、先に記したインディペンデント・レーベルからリリースした5曲入EP盤でデビューし、暫くイギリスに移って作詞/作曲活動していたようです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ERIN・MORAN:ヴォーカル/ピアノの他、RICHARD・HAWLEY:ギター/ラップ・スティール・ギター/キーボード/西洋琴/ヴィブラフォン/バック・ヴォーカル/プロデュース、COLIN・ELLIOT:キーボード/ベース/バック・ヴォーカル/プロデュース、SHEZ・SHERIDAN:ギター/バンジョー/西洋琴/バック・ヴォーカル、CATHERINE・POPPER:アップライト・ベース、ANDY・COOK:ドラム、MARK・BROTTER:ドラム、SIMON・STAFFORD:トロンボーン、ALI・HEATH-COOK:バック・ヴォーカル、LIZ・HANKS:ストリングス、LAURA・RACHEL・PANNINGTON:ストリングス、SARAH・HILLS:ストリングス、MELODY・COOPER:ストリングス、JOHN・L.VISANGE:ストリングス、SIMON・GRAHAM:ストリングス、GAYNOR・SUTCLIFFE:ストリングス、NAOMI・KOOP:ストリングス、POLLY・WILTSHIRE;ストリングス、GREG・PLISKA:ストリングス/アレンジ、HEATHER・ZIMMERMAN:ストリングス、MICHAEL・KLOTZ:ストリングス、VICTORIA・HART:ストリングス、PETER・WRIGHT:ホーン、JEFF・SNOWDEN:ホーン、TONY・ROBERTSON:ホーンのN.Y.のミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Tears All Over Town"(4:00) イントロから参ってしまった曲ですね。低いキーで歌うERINのメランコリックな歌声とミドル・テンポで流されるどこか浮遊感の漂う曲です。アンビエントなリッケンバッカーのギター・サウンドと硬質なドラムのビートとが調和した心地好い曲です。
2曲目"Kathleen"(4:46) 少しダークなイメージを与えるケルト音楽の要素を持った曲です。不思議な不協和音を発するヴァイオリンの調べのする曲です。ERINの想い出の人Kathleen にこのアルバムは捧げられています。尚、ERINはKATERINE & ERIN MORAN名義でフランスよりリリースされたシングル曲もあります。そのKATERINEかどうかは不明です。
3曲目"Girls Can Really Tear You Up Inside"(4:47) アコースティック・ギターとピアノでの弾き語りに近いシンプルなスタイルによる収録曲です。セルフ・ハーモニーを美しく付けた響きとしっとりとしたリズムとメロディになっています。
4曲目"The Long Goodbye"(3:57) 少しノスタルジックさを感じさせるサウンドの曲です。歪ませたギターのサウンドをたっぷりと響きとドラムのビートが決まったメランコリック/ポップな曲です。
5曲目"Somebody Hurt You"(5:06) 私をA GIRL CALLED EDDYの虜にした曲です。切ないメロディの乗せ歌うERINのやるせなさを表現した曲です。気だるいドラムのビートとメランコリックなギターのサウンドが最高です。この曲では、少しWORKSHYのCHRYSTA・JONESの歌声に似た憂いのあるERINの歌声が心に沁みます。
6曲目"People Used To Dream About The Future"(5:32) 非常に長いタイトルの曲ですね。ドリーミーな雰囲気を醸し出すピアノの旋律と淡く感じさせるパステル調の色使いを感じさせる曲です。
7曲目"Heartache"(4:33) '01年のEP盤にも収録されていた曲です。このアルバムでは、アカペラの部分を多くしたERINのピアノの弾き語りによる曲で、後半よりのバックのピアノのサウンドを強めにアレンジした収録になっています。
8曲目"Life Thru The Same Lens"(4:17) イントロのサウンドもいい曲ですね。薄く消えそうな歌声を聴かせるERINを包むリズムの刻みの優しさが、聴き込むほどに迫ってきます。
9曲目"Did You See The Moon Tonight?"(3:44) ロマンチックな歌詞の内容を目一杯メランコリックなメロディで飾っています。アコースティック・ギターの孤高な響きと優しく歌うERINの歌声が清く流れています。
10曲目"Little Bird"(3:53) バックで響くオルタナティヴなベースのサウンドに乗せたアコースティック・ギターの爪弾きによるスローで厳かな調べの曲です。
11曲目"Golden"(5:52) ERINのピアノの弾き語りから始まる曲です。ため息まじりに切なく歌う歌声からエモーショナルなギターのサウンドとダイナミックなサウンドの広がりを見せる山場を持っています。約6分近くもある大作で、アウトロまで続くスライド・ギターの調べが心地好く響きます。
全11曲歌詞付 8ページ物写真ブックレット デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:50分42秒 (このアルバムをリリース後のERINの活動がはっきりしていないのですが、ANTI- Recordsにはまだ所属しているようです。尚、ジャケットに付いたLP盤のような円周の擦り傷は古くなったアルバムのように見せる凝りようです)'09年11月9日再更新


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写真  A GIRL CALLED EDDY / Been Around
 ・2020 Elefant Records    ER 1241

A GIRL CALLED EDDY復活 (笑)・・・

このアルバムは、ニューヨークで活躍しているA GIRL CALLED EDDYことERIN・MORANの '20年1月17日に本国でリリースされた3枚目('99年 LEOMOONと'18年 THE LAST DETAILは含まず)アルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ERIN・MORAN:ヴォーカル/キーボード/ツリー・ベル/ハンド・クラップス/プロデュースの他、DANIEL・TASHIAN:ギター/ベース/キーボード/シンセサイザー/ドラム/ハンド・クラップス/ヴォーカル/プロデュース、JIM・HOKE:サックス/フルート/ハープ/パーカッション/ホーン・アレンジ、SHEZ・ SHERIDAN:ギター/バリトン・ギター/ラップ・スティール、REX・HORAN:ベース、JULIAN・SIMMONS:ギター/ベース/バック・ヴォーカル、VICTOR KRAUSS:アップライト・ベース、JACK・POLLITT:ドラム、ERIC・REED:フレンチ・ホーン/アルト・ホーン、JUDY・LEE:フレンチ・ホーン/アルト・ホーン、STEVE・SHERTS:フレンチ・ホーン/アルト・ホーン、BRANDON・WRIGHT:テナー・サックス、BILL・HUBER:トロンボーン、RAYMOND・JAMES・MASON:トロンボーン、MICHAEL・LEONHART:トランペット/アレンジ、STEVE・HERRMAN:トランペット、GREG・PLISKA:指揮/アレンジ、AUSTIN・HOKE:チェロ、AVERY・BRIGHT:ヴァイオリン、FIONA・BRICE:ヴァイオリン/ストリング・アレンジ、HELEN・RATHBONE:チェロ、GILLON・CAMERON:ヴァイオリン、JASON・ESKRIDGE:バック・ヴォーカル、JENNY・DOUGLAS:バック・ヴォーカル、KENDRA・CHANTELLE:バック・ヴォーカル、KYSHONA・ARMSTRONG:バック・ヴォーカル、MAUREEN・MURPHY:バック・ヴォーカル、THE WATSON TWINS:バック・ヴォーカルの多くのミュージシャンが参加しています。

1曲目"Been Around"(5:24) このアルバム・リリース前にレーベルより紹介された曲です。16年ぶりに聴くERIN のこの歌声に聴き入りますね。アルバム紹介にあるPREFAB SPROUTやBURT BACHARACHを意識したとのことを正に感じるビデオもどうぞ。
2曲目"Big Mouth"(3:59) シンプルなサウンドによる優しい響きの曲です。ERINの訥々と歌う姿とバックを彩るコーラス隊の姿を想像させます。4対3サイズのレトロ感のあるビデオもどうぞ。
3曲目"Jody"(5:39) 今度は、煌びやかホーンのサウンドを従えて来た曲です。似たような曲名のあのバンドのサウンドをインスパイアした感のあるところはご愛敬ですね。アニメで制作されたビデオもどうぞ。
4曲目"Charity Shop Window"(3:31) PAUL・WILLIAMSとERINとの共作となっている曲です。やはり旅情的なストリングスのサウンドによる映画音楽の要素を感じます。こ
5曲目"Someone’s Gonna Break Your Heart"(2:57) ポップさ満載な視聴者への応援歌的な曲です。曲の長さと言い古き良きバブルガム・ポップのようです。観ていてちょっと疲れるんだけど面白ビデオもどうぞ。
6曲目"Not That Sentimental Anymore"(4:08) この曲もホーンとバックのコーラスが素晴らしい曲です。レーベルから紹介されたあのバンドのサウンドの雰囲気たっぷりですね。
7曲目"Two Hearts"(3:14) パリの大道り名をタイトルに付けた曲に似ている感のある行進曲のようです。バックのギターのサウンドなど遊び心たっぷりなところが好いですね。
8曲目"Lucky Jack (20-1)"(2:42) 切なく響くクラヴィネットの音色に合わせて歌うERINの歌声がまた切なさを醸し出す曲です。哀愁感を漂わせるストリングスの響きも素晴らしいですね。
9曲目"Come To The Palisades!"(5:15) SWAN DIVEのBILL・DEMAINと共作となっている曲です。ナッシュビル感のある広大にトーンを伸ばしたギターのサウンドとこの曲でもバックのコーラスが盛大に響きますね。
10曲目"Finest Actor"(4:24) ERINがその切ない歌声を聴かせるスローなバラードです。間奏で登場するギターリバーブたっぷりの響きと引き摺り感のあるERINの歌声を聴き入りたいと思います。この曲もビデオが制作されています。
11曲目"NY Man"(4:02) アコースティック・ギターの爪弾きに合わせてEDDYの少し枯れた歌声とリズミカルに奏でられるスネアのビートからN.Y.に夢を求めて出て来た田舎のカウボーイ映画を想い起こしたのは私だけ? ビデオもどうぞ。
12曲目"Pale Blue Moon (Bonus Track)"(3:29) グラミー賞を受賞者DANIEL・TASHIANとERINとのデュエット曲です。凛としたピアノの調べのイントロからサビでのアグレッシブなドラムのビートが熱いですね。
全12曲歌詞付 4折紙ジャケット(歌詞プリント)仕様 (輸入盤) 収録時間:48分49秒 (ここ10年数年オルタナティブな音楽ずっと聴いていたので、久しぶりにA GIRL CALLED EDDYのような安定のオーソドックスさに心癒されます!)'22年10月15日更新


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写真  AIDAN HAWKEN / Pillows And Records
 ・2005 LIE AWAKE MUSIC    BOX29 RECORDS 003

この人の歌声に参っています・・・

このアルバムは、サン・フランシスコで活躍するHIGHWATER RISINGのヴォーカル/ギターのAIDAN・HAWKENのソロ・アルバムで '05年4月のリリースです。アルバム全体のサウンドは、HIGHWATER RISINGでのサウンドよりも少し大人しい目で、AIDANの内情面を中心に曲作りが行われています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、AIDAN・HAWKEN:ヴォーカル/ギター/メロディカの他、J.J.WIESLER:ギター/プロデュース、CHUCK・PROPHET:ギター、TOM・AYRES:ギター、JASON・BORGER:キーボード、BRETT・SIMONS:ベース、JIM・BOGIOS:ドラム/パーカッションのサン・フランシスコ近郊のミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Intro"(0:23) AIDAN のこのアルバムの紹介とコメントが収録されています。
2曲目"Take In"(3:55) AIDAN のすすり泣きのような歌声を叙情的なカントリー・タッチのメロディに乗せて歌うAIDANの歌声の優しいこと!
3曲目"Wherever You Are"(3:51) 一転してエモーショナルなギター・サウンドのパワード・ポップです。AIDANの歌声も熱く響きます。
4曲目"Interlude"(0:38) 40秒程度のラジオのサウンドのようなS.E.です。
5曲目"Get Over Yourself"(4:57) 悲しいメロディのピアノによるイントロに続いてエレクトリック・シタールの切ないサウンドによるメランコリックな曲です。AIDAN の哀愁のある歌声が非常に似合うメロディとリズムです。またHIGHWATER RISINGのJASON・BORGERが様々なキーボードで参加しています。
6曲目"Crush"(4:43) アコースティック・ギター美しい響きと綺麗なAIDANのハーモニーによるシンプルで、叙情的な響きによるフォーキーな曲です。
7曲目"Somebody Else"(3:47) 乗りの好いアップテンポの歪ませたギター・サウンドと太いベースのリズムによるギター・ポップスです。
8曲目"Tired"(1:32) 1分半程度の静かな曲でキーボードと遠くで響くAIDANのヴォーカルによるシンプルな曲です。
9曲目"8 Weeks"(4:52) ゆったり流れる少しカントリー調のロックのリズムです。AIDANの癒される美しい歌声による落着いた曲。
10曲目"Neighborhood"(5:21) 幻想的なサウンドのイントロからピアノの旋律とバックに流れるスライド・ギターの独特の響きを持つ曲です。メロディはシンプルですが、AIDANのヴォーカルは非常に幻想的に響いています。
11曲目"The Distance Between Us"(2:25) AIDANのピアノの弾き語りです。大人しいメロディに乗せAIDANの少し切ない歌声による2分半程度の曲です。
12曲目"Understanding"(4:24) 一転して楽しいメロディの曲でイギリスの有名だったグループのサウンドが見え隠れする曲です。シンプルなスライド・ギターのサウンドとポップなビートの60年代のサウンドでしょうか。
13曲目"Pillows And Records"(5:08) HIGHWATER RISINGのギターJ.J.WIESLERとピアノJASON・BORGERが参加して、彼らの演奏が素晴らしく感じる曲です。底辺でスローにゆったり流れるエモーショナルな響きを持つリズムと静寂さを伴って響くAIDANの清涼感ある歌声から始まり次第に展開されるエモ・ポップです。
14曲目"Jenny"(4:34) 最後の曲はアコースティックのサウンドたっぷりの幻想的なスローなナンバーでJennyに捧げる恋の歌で幕を閉じます。
11曲歌詞付 16ページ物豪華写真ブックレット HDCD仕様 (輸入盤) 収録時間:48分42秒 (HIGHWATER RISINGのアルバムも含み、この人の歌声に参っています)'09年11月9日再更新


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写真  AIDAN HAWKEN / The Sleep Of Trees
 ・2008 SLEEPYHEAD MUSIC    8 8450100294 3

バンドHIGHWATER RISINGでの活動?・・・

このアルバムは、サン・フランシスコでインディペンデントに活躍しているAIDAN・HAWKENの2枚目のソロ・アルバムで、'08年8月のリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、AIDAN・HAWKEN:ヴォーカル/ギター/ヴァイオリン/シンセサイザー/キーボード/グロッケンシュピール/ヴィブラホン/メロディカ/ドラム/ストリング・アレンジの他、TOM・AYRES:ベース/ギター/バック・ヴォーカル、J.J.WIESLER:ギター/ベース/シンセサイザー、JIM・BOGIOS:ドラム/パーカッション/シンセサイザー/バック・ヴォーカル、DAN・VICKERY:ギター、RUSTY・MILLER:ギター/キーボード、ALEX・PAULLICK:バリトン・ギター/ラップ・スティール、GABRIEL・NELSON:ベース、NANCY・KUO:ヴァイオリン、MIRANDA・EGGLESTON:ヴィオラ、NATHAN・BLAZ:チェロ、YAIR・EVNINE:チェロ、STEPHANIE・FINCH:バック・ヴォーカル、MEGAN・SLANKARD:バック・ヴォーカルのAIDANの音楽仲間達です。 尚、プロデュースは、AIDAN自身と曲によりHIGHWATER RISINGJ.J.WIESLERが行っています。

1曲目"Prodigal Son"(4:22) 前作のメランコリックなサウンドのアルバムより更に、アカデミックで少しゴージャスのサウンドに移行して来たキャッチーなメロディとサウンドによるロックです。
2曲目"Innocent"(4:14) アコースティック・ギターによるフォーキーなサウンドの曲の登場です。ハイ・ストリングス・ギターの心地好い調べ流れています。驚いたことにバック・ヴォーカルに同じくサンフランシスコで活躍しているMEGAN・SLANKARDがこの曲と1曲目に参加しています。
3曲目"The Faceless And The Used"(4:13) 明るいサウンドによるギター・ポップな曲の登場です。チープなハモンドのサウンドにシタール・ギターと言えばもう気分は60年代半ばのフラワームーブメントですね。
4曲目"New Prescription"(6:10) JIM・BOGIOS(COUNTING CROWS,DIXIE CHICKS)の重いドラムのビートが響くメランコリックなスローなナンバーです。前のアルバムの収録曲と似て囁くようにゆったり歌うAIDANの切ない歌声が良いですね。
5曲目"Shut Me Out"(2:45) '07年の11月から先行して紹介されているメロディアスな調べの曲です。チェロ以外の全ての楽器をAIDANが演奏しています。少し枯れた歌声を聴かせるAIDAN節と言って良い感じの彼らしい曲です。
6曲目"Ditch Digger"(3:41) 裏ビートを打つドラムのリズムと次第に声を荒げて行くプチ・グランジによる曲のようです。サン・フランシスコのキーボーディストSTEPHANIE・FINCH(CHUCK・PROPHET)もバック・ヴォーカルで参加しています。
7曲目"Run Around In Circles"(3:40) メロデイアスなイントロと軽めのリズムによる"さらっと" 流されるポップな曲です。プロデュースのJ.J.WIESLERもじっとして居られなかったのかいつも通りギターを下げて収録に参加しています。
8曲目"Bandage For A Bleeding Heart"(5:41) 乗りの好いドラムによるリズムの流れによるオルタナティヴ・ロックな曲です。リヴァーブを効かせたRUSTY・MILLER(CAKE)のギターが印象的ですね。
9曲目"Fly Straight"(4:40) スローなリズムによる浮遊感漂うアンビエント感も持ち合わせた曲の登場です。バックに流れる荘厳で美しいストリングの調べとドライヴィング・ギターのサウンドに痺れます。殆どの収録曲はAIDANの作詞/作曲ですが、この曲のみAIDANとJ.J.WIESLERとCHUCK・PROPHETとの共作です。
10曲目"Angel"(3:48) 前のアルバムにも似た収録曲があったようなメランコリックなワンダーランド的なイメージを抱かさる曲です。この曲も重厚なストリングスの調べによるアレンジになっています。
11曲目"The Great Escape"(5:08) 美しいピアノの旋律によるイントロからダイナミックに展開する歯切れ良いサウンドを発するエモ・ギターによるオルタナティヴ・ロックです。めずらしく声を張り上げるAIDANの歌声による5分を超える曲です。
12曲目"If Something's Wrong"(5:18) やはりアルバムの最後は、AIDANのアコースティック・ギターによる弾き語り形式の曲です。バンジョー/ラップ・スティールと加えられて心地好く流れて行きます。
歌詞無し 写真ライナー デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:53分46秒 (バンドHIGHWATER RISINGでの活動が停滞しているのが気になるのですが、やはりこの人の歌声は、ソロ・アルバムでも良いですね)'09年11月9日再更新


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写真  AIRPLAY / Airplay
 ・1980 RCA RECORD    AFL1-3099
 ・1980 BMG FUNHOUSE,Inc.    BVCM-37621

好きな人にとってはバイブル的・・・

発売より30年以上('10年現在)たっても依然として多くのロック・ファンに聴き続けられているアルバムです。当時、作詞作曲家/プロデューサー/セッション・ミュージシャンとして超多忙のDAVID・FOSTERJAY・GRAYDONのコンビに凄腕ヴォーカリストTOMMY・FUNDERBURK(TOMMYがこのユニットに参加した経緯は、非常に興味深い)を加えた3人組のユニットによる唯一のアルバムで '80年のリリースです。この手のロック好きにとっては、バイブル的な1枚になっているでしょう。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、JAY・GRAYDON:ギター/ヴォーカル、DAVID・FOSTER:キーボード/バック・ヴォーカル、TOMMY・FUNDERBURK:ヴォーカルの他、STEVE・LUKATHER:リズム・ギター、RAY・PARKER,Jr.:リズム・ギター、DAVID・HUNGATE:ベース、JEFF・PORCARO:ドラム、MIKE・BAIRD:ドラム、STEVE・PORCARO:シンセサイザー、PETE・ROBINSON:シンセサイザー、JERRY・HEY:トランペット/フレンチ・ホーン、GARY・GRANT:トランペット、STEVE・MADAIO:トランペット、BILL・REICHENBACH:トロンボーン、CHARLIE・LOPER:トロンボーン、LEW・McCREARY:トロンボーン、BILL・CHAMPLIN:ヴォーカル、TOM・KELLY:バック・ヴォーカル、MAX・GRONENTHAL(GRAND FUNK RAILROAD:2000〜):バック・ヴォーカルの豪華陣です。

1曲目"Stranded"(4:28) イントロからTOMMY・FUNDERBURKとTOM・KELLY(FOOLS GOLD,i-TEN)の美しいハーモニーを聴かせています。JAYのギターとDAVIDのピアノがサウンドの洪水の如く聴く者を圧倒させます。JAYとDAVIDとTOMの共作です。
2曲目"Cryin' All Night"(4:47) 躍動的な響きとスリリングさ感じさせるDAVIDのピアノ/シンセの伴奏がご機嫌ですね。JAYのヴォーカルにTOMMYがコーラスです。この曲の共作者は、JAYがアルバム作りとプロデュースをしたSTEVE・KIPNERです。
3曲目"It Will Be Alright"(4:01) この曲には、気持的に何度も助けられた曲です。気持ちが落ち込んだ時に良く聴いた珠玉のバラードです。TOMMYの優しい歌声とTOMのハイトーンの非常に美しいハーモニーでの曲です。JAYの流れるように繰り出されるギターの調べも素晴らしいのです。
4曲目"Nothin' You Can Do About It"(4:46) 再びアップテンポの曲です。JAYのヴォーカルにJERRY・HEYのホーン・アレンジです。MANHATTAN TRANSFERにも提供された曲で間奏のJAYのギター・ソロは、このアルバムの前年にリリースされたMARC・JORDANの名曲"I'm A Camera" でのギター・ワークを彷彿とさせます。
5曲目"Should We Carry On"(3:47) 美しいメロディによる前半を閉めるに相応しいバラードです。DAVIDのキーボードの調とハーモニクスによるJAYのギターが切なさを増します。DAVIDの奥方B.J.COOK・FOSTERとの共作です。
6曲目"Leave Me Alone"(4:37) JAYのヴォイス・チューブかトーキング・モジュレーターのサウンドが、非常に印象的です。また、バックで響く畳み掛けるように押し寄せるSTEVE・LUKATHERの2ndギターのサウンドと乗り好いリズムも圧巻なのです。
7曲目"Sweet Body"(4:39) 当時、この曲のサビの部分のTOMMYのハイ・トーン・ヴォイスには脅かされましたね。それもその筈、DAVIDもJAYもTOMMYの歌声を聴いて一発でこのユニット入りでしたから。
8曲目"Bix"(4:15) DAVID・FOSTERのパーカッシヴに奏でられるピアノの伴奏とJERRYのかっこ良いホーンのサウンドを使った曲です。サビのヴォーカルは、BILL・CHAMPLINで曲の共作者は、再びSTEVE・KIPNERです。
9曲目"She Waits For Me"(3:39) JAYのヴォーカル曲です。作詞家のHARRY・GARFIELDとJAYが一緒に '77年に書かれた曲で乗りの好いカリフォルニアの息吹を感じるロックです。JAYお得意のハーモニクスでのギターのサウンドを多用しています。
10曲目"After The Love Is Gone"(4:33) TOMMYをメイン・ヴォーカリストにサビの部分は、作曲者の1人のBILL・CHAMPLINがヴォーカルを執ります。最初この曲は、BILLのアルバムに収録される予定でしたが、EARTH,WIND & FIREが歌いたいとDAVIDに強い要請があり '79年にEARTH,WIND & FIREが歌いその年のグラミー賞(第22回)を受賞(Best R&B Song)しました。そのグラミー賞授賞式にタキシードを着たDAVID・FOSTER、JAY・GRAYDON、BILL・CHAMPLINの"動く" 姿を当時、お茶の間で観て非常に感動しました。
・全10曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤) ビクターのトレードマークは、切取られています。
・全10曲歌詞/訳詞付 CD盤スリーブ歌詞掲載 '05年度紙ジャケット限定CD盤 (国内盤) 収録時間:43分23秒 (このアルバムは日本で本当に数々のH.P./ブログで取上げられています!)'10年2月20日再更新
1980年度ベスト5


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写真  AMERICA / Here & Now Bonus DVD
 ・2006 BURGUNDY RECORDS    82876 85749 2

AMERICAの普遍的な・・・

現在、サン・フランシスコで活躍するAMERICAの26枚目(頭文字のHシリーズでは12枚目)のアルバムで、本国では '07年1月リリースです。AMERICAの奏でるギターの心地好いサウンドと美しいハーモニーを始めて聴いたのは、一体いつ頃だったのでしょうか?「ウゥ〜ム...たしか...」 '72年の"A Horse With No Name" が、日本のヒット・チャートの上位に食い込んで、街中で良く流れていました。デビュー当時の彼らは、米国(アメリカと書くとバンド名と混乱するので...)の音楽関係者からC.S.&N.とのバンド構成やサウンドのイメージから、彼らのフォロワー的な扱いと評価を受けていましたが、さきの曲で見事全英3位、全米1位の好ヒットを記録しました。当然、日本でも素直に彼らの爽やかな音楽が受け入れられました。尚、バンド名とは裏腹に彼らは、ロンドンで同じ学校に通う仲間同士にて結成され、当時のメンバーはGERRY・BECKLEY,故DAN・PEEK,DEWEY・BUNNELLの3人組(GERRYとDANは、アメリカ人、DEWEYは、イギリス人)でした。DANは '77年頃にバンドを離れています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、GERRY・BECKLEY:ヴォーカル/ギター/ベース/キーボード、DEWEY・BUNNELL:ヴォーカル/ギターの他、RICH・CAMPBELL:ベース/バック・ヴォーカル、MICHAEL・WOODS:ピアノ/バック・ヴォーカル、WILLIE・LEACOX:ドラムのお馴染みのミュージシャン達と各曲に記載したミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデューサーは、ADAM・SCHLESINGER(IVY,THE BELLTOWER)とJAMES・IHAがあたっており、彼らは各曲での演奏も行っています。

DISC:1 収録時間:44分16秒
1曲目"Chasing The Rainbow"(3:19) GERRYらしいロマンチックな歌詞「I'd draw you a picture cause it just might help.To point out the place where we went so wrong. The only color I'd use is blue.Why am I always chasing the rainbow」ってところが良いですね。高いキーで特徴的なGERRYの歌声にイントロからばっちりのアコースティック・ギターのサウンドとDEWEYの美しいハーモニーはAMERICAの普遍的な要素です。
2曲目"Indian Summer"(3:26) DEWEYのヴォーカル曲で、アコースティック・ギターで参加のMARK・ROZZO(MAPLEWOOD,CHAMPALE)との共作です。間奏でのMARKの"きらきら" したギターのサウンドが最高ですね。IRA・ELLIOT(MAPLEWOOD,NADA SURF)もドラムで参加しています。
3曲目"One Chance"(4:26) カントリー調の落ち着いたメロディとリズムによるGERRYの曲です。ADAMのオルガンとJAMESの控えめですが、"ツボ" を押さえたギターから感じられる事は、この収録は彼らにとって楽しかったのでしょうね。
4曲目"Golden"(4:18) JIM・JAMES(MY MORNING JACKET)の書いた曲で、彼らの[It Still Moves]に収録されている曲です。JIM自身この曲にギターで参加しています。DEWEYの優しい歌声と美しいアコースティック・ギターのフィンガー・ピッキングで奏でられるカントリー調の曲です。嬉しいことにベテランRUSTY・YOUNG(POCO)のペダル・スティールも健在です。
5曲目"Always Love"(3:25) MATTHEW・CAWS(NADA SURF)の書いた曲で、彼ら[The Weight Is A Gift]に収録されている曲です。GERRYの甘い歌声と若々しいギターのサウンドが、AMERICAのデビュー当時の甘酸っぱいメロディを思い起こされます。MATTHEWとIRAも演奏に参加しています。
6曲目"Ride On"(4:02) DEWEYとADAMの共作で、このアルバムの為に書き下ろされた曲でしょうか。ギター/ベース:RYAN・ADAMSとウーリッアー:BEN・KWELLERとハーモニー:STEPHEN・BISHOPとコンガは、AMERICAのバックでご存知のWILLIE・LEACOXと新旧のミュージシャンのオンパレードです。
7曲目"Love & Leaving"(3:40) GERRYの囁きに似た歌声によるスローな曲です。ピアノの弾き語りにドラム、ギターとペダルのサウンドを乗せた少しオリエンタル風な音色が特徴です。ドラム界の重鎮RUSS・KUNKELも参加しています。
8曲目"Look At Me Now"(4:06) GERRYのヴォーカルによるミドル・テンポのポップなリズムとメロディの曲です。GERRYの少し粘っこい歌声と重いビートのBRIAN・YOUNG(FOUNTAINS OF WAYNE)のドラムとの調和が面白いです。
9曲目"This Time"(3:59) DEWEYとGERRYの共作です。DEWEYのヴォーカルで、ゆったり歌い出されます。この曲でもアコースティック・ギターの音色が非常に美しいですね。間奏でGERRYのグレッチでしょうかエコーを効かせた心地好い響きです。
10曲目"Work To Do"(2:54) ADAMが '06年のこのアルバム(GERRYの為に)の為に書き下ろした曲で、GERRYがヴォーカルを執ります。非常にポップなサウンドとメロディの若々しい曲です。ドラムは3曲続けてBRIAN・YOUNGです。
11曲目"All I Think About Is You"(2:22) GERRYらしい甘い感触の曲の登場です。フリューゲルホルンのRONNIE・BUTTACAVOLI(DAVE・BRUBECK,BOZ・SCAGGS)が良い演奏を聴かせています。
12曲目"Walk In The Woods"(4:11) DEWEYの作詞/作曲でヴォーカルも彼です。このアルバムのポップな曲の流れから少し違った"大人びた" シックなメロディの曲です。JAMESとADAMとBRIANの息の合った演奏も見事です。

DISC:2 収録時間:40分38秒
2枚目のライヴ盤は、N.Y.にあるネットラジオ局The XM Performance Theaterでの収録です。レコーディング・スタジオに近い充実した機材の為でしょうか、録音状態は、非常にクリアです。余談ですが、The XM Performance TheaterではROGER・McGUINN(THE BYRDS)もアルバムを収録しています。ライヴでのメンバーは、DEWEY、GERRYの他、ベース:RICH・CAMPBELL('03年〜)、ドラム:WILLIE・LEACOX('73年〜)、ギター/キーボード:MICHAEL・WOOD('78年〜)の御馴染みの5人での演奏です。
1曲目"Ventura Highway(live)"(3:45) '72年[Homecoming]での収録曲、DEWEY・BUNNELLのヴォーカル曲で、ビルボード8位になった曲です。この曲がヒットした当時にVentura Highwayを通った記憶を想い出し、タイトル通りのカリフォルニアの青い空と暖かい海辺の風を非常に懐かしさを感じます。
2曲目"Don't Cross The River(live)"(2:24) 同じく '72年[Homecoming]での収録曲でDAN・PEEKの書いた曲です。ここでの収録は、GERRYのヴォーカルで行われています。テンポの良いリズムとバンジョーを使っての乗りの好い曲です。
3曲目"Daisy Jane(live)"(3:02) '75年[Hearts]での収録曲で、シングル・カットされてビルボード20位になっています。当時、日本でもお茶の間に流されたGERRYのラヴ・ソングです。
4曲目"I Need You(live)"(2:32) '71年のセルフ・タイトルでのデビュー・アルバムでの収録曲です。ビルボード9位になっています。美しいメロディとハーモニーによるストレートなラヴ・ソングです。
5曲目"Tin Man(live)"(3:46) '74年[Holiday]での収録曲です。DEWEYのヴォーカルで彼の作詞/作曲です。ビルボード4位になった歯切れ良いリズムとギターのサウンドによるポップな曲です。
6曲目"Muskrat Love(live)"(3:07) '73年[Hat Trick]での収録曲です。このアルバムからのシングル・カット曲はセールス的に伸びなかったのですが、この曲を含み良い曲が収録されています。
7曲目"Woman Tonight(live)"(2:28) '75年[Hearts]での収録曲でDAN・PEEKの曲でが、このライヴ盤ではGERRYのヴォーカルで収録されています。MICHAEL・WOODの力強い歌声とギターの調べとユニークなリズムの展開と聴き応え十分です。
8曲目"Only In Your Heart(live)"(3:04) '72年[Homecoming]での収録曲でGERRYの曲です。彼の特徴的な歌声と息の合ったバックの4人のサポートが良いですね。
9曲目"Lonely People(live)"(2:19) '74年[Holiday]での収録曲です。ビルボード5位のヒット曲で、作詞/作曲はDAN・PEEKとCATHERINE L.PEEKです。DEWEYがヴォーカルを執ります。牧歌的なリズムとGERRYのハーモニカによる曲です。
10曲目"Sandman(live)"(6:23) '71年[America]に収録されています。GERRYの弾く古いリッケンバッカー12弦ギターの幻想的なサウンドとMICHAELの歪ませたレス・ポールのアグレッシヴなサウンドによるロック・ロックとした曲です。
11曲目"Sister Golden Hair(live)"(3:25) 自身のシグネイチャー・モデルTAYLORの12弦ギターを掻き鳴らし歌うGERRYのヴォーカル曲でMICHAEL・WOODがスライド・ギターのサウンドをたっぷりと響かせています。彼らの5枚目のアルバム[Hearts]より '75年ビルボード・シングル・チャート1位になった曲です。
12曲目"A Horse With No Name(live)"(4:18) DEWEYの作詞/作曲による冒頭で説明したセルフ・タイトルのデビュー・アルバムから、いきなりシングル・チャート1位を放った曲です。
歌詞無し 写真ライナー 2枚組 DVD付限定盤 U.S.製 (輸入盤) (現在の米国のロック/ポップを牽引している若手ミュージシャンと彼らの感性を育てインスパイアを与えたAMERICAとのコラボが見事に反映されたアルバムです)'09年11月10日再更新

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・2006 BURGUNDY RECORDS 88697 04028 2

写真

'05年10月23日The XM Performance Theaterで行われたライヴの映像をDVDに収めたもの。
1曲目"Ventura Highway(live)" 2曲目"Daisy Jane(live)" 3曲目"I Need You(live)"4曲目"Tin Man(live)" 5曲目"Only In Your Heart(live)" 6曲目"Sand Man(live)" 7曲目"Sister Golden Hair(live)" 8曲目"A Horse With No Name(live)"
歌詞無し 紙ジャケット仕様 (リージョン・フリー,NTSC方式) U.S.製 (輸入盤) 収録時間31分17秒


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写真  ANIMAL LOGIC / Animal Logic
 ・1989 I.R.S. RECORDS   IRSD-82020

DEBORAH,STEWART,STANLEY・・・

ANIMAL LOGICは、フュージョン畑の驚異のテクニックの持ち主のベーシストSTANLEY・CLARKEと元THE POLICEのドラムSTEWART・COPELANDにロス・アンゼルスでS.S.W./ピアノの講師をしていたDEBORAH・HOLLANDの3人のユニットです。このアルバムは、その3人のユニットによる最初のアルバムで、リリースは '89年10月本国でのリリースになっています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、先に紹介した3人の他、MICHAEL・THOMPSON:ギター/バンジョー、STEVE・HOWE:ギター、PETE・HAYCOCK:ギター、FREDDIE・HUBBARD:トランペット、L.SHANKAR:ヴァイオリンの有名ミュージシャン達が参加しています。

1曲目"There's A Spy(In The House Of Love)"(4:23) 非常に硬いサウンドを発するSTEWARTタイトなドラムのビートとギターで参加のSTEVE・HOWEの自在に弾きこなすサウンドが印象的なミドル・テンポのDEBORAHのヴォーカル曲です。
2曲目"Someday We'll Understand"(3:45) カントリー調のメロディとリズムによる曲で、次第にエモーショナルなリズムとビートによりロック・オペラに近い広がりを見せる曲になっています。また、間奏のMICHAEL・THOMPSONのギターが本当に凄いのです。
3曲目"Winds Of Santa Ana"(3:48) 少し青春根性物映画のサウンドトラックの匂いのする曲です。この曲でもMICHAELが風変わりなリフを弾きこなし、バンジョーまでもバックで弾いています。
4曲目"I'm Through With Love"(3:43) 中近東風のメロディをレゲエのリズムで演奏した特徴的な響きを 持った曲です。DEBORAHのしっかりした歌声とSTEWARTタイトなドラムにSTANLEYのファンクなベース、PETE・HAYCOCK(Ex.CLIMAX BLUES BAND,HANS・ZIMMER)のアコースティック・ギターによるリードと本当に贅沢な一曲です。
5曲目"As Soon As The Sun Goes Down"(4:34) 少しSTANLEYのファンクなベース・ランニングが全面に出て来た曲の登場です。POLICE時代から聴かせて来たSTEWARTの叩き付けるようなドラムのビートとリズミカルなベースのサウンドを十分に聴かせられます。
6曲目"I Still Feel For You"(3:15) MICHAELの金属音のする美しいギターの残響音とSTEWARTのエモーショナルなドラムのビートが醍醐味のロックな曲の登場です。ヴォーカルはDEBORAHで作詞作曲も彼女の手によります。
7曲目"Elijah"(4:10) リフレインを多用した軽めのリズムによるポップな曲の登場です。MICHAELのバンジョーとDEBORAHのジャジーなピアノ・ソロが特徴的に響いて来ます。
8曲目"Firing Up The Sunset Gun"(4:02) STANLYのハイ・フレットでのベース・ソロが決まるメロディアス・ロックの登場です。DEBORAHの美しく伸びる歌声とSTEWARTの数々のドラムのビートに聴き惚れる感じです。
9曲目"Someone To Come Home To"(4:12) MICHAELがバンジョーをエレクトリック・ギターのように弾きこなす曲です。あのSTEWARTの硬めのスネアでのビートに乗せたMICHAELのフレットを全部使ったようなハードなギター・ワークに続いて登場するSTANLEYの"ばかテク" のベースのサウンドが圧巻なのです。
10曲目"I'm Sorry Baby"(2:54) やっと落ち着いて聴いて居られる曲の登場です。DEBORAHのピアノでの弾き語りを主体にした収録で、戯曲風のサウンド・アレンジによるFREDDIE・HUBBARDのトランペット・ソロとSTANLYのフレットレス・ベース・ソロ共にご機嫌です。
全10曲歌詞付 8ページ物写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:38分51秒 (このアルバムと次のアルバムまでの活動が約2年程度だったこのユニットですが、内容の濃い物を残してくれた事を実感します)'09年11月11日再更新


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写真  ANIMAL LOGIC / Animal Logic U
 ・1991 I.R.S. RECORDS   X2-13106

意外なメンバーが会した意欲作です・・・

元THE POLICEのドラムSTEWART・COPELANDとフュージョン畑の驚異のテクニックの持ち主のベーシストSTANLEY・CLARKEとロス・アンゼルスでS.S.W./ピアノの講師をしていたDEBORAH・HOLLANDの3人のユニットANIMAL LOGICです。このアルバム は彼らの2枚目の作品で '91年のリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANIMAL LOGICの3人の他、RUSTY・ANDERSON:ギター/エレクトリック・シタール、DAVID・LINDLEY:スライド・ギター/ウード/サズ、MICHAEL・THOMPSON:ギター、LOUIS・WASSON:ギター、TONY・BERG:スライド・ギター、FRANKIE・BLUE:プログラミング、TODD・COCHRAN:キーボード、MIKE・GARSON:ピアノ、RONNIE・FOSTER:オルガン、DOUG・NORWINE:サックス、JACKSON・BROWNE:バック・ヴォーカル、GLEN・PHILLIPS:バック・ヴォーカルの今回も有名ミュージシャン達が参加しています。
尚、レーベルのI.R.S.(International Record Syndicate)は、STEWARTの兄MILES・COPELANDの立ち上げたレコード会社です。

1曲目"In The Garden"(5:12) STANLEYのファンクなベースのサウンドに続いて登場するDEBORAH の清楚な歌声による曲で、間奏のSTANLEYのベース・ソロは流石です。この曲はDEBORAHとギターのFRANKIE・BLUEの共作です。
2曲目"Love In The Ruins(Doctor Dear Doctor)"(3:43) ポップさ溢れるリズミックな曲で、モジュレーターを通したDEBORAHのバックコーラス付きです。この曲もDEBORAHとFRANKIE・BLUEの共作です。ギターはRUSTY・ANDERSON(LISA・LOEB,ELTON・JOHN), MICHAEL・THOMPSONです。
3曲目"Through A Window"(4:49) STANLEYの重いビートサウンドベースによるミドルテンポの曲で、DEBORAHの伸びやかに響く歌声が良いですね。OUD(ウード:中近東の民族弦楽器)DAVID・LINDLEYが参加しています。
4曲目"Rose Colored Glasses"(4:09) 乗りの好いリズムとグルーヴ感の曲です。シングル・カットされています。バック・ヴォーカルはGLEN・PHILLIPS(元TOAD THE WET SPROCKET)です。
5曲目"If I Could Do It Over Again"(3:27) DAVID・LINDLEYの弾くインド楽器によるアジアンテイストのサウンドを配したエモーショナルなリズムな曲で、DEBORAHの作詞/作曲です。DOUG・NORWINEのサックスプレイがこの曲に非常に良い味を出しています。
6曲目"I Won't Be Sleeping Anymore"(4:08) ドラムのビートと響きはPOLICEの曲に通じるスピード感の有る曲です。"Synchronicity" を女性が歌ったらこんな感じかな。
7曲目"Another Place"(4:21) 乗りの好いファンキーな曲で、弾けるリズムとメロディがバツグンです。後半で登場するバック・ヴォーカルのJACKSON・BROWNEとのハーモニーも最高です。
8曲目"Talking Is Good"(3:58) STEWARTの非常にタイトに締まったドラムビートによるレゲエぽいリズムとエスニックの香りのする曲で、スライド・ギターにTONY・BERG(SQUEEZEのプロデューサー兼ギタリスト)が参加しアグレッシブな雰囲気を醸し出しています。
9曲目"Sometimes It Feels So Good"(3:39) CHRIS・DIFFORD(SQUEEZE)とDEBORAHとの共作です。ロック"ン" ロールのリズムを使ったミドルテンポの曲で、間奏のSTANLEYのギター顔負けのベースソロを聴かせてくれます。
10曲目"Stone Inside My Shoe"(3:42) イントロから痺れる曲です。単純なメロディの曲ですが、ここでもSTANLEYのベースが凄すぎます。DEBORAHとSTANLEYの共作です。短い歌詞によるインストゥルメンタルに近い作品です。
11曲目"What Looks Good On The Outside"(4:37) 非常に凝ったメロディ・ラインを持つ曲です。すこしCLANNADのサウンド・スタイル似た雰囲気を持っています。ジャズピアニストのTODD・COCHRANとDEBORAHの共作です。
全11曲歌詞付 12ページ物写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:45分50秒 (全然違う場所で活躍していた意外な3人が会した意欲作でしたが残念ながらアルバムを2枚残し活動は停止されました)'09年11月11日再更新
1991年度ベスト5


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写真  ANNA / Welcome Home Jessica
 ・2002 Timberwolfe Records   TW-2004

一風変わったコンピレーションアルバム・・・

インディペンデントレーベルによるアメリカ軍の為に制作された一風変わったコンピレーションアルバムで '02年のリリースです。1曲目を歌っているのはANNA・HOROSCHAK16歳で始めて曲を書いています。少し癖のある歌声の持ち主ですが、現在は、ANYAと改名しているようです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、先に紹介したANNA・HOROSCHAK:ヴォーカル、DAVID・SEERING:キーボード/ヴォーカル/プロデュース、カナダ出身のS.S.W.JASON・WILSON:ヴォーカル/ギター/マルチ・インスツルメンツの3人です。

1曲目"Welcome Home Jessica"(3:50) イラク戦争で捕虜となった女性兵士の帰還を祝った歌です。ジャケットの写真のANNAが女性兵士の両親に会った時に両親の依頼で作った歌らしいです。カントリータッチのメロディにこぶしを効かせたANNAの歌声による曲です。
2曲目"Sealy's Lake"(3:28) このアルバムのプロデュースも行なっているDAVID・SEERINGのピアノによるインストゥルメンタルでDAVID・FOSTERの曲に通じる情緒たっぷりの曲です。
3曲目"He's My Brother"(3:55) クウェートに従軍しているDAVID・SEERING の弟MICHAEL・SEERINGの為に書かれた曲でDAVIDのヴォーカルによる少し熱い歌声によるカントリータッチの曲です。
4曲目"The Awakening"(3:40) 再びDAVID・SEERINGのピアノによるインストゥルメンタルで、ヒーリングサウンドの曲です。
5曲目"Healing"(3:25) JASON・WILSONのレゲエの曲です。彼の過去のアルバムからの収録曲です。
6曲目"Faithless"(4:07) この曲もJASON・WILSONの過去のアルバムに収録された軍の無線の交信をサンプルに使ったバトル・フィールドを再現したような曲です。
7曲目"New Beginning"(3:54) 豪華客船のディナーショーなどで演奏しているDAVID・SEERINGの落ち着いたヒーリング・ミュージック的なピアノによるインストゥルメンタルです。
8曲目"You're The Reason I Believe"(3:43) この曲は非常に"渋い" 曲です。基本のリズムは、レゲエですが、ファンクにクールなサウンドです。ぜひ、オリジナル収録JASON・WILSONの盤を探して購入しようと思います。
9曲目"Baton Rouge"(4:35) DAVID・SEERINGのピアノでの曲です。美しいメロディと癒されるサウンドのインストゥルメンタルです。ただ、レゲエの曲と交互に登場するヒーリングサウンドを収録する所が(笑)です。
10曲目"Holy Mountain Man"(4:59) 再びJASON・WILSONのレゲエの曲です。この曲はレゲエのリズムにヴァイオリンとかをあしらったソフトレゲエとしています。
11曲目"Spanish Spy"(4:46) DAVID・SEERINGのジャズ・タッチによるピアノのインストゥルメンタルで、映画のサウンドトラックを思わせるスリリングさとヒーリング効果の有りそうな曲です。
12曲目"Peace In Our Time"(4:04) レゲエのリズムにラップ重ね合わせた曲です。ジャズの要素の打込みとサンプルと盛りだくさんなサウンドを1曲に詰め込んでいます。
13曲目"Dizzy"(2:33) 再びANNAのヴォーカル曲です。打込みとサンプルによるダンサブルなナンバーです。最近の彼女(ANNA→ANYA)の新しいビデオクリップは思わず(笑)がでそうなくらい"ベタ" ですネ。
4曲歌詞付 写真ライナー U.S.製 (輸入盤) 収録時間:51分04秒 (曲調の全然違ったアーティストの作品を1枚にした強引なコンピはインディーズならでは)'09年11月13日再更新


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写真  A PACIFIC MODEL / Divisions
 ・2007 F.A.P. Publishing   6 34479 28870 8

アンビエント・ロックetc.・・・

このアルバムは、テキサス州ダラスでインディペンデントに活躍しているA PACIFIC MODELの '07年にリリースされたデビュー・アルバムです。バンドのメンバーは、DANIEL・HAZELWOOD(ヴォーカル/キーボード/ギター)、ADAM・SKOKAN-GUINN(ギター)、SAM・LEE(ベース/キーボード/バック・ヴォーカル)、PATRICK・GATHINGS(ドラム/パーカッション)の4人組で、地元を中心としたライヴ活動を展開中です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、先の4人の他、COLE・SCRANTON:シンセサイザー/メロディカ、SHAY・SCRANTON:ループ、BEN・RICE:パーカッション、JOHN・DAVID・BLAGG:ノブ・チューミングの地元のミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Divisions"(1:43) アルバムの出だしに収録された2分程度のインストゥルメンタルです。ドラム・ループのリズムに心地好いキーボードのサウンドが流れます。
2曲目"Gathering Data"(5:18) DANIELの小さなアカペラの歌声によるサビのパートから入る曲です。ゆったり流れるドラムのリズムと少しセンチメンタルな歌声を聴かせますが後半ではエモーショナルに展開される5分以上もある曲です。
3曲目"Alpha Centauri"(5:04) アンビエントな雰囲気を醸し出す長いイントロに続いて登場するDANIELとSAMのハーモニーによるスローな曲です。アトモスフェリックなギターのサウンドが縦横無尽に5分以上も流れます。
4曲目"Perpendicular"(3:59) 少し曲調をロック路線に移してきた曲の登場です。パーカッシヴに鳴り響くドラムのビートと転がるようなキーボードのサウンドが印象的なオルタナティヴ・ロックです。
5曲目"Anniversary"(5:38) メランコリックなキーボードの響きが流れるDANIELの切ない歌声によるスローな曲です。アンビエント/ヒーリング・サウンドがベースになっている荘厳な展開とミニマムのヴォーカル・パートによるアレンジです。
6曲目"Leaving"(3:57) セミ・アコースティック・ギターの美しい旋律が流れるDANIELの弾き語りを中心にした収録です。いつの間にか登場するメランコリックなキーボードの音色も切なく響きます。
7曲目"Speakeasy"(4:05) 一転してアコースティック・ギターの爪弾きによる曲の登場です。次第にビートを上げて行くドラムとベースのサウンドと質素なハーモニュームの音色が印象に残ります。
8曲目"Catapults"(4:57) 再びドラム・ループを使ってのアシッド・ロック然としたスローな曲の登場です。ブルースの要素も含んだこの曲ではDANIELの歌声は27歳でこの世を去ったJIM・MORRISONの雰囲気に通じるものも感じます。
9曲目"Pushpin"(3:36) 美しいピアノの旋律に乗せて歌うDANIELの切ない歌声の響く曲です。次第に唸るベースのサウンドとエモ・ギターも登場してブリット・ロックのサウンドに展開されます。
10曲目"No One's Here"(4:46) 風変わりな打撃音をサンプルに使ったアンビエント・サウンドによるスローな曲です。DANIELのヴォーカルを囲むギターとベースとキーボードのサウンドが心地好く流れます。
11曲目"The Turbulence"(3:49) 心地好いドラム"ン" ベースのビートが流れるDANIELのウィスパー・ヴォイスによるミドル・テンポの曲です。女性のヴォーカルのサンプルをアクセントに使って流されています。
12曲目"Slow Silent"(6:41) スローな出だしから後半では曲名とは裏腹にサイケデリックなサウンドと雄叫びを上げるDANIELの歌声に展開される6分以上もある曲です。
13曲目"Divisions(Reprise)"(1:30) 今度は1分半程度のドラム・ループによる1曲目のエンディングからの続きによるリプライズ形式のインストゥルメンタルです。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:55分07秒 (テキサス州の音楽と少し違ったA PACIFIC MODELのサウンド、ネットが無ければ決して出会うことの無いバンドです。古めかしい表現ですが、インディペンデントで活躍している多くのミュージシャンの音楽が、日本に居ながらにして楽しめる良い時代になったものです)'09年11月13日再更新


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写真  A PERFECT DAY / All Over Everything
 ・2004 Isba Music Entertainment Inc.   ISB CD 5098

カナディアン・ポップ・デュオ・・・

カナダのバンクーバーで活躍しているポップ・デュオA PERFECT DAYは、JANELE・WOODLEY:ヴォーカル/ピアノとJOSEPH・HRECHKA:ギター/ヴォーカルによるユニットです。
ヴォーカルのJANELE・WOODLEYは、カナダの女性バンドWEST END GIRLSの後期メンバーとして活躍した後、同じくカナダのインディーズ・バンドMUDGIRLで、ギターを担当していたJOSEPHとこのA PERFECT DAYのユニットを組んでいます。
このアルバムは、そのA PERFECT DAYのデビュー・アルバムで、'04年6月本国カナダでのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、A PERFECT DAYの2人の他、JOHN・WEBSTER:キーボード、TONY・MARRIOTT:ベース、CHARLIE・QUINTANA:ドラム、RANDALL・STOLL:ドラム、PAT・STEWARD:ドラム、GREG・MURRAY:ドラム、NIKO・QUINTAL:ドラム、MARLOW・HOLDER:ベース、JOE・CRUZ:ラップスティール、DAVID・DARLING:プログラミングの地元バンクーバーのミュージシャン達です。
尚、プロデューサーは、収録にも参加しているカナダのキーボーディストJOHN・WEBSTER(ALICE COOPER,RUSH)が担当しています。

1曲目"Couldn't You Try?"(3:46) アルバムの1曲目から私を虜にしたギター・ポップな曲です。キャッチーなメロディとギミックを持たせたリズムの刻みにJANELEの芯のはっきりとしたポップな歌声を聴かせています。
2曲目"We'll Never Know"(3:47) すこしロック側にサウンドを持って来た曲でJOSEPHのギターとバック・ヴォーカルが光ります。スライド・ギターを使ってサウンドにメリハリを付けた心憎い演出です。
3曲目"Still Smiling"(3:43) このアルバムから本国でスマッシュ・ヒットを放った曲です。 ギミックなイントロから聴かせますね。ミドル・テンポのビートに乗せて歌うJANELEのエモーショナルな歌声を聴かせます。
4曲目"Happiness"(3:36) サンプル音源をS.E.的に効かせたメランコリックなナンバーです。これ位のビートとメロディでもJANELEはその歌声を聴かせますね。少しソウルフルな雰囲気と歌声も持ち合わせた彼女の歌声を暫し堪能致しましょうか。
5曲目"Pretty When She Cries(Blue 22)"(4:36) この曲には参ってしまいましたね。センチメンタルに美しく響くメロディと切ないドラムのビートとバックで響くJOSEPHの複数のギターでの演出と後半で転調するアレンジと新人と思えないセンスの良さとスマートなサウンドに参りました。尚、この曲の共同作曲者にTAMARA・CHAMPLIN(BILL・CHAMPLINの奥さん)の名前が8曲目にもあります。
6曲目"Holiday"(5:39) 歪ませたギターのサウンドで攻めてくるエモ・ギターな曲です。この曲でもJOSEPHはギターのサウンドを幾重にも変えてサウンドを単調にならない工夫を凝らしています。
7曲目"Sunny Days"(4:24) オーソドックスなサウンドとメロディによるカントリー・ロック的な曲の登場です。アコースティック・ギターの循環コードに付けたエレクトリック・ギターによるメリハリのサウンドが心地好く響きます。後半からはサウンドを厚くして行き、聴き応えのある展開となっています。
8曲目"Pretty Ugly"(3:40) オルタナティヴ系のロックのリズムとメロディの曲です。JANELEとJOSEPHが出演したビデオ・クリップが用意されていてかっこ良い2人、特にモデル並みの容姿を持ったJANELEがご機嫌な歌声を力強く聴かせています。ビデオもどうぞ。
9曲目"Win Your Heart"(4:28) アコースティック・ギターを掻き鳴らすサウンドの合間に入る爽やかなJANELEのオルガンの音色な心地好い曲です。少し荒らしたサウンドのエフェクトを使ったとJANELEのパワフルなヴォーカルも圧巻です。
10曲目"Overdose"(4:57) 再び登場したメランコリックなメロディとサウンドによるスローな曲です。後半からはオルタナティヴなサウンドのJOSEPHのギターが登場しアグレッシヴな展開をみせます。
11曲目"Fear Of Flying "(3:53) メランコリックな雰囲気を持ったサウンドと歌詞による曲ですが、次第にサウンドをエモ・ロックな方向に変えて行く曲です。この曲でもJANELEはそのパワフルな歌声を聴かせますね。
12曲目"Light Show"(4:57) 幻想的なキーボードの調べとエモ・ギターのサウンドによるミドル・テンポのナンバーです。バックで響く特徴的なキーボードのサウンドとJANELEの歌声が印象的に響くのです。
13曲目"Someone New"(4:41) 打ち込みのリズムとエレクトロニカのサウンドによる。ミドル・テンポのネオ・ボサ・ノヴァ的なサウンド曲です。心地好い響きのギターとJANELEの美しい歌声が本当に良いですね。殆どの曲をJANELE とJOSEPH と他の作曲者と一緒に書いていますが、ラストの2曲は、2人による作詞/作曲となっています。
全13曲歌詞付 写真ライナー カナダ製 (輸入盤) 収録時間:56分06秒 ('07年にも新曲を発表しているようですが、アルバム・リリースまで至ってないのが残念です)'09年11月13日再更新


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写真  ATTITUDES / Attitudes
 ・1975 Dark Horse Records ・1976 King Records Co.,Ltd.   GP-289
 ・1975 Dark Horse Records ・1976 Dark Horse Records   SP-22008

衝撃的なサウンド・・・

このアルバムは、当時GEORGE・HARRISONが興したDark Horse Recordsから '76年の4月(国内盤)にリリースされたセッション・マン同士によるATTITUDESのデビュー・アルバムです。
ATTITUDESのメンバーは、DAVID・FOSTER:キーボード、DANNY・KORTCHMAR:ギター/ヴォーカル、PAUL・STALLWORTH:ベース/パーカッション/ヴォーカル、JIM・KELTNER:ドラムの当時、ロス・アンゼルスで活躍していた名セッション・マンの集まりです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンも当然、実力派ばかりで、JESSE・ED・DAVIS:ギター、CHUCK・HIGGINS,JR.:バック・ヴォーカル、VANETTE・CLOUD:バック・ヴォーカル、CARMEN・TWILLIE:バック・ヴォーカル、KATHRYN・COLLIER:バック・ヴォーカルが参加、プロデュースは、ATTITUDESとLEE・KIEFER(TOMMY・BOLIN,AMERICA)が担当しています。
尚、このバンドの結成経緯についてレーベル主のGEORGE・HARRISONのアルバム [Extra Texture]の収録に参加した事による繋がりと良く目にするのですが、そのアルバムのクレジットの末にDANNY・KOOTCHは、このアルバムに参加していませんと記載しているのは、そのアルバム収録前に何等かの形で4人が結成されていたと推測されます。DANNY・KORTCHMARは、'75年のC&N、JAMES・TAYLORのアルバムに参加。結成の経緯は、次のアルバムの項に詳しく書いています(引用先は、国内盤 紳士録/Good Newsのライナーより)。尚、ドラムのJIM・KELTNERは、先のアルバム以前からTHE BEATLESの3枚のアルバムに参加しています。まあ、DANNYのFacebook内のATTITUDESの記述についてGEORGE・HARRISONのアルバムからとありますが...(これは完全にDANNYのジョークですね、自身は参加していないのに)

1曲目"Ain't Love Enough"(3:14) 当時のアルバムに針をそっと添わした時に登場したバック・ヴォーカルの歌声から鳥肌が立ちはなしのナンバーです。PAULのベースとその歌声のDANNYのバッキングにJIMの卓越したドラムのビート(ドラムのリムを一緒に叩いてるように本当に硬い音)にDAVIDのキーボードでしょ!本当に贅沢なナンバーでの登場ですね。曲を書いているのは、DAVID・FOSTER、BRIAN・RUSSELLとBRENDA・RUSSELLで書いている方も贅沢な感じ。
2曲目"Street Sceen"(3:28) 一転して暗めのイメージのDANNYのナンバーの登場です。一曲目とのこの辺の組み合わせは本当に絶妙なところを感じます。PAULのエモーショナルなベースとアシッド感を与える特徴的なDANNYのコード進行が非常に印象に残ります。
3曲目"A Moment"(0:57) アンビエント系のサウンドを発するDAVIDのキーボードによるインストゥルメンタルで、次の曲のイントロ風に収録されています。(サンプル音源は"You And I Are So In Love" と組合せとなっています)
4曲目"You And I Are So In Love"(4:02) 曲の作詞/作曲にはB.J.COOKIE(DAVIDの元奥さん)-E.MERCURY作と記されていますが、このアルバムの為に書かれたバラードと思われます。恋人のいる人が聴けば一発に参ってしまう甘い内容の歌詞をセクシーなPAULの歌声で展開されればもう、恋人同士は、"メロメロ" ですね!
5曲目"Squank"(4:24) このバンドを結成する前に偶然居合わせたこの4人で即興的にスタジオ収録されたファンキー/ジャジーなフュージョン・ナンバーです。DANNYのギターによるリードに残りのメンバーがアドリヴで色を添えたレア・トラックです。
6曲目"Lend A Hand"(3:03) アルバムのB面に突入してもベースのPAULの歌声が冴えわたる美しいメロディとスムーズな響きの曲です。高く滑らかに伸びるPAULの歌声とバックのハーモニーが美し過ぎます。この曲の歌詞にバンド名の「Attitudes」が登場します。
7曲目"Chump Change Romeo"(2:28) 一転してロック色の強いギターのDANNYの曲の登場です。ファンクなリズムを基調としていながらスワンプ/ルーツ・ロック的なサウンドを聴かせるDANNYのギターと彼の歌声です。
8曲目"First Ballad"(4:08) 先の"Squank" と同時期に集録されたインストゥルメンタル・ナンバーの登場です。この曲では、よりソフトなイメージと起伏に満ちたスペース・ロック的なサウンドの広がりが印象的です。
9曲目"Honey Don't Leave L.A."(3:42) 再びDANNYの曲の登場です。ロック"ン" ロールによる乗りの好いリズムの流れに乗せた恋人(ハリウッド・スター?)への熱いメッセージがフランス語の歌詞も交え綴られています。(JAMES・TAYLORのライヴでDANNY・KORTCHMARがギターで参加した後のライブでも良く演奏されている曲です)
10曲目"In The Flow Of Love"(3:12) アルバムの最後は、PAULの心地好い響きの歌声で締め括られます。軽めのファンクなリズムとバック・ヴォーカル隊の歌声に乗せてPAULも気持ち良く歌っているのが伝わって来ます。さらに、バックのDANNYのギター・ワークも本当に凄いのです。
・7曲歌詞付 LP盤 (国内盤) 収録時間:32分38秒
・歌詞無し LP盤 U.S.製 (輸入盤) (当時のレコード盤の1曲目に針を落とした時からこのアルバムのサウンドは、非常に衝撃でしたね。尚、このアルバムから翌年の2次THE SECTIONや '80年のAIRPLAYへとつながって行くのです)'09年11月14日再更新
1976年度ベスト5


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写真  ATTITUDES / Good News
 ・1977 DARK HORSE RECORDS   DH 3021
 ・1977 WARNER-PIONEER CORPORATION   P-10386D

強力なバックアップ・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルスで活躍していた有名セッション・マンの集まりによるATTITUDESの '77年にリリースされた2枚目のアルバムです。
ATTITUDES 結成前の '75年の初めに、ロス・アンゼルスでスタジオを経営していたGARY・KELLGREN('77年事故死)は、毎週日曜日の夜に自身のスタジオをミュージシャン達に解放していた。ところが毎週毎週多くのミュージシャンが集まるので、なかなか演奏の順番が回ってこなかったらしい。その為、待つ事の耐えられないミュージシャンは、1人 2人減り、最終的には、この4人のミュージシャン達だけが残ってしまったようです。(また、JIM KELTNER Fan Club Hourと称してJIMとのセッションをミュージシャン達に開放していました) スタジオと時間とを与えられた彼らは 早速、即興的な音楽を演奏しながらすっかり意気統合し、アルバムの制作へとかかりました。 さて、その4人のメンバーは、DAVID・FOSTER:キーボード/ヴォーカル、DANNY・KORTCHMAR:ギター/ヴォーカル、PAUL・STALLWORTH:ベース/パーカッション/ヴォーカル、JIM・KELTNER:ドラム/ヴォーカルの4人組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、WADDY・WACHTEL:ギター、TOWER OF POWER HORNS:ホーン、DONNY・GERRARD:バック・ヴォーカル、CHUCK・HIGGINS,JR.:バック・ヴォーカル、JEY・LEWIS:ギター/プロデュース、PAT・MURPHY:コンガ、VINCE・CHARLES:シンバル、GEORGE・BELL:フルート、MARVIN・BRAXTON:ハーモニカ、EMIL・RICHARDS:パーカッション、JORGE・CALDERÓN:バック・ヴォーカル、JAY・GRAYDON:ギター、RINGO・STARR:ドラム、BOOKER・T・JONES:オルガン、YVONNE・RANKIN:バック・ヴォーカルと相変わらずの豪華メンバーです。プロデュースは、ATTITUDESとJAY・LEWIS(DANNY・O'KEEFE)が担当しています。

1曲目"Being Here Without You"(3:23) 録音スタジオの廊下から収録を開始したような演出がスタジオ・ミュージシャンらしい日常を切り取った粋なアレンジのイントロから入る曲です。前作ではなかった豪華なホーンのサウンドで飾られたファンクなリズムとサウンドの流れに短い歌詞をループで歌ったソウル/フュージョン系音色を感じさせます。
2曲目"Drink My Water"(3:15) このアルバムの収録曲から最初にお気に入りになったPAULのセクシーな歌声によるファンク・ビートの曲です。この曲は、BRIAN・RUSSELL、BRENDA・RUSSELL夫婦によってこのアルバムの為に書かれた曲のようです。
3曲目"Sweet Summer Music"(3:45) カリプソ/レゲエ のリズムの曲の登場ですね。この曲でもPAULがその滑らかな歌声が聴かせますね。JAY・LEWISの心地好いギターの刻みにMARVIN・BRAXTONのハーモニカの音色が上手く絡み合って届けられます。
4曲目"Let's Talk Turkey"(2:55) DANNYのヴォーカル/作詞/作曲の曲の登場です。歯切れ良いギターのサウンドとホーンの音色、そしてDANNYの特徴的なソリッド感のある歌声が、PAULの歌声とは対照な切り込まれるエッジさを感じます。
5曲目"Foster's Frees"(2:10) この曲のみイギリスに出向いて収録されたインストゥルメンタル・ナンバーです。映画音楽に精通したDAVIDらしい繊細なメロディからダイナミックな展開を聴かせます。また、KEITH・OLSEN(FLEETWOOD MAC,RICK・SPRINGFIELD)がエンジニアを務めているところが興味深いですね。そして、この曲のアウトロから次の曲のつながり方が最高の流れを今も感じさせるのです。
6曲目"Turning In Space"(3:18) PAULのファンク・ベースにDAVIDのクラビネットが跳ねるファンク・ナンバーです。スムーズなPAULの歌声と乗らすリズムの流れは、前作同様に質の高さを感じるのです。
7曲目"Change"(4:10) 浮遊感のある夢見心地を感じさせる滑らかなサウンドがイントロから流れるアーバン・ソウルなミドル・テンポの曲です。高域でも滑らかなPAULの歌声が見事で、その裏から登場するJAY・GRAYDONのあのシンクロナイズされたハーモニックス・ギター・サウンドでもうこちらもノックアウトです。
8曲目"In A Stranger's Arms"(3:58) このアルバムを甘くさせ過ぎないようバランス感覚で登場するDANNYのヴォーカル/作詞/作曲の曲の登場です。DANNYのギターの弾き語りのメンバー全員の持ち味を添えたサウンドの広がり感じさせるアシッド・ギター・サウンドの粋な曲に意味あり気の歌詞ですね。
9曲目"Manual Dexterity"(3:20) めずらしくB面になってDANNYの曲が続いて登場していますね。ファンク・ロック然としたDANNYらしい音の隙間を空けたギター・カッテングとルーツ・ロックからサウンドをファンク仕立てにしたサウンドが伝わって来ます。
10曲目"Promise Me The Moon"(3:37) B面になってからDANNYがそのサウンドを開花させるこの曲からのキラー・チューンです。本当にもう1人のヴォーカルのPAULと対照的なDANNYの独特のサウンドとリズムに彼の歌声を楽しみましょう。
尚、この曲は、同年リリースのDAVID・SANBORNの3枚目アルバム[Promise Me The Moon]にも収録されています。
11曲目"Good News"(3:45) アルバムの最後は、肩の凝らないメンフィルス・ソウルのサウンドによるPAULの曲です。バック陣は、なんとRINGO・STARR、BOOKER・T・JONESにS.S.W.のJORGE・CALDERÓNです。余談ですが、大昔、DAVID・LINDREYのバックとしてJORGE・CALDERÓNが一緒に来日した時に目の前で演奏される彼のベースと歌声に魅了されましたね。おっと脱線失礼。
・歌詞無し LP盤 U.S.製 (輸入盤)
・10曲歌詞付 LP盤 (国内盤) 収録時間:37分36秒 (前作の[Attitudes]からバック・メンバーを補強し、アルバムの完成度と各人の音楽性がはっきりと強調されましたね)'09年11月14日再更新
1977年度ベスト5


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写真  AUSTIN JOHN / Austin John EP
 ・2007 toddsongs   6 76868 16022 6

カナダからご機嫌なサウンド・・

このアルバムは、カナダのオンタリオで活躍しているインディー・ロック・バンドAUSTIN JOHNの '07年5月29日に本国でリリースされたデビュー・アルバム(5曲入りEP盤)です。
AUSTIN JOHNのメンバーは、TODD・ELSLIGER:ギター/ヴォーカル、CARLIE・HOWELL:ベース/ヴォーカル、STUART・HARRISON:キーボード、DAVID・MACDOUGALL:ドラムの4人組です。

1曲目"Weekend"(3:39) しっかりとした張りのあるTODDのアコースティック・ギターのサウンドがイントロから響くご機嫌な曲です。ラウンジ・ポップ的な聴き易さを感じます。TODDの短い曲紹介によると遠くに離れて住む恋人達に贈る歌となっています。
2曲目"Noise"(3:37) 一転して曲のタイトル通りノイズを思わせるような荒げたサウンドを多用した曲です。やはりAUSTIN JOHNらしい洒落たアレンジやメロディアスのところが随所に登場し卓越したギターの演奏やキーボードの熱演が織りなす生で観てみたい曲でもあります。
3曲目"Dana Jill"(4:11) 私を虜にしたAUSTIN JOHN節と言うかTODDの作り出す粋なサウンド・スタイルと彼の優しい歌声が流れる曲です。ジャズの要素も感じられるこのAUSTIN JOHNのサウンドの最大の魅力は、このロックとジャズの絶妙なブレンド感覚が優れているところなのです。
4曲目"Against Myself"(3:44) 美しい旋律で奏でられるギターの爪弾きの流れが堪らないメロディアスな曲です。この美しさとは対照に「各自の心に潜む悪」について書かれています。
5曲目"One To A Plenty"(3:41) アコースティック・ギターのサウンドを全面に取り入れたTODDの弾き語りから入る曲です。TODDの子供の頃の想い出を綴った歌詞を歌いながらバックの素晴らしい演奏群が次々と登場して来ます。
歌詞無し 写真ライナー カナダ製 (輸入盤) 収録時間:18分54秒 ('12年5月現在このAUSTIN JOHNは、3枚目のアルバム[Please Everyone]の6か月間におよぶ収録を済ませ近々にリリース予定でそちらも非常に楽しみです)'12年5月1日更新


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写真  AUSTIN JOHN / People, Places, Things
 ・2009 toddsongs   6 76868 18442 0

自然と顔が緩むそのようなアルバム・・・

このアルバムは、カナダのオンタリオで活躍しているインディー・ロック・バンドAUSTIN JOHNの '09年9月15日に本国でリリースされた2枚目(デビューの5曲入りEP盤を含む)のアルバムです。
AUSTIN JOHNのメンバーは、TODD・ELSLIGER:ギター/ヴォーカル、CARLIE・HOWELL:ベース/ヴォーカル、STUART・HARRISON:キーボード、DAVID・MACDOUGALL:ドラムの4人組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TARA・DAVIDSON:アルト・サックス、WILLIAM・CARN:トロンボーン、JOSH・GROSSMAN:トランペットのカナダのミュージシャンが参加しています。
尚、バンドネームのAUSTIN JOHNとは、フロントマンのTODD・ELSLIGERのミドル・ネームのようです。

1曲目"Insomnia"(4:46) 「不眠症」と名付けられた曲の登場です。イントロから流れる不思議な電子サウンドとTODDの切ないギターの調べから妙に惹きつけさせる曲で、歌詞的には不愉快な眠れぬ夜の出来事を歌っている訳ではないようです。シューゲイザー的なサウンドからメロディアスな展開を後半から聴かせています。
2曲目"Kind Of Love"(3:55) 今度は、もっとテンポをアップしたポップさ溢れる少し気楽さを感じさせる曲です。TODDの柔らかい歌声と芯と張りのあるベースのCARLIEの歌声のハーモニーとのバランスも感じ好いのです。また、CARLIEのベース・ランニングも本当に素晴らしい演奏です。
3曲目"Better Half"(3:44)この曲は、TODDのアコースティック・ギターとSTUARTのハモンドの調べで展開させるソフトな流れとサウンドを聴かせる曲です。ここまで3曲聴いて来てはたと気づいたのですが、本当にどの曲も素晴らしい出来でこのアルバムに出会えたことの嬉しさににんまりとしている自分に気が付きます。
4曲目"Natalie's Trip To The Hospital"(5:34) TODDのスイートな歌声と彼のしっとりと奏でられるギターの響きが心地好く届く曲です。ぱっと聴きは、同じくカナダで活躍しているDANIEL・BEJAR率いるDESTROYERの感じにこの曲は似ていますね。
5曲目"The Last Record Store"(6:46) 縦横無尽に響き渡る電子ピアノのサウンドが流れ、乗りの好いドラムのビートを体が感じる曲です。TODDの少し気弱さを感じさせる歌声と対照的な彼の熱いアグレッシヴなギターのサウンドが見事に調和した流れの感じ好さは特筆に値します。この曲のライヴの模様はこちらでどうぞ。
6曲目"Beautiful Things"(4:44) メランコリックな調べに合わせて歌うTODDとCARLIEとの切ないハーモニーが涙物のバラードの登場です。間奏で聴かせるレトロ調のSTUARTのハモンドも切ないですね。
7曲目"People, Places, Things"(3:39) ギターのコード進行が非常に洒落た感じを醸し出すSTEELY DANライク・チューンです。ゴージャスなサックス・ソロやTODDの流れるようなリズミカルでトリッキーなギター・ワークをご堪能あれ。
8曲目"Snow"(3:36) 今度は、TODDアコースティック・ギターのサウンドをメインとした落ち着いた彼の弾き語りです。フィンガー・ピッキングとストロークによる演奏を使い分けたギターの調べと彼のソフトな歌声が響きます。
9曲目"New 49"(5:50) バックワードで収録されたTODDのギターのサウンドをイントロから聴かせるサスペンス感の溢れる曲です。TODDとベースのCARLIEのユニゾンで聴かせる2人の対照的な歌声のバックで繰り広げられるスリリングな演奏群にはもう脱帽と言うしかありません。
10曲目"Thirty Something"(5:54) この曲もTODDの様々なギターの演奏で展開されるソフトな雰囲気を醸し出している曲です。バックに登場するハモンドやトランペットの演奏は、カナダのジャズ・シーンで活躍する面々の卓越した演奏の流れに身を委ねようと思います。
歌詞無し 写真ライナー カナダ製 (輸入盤) 収録時間:48分33秒 (音楽を聴くことを長い間趣味としていると数年に一度くらいアルバムの1曲目から最終曲まで素晴らしいサウンドを聴かせて「このアルバム最高!」と言えるバンドやシンガーに出会えて自然と顔が緩むことがたまにあります。このAUSTIN JOHNもその数少ないバンドの1つと言えます)'12年2月10日更新


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写真  AUSTIN JOHN / Please Everyone
 ・2012 toddsongs   6 25989 66462 5

ご機嫌な音楽が届きました・・・

このアルバムは、カナダのオンタリオで活躍しているインディー・ロック・バンドAUSTIN JOHNの '12年8月11日に本国でリリースされた3枚目(デビューの5曲入りEP盤を含む)のアルバムです。
AUSTIN JOHNのメンバーは、TODD・ELSLIGER:ギター/ヴォーカル、STUART・HARRISON:キーボード、CARLIE・HOWELL:ベース/ヴォーカル、DAVID・MACDOUGALL:ドラムの4人組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、EMILY・ENG:ヴィオラ、AINSLEY・McNEANEY:バック・ヴォーカル、TARA・DAVIDSON:アルト・サックス、NATALIE・PARADIS:バック・ヴォーカル、WILLIAM・CARN:トロンボーン、PATRICE・BARBANCHON:トランペットのカナダのミュージシャンが参加しています。
尚、今回もジャケット写真は、愛犬トラヴィス君の登場です。

1曲目"Please Everyone"(4:13) TODDのチョーキングを多用したギターのサウンドが挨拶代りに聴こえるこのアルバムからのタイトル・チューンです。心地好いリズムの流れと相変わらず洒落たギターのリフを披露しているTODDです。今回のアルバムからヴィオラの音色も加えてサウンドに滑らかさが出てきています。愛犬Sadieが登場しているビデオもどうぞ。
2曲目"Search Engine"(3:58) スピード感を上げてスリリングなサウンドを聴かせる曲です。DAVID・MACDOUGALLのタイトなドラムのビートに合わせた間奏で繰り広げられるTODDのギターが本当に渋いし、当然バンドとしての4人の熟成が非常に感じられます。
3曲目"Children"(5:39) 長く奏でられるハモンドのサウンドを重ねたギターの爪弾きと更にアタック音のあるピアノの調べが切なく感じさせる曲です。TODDのソフトな歌声にこれまた相性の良いCARLIEの歌声とのハーモニーは、やっぱり良いですね。
4曲目"Winter Blue"(4:32) 今度は、ストリングの音色まで登場して旅情的な音色を聴かせる曲です。全編に巧みな演奏を聴かせるピアノのSTUART・HARRISONがかなりこの曲に貢献しているのが分かります。
5曲目"Roommates"(5:07) 渋いビートを繰り出すドラムにベースのサウンドが重ねられたところに意表を突いて登場する荒らした音色を聴かせるTODDのギターです。心地好いレゲエのリズムの流れに乗せたラテン系のホーンのサウンドも響きご機嫌な乗りを感じさせます。1年ほど前の曲なのですが、この3枚目のアルバムになってからの新しいアレンジで方向性を見出したようですね。
6曲目"Song For Dad"(3:50) アコースティック・ギターの優しい爪弾きによる音色が流れる弾き語りによる曲です。ソフトに響くパーカッションのリズムに非常に美しい響きとメロディアスな流れによるTODDのギターは、本当に素晴らしい。
7曲目"Pacific Coast"(4:31) 今度は歯切れ良いドラムのビートにこれまた歯切れよく奏でられるギターのサウンドによる軽い乗りを感じさせるご機嫌なチューンです。この曲での間奏はTODDに変ってSTUART・HARRISONがキーボードで決めてくれます。
8曲目"Find You"(5:01) イントロからAUSTIN JOHNらしいメロディアスなサウンドを聴かせる曲で、非常に '07年のEP盤の1曲目"Weekend" の流れを感じさせます。この曲では、同郷のS.S.W.AINSLEY・McNEANEYとのデュエットもハーモニーとも優しく響きます。
9曲目"Hide And Seek"(3:52) ゆったりと奏でられるギターの調べと想い出を歌詞にして訥々と歌うTODDの優し歌声とシンプルなバックの演奏による落ち着いた曲です。
10曲目"Fifteen Minutes"(4:49) イントロから元気一杯のギターのサウンドを聴かすTODDとベースでしっかり深みを出すCARLIEと上手いハーモニーを聴かせる非常に渋いメロディとサウンドを聴かせる曲です。この曲も感じの良い乗りを伝えてくれるライヴなどの演奏を是非ビデオに収録してアップして欲しいですね。
11曲目"The End Of Faith"(5:56) バロック音楽のようなハモンドの音色を奏でるSTUART・HARRISONのイントロに続いて登場するアコースティック・ギターを奏でながら歌うTODDとベースのCARLIEの爽やかな歌声によるハーモニーが心地好く感じる曲です。更に、DAVID・MACDOUGALLのきびきびとしたドラムのビートに合わせてギターを巧みに奏でるTODDの演奏を聴いているとつくづく良いバンドだなって気付きますね。
歌詞無し ライナー無し 2折紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:51分35秒 (前作も非常にお気に入りとなっているアルバムですが、今作もAUSTIN JOHNらしいアメリカやイギリスとはちょっと違ったご機嫌な音楽を届けてくれました)'12年8月15日更新
2012年度ベスト5
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写真
(TODDに頼んでサイン入りとしてもらった盤です)


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写真  AUSTIN JOHN / Lilac
 ・2016 toddsongs   1 90394 07267 4

TODDごめん発売日に買いそびれて・・・

このアルバムは、カナダのオンタリオで活躍しているインディー・ロック・バンドAUSTIN JOHNの '16年2月5日に本国でリリースされた4枚目(デビューの5曲入りEP盤を含む)のアルバムです。
AUSTIN JOHNのメンバーは、TODD・ELSLIGER:ギター/ヴォーカル、STUART・HARRISN:キーボード、CONNOR・WALSH:ベース、DAVID・MACDOUGALL:ドラムの4人組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、KEVIN・NEAL:ペダル・スティール・ギター、LEONA・DAVISDON:ヴァイオリン、EMILY・ENG:ヴィオラ、JOSH・GROSSMAN:トランペット、TRENT・RESCHNY:テナー・サックス、DANIELLE・KNIBBE:ヴォーカル、AINSLEY・McNEANEY:ヴォーカル、DARCY・WINDOVER:ヴォーカル、JUSTIN・BACCHUS:ヴォーカル、ALEX・SAMARAS:ヴォーカルのカナダのミュージシャンが参加しています。

1曲目"Wait"(4:31) 久しく聴くTODDの甘く優しさを伴った歌声が心地好く響く曲です。ゲスト・ヴォーカリストとして招かれた地元のS.S.W.DANIELLE・KNIBBEとヴォーカルをシェアするTODDです。バックで意外とエネルギッシュなギター・サウンドを聴かせるTODDも興味深いですね。
2曲目"The Older We Get (The Less We Go Out To Dance)"(3:58) ゲスト・ヴォーカリストとしてAINSLEY・McNEANEYが招かれたちょっとレトロな雰囲気を醸し出すこのアルバムからのシングル曲となった曲で、ビデオとしても紹介されています。
尚、TODDは彼女のアルバムのプロデューサーでもあります。
3曲目"The Perfect Dress"(4:49) 全編に流れる長閑なKEVIN・NEALのペダル・スティールのサウンドに合わせ歌うオルタナティブ・カントリー・シンガーのDARCY・WINDOVER の粘りのある歌声です。TODDからのメールにあった今回のアルバムは、従来のAUSTIN JOHNのアルバムと違ったサウンドになっているとの案内があった意味がよく分かります。
4曲目"High Waist Jeans"(4:04) このアルバムのリリースの2年程前にTODDが奥さんの為に書いたご機嫌なナンバーの登場です。サウンド的には前作[Please Everyone]での流れの沿ったTODDらしい軽やかな感じです。また、自宅での収録に際して準備も含めドラムのDAVID・MACDOUGALLも登場している興味深いビデオも紹介されています。
5曲目"Fix Me"(5:13) TODDと同じくオンタリオで活躍しているALEX・SAMARAS(WE ARE ALL)がメイン・ヴォーカルを務める曲です。この曲もちょっとレトロなロス・アンゼルスのファンク・バンドのサウンドを感じます。
6曲目"Late Again"(4:42) トロントのソウル・シンガーJUSTIN・BACCHUSがヴォーカルを務める前の曲とサウンドの流れか繋がったナンバーです。TODDは、いちギタリストとして間奏のギター・ソロの演奏を非常に楽しんでいるような伸びやかなトーンを聴かせます。
7曲目"Box Of Letters"(3:25) このアルバムの購入に際して久しぶりにTODDとメールを交わした内容に最近は、アコースティック・ギター1本での弾き語りに凝っていると記されていたので多分、このような落ちつた感じの曲を演奏しているのでしょう。
8曲目"Plenty Of Fish"(4:21) ベースのCONNOR・WALSHがメイン・ヴォーカルとなったTODDの曲らしい硬質のギター・サウンドがリフとなって曲です。このアルバムでは、他の曲と同じくTODDが裏方に回って作詞/作曲者/ギタリストとして演奏を楽しんでいるようなこの曲からも感じます。
9曲目"Lilac"(5:07) アルバムの最後はタイトル曲でありTODDが叙情的に歌うメロディアスな曲です。
歌詞無し 2折紙ジャケット仕様 CD-R (輸入盤) 収録時間:40分13秒 (見出文がかなり個人的な書きっぷりになのは、'16年に発売予定の案内メールがこちらのメールアドレス変更により届かなったので今となっての購入です。今回もサイン入としてもらいました。TODDサンキュー!)'18年3月2日更新
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写真
(今回もTODDに頼んでサイン入りとしてもらった盤です)


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写真  AUSTIN JOHN / The Better Way Back When
 ・2020 TODD ELSLIGER   

今回はダウンロード・リリース・・・

このアルバムは、カナダのオンタリオで活躍しているインディー・ロック・バンドAUSTIN JOHNの '20年11月13日に本国でダウンロード・リリースされた5枚目(デビューの5曲入りEP盤を含む)のアルバムです。
AUSTIN JOHNのメンバーは、TODD・ELSLIGER:ギター/ヴォーカル、STUART・HARRISN:キーボード、CONNOR・WALSH:ベース、BEN・BALL:ドラムの4人組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・MACDOUGALL(旧メンバー):パーカッション、DANIELLE・KNIBBE:ヴォーカルのカナダのミュージシャンが参加しています。

1曲目"Keep Looking"(3:45) レトロさを強く感じさせるハモンドのサウンドと硬く引き締まったドラムのビートが前々作のAUSTIN JOHNらしいサウンドを醸し出す曲です。地元のS.S.W.DANIELLE・KNIBBEのバック・ヴォーカルも渋いジャズ・スタイルを融合させた感も渋い。
2曲目"Indifference"(3:36) このアルバムの中では、結構尖ったギター・サウンドとスピード感を聴かせる曲です。アルバムのリリース前に作ったビデオでは、愛用のベッドを壊してしまったTODDようです。
3曲目"The Better Way Back When"(4:06) ちょっとサウンドを大人しい方向へ移して来たロック・ポップな曲です。可愛らしいDANIELLE・KNIBBの歌声とTODDとのコラボも心地好く感じる流れです。
4曲目"Honeymoon"(5:41) ヴォーカルをDANIELLE とシェアしたこの曲も温かい心地好さを感じる曲です。前作での他ミュージシャンとのコラボを企画したアルバム作り良いところが表れています。
5曲目"Somebody Else"(4:33) 前作をリリース後、自宅でアコースティック・ギターを爪弾くTODDのビデオがYOUTUBEで配信されていた頃の曲と思われます。厳かイントロからギター1本で優しく歌うTODDです。
6曲目"Purple Tribute Song"(5:16) 故プリンスに捧げたと思われる曲です。ファンクなワウワウを使ったギターのサウンドとハモンドのサウンドがレトロさを醸し出しています。曲の最後のギター・リフなんか思わずにっこりとさせられますね。
7曲目"Does Anyone Change Their Mind Anymore"(5:30) 美しいメロディとサウンドを聴かせるメランコリックな曲です。TODDのギター、STUARTのキーボード、CONNORのベース、BENのドラムによるバンド一体となった熟練達の流れるようなサウンドが心地好い。
8曲目"Neil"(3:41) 2018年に亡くなったTODDのお父さんのことを歌った曲です。カントりー・ミュージックとゴルフ好きだった亡き父の事を綴ったやはりカントリー・ミュージック調の曲へと仕上げています。
9曲目"Listen"(5:42) このアルバムからシングル曲第二弾紹介されているTODDのギターの弾き語りを中心に構成されている曲です。愛犬Sadieが登場したビデオが配信されています。
歌詞無し (ダウンロード販売) 収録時間:41分50秒 (残念ながら今作よりCD化を見送りダウンロード・リリースとなったAUSTIN JOHNの新作、最近の傾向だから仕方ないかな)'20年11月29日更新


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写真  AZTEC TWO-STEP / Living In America
 ・1989 VILLAGE GREEN    D22Y0349

発売当時よく聴きました・・・

ニューヨークで活躍するフォーク・デュオAZTEC TWO-STEPの6枚目のアルバムです。オリジナル盤は '86年に本国でリリースされ日本ではフォーク系のアーティストに強いVILLAGE GREENから '89年8月21日にリリースされ当時、日本の数ヶ所のライヴ・スポットで彼らのギグが行なわれました。REX・FOWLER:ヴォーカル/ギター/ハーモニカとNEAL・SHULMAN:リード・ギター/ヴォーカルがニューヨークで出会い '72年にセルフタイトルのファースト・アルバムをリリースして30年以上同じデュオで活躍しています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、先のREXとNEALの他、FRED・HOLMAN:ベース、JACK・SCARANGELA:ドラム、MARSHALL・ROSENBERG:パーカッション、JANE・OLDERMAN:キーボード、DAN・T・SMITH:サックス、DAVID・SLEIGHT:DX プログラミング、DEVONSQUARE:バック・ヴォーカルのニューヨーク勢が参加しています。

1曲目"The Rabbit In The Moon"(4:04) 面白いタイトルの曲です。REXのハーモニカとギターのサウンドによるほのぼのしたメロディとは対照的に月にいるウサギをカタルシスに語った内容になっています。
2曲目"The River"(5:56) 6分近くあるアコースティック・ギターのサウンドをふんだんに使った曲でイントロは穏やかな2人のハーモニーよる美しい曲ですが、後半は組曲的にアップテンポな仕上がりです。ライヴでは、このような感じの曲が観客受けするでしょうね。間奏のNEALのアコースティック・ギターでのリードが圧巻です。
3曲目"I'm In Love With The Girl On MTV"(5:39) NEALの作でこの曲も面白いタイトルの曲で当時のT.V.の影響をさらっと歌にした感じの明るい曲でメロディもポップでMTVビデオクリップを意識したのでしょうか?
4曲目"Velvet Elvis"(3:35) 故ELVIS・PRESLEYを偲んだ曲でREXのすこし哀しげな歌声による。AZTEC TWO-STEPの曲としてはすこしロック寄りのエレクトリック・ギター・サウンドとドラムのビートの効いた曲でREXと数名の著名な作曲家との共作です。間奏のサックス・ソロはDAN・T・SMITHです。
5曲目"Living In America"(4:16) ハーモニカとアコースティックによるフォーキーな曲で歌詞の方はREXの感じるアメリカ賛歌ですが、かなり風刺の効いたところもあります。女性バック・ヴォーカルとの息もぴったりな曲です。
6曲目"I'm The One"(3:45) パーカッションとアコースティック・ギターのサウンドによるREXの住むSOHOと日常の出来事を歌にしています。バックで流れるNEALのギターソロもイカシています。
7曲目"Better Watch Out(For The Rastafarians)"(4:10) レゲエのリズムに乗せ歌われる「ラスタには気をつけろ」と歌詞にある内容は同じくレゲエのリズムで歌われる10ccの"Dreadlock Holiday" と共通性があります。当時のレゲエ・ミュージックが欧米のミュージシャンに与えた影響は大きかったようです。
8曲目"Really Gone"(3:48) イントロから煌びやかなアコースティック・ギターのサウンドとドラムのビートによる乗りの好い曲で2人の美しいハーモニーによる恋人との別れについて歌っています。
9曲目"Johnny's An Angel"(2:37) ゆったりしたリズムと落ち着いたメロディの曲ですこしボサ・ノヴァのリズムとフォーキーなサウンドでの曲です。
10曲目"In Your Paintings"(3:23) 牧歌的なギター・サウンドのする落ち着いた曲でREXとNEALの美しいハーモニーによるラストに相応しい曲です。
全10曲歌詞/訳詞付 20ページ物写真ブックレット (国内盤) 収録時間:39分38秒 (地元であった当時の彼らのギグに行けなかった私に友人達は、次々に「最高のライヴだった、特にハーモニーの美しさは、たった2人での歌声とは思えない!」と言っていました)'09年11月14日再更新


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写真  BABYGIRL / As You Wish EP
 ・2016 Babygirl    

面白いジャケット写真・・・

このアルバムは、カナダのトロントで活躍しているオルタナティヴ/ドリーム・ポップ・デュオBABYGIRLのデビュー・アルバム(4曲 EP盤ダウンロード・リリース)で '16年7月29日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BABYGIRLのKIRSTEN・CLARK:ヴォーカル/プロデュース、CAMERON・BREITHAUPT:ベース/ヴォーカル/プロデュースの2人の他、 MILES・BREITHAUPT:ドラム、MATT・GOLDMAN:ギター、 TROY・HAWES:ギター、CHRIS・ROMANO:ドラム、BRIAN・BINEMMA:シンセサイザー、SAM・POMANTI:ピアノの地元のミュージシャン達が参加しています。

1曲目"It's Getting Late"(3:43) 強く打ち付けるドラムのビートとKIRSTEN・CLARKのちょっと冷めたような歌いぶりが印象的な曲です。若さと元気一杯の直球的な音の迫力を楽しみましょう。
2曲目"Overbored"(3:27) この曲にはとても聴く者を惹きつける魅力に溢れています。KIRSTENとCAMERONの2人が真顔で登場しているビデオを観れば理解できるでしょう。
3曲目"Everything's Happening Without Me"(3:56) 軽めのギターのサウンドによるポップ調の曲です。控え目なCAMERON・BREITHAUPTのバック・ヴォーカルに好感が持てますね。
4曲目"Unwant You"(4:34) 今度は曲調をスローなバラードに変えて来た曲です。KIRSTENの清楚な歌声に続き登場するCAMERONの掠れ気味の渋めの歌声も好いですね。
歌詞無し (ダウンロード販売) 収録時間:15分40秒 (次作よりヴォーカルのKIRSTENが抜けて残念だったのですが、音楽がシックな方向へ転換されています)'18年9月19日更新


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写真  BABYGIRL / Lovers Fevers EP
 ・2018 Babygirl    

こっ恥ずかしいジャケット写真・・・

このアルバムは、カナダのトロントで活躍しているオルタナティヴ/ドリーム・ポップ・デュオBABYGIRLの2枚目のアルバム(6曲 EP盤ダウンロード・リリース)で '18年8月31日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BABYGIRLのKIKI・FRANCIS(KIRSTEN・CLARKから改名?):ヴォーカル/プロデュース、CAMERON・BREITHAUPT:マルチ・インスツルメンツ/ヴォーカル/プロデュースの2人の他、FATHER・MOTH(MILES・BREITHAUPT):ドラム/キーボード/プロデュース、JILL・SAUERTEIG:チェロ、SEAN・MACTAGGART:ベース、TREVOR・PEVERLEY:ギター、FERNANDO・JARAMILLO:ドラム、DON・BREITHAUPT(MILESとCAMERONの父):ウーリッツァー、ZOUX・BLUESTEIN:プロデュースの一部収録地ロス・アンゼルスのミュージシャン達も参加しています。

1曲目"Over In No Time"(3:49) イントロからぐっと強く掴まれた曲です。少し気だるさを感じさせるKIKI・FRANCISの歌声とバックに渦巻くように奏でられるCAMERON・BREITHAUPTのギターのサウンドが堪りませんね。
2曲目"Soft"(3:53) この盤からの一番のお勧めとなっている曲です。少しアップテンポの心地好いリズムの流れを感じます。今回はCAMERONの兄のMILESがプロデューサーとして参加して曲のアレンジにも趣向を凝らした感があります。
3曲目"Homemade Holiday"(4:28) ちょっとジャズ風のバラードの登場です。CAMERONの母親もジャズ・シンガーの出身で父DONもバークリー音楽大学出のピアニストと英才教育で育った事が感じさせる曲調です。尚、この曲の歌詞の中にアルバム・タイトルのLovers Fevers「恋人熱」が登場して軽めのギターのサウンドによるポップ調の曲です。
4曲目"NY/LA"(3:54) 恋人達の行き違いをNYとLAに例えた歌詞を綴ったポップ調の曲です。この曲のみロス・アンゼルスにて収録されて事が興味深いです。
5曲目"Ravens"(2:24) ダークでアシッド感のある電子サウンドを多用した曲です。この曲ではCAMERONのヴォーカルも前に出て来てやはり渋めの歌声を聴かせます。
6曲目"I Wish I Never Met You"(3:32) 曲のタイトルとは裏腹にポップな曲調の曲です。恋人(男性)に対する愚痴を歌詞に綴りKIKIが淡々と歌って行きます。
デジタル歌詞 (ダウンロード販売) 収録時間:22分00秒 (6曲EPダウンロード盤ですが、今年一番のヘビロテの予感がします)'18年9月22日更新


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写真  BATHE ALONE / I Don't Do Humidity (Deluxe)
 ・2024 Bathe Alone / Nettwerk Music Group Inc.    

デラックス盤として再登場・・・

このアルバムは、ジョージア州アトランタで活躍しているベッドルーム・ポップ/ドリーム・ポップ・アーティストBATHE ALONE(BAILEY・CRONEのソロ・プロプロジェクト)の3枚目のアルバムに3曲の新曲を追加したデラックス盤で '24年11月22日(オリジナル盤のリリースは、6月7日)に本国でのダウンロード・リリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、詳しいクレジット記載は無いのですが、BAILEY・CRONE:ヴォーカル/ギター/マルチインストゥルメンツの他、DAMON・MOON:ギター/プロデュースが参加しています。

1曲目"Lake Sympathy"(3:10) この曲で聴いたBAILEY・CRONEの歌声をどう表現したら良いのだろう。「Hazy Voice」と言えば良いのかな? 籠った掠れ気味の歌声に似合うアコーステッィク・ギターの凝った音色が響きますね。
2曲目"$35 Copay"(3:51) イントロから放つキーボードの調べから耳を引き寄せる曲です。この曲でもその特徴的なBAILEYの可愛いながらの掠れ声が耳にすう〜と侵入してきます。ところで曲名の「35ドル自己負担」って面白いタイトルですね。
3曲目"Caramelize"(4:04) この曲でもアコースティック・ギターの調べが美しく響きます。時折逆回しの不思議なサウンドやエキセントリックなサウンド部を挿入したアレンジなどDAMON・MOONのアイデアでしょうか。ネオ・フォーク+ドリーム・ポップな雰囲気を醸し出しています。
4曲目"Gemini"(4:41) '23年の9月頃から演奏されている比較的古い曲です。エコーを効かせたギター・ストロークから囁きながら歌うBAILEYの優しい歌声が響く落ち着いた流れにメルヘンチックな歌詞が綴られています。
5曲目"Fear Everything"(3:52) この曲も牧歌的なサウンドを聴かせるネオ・フォーク調の曲ですが、全然土臭くもなく泥臭くもないところは、流石ですね。この曲でのBAILEYの歌声は、どこかオーストラリアのJULIA・STONEの癖のある歌声に似ている気がします。
6曲目"Archive 81"(3:41) この曲も '23年10月頃に公開されている比較的古い曲です。重いベースの響きに囲まれながらBAILEYの甘い歌声が漂います。多分、DAMON・MOONのギター・ソロだと思うのですが、とても独創的なギター・サウンドを聴かせます。尚、曲名の"Archive 81" とは、ネットフリックスのミステリー番組のようですね。
7曲目"Blame Me"(2:50) Lo-Hiにしたサウンドと叩き付けるドラムのビートが小気味よい曲です。ポップなリズムを伝えながらサウンドを変幻させ、BAILEYが楽し気な歌声を聴かせます。N.Y.在住の売れっ子日本人カメラマンRYO・SATOが撮影したビデオの方もどうぞ。
8曲目"Victims"(3:39) 不思議なメロディとサウンドの曲です。どことなく中東音楽やネオ・ソウルな雰囲気を醸し出す80年代に大活躍したあのガールズ・バンドの雰囲気と言えば分かるかな?
9曲目"Fresh Start"(4:09) 今度は、落ち着いた調べの曲です。甘い歌声でゆっくり歌うBAILEYの息使いまでも聴こえて来そうです。ドリーミーな雰囲気を醸し出すおとぎ話の一話のテーマのようです。
10曲目"4ever"(4:01) この曲も重いシンセ・ベースとシンセサイザーの神秘的なサウンドが煌く曲です。溜めを取ってゆったりと歌うBAILEYとバックのキーボードの渋いサウンドとの絡みが堪りません。
11曲目"Call Me Back"(4:41) 地下で演奏しているような反響音のするイントロから丁寧に奏でられるアコースティック・ギターの音色に合わせて甘く歌うBAILEYです。途中より登場する留守番電話の録音メッセージ(BAILEYのお祖母ちゃんからのメッセージなんかも)がふんだんに収録されています。
12曲目"Dreamboy"(2:34) ほぼスポーケンで歌うBAILEYのまた違った魅力を伝えて来る曲です。サウンド全体をLo-Hiにしたノイズ・ポップなイメージを展開しています。オリジナル盤は、この曲までです。ここまで通しで聴いて来て結構、バラエティに富んでいますね。
ここからがデラックス盤での追加曲です。
13曲目"The Avenues"(3:08) アルバム・リリース前の11月15日に公開された新曲です。ゆったりと奏でられる美しいギターの調べに合わせて歌うBAILEYの可愛い歌声から突如アグレッシブなサウンドを挟んだオルタナティブな流れを持っています。
14曲目"W/O Your Rain"(5:44) 穏やかな調べの電子サウンドが舞い上がる心地好い調べの曲です。途中より登場するノイジーなギター・サウンドと共に甘い甘いBAILEYの歌声が過ぎ去り後半からアウトロまでインストゥルメンツタルとなっています。
15曲目"Call Me Back(Fan Version)"(4:25) ライブ会場に備え付けられた録音機材にファンからBAILEYへのメッセージを録音し、そのメッセージを11曲目の"Call Me Back" の留守電メッセージを差替えて再収録したものでが、イントロは、電話の呼び出し音が挿入されています。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:58分30秒 (このアルバムもbandcamp巡りをしていて出会った1枚です!)'24年11月22日更新


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写真  BECKLEY-LAMM-WILSON / Like A Brother
 ・2000 transparentmusic    500022

CARL・WILSONの意思を継いでリリース・・・

'90年頃のROBERT・LAMM(CHICAGO)のソロプロジェクトで出会ったGERRY・BECKLEY(AMERICA)とCARL・WILSON(THE BEACH BOYS)とROBERTを含む3人は、'92年頃から曲を持ち寄ってこの特別ユニットのアルバムの制作にかかっていました。しかしアルバムの完成間直でCARLの死去('98年2月に脳と肺のガンによる)によりアルバム制作は一旦中止になりましたが、CARLの残された家族の強い要望と情熱に支えられROBERTとGERRYは、CARLのアルバム完成の意思と追悼の意味も込めて制作中止から2年の歳月をかけてようやく '00年6月にリリースされました。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ROBERT・LAMM:ヴォーカル/キーボード、GERRY・BECKLEY:ヴォーカル/ギター/マンドリン、CARL・WILSON:ヴォーカル/ギターの他、MICHAEL・THOMPSON:ギター、PAUL・LIVANT:ギター、STEVE・TARSHIS:ギター、JOHN・VAN・TONGEREN:キーボード、TOM・HAMMER:キーボード、PHIL・GALDSTON:キーボード/プログラミング、JIMMY・HUNTER:ドラム、SAMMY・MERENDINO:ドラム、VAN・DYKE・PARKS:アコーディオン、JASON・SCHEFF:ベース、MICHAEL・FISHER:パーカッション、TIMMY・CAPPELLO:サックスの3人の友人達が多く参加しています。

1曲目"Today"(4:15) シンセサイザーの美しい響きのイントロから始まるCARLのヴォーカル曲です。このアルバムの幕開きに相応しい躍動感のあるサウンドとリズムの曲はベテランソングライターPHIL・GALDSTON(元FAR CRY)とJOHN・WAITE(元BAD ENGLISH,THE BABYS)の手によって書かれています。
2曲目"Feel The Spirit"(5:11) ROBERTとPETER・WOLF(元J.GEILS BANDのPETERとは別人です)とPHIL・GALDSTONとの共作でメイン・ヴォーカルは、ROBERTです。CHICAGOのサウンドスタイルに通じるメロディアス・ロックでGERRYの協力により美しいハーモニーが付けられています。
3曲目"I Wish For You"(3:01) 再びCARLのヴォーカル曲で、アコースティックのサウンドを基調とした美しいメロディとCARLの優しい歌声に包まれるスローな曲です。
4曲目"Run Don't Walk"(3:55) 明るいリズムとメロディによるTHE BEACH BOYSのサウンドの延長線にあるポップさとカリフォルニア・サウンドを代表するCARLの曲です。
5曲目"Watching The Time"(3:52) GERRYの曲の登場です。彼らしい繊細でストーリーテラー風に歌われる曲で、AメロとBメロでのヴォーカルをROBERTと仲良く分け合っています。ハーモニーでメランコリックに響くCARLの歌声の美しい事。
6曲目"Life In Motion"(4:30) ROBERTのヴォーカル曲でやはりCHICAGOのハード・メロディアスな部分を象徴したサウンドと通じると思います。ハードなギターはMICHAEL・THOMPSONでベースはJASON・SCHEFF(CHICAGO)が参加しています。
7曲目"Sheltering Sky"(3:20) GERRYの作詞/作曲の曲で、同時期に制作されていたGERRYの[Van Go Gan]の楽曲に通じる絵画的なイメージが強い曲で、アルバムのジャケットがこの曲のサウンドを象徴しているようです。尚、ヴォーカルは3人でシェアしています。
8曲目"They're Only Words"(4:40) CARLのヴォーカル曲です。面白い事のサウンドとメロディが非常に現在のCHICAGOの曲のイメージに近いように思います。調和したハーモニーと畳み掛ける重厚なサウンドが共通しています。
9曲目"Without Her"(4:29) この曲もイントロから美しいメロディとサウンドの曲です。GERRYの甘口のヴォーカルとタイトに締められたドラムのビートにスイングするハーモニーがご機嫌な曲です。尚、この曲は故HARRY・NILSSONの '67年の曲で、曲のタイトルが似たHARRYの '71年の大ヒット曲"Without You" (BADFINGERのカバー曲)が余りにも有名ですが、この曲はHARRYのオリジナル曲です。
10曲目"Like A Brother"(4:43) 曲のサビの部分をイントロに配したCARLのヴォーカル曲です。スローなリズムとスライド・ギターのサウンドに幾重にも重ねられた丁寧なハーモニーによる美しいメロディの曲です。
歌詞無し 写真ライナー カードボード2重梱包 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:42分00秒 (故CARL・WILSONの意思を引き継いだGERRYとROBERTの文字通り"Like A Brother" の絆を"ひしひし" と感じるアルバムです)'09年11月16日再更新


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写真  BEN GRAVES / Memphis
 ・2000 Little Firecracker Music    080771

フォーク/ポップ/ジャズを取り入れた・・・

テネシー出身で現在サンフランシスコでインディペンデントに活躍するBEN・GRAVESの2枚目のアルバムで '01年のリリースです。フォーク/ポップ/ジャズをバランスよく取り入れた内容のアルバムでBEN GRAVES TRIOを改名してのリリースです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BEN・GRAVES:ヴォーカル/ギター/ドブロ/アルト・サックス/ソプラノ・サックス/プロデュースの他、SCOTT・AMENDOLA:ドラム、LEE・ALEXANDER:ベース、MARK・BRUNNER:ベース、ROB・BURGER:アコーディオン/キーボード/オーケストロン、PARKER・DAGGETT:ドラム、STEVE・HOGAN:キーボード、JIM・KASSIS:ドラム、SKYE・MILES:バック・ヴォーカル、JEFF・ROLLINGS:ギター/バック・ヴォーカル、JEREMY・STRATTON:ダブル・ベースのジャズのミュージシャン達も参加しています。

1曲目"You Can Feel It"(4:23) イントロのギターのサウンドから素晴らしい曲です。タイトでシンプルなビートによるギター・ポップとBENのファルセットを交えたグルーヴ感漂う曲です。
2曲目"Ballerina"(4:04) 少しスローで攻めて来たアコースティック・ギターによるボサ・ノヴァ風のサウンド・スタイルによるロマンチックな歌詞を綴った曲です。
3曲目"Memphis"(3:25) ブルース色を前面に出した曲でエレクトリック・ギターのサウンドとSTEELY DAN風のキーボードのサウンドがカッコ良い曲です。SKYE・MILES(BEACH BLANKET BABYLON)のソウルフルなバック・ヴォーカルも圧巻です。
4曲目"Another Rainy Monday"(4:03) 同じくサンフランシスコで活躍するSCOTT・AMENDOLAのドラムのビートが効いた"渋い" 曲です。ポップ・ギター・サウンドと波のように打ち寄せては返すビートによる秀曲です。
5曲目"Wake Me When The War Is Over"(3:38) ROB・BURGER(JESSE HARRIS & THE FERDINANDOS)の流れるようなハモンドB-3のサウンドが非常に素晴らしい曲です。ソウルフルなBENのヴォーカルとクールなサウンドでの曲です。
6曲目"The City Caught Me In Its Arms"(3:33) メロウでスムースなジャジーな曲です。様々なサウンド・スタイルを有するBENです。ここでは巧みなソプラノ・サックスとジャジーなヴォーカルを披露しています。
7曲目"Hitchhiking"(4:21) ストラトらしい芯のはっきりしたギター・サウンドを使ったサザーン・ロック・スタイルに近い曲で、マルチ・プレイヤーなBENは、ここではドブロも弾いています。
8曲目"Second Story Window"(3:28) アコースティック・ギターを爪弾くサウンドが非常に心地よいスローなボサ・ノヴァに近いリズムによる曲です。バックで流れるアップライトベースとBENのサックスソロが心地好いスイングを誘う素晴らしい曲です。
9曲目"Flash Of Green"(3:28) アコースティック・ギターによる爽やかなサウンドの曲です。初期のMICHAEL・FRANKSのサウンド・スタイルに似た作品です。
10曲目"Downey Street"(3:14) SCOTTのタイトなドラムのビートによるポップ・ロックな曲です。BENのエレクトリック・ギターによるギターソロもコンパクトながらドライブにするサウンドです。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:37分42秒 (ライヴでも定評のあるBEN・GRAVESの次の作品は、やはりライヴでの収録となっています)'09年11月16日再更新


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写真  BENJAMIN BLAKE / ...If I Had A Time Machine
 ・2007 Benjamin Blake    6 3447953137 8

"シャイ" なBENJAMINの歌声・・・

このアルバムは、マサチューセッツ州出身で現在、ナッシュヴィルにて活躍しているBENJAMIN・BLAKEの '07年5月2日に本国でリリースされたデビュー・アルバムです。
このアルバムに参加している地元のミュージシャンは、BENJAMIN・BLAKE:アコースティック・ギター/ヴォーカルの他、STEVE・MEANS:バック・ヴォーカル、SCOTT・JOHNSON:キーボード/バック・ヴォーカル、SCOTT・SHIROCK:ドラム、CHIP・GRAHAM:ベース、KYLE・WHALUM:ベース、TYLER・CAIN:ギター、COLLEEN・McCARRON:バック・ヴォーカル、GENE・JUNG:バック・ヴォーカル、BRITT・SCOTTS:バック・ヴォーカル、STEPHANIE・WASKEVICH:バック・ヴォーカル、DENITIA・ODIGIE:バック・ヴォーカル、ZACH・CASEBOLT:ヴァイオリン、JUSTIN・SAUNDERS:チェロ、MY・MAN・MARCOS:スレイベルのBENJAMINの仲間達との収録になっています。
尚、BENJAMINは、同じくナッシュヴィルで活躍している前出のSTEVE・MEANSのサポート・メンバーにも入っているようです。

1曲目"Even If I Stay You'll Leave"(2:52) アコースティック・ギターの爪弾き、爽やかなBENJAMINの歌声、心地好く流れるリズムとメロディによる昼下がりソングのような感じでしょうか。
2曲目"Good As Gold"(3:10) 心地好いボサ・ノヴァのリズムとBENJAMINの甘い歌声が流れるイアー・フレンドリーな1曲。この曲の感じからアメリカのナッシュヴィルで活躍しているミュージシャンの"汗臭さ" と言うより、スウェーデンの若手S.S.W.の持つ"さらっと" したピュアさを感じます。
3曲目"Goodbye"(3:15) シンプルなBENJAMINのアコースティック・ギターの弾き語りにチェロの音色を重ねて収録されています。この曲も前の曲に続いてアメリカン・サウンドと言うよりフランスで活躍しているTAHITI 80のXAVIER・BOYERの歌声に似た"シャイ" な感じがするのです。曲の終りにはどこかで聴いたメロディがチェロで流れてきます。
4曲目"Hide And Seek"(3:09) この曲は、イントロのドラムのビートから乗せられるリズムと明るいサウンドが非常に良いですね。少しかすれ気味のBENJAMINの歌声とバックのご機嫌なリズムも最高です。
5曲目"Maybe Tonight"(3:53) 一転してメランコリックなサウンドとメロディによるバラードです。途中より巧みに転調するところが心に悔いですね。また、バックの女性ヴォーカルCOLLEEN・McCARRONとBENJAMINとの息もぴったり。
6曲目"Reinvention"(3:41) 再びアップテンポのギター・ポップの登場です。美しく音階を上げて行くBENJAMINの歌声と乾いたギターのサウンドが融合した理屈抜きに楽しめるポップスです。
7曲目"Static Energy"(4:11) 少しブラック・ミュージックのファンクなサウンドからの影響を感じさせる曲で、特徴的な早口の歌声は、日本でも人気のある、あの有名ギター・ポップス歌手に似ているような。
8曲目"Wasted Day"(3:59) 素早く流れるように弾かれるアコースティック・ギターとバンジョーのフィンガー・ピッキングの見事さに聴き入る曲です。後半になるにつれ歌声を次第にエモーショナルに聴かせるBENJAMINの熱さも伝わって来ます。
9曲目"When Autumn In New England Falls"(3:27) 非常に美しいメロディとサウンドによる繊細な雰囲気を醸し出して来る曲です。BENJAMINが秋に訪れた町の情景を少しジャズ・テイストのメロディに乗せて歌詞を綴っています。
10曲目"You Got Me"(3:19) 小川のせせらぎのような清い音色を奏でるアコースティック・ギターによるイントロが印象的な曲です。ゆったりとしたリズムに乗せ心地好いメロディとBENJAMINの歌声が優しく流れて来るのです。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:34分59秒 (インディーズ盤の為、販売枚数が少なくCD販売終了後にダウンロード販売がメインとなった今、残念ながらCDでの入手は非常に困難になっています)'08年9月7日更新


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写真  BEN JELEN / Give It All Away
 ・2004 Maverick Recording Company    48455-2

サービス特典満載の1枚です・・・

イギリス生まれで現在、ニューヨークで活躍する若手S.S.W.ピアニストのBEN・JELEN(ベン・イェリン) '04年4月リリースのデビュー・アルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BEN・JELEN:ヴォーカル/ピアノ/ヴァイオリン/タンバリンの他、ANDREW・CARILLO:ギター/エレクトリック・シタール、KAREEM・DEVLIN:ギター/ベース、CORKY・JAMES:ギター、GERRY・LEONARD:ギター、ANDY・MARVEL:ギター/ベース/プロデュース、ANDREW・FRAWLEY:ドラム/パーカッション/シェーカー、STEVE・WOLFE:ドラム、VICTOR・INDRIZZO:ドラム、RUBEN・MARTINEZ:バック・ヴォーカル、ISABEL・JACOBSEN:バック・ヴォーカル、RICHARD・SORTOMME:ヴァイオリン、IGOR・SZWEC:ヴァイオリン、GLORIA・JUSTIN:ヴァイオリン、ROBERT・CHAUSOW:ヴァイオリン、MARK・ORRIN・SHUMAN:チェロ、WEI・CHU:チェロ、PAUL・PEABODY:ヴァイオリン、LAURA・SEATON:ヴァイオリンの一部イギリスのミュージシャン達も参加しています。
尚、プロデューサーは、N.Y.のファッション業界とモデルのマネージメントを行い、自らBENを見出したJOSEPH・JANUSです。

1曲目"Come On"(3:46) BENの美しく奏でられるピアノの旋律と彼のナイーブな歌声とストリングスをあしらったアレンジによるヒット曲。有名な特撮チームが協力したビデオクリップも面白いです。
2曲目"Rocks"(3:37) ドラムプログラミングとループによるビートのリズムと時折ファルセットになるBENの美しい歌声によるピアノ・エモ・ポップです。
3曲目"She'll Hear You"(3:29) 美しいピアノのメロディによるイントロだけで最初に気に入った曲です。牧歌的なマンドリンとバンジョーのサウンドと少し取り入れたハートウォームなサウンドですが、恋人の去った家での空しさを歌にしているようです。この曲ではBENはピアノの他バイオリンも演奏しています。
4曲目"Give It All Away"(5:02) この曲も素晴らしいですね。スリリングな感じとグルーヴ感の押し寄せるサウンドの波を感じます。新人とは思えぬサウンドと歌声に余裕さえ感じられます。
5曲目"Every Step"(3:42) 明るいピアノでのサウンドの若さ溢れるポップな曲です。恋人の前で踊る楽しさを曲にしたようです。
6曲目"Christine"(3:59) この曲と9曲目は西海岸で収録されています。ギターはCORKY・JAMES(COCK ROBIN)でアグレッシブなギタープレイとBENのピアノとのコラボでエモ・ポップなサウンド曲です。
7曲目"Wicked Little Town"(4:00) '01年ロックミュージカル映画[Hedwig And The Angry Inch] のサウンドトラックSTEPHEN・TRASKの作詞/作曲のカバーです。ピアノの美しい響きとゆったりしたリズムによる浮遊感漂う曲です。
8曲目"Falling Down"(5:18) BENのピアノでの弾き語から入る曲でISABELL・JACOBSON(彼女の事は詳細不明です)の素晴らしいハーモニーよる美しい曲です。
9曲目"Stay"(4:00) 明るい感じのポップさ溢れる曲で西海岸での収録が表れているのでしょうか。ヴォイスヴォックス?を通したBENの歌声やコーラスも明るいです。ドラムは、セッションドラマーのVICTOR・INDRIZZOが参加しています。
10曲目"Criminal"(4:13) エレクトリックシタールのサウンドとループによるドラムのビートのアシッド感のある曲ですが、あくまでBENらしくソフトに優しく奏でられています。
11曲目"Slow Down"(3:10) BENのピアノでの弾き語りです。シンプルで小さな曲ですが、美しく伸びやかな彼の歌声に魅了される曲です。
12曲目"Setting Of The Sun"(6:41) 落ち着いたピアノのメロディとアコースティック・ギターでの曲です。アイリッシュトラッドのフレーズを奏でるBENのバイオリンの音色にてアルバムは幕を閉じます。
数秒のブランクの後アコースティック・ギターによるBENの弾き語りによるヒドゥントラックが収録されています。
全12曲歌詞の一部のみ掲載 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:51分56秒 ("Come On"/インタビュー/3曲ライヴのビデオとフォトギャラリーと特典満載の1枚です)'09年11月17日再更新


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写真  THE BERNIE LEADON・MICHAEL GEORGIADES BAND /
  Natural Progressions
 ・1977 Elektra/Asylum Records    7E-1107

MICHAELが動、BERNIEが静・・・

このアルバムは、'75年にEAGLES 4枚目のアルバム「呪われた夜」の収録後にバンドを離れたBERNIE・LEADONが、自宅近くに住んでいたギタリストMICHAEL・GEORGIADESと組んで、'77年にリリースされたTHE BERNIE LEADON・MICHAEL GEORGIADES BAND 名義での唯一のアルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BERNIE・LEADON:ヴォーカル/ギター/マンドリン/バンジョー/スティール・ギター/ピアノ、MICHAEL・GEORGIADES:ヴォーカル/ギターの他、BRIAN・GAROFALO(DAN・FOGELBERG):ベース、STEVEN・GOLDSTEIN(DEBORAH・HARRY):キーボード、DAVID・KEMPER(STEVIE・NICKS):ドラムのセッション・ミュージシャンが参加し、プロデュースは、GLYN・JOHNS(THE STEVE MILLER BAND,HUMBLE PIE)が担当しています。

1曲目"Callin' For Your Love"(4:30) アルバム購入時に最初から裏切られた(良い意味で)曲ですね。非常にカッコ良く流れるイントロのサウンドとMICHAELの"渋い" 気だるさのある歌声が流れます。このアルバムをジャケットのイメージだけで購入したリスナーの大半は、この1曲目から「あれれ...」と思ったに違いないでしょう。
2曲目"How Can You Live Without Love ?"(3:46) 失恋した男の悲しい歌詞を綴ったBERNIEの曲です。彼の少し"へたれ" な歌声が非常に似合うメロディと内容をイントロに配された"サビ" の部分から強く感じます。
3曲目"Breath"(3:27) アコースティック・ギターのサウンドで流される牧歌的なイメージが広がる曲です。1曲目とは少しキーを違わせたMICHAELのメランコリックな歌声が流れています。
4曲目"Rotation"(6:18) MICHAELの書いた曲にメイン・ヴォーカルをBERNIEが務めた曲です。重いベースのサウンドに絡み合ったDAVID・KEMPERのタイトなドラムのビートが非常に素晴らしく、多分、MICHAELと思いますが、彼のアグレッシヴなギター・ソロにも聴き入るのです。
5曲目"You're The Singer"(4:21) 典型的なウエスト・コースト・ロックのサウンドによる明るく爽やかなイメージの曲です。ヴォーカルは、曲を書いたMICHAELで、シンプルな循環コードの演奏に乗せた彼特有の少しやる気の無い歌声が響いて来るのです。
6曲目"Tropical Winter"(4:33) アメリカのロック・バンドらしいギターのサウンドを中心にしたミドル・テンポの曲です。この曲でもMICHAELの少し冷めた気だるい歌声が響いています。
7曲目"As Time Goes On"(3:09) ピアノの伴奏に合わせてゆったりと歌い出すBERNIEの少し鼻に掛かった柔らかな歌声が響く曲です。時折奏でられるゴージャスなピアノのサウンドは、英国のスパイ映画の挿入歌のメロディを連想させる所を今も感じさせるのです。
8曲目"The Sparrow"(3:29) この曲も心地好い響きのBERNIEの書いた曲です。心地好いメロディによる爽やかなサウンドがストリングの調べと共にしっとりとBERNIEの優しい歌声を包んでいます。
9曲目"At Love Again"(4:19) 少しスローにしたロック"ン" ロールのリズムによるMICHAELのヴォーカル曲です。過去にギタリストとして在籍していたグループでよく演奏していたような乗りの良いサウンドを感じさせます。
10曲目"Glass Off"(6:45) このアルバムから最初に好きなった6分を超える長さの曲です。BERNIEとMICHAELのアコースティック・ギターの調和の取れた調べにロンドンで重ねられたストリングスの重厚なサウンドが流れて行きます。イントロのミステリアスなサウンドは、本当にギター・サウンドの好きの人には堪らなく聴こえるのではないでしょうか。
全10曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:44分37秒 (最初、このアルバムを見た時、マーティン・ギターのカタログの1ページかと思う程、2人にD-18、D-28が似合っていました。また、MICHAELの笑顔も本当に良く、アルバムの中身の方も、MICHAELが動の部分、BERNIEが静の部分を表現しています)'09年11月17日再更新
1977年度ベスト5


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写真  BILL CANTOS / Who Are You
 ・1995 PIONEER LCD,INC.    PICP-1051

JAY・GRAYDONファミリー・・・

このアルバムは、カリフォルニアにてピアニスト/ヴォーカリストとして活躍しているBILL・CANTOSの '95年6月28日に国内でリリースされたデビュー・アルバム('92年のBILL CANTOS PROJECTは除く)です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BILL・CANTOS:ヴォーカル/キーボード/プログラミング/プロデュースの他、MICHAEL・THOMPSON:ギター、PAT・KELL(E)Y:ギター、CARLOS・RIOS:ギター、RICARDO・SILVERIA:ギター、TONY・MAIDEN:ギター、JAY・GRAYDON:キーボード/ドラム・プログラミング/プロデュース、MARI・FALCONE:キーボード、JAMES・RAYMOND:キーボード/ドラム/キーボード・プログラミング、RICKY・LAWSON:キーボード/ドラム/プログラミング/パーカッション/バック・ヴォーカル/プロデュース、DAVID・WARD II:キーボード・プログラミング、KEITH・JONES:ベース、LARRY・KIMPEL:ベース、JOHN・PENA:ベース、ABRAHAM・LABORIEL:ベース、MICHAEL・SHAPIRO:ドラム/パーカッション/プロデュース、ERIC・PERSING:キーボード/ドラム・プログラミング、TINA・CURTIS:パーカッション、GLEN・GARRETT:サックス、LEE・THORNBURG:トランペット、SCOTT・MAYO:サックス/バック・ヴォーカル、KIRK・WHALUM:サックス、JUSTO・ALMARIO:サックス、DON・MARKESE:サックス、ARTURO・VELASCO:トロンボーン、DAN・FORNERO:トランペット、HARRY・KIM:トランペット、ARNOLD・McCULLER:バック・ヴォーカル、KEVIN・LETTAU:バック・ヴォーカル、CHARLIE・DANNELLY:バック・ヴォーカル、RICKY・LAWSON:バック・ヴォーカル、JOSEPH・WILLIAMS:バック・ヴォーカル、BILL・CHAMPLIN:バック・ヴォーカル、ANGELA・CAROLE・BROWN:バック・ヴォーカル、DEBBIE McCLENDON:バック・ヴォーカル、GENE・MILLER:バック・ヴォーカル、NATASHA・PEARCE:バック・ヴォーカル、RICK・RISO:バック・ヴォーカル、ROXANNE・CANTOS FULKERSON:バック・ヴォーカル、SHARON・PERRY:バック・ヴォーカル、TOMMY・FUNDERBURK:バック・ヴォーカル、DENIECE・WILLIAMS:バック・ヴォーカルのお馴染みのミュージシャン達が多く参加しています。
プロデュースは、BILLとベテランBILL・SCHNEEと共同で行われていますが、演奏者の項に記載している場合は、参加曲のみのプロデューサーとなっています。
尚、このアルバムは '01年に本国アメリカでもジャケット違いでリリースもされています。

1曲目"Come Down(Two Words)"(4:38) 強く刻まれるように弾かれるピアノの調べと歪ませたMICHAEL・THOMPSONのギターのサウンドが曲の輪郭を太く描くようなウエスト・コースト・ロックのサウンドです。
2曲目"Beautiful One"(4:31) BILLの作詞/作曲によるソフトでメロウなバラードの登場です。バック・ヴォーカルのKEVYN・LETTAUとARNOLD・McCULLERの歌声も素晴らしいのですが、間奏で歌われるBILLのジャジーなスキャット・ヴォーカルが更に素晴らしいのです。
3曲目"Heart Of Hearts"(3:50) アダルト・ロックの定番的なメランコリック・バラードの登場ですね。CHICAGOのBILL・CHAMPLINやTOTOのJOSEPH・WILLIAMSが歌っても似合いそうな美しい曲です。
4曲目"Cool Drink Of Water"(4:47) 少しサウンドを明るく気楽にして来たミドル・テンポのソウル/ファンクな曲です。BILLとドラムのRICKY・LAWSONとの共作です。
5曲目"Go' Way Moon"(4:21) 非常にブルージーな雰囲気を持たせた曲ですね。ラウンジ・ミュージックと呼ぶに相応しいスムーズでリラックス感を与えるヴォーカル隊のハーモニーです。
6曲目"Who Are You"(5:39) このアルバムのハイライトと言えるメランコリック・バラードの登場です。美しいBILLのファルセットによるスキャットがイントロから1分半も続きます。ピアノの旋律と切ないBILLの歌声は、日本でも人気のあるピアニスト/ヴォーカリストDAVID・POMERANZと通じるものを感じます。
7曲目"Love Is The Answer"(5:08) このアルバム購入当時、イントロから痺れさせてくれたナンバーです。オリジナル曲は、ご存知TODD・RUNDGREN(UTOPIA名義)の '77年の名曲です。ENGLAND・DAN、JOHN・FORDのコンビも79年に収録していますね。ここでの収録は、DAN & FORDのヴァージョンに近いです。
8曲目"Daddy's Gonna Miss You"(4:45) 一転してメロウな曲の登場です。当時、日本のT.V.の音楽キャンペーンのテーマ・ソングになっていました。オリジナル曲は、ベテラン・フュージョン・バンドYELLOW JACKETSのインストゥルメンタルにBILLが歌詞をつけて収録されています。CARLOS・RIOSの心地好いギター・ソロとバック・ヴォーカルのDENIECE・WILLAMSの歌声が圧巻です。
9曲目"Settlin' Down"(6:40) BILLの作詩/作曲のブルースを曲調とした渋い曲の登場です。ピアノとキーボードは、BILL自身でバック・ヴォーカルはBILL・CHAMPLINとARNOLD・McCULLERです。
10曲目"Endless Nights"(3:48) この曲を一緒にBILLと書いているJAY・GRAYDONのプロデュースによるソフトでビター・スイートなバラードです。ギターは、JAYではなくMICHAEL・THOMPSONとなっているのが面白いですね。
11曲目"One More Stone"(5:36) 再び曲調をファンク/ソウルなサウンドに展開して来たダンサブルなナンバーです。曲の感じは、もろブラック・ミュージックと言えるのではないでしょうか。
12曲目"What Would You Do For a King ?"(4:10) まるで戯曲か映画のサウンドトラックによるワン・シーンを見ているような錯覚に陥る情景的なピアノ/キーボードの調べによる曲です。プロデュースは、BILLとハリウッドで多くのサウンドトラックも手掛けるBILL・SCHNEEです。
全12歌詞/訳詞付 8ページ物写真ブックレット (国内盤) 収録時間:57分58秒 (このアルバム発表前にBILLは、JAY・GRAYDONのバンドの一員として来日もしています)'09年11月18日再更新


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写真  BILL CHAMPLIN / Single
 ・1987 AIR PLAY RECORDINGS    ARCD 5002
 ・2005 Sony Music Direct (Japan) Inc.    MHCP 763

BILLの新たな音楽活動・・・

サン・フランシスコで活動を続けてきたSONS OF CHAMPLINを解散し、新たな音楽活動の場をロス・アンゼルスとして移ってきたBILL・CHAMPLINが、プロデューサーにDAVID・FOSTERを迎えロス・アンゼルスの有名セッション・マンの協力のもと制作された '78年のソロ・デビュー盤です。
後にCHICAGOのメンバーに加入して人気が上がったBILLのこのアルバムは、日本でもCD化され再発売も数回行なわれています。
尚、今回レビューしたCDは、'87年にスウェーデンで世界初CD化された輸入盤で、ジャケットの裏表紙やその他の印刷物は、残念ながら '78年当時の輸入LP盤とは相違しています。このアルバムのタイトルの[Single]については、ソロ活動を表しいているのでしょう。Single=「独身貴族」と付けられた邦題のタイトル? BILLがスーツに蝶ネクタイでお洒落を施す構図が「独身貴族」らしいと思えたようでしょうか。自分には、サン・フランシスコでのフラワームーブメントの一環としてヒッピーのライフ・スタイルとラブ&ピースでのジーンズとT−シャツからの脱却と思えるのですが...

1曲目"What Good Is Love"(3:32) BILLらしいソウルフルでエモーショナルな歌声による曲です。イントロのギターは、AIRPLAYのJAY・GRAYDONでサウンドそのもので、シンクロさせた例のツイン・ギターが攻めて来るAIRPLAYのサウンドといっても過言ではないでしょう。
2曲目"I Don't Want You Anymore"(3:52) この曲もアップテンポのロックのリズムの曲です。スリリングなサウンドと圧倒されるパワフルさとファンクなサウンドの曲です。カッティングで弾かれるギターは、RAY・PARKER JR.でしょう。但、1分22秒と2分45秒辺りに音飛び(2005年紙ジャケット盤の方が顕著)するのが残念。
3曲目"We Both Tried"(4:53) 一転してスローなバラードです。BILLの歌声はスローな曲でも非常に美しく哀愁のある響きを持っています。DAVID・FOSTERのストリング・アレンジとピアノの調べが非常に効果的に曲に表れています。
4曲目"Yo' Mama"(3:58) 前出のSONS OF CHAMPLINでのよく取り入れられていたブラスのサウンドとファンクなリズムによるブラック・ミュージックに影響されたような曲です。
5曲目"Fly With Me"(3:57) この曲もファンクなサウンドとチョッパー・ベースを多用したご機嫌なサウンドの曲です。詳しい曲毎のクレジットが無いのですが、前半のギターは、STEVE・LUKATHERで後半からは、JAY・GRAYDONではないでしょうか...。
6曲目"Love Is Forever"(3:43) 少しテンポを落とした再びファンクな響きの曲です。伸びやかに歌うBILLのヴォーカルとCARMEN・TWILLIE,VENETTE・GLOUDのバック・ヴォーカルの非常にアグレッシブな絡みが見事です。
7曲目"Careless"(3:38) 前の曲から続きで聴いていたら本当にブラック・コンテンポラリーのミュージシャンのような錯覚に陥ります。美しいファルセットから歌いだすイントロととサウンドの黒っぽさと艶やかさは半端ではありませんね。
8曲目"Elayne"(3:12) アコースティック・ギターとストリングスを使って前の曲とサウンドを異なさせた曲です。心地好いハモンドのサウンドとゴスペルチックなバック・ヴォーカルによる爽やかなサウンドの曲です。
9曲目"Keys To The Kingdom"(4:58) ダイナミックでワイドな展開のアレンジによる1分半におよぶイントロと言うかプレリュードを持たせた曲です。西海岸のアダルトな雰囲気を醸し出すサウンドとDAVID・HUNGATEのフレットレス・ベースのサウンドによる少しTOTOのサウンドにも似た本当にダイナミックな曲です。ライヴでの再現が不可能と思えた壮大なこの曲をTHE NORWEGIAN RADIO ORCHESTRAを迎え制作されたビデオもどうぞ。

このアルバムに参加している豪華なミュージシャンは、BILL・CHAMPLIN:ヴォーカル/キーボード/ギターの他、JAY・GRAYDON:ギター/シンセサイザー・プログラミング、STEVE・LUKATHER:ギター、RAY・PARKER JR.:ギター、DAVID・HUNGATE:ベース、STEVE・PORCARO:シンセサイザー・プログラミング、DAVID・PAICH:キーボード、JEFF・PORCARO:ドラム、MARTY・PAICH:指揮、DAVID・SHIELDS:ベース、LARRY・TOLBERT:ドラム、DURIS・MAXWELL:ドラム、PAULINHO・DA・COSTA:パーカッション、JERRY・HEY:ホーン、LARRY・WILLIAMS:ホーン、GARY・GRANT:ホーン、OSCAR・BRASHEAR:ホーン、BRUCE・PAULSEN:ホーン、GEORGE・BOHANNON:ホーン、MICHAEL・McDONALD:バック・ヴォーカル、BOBBY・KIMBALL:バック・ヴォーカル、DARYL・HALL:バック・ヴォーカル、CARMEN・TWILLIE:バック・ヴォーカル、VENETTE・GLOUD:バック・ヴォーカルと凄い参加者です。
・歌詞無し 写真ライナー スウェーデン製 (輸入盤) 収録時間:35分47秒
・全9曲歌詞/訳詞付 スリーブ型歌詞カード 2005年限定紙ジャケット盤 (国内盤) 収録時間:37分01秒 (このアルバムに参加した超豪華メンバーの組み合わせは2度と無いでしょう)'09年11月18日再更新
1978年度ベスト5


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写真  BILL CHAMPLIN / Runaway
 ・1981 Elektra/Asylum Records     5E-563
 ・2010 Vivid Sound Co.    VSCD-3506

SHM-CD盤まで買って忘れていた・・・

このアルバムは、カリフォルニア州オークランド出身のBILL・CHAMPLINの2枚目のアルバムで '81年に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BILL・CHAMPLIN:ヴォーカル/ギター/キーボード/ストリング・アレンジの他、JAY・GRAYDON:ギター、STEVE・LUKATHER:ギター、ABRAHAM・LABORIEL:ベース、JOHN・PIERCE:ベース、LEE(LELAND)・SKLAR:ベース、DAVID・FOSTER:キーボード/シンセサイザー/ドラム・マシーン/ストリング・アレンジ/バック・ヴォーカル/プロデュース、ED・GREENE:ドラム、JEFF・PORCARO:ドラム、JOHN・ROBINSON:ドラム、LARRY・TOLBERT:ドラム、PAUL・LANI:パーカッション、HUMBERTO・GATICA:パーカッション/タンバリン/スネア・サウンド、GARY・HERBIG:サックス、KIM・HUTCHCROFT:サックス、TOM・SCOTT:サックス、LARRY・WILLIAMS:サックス、BILL・REICHENBACH:トロンボーン、CHARLIE・LOPER:トロンボーン、CHUCK・FINDLEY:トランペット、GARY・GRANT:トランペット、JERRY・HEY:トランペット/フリューゲルホーン/ホーン・アレンジ、CARMEN・GRILLO:バック・ヴォーカル、RICHARD・PAGE:バック・ヴォーカル、TAMARA・CHAMPLIN:バック・ヴォーカル、TOM・KELLY:バック・ヴォーカル、VENETTE・GLOUD:バック・ヴォーカル、KENNY・LOGGINS:バック・ヴォーカル/プロデュース、JAMES・NEWTON・HOWARD:ストリング・アレンジの有名ミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Runaway"(3:58) BILLとSTEVE・LUKATHERとの共作です。イントロからギターのサウンドがやはり響きますね。めずらしヴォコーダーを効かしたBILLの歌声とTOTO風/AIRPLAY風のサウンド・アレンジでご機嫌に歌うBILLです。
2曲目"One Way Ticket"(3:03) ジャズ・ロック・バンドSEVENに居たギタリスト兼プロデューサーGEORGE・SOPUCHとBILLとの共作の曲です。イントロからRAY・KENNEDY風の切れのあるギター・サウンドが響きます。CD盤に同封された注意書には「意図的なアレンジにより音飛びのように聴こえる箇所あり」との事。確かに継ぎ接ぎ箇所があるように聴こえますね。
3曲目"Sara"(3:15) 今度は、BILLがその滑らかな歌声聴かせる軽めのリズムとサウンドの曲です。曲を一緒に書いているのは、ALAN・THICKE(カナダの俳優/S.S.W.)。
4曲目"Tonight Tonight"(3:47) この曲の説明に(Based On The Composition "My Everlasting Love")と書かれているのですが、これは '80年にリリースされたRAY・KENNEDYの同名タイトル・アルバムに収録されている"My Everlasting Love" DAVID・FOSTERとRAY・KENNEDYとの共作で、RAYのアルバムにもBILLがバック・ヴォーカルで参加しています。ここでの収録は、BILLが追加の歌詞をくわえてサビの部分の歌詞を曲のタイトルにしています。
5曲目"Runaway Reprise"(0:47) 当時のアルバムに良く用いられた最初の曲のイントロかアウトロのインストゥルメンタル部をアルバムのA面の終わりかB面の終焉に収録するRepriseパートです。ここでの収録は、BILLのスキャットにめずらしくDAVIDがドラム(ROGER LINN DRUM MACHINEの可能性も)を叩いています。
6曲目"Take It Uptown"(4:24) イントロから流れる明るく煌びやかなホーンのサウンドに促され登場するこれまた浮かれたような歌声を聴かせるBILLと女性バック・ヴォーカル陣と曲の共作者KENNY・LOGGINSの歌声が絶妙に絡み合いながら回りに響き渡るのです。本当にご機嫌そうなBILLの歌声です。
7曲目"Satisfaction"(3:42) 今から考えると私の大好きなヴォーカリストの2人BILLとRICHARDが書いた曲をこうして聴いている贅沢を噛みしめています。このアルバムが収録された '81年は、RICHARDの方はPAGESの3枚目を制作していて、RICHARDもBILLから何かインスパイアを貰ったかも知れませんね。
8曲目"Stop Knockin' On My Door"(4:16) のっけから炸裂するギターのサウンドによるブルースの曲です。BILLのシャウト気味の歌声と交互に掛け合いするブルース・コードのギターと和みを持ったDAVIDのハモンドのサウンドが間を取り持ちます。映画音楽などの作曲者 BARRON・ABRAMOVITCHとBILLの共作です。
9曲目"Gotta Get Back To Love"(3:30) バック・ヴォーカルで参加しているTOM・KELLYとベーシストのKERRY・HATCHとの共作の曲です。イントロから一発で分かるJAY・GRAYDONのハーモナイズド・ギターのサウンド(クレジットにはリズム・ギターと記載されています)とDAVIDの凛としたシンセサイザーのサウンドが心地好い流れに滑らかなバック・ヴォーカル隊の歌声が最高です。
10曲目"Without You"(4:05) サウンドのところどころに挟み込まれるSTEVE・LUKATHERの激しさを持ったギターのサウンドが流れるパワー・ロックな曲です。BILLの歌声とキーボードにDAVID、ベースにLEE、ドラムにJEFFそして間奏に凄いギターを聴かせるSTEVE。これは、本当に贅沢だわ。
11曲目"The Fooll Is All Alone"(4:29) DAVIDとBILLとの共作です。アルバムの最後は、珠玉バラッドとの登場です。また間奏でストリングスの演奏が終わった後に待機していたJAYがいつものギターをここぞとばかりに聴かせるのです。
・10曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:39分13秒
・10曲歌詞付 折り畳み歌詞カード 2010年紙ジャケット限定 SHM-CD盤 (国内盤) 収録時間:39分22秒 (レコード盤では、聴き直し不便と思い2010年にSHM-CD盤まで買ってレビューに備えていたのに、長年失念していました...)'24年1月18日更新
1981年度ベスト5


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写真  BILL CHAMPLIN / No Wasted Moments
 ・1990 Warner-Pioneer Corporation    WPCP-3645

日本の企画にて制作されたミニ・アルバム・・・

このアルバムは、'90年に日本の企画にて制作されたCHICAGOのヴォーカル/キーボード担当BILL・CHAMPLINの通算3枚目のソロ名義による5曲入りミニ・アルバムです。
収録に参加しているバックのメンバーは、ギター:KEVIN・DUKES、JOHN・GOUX、キーボード:JOEY・CARBONE、ドラム:故CARLOS・VEGA、ベース:DENNIS・BELFIELD、バック・ヴォーカル:TAMARA・CHAMPLIN、CARMEN・TWELLIE、JASON・SCHFF、BOBBY・CALDWELLその他多数のベテランミュージシャンが参加しています。

1曲目"Lovers Tonight"(5:02) ホーンを大々的に取入れたファンキーでパワフルなBILL・CHAMPLINらしい派手なサウンドを聴かせる曲です。
2曲目"No Wasted Moments"(4:52) BILLの弾くキーボードの音色が美しいバラードでCHICAGO風になっています。
3曲目"Sticky Situation"(5:15) タイトなドラムのリズムとバック・ヴォーカル奥方TAMARAとCARMENに支えられてBILLが歌いに歌います。
KEVINギター・ソロも圧巻です。
4曲目"Before You Go"(5:02) この曲もCHICAGOの曲と似た作りになっています。 バック・ヴォーカルは、JASONとBOBBYです。
5曲目"The City"(4:42) JOHNの鋭いギターソロがふんだんに入った曲でスポーツ物の映画音楽のような曲です。
全5曲歌詞/訳詞付 8ページ物写真ブックレット (国内盤) 収録時間:24分56秒 (BILLのソロ・アルバムとしては前作"Runaway" より実に9年ぶりの作品で、超豪華メンバーの参加による必聴の価値あり)'10年2月21日再更新


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写真  BILL CHAMPLIN / Burn Down The Night
 ・1992 BANDAI VISUAL CO.,LTD.    BCCA-22

日本先行発売による・・・

'82年にヴォーカル/ギター/キーボードとしてCHICAGOに加わったBILL・CHAMPLINのソロ・アルバムで、日本企画により '92年のリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BILL・CHAMPLIN:ヴォーカル/キーボード/ギター/シンセサイザーの他、STEVE・LUKATHER:ギター、BRUCE・GAITSCH:ギター、TERRY・HAGGERTY:ギター、GREG・MATHIESON:シンセサイザー/キーボード、CASEY・YOUNG:シンセサイザー・プログラミング、DENNIS・MATKOSKY:シンセサイザー・プログラミング、GEORGE・HAWKINS:ベース/バック・ヴォーカル、ABRAHAM・LABORIEL:ベース、TRIS・IMBODEN:ドラム、LUIS・CONTE:パーカッション、DANNY・PELFREY:サックス、BILL・CHURCHVILLE:トランペット、TOM・SCOTT:サックス、TAMARA・CHAMPLIN:バック・ヴォーカル、CARMEN・TWELLIE:バック・ヴォーカル、MONA・LISA・YOUNG:バック・ヴォーカル、JOSEPH・WILLIAMS:バック・ヴォーカルのベテラン勢が参加しています。プロデュースは、GREG・MATHIESONとBILLが共同で行っています。
尚、このアルバムは、本国アメリカにて '94年にジャケ/曲順換えでリリースされています。

1曲目"In Love To Long"(4:39) GREGのシンセサイザーの荘厳な響きによるイントロから入るロック色の強いナンバーです。STEVE・LUKATHERがハードなギターワークで登場しています。また、曲の共作者であるBRUCE・GAITSCHもギターでこの曲に参加しています。
2曲目"1st And Last"(4:43) ブラスの煌びやかなサウンドを加えたBILLの得意とするファンキーなナンバーです。TAMARA夫人を含む女性コーラス隊との息もピッタリのタイトな仕上げです。
3曲目"Fly By The Light"(5:54) TAMARA夫人との共作の曲です。ゴスペル調のピアノの響きと旋律によるシックでBILLの力強いヴォーカルによる曲です。ベースにGEORGE・HAWKINS(LOGGINS AND MESSINA)が参加しています。
4曲目"Highest Stakes"(4:27) GREGとBILLとの共作の曲です。GREGらしい躍動感のあるキーボードのサウンドとBILLのエモーショナルなヴォーカル・ワークが冴えています。ベースはABRAHAM・LABORIELが参加しよりファンクよりタイトに。
5曲目"The Thunder"(6:32) 何と旧友TERRY・HAGGERTY(SONS OF CHAMPLIN)がギターで参加しています。イントロの幻想的で切ない響きのギターは、TERRYならではのもの。2人による間奏の流れるようなギターのサウンドも最高です。
6曲目"For Less Than A Song"(4:22) 一転してポップの曲調の曲の登場です。BILLの思うハリウッドの情景を歌詞に綴ったアップテンポの曲です。躍動感のあるパーカッションはLUIS・CONTEです。
7曲目"Headed For The Top"(4:30) 非常にファンキーでゴージャスなブラスのサウントの曲です。BILLが以前に曲を提供していたEARTH WIND AND FIREそのものサウンドと言って良いでしょう。サックスはTOM・SCOTTでBILLとの意外な組合せ(LEE・RITENOURのアルバムから?)ですが、非常にアグレッシヴなソロを披露しています。
8曲目"When Loves Come Around"(4:57) 再びTERRY・HAGGERTYが参加した曲です。しかし、TERRYは、現在のジャズ・ギターのサウンドを一切鳴らさずJAY・GRAYDONばりの伸びやかに響きつつアグレッシヴな演奏です。
9曲目"Still Worth Saving"(4:08) ハードなロックのサウンドの曲でSTEVE・LUKATHERが全編に渡ってギターを弾きまわっています。前の曲から3曲続けてJOSEPH・WILLIAMSがバック・ヴォーカルで参加しています。
10曲目"Same Old Song"(5:46) この曲は、非常にTOTOのメロディアス・ハード・ロックのサウンドに近い曲調です。BILLの伸びやかでパワフルな歌声と翳りのあるシンセの響きによる曲です。
全10歌詞/訳詞付 24ページ物写真ブックレット (国内盤) 収録時間:50分01秒 (CHICAGOでの活躍で人気の上がってきたBILLです。その為、初期の廃盤状態のアルバムもCD化され嬉しく思います)'10年4月16日再更新


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写真  BILL CHAMPLIN / Through It All
 ・1994 TURNIP THE MUSIC GROUP    PSCW-5080

パワフルなBILLのヴォーカルに脱帽です・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルスで活躍しているロック・シンガーBILL・CHAMPLINの '92年発表の前作[Burn Down The Night]より2年ぶりの[Through It All](最初から最後まで)と題された '94年10月1日に国内でリリースで、ソロ名義としては通算5枚目のアルバムです(ミニ・アルバムを含む)
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BILL・CHAMPLIN:ヴォーカル/キーボード/ギター/プロデュースの他、BRUCE・GAITSCH:ギター/シンセサイザー/プログラミング、GREG・MATHIESON:キーボード/プログラミング/バック・ヴォーカル/プロデュース、GARDNER・COLE:キーボード、DENNIS・MATKOSKY:キーボード/プログラミング/プロデュース、TOM・SAVIANO:キーボード/アルト・サックス/プログラミング、CASEY・YOUNG:プログラミング、MIKE・MURPHY:プログラミング、KIKI・EBSEN:プログラミング、ABRAHAM・LABORIEL:ベース、LUIS・CONTE:パーカッション、DAVE・KOZ:ホーン、LEE・THORNBURG:ホーン、RICK・BAPTISTE:ホーン、DANNY・PELFREY:ホーン、TAMARA・CHAMPLIN:バック・ヴォーカルの相変わらずの有名ミュージシャン達が参加しています。

1曲目"I Must Have Been A Fool"(4:19) タイトなドラムのビートにシンセサイザー・ベースの重い響き流れるファンキーな感じの曲です。尚、この曲は、AL・JARREAU '88年のアルバム[Heart's Horizon]に提供され、BILLのヴォーカル・アレンジにて収録されています。
2曲目"Turn Your love Around"(5:37) ご存知GEORGE・BENSONのヒット曲でここでは、イントロをよりジャズ風にアレンジしています。GEORGE・BENSON/BILL・CHAMPLIN/JAY・GRAYDON/STEVE・LUKATHERとの共作です。
3曲目"Just To Be Love"(5:10) GREG・MATHIESONとの共作です。GREGはご存知LARRY・CARLTONの[ROOM335] で驚異的なキーボードを披露してくれました。
4曲目"Proud Of Our Blindness"(5:14) ミドルテンポのバラードです。間奏のナイロン弦ギターのフレーズが印象的です。
5曲目"Come On In"(4:33) 一転してパワフルなストレートロックのリズムに共作者BRUCE・GAITSCHのギターが響き渡ります。
6曲目"Sound Of The Rain"(8:23) 8分を超える曲で組曲的な仕上がりです。バック・ヴォーカルのTAMARA夫人とのハーモニーもバッチリです。
7曲目"Through It All"(4:22) 人気作曲者GARDNER・COLEとの共作で、BILLにしてはややポップで牧歌的な雰囲気が珍しいです。
8曲目"In The Heat Of The Night"(4:17) QUINCY・JONES、他との共作で、R&Bのスタンダード的な曲です。
9曲目"Little Sister"(4:22) 前作でも披露していましたアカペラをイントロに配し、パワフルなBILLのヴォーカルに脱帽です。
10曲目"Light Up The Candles"(4:19) BILLの弾き語り風の仕上げになっています。歌詞の内容が「ロウソクに火を付けて銃に弾をつめよう」と変わった詞になっています。
全10曲歌詞/訳詞付 24ページ物ブックレット (国内盤) 収録時間:50分40秒 (余談ですが60〜70年代にBILLがサン・フランシスコ周辺で活躍していた伝説のグループSONS OF CHAMPLINが再結成されレコーディングされましたがギターのTERRY・HAGGERTYが参加していないのが非常に残念!)'09年11月19日再更新
1994年度ベスト5


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写真  BILL CHAMPLIN / He Started To Sing
 ・1995 POLYSTAR CO.,LTD.    PSCW-5341

再び日本先行発売・・・

このアルバムは、'82年にヴォーカル/ギター/キーボードとしてCHICAGOに加わったBILL・CHAMPLIN6枚目のソロ・アルバムで、日本先行発売 '95年10月1日に国内盤でのリリースです。尚、本国アメリカでは11月にジャケット替えでリリースされています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BILL・CHAMPLIN:ヴォーカル/キーボード/ギター/プログラミングの他、BRUCE・GAITSCH:ギター/プログラミング、JERRY・LOPEZ:ギター、JANEY・CLEWER:キーボード/バック・ヴォーカル、GREG・MATHIESON:キーボード、TOM・SAVIANO:キーボード/アルト・サックス/プログラミング、ABRAHAM・LABORIEL:ベース、GEORGE・HAWKINS:ベース、MARIO・CIPPOLINA:ベース、BILLY・WARD:ドラム、GARY GRANT:トランペット、STEVE MADAIO:トランペット、DAVE・BORUFF:テナー・サックス、BRANDON・FIELDS:バリトン・サックス、TRACY・GABLE:バック・ヴォーカル、JASON・SCHEFF:バック・ヴォーカル、ANDREAS・CARLSON:バック・ヴォーカル、TAMARA・CHAMPLIN:ヴォーカル/バック・ヴォーカルの有名ミュージシャン達が参加しています。
尚、今作のプロデュースは、BILL自身が行っています。

1曲目"He Started To Sing"(4:59) BILLがスキャットで心地好く歌うイントロが導入部になっています。全体のサウンドは、ミドル・テンポのリズムにハードなサウンドのギターがインパクトを与えるギターのBRUCE・GAITSCH、キーボードのJANIE(JANEY)・CLEWER夫妻とBILLとの共作です。
2曲目"Love Is Gonna Find You"(5:35) ファンクなドラムのリズムとブラスのサウンドによる、まるでブラック・コンテンポラリーのそのものと言って良い曲です。TAMARA夫人とBILLとの息もピッタリのヴォーカル曲は前作に続いてこの曲でも登場しています。キーボードのGREG・MATHIESON とBILLとの共作です。
3曲目"It's About Time"(5:11) 日本でもお馴染みのスウェーデンの歌手/プロデューサー/作曲家のANDREAS・CARLSONとBILLと一緒に書かれている曲です。ANDREASらしいポップ・ミュージックの要素と彼らしいメロディアスで切ないサウンドの流れも感じさせます。
4曲目"Party Time In D.C."(4:59) MANHATTAN TRANSFERよろしく美しく統制のとれたハーモニーによるファンクなリズムのナンバーです。間奏ではGREGが聴き応え十分のソロも聴かせてくれます。勿論GREGとBILLとの共作です。
5曲目"Love Comes And Go"(4:52) 誰のアルバムだったか忘れてしまったのですが、この曲のインストゥルメンタル・ヴァージョンが収録されていたと思います。BILLが歌詞を付けて新たに収録されたメロウなアーバン・ソウルな曲です。
6曲目"Sex Thang"(4:32) ABRAHAM・LABORIELがそのファンクなチョッパー・ベースのサウンドをイントロから聴かせるご機嫌なナンバーです。バックのJERRY・LOPEZのカッティング・ギターも非常にスタイリシュなソウル/ファンクな曲です。
7曲目"Southern Serenade"(4:03) 一転してピアノの演奏による牧歌的なサウンドからゴスペル・サウンドに転調をみせる曲です。BILLとヴォーカルをシェアしているTAMARA夫人との共作になっています。
8曲目"One Love at A Time"(3:36) 1曲目と同じメンバーBRUCE、JANIE(JANEY)とBILLとの共作です。今度は、スローなリズムによるメロディアス・バラードを披露してくれています。間奏ではお決まりのBRUCEの"泣き" のギターが響きます。
9曲目"God Sent Angels"(4:11) 特徴的なフレーズを放つキーボードのサウンドが心地好いトロピカル/カリプソ・サウンドによるTAMARAとの共作です。
10曲目"Someone Else"(5:24) アコースティック・ギターを巧に弾きこなすBILLのフリー・スタイル奏法での演奏をイントロにカップリングした弾き語りを中心に各楽器を加えた爽やかさをも感じさせる収録曲です。
全10歌詞/訳詞付 16ページ物写真ブックレット (国内盤) 収録時間:47分27秒 (実に40年以上もアメリカ音楽業界で活躍し続けているBILL、自身のソロとSONS OF CHAMPLIN、CHICAGOと忙しく活躍しています)'09年11月19日再更新


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写真  THE BLONDE NAMES / Love & Other Ghosts
 ・2021 Swoon City    

ダークなイメージが好い・・・

このアルバムは、カリフォルニア州ロング・ビーチで活躍しているオルタナティヴ/ドリーム・ポップ・ユニットTHE BLONDE NAMESのデビュー(4曲 EP盤)のアルバムで '21年11月21日に本国でのダウンロード・リリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TATIANA・SIMONIAN:ヴォーカル/キーボード/その他演奏楽器不明、NICK・BROWN:プロデュース/演奏楽器不明、MATT・WIGNALL:4曲目プロデュース/演奏楽器不明の少人数での収録です。
尚、このアルバムの売上は、全額地元の学校に寄付されるとのことです。

1曲目"Swoon"(3:14) 少しLo-Hiにしたハモンド風のサウンドのイントロにつられて登場するTATIANAのスモーキー・ヴォイスが掴まれた曲です。歌詞の1節の終わりで少しキーを抑える所が非常に巧みですね。
2曲目"Wolf"(4:14) この曲の引き摺り感と怠惰さのあるドラムのリズムからこれまた掴まれた曲です。ギターは、NICKでしょうかEBowを使った雰囲気物のギター・トーンが切なく響きます。
3曲目"Nineteen"(3:40) この曲でも浮遊感漂うTATIANAの歌声が好いですね。どことなくイギリスの女性ヴォーカルをメインにした80年代のバンドと共通するところを強く感じます。
4曲目"A Forest(THE CURE)"(4:05) ご存じイングランド出身THE CUREの '80年のカバー曲です。ここでの収録は、オリジナル曲とさほど変わらないアレンジとテンポにより、畳み掛けるリズムと妖艶に怪しさを醸し出す再演出を感じます。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:15分13秒 (ロング・ビーチと言えば温暖な気候と風光明媚な土地柄なのですが、何故かちょっと暗いサウンド・イメージのTHE BLONDE NAMES、興味が沸きますね!)'21年11月29日更新


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写真  BLUE CANOPY / Mild Anxiety
 ・2020 Grind Select    GS027

サイケ・ポップ・ロックのごちゃ混ぜ・・・

このアルバムは、オレゴン州ポートランドで活躍しているインディ・ロック/ポップ・ミュージシャンBLUE CANOPYのデビュー・アルバム(4曲EPダウロード盤)のアルバムで '20年4月17日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BLUE CANOPYことALEX・SCHIFF:ヴォーカル/シンセサイザー/キーボード/バリトン・ウクレレ/サックス/プロデュースの他、PATRICK・J・SMITH(A BEACON SCHOOL):ベース/ギター/シンセサイザー/バック・ヴォーカル/プロデュース、MICKEY・NOVAK:ギター、ERICK・LEE:シンセサイザー、EMILE・MOSSERI:ベース、ALEX・RADERMAN:ドラム、DEB・OH:バック・ヴォーカルのL.A.やN.Y.のミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Keys To The Garden Please"(4:05) この曲を最初に聴いた時、サイケデリック感やエコーの効かせ方がスウェーデンで活躍しているTHE AMAZINGの雰囲気にとっても似ていると感じました。ちょっと60年代後半の西海岸ロック・バンドの雰囲気がありますね。
2曲目"656"(2:38) 軽やかなリズムとトイ・ドラム的なチープなビートが面白い曲です。Lo-Hiにした女性ヴォーカルと交互に楽しく歌うところが感じ好いです。
3曲目"St. Albans"(2:46) 昔懐かしいアメリカのTVコメディ・ドラムの挿入歌的なお気軽感の曲です。ポップ調なサウンドの流れをなぞるサックスのチープな調べもご愛敬って感じですね。
4曲目"Always"(5:20) 訥々と歌うAREXの歌声の奥に広がる古びたポンプ・オルガンの調べがノスタルジック感を伝えて来る曲です。曲の途中よりダイナミックな展開を聴かせるところなど映像関係の曲を書いてきたALEXの経験からなのかと思わせます。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:14分49秒 (見出しにも書いたのですが、サイケ・ポップ・ロックのごちゃ混ぜが好感な1枚です)'22年5月12日更新


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写真  BLUE CANOPY / Sleep While You Can
 ・2021 Grind Select    GS030

甘酸っぱいポップ・・・

このアルバムは、オレゴン州ポートランドで活躍しているインディ・ロック/ポップ・ミュージシャンBLUE CANOPY2枚目のアルバム(3曲EPダウロード盤)のアルバムで '21年3月5日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BLUE CANOPYことALEX・SCHIFF:ヴォーカル/シンセサイザー/キーボード/ウクレレ/サックス/ドラム/パーカッション/プロデュースの他、PATRICK・J・SMITH(A BEACON SCHOOL):ベース/ギター/シンセサイザー/バック・ヴォーカル/プロデュース、PATRICK・SMITH:ギター、DAVID・BALDWIN:シンセサイザー/バック・ヴォーカル、EMILE・MOSSERI:ベース、ERICK・LEE:バック・ヴォーカルの前作同様L.A.やN.Y.のミュージシャン達が再び参加しています。

1曲目"Motovun"(3:25) イントロからぐっと掴まれたドリーム・ポップ感満載の曲です。左右に分かれたギターのリフが非常に耳に優しい響きが堪りませんね。古いSF映画を使ったビデオも面白いのでどうぞ。
2曲目"Little Tourist"(2:37) イントロはジャズ風の流れから入りレトロなロック風と変幻して行く短い歌詞によるほぼインストゥルメンタルです。曲の終焉ではALEXのサックス・ソロへと様変わりが圧巻です。
3曲目"Banji"(2:53) この曲も昔に聴いた感のあるレトロ感のする甘酸っぱいポップな曲です。コーラス、チープなキーボード昔懐かしいアメリカのTVコメディ・ドラムの挿入歌的なお気軽感の曲です。ポップ調なサウンドやご機嫌なベースのサウンドなど楽しい雰囲気を醸し出してくれます。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:8分55秒 (そうそう、ユニット名のBLUE CANOPYとは屋外イベントなど用いる簡易テントの青い屋根のこと)'22年5月13日更新


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写真  BLUE FLOWER / Love In Gold
 ・2020 BLUE FLOWER    

結構、好アルバム・・・

このアルバムは、カリフォルニア州ロス・アンゼルスで活躍しているオルタナティヴ/ポップ・R&B デュオBLUE FLOWER(LINK先はヴォーカルのERICA・REYのYouTubeチャンネルとしています)のデビュー・アルバムで '20年6月12日(Bandcampでの)にダウンロードでのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ERICA・REY:ヴォーカル/プロデュース、EDDIE・ATOM:ギター/マルチ・インストゥルメンツ/バック・ヴォーカル/プロデュースのBLUE FLOWERの2人の他、 PAUL・HSIEH:ストリングスが参加しています。

1曲目"Intro"(1:30) ヴァイオリンとギターの調べによるアルバムの幕開きを知らせる曲です。P&B寄りのボサ・ノヴァのリズムに乗せ少し気だるさを感じさせるERICA・REYの歌声が好いですね。
2曲目"Love In Gold"(4:16) イントロからちょっと驚きの日本語のサンプル音源(電車のホームのアナウンス)が収録されたボサ・ノヴァ+R&B調の曲です。この曲でも少し気だるさを感じさせるERICAの歌声とバックのEDDIE・ATOMの優しい歌声とのハーモニーに耳を傾けてみましょう。
3曲目"Saudade"(4:23) ポルトガル語の曲名がつけれた軽めのボサ・ノヴァの曲ですが歌詞の大半は英語で歌われています。上手く説明出来ないもどかしい気持ち(サウダージ)を歌っています。後半からアコースティック・ギターをエレクトリックに持ち替えて少しアグレッシヴさを増します。
4曲目"The Sun (Ceej)"(4:42) この曲は、ベースのサウンドとドラムのリズムも絡み方が印象的な曲です。重く響くベースのサウンドの起伏をなぞりながら歌うシュールなERICAの歌声が空間へと響き渡ります。
5曲目"Blooming"(3:37) 少しLo-Hi感を残したライヴ仕立ての様がある曲です。ドラムンベースとギターの爪弾きがとても心地好い響きのこの曲でもEDDIEの優しい歌声によるバック・ヴォーカルが登場します。
6曲目"Mujer Que Sana(Homenaje)"(2:02) 古びたナイロン弦ギターの調べに合わせ少し気だるく歌うERICAのスペイン語(ERICAはアルゼンチン生まれ)による曲です。ボサ・ノヴァのリズムとサウンドがゆったりとした流れに浸りたいと思います。
7曲目"America's Breakfast"(3:28) どこと無くヨーロッパ調のジプシー音楽の影響を感じさせるR&Bスタイルの曲です。スタイルを変幻させながらギターを爪弾くEDDIE とそのサウンド乗せて歌うERICAの歌声との調和さが見事と感じます。
8曲目"Miss You"(1:46) 再びPAUL・HSIEHのヴァイオリンとチェロかな、ストリングスが物悲し気響く曲名通り寂しさを感じさせる曲です。
9曲目"Dis-Ease"(4:09) メランコリックな調べを纏ったERICAが切なく歌うバラードです。EDDIEの奏でる不思議を感じさせるメロディとギターの爪弾きがまた切なさを増して行きます。
10曲目"Moon Tide"(4:42) アシッド感のあるサウンドの響きとエキセントリック感のあるギターの調べによるJAZZ+R&Bな曲です。ロンドンで活躍めざましい若手JAZZギタリスト/ヴォーカリスト+女性ヴォーカリストとのコラボスタイルに近い要素を感じるおしゃれな感があります。
PDFダウンロード歌詞付 (ダウンロード販売) 収録時間:34分31秒 (サンプル音源で少し聴いた時、オーソドックスかなと感じましたが、アルバム通しでは結構、好アルバムです!)'20年6月21日更新
2020年度ベスト5


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写真  BLUE TREE / Beautiful Shadow
 ・2004 Blue Tree Music    BTM0002

ビデオクリップを見て早速CDが欲しくなった・・・

ボストンでインディペンデントに活躍するBLUE TREEは、LAWSON・HANCOCK(ヴォーカル/ギター/ピアノ)、PETER・FERNANDEZ(ベース/キーボード/バック・ヴォーカル)、DAVID・DESIMONE(ドラム/パーカッション) の3人組みです。
このアルバムは、彼らの3枚目(2000年のBLUE TREE PROJECTを含みます)のアルバムで '04年のリリースです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、先の3人の他、JONAS・KAHN:ギター、ELIZABETH・STEPHEN:ヴァイオリン、REBECCA・THORNBLADE:チェロ、AARON・GOFF:マンドリン、BRIAN・BROWN:ギター/キーボード/プロデュース、MIKE・FERREIRA:ギター/プロデュースのボストンのミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Hiding"(3:22) KORGのTRITONによる幻想的な電子サウンドとアナログ的なビートによるDAVIDのドラムによるオルタナティヴなサウンドの曲です。作詞/作曲はヴォーカルのLAWSON の手によります。
2曲目"Almost Real"(4:45) 非常に乗りの良いブリット・ロックのリズムによる曲です。鳴り響くギターのサウンドとドラムのビートとベースのリズムによるライヴ受けする曲です。
3曲目"Beautiful Shadow"(5:39) メジャー7のコードを多用したアコースティック・ギターでの曲で過去の作品でも似た雰囲気を持つLAWSON の好きなメロディでの曲です。
4曲目"Stars"(3:17) キーボードの流れるような旋律と少し物悲しげで時折裏返るLAWSONの歌声によるミドルテンポの曲です。チェロの音色が更に曲を素晴らしいものとします。
5曲目"Found (In The City)"(3:33) 10曲目のサウンドと非常に似た曲でこちらの方はサビの部分がより荒々しくなったアレンジです。アコースティック・ギターと優しい音色のオルガンでの美しいメロディの曲です。
6曲目"Palo Alto"(3:28) RADIOHEAD '98年のシングル盤のカップリング曲のカバーです。ポップとオルタナティヴのサウンドの上手く融合した曲です。"Palo Alto"とはカリフォルニア州のサン・フランシスコの近くの地名です。
7曲目"Empty"(4:46) 淡々と叩かれるドラムのビートに乗せ歌う時折見せるCHRIS・ISAAKの歌声に少し似たLAWSONのファルセットによる歌声でのミドルテンポのナンバーです。
8曲目"Silver"(4:54) トーキング・モジュレータを通したLAWSONのコンピュータライズされた歌声と美しいピアノの旋律の曲との交互に配された組曲による曲です。
9曲目"Close The Door"(4:28) ダイナミックな広がりを持ったギター・サウンドの曲で残響感などは、マンチェスターのギターバンドの曲の雰囲気を持っています。シンプルなリズムに分厚く被されたベースのビートとシンセの荘厳な響きをミックスした曲です。
10曲目"Your Old Guitar"(4:43) アパートの部屋で佇むLAWSONの姿が残像を使って映し出されるビデオクリップを見て早速CDが欲しくなった曲です。LAWSONのピアノでのアコースティック・サウンドの響きが美しい曲です。
30秒程度のブランクの後LAWSONピアノの演奏が1分程のヒドゥントラックが収録されています。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:44分01秒 (LAWSON・HANCOCKは、Macromedia,Inc. のプロダクトマネージャーの肩書きも持っています)'09年11月19日再更新


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写真  BOBBY WHITLOCK / Bobby Whitlock
 ・1972 ABC Records Inc.    Dunhill DSX 50121

残念ながら再び廃盤に・・・

このアルバムは、テネシー州出身で、ERIC・CLAPTONと共にDEREK AND THE DOMINOSのメンバーとして参加していたキーボード/ギター/ヴォーカル担当BOBBY・WHITLOCKの '72年に本国でリリースされたデビュー・アルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BOBBY・WHITLOCK:ヴォーカル/キーボード/ギターの他、故GEORGE・HARRISON:ギター、ERIC・CLAPTON:ギター、JERRY・McGEE:ギター、故CARL・RADLE:ベース、KLAUS・VOORMANN:ベース、JIM・GORDON:ドラム、JIM・KELTNER:ドラム、CHRIS・WOOD:フルート、BOBBY・KEYS:サックス、JIM・PRICE:トランペット、故DELANEY・BRAMLETT:バック・ヴォーカル、BONNIE・BRAMLETT:バック・ヴォーカル、THE L.A.SYMPHONY ORCHESTRA:ストリングスの豪華なメンバーが参加しています。
尚、プロデュースは、BOBBY自身とANDY・JOHNS(FREE,TELEVISION)に一部JOE・ZAGARINO(B.B.KING)が担当しています。

1曲目"Where There's A Will"(3:43) ロック"ン" ロールの軽快なリズムにスライド・ギターのサウンドが流れる乗りの良い曲です。BOBBYのエモーショナルな歌声にERIC・CLAPTONのギターのサウンドとなればライヴでは盛り上がるでしょうね。オリジナル曲は、DELANEY & BONNY & FRIENDS '69年のライヴ・アルバムに収録されているBONNIE・BRAMLETT、DELANEY・BRAMLETTとBOBBYの共作による曲です。
2曲目"Song For Paula"(4:17) サウンドとリズムを大人しくして来たBOBBYが恋人に捧げるバラードです。爽やかなオルガンの調べと対照的なJIM・GORDONの力強いドラムのビートが非常に印象的です。
3曲目"A Game Called Life"(4:17) アコースティック・ギターとフルートの織り成す非常に心地好いサウンドの曲です。BOBBYの特徴である伸びやかにソフトな歌声の広がるこのアルバム収録曲の中では、比較的大人しい感じでまとめていますね。
4曲目"Country Life"(2:58) 一転して曲のタイトル通り非常にカントリー調のサウンドとリズムの曲です。JERRY・McGEE(THE VENTURES)のギターの爪弾きにDELANEYとBONNIEがバック・ヴォーカルに参加しているなんて、あっさりした感じの曲ですが、人材的には物凄く贅沢な1曲です。
5曲目"A Day Without Jesus"(3:22)ゴスペル・ソングからの影響を非常に強く感じる南部のルーツ・サウンド然とした曲です。BOBBYのオルガンの音色やバック・ヴォーカルのスタイルは、そのままDEREK AND THE DOMINOSと同じ感じですね。
6曲目"Back In My Life Again"(3:30) 激しいドラムとギターのサウンドがイントロから流れるロックらしい曲調の曲です。サウンドが一旦落ち着いてから演奏されるトロンボーン・ソロやレズリーから流れるハモンドのサウンドは当時、硬派のイメージがあったCHICAGOのサウンドに近いですね。
7曲目"The Scenery Has Slowly Changed"(3:50) この曲も非常にギターのサウンドが美しく流れる曲ですね。BOBBYの12弦アコースティック・ギターの幻想的な響きに添えられたERIC・CLAPTONの泣きのフレーズが堪りませんね。
8曲目"I'd Rather Live The Straight Life"(2:30) 再びカントリー調の牧歌的なリズムとサウンドによる肩の凝らない曲の登場です。収録に参加しているミュージシャンは、4曲目と同じでスタジオでは多分、続きで収録されているのでしょう。
9曲目"The Dreams Of A Hobo"(3:17) この曲は当時に最初から聴いた時からお気に入りなったアコースティック・サウンドが非常に美しい曲です。めずらしく大人しく刻まれるJIM・KELTNER(ATTITUDES)のドラムのビートに合わせてJERRY・McGEEのスライド・ギターの調べも優しく流れて来ます。
10曲目"Back Home In England"(2:50) このアルバムの収録曲の最後に位置するのに相応しいメロディアスでメロウな雰囲気を醸し出す曲です。映画音楽的なストリングスの調べにBURT・BACHARACH風を感じるのは、私だけでしょうか。
歌詞無し 見開きジャケット LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:34分35秒 (このアルバムは、'08年7月に紙ジャケット限定CD盤が国内よりリリースされましたが、現在は、廃盤となっています。尚、サンプル音源は、アナログ盤をYouTubeにアップされた曲にLINKしていますので、音質についてはご容赦願います)'10年6月20日更新
1972年度ベスト5


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写真  BODYWASH / Comforter
 ・2019 Luminelle Recordings    lum014cd

なぜ日本で売れないの・・・

このアルバムは、カナダのモントリオールで活躍しているオルタナティヴ/シュゲイザー・バンドBODYWASHの2枚目のアルバム('16年の4曲EP盤を含む)で '19年8月30日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BODYWASHのROSIE・LONG・DECTER:ヴォーカル/シンセサイザー、CHRIS・STEWARD:ヴォーカル/ギター/ベース/シンセサイザー/ドラム/プロデユース、TOM・GOULD:ベース、RYAN・WHITE:ドラムのBODYWASHの4人の他、ADAM・MACPHERSON:ギター、AUSTIN・PINE:ドラム、ALEX・SHEAF:ブレークビーツのカナダのミュージシャン達が参加しています。尚、アルバム・ジャケットに使われているアクリル絵画は、カナダの画家JOHN・FOXの1979年の作品と記載されています。

1曲目"Reverie"(4:14) 海中を漂うような幻想的なイメージのサウンドに続いて登場するベースの調べ際立つ曲です。この躍動感やエコーを効かせた様々な雰囲気物のヴォーカルが響き渡ります。
2曲目"Twins"(4:39) 少しヨーロッパ調の荘厳さを感じさせる曲です。バックの弦楽器風のサウンドやROSIEのウーリッツァー風のサウンドも中世のイメージを伝えて来ます。
3曲目"With Heat"(3:33) ROSIEの歌声がこれまた浮遊する曲です。ギターの爪弾きとキーボードのサウンドの流れが非常に心地好く体を包み込みます。
4曲目"Sunspots"(4:43) イントロのピコピコ音と風変りなギターのリフによるCHRISのヴォーカル曲です。バックに広がるシルクのスカーフのようなROSIEの優しい歌声に聴き入りますね。
5曲目"Eye To Eye"(4:44) アルバムのリリース前に先行ダウンロードされたソフトなイメージの曲です。太く鳴るベースのサウンドとギターのリフが重なり合うこのBODYWASHのショウルームを担う曲です。
6曲目"Reprise"(1:58) Lo-Hiにしたギターのサウンドと荒れた質感による前の曲"Eye To Eye" のリプライズです。ノイズを帯びさせ荒れた感覚を強めたエクスペリメンタルな部分を持っています。
7曲目"Paradisiac"(3:29) 転がるように鳴る電子ピアノのサウンドとパーカッション風のドラム・マシーンによる心地好い響きの曲です。曲の前半は、ほぼインストゥルメンタルで、アフリカン・リズムとスペース・サウンドを織り交ぜた短い歌詞をサンプリングに使用しています。
8曲目"Comforter"(4:05) この曲もドリーム・サウンドへと誘う曲です。CHRISの高いキーによる美しい歌声と天へと昇るサウンドの渦が広がります。
9曲目"Another Plane"(6:17) 揺らぎを持ったキーボードの調べとエフェクトによるスペース・サウンドによる雰囲気ものの前半から次第に熱を持って展開される曲です。4分を過ぎてから重めのドラム・マシーンによるダウン・テンポな流れと煌めく電子サウンドが降り注ぎます。
歌詞無し デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:37分46秒 (この手の音楽に非常に敏感な日本のリスナー、意外とBODYWASHの知名度が低いようです)'23年1月29日更新


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写真  BODYWASH / I Held The Shape While I Could
 ・2023 Light Organ Records    

やっとリリース・・・

このアルバムは、カナダのモントリオールで活躍しているオルタナティヴ/シュゲイザー・バンドBODYWASHの3枚目のアルバム('16年の4曲EP盤を含む)で '23年4月14日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ROSIE・LONG・DECTER:ヴォーカル/シンセサイザー/プロデュース、CHRIS・STEWARD:ヴォーカル/ギター/ベース/シンセサイザー/ドラム/プロデュースのBODYWASH(前作のCDクレジットでは、4人グループ)の他、RYAN・WHITE:パーカッション、JACE・LASEK:シェイカー、ALICIA・STREIJFFERT:スポーケン、MICAH・FLAVIN(WILDERLING):ラップ・スティールの少人数での収録です。
尚、プロデュースは、BODYWASHの2人と曲によりカナダのミュージシャン/プロデューサーJACE・LASEK(4曲目)が担当しています。

1曲目"In As Far"(3:31) このアルバムでも1曲目は、幻想的なシンセサイザーの音色を使ったほぼインストゥルメンタルです。ROSIEのスキャットから力強いドラムとベースによる躍動感のリズムに終盤に短い歌詞が付けられています。
2曲目"Picture Of"(4:36) 前曲の曲調を引き継いだポップなナンバーです。相変わらず囁くようなROSIEの歌声とこれまた躍動的なベースと煌びやかなキーボードのサウンドが好いですね。
3曲目"Massif Central"(3:06) イントロのギター・サウンドからぐっと掴まれた曲です。スリリングさを持ったメロディーとリズムの流れと相変わらず聴き取り難いCHRISの歌声がご愛敬のシュゲイザーな下向き・サウンドの出来栄えです。尚、曲名の「Massif Central」とは、フランス中南部の高原状の山岳地帯だそうです。
4曲目"Bas Relief"(3:53) 長く響くシンセサイザーの音色に重ねたピアノの調べによるヒーリング・ミュージックからエクスペリメンタルへ移行する曲です。文字通リ実験的な要素を持ったインストゥルメンタルです。
5曲目"Perfect Blue"(5:03) CHRISのヴォーカル曲です。中東風のメロディーと重く響くベースのサウンドに荒らしたLo-Hiサウンドが広がって来ます。
6曲目"Kind Of Light"(3:47) 教会内に響くハモンド・オルガンのようなROSIEの調べとバックで忙しなく響ドラムのリズムが印象的な曲です。浮遊感漂うROSIEの歌声に絡みつくエッジの効いたギターのサウンドへと流れて行きます。この曲調は、スウェーデンのあのバンドに似ているかな?
7曲目"One Day Clear"(4:16) この曲もハモンド風のサウンドをループとした旅情的なイメージの曲です。後半よりスポーケンとエフェクト的な電子サウンドとスキャットが非常に心地好く響きます。
8曲目"Sterilizer"(3:20) 今度は、シュゲイザー/パワー・ポップな感の曲です。透明感のあるCHRISのハイコードによるギター・サウンドと囁く彼の歌声に聴き入ります。
9曲目"Dessents"(1:56) インターリュード的な短い曲の登場です。ROSIEの囁くような歌声と幾重にも重ねられたキーボードの調べが響き渡っています。
10曲目"Ascents"(2:55) 前の曲の終わりから繋がったエレクトロニカ・ポップな曲です。この曲調など同郷のYOUNG GALAXYなどと通じるかな?尚、ミキシングも担当しているJACE・LASEKは、YOUNG GALAXYのアルバムにも参加しています。
11曲目"Patina"(4:17) 風変りなギターのリフが特徴的な曲です。重めのドラムとベースのサウンドとこれまたハイコードのギターのサウンドとROSIEとCHRISの雰囲気物の歌声が絡み合って響きます。尚、曲名の「Patina」とは、緑青:ろくしょうや家具の黒光りを意味するそうです。
12曲目"No Repair"(4:27) 引き摺り感を持ったドラムのリズムに合わせた空気感を伝えるリヴァーブ・ギターの調べに聴き入る曲です。メランコリックなROSIEの歌声とCHRISのエフェクト的なバック・ヴォーカルも素晴らしく感じます。
歌詞無し デジパック仕様 CD-R盤 (輸入盤) 収録時間:45分14秒 (前作より4年の歳月が流れたこのBODYWASH、アルバム全体のサウンド・クォリティが更にアップしていますね!)'23年4月15日更新
2023年度ベスト5


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写真  BONZIE / Reincarnation
 ・2021 Nina Ferraro    

15歳でEP盤デビュー・・・

このアルバムは、イリノイ州シカゴで活躍しているオルタナティヴ/ポップ・フォークS.S.W.BONZIE(NINA・FERRARO)の3枚目のアルバムで '21年3月16日に本国でのリリース(CDは、HPのストアのみ)です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BONZIE:ヴォーカル/ピアノ/ギター/プロデュースの他、DJ CAMPER:バック・ヴォーカル/プロデュース、YETI・BEATS:プロデュース(track 5)、TROY・ NŌKA:キーボード/バック・ヴォーカル(track 5)、HOLLY・CONLAN:バック・ヴォーカル(track 12)、KENNY・ARONOFF:アディショナル・ドラム(track 12)、CRYSTAL・TALIEFERO:バック・ヴォーカル・アレンジ(track 5)、PHILIP・KROHNENGOLD:ストリングス(track 8)の収録地ニューヨーク、ロス・アンゼルスのミュージシャン達も参加しています。

1曲目"Caves"(4:06) 怪しさを醸し出すロウ・フレットでのギターの響きが印象的なイントロです。途中よりスポーケンで展開されるエクスペリメンタル的な部分もあり過去のアルバムと少し違った趣向を感じさせます。
2曲目"Lethal"(2:46) 軽めのドラムのリズムとアコースティック・サウンドによる1曲目と少し違った趣向の曲です。アルバムのリリースの数か月前からアニメーションを使ったビデオが紹介されています。
3曲目"Slated"(3:57) 何処かで聴き覚えのあるキーボードの調べが心地好く響くイントロから流れるスローなエレクトロ・ポップな曲です。バックのヴォーカルとのエコーを効かせた重なり合いが素晴らしいく間奏のキーボード・ソロも聴き応えるあるチル感たっぷりで素晴らしいのです。
4曲目"I Don't Want To Be Cut Open"(3:12) アコースティック・ギターの軽めの響きによる弾き語りです。日本の折り紙など歌詞に登場させたセンチメンタルなナンバーです。
5曲目"Up To U"(3:48) シンセベースの重い響きとゆったりとしたリズムにようネオ・ソウル的な曲です。少し甘い雰囲気のするBONZIEの歌声と男性シンガーのラップが交差する展開が聴きものとなっています。
6曲目"Reincarnation"(2:14) このアルバムの収録曲の中では比較的キャッチーなメロディとサウンドを持ったアルバム・タイトル曲です。日本のアニメーション作家 谷 耀介さんの描いたビデオが制作されています。
7曲目"Alone"(3:07) デビュー・アルバムでのアコースティック・ギターの爪弾きを主としたS.S.W.らしい曲です。後半からの曲の流れはシンセサイザーやキーボードにて少し重厚な響きを持たせた展開になっています。また、この曲にも別の日本のアニメーション作家 佐藤美代さんの制作したビデオもアルバム・リリース前に紹介されています。
8曲目"What Are You Digging For"(4:18) 再びアコースティック・ギターによる弾き語りによる曲です。シンプルな演奏と楽器類によるS.S.W.らしい自作の歌を心込めて歌うBONZIEです。
9曲目"Our Shadow"(4:00) フォーク・ロックなサウンドとリズムによる恋人とのちょっとした停滞感を歌った曲です。分かり易いメロディとリズムなどライブで聴衆と一緒に歌い易い感がします。
10曲目"Eternity"(2:13)アコースティック・ギターの爪弾きによる甘く歌うBONZIEのシンプルな曲ですが、途中からのストリングスのサウンドとアレンジが非常に鳥肌物の曲です。
11曲目"I Will"(4:27) どこと無くポルトガルのファドやスペイン音楽の秘めたる情熱を底に感じ曲です。サビに向かうまで押し殺した歌いぶりとサウンドから情熱的に恋する一女性の心を歌い上げます。
12曲目"Heavy Rain"(5:06) センチメンタルなコルグの電子サウンドがイントロから流れる今度はピアノによる弾き語りです。重厚なストリングスとの組曲的なアレンジや壮大なサウンド展開を繰り広げます。
13曲目"Come To Me"(2:50) ノスタルジックなハモンドの調べとゆったりと優しく歌うBONZIEの歌声が古き良き時代を誘う曲です。アルバムの最後から再び1曲目へと誘っているように聴こえます(笑)。
歌詞無し ダウンロード盤 収録時間:46分06秒 (15歳でインデペンデントとしてEP盤をリリースしたBONZIE、'17年の2枚目のアルバム[Zone On Nine]は日本で紹介もされていましたが、今作は本国のみのようです)'21年7月21日更新


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写真  BONZIE / When I Found The Trap Door
 ・2024 Veevine Records.    PAWR-020

今作は、オーケストラ・・・

このアルバムは、イリノイ州シカゴで活躍しているオルタナティヴ/ポップ・フォークS.S.W.BONZIE(NINA・FERRARO)の4枚目のアルバムで '24年10月18日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BONZIE:ヴォーカル/ピアノ/ギター/シンセサイザー/プロデュースの他、JAMES・McALISTER:キーボード/ドラム/ドラム・マシーン/ハンドクラップ、PAUL・BRYAN:ベース/シンセサイザー、LEE・PARDINI:シンセサイザー、JEREMIAH・CHIU:電子パーカッション、NATHANIEL・WALCOTT:オーケストラ、PAUL・CARTWRIGHT:ヴァイオリン/ヴィオラ、KERENZA・PEACOCK:ヴァイオリン/ヴィオラ、LUANNE・HOMZY:ヴァイオリン/ヴィオラ、ZACH・DELLINGER:ヴァイオリン/ヴィオラ、BENJAMIN・JACOBSON:ヴァイオリン、STEPHANIE・MATTHEWS:ヴァイオリン、ASHOKA・THIAGARAJAN:ヴァイオリン、INA・VELI:ヴァイオリン、ANDREW・BULBROOK:ヴァイオリン、ANDREW・DUCKLES:ヴィオラ、MARTA・HONER:ヴィオラ、ZACHARY・DELLINGER:ヴィオラ、VANESSA・FREEBAIRN-SMITH:チェロ、EVGENY・TONK(H)A:チェロ、IAN・WALKER:ダブル・ベース、ROSS・GASWORTH:チェロ、RO・ROWAN:チェロ、MARCIA・DICKSTEIN:ハープ、JOHANNA・BORENSTEIN:フルート、SARA・ANDON:フルート、BEN・SMOLEN:フルート、AMY・TATUM:フルート、ASHLEY・JARMACK:フルート、ANTHONY・PARNTHER:指揮、NOAH・GLADSTONE:指揮の収録地ロス・アンゼルスのミュージシャン達も参加しています。
尚、今作のリリースに合わせBONZIEより日本語(可愛いエセ関西弁)の挨拶もどうぞ!

1曲目"Do You Know Who I Am"(4:56) BONZIEのピアノでの弾き語りです。ストリングスを加えた美しいサウンドと少し切なさを加味しだすBONZIEの歌声が自身のアイデンティを歌っています。アルバムのリリース前にビデオが紹介されています。
2曲目"The Point Of No Return"(2:34) このアルバムからの曲として最初に聴いた曲です。ところどころに不思議なメロディとサウンドが印象に残る曲です。この曲もアルバムのリリース前にビデオが紹介されています。
3曲目"Hollywood"(3:17) BONZIEのピアノによる弾き語りから入る曲です。収録地ロス・アンゼルスで滞在中に書いた曲なのでしょうか。曲の終盤からBONZIEらしいアバンギャルドなピアノ演奏の捻りを放って来ます。
4曲目"lavalamp"(2:51) 今度は、アコースティック・ギターを気持ち好く奏でるBONZIEです。バックのハモンド風のピアノのサウンドも心地好く響きます。曲名の"lavalamp" とは、U.S.LAVA社の70年代に流行したガラス内のスライムが上下にゆっくり浮遊するインテリアです。
5曲目"Sanctioned Gold Buoy"(2:54) アコースティック・ギターの爪弾きとシンプルなバックにリズムによるオルタ/ネオ・フォークな曲です。BONZIEが歌った後に輪唱のようにギターの音色が追うところが非常に印象的です。
6曲目"This Is Not Real"(4:04) メランコリックなギターのサウンドに合わせ訥々歌うBONZIEの歌声が切なく響く曲です。「恋人との別れと旅立ち」を歌詞に綴っているようです。
7曲目"The Simplest Choice"(2:39) 凛と鳴るピアノの調べから室内交響曲ばりのストリングスの優雅な曲展開に驚かされる曲です。とっても短い曲なのですが、アレンジ/楽器構成などへのBONZIEの熱量の注ぎ方に恐ろしさをも感じます。
8曲目"Thin Illusions"(3:00) 今度は、アコースティック・ギターによる牧歌的な調べとゆったりとしたリズムの曲です。曲名の「Thin Illusions=薄っぺらい幻想」が意味するものは?
9曲目"The Only Thing Left"(3:03) 今度は、ラフなスタイルによる収録のようです。マイクで拾ったようなアコーステッィク・ギターの弦の響きと怠惰に歌うBONZIEの歌声とバックにノイズを被せたLo-Hi感を演出しています。
10曲目"Isn't It Funny"(6:11) イントロから響くアコースティック・ギターの美しい響きとストリングスの音色が絡み合うオペラの戯曲風の穏やかな調べの曲です。フルートだけでも4人の演奏者が参加したメルヘンチックな調べが流れ去ります。
全10曲歌詞付 12ページ物ブックレットBONZIEステッカー2枚付 CD-R盤 (輸入盤) 収録時間:35分34秒 (今回は、CD盤のリリースがあったので購入してみました。発売日に合わせて先行で日本に送付してくれたので、10月18日丁度に到着しました!)'24年10月20日更新
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写真
(CD購入時に頼んでサイン入とした盤です)


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写真  BOY MEETS GIRL / Boy Meets Girl
 ・1985 A&M RECORDS INC.    SP-6-5046
 ・1985 A&M RECORDS INC.    B0004641-02

うれしい事にやっと再CD化されました・・・

ロス・アンゼルスで活躍しているソング・ライター夫妻のBOY MEETS GIRLは、GEORGE・ MERRILL(ヴォーカル/キーボード/ギター)とSHANNON・RUBICAM(ヴォーカル/キーボード)の2人によるユニットです。GEORGEとSHANNONは、他のミュージシャンに曲を提供していましが、'85年にこのアルバムで、ミュージシャンとしてデビューしました。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BOY MEETS GIRLの2人の他、JOHN・GOUX:ギター、SCOTT・SHELLY:ギター、JOHN・MORTON:ギター、PAUL・JACKSON Jr.:ギター、LEON・GAER:ベース、KYLE・HENDERSON:ベース/バック・ヴォーカル、MICHAEL・JOCHUM:ドラム、STEVE・FORMAN:パーカッション、TOM・WERMAN:パーカッション、RICHARD・GIBBS:ヴォコーダー、GARY・HERBIG:サックス、GEORGE・HAWKINS:バック・ヴォーカル、THOM・BELL:バック・ヴォーカル、JON・JOYCE:バック・ヴォーカル、JOHN・BATDORF:バック・ヴォーカル、SUSAN・BOYD:バック・ヴォーカルのロス・アンゼルスのミュージシャン達が参加しています。
尚、 プロデューサーは、TOM・WERMAN(TWISTED SISTER,TED・NUGENT)が起用され、ヘビー・メタル系のミュージシャンのアルバムを手掛けている彼のプロデュースが興味深いです。

1曲目"Oh Girl"(4:18) このアルバム購入当時、1曲目のこのサウンドから参ってしまった曲です。ベテラン・セッション・ギタリストJOHN・GOUXの歯切れ良いギターにタイトなLINNドラムのリズムに乗せ歌うGEORGEのエモーショナルな歌声によるシングル・カットされた非常にキャッチーなナンバーです
尚、GEORGEとSHANNONが登場し、日本でも流された当時のビデオもどうぞ!
2曲目"Don't Tell Me We Have Nothing"(4:01) SHANNONのヴォーカル曲の登場です。今から聴き直すと当時のマスプロダクト的なサウンドがしない訳でもないのですが、やっぱりSHANNONの美しい歌声は良いですね。
3曲目"The Touch"(3:55) この曲には、ギターにお馴染のPAUL・JACKSON Jr.が参加して、いつもの歯切れ良いギター・カッテングを聴かせています。バック・ヴォーカルには、THE STYLISTICSに曲を提供とプロデュースをしていたTHOM・BELLも参加して、ファンキーなサウンドに一役買っています。尚、この曲は、THOM・BELLとGEORGEとSHANNONとの共作になっています。
4曲目"Kissing, Falling, Flying"(3:34) メロディアス・ロックの調べに乗せて歌うSHANNONのヴォーカル曲です。作曲家として活動していた2人ですが、自分たちの曲の収録でも非常に上手いですね。ダイナミックなロックのサウンドが伝わってきます。シングル・カットされた"Oh Girl" のB面にも収録されています。
5曲目"From Now On"(4:48) 現在はインディペンデントのギタリストとして活躍しているJOHN・MORTONが参加している曲です。GEORGEのエモーショナルな歌声のバックに響くインパクトのあるJOHNのギター・サウンドが冴えていますね。このアルバムは、本当に良いギタリストに恵まれての収録だったことを実感させます。
6曲目"Be My Baby"(3:45) 芯のはっきりした歌声を聴かせるSHANNONのヴォーカル曲です。GEORGEもSHANNONもヴォーカリストとして才能豊かですね。本当にどちらもヴォーカルが上手くてアルバム全体がバラエティーに富みます。テナー・サックスは、GARY・HERBIG (TOWER OF POWER, LEE RITENOUR, SEAWIND)です。
7曲目"In Your Eyes"(4:08) 再び少しハードなサウンドを聴かせるメロディアス・ロック風のGEORGEのヴォーカル曲の登場です。ハードなギターを聴かせているのは、SCOTT・SHELLYです。
8曲目"I Wish You Were Here"(3:36) キーボードで少しエレクトロニカのサウンドを演出したポップ調のGEORGEのヴォーカル曲です。当時のウエスト・コースト・ロックのポップ調べを懐かしく感じさせるナンバーです。
9曲目"Pieces"(4:08) ポップ調のリズミカルな曲です。SHANNONのメイン・ヴォーカルに非常に美しい彼女自身のハーモニーが付けられています。
10曲目"Premonitions"(4:46) 幻想的なイントロのサウンドから次第にダイナミックに展開するSHANNONのヴォーカル曲です。バック・ヴォーカルは、ベテランGEORGE・HAWKINS(SANFORD AND TOWNSEND, CHRISTINE・McVIE)が参加しています。
・全10曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:40分58秒
・全10曲歌詞付 8ページ物写真ブックレット CD盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:41分14秒 (うれしいことに '89年のCDが長い間廃番状態だったのですが、'05年にリマスター再CD化されています)'09年11月20日再更新


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写真  BOY MEETS GIRL / Reel Life
 ・1988 BMG Music RCA Corp.    8414-1-R
 ・2004 BMG Special Products Inc.    75517483612

CD化されましたが・・・

'85年のデビュー・アルバム[Boy Meets Girl]がA&Mよりリリースされた後も各レコード会社の激しい争奪戦の結果、レーベルが変わっての2枚目のアルバムで '88年のリリースです。アメリカでのCD化は、'04年4月です。もともと作詞/作曲家として活躍していたGEORGE・MERRILLとSHANNON・RUBICAM夫婦は、有名歌手に曲を提供していましたが、先の'85年のセルフタイトルのアルバムでデビューし、この2枚目のアルバムまで順調に活動していましたが、'91年に3枚目のアルバム[New Dream]がレコーディングまでされたのですが、リリースされませんでした。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、GEORGE・MERRILL:ヴォーカル/キーボード/ベース/シンセサイザー/ヴォーコーダー/ドラム・プログラミング/シークエンス、SHANNON・RUBICAM:ヴォーカルの他、JOHN・GOUX:ギター/ダルシマー、JOHN・MORTON:ギター、LEON・GAER:ベース、KERRY・HATCH:ベース/シンセサイザー・ベース、KEVIN・McCORMICK:ベース、DENNY・FONGHEISER:キーボード/シンセサイザー/ドラム、RICHARD・GIBBS:キーボード/シンセサイザーホイッスル/ヴォイス・ボックス/サウンド・エフェクト/サンプリング、JOE・MARDIN:シンセサイザー/キーボードプログラミング、MICHAEL・JOCHUM:ドラム/パーカッション、ERIC・WILLIAMS:マンドリン、GARY・HERBIG:オーボエ、ANDY・SNITZER:アルト・サックス、LARRY・WILLIAMS:アルト・サックス、THOMAS・HART:プログラミング、SUSAN・BOYD:バック・ヴォーカル、JOE・TURANO:バック・ヴォーカルの一部前作にも参加したミュージシャン達です。
アルバムのプロデュースは、前半グラミー賞受賞のARIF・MARDIN、後半は、GEORGEが担当しています。

1曲目"Bring Down The Moon"(5:02) SHANNONとGEORGE とヴォーカルパートを使い分けた曲です。DENNY・FONGHEISERのLinn9000のデジタルドラムビートと乗りの良いサウンドが素晴らしいです。前作でも参加していたギターのJOHN・GOUX(VANESSA・CARLTON,etc.)の硬いギター・サウンドも良いです。当時にビデオクリップも作られています。
2曲目"Waiting For A Star To Fall"(4:32) 当時、ビルボード 5位のスマッシュヒットを放ったした曲で、GEORGEがメインヴォーカルを執ります。西海岸らしい陽気で明るいサウンドのポップさが売りですね。今も多くのバンドや若いシンガーにカバーされているBOY MEETS GIRLの代表曲です。
3曲目"Stormy Love"(4:36) SHANNONのヴォーカル曲です。DENNYとMICHAEL・JOCHUMとのツィンドラムの重厚なサウンドとベースシンセサイザーを使ったエレクトロニカサウンドです。バック・ヴォーカルはSUZAN・BOYDです。
4曲目"Is Anybody Out There In Love"(4:55) GEORGEのヴォーカル曲です。非常に美しいメロディによるバラードでGEORGEの作です。後半からの盛り上がり感とスケール感が素晴らしい曲です。
5曲目"Stay Forever"(4:08) エモーショナルなリズムとタイトでアップテンポのビートの曲です。SHANNON の豊かに響く美しい歌声による熱い曲です。
6曲目"If You Run"(4:33) 前半GEORGE後半SHANNONのヴォーカル曲です。ギターがJOHN・MORTONでアグレッシヴなギター・サウンドとヴォイス・ボックスを使ったポップでグルーヴ感の良い曲です。
7曲目"One Street Dream"(5:47) ダルシマーの独特の音色を使った曲で、後半にたっぷり鳴るギター・サウンドが素晴らしい曲です。
8曲目"No Apologies"(4:25) SHANNONの可愛らしく可憐な歌声によるヴォーカル曲です。アルト・サックスでLARRY・WILLIAMSが参加し素晴らしいサウンドを提供しています。
9曲目"Restless Dreamer"(4:56) この曲では、GEORGEの歌声が非常に素晴らしいのですが、私の場合ギターのJOHN・MORTONのフェンダーによるシンプルなサウンドが非常に気になってついついギターに耳が傾きますネ。
10曲目"Someone's Got To Send Out Love"(1:56) アルバムのラストと飾るのは2分程度美しいメロディによる2人のハーモニーが素晴らしいピアノとベースによるシンプルな曲です。
・全10曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤)
・歌詞無し 写真ライナー CD盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:44分55秒 (非常に安価でCD化されて嬉しいのですが、オリジナル盤で付いていた歌詞とクレジットが付属されていないのが非常に残念です。尚、ホームページでレコード会社の不備をフォローするように2人によって歌詞が掲載されています)'09年11月20日再更新1988年度ベスト5


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写真  BOY MEETS GIRL / New Dream
 ・2004 BMG Special Products Inc.    DRC13596

幻の3作目が正式リリースされました・・・

お蔵入りしていたソング・ライティング夫婦のBOY MEETS GIRLの3枚目のアルバムです。'91年のドイツでのプロモーション盤がオーストラリアから海外のネット・オークションに出品され数万円の値が付けられた幻のアルバムです。本作はH.P.で '04年再発売された通常価格盤です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、GEORGE・MERRILL:ヴォーカル/キーボード/ベース/ドラム/ハイハット/プロデュース、SHANNON・RUBICAM:ヴォーカルの他、JIM・BREDOUW:ギター、JOHN・MORTON:ギター、JOHN・GOUX:ギター、JEFF・BAXTER:ギター、BOOTSY・COLLINS:スペース・ベース/ギター/ドラム/サンプリング、TREY・STONE:ギター/プログラミング、JOEL・JOHNSON:キーボード、JOE・MARDIN:キーボード/ベース/ドラム/パーカッション/プロデュース、GRADUAL・TAYLOR:ドラム・プログラミング、MICHAEL・FISHER:パーカッション、RICHARD・GIBBS:ヴォイス・ボックス、ANDY・SNITZER:サックス、 C.J.VANSTON:ベース/キーボードホーン/オーケストラ、BOOTZILLA ORCHESTRA:ストリングス、SUSAN・BOYD:バック・ヴォーカル、LISA・MILLER:バック・ヴォーカル、PHIL・PERRY:バック・ヴォーカルの日本でも人気のミュージシャン達が多く参加しています。
尚、大物プロデューサーPHIL・RAMONEを迎えて大半の曲が制作されその他、グラミー賞受賞のARIF・MARDIN、JOE・MARDINとGEORGEと共同で行われています。

1曲目"New Dream(Move Me In The Way Of Love)"(5:13) カリフォルニアのサウンドらしい明るいエレクトロニカ・ポップの曲です。GEORGEのヴォーカルに美しくハーモニーが付けられたSHANNONのバック・ヴォーカルがご機嫌の曲です。
2曲目"Bird In Hand"(5:12) GEORGEとSHANNONとがヴォーカルをシェアした美しいメロディの曲です。何故当時このアルバムをリリースしなかったのか不思議です。1枚目と2枚目とのサウンドを引き継いだ純粋な良質のポップ・ソングです。
3曲目"I Love This World"(3:47) 打ち込みのリズムを使った本当にポップな曲でSHANNONのヴォーカルです。彼女の可愛らしい歌声とチャカ・ポコとしたサウンドのナンバーです。
4曲目"Boy On My Mind"(4:09) ピアノの美しいメロディによるバラードです。フレットレス・ベースのサウンドがエモーショナルに響く素晴らしい曲で、DAVID・FOSTERの書く曲に通じるものを感じます。
5曲目"If Things Were Different"(4:47) 前作[Reel Life]のサウンドに近いと言うよりBOY MEETS GIRLのサウンドそのものと言った曲です。エネギッシュなうえパワフルで飛び抜けて明るい曲です。
6曲目"Flying The Cosmos"(5:10) GEORGEのヴォーカル曲です。この人も相変わらず歌が上手い人ですね。乗りの良いリズムとメロディによる曲でやはりGEORGEとSHANNONとの2人のハーモニーが素晴らしいです。
7曲目"Be True/Soul Connection"(4:46) ハードな響きを持たせたイントロからJOHN・MORTONのドライブするギターワークが見事な曲です。GEORGEとSHANNONとがヴォーカルを取り合うこのアルバムではパワフルな曲です。
8曲目"Indigo Drums"(5:19) 静かなイントロからダイナミックに展開する曲です。タイトル通りドラムのビートの効いた曲です。フレットレス・ベースのうねりも心地よい響きです。
9曲目"Free"(4:48) SHANNONのヴォーカル曲です。やはり純粋にポップさを追求した曲です。前作で大活躍したJOHN・GOUXがギターで参加しています。
10曲目"Mission"(3:51) 誰かがカバーしていたように思える曲です。サビの部分に聞き覚えがあるようで、GEORGEのヴォーカル曲です。当時リリースしていればヒットしたと思うのですが...。
11曲目"Everybody's Somebody's Baby"(4:34) 宮廷音楽的の響きを持った弦楽器に近いサウンドにゆったりしたリズムによる曲です。しっとり歌う2人の歌声も非常にいいですね。
全11曲歌詞付 12ページ物 写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:51分42秒 ('88年以降CDショップに行く度にBOY MEETS GIRLのアルバムは、発売されていないかと棚を覗いていたのですが、再び出会うまで16年もかかるとは!ただサウンド的には一昔前の感じは仕方ないでしょうか...) '09年11月20日再更新


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写真  BOY MEETS GIRL / The Wonderground
 ・2003 Boy Meets Girl Music    74942

音楽界に復帰してくれた事に・・・

BOY MEETS GIRLの久しぶり(11年ぶり)の新作で、4枚目のアルバムです。自身のレーベルから '03年のリリースで、サウンドは"グッと" 大人しくなってアコースティック色が強く、爽やかなウエスト・コーストの香りのする上質なサウンドになっています。
尚、各曲について詳しいクレジットの記載がない為、収録に参加しているミュージシャン達は、残念ながら不明です。

1曲目"Aah Song"(4:34) アコースティック・ギターの落ち着いた響きによる非常に爽やかで心地好い曲です。SHANNONのいつまでも若いヴォーカルでの歌声がいいですね。
2曲目"This Chronic Pain"(4:47) GEORGEの優しい歌声の登場です。非常に美しいメロディによる爽やかな響きでの曲です。SHANNONの素晴らしいバック・ヴォーカルとの相性もぴったりです。失恋の痛手をシニカルに爽やかに歌い上げています。
3曲目"Climbing"(4:35) クラッシック音楽のサウンド(ストリングス)を取り入れたポップでファンクさ溢れる曲で、GEORGEのエモーショナルでソウルフルなヴォーカル曲です。
4曲目"My Desire"(4:23) 非常に純粋にポップさを追求した曲に思えます。サビの部分のSHANNONのヴォーカルが最高ですね。
5曲目"The Wonderground"(5:04) この曲はヨーロッパの雰囲気を感じさせるメロディとアレンジの曲です。映画のサウンドトラックのように荘厳さを持った響きと美しいSHANNONの歌声は堪りません。バックの素晴らしいギターワークは、JOHN・MORTONかJOHN・GOUXのどちらかでしょうか?
6曲目"Drug Of Choice"(6:14) スローなリズムと曲にあまり起伏を持たせていないのが、逆に非常に気になった曲です。BOY MEETS GIRLといえばパワフルでダイナミックなサウンドが売りでしたが、非常にしっとりとしたSHANNONのヴォーカル曲で大人しいギターのサウンドも良いですね。
7曲目"Make It Up"(4:38) 再びSHANNONのヴォーカル曲です。レイド・バックさせる心地好いリズムと彼女の歌声です。このような美しい曲を提供してくれる迄に、何故11年ものブランクが必要だったのでしょうか?
8曲目"Birds Of A Feather"(4:53) BOY MEETS GIRLにはめずらしいアーバンチックなメロウな曲です。モータウン・サウンドをリスペクトした曲調は、様々なアーティストから曲の依頼のある2人だからなせる業でしょう。
9曲目"Second Chance"(5:24) カントリー・ロック調のメロディとリバーブを効かせて響きわたるギターのサウンドです。アメリカxアメリカしたサウンドは、向こうで好まれているのでしょうね。
尚、この曲は元AIRPLAYのTOMMY・FUNDERBURK '05年のアルバムでカバーして面白いことにTOMMYのアルバムでも同じく9曲目に位置しています。
10曲目"Don't Remind Me"(4:11) SHANNONの可愛らしい歌声によるギター・サウンドのポップな曲です。テレビの主題歌にしてもおかしくないくらいクオリティをもった曲です。
11曲目"Sacred Heart"(3:24) この曲も非常に美しいメロディの曲です。聴く度に鳥肌が立つのです...アコースティック・ギターの美しい響きでの弾き語りです。歌詞は宗教的な要素が...
歌詞なし ライナー無し デジパック仕様 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:52分10秒 (輸入CD盤屋に行く度にアルファベットのBのコーナーを探していました。このBOY MEETS GIRLがミュージシャンとして音楽界に復帰してくれた事に深く感謝します)'09年11月23日再更新


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写真  BRAD BYRD / The Ever-Changing Picture
 ・2005 Go Big! Entertainment, Inc.    1028-GB

哀愁のメロディと枯れた歌声・・・

マサチューセッツ出身で現在、L.A.で活躍するS.S.W.BRAD・BYRDのデビュー・アルバムです。'05年の3月にリリースされましたが、何故かジャケットの写真違いがU.S.盤でも2種類あり曲順も違います。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BRAD・BYRD:ヴォーカル/ギター/ドラム/プロデュースの他、EVAN・FRANKFORT:ギター/ベース/キーボード/ストリング・アレンジ/プロデュース、LUKE・ADAMS:ドラムの少人数での収録です。
尚、BRADと共同でプロデュースしているのは、EVAN・FRANKFORT(Ex.MELODINE,WALLFLOWERS,JAYHAWKS,LIZ・PHAIR,PETE・YORN)で各楽器にも参加しています。

1曲目"Better Days"(3:15) イントロの美しいキーボードの音色から彼の曲の魅力に引き込まれます。BRADの少し粘っこい歌声とドラムのビートが一体化した曲です。ドラムは、LUKE・ADAMS(元MELODINE)です。
2曲目"Factory Burn"(3:51) アコースティック・ギターによる乗りの良い曲です。BRADのヴォーカルは、80年代に大活躍したMARC・JORDANの歌声に少し似ています。
3曲目"Weird Enough"(3:25) この曲もアコースティック・ギターによる曲アルバムで一番キャッチーな曲でギター・サウンドと彼のヴォーカルが非常にマッチした素晴らしい曲です。
4曲目"You're Good"(3:46) アコースティック・ギターの爽やかな音色と少し寂しげなメロディに乗せ歌うBRADの歌声がいいですね。
5曲目"Gold"(3:39) イントロからのBRADとEVAN・FRANKFORTの煌びやかなギターのサウンドが素晴らしいメロディアス・ギター・ポップと言っていい感じの曲です。
6曲目"I Swear You're Out There"(3:35) さらっと歌うBRADの歌声に合わせるように繰り広げられるポップなリズムの曲です。
7曲目"Black-n-Blue"(3:47) ゆったりしたリズムの曲ですが、エモーショナルなBRADのヴォーカルと共に時に熱く弾かれるEVANのギターのサウンドは必聴です。
8曲目"Driven"(3:10) パワー・ギター・ロックと言える曲でスピード感溢れる曲です。
9曲目"Earth & Feathers"(3:58) アコースティック・ギターのサウンドを上手く使ったギターポップの曲でヴィブラートを使ったBRADのヴォーカルです。
10曲目"Never Came Back"(4:06) イントロから痺れます。サウンド的にはVERTICAL HORIZONの曲調に似た中西部のハイウェイをドライブする車中で聴きたくなる感じ。(理解して頂けます?)
11曲目"Ever Changing Picture"(3:23) ラフな感じのBRAD弾き語りです。この曲のみベースもBRAD自身によります。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間40分59秒 (特徴的なBRADの歌声が好みの分かれるところですが、1曲目の"Better Days" は、本当にいい曲です。EPKでも聴くことが出来ます)'09年11月23日再更新

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・2005 Free Agency Recordings  018585700123

写真

ジャケットの写真違い盤です。
1曲目"Better Days" 2曲目"Never Came Back" 3曲目"Gold" 4曲目"You're Good" 5曲目"Weird Enough" 6曲目"Factory Burn" 7曲目"Black-n-Blue" 8曲目"Driven" 9曲目"Earth & Feathers"
10曲目"I Swear You're Out There" 11曲目"Ever Changing Picture"
歌詞無し ライナー無し デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間41分18秒


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写真  BRIAN DOUGLAS / A Little Gun Shy
 ・2003 Brian Douglas Phillips    BD2837

インディペンデントで活躍する・・・

TEXASのWACOでインディペンデントに活躍するBRIAN・DOUGLAS・PHILLIPSのデビュー・アルバムです。彼はこのアルバムを '03年にリリースし、'05年にはインディペンデントらしく5曲入りのEP盤もリリースしています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BRIAN・DOUGLAS・PHILLIPS:ヴォーカル/ギター/マンドリン/スライド・ギター/ベース/ピアノ/シンセサイザーの他、BLAKE・PHILLIPS:ドラム/パーカッション/バック・ヴォーカル、RYAN・MOCK:バック・ヴォーカル、CHRIS・LONG:バック・ヴォーカルのBRIANの音楽仲間達での収録です。

1曲目"Sweet, Sweet Favor"(3:17) JASON・MRARZと非常に似たサウンド・スタイルと歌声を持ったBRIAN です。ポップなメロディと心地好いリズムによる彼のスキャットも取り入れた秀作です。
2曲目"Rewind"(4:14) エレクトリック・ギターの歪ませたサウンドを使ったスケール感のある曲でTEXASの息吹を感じさせるギターのサウンドをタップリと取り入れた曲です。
3曲目"Crazy"(2:44) アコースティック・ギター1本によるBRIANの弾き語りです。巧みにリズムを刻むギターのサウンドと繊細なBRIANの歌声によるシンプルな曲です。
4曲目"Forever Dreaming"(3:59) アコースティック・ギターとボトルネックギター音色によるアップテンポな曲でビートの決まったドラムはBLAKE・PHILLIPS(BRIANの兄弟?)です。
5曲目"It's Just Me"(3:35) この曲は"渋い" 曲です。若さ溢れるエモーショナルなリズムとメロディが非常にカッコ良いんです。小さなライヴをやっている店で演奏したら受けるでしょうね。
6曲目"Cry For Me"(3:12) 少しラフな気持ちでさらっと作り上げたような曲のようです。でもセルフでの多重コーラスなど凝った手法がとられています。
7曲目"Same Old Intuition"(2:29) アコースティック・ギターのストロークにて奏でられる美しい音色によるギター1本でのBRIANの弾き語りです。
8曲目"Lady Nicotine"(17:27) 恋人の魅力をタバコの"ニコチン"に例えたユニークな内容をポップ調のメロディに乗せた曲です。
約5分のブランク部分後にアコースティック・ギターによる弾き語り曲と収録途中の"Crazy" のテイク違いを数曲のシークレット・トラックとして収録しています。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:41分00秒 (現在のアメリカではBRIANのように地元のクラブに出演してCDを手渡しで販売しているアーティストが非常に多く日本からHPで購入出来るシステムも確立されています)'09年11月23日再更新


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写真  BROOKE ANNIBALE / Memories In Melody
 ・2005 Brooke Annibale   

バラエティに富んだ収録曲・・・

このアルバムは、ペンシルベニア州ピッツバーグ出身のS.S.W.BROOKE・ANNIBALEの '05年3月14日(当時17歳)に本国でリリースされたデビュー・アルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BROOKE・ANNIBALE:ヴォーカル/ギターの他、GREG・SPARKS:ギター/パーカッション/プロデュース、JEREMY・McDONALD:ベース/ピアノ、CHRISTOPHER・McDONALD:キーボード、DAVID・HARRIS:ドラム、TUFFY・TUFF:ドラム・ループ、SKIP・SANDERS:オルガン/ピアノの地元のミュージシャン達が参加しているようです。

1曲目"Crash"(4:49) やはりアメリカの女性S.S.W.らしいサウンドとメロディによる曲が1曲目から収録されています。傷ついた女性の心の内を描いた歌詞に女性の1人立ちを促すようなイメージを感じます。
2曲目"What You Are To Me"(4:50) 今度はアップテンポな流れと軽い乗りを感じさせる曲の登場です。この曲のサウンドやメロディの感じを誰かに例えるなら初期の頃のSARAH・McLACHLANかな?
3曲目"I Need You"(4:39) ボサ・ノヴァ調のリズムと心地好いサウンドを持った少し流れを違わせた感じの曲です。デビュー当時から少し枯れ気味の歌声を聴かせていたBROOKEと彼女のアコースティック・ギターの爪弾きを楽しむことにしましょう。
4曲目"Wannabe Love"(4:56) 今度はカントリー・ロック調の曲の登場です。伸びやかな調べを聴かせるギターのサウンドと牧歌的なのんびりとしたリズムが心地好く響いて来ます。
5曲目"Memories In Melody"(5:03) ダイナミックなサウンドとメロディで展開される聴き応えのある曲の登場です。BROOKEがアルバムのタイトルとして取り上げたことに納得させられる5分を超えるこのアルバムの中では比較的大作です。
6曲目"Afraid To Lose You"(3:24) スライド・ギターの不思議なサウンドと躍動的なリズムを発するドラムのビートが決まるロック色豊かな曲です。地元ではやはりバンドとしてスタートしたように感じさせる仲間との息の合った演奏です。
7曲目"Next To You"(4:51) 少しレトロ調のサウンドとリズムを感じさせるフォーク/ロック調の曲です。何処となくブリティシュのスタイルのメロディを持っているところが興味深いですね。尚、この曲は近年の彼女のアコースティック・ライヴでも良く演奏されている曲でもあります。
8曲目"Shaking"(4:53) 美しいアコースティック・ギターの調べとキーボードのサウンドが駆け足気味に流去る曲です。若干17歳でこのような美しいメロディの曲を書き自ら収録して世にリリースする才能もったBROOKEに非常に感心しますね。
9曲目"Sharing Secrets"(2:56) この曲はロック色を少し強めて来た曲です。ベース、ギター、キーボードとドラムによるバンドのスタイルによる曲のイメージが増しています。ここまでアルバムを通して聴いているとインデペンデントで活躍している女性S.W.W.のアルバムにしては、バラエティ豊かな流れです。
10曲目"Chances"(4:05) ドラム・マシーンを使いアコースティック・ギターを爪弾きながら歌うBROOKEの曲です。薄く付けられたエレクトリック・ギターのサウンドやパーカッションのビートも途中より登場の穏やかな流れと落着いたBROOKEの歌声が響いています。
全10曲歌詞付 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:44分30秒 (結構バラエティに富んだ収録曲が入ったインデペンデントながら好アルバムの印象を持ちました)'13年9月21日更新
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写真
(BROOKEに頼んでサイン入として
もらった盤です)


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写真  BROOKE ANNIBALE / The Nashville EP
 ・2006/2005 Brooke Annibale   

ナッシュヴィルにて収録・・・

このアルバムは、ペンシルベニア州ピッツバーグ出身のS.S.W.BROOKE・ANNIBALEの '06年に本国でリリースされた2枚目のアルバム(4曲EP盤)です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BROOKE・ANNIBALE:ヴォーカル/ギターの他、ASHLEY・MILES:キーボード/バック・ヴォーカル、JESS・HORN:パーカッションの少人数での収録です。
尚、今作は、ナッシュヴィルの大学に進み、学友達と地元ナッシュヴィルでの収録になっています。

1曲目"Enemy"(3:42) ゆったりと奏でられるBROOKEのアコースティック・ギターの弾き語り形式によるブルースの曲です。この後にリリースされた[The In Between]にも収録され、彼女のライヴでも良く演奏されている定番曲となっています。
2曲目"Like A Flower"(3:39) この曲もブルージーな雰囲気を醸し出すアコースティック・ギターによる弾き語りです。途中で登場する古びたアップライト・ピアノの調べや少しやるせなさを表現したコード進行と吐息混じり歌うBROOKEの音楽姿勢など前作より深い所に到達した感が伺えます。
3曲目"Messy Situations"(4:50) この、この曲です。'05年くらい17歳の時に書かれた素晴らしいメロディを奏でるコード進行が素晴らしい曲です。JESS・HORNの腰かけたカホーンから繰り出されるリズムとASHLEY・MILESの空間に広がるキーボードのサウンドが非常に見事なこのEP盤中でぜひ聴いてみたかった曲です。
4曲目"Hard To Lie"(3:31) この曲もライヴで演奏されているアコースティック・ギターの調べが美しい曲です。ポップ色が強い曲ですがこの頃からその歌声にスモーキーさが出て妖艶さが増したBROOKEの歌声も感じ好いのです。
歌詞無し ライナー無し 紙ジャケット仕様 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:15分45秒 (ピッツバーグからナッシュヴィルの大学に入学して、地元のスタジオにて収録したこのEP盤は、彼女のターニング・ポイントとなった1枚です)'13年10月12日更新


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写真  BROOKE ANNIBALE / The In Between
 ・2008 Brooke Annibale    7 96873 04184 3

BROOKE ANNIBALE 20歳・・・

このアルバムは、ペンシルベニア州ピッツバーグ出身のS.S.W.BROOKE・ANNIBALEの '08年4月1日に本国でリリースされた3枚目('06年の[The Nashville EPを含む])アルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BROOKE・ANNIBALE:ヴォーカル/ギターの他、DANNY・SHIELDS:ギター/ドブロ、HOLLIS・GREATHOUSE:キーボード/ベース、MASON・EMBRY:ローズ・ピアノ、SKIP・SANDERS:B-3/ピアノ、TOMMY・BELLIN(MODERN MAN):ベース、JEREMY・McDONALD:ベース、ANDY・REAMER:ドラム、DAVE・THROCKMORTON:ドラム、PAULA・TUTTLE:チェロのピッツバーグのナッシュヴィルのミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデューサーは、ピッツバーグにスタジオを構えるJAY・DUDT(DAVE・MATTHEWS,CHICK・COREA)が担当し、収録/編集も行っています。

1曲目"Like A Flower"(4:10) 行き成りブルースの曲から登場します。この曲は、先に記した '06年の[The Nashville EP]にアコースティック・バージョンとして収録され、今回ブルース・ギターやハモンドのサウンドを強めた収録となっています。サンプル映像は、ライヴとなっています。
2曲目"Hard To Lie"(3:35) この曲も先のEP盤に収録されている曲で、このアルバムでの収録は、ポップ色を強くしたアレンジと演奏スタイルとなっています。尚、この曲は、BROOKEのアコースティック・ライヴなどで良く演奏される定番曲にもなっています。
3曲目"Enemy"(3:43) この曲もEP盤にてナッシュヴィルにて先に収録されているブルースの曲です。ここでの収録はジャジーなピアノの演奏によるボサ・ノヴァ調のアレンジとなりこのアルバム収録時に20歳とは思えないスムーズなリズムとサウンドの大人の音楽を聴かせています。LINK先は、ライヴ映像です。
4曲目"Grace"(4:25) 美しい弦の響きを奏でるアコースティック・ギターの調べに合わせて聴こえてくる少し切なさの中にも爽やかさを感じさせるBROOKEの美しい歌声が心に届きます。この曲などを聴いていると近年のBROOKEの歌声も良い意味でもっと変化していると実感させられますネ。
5曲目"Confess"(4:10) 今度は女性S.S.W.然としたアコースティック・ギターを掻き鳴らし歌う若い女性の躍動感を伝わって来る曲です。何だか恋する女性の心のときめきまでも聴こえてきそうですね。
6曲目"The Radio Song"(3:23) 今度は、70年代の南部ロック・サウンドからの影響を少し感じる曲です。渋い歪ませたギターのドライブ音に巧み弾きこなすリフが左右に流れています。曲のタイトル通り南部のハイウェイを運転中のドライバー達のラジオから自然に聴こえてきそうな雰囲気を感じます。
7曲目"Real Hope"(5:00) ドブロ・ギターのサウンドが登場するフォーク/ロックなスタイルの曲です。吐息を交えて歌うメランコリックなBROOKEの歌声と牧歌的なサウンドによるバックの演奏が広がります。
8曲目"In The Between"(3:33) 巧みにアコースティック・ギターを爪弾くBROOKEとそのバックに付いたDANNY・SHIELDSのナイロン弦ギターの切ない調べとがコラボするボサ・ノヴァ調の曲です。デビュー・アルバムでもその卓越したソング・ライラィテングと歌声に痺れたのですが、そのBROOKEはここでは、更にその先へと進んでいますね。
9曲目"Whistle"(4:05) 今度は、流れを変えて来たロック色を強めた曲の登場です。この曲でもBROOKEの歌声の合間に爪弾かれるDANNY・SHIELDSの渋めのギター・サウンドが空間に心地好く広がります。
10曲目"Messy Situations"(4:11) この曲もEP盤に収録されているデビュー・アルバムをリリース時の '05年に書かれているBROOKEの書いた曲のなかでも古い作品です。メランコリックな響きを奏でるアコースティック・ギターとそのコード進行が絶妙です。本当にこの曲は、何度聴いても渋いですね。LINK先は、ライヴ映像です。
11曲目"7:25"(3:56) このアルバムに数曲収録されているCCMの曲です。厳かに奏でられるBROOKEのギターとバックの演奏が漂いながら響きます。
12曲目"No One To Blame"(3:24) 細かく刻まれるベースとギターのサウンドが特徴的に響くポップ調の曲です。この曲も女性S.S.W.らしいライヴで軽く演奏しながら観客の手拍子を貰って歌うそのような感じが伝わって来ます。
13曲目"Chick Flick"(4:35) 次のアルバムへと繋がって行きそうなアコースティック・ギターの爪弾きとチェロの調べが優雅に優しく響く曲です。ゆったりとしたリズムを刻むパーカッションのビートとBOOKEの美しい歌声が広がります。
14曲目"Cry Out"(4:41) さてアルバムの終焉は、BROOKEがアタック音を交えて爪弾くアコースティック・ギターとハモンドのサウンドが心地好く響く曲です。何処となくそのサウンドの余韻に切なさ残るハモンドの音色とBROOKEの可憐な歌声がこのアルバムの幕を閉じるまで響いています。
全14曲歌詞付 写真ライナー 2折紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:56分58秒 (BROOKEが新旧の作品を織り交ぜジャズ系のプロデューサーの腕前に委ねたこのアルバム、単にインディーズ盤として一括りに出来ないレベルを感じます)'13年9月28日更新
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写真
(BROOKEに頼んでサイン入として
もらった盤です)


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写真  BROOKE ANNIBALE / Silence Worth Breaking
 ・2011 Brooke Annibale     

特徴的なこもり声・・・

このアルバムは、ピッツバーク出身で現在、ナッシュヴィルで活躍しているS.S.W.BROOKE・ANNIBALEの '11年3月15日に本国でリリースされた4枚目('06年のEP盤を含む)のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BROOKE・ANNIBALE:ヴォーカル/ギターの他、PAUL・MOAK:ギター/マンドーラ/ヴィブラフォン/キーボード/バック・ヴォーカル/プロデュース、TYLER・BURKUM:ギター/スライド・ギター/バンジョー/キーボード/バック・ヴォーカル、MATT・PIERSON:ベース/キーボード、WILL・SAYLES:ドラム/パーカッション/ヴィブラフォン、CASON・COOLEY:キーボード/オムニコード/チューブラ・ベル/ヴォーカル、ELEONORE・DENIG:ヴァイオリン、CARA・SLAYBAUGH:チェロのナッシュヴィルのミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデュースは、ナッシュヴィルにスタジオを構えるPAUL・MOAKが担当し、収録にも参加しています。

1曲目"Under Streetlights"(3:43) 落着いたリズムと響きを聴かせるナッシュヴィル・サウンドの曲です。揺らぎ感のあるバックのギターのサウンドに合わせてその特徴的なこもり声を聴かせるBROOKEです。
2曲目"Empathy"(4:44) サスティナーを使ってのスライド・ギターの長く響くサウンドが素晴らしい曲です。この曲でもBROOKEのその特徴的な歌声を少しメランコリックに聴かせています。
3曲目"The Way It Was"(3:38) ゆったりとアコースティック・ギターを爪弾きながら歌うBROOKEの吐息混じりの歌声がイントロから流れる曲です。途中よりバックのサウンドを熱くアグレッシヴな一面を聴かせる盛り上がりにストリングスを被せた洒落たアレンジにもなっています。
4曲目"Feels Like Home"(4:14) この曲は、非常にサウンドの広がりと空気感が素晴らしいですね。ナッシュヴィルで活躍するベテラン・ドラマーWILL・SAYLESのソフトな響きを醸し出す優しいビートと上質なオブラートに包まれるようなヴァイオリンとチェロの調べなどインディペンデントでのクオリティの域を遥かに超えた次元を感じさせます。
5曲目"I Belive"(5:26) 古びたアップライト・ピアノの調べが優しく響くこの曲も落ち着いたサウンドとリズムを感じさせる曲です。間奏で聴かせるソリッド感のあるギターの爪弾きや穏やかな広がりを聴かせるチェロの演奏に聴き入りますね。
6曲目"Your And Mine"(4:17) TYLER・BURKUM(Missy Higgins’s Band)との素晴らしいハーモニーを聴かせるこのアルバムで最初に気に入った曲です。また、このアルバムからシングルとしてもリリースされている一押しの曲でもあります。この素晴らしいイントロからじっくりとこの曲を聴いていても聴き終わった後も何度もリピートさせる魅力を強く持っています。多分、このレビューを書き終えてももう一度この曲を聴いているでしょうね。
7曲目"Bullseye"(3:27) アップライト・ベースの重い響きとその弦の振幅をも感じさせる卓越したMATT・PIERSONの渋い演奏とスライド・ギターの響きが一体として流れて来ます。尚、この曲のコードの一部に特徴的な不協和音を発するコードが組み込まれているのが印象的です。
8曲目"Fright"(3:55) アコースティック・ギターを爪弾きながら歌うBROOKEの憂いのある優しい歌声が耳当りに好い曲です。ちょい聴きでは淡々としたバックの演奏のように感じますが、このBROOKEの掠れ気味の歌声を最大限に際立されるような演出となっているようです。
9曲目"Tryin'"(4:16) ここに来て少し雰囲気を変えて来たスローなリズムによる曲で、BROOKEの歌声にもローファイなテイクで収録されています。か細く響くBROOKEの歌声を中心にシンプルなサウンドの演奏がゆったりと流れています
10曲目"Don't Let Them Tell You"(3:14) ペダル・スティール・ギターの心地好い響きとシンプルなBROOKEのアコースティック・ギターの爪弾きが空間に漂う雰囲気の好い曲です。バックのヴォーカルもさり気なく流れながらBROOKEの歌声と共にこのアルバムの終焉を迎えます。
全10曲歌詞付 ライナー無し ジャケットのスティッカー付 3折り紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:41分01秒 (前々作までブルースぽい曲を収録していたBROOKEですが、ナッシュヴィルに移り住んでから以前の曲を再収録して曲の感じがアコーステックなフォーク/ロック調に移りつつあるようです)'13年9月15日更新
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写真
(BROOKEに頼んでサイン入として
もらった盤です)


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写真  BROOKE ANNIBALE / Words In Your Eyes
 ・2013 Brooke Annibale Music    8 59709 23290 4

6曲入りなのが惜しい・・

このアルバムは、ピッツバーク出身で現在、ナッシュヴィルで活躍しているS.S.W.BROOKE・ANNIBALEの '13年2月5日に本国でリリースされた5枚目('06年のEP盤を含む)の6曲入りEP盤のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BROOKE・ANNIBALE:ヴォーカル/ギター/ウクレレ/ピアノ/ヴィブラフォン/マリンバの他、TIM・LALUER:キーボード/シンセサイザー/マリンバ/サウンド・エフェクト、JUSTIN・MARCH:ドラム/パーカッション/ベース/プログラミング/プロデュース、EVAN・HUTCHINGS:ドラム、TONY・LUCIDO:ベース、ELEONORE・DENIG:ストリング・アレンジ/ヴァイオリン、CARA・FOX(GUNGOR?):チェロのナッシュヴィルのミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Silence Worth Breaking"(3:35) '11年リリースの4枚目のアルバム・タイトルとなっている曲で、多分アルバム・リリース後にタイトルより歌詞が生まれ曲を付けて完成されたと推測されます。和音で音階を下げて行くスリリングでサスペンスな雰囲気を漂わすイントロとエフェクト的に登場するストリングスなど趣向を凝らした新たなBROOKEの曲風を感じさせます。
2曲目"Middle Of The Mess"(3:40) 私をこのBROOKE・ANNIBALEの存在を知らせた曲であり、ノスタルジックな雰囲気を漂わすビデオも作られた曲です。アコースティック・ギターとチェロの調べが広がるスローなリズムに合わせて歌うBROOKEのスモーキー・ヴォイスが渋いですね。
3曲目"By Your Side"(4:15) フェンダー系のエレクトリック・ギターを爪弾くBROOKEの弾き語りから入るシンプルな曲です。過去のアルバムではC.C.M.的な曲をリリースしていたBROOKEですが、この曲もゆったりとしたこのサウンドの流れから共通するものを感じ聴く者を落ち着かせる彼女の優しい歌声に包まれます。
4曲目"You Don't Know"(3:44) BROOKEの魅力の一つは、当然彼女のややスモーキー・ヴォイスにあるのですが、エレクトロリック・ギターを奏でる時のピッキングの上手さも感じるのです。そうこの曲も強弱を付けたり手首で弦を巧みにミュートさせ次に"はっ" とさせられるコードへと飛ぶのです。この曲も仕上げに美しいヴァイオリンとチェロの調べが絶妙なアレンジで重ねられています。
5曲目"Words In Your Eyes"(4:43) エコーを効かせて少し奥の居る位置から漂うBROOKEの吐息混じりの歌声が堪らない曲です。メランコリックな響きを奏でる彼女のアコースティック・ギターの調べとチェロの調べに聴き入ります。ここで思ったのが彼女のアルバムってダウンロード以外で日本で購入できるのでしょうか。
6曲目"Tragically Beautiful"(4:25) このアルバムの収録曲の内最大のクライマックスを迎える曲です。イントロでは長閑そうにBROOKEがウクレレを奏でながら歌いますが、バックから荘厳で壮大なストリングスのサウンドが大きな波動を持って迫ります。インディーズのEP盤として納めているなんて本当にもったいない曲です。
歌詞無し ライナー無し 紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:24分22秒 (見出しにも書いたのですが、6曲入りEP盤としているには、余りにももったいない盤です)'13年10月5日更新
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写真
(BROOKEに頼んでサイン入として
もらった盤です)


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写真  BROOKE ANNIBALE / The Simple Fear
 ・2015 Brooke Annibale Music    BA-1501

あのスモーキー・ヴォイス再び・・・

このアルバムは、ピッツバーク出身で現在、ナッシュヴィルで活躍しているS.S.W.BROOKE・ANNIBALEの '15年10月2日に本国でリリースされた6枚目('06年のEP盤を含む)のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BROOKE・ANNIBALE:ヴォーカル/ギター/ピアノの他、TYLER・BURKUM(MISSY・HIGGINSツアー・バンド):ギター、CASON・COOLEY:キーボード、TIM・LAUER:キーボード/マリンバ、ELEONORE・DENIG:ヴァイオリン、CARA・FOX:チェロ、TONY・LUCIDO:ベース、CLAIRE・INDIE・NUNN:チェロ、MATT・PIERSON:ベース、WILL・SAYLES:ドラムのナッシュヴィルのミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデュースは、前作同様ナッシュヴィルのJUSTIN・MARCHが担当しています。

1曲目"Like The Dream Of It"(3:35) イントロのサウンドから堪らない魅力を感じさせる曲です。BROOKEの訥々と歌いながらギターを爪弾きます。バックのサウンドの広がりも非常に穏やかさを持っています。
2曲目"Remind Me"(3:18) このアルバムからの一押しの曲でありアルバムのリリース前に紹介された聴き易さを持った曲です。また、この曲を使った告知ビデオも作られています。
3曲目"Decide"(4:17) ギターの調べとピアノのサウンドが織りなすこの曲も落ち着いた雰囲気を伝えて来る曲です。チェロやヴァイオリンのストリングスも加えた旅情的な趣は、この季節にちょうど好い感じです。
4曲目"Find My Way"(3:37) ちょっとカントリー・スタイルに寄ったサウンドを持った曲でナッシュヴィルならではと言える曲です。気心の知れた収録仲間と一緒にBROOKEの書き上げた曲をさらっと仕上げた感じのようです。
5曲目"Alright"(3:01) 2曲目の"Remind Me" に続いてシングル曲として紹介されている軽めの乗りを感じさせる曲です。歪みを持ったギターのトーンがBROOKEのスモーキー・ヴォイスとの相性か抜群なのではないでしょうか。
6曲目"Go"(3:41) BROOKEのギター1本での弾き語りから入る曲です。転がるような調べを発するキーボードの調べやバックで支える控えめのドラムのビートまでBROOKEの魅力を精一杯伝えようと聴こえます。
7曲目"All Over Again"(3:59) メランコリックなBROOKEの歌声と彼女のギターの爪弾きのサウンドが切なく響く曲です。次第にサウンドを盛り上げ行く様は、オーバーなアレンジではなく、自然さを大切にした曲調と感じさせるのです。
8曲目"Patience"(4:27) シンプルなギターの循環コードで奏でられるこの曲もバックの演奏を控えめにしたアレンジの曲です。多分、収録メンバーは、3曲と同じで曲の持つ雰囲気を大事に続きで収録されたのではないでしょうか。
9曲目"The Good Hurt"(3:40) この曲もバックのギター、ピアノ、ドラムの演奏が非常に素晴らしく感じさせる曲です。当然、メインのBROOKEの甘い歌声も非常に魅力的ですよ。
10曲目"Answer"(3:25) ほぼBROOKEのギターとチェロ、ヴァイオリンの演奏によるシンプルで厳かなサウンドを聴かせる曲です。複数のチェロのサウンドを重ねて収録されて弓で奏でられえる柔らかい弦の振動に彼女の拘りを感じさせるのです。
全10曲歌詞付 ライナー無し 3折紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:36分40秒 (前作までBROOKEに直接メールしてCDにサインお願いしたのですが、残念ながら今回は、別ルートからの購入となってしまいました)'15年11月14日更新
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写真
(H.P.から販売されたので
再購入したサイン入り盤です)


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写真  BROOKE ANNIBALE / Hold To The Light
 ・2018 Brooke Annibale Music    BAM004

サウンドが少し変わり・・・

このアルバムは、ピッツバーク出身で現在、東海岸で活躍しているS.S.W.BROOKE・ANNIBALEの '18年6月8日に本国でリリースされた7枚目('06年と'13年のEP盤を含む)のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BROOKE・ANNIBALE:ヴォーカル/ギターの他、JOSH・KAUFMAN:ギター、ZACHARIAH・HICKMAN:ベース、SEAN・TRISCHKA:ドラム/ギター、MATT・DOUGLAS:クラリネット、ARIEL・BERNSTEIN:ドラム、CRISTOBAL・GARCIA:チェロ、JENNA・MOYNIHAN:ヴァイオリンの東海岸のミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデュースは、メイン州にスタジオを構えキーボード/マリンバ/ヴィブラフォンでも収録に参加しているSAM・KASSIRERが担当しています。

1曲目"Hold On"(3:49) ゆったりとしたリズムに合わせ相変わらず訥々と歌うBROOKEの歌いぶりが馴染み深い曲です。しかし、過去のアルバムではアコースティック・サウンド色が強く出ていましたが、シンセ・ベースや電子ピアノのサウンドに1曲目からプロデューサーの意向を感じます。
2曲目"Glow"(3:03) このアルバムからの一押しの曲です。アコースティック・ヴァージョンやライヴ版もありアルバムのリリース前にビデオも先行して作られています。
3曲目"Distraction"(3:32) ポップ調の電子サウンドによるイントロなど過去のアルバムとちょっと違った感じのする曲です。やはりこの曲もプロデューサーのアイデアとそのキーボードの演奏やアレンジなどまた違ったBROOKEの魅力を引き出しているようです。
4曲目"Hold To The Light"(4:17) この曲は過去のアルバムのサウンドを踏襲したアコースティックな調べの曲です。BROOKEの籠り気味な歌声と唸りをもったウッド・ベースの渋め響きが耳に残ります。
5曲目"We Were Not Ready"(4:19) 煌びやかなサウンドを纏ったTVのドラマの挿入歌的な雰囲気を感じる曲です。そう言えばBROOKEの書いた曲は、アメリカのTVの挿入歌となっています。
6曲目"Collided"(4:27) '13年のEP盤に収録されている"You Don't Know" の続編的なサウンドの曲です。フェンダー・テレキャスターの弦を細かく弾くように奏でるBROOKEが籠ったスモーキー・ヴァイスを聴かせます。
7曲目"Either I"(3:43) このアルバムをここまで通しで聴いて感じたのはバックの演奏のメリハリやサウンドの輪郭がくっきりと感じられます。この曲もバックのドラムのビートやエンディングの電子キーボードやスライド・ギターのアグレッシヴな響きが小気味よいのです。
8曲目"Underneath"(4:11) 旅情的なアコースティック・サウンドの落ち着いた調べの曲です。チェロとヴァイオリンの調べとセルフで付けたBROOKEの美しい歌声に浸りたいと思います。
9曲目"Point Of View"(3:15) この曲はリズムの響きが非常に面白い曲です。馬の蹄の音の「パカポコ」となる独特のビートに長閑さを感じます。ここに来て少し遊び心が登場のようです。
10曲目"Then Again"(4:54) 重く響くウッド・ベースの響きと遠くで奏でられるペダルスティール・ギターの調べが対称に感じる曲です。この曲では過去の曲に通じるBROOKEらしいの彼女のギターと歌いぶりが伝わって来ます。
11曲目"Imagination"(3:57) アルバムの最後の曲としては、サウンドに強めのインパクトを持っためずらしい曲です。エレクトリック・ギターを爪弾きながら夢に想いを馳せる女性の心をBROOKEが歌います。
全11曲歌詞付 ライナー無し 3折紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:43分33秒 (BROOKEのH.P.から委託販売されているところから購入した為、今回もサイン入りCDが入手出来ず残念)'18年10月13日更新
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写真
(H.P.から販売されたので
再購入したサイン入り盤です)


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写真  BROOKE ANNIBALE / Better By Now
 ・2022 Nettwerk Music Group Inc.    0 6700 31350 2 3

今度は、サイン入り・・・

このアルバムは、ピッツバーク出身で現在、東海岸で活躍しているS.S.W.BROOKE・ANNIBALEの '22年9月30日に本国でリリースされた8枚目('06年と'13年のEP盤を含む、'21年のホーム・ライヴ盤を除く)のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BROOKE・ANNIBALE:ヴォーカル/ギター/ピアノの他、CHRISTIAN "LEGGY" LANGDON:プログラミング/パーカッション/シンセ・ベース/ギター/ピアノ/スライド・ギター/シンセサイザー/オルガン/キーボード/ヴィブラフォン/メロトロン/アンビエント・エフェクト/クラップ/ストリング・アレンジ/プロデュース、AARON・STERLING:ドラム/パーカッション、ALAN・PARKER:ギター、CAMERON・RALSTON:ベース、DANIEL・CLARKE:ピアノ/キーボード、DEVON・HARRIS:ドラムの比較的少人数のミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデュースは、カリフォルニア州にスタジオを構えるCHRISTIAN "LEGGY" LANGDONと7曲目と10曲目には、ヴァージニア州のMATTHEW・E.WHITEが担当しています。

1曲目"What If You"(3:22) イントロのシンセザイザーの音色に続いて登場するBROOKEのその特徴的な歌声に少し懐かしさを感じる曲です。メロディとサウンドは、相変わらずフォーキー・スタイルを踏襲した彼女のスタイルを感じますが。
2曲目"Be Around"(3:17) この曲でもアコースティック・ギターを爪弾きながら次第にシンセ・ベースと電子サウンドで強弱のストロークを強く感じさせるアレンジとなっています。やはりプロデューサーの趣向にてBROOKEの魅力を引き出しているよう感じさせます。
3曲目"Things We Don't Believe Anymore"(4:57) アルバムの中で一番先にお気に入りとなった曲です。穏やかなポップ調の電子サウンドに合わせご機嫌に歌うBROOKEの歌声が非常に心地好く耳に響くのが好いのです。また、この曲を使った告知ビデオも作られています。その中にめずらしいイリノイ州製 HAMER(ヘイマー)ギターでリードも弾いていますね。
4曲目"One Of Those Songs"(4:21) 凛とした音色を放つピアノの調べとアコースティック・ギターの爪弾きが耳に染み入る曲です。この曲でのピアノの演奏は、BROOKE自身のようです。
5曲目"5 AM"(4:12) '22年5月に先行シングル・リリースされているこのアルバムから一押しのしっとりとしたメロディとリズムの曲です。エコーを効かせたBROOKEのギターの調べとその特徴的なスモーキー・ヴォイスを聴きりたいと思います。
6曲目"Better By Now"(4:04) ギターの爪弾きに合わせて孤高に歌うBROOKEの姿を容易に想像させる意気込みを感じさせる曲です。少しダークさとシンプルながら尖ったところなど新発見かも知れませんね。
7曲目"Follow It Through"(3:33) 少しLo-Hiにしたギターのサウンドに踊るようにうねりを持ったベースの調べが印象的な曲です。オルタナティヴ・ロック系のMATTHEW・E.WHITEの手腕をすぱっと切ったアウトロ部にも感じますね。
8曲目"Social Anxietles"(4:01) 少し引き摺り感を持たせたサウンドに逆再生風のエフェクトを重ねたスローな曲です。「社会的不安」と名付けた曲のタイトルなのですが、女性らしい歌詞の内容となっています。センチメンタル旅情的なアコースティック・サウンドの落ち着いた調べの曲です。チェロとヴァイオリンの調べとセルフで付けたBROOKEの美しい歌声に浸りたいと思います。
9曲目"I Am In Love"(4:51) この曲では、メランコリックなピアノの調べが要となっているように思います。この曲も少し引き摺り感を持っていてバックに広がるストリングスの音色も切なく響きます。
10曲目"You Hold Me Together"(4:02) 孤高に響くピアノの調べと優しく歌うBROOKEの甘い歌声が耳に優しい曲です。バックとソロで聴かせるALAN ・PARKER(イギリス人ギタリストALAN・PARKERとは未確認)のギターの調べも素晴らしいですね。
全10曲歌詞付 ライナー無し サイン入り限定盤 3折紙ジャケット仕様 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:40分43秒 (ようやくサイン入りの盤を購入出来たのですが、サイン入りなのにシュリンク梱包されている丁寧な状態でした)'23年3月6日更新
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写真
(BROOKEのH.P.からLINKされている
マルシェのサイン入り盤です)


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写真  BROOKVILLE / Wonderfully Nothing
 ・2003 VICTOR ENTERTAINMENT INC.    VICP-62392

適度なインスト・・・

このアルバムは、N.Y.で活躍しているロック・バンドIVYのメンバーANDY・CHASEのソロ・プロジェクトBROOKVILLEの '03年8月21日に国内でリリースされたデビュー・アルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANDY・CHASE:ヴォーカル/ギター/キーボード/ドラム/プログラミング/プロデュースの他、ERIC・MATTHEWS:ギター/トランペット/ホーン/キーボード/バック・ヴォーカル/ストリング・アレンジ/ホーン・アレンジ/指揮、JON・SKIBIC:ギター/ベース、JEAN-PIERRE・ENSUQUE:ギター/E-bow/キーボード/プログラミング/プロデュース、CYRIL・MOISSON:ベース/ギター/キーボード/プログラミング、MICHAEL・HAMPTON:ギター、LARRY・SALTZMAN:キーボード/ギター、PHIL・BAKER:コントラ・バス、DANNY・WEINKAUF:ベース、JAMES・IHA:ギター、SYLVAIN・MARCHAND(TAHITI 80):ドラム、MARTY・BELLER:ドラム、ADAM・LAMOTTE:ヴァイオリン、AARON・MEYER:ヴァイオリン、LESLIE・HIRSCH:ヴィオラ、LORI・PRESTHUS:チェロ、451 STRINGS:ストリングスなどANDYがプロデュースしたフランスのミュージシャンや一部IVYの[Long Distance]の収録に参加したミュージシャン達です。

1曲目"Fleet"(3:32) 穏やかな調べを発するキーボード音色が心地好いムーディーなインストゥルメンタルです。この曲の共作者の1人にSTEVIE・NICKSとあるのですが、あのSTEVIE・NICKSであるのかどうかは不明です。
2曲目"Walking On Moonligth"(4:10) ANDYの優しい歌声の響きが登場するメロディアス・ポップな曲です。ギター・サウンドの溢れる前半からストリングスの調べも加えられた抒情的な後半への転換の仕方やバックワード・ギターのギミックなサウンドもキャッチーさを感じます。
3曲目"Sample From Heaven"(6:08) ドラム・プログラミングの少し無機質なビートがイントロから響くアシッド・ジャズ系のインストゥルメンタルです。ラウンジ・ミュージック的なピアノの調べにギターとトランペットのクールな演奏は、このアルバムの収録曲の幅の広さを物語っています。 尚、この曲のコンテンツは、ボサ・ノヴァの大御所ANTONIO・CARLOS・JOBIM '65年の曲"Favela" が使われているとのことです。
4曲目"Shine"(4:56) イントロから響くメロトロンのみたいな心地好い響きを聴かせ、それに続いて登場するANDYの温かみのある優しい歌声が聴ける曲です。ANDY、ERICとMICHAELの3人による収録ですが、結構な時間を掛けて作り込みされた様が窺えます。
5曲目"Justine"(2:53) ANDYとDOMINIQUEとの間に生まれた赤ちゃんの名前が付けられた曲です。赤ちゃんの声をサンプリングにして流されるインストゥルメンタルです。スキャットで歌うANDYの歌声のバックにご機嫌な様子のJUSTINEの声が流れています。
6曲目"Aweet Sensation"(4:14) 不思議なサウンドを聴かせるキーボードのサウンドと少しアシッド感を持ったリズムの流れを持った曲です。ギターとバック・ヴォーカルに参加しているERIC・MATTHEWSのキャラの強さとのバランスが絶妙です。
7曲目"Tomorrow Is Gone"(4:30) サビの部分を使ったイントロから一転してファルセットで歌う気弱そうな吐息混じりのANDYの歌声が切なく感じる曲です。この曲でファルセットにて歌うANDYの歌声がTEARS FOR FEARSのCURT・SMITHの歌声と曲のイメージまでも似ているのが興味深いですね。
8曲目"Summer Parade"(3:59) この曲は、初期のIVYのアルバムのイメージに近い曲調を感じさせる曲です。誰からも好まれるメロディとサウンドによる聴き易さとTVで流されて気に入った人が「これ誰の曲?」と問合せ殺到するのではないでしょうか。
9曲目"Fais Dodo"(5:20) 邦題で「フランスの子守歌」と付けられたエクスペリメンタルな部分を持ったインストゥルメンタルです。チャイムやメリーゴーランド風のサウンドとサンプル音源を駆使した作りになっていてやはり、赤ちゃんが誕生したANDYの心境の変化が表れているのでしょうか。
10曲目"Beautiful View"(4:56) イントロから引き込まれてしまった曲です。メランコリックなANDYとこれまた、切ない調べを聴かせるギターのサウンド群の波が押し寄せるのです。また、この曲のキーボードのサウンドの広がりは、非常にIVYの持ち味に近いものを感じます。
11曲目"Home"(3:30) 曲のタイトル通り家の中の様々な音をサンプリングした音源を使ったヒーリング系サウンドの曲です。スキャットで歌うANDYの歌声のバックに広げられた音源のパレードです。えた撮りためていたおもちゃ箱から次々に取り出しては、広げて行くANDYです。
12曲目"This Is The Last Time"(5:19) アコースティック・ギターの調べに合わせて歌うANDYの切ない歌声を聴かせる曲です。この曲も2分30秒あたりから登場する素晴らしいERIC・MATTHEWSのトランペットの調べとIVY的なメロウなサウンドを奏でるキーボードが堪りませんね。やはり、あの浮遊感と蒼い時の流れはANDYのものだったのです。
13曲目"This Is How It Ends"(5:14) レトロな雰囲気を醸し出すブラック・コンテンポラリー・ライクなダンス・ミュージックへのオマージュを感じさせる曲です。ANDYと一緒に曲を書いているのは、フランスのギタリストJEAN-PIERRE・ENSUQUEで、彼の属するAUTOUR DE LUCIEとはまた違ったサウンドを聴かせます。
14曲目"Life Is So Strange(Bonus Track)"(3:35) 短い歌詞をリフレインに使ったソフトなサウンドの曲です。IVYの活動と並行に映画のサウンド・トラックの作曲や他のミュージシャンのプロデュースを行っていたANDYのインスパイアがこの辺りにあるのでしょうか。この曲に再びギターで参加しているJAMES・IHAの登場なのですが、残念ながら彼の甘い歌声は、今作品ではないようです。
15曲目"Cool Luv(Bonus Track)"(3:31) 打ち込みとループで聴かせる多重で聴かせるエレクトロニカ・アンビエントのインストゥルメンタルです。ベース・トラックに順次登場するギターやキーボードの音色を重ねた味付けの具合の工夫をANDYが行っていつのでしょう。
9曲歌詞/訳詞付 写真ブックレット デジパック仕様 (国内盤) 収録時間:65分45秒 (バンドのメンバーがソロ・アルバムをリリースすることは、昔から良くあることなのですが、特にそのバンドのメイン・パーソンでない場合、その人物のキャラクターやバンドにどのような影響を与えているのかとの興味津々となります) )'13年2月23日更新


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写真  BROOKVILLE / Life In The Shade
 ・2006 Imperial Records    TECI-24363

ANDYの優しい歌声・・・

このアルバムは、N.Y.で活躍しているロック・バンドIVYのメンバーANDY・CHASEのソロ・プロジェクトBROOKVILLEの '06年4月26日に国内でリリースされた2枚目のアルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANDY・CHASE:ヴォーカル/ギター/キーボード/メロトロン/ウーリッツァー/シンセサイザー/シンセサイザー・ベース/タンバリン/ストリングス・プログラミング/ドラム/プロデュースの他、JEREMY・ADELMAN:ベース/ドラム/キーボード/パーカッション/シンセサイザー/シンセサイザー・ベース/トランペット/プロデュース、ERIC・MATTHEWS:ベース/ E-bow/フリューゲルホーン/バック・ヴォーカル、BRUCE・DRISCOLL:ギター/ベース/ストリングス・シンセサイザー/ドラム・プログラミング/バック・ヴォーカル/プロデュース、CYRIL・MOISSON:ベース/ギター/キーボード/ヴィブラフォン/シンセサイザー/プログラミング/ノイズ/ストリングス・サンプル/ハイ・ハット ・クリック、MASA・SHIMIZU:ギター、JAMES・IHA:ギター/ギター・ノイズ/バック・ヴォーカル、JOSH・LATTANZI:ギター、JODY・PORTER:ギター、JEAN-PIERRE・ENSUQUE:ギター/ギター・ノイズ、MIKE・WILLIAMS:ドラム、MARTY・BELLER:ドラム、STEVE・OSBORNE:ベース/ドラム・プログラミング/アルペジエーター/プロデュース、DIDI・GUTMAN:ドラム・プログラミング/キーボード/シンセサイザー/プロデュース、ZÉ・LUISE:フルート、ADAM・SCHLESINGER:ハープシコード、MARYA・COLUMBIA:ヴァイオリン/ヴィオラ、LARA・LYNNE・HICKS:ヴァイオリン/ヴィオラ、BENJAMIN・WHITTENBURG:チェロ、GREG・PLISKA:ストリング・アレンジ/指揮、SABINA・SCIUBBA:ヴォーカル/プロデュース、DOMINIQUE・DURAND:ヴォーカルなど今回は、ANDYの地元N.Y.勢が多く参加しています。

1曲目"Blue Morning"(4:13) アコースティック・ギターの甘い調べに続いて登場するANDYの優しい響きの歌声が非常に感じ良いですね。切ないチェロの弦の響きとヴァイオリン、ヴィオラの調べとが相まって更に哀愁な響きが漂っています。
2曲目"Afraid To Fall"(4:01) 今度は、CHILL-OUTな引き摺り感のあるリズムの曲です。バックのそれも遠い位置で響くJAMES・IHAのソリッド感のあるギターの響きが印象に残ります。
3曲目"Break Yourself"(4:38) ANDYのHPで流されている非常にかっこ良いイントロのサウンドから掴みを持った曲です。この曲では、少し渋めなスモーキーな歌声を聴かせるANDYとCYRIL・MOISSONのクールなギター・ソロも本当に何度も聴きたくなるのです。
4曲目"Slow Emotion Replay"(4:12) 一転してお気軽モードになった一昔前のグループ・サウンドの曲調かサーフ・ミュージックの軽さを感じさせる哀愁の曲です。そう言えば、日本のアイドル達もANDYにプロデュースや作曲をオファーしているのですが、この曲も日本語の歌詞が付いていても違和感が無いでしょうね。そうそう、この曲のバックにスキャットで気持ち良く歌っているのは、JAME・IHAです。
5曲目"Golden"(3:46) IVYやANDYのアルバムにとって無くてはならないERIC・MATTHEWSのトランペットの調べがやっと登場した曲です。ファンファーレ的に響くERICの短いトランペットの調べのアクセントとANDYらのギターのサウンド群との融合が見事です。
6曲目"Crawling In Circles"(3:46) この曲もリズムの流れに引き摺り感のある曲です。IVYのアルバムのライナーを読んでいてANDYの書いた曲のリズムをADAMがテンポを上げたアレンジで収録したと書いていたのを思いだしたので、多分、この曲や次の曲など本来のANDY本来のスピードで収録したのでしょうね。
7曲目"Up On The Wire"(5:01) スローなリズムを持った曲で、ところどころにビートルズ・ライクな雰囲気を感じさせます。この曲のトランペットの演奏は、ERICではなくBRAZILIAN GIRLSのアルバムのプロデューサーJEREMY・ADELMANの演奏です。
8曲目"Shadows"(3:55) アコースティック・ギターの心地好い弦の響きに続いて登場する少し元気の無いANDYの歌声によるミドル・テンポの曲です。曲の終焉近くには、どことなくイギリスのバンド的なサイケデリックと言うかアブストラクト的な表現を感じます。
9曲目"Hey You Hang On"(5:48) このアルバムの魅力のひとつに各曲にゲスト参加しているミュージシャンの演奏がANDYの持ち味を壊さずに最大限発揮されているところあると思うのです。例えばこの曲ではN.Y.で活躍しているJODY・PORTERの少し荒れたサウンドのギター・ソロやERICのジェントルな歌声によるバック・ヴォーカルなどにあるのです。
10曲目"Life In The Shade"(5:49) 切ない歌声を聴かせるANDYのバックに広がる肩を落としたようなキーボードの調べがまた切なさを煽る曲です。レトロなシンセザイザーを複数使った深みのある調べを貫いて登場するERICのフリューゲルホーンの調べからのも吐息を感じます。
11曲目"Nothing's Meant To Last"(4:24) ボサ・ノヴァのリズムとサウンドによる長閑な調べを聴かせる曲です。特徴的な歌声を聴かせるSABINA・SCIUBBA(BRAZILIAN GIRLS)のフランス語のセクシーな響きを堪能しましょう。
12曲目"Today"(4:31) 今度は少しだけテンポを上げて来た雨交じりの日曜日の午後の似合いそうな曲です。Lo-HiにしたANDYの歌声と雨音みたいなヴィブラフォンの調べの融合を楽しみましょう。
13曲目"Missed You Again"(5:43) この曲でも素晴らしい演奏を聴かせるJODY・PORTERのギターです。バック・ヴォーカルには、DOMINIQUEの名前が記されているのですが、余り表には出て来ていませんね。
14曲目"Fools Gold(Bonus Track)"(4:07) ライヴでの演奏を意識したギター・バンド構成による曲です。切ない歌声を聴かせるANDYとその切なさをアピールした演奏です。
15曲目"Sell These Walls(Bonus Track)"(4:19) この曲をANDYと一緒に書いているCYRIL・MOISSONのベースの調べが一段前に出てきたギター・サウンド溢れる曲です。枯れ気味に歌うANDYとバックの陣営の演奏が素晴らしく響いて来ますね。
全15歌詞/訳詞付 8ページ物写真ブックレット デジパック仕様 (国内盤) 収録時間:68分19秒 (今回も2曲のボーナス・トラック付でリリースされたANDYの音楽が1時間以上堪能出来る国内盤です。ジャケット写真も国内盤専用のものとなっています) )'13年2月27日更新


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写真  BROOKVILLE / Broken Lights
 ・2009 UNFILTERED RECORDS    UNF-015

哀愁のメロディとANDYの歌声・・・

このアルバムは、N.Y.で活躍しているロック・バンドIVYのメンバーANDY・CHASEのソロ・プロジェクトBROOKVILLEの '09年9月29日に本国でリリースされた3枚目のアルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、ANDY・CHASE:ヴォーカル/ギター/キーボード/プロデュースの他、ベース/ドラム/キーボード/パーカッション/シンセサイザー/シンセサイザー・ベース/トランペット/プロデュース、BRUCE・DRISCOLL:ギター/ベース/バック・ヴォーカル/プロデュース、PEDRO・RESENDE(TAHITI 80):ベース/バック・ヴォーカル/プロデュース、RAPHAËL・LÉGER(TAHITI 80):ドラム/パーカッション、JEREMY・ADELMAN:プログラミング、TIM・YEHEZKELY(THE POSTMARKS):バック・ヴォーカル、LANA・MIR:バック・ヴォーカルなどANDYのプロダクション仲間の比較的少人数のミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Happy"(4:25) 1曲目からやはりANDYらしいメランコリックな調べを奏でるギター・サウンドが登場するナンバーです。曲名とは対照的に旅立とうしている男の侘しさを歌詞に綴られています。
2曲目"Great Mistake"(4:04) 前のアルバムでは、ストリングス/ホーン/プログラミングなどふんだんに使ったゴージャスさ目立ったのですが、TAHITI 80の2人を迎えてバンド・スタイルの収録を感じさせるシンプルな流れとサウンドを感じさせるのです。この曲も非常にそのようなスタイルで収録されています。
3曲目"Break My Heart"(4:29) この曲もアコーステッィク・ギターのサウンドがイントロから響くシンプルなメロディの曲です。ちょっとリフレインが諄いのですが、途中より登場するTHE POSTMARKSの女性ヴォーカリストTIM・YEHEZKELYの甘い歌声とANDYの掠れ声との相性が最、高ですね。
尚、この曲はアルバムの先行シングル・リリース曲として約1か月前にダウンロード販売されています。
4曲目"Didn't I Tell You?"(3:25) 冷えた雰囲気を醸し出すパーカッションのリズムと響きが印象的なイントロから入るところは、ANDYの最初のアルバムの収録曲に多くあったインストゥルメンタル曲に通じます。サビや間奏で聴かせるギター・サウンドもシンプルながらポップ色を強めて響いて来ます。
5曲目"Dreaming On"(3:57) ダークな響きを聴かせるサウンドと淡々と響くANDYの歌声がクールな曲です。この曲をANDYと一緒に書いているJEREMY・ADELMANの淡々としたプログラミングやRAPHAËL・LÉGERの感情を抑えたドラムのビートもまたクールなのです。
6曲目"Goodbye"(3:47) 今度は、RAPHAËL・LÉGERが巧みなドラムのビートを聴かせる曲です。この曲もANDYのプロダクションに在籍しているウクライナ出身の女性S.S.W.LANA・MIRの可憐な歌声の響きが堪りませんね。
7曲目"Haunted House"(3:29) 初期のIVYのアルバムの収録曲のイメージに近いアコースティック・サウンドと浮遊感漂う電子サウンドが上手く溶け合った落着いた調べの曲です。
尚、オリジナル曲は、オーストラリアのバンドTHE GO-BETWEENSのメンバーだったGRANT・McLENNAN '91年のソロ・アルバムに収録されている曲です。
8曲目"Tell Her You Love Her"(4:00) 少しロック色を増して来た切れ味感のある曲です。ギターのバッキングやソロで聴かせる歪ませたサウンドなどギターのサウンド好きには自分のギターを持ち出してANDYと一緒に弾いてみたくなるのではないでしょうか。
9曲目"Breakdown"(4:02) 一転してキーボードの調べで展開される曲の登場です。更にヴォーカル部分には、Lo-FiにしたANDYの歌声が全編に響くダークでメランコリックなナンバーで、少し実験的なサウンドも見え隠れしています。
10曲目"End Of The World"(4:25) クールに響く電子ピアノの調べと少し枯れ気味のANDYの歌声が渋い曲です。また、ベースを弾いているPEDRO・RESENDEのハイ・フレット近くで奏でるベースのトーンが非常にマイルドな色合いを感じさせます。
11曲目"People"(3:36) イントロ前にANDYの「OK行くよ!」って声まで入ったナイロン弦ギターの弾き語りによるボサ・ノヴァの曲です。自宅のソファに座って奥方DOMINIQUEを前に「この曲どう?」と言いながら演奏したと勝手に想像させてしまうような穏やかさを感じさせます。
12曲目"Reunite"(5:03) IVY共通するサウンドが聴けるこのアルバムの収録曲ですが、この曲は、全く逆の位置に当るダークなサウンドと淡々としたリズムの流れを感じます。また、後半からの登場するアグレッシヴなギター・サウンドなどIVYのアルバムとは、やはり一線を画しています。
全12歌詞付 8ページ物写真ブックレット (輸入盤) 収録時間:48分49秒 (過去の2作品は、国内盤でもリリースされたのですが、今回は、本国のみのリリースです。しかし、今回もシンプルながらANDYの哀愁のメロディと歌声が一杯詰め込まれています) )'13年4月13日更新


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写真  BRUCE GAITSCH / A Lyre In A Windstorm
 ・1995 EAU Records    TOCP-8736

上手いヴォーカルとギターの調べが調和・・・

BRUCE・GAITSCHの初ソロ・アルバムで「A Lyre In A Windstorm」「嵐の中の古代ギリシャの竪琴」(筆者訳:合ってます?)と名付けられた '95年11月22日に国内でリリースされています。
アルバムの内容は、BRUCEのギターを中心に彼の仲間のヴォーカリストを曲毎にフューチャーして収録されています。アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BRUCE・GAITSCH:ギター/プログラミング/プロデュースの他、JANEY・CLEWER:ヴォーカル/キーボード/プログラミング、RANDY・WALDMAN:キーボード/ストリング・アレンジ/指揮、GREG・PHILLINGANES:キーボード/シンセサイザー、BILLY・WARD:ドラム、JOHN・PATITUCCI:ベース、PAULINHO・DA・COSTA:パーカッション、DAVE・BORUFF:フルートRICHARD・MARX:ヴォーカル、AMY・SKY:ヴォーカル、MARC・JORDAN:ヴォーカル、BILL・CHAMPLIN:ヴォーカル、TIMOTHY・B・SCHMIT:ヴォーカル、TAMARA・CHAMPLIN:バック・ヴォーカル、GEORGE・HAWKINS:バック・ヴォーカル、JEREMY・LUBBOCK:アレンジ/指揮のBRUCEの音楽仲間達が多く参加しています。

1曲目"That's When I Fell"(5:18) 短い歌詞がついていますがほぼインストゥルメンタルと言っていい曲でBRUCEのギタープレイを中心に纏められ所々にBRUCEの奥様のJANEY・CLEWERの美しいヴォーカルが添えられています。
2曲目"On The Way"(4:49) JANEY・CLEWERの作曲で爽やかなフージョンサウンドです。この曲もインストゥルメンタルに短いフレーズの歌のリフレインのみなっています。1曲目と同じくJANEY・CLEWERのヴォーカルです。
3曲目"Haunt Me Tonight"(4:54) 本当に素晴らしいバラードでBRUCEが泣かんばかりなギターソロを披露しています。ヴォーカル担当は、RICHARD・MARX、私自身この曲を聴くまでRICHARDにあまり興味を示していませんでしたが、この曲で彼への認識が一遍しました。この曲のもう1人の共作者にFEE・WAYBILL(元TUBES)で彼の作品も素晴らしい曲が沢山あります。
4曲目"Colorado"(3:59) BRUCEの非常に美しい情緒的なギターソロと共作者のAMY・SKYのヴォーカルも非常に素晴らしい。
5曲目"Heartbeat"(4:54) スピード感のあるインストゥルメンタルに短いフレーズの歌を挿入しています。誰かが歌詞を付けて歌えば直ぐにヒットしそうな素晴らしい曲です。
6曲目"Everyday Thing"(4:10) 共作者BILL・CHAMPLINのヴォーカルをフューチャーしたブルースで相変らずソウルフルな歌声です。
7曲目"Dreams"(1:51) 2分弱のBRUCEのギターによるインストゥルメンタルで静かな曲です。
8曲目"Two Kinds Of Love"(5:16) ヴォーカルは、共作者のMARC・JORDANです。曲の感じは最近の彼定番のスタンダードナンバー的な落着いたJAZZYなボサ・ノヴァのリズムです。
9曲目"Love In The Afternoon"(2:44) 12弦ギターの幻想的な響きによる美しいメロディのインストゥルメンタルです。
10曲目"God Only Knows"(4:01) THE BEACH BOYSの '66年の名曲のカバーです。ほぼインストゥルメンタルに近く短い歌詞をTIMOTHY・B・SCHMITが歌い上げます。彼独特の澄みきったヴォーカルは何時聞いても心地よい。
11曲目"Coda"(4:32) ロンドンフィルの荘厳なストリングスとBRUCEのギターとのコラボレーションが見事です。
5曲歌詞/訳詞付 12ページ物写真ブックレット (国内盤) 収録時間:45分33秒 (最後にこのアルバムは、上手いヴォーカルとギターの調べが調和した1枚となっています)'09年11月23日再更新
1995年度ベスト5


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写真  BRUCE GAITSCH / Aphasia+1
 ・1999 COOL Sound    COOL-030

プロデューサー/コンポーザー/ギターリストが遂に・・・

このアルバムは、シカゴ出身で現在、ロス・アンゼルスで活躍しているギタリストBRUCE・GAITSCHのソロ・アルバムで 前作 '95年の[A Lyre In A Windstorm](海外では '97年にリリース)より4年ぶりの '99年5月25日、国内リリースの第2作目[Aphasia+1] (失語症+1)と名付けられています。+1はボーナストラックを示しています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BRUCE・GAITSCH:ギター/キーボード/プログラミング/ヴォーカル/プロデュースの他、JANEY・CLEWER:キーボード/ヴォーカル、RANDY・WALDMAN:キーボード/指揮、JIM・BEARD:ピアノ、JOHN・PATITUCCI:ベース、BILL・WARD:ドラム、PAULINHO・DA・COSTA:パーカッション、HOWARD・LEVY:ハーモニカ、RANDY・HOWARD:フィドル、MARC・RUSSO:サックス、MARC・JORDAN:ヴォーカル、DONNA・DE・LORY:ヴォーカル、JASON・SCHEFF:ヴォーカル/ベース、CY・CURNIN:ヴォーカル/キーボード、BILL・CHAMPLIN:ヴォーカル、TAMARA・CHAMPLIN:ヴォーカル、KARLA・BONOFF:ヴォーカル、RICHARD・MARX:ピアノ/バック・ヴォーカル、TIMOTHY・B・SCHMIT:バック・ヴォーカル/サンプルの今回も有名ミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Ten Below Zero"(3:47) インストゥルメンタルの曲、BRUCEのフェンダーのビンテージギターの音色と曲の共作者RANDY・WALDMANのジャズスタイルのピアノソロが心地好く聴かせてくれます。
2曲目"She Loves You"(4:03) この曲もインストゥルメンタルでBRUCEの弾くハーモニクス奏法がすばらしい。曲の共作者は、JAY・GRAYDONで最近の彼の音楽スタイルのドゥ・ワップとブルースとロカビリーの混ざり合ったリズムです。
3曲目"Aphasia"(5:01) ややレゲエのリズムをモチーフとしたブルースの曲です。ヴォーカルはBILL・CHAMPLINで失語症と言うタイトルに反してBILLが歌いに歌っています。
4曲目"If I Could Only"(4:36) しっとりとしたメロディのピアノで映画音楽に使われそうな曲です。KARLA・BONOFFとRICHARD・MARXの共作で2人のハーモニーも非常に美しい。
5曲目"Saint Forgiveness"(4:40) TAMARA・CHAMPLINの短いフレーズのヴォーカルにBRUCEが珍しく熱くギターソロを披露しています。
6曲目"Crucifix In Dreamland"(5:21) MARC・JORDANとの共作です。ヴォーカルもMARC自身で収録されています。以前のMARCのように"ROCK・ROCK" した感じではなく静と動の使い分けによる彼の卓越したヴォーカルぶりです。HOWARD・LEVYのハーモニカが効果的に使われています。
7曲目"The African Prince"(6:07) BRUCEの奥方JANEY・CLEWERの短いフレーズによるヴォーカル曲で、BRUCEのギターを中心としたサウンドにMARC・RUSSOのサックスとRANDY・HOWARDのフィドルの掛け合いが素晴らしい。
8曲目"Diane"(4:58) DONNA・DE・LORYの曲で彼女自身のヴォーカルで収録され、マドンナそっくりの声を披露しています。マドンナのバック・ヴォーカルに抜擢された理由が解ります。
9曲目"In My Piano"(4:38) ヴォーカルは、再び共作者のMARC・JORDANです。この曲は、彼の'90年アルバム[C.O.W.]にも収録されています。ここでは、歌詞の一部のみ収録したゆったりと流れるインストゥルメンタルのBGM風にしています。
10曲目"Nova"(3:41) BRUCEの非常に美しいギターでのインストゥルメンタル曲です。
11曲目"Letting Go"(3:47) 共作者JASON・SCHEFFがヴォーカルを執ります。元CHICAGOのPETER・CETERAそっくりの歌声でPETERが抜けた後のCHICAGOに加入した事も良く解ります。CHICAGOのアルバムを聴いているのかと錯覚します。
12曲目"Aubrey"(3:49) DAVID・GATES率いるBREADの '72年の名曲で哀愁漂う切ないメロディのBRUCEのアコースティック・ギターでのインストゥルメンタル曲です。
13曲目"Their Finest Hour"(4:21) CY・CURNIN(THE FIXX)との共作で彼がヴォーカルを取ります。ドラマチックで大きなスケール感のある曲です。
14曲目"The Longing"(3:20) ストリングスの神秘的な響きのイントロに続いてBRUCE のナイロン弦ギターでのインストゥルメンタル曲です。
15曲目"Strangely Familiar"(3:15) プロデューサー/コンポーザー/ギタリストであるマルチ・プレーヤーの彼が、今まで披露していなかったヴォーカルをやっと聴けます。 彼の弾き語りによる曲です。ハートウォームで物静かな彼の歌声でのこの曲でアルバムは幕を下ろします。
10曲歌詞付 写真ブックレット (国内盤) 収録時間:65分31秒
(遂にBRUCE・GAITSCHが自身のヴォーカル曲を収録しました。BRUCEのファン以外の方でもバラエティーに富んだ内容に楽しめますので機会が有ればどうぞ!)'09年11月24日再更新


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写真  BRUCE HORNSBY / Harbor Lights
 ・1993 BMG Music    RCA07863 66114-2

ジャズ・テイスト・・・

このアルバムは、バージニア州出身で、ロス・アンゼルスにて活躍しているBRUCE・HORNSBYの4枚目(ライヴ盤は含まない)のアルバムです。本国でのアルバム・リリースは '93年4月になっています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BRUCE・HORNSBY:ピアノ/アコーディオン/ヴォーカル/プロデュース、PAT・METHENY:ギター、JOHN・BIGHAM:ギター、WILL・ROSS:ギター、TONY・BERG:ギター、WAYNE・POOLEY:ギター、JERRY・GARCIA:ギター、JIMMY・HASLIP:ベース、JOHN・MOLO:ドラム、JEFF・LORBER:プログラミング/ループ、DAVE・DUNCAN:MIDIコントローラ、PHIL・COLLINS:タンバリン/ボンゴ/バック・ヴォーカル、LAMONT・COWARD:パーカッション、BRANFORD・MARSALIS:サックス、GEORGE・A.GAILES III:ホーン、GLENN・WILSON:ホーン、JOHN・D'EARTH:ホーン、ROY・MUTH:ホーン、TIM・STREAGLE:ホーン、ADAM・LESNICK:フレンチ・ホーン、ALAN・B.PATERSON:フレンチ・ホーン、GEORGE・HARPLE:フレンチ・ホーン、PHILIP・KOSLOW:フレンチ・ホーン、WILLIAM・CONITA:チェロ、BEVERLY・K. BAKER:ヴィオラ、JOHN・McLAUGHLIN・WILLIAMS:ヴァイオリン、LAURA・ROELOFS・PARK:ヴァイオリン、JEAN・McCLAIN:バック・ヴォーカル、LAURA・CREAMER-DUNVILLE:バック・ヴォーカル、BONNIE・RAITT:バック・ヴォーカル、BONA・CHERI・WELLS:バック・ヴォーカル、DEBRA・L.HENRY:バック・ヴォーカルの1部ジャズ/フュージョン系のミュージシャン達が参加してBRUCEの雄大なピアノ・サウンドにジャズ・テイストが加わり、BRUCE HORNSBY & THE RANGE時代でのサウンドとは、少し違った風合いになっています。

1曲目"Harbor Lights"(7:10) イントロから最初の1分程度は、ピアノのサウンドによるインストゥルメンタルのインターリュードになっています。うっすらとバックで響くMidimanによるハモンド的なサウンドとPATのエレクトリック・シタールのサウンドが隠し味的に収録されています。後半からはスムーズなPATのギター・ソロも流れて来ます。
2曲目"Talk Of The Town"(5:10) ヒップ/ホップ的な歌詞の流れとプログラミン グのリズムにジャジーなピアノの旋律を重ねたネオ・リズム・アンド・ブルース的な曲でしょうか。間奏では、BRANFORD・MARSALISのサックスとBRUCEのピアノの掛け合いとなっています。
3曲目"Long Tall Cool One"(4:59) イントロからジャジーなスケールを聴かせるジャジー/ブルースの曲です。サウンドとメロディ的には非常にSTEELY DANのDONALD・FAGANの持ち味に近いものを感じます。バック・ヴォーカルにPHIL・COLLINSが参加しているようですが、あまりPHILの歌声がストレートに聴き取れないです。
4曲目"China Doll"(5:17) サウンドを少しダーク/ファンクに移してきたサウンド的にはフュージョン・サウンドのような曲です。この曲でも短音のギター・トーンによるスムーズなPATのギター・ソロが登場します。この曲ではバックのPHIL・COLLINSの歌声ははっきり解ります。
5曲目"Fields Of Gray"(4:51) この曲は、イントロのピアノの調べから非常にBRUCEらしいカントリー・フレイヴァーなピアノのサウンドとメロディを聴かせる曲です。広い大地に流れるオーセンティックなアメリカン・サウンドの響きが届いて来ます。
6曲目"Rainbow's Cadillac"(4:38) オルガンのサウンドとファンキーなドラムのリズムによる少し南部のサウンドを感じさせます。ERIC・CLAPTONもこの手のサウンドを求めてアメリカに渡っていました。バック・ヴォーカルは、お馴染みのBONNIE・RAITT です。
7曲目"Passing Through"(5:59) 特徴的なギターのカッティング・サウンドとファンキーなリズムによるブラック・ミュージックからの影響を感じさせる曲です。ご機嫌なソウルフルな歌声を聴かせるBRUCEです。
8曲目"The Tide Will Rise"(3:55) BRUCEの曲らしいワイドに広がる壮大さを感じさせる曲です。バックで渋めの歌声を聴かせているのは再びBONNIE・RAITTです。
9曲目"What A Time"(4:04) もの凄いピアノのサウンドを聴かせるパワフルなゴスペル・ソングです。女性ヴォーカルとBRUCEの歌声の良いのですが、本当にピアノのサウンドが分厚いこと。
10曲目"Pastures Of Plenty"(6:29) 流れるピアノの調べ、エモーショナルなリズムによる曲で、ヴォーカル・パートは、別にしてジャジーなピアノ・ソロはジョージア州で活躍していたSEA LEVELのサウンドとリズムに通じるものを感じます。非常に特徴のあるブリティシュ・テイストなギター・ソロは、JERRY・GARCIAが演奏していてBRUCEがTHE GRATEFUL DEADに在籍中の収録で、JERRYが心臓発作で他界する2年前のことです。
全10曲歌詞付 16ページ物写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:52分37秒 (最近のBRUCEのアルバムを聴いていないのですが、コンスタントにアルバムをリリースしています)'09年11月24日再更新


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写真  BUTTERFLY BOUCHER / Scary Fragile
 ・2009 Nettwerk Productions    0 6700 30860 2 8

長い間待たされた新作・・・

このアルバムは、オーストラリアからテネシー州ナッシュヴィルに移ったS.S.W.BUTTERFLY・BOUCHERの '09年6月(CD盤として)本国でリリースされた2枚目のアルバムです。
前作[Flutterby]が '03年リリースですから実に6年ぶりの新作です。レーベルもA&M/Geffen RecordsからNettwerk Productions(JOSH・ROUSE,IVY)に移籍しています。
アルバムの収録では、大半の楽器の演奏、BUTTERFLY自身が行い、ドラムのみSHAWN・PELTON(SHAWN・COLVIN,MAYFIELD)とBRIAN・YOUNG(FOUNTAINS OF WAYNE)が参加し、プロデュースは、DAVID・KAHNE(REGINA・SPEKTOR,STEVIE・NICKS)が担当しています。

1曲目"I Found Out"(3:06) イントロから飛ばすテンポとBUTTERFLYのベースのサウンドによるパンキッシュな曲です。叩きつけるドラムのビートに荒らしたギターのサウンドから前のアルバムや先に紹介されていた"A Bitter Song" と少し違った印象を受けましたね。
2曲目"For The Love Of Love"(3:20) 最近のアルバムで特に顕著に表現されたドラム/パーカッションのリズムの派手さを感じる曲です。バック・ヴォーカルなどは、オーソドックスなサウンド・イメージを感じますが、間奏あたりのエモーショナルなダンス・ビートで展開されます。
3曲目"Just One Tear"(3:29) ロック色を強めたエモ・ギターのサウンドと"サビ" の部分をイントロに展開した押しで迫る曲です。このアルバム・リリース前後にライブを催しているBUTTERFLYですが、この曲の途中より半音上がるところでは、観客の乗りは最高ではないでしょうか...。
4曲目"Gun For A Tongue"(3:08) このアルバムから先行シングルとして5月にダウンロード・リリースされた曲です。ダウンテンポのリズムとBUTTERFLYの風貌から受けるイメージから少し違った意外と可憐な歌声が響きます。良く意味が分らなかったのですが、MySpaceではこの曲の「カラオケ大会」が行われていたようです。
5曲目"Scary Fragile"(3:04) 少しサウンドをアコースティック系の大人しい曲に移して来た曲の登場です。スパニッシュ・ギターとストリングスのサウンドで展開されるメランコリックなナンバーです。
6曲目"Bright Red"(3:31) BUTTERFLYの多分"テレキャス" のサウンドでしょうね。イントロからご機嫌に聴かせてくれるポップな曲です。この人の曲は、ベースのサウンドが少し違ったフレットで弾く為か、跳ねるようなサウンドで収録されているのが特徴です。
7曲目"Keeper"(3:06) イギリスのスパイ・アクション映画からインスパイアされたテーマ・ソングのギミックな調べがイントロから流れる印象的な曲です。エレクトロニカなサウンドを加えたゴージャスさの中にBUTTERFLYの少し切なさのある歌声が響くのです。映画と言えば、BUTTERFLYは、以前アニメ映画のテーマ・ソングをDAVID・BOWIEと一緒に歌っていましたね。
8曲目"They Say You Grow"(3:48) この曲もアルバム・リリース前からMySpace紹介されていたメロディ・ラインが特徴的な曲です。乗りの良いスキャットでの歌声による前半とシリアスに歌う後半の部分と対になっているようです。
9曲目"Keeping Warm"(3:00) このアルバム・リリース前にクリスマス・ミュージカルの舞台の一員として参加していたBUTTERFLY。この曲のゴスペル調やサウンドのイメージは、その辺の影響でしょうか...。
10曲目"To Feel Love"(4:12) この曲は、前のアルバムのサウンドを引き継いだようなダーク・エモにダイナミックさを加えたサウンドで展開される曲です。曲の終りまでエモーショナルに歌うBUTTERFLYの歌声が響いて来ます。
11曲目"A Bitter Song"(2:29) かなり以前からビデオで紹介されていたBUTTERFLYのピアノでの弾き語り形式で収録されているスローなバラードです。調べてみるとT.V.のドラマの挿入歌に使われダウンロード・リリースは、'07年2月に行われています。
歌詞無し 写真ライナー U.S.盤 (輸入盤) 収録時間:36分18秒 (先にも書きましたが、長い間待たされた6年ぶりの新作、輸入盤ながら9月中には日本でもリリースされるようです)'09年11月24日再更新


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写真  BUTTERFLY BOUCHER / Butterfly Boucher
 ・2012 SITUATION OPERATION    6 69447 00407 3

聴き込むほどに・・・

このアルバムは、オーストラリアからテネシー州ナッシュヴィルに移ったS.S.W.BUTTERFLY・BOUCHERの '12年4月17日に本国でリリースされた3枚目のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BUTTERFLY・BOUCHER:大半の楽器の演奏/プロデュースの他、JAMIE・KENNEY:キーボード/プログラミング/プロデュース、JEREMY・LUTITO:ドラム、IAN・FITCHUCK:ドラム、KATIE・HERZIG:バック・ヴォーカル、MISSY・HIGGINS:バック・ヴォーカルの今回も少人数での収録です。

1曲目"5678!"(3:12) コロラド州出身のS.S.W.KATIE・HERZIGとBUTTERFLYとの共作による、このアルバムのリリース前からシングルとして出されていた気軽なポップ色の強い曲です。中東音楽からの影響を感じさせるサウンドやポルカ的なリズムによる遊び心満載なレゲエ/スカ/サンバなどの何でもあり的な肩の凝らないナンバー。
2曲目"The Weather"(3:13) イントロからBUTTERFLYの爪弾きによるフェンダー・トーンの弦の響きが広がる曲です。エンジニアとして参加しているノース・カロライナ出身で、現在ナッシュヴィルで活躍しているS.S.W.DAWSON・WELLSとBUTTERFLYとの共作による曲で、彼の持ち味であるロック色が後半から登場します。
3曲目"Not Fooling Around"(3:53) ハモンドの響きが心地好く登場するイントロや可憐なBUTTERFLYの歌声が少し切なさを感じさせる曲です。後半よりシンセサイザーの音色が更に増しテクノ・ミュージック風な展開をも聴かせます。
4曲目"Warning Bell"(3:53) サウンドとリズムを大人しくして来たしっとりと聴かせる曲の登場です。遠くで響くフリューゲル・ホーン風のサウンドに包まれて優しく歌うBUTTERFLY歌声もデビュー10年となって更にしっとりとして来たようですね。
5曲目"None The Wiser"(3:16) 電子オルガンのサウンド群を多用した少し前のテクノ・ミュージック然とした風味を感じさせる曲です。多分このサウンドは、ナッシュヴィル収録とは誰も想像出来ないのではないでしょうか。
6曲目"Unashamed Desire"(3:53) BUTTERFLYと同郷オーストラリアで活躍しているMISSY・HIGGINSとの共作による曲です。MISSY自身バック・ヴォーカルとて収録に参加し、BUTTERFRYのパワフルな歌声とMISSYのソフトな歌声との調和の良さを感じます。 尚、この曲は、MISSYの最新シングルとしてもリリースされ、MISSYが登場したビデオとサウンドや一部感情を抑えたヴォーカル・アレンジなど共通性を感じます。余談ですが髪の毛の色が違うもの本当にMISSYとBUTTERFRYは、顔立ちがそっくりですね。
7曲目"I Wanted To Be The Sun"(3:15) 前作でも登場していたパンキッシュな色合いの曲の登場です。ギターを掻き鳴らし、ベースやキーボードを弾き、更にドラムを叩きながらコツコツとBUTTERFLYが作った手作り感が伝わって来ます。
8曲目"Table For One"(3:16) 再びKATIE・HERZIGとの共作による曲で、KATIE自身バック・ヴォーカルで登場しています。引きずり感のあるドラムのリズムや印象的なストリングス風のサウンドの嵌め込み方など上手さを随所に感じさせます。
9曲目"Don't Look Now"(4:03) ギター1本の凛とした響きに合わせて歌う切ないBUTTERFLYの歌声の響く静寂の中に佇む曲です。リフレインを多用したアレンジの中にも非常に起伏に富む流れが見事に表現されています。
10曲目"Take It Away"(4:09) 滴り流れるようなにリズムカルに奏でられるピアノの美しい調べに乗せて切に歌うBUTTERFLYの歌声に聴き入る曲です。このアルバムのオープニングからの「お遊び」からのイメージとは一変してのこの曲でアルバムの幕が下ります。
歌詞無し ライナー無し 2折紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:36分38秒 (実は、最初にこのアルバムを聴いた時に買ってしまったことを少し後悔していたのですが、曲が進むにつれこのアルバムはやはりS.S.W. BUTTERFLY・BOUCHER渾身の1枚だなと認識しましたね!)'12年5月12日更新


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写真  BUZZ FEITEN & THE WHIRLIES / Whirlies
 ・2000 TYO PRODUCTION INC.    YDCD-0028

BUZZ・FEITENの久々のギターが・・・

多分、BUZZ・FEITENをメインとした名義でアルバムが出たのは、これが最初でしょう。2000年4月25日、国内でのリリ−スでグループ名は、BUZZ・FEITEN & THE WHIRLIES(疾走者?)となっています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BUZZ・FEITEN:ギター/ベース/シンセ・ベース/マンドリン/ブズーキ/パーカッション/バック・ヴォーカル/プロデュースの他、TODD・TAYLOR:ヴォーカル、DAVE・BEYERS:ドラム/パーカッション、JERRY・WATTS:ベース、JOHN・KEANE:ドラム/パーカッション/シンセサイザー、RICHARD・PEIKOFF:アコースティック・スライド・ギター、ALEC・MILSTEIN:ベースの比較的少人数での収録です。
今までのフュージョンとAORから違ったもっとロックの強いアルバムをBUZZ自身が作りたかったらしい。彼のファンにとっては、BUZZ・FEITENの久々のギターが聴けるアルバムです。

1曲目"Break Down These Walls"(4:30) のっけから凄いギターの登場です。ストレートロックでZZ TOPの曲と感じが似ています。
2曲目"Love Ain't Nothin' Like This"(4:46) アコースティック・ギターを荒々しく鳴らしたイントロが印象的です。LARSEN/FEITEN BANDとの音楽と共通性を感じます。
3曲目"This Ain't The World I Know"(5:11) 渋いリズムの曲で、TODD・TAYLORのヴォーカルも力強いです。この曲は、BUZZとTODDの共作です。
4曲目"Wait"(5:05) アコースティック・ギターを使ったしっとり感じの曲で別れた恋人に想いを寄せる様を歌にしています。
5曲目"More"(4:21) 1曲目と似た曲でストレートなロックでドライブ感が非常に良い。BUZZとJOHN・KEANEの共作です。
6曲目"Fire In The House Of Love"(3:41) タイトなドラムとうねる様なリズムにBUZZのギターが生き生きしています。
7曲目"False Hope"(4:10) この曲が一番先に気に入りました。BUZZとTODDの共作でヴォーカルのTODDも心なしか自分の曲を誇りに思って歌っているような感じがします。
8曲目"Since I Met You"(4:15) JOHN・KEANEの '99年アルバム「STRAIGHT AWAY」での作品です。当時、BUZZYがギターで参加していました。ヴォーカルのTODDは、JOHN・KEANEの紹介でこのアルバムに参加しています。
9曲目"Down Real Slow"(3:43) BUZZのギターが色々なスタイルで登場する曲で、曲自体はアグレッシブなブルースを主体にしています。
10曲目"Highway To Love"(4:38) ボーナストラック、歌の内容は、お気に入りの彼女と夜のドライブを楽しむ様を歌っています。BUZZのギター・ピッキングがMARK・KNOPFLERと似ていて興味深い。
全10曲歌詞/訳付 3折写真ライナー (国内盤) 収録時間44分16分 (TODDのヴォーカルが好みの分かれるところかな...)'09年11月25日再更新


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写真  THE BYRDS / Byrds
 ・1973 Asylum Records    IAP-80792

再結成アルバム・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルスで活躍していたフォーク/ロック・バンドTHE BYRDSの '73年3月に国内でリリースされた18枚目(グレイテスト・ヒット/コンピレーション/ライヴ盤を含む)のアルバムです。
'65年にアルバム[Mr.Tambourine Man]でデビューし、メンバー交代を繰り返しながら '73年に解散、当時のメンバーは、それぞれソロとして音楽活動していた。最後まで在籍していたオリジナル・メンバーのROGER・McGUINNは、デビュー当時のメンバー達とアルバム制作を要望(初期の原型を留めていないバンドに批判的なデビッド・クロスビーの提言を受け入れた)し、本作品がリリースされました(この件がもとで人生の歯車が狂ったミュージシャンが生まれたが残念...)。
このアルバム収録時でのTHE BYRDSのメンバーは、GENE・CLARK:ヴォーカル/6弦ギター/ハーモニカ/タンバリン、CHRIS・HILLMAN:ヴォーカル/6弦-12弦ギター/マンドリン/ベース、DAVID・CROSBY:ヴォーカル/6弦-12弦ギター/プロデュース、ROGER・McGUINN:ヴォーカル/6弦-12弦ギター/モーグ/バンジョー、MICHAEL・CLARKE:ドラム/コンガ/パーカッションの5人組です。

1曲目"Full Circle"(2:42) ヴォーカルのGENE・CLARKが書いた曲で、メイン・ヴォーカルもGENEです。フォーク・ロック調のギターのサウンドによる軽い爽やかな乗りを感じさせる流れに人生の浮き沈みを観覧車に例えたような歌詞を載せて歌われています。尚、GENE・CLARKは、この後ROGER・McGUINN、CHRIS・HILLMANらと共同また、ソロとしてアルバムを制作していたのですが、'91年の5月46歳にて心臓発作で他界しています。
2曲目"Sweet Mary"(2:54) ROGER・McGUINNの曲の登場で、メイン・ヴォーカルもROGERです。マンドリンやバンジョーのサウンドを取り入れたフォーク調の曲で、西海岸のバンドなのですが、今聴くと何故かこのしっとり感は、東海岸ニューヨーク・グリニッチ・ヴィレッジのフォーク・シーンのサウンドに通じるところがありますね。
3曲目"Changing Heart"(3:49) 今度はきっちりと西海岸のサウンドがたっぷりと感じさせるフォーク・ロック調のGENE・CLARKの曲です。循環コードで奏でられるアコースティック・ギターにハーモニカの音色が心地好く響きます。
4曲目"For Free"(3:14) お待ちかねDAVID・CROSBYのヴォーカル曲の登場です。オリジナル曲は、DAVIDが敬愛するJONI・MITCHELL '70年のアルバム[Ladies Of The Canyon]に収録されています。このアルバムでの収録は、DAVIDらしいアシッド感を持たせたサウンドにゆったりとしたリズムによるアレンジにエンジ色のベルベットに似たDAVIDの歌声を聴かせています。
5曲目"Born To Rock'n Roll"(2:12) 今度は、ライヴでの乗りの良さが伝わりそうなタイトル通りロック"ン" ロールのリズムの曲で、メイン・ヴォーカルは、ROGERで作詞/作曲も彼自身で、バックにはあのリッケンの12弦のサウンドも煌びやかに響いています。
6曲目"Things Will Be Better"(4:25) CRIS・HILLMANの曲で、メイン・ヴォーカルもCHRISです。歯切れ良い12弦ギターのサウンドとドラム/パーカッションのリズムが響きます。サウンド的にはこのTHE BYRDSを離れた後、THE FLYING BURRITO BROTHERSやMANASSASに在籍して影響されたラテン系パーカッシヴなリズミカルが流れを感じます。
7曲目"Cowgirl In The Sand"(3:20) ご存じNEIL・YOUNG '69年のアルバム[Everybody Knows This Is Nowhere]に収録されている曲です。オリジナル曲は、10分以上もある荒らしたエレクトリック・ギターのサウンドが溢れる曲ですが、ここでの収録は、コンパクトにされ、ハーモニカやアコースティック・ギターのサウンドによるさらっとした曲調にTHE BYRDSらしい綺麗なハーモニーを聴かせます。
8曲目"Long Live The King"(2:15) DAVID・CROSBYの作詞/作曲による曲で、ヴォーカルもDAVIDです。畳み込むようなDAVIDのパワフルな歌声にCSN&Yで聴かせる重厚なギターのサウンドで押し寄せる音圧を感じますが、DAVIDにしては、曲の長さが他の曲との兼ね合いか少々短いですね。
9曲目"Borrowing Time"(1:59) 再びCHRISの曲の登場です。もともとマンドリン奏者だったCHRISらしいマンドリンによるカントリー・ダンス・ミュージックのような楽しい乗りと音楽好きの人が集まる場所で即興的に演奏される気軽に楽しめる音楽のようですね。
10曲目"Laughing"(5:39) オリジナル曲は、DAVID '71年の初ソロ・アルバム[If I Could Only Remember My Name]に収録されている曲で、もともとTHE BYRDSの為に書かれていた曲です。サウンド的には、'71年の収録とさほど変化のない落ち着いた流れを感じますが、コーラスの部分に手が加えられていそうです。
11曲目"(See The Sky)About To Rain"(3:50) 再びNEIL・YOUNGの曲のカバーです。'74年のアルバム[On The Beach]に収録されている曲で、当時としては、NEILの未収録曲でした。ヴォーカルのGENEのアイデアでこのアルバムに収録されたとの事で、曲の終焉には非常に美しいギターのサウンドと共にこれまた美しいハーモニーを聴かせます。
全11曲歌詞/訳詞付 LP盤 (国内盤) 収録時間:36分19秒 (このアルバムの制作に入る前に各人が所属していたレコード会社の意向で自由にアルバム制作が出来なかった当時のレコード会社/音楽業界の柵があったと聞きます。その柵を超えてTHE BYRDSの5人は素晴らしい再結成アルバムを残してくれました)'12年7月14日更新
1973年度ベスト5


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写真  CAFUNÉ / Running
 ・2022 ELEKTRA / AURELIANS CLUB    075678629327

結構、バラエティ豊かな曲・・・

このアルバムは、N.Y.のブルックリンで活躍しているオルタナティヴ・ポップ・デュオCAFUNÉのデビュー・アルバムで '22年8月26日に本国でオンデマンドCD-R盤としてのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CAFUNÉのSEDONA・SCHAT:ヴォーカル/ギター/プロデュース、NOAH・YOO:ギター/ベース/マルチインストゥルメンツ/バック・ヴォーカル/プロデュースの他、DAVID・JAMES(2曲目のみ):ドラムの少人数での収録のようです。

1曲目"Reconsider"(3:30) 打ち鳴らされるドラムのビートに促されて登場するSEDONAの優しさを感じさせる歌声とNOAHのリズミカルな演奏群の心地好さが非常に好い曲です。インディーズでのシングル曲でのデビューから早8年が経過したこのCAFUNÉ、ツアー以外では、未だに外部のミュージシャンに委ねないことは、素晴らしいですね。
2曲目"Tek It"(3:13) この曲もリズムとメロディの流れが好い曲です。曲紹介の記事にTikTokから火が着いたとのこと。やはりこの乗りの好さが受けたのでしょうね。歌詞が分かるビデオもどうぞ。
3曲目"Talk"(3:04) エコーを効かせたフェンダー系のシンプル・トーンがイントロから響く大人しい曲です。微風のように優しく響くSEDONAの歌声を際ださせるようにバックアップするNOAHです。LP盤のリリースに合わせて公開されたビデオもどうぞ。
4曲目"Everyone Knows"(3:36) 私が思うCAFUNÉの曲のイメージから一番かけ離れたところに位置する曲です。イントロ明けからSEDONAの歌声とNOAHのハーモニクス・ギターを聴いたところ往年の女性ジャズ・シンガーの曲かなと思わせる驚きです。次第にオルタナティブな変化を加えて展開されるアレンジも見事ですね。SEDONAの歌声に最小限なヴォコーダー処理も好感を持ちます。
5曲目"High"(3:39) ボサ・ノヴァのリズムによる洒落た曲です。ギター、ベースと軽いリズムを奏でるマシン位での収録です。「今の気持ちから一歩踏み出す」って心境を歌っています。
6曲目"Want Me Out"(4:19) Lo-Hiにしたイントロのサウンドからメランコリックな雰囲気を醸し出す曲です。「恋の終わりを予感」させるような内容の歌詞を綴っています。ポップな曲からこのような切なさを歌ったスローな曲まで結構バラエティ豊かな曲が収録されています。
7曲目"Live It Back Down"(3:10) このアルバムの中では、ロック寄りの曲ではないでしょうか。叩き付けるNOAHのドラムのビートと全体的にLo-Hiにしたノイジーなサウンドが「曇った心の世紀末」を表現しています。
8曲目"Empty Tracks"(3:33) この曲は、一番活字で表現することが難しい曲です。ヴォコーダーとドラム"ン" ベースによる今風の曲って感じでしょうか。SF映画のワン・シーンの挿入歌という感じでしょうか。
9曲目"Running"(3:43) アルバムの最後は、スローな曲の登場です。「恋人との別れ」を歌にしています。美しいSEDONAが登場したビデオが制作されています。
歌詞無し QRコード読取りライナー オンデマンドCD-R (輸入盤) 収録時間:31分52秒 (レコード盤でのリリースがメインとなった昨今、CD盤での入手がオンデマンドCD-Rまでになってしまいました)'24年10月8日更新


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写真  CARMEN CUESTA-LOEB / Dreams
 ・2002 Skip Records GmbH    SKIP 9028-2

秋の夜長が似合うナンバー・・・

このアルバムは、スペインのマドリッド生まれで現在、N.Y.で活躍しているCARMEN・CUESTA-LOEBのソロ名義3枚目になるアルバムで、'02年3月1日本国でのリリースです。
CARMENは、STAN・GETZバンドのギタリストCHUCK・LOEBと結婚後、アメリカのサウス・カロライナ州に移り、主にN.Y.で活躍しています。
尚、このアルバムに参加しているミュージシャンは、CHUCK・LOEB:ギター/シンセサイザー/ドラム/パーカッション/プログラミング、MICHAEL・BRECKER:テナー・サックス、BOB・JAMES:ピアノ、TILL・BRÖNNER:フリューゲル・ホーン、WILL・LEE:ベース、ANDY・SNITZER:テナー・サックス、JOHN・PATITUCCI:ベース、MIKE・RICCHIUTTI:シンセサイザー/ピアノ、WOLFGANG・HAFFNER:ドラム、BRIAN・DUNNE:ドラム、DAVID・CHARLES:パーカッション、KEV・KATZ:ベース、LIZZY・LOEB(CHUCKの娘さん):ヴォーカルです。

1曲目"Dreams"(5:46) 心地好いピアノとサックスの調べに乗せ歌うCARMENの少し訛りのある英語歌詞による曲です。スムーズなメロディの流れに端正なCARMENの歌声による秋の夜長が似合うナンバーです。
2曲目"Invitation"(5:20) サスペンス感を与えるパーカッションのリズムとギターのサウンドによるスローなリズムから一転して穏やかなボサ・ノヴァのリズムに転調するアレンジで収録されています。途中よりCHUCK・LOEBのジャズ・ギターの流れるようなギター・ソロも聴かせますね。尚、オリジナル曲は '50〜'52年にBRONISLAW・KAPERとPAUL・FRANCIS・WEBSTERによって書かれたジャズのスタンダード・ナンバーです。
3曲目"Vuelvo A Ti"(5:33) CARMEN作詞/作曲によるスペイン語の歌詞の曲の登場です。アコースティック・ギターの調べとWILL・LEEのフレットレス・ベースの優しい音色が流れる落ち着いたメロディとリズムの曲です。CARMENのスペイン語の響きも優しく届けられて来るのです。
4曲目"No Te Olvidare"(4:38) BOB・JAMESがピアノを弾くスムーズ・ジャズ/ボサ・ノヴァ的な美しいメロディの曲です。メランコリックに、時にエモーショナルに歌うCARMENのスペイン語の響きが良いですね。
5曲目"Blue Kiss"(4:15) 前の曲と同じくCARMENの作詞/作曲によるサウンドトラックか戯曲的な響きを持った曲です。CHUCKのスパニッシュ・ギターの音色とMIKE・RICCHIUTTI (PATTI・AUSTIN)のピアノの旋律が切なく流れます。
6曲目"Corcovado"(4:46) ANTONIO・CARLOS・JOBIN '62年発表の曲、英語歌詞GENE・LEES/ BUDDY・KAYEによるボサ・ノヴァの名曲です。前半の英語での歌詞はお嬢さんのLIZZY・LOEBで、後半のポルトガル語はCARMENの歌声となっています。尚、曲名はリオ・デ・ジャネイロにある高さ38mのキリスト像が建つ山の名前をタイトルにしています。
7曲目"Estraña"(4:51) イージー・リスニング/ポピュラー・ソング的なバラードです。ANDY・SNITZER(ARETHA・FRANKLIN,VANESSA・WILLIAMS)のテナー・サックスが全編に流れて行きます。この曲もCARMEN作詞/作曲によるスペイン語の歌詞の曲です。
8曲目"The Shadow Of Your Smile"(5:06) '65年の映画「いそしぎ」のテーマ曲で、作曲JOHNNY・MANDEL、作詞PAUL・FRANCIS・WEBSTERによって書かれ、各国の言葉に翻訳さえた歌詞により多くのミュージシャンが演奏/収録されているスタンダード・ナンバーです。
9曲目"Something"(3:59) ご存じTHE BEATLESの故GEORGE・HARRISONが '69年に発表した彼の名曲です。アコースティック・ギターのサウンドとオーケストラの調べにアレンジされたシンセサイザーのサウンドによるゆったりと流されています。
10曲目"Until"(5:15) 抒情的なナイロン弦ギターの調べから入るエレクトロニカ/ポップなヨーロッピアン・テイストの曲です。殆どの楽器の演奏はCHUCK・LOEBが担当して事に驚きを与えられます。英語で書かれた歌詞を切なく歌うCARNENの歌声も美しく響いています。
11曲目"The Garden"(5:00) CARMENがスペインで活躍していた頃にCHUCKのバンドでヴォーカルを担当した時の曲に似たスキャット・ヴォーカルが短い歌詞によるスローなフュージョン/イージー・リスニングなナンバーです。この曲でもMIKE・RICCHIUTTIのピアノの演奏が美しく流れています。
12曲目"My Romance"(5:06) '35年のコメディー・ミュージカル「Jumbo」の挿入歌で、RICHARD・RODGERS とLORENZ・HARTコンビによる多くの人にカバーされている曲です。CHUCKのナイロン弦ギターの調べに乗せ仲良く歌うCARMENの歌声です。この曲のベースは、日本でも人気の高いベーシストJOHN・PATITUCCIが演奏しています。
6曲歌詞付 写真ライナー 3折デジパック仕様 ドイツ製 (輸入盤) 収録時間:59分38秒 (アルバム全体に聴き易いB.G.M.的な曲が収録された1枚です。但し、著作権の関係かカバー曲の歌詞がライナーに掲載されていないのが残念です)'09年11月25日再更新


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写真  CARRIE DAY / Life Is Like This
 ・2012 SOCAN    CD2012CD

落着いた調べが満載・・・

このアルバムは、カナダのアルバータ州で活躍しているS.S.W.CARRIE・DAYの '12年12月2日に本国でリリースされた2枚目(CARRIE・HRYNIW名義は含まない)のアルバムです。
詳しいクレジットの記載は無いのですが、このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CARRIE・DAY:ヴォーカル/ギター/ピアノ、STEW・KIRKWOOD:ギター/プロデューサー/アレンジ、KYLER・SCHOGEN:ギター、BRAD・SMITH、DOUG・ORGAN:キーボード、PAUL・BERGERON:ベース、BOB・TILDESLEY:トランペットの地元のミュージシャン達との収録となっています。

1曲目"Life Is Like This"(2:15) CARRIEの少しスモーキーな歌声が広がるポップ色溢れる曲です。ここ数年カナダの女性ミュージシャン達が人気急上昇しているのですが、この曲もそのメロディラインに似たポップさを感じます。
2曲目"Love Remains"(3:24) この切ないメロディとサウンドを聴かせるピアノの調べが非常に印象的な曲です。サビでの高揚感のある流れと切なさのあるパートとの組合わせが絶妙な持ち味のバラードです。
3曲目"Time"(3:44) ふくよかな調べを聴かせるグランド・ピアノの響きをメインにした弾き語り風の曲です。バックに登場するハモンドの厳かな調べにも飾られ、厳かに歌うCARRIEです。
4曲目"You Will Be Guided"(4:03) 今度はギターのサウンドがゆったり響くスローな曲の登場です。セルフで付けたCARRIEのハーモニーとの調和も非常に穏やかなに流れて去って行きます。
5曲目"Let Go Of Fear"(3:24) ハモンドの調べが流れる落ち着いたリズムの曲です。ギターやマンドリンのアコースティック・サウンドも加えて長閑に響かせながら後半では、重厚なコーラス隊が従えて行くのです。
6曲目"Love Just The Same"(3:03) この曲も教会で歌われそうなCCMソングの一面を感じさせる厳かなイメージを持っています。弦楽器の旋律とピアノの調べが融合したアンサンブルな広がりが漂います。
7曲目"Here For You"(3:58) この曲もイントロから聴き入らす凛とした響きを持った曲です。悩んでいる友人に手を差し伸べる様子を描いた歌詞を優しく歌うCARRIEです。
8曲目"Soul Shine"(2:52) CARRIEのピアノによる弾き語りを中心とした曲です。この曲も後半からCARRIEの8歳になる娘さんの友達による清らかな子供達のコーラスが流れ聴く者の気持ちを清浄にしてくれるかのように響きます。
9曲目"Your Heart To Mine"(2:58) 柔らかいマイルド・トーンのオルガンの調べに合わせて歌うCARRIEのこれまた柔らかい歌声が心地好い曲です。本当このアルバムのサウンドは、非常にオーソドックスと言うか危険な匂いのしない落着いた調べが満載です。
10曲目"Games"(3:38) トランペットの穏やかな調べが全編に流れるこの曲も落ち着いた感じの曲です。ゆったりと歌うCARRIEの歌声のバックに響くトランペットの優しい響きに暫し耳を傾けようと思います。
11曲目"Love Remains(Choir Version)"(3:49) 2曲目の曲のベースとドラムのビートを少し控えたアレンジで展開される曲です。しかし、2分30秒あたりから登場する非常に美しいコーラスが加えられたうえフェード・アウト部分も少し延長されています。このバージョンも本当に素晴らしい響きを感じます。
10曲歌詞付 写真ライナー デジパック仕様 カナダ製 (輸入盤) 収録時間:37分13秒 (カナダでインディペンデントに活躍するCARRIE・DAY、早速次のアルバムも期待大ですね)'12年12月31日更新


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写真  CASEY STRATTON / Standing At The Edge
 ・2004 Sony Music Entertainment Inc.    SICP 535

凄い新人の登場です・・・

このアルバムは、ミシガン州で音楽活動をしているS.S.W.CASEY・STRATTONの '04年3月24日に国内でリリースされたデビュー・アルバムです。
新人のデビュー・アルバムにベテラン・プロデューサーPATRICK・LEONARDが起用された凄い内容のアルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、VOCAL/PIANO:CASEY・STRATTONの他、KEYBOARD:PATRICK・LEONARD、GUITAR:TIM・PIERCE、BASS:PAUL・BUSHNELL、DRUM:BRIAN・MACLEOD(WIRE TRAIN)とABE・LABORIEL JR.の超豪華メンバーです

1曲目"For Reasons Unexplained"(4:23) 切なく美しいメロディのイントロからダイナミックな展開と移るさまが非常に計算されつくしたアレンジの曲です。甘く高いキーのCASEYの清々しい空気を想像させるようなイノセント・ヴォイスも魅力的です。
2曲目"Hollow"(4:26) フォーキー・ポップ調の曲にギター、ベース、ドラムと次第に楽器のサウンドが増えていくアレンジです。歌詞の方は悩める青年の心を歌っています。TIM・PIERCEのさり気ないギターのサウンドが魅力的です。
3曲目"The House Of Jupiter"(4:45) ポップで乗りの良いドラムのビートが効いた曲でTIMのギターのカッテイングがリズミカルで覚えやすく親しみ易い曲です。
4曲目"Contagious"(4:13) イントロから非常に印象的な曲です。CASEYのヴォーカルが切なくまた何か熱いものを感じる曲でピアノの華麗で繊細な旋律は特筆すべきものがあります。
5曲目"Blood"(3:26) 打ち込みのサウンドを使ったこのアルバムでは異質の曲でPATRICKの手が入った事が非常に良く解る曲です。
6曲目"The Dead Sea"(4:25) 暗く静かなイメージの曲ですが、美しいメロディです。淡々と切なく歌われるCASEYの歌声が悲しみを誘います。
7曲目"Harvest"(4:24) 静かなピアノの弾き語りから次第にドラムのビートが効いたドラマチックな曲へと展開します。
8曲目"Past The Rain"(4:11) 非常に美しいピアノの旋律を持つ曲で随所にPATRICKによるプログラミング・サウンドが隠し味的に挿入されています。この曲もダイナミックな展開とCASEYの美しいヴォーカルが最大の魅力です。
9曲目"Violet Room"(4:27) この曲はギターで作曲された感がします。薄紫の部屋から恋人の姿が見えると言う歌詞を持つギターの美しいサウンド曲です。
10曲目"Cellophane"(4:34) 打ち込みを使ったベースに重く流れるリズムと浮遊感のあるサウンドが上手く合わさった曲で歌詞のセロファンの意図する物は?
11曲目"Bloom"(4:41) アイリッシュの情景を想像させる静けさの中を漂うように流れる曲です。
12曲目"Ocean"(5:20) 静かに流れる5分強もある曲で、CASEYの高いキーによる胸の張り裂けそうなヴォーカルが圧巻です。この曲であるアーティストの事思い浮かべましたね。インディペンデントで活躍するGREGORY・DOUGLASSと音楽的傾向と歌声がCASEYに似ています。片方は自主制作盤、CASEYは大手レコード会社のバックアップ付きです。何か複雑な物を感じさせますが、私には素晴らしい音楽には変わりないと言う事です。(CASEYの次作はインディペンデントにて制作されています)
13曲目"A Promise Made"(1:06) シークレット・トラックで1分少々のCASEYのピアノでの弾き語りの静かな曲です。
12曲歌詞/訳詞付 16ページ物豪華写真ブックレット (国内盤) 収録時間:54分27秒 (ギターを基調とした楽曲が多い中、ピアノを中心としたCASEY・STRATTONデビューCDは、とても新鮮に思います)'09年11月25日再更新
2004年度ベスト5


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写真  CASEY STRATTON / Divide Limited Edition
 ・2005 sleeping pill    SP002

今回は全てCASEY1人によって行われています・・・

ミシガン州で音楽活動をしているCASEY・STRATTONの2枚目(デビュー前のEP盤を含めると6枚目)のアルバムで、通常盤に未収録(B-SIDE集)を追加した2枚組限定盤です。今作から再び、自身のインディペンデント・レーベルから '05年10月4日に本国のみのリリースです。
尚、このアルバムの収録曲は、CASEY・STRATTON:ヴォーカル/ピアノ/ギター/サンプル・ギター/サンプル・ベース/サンプル・キーボード/ヴァイオリン/ドラム・プログラミング/ドラム・エディット及び プロデュース/アレンジ/ミキシング/レコーディングも全てCASEY1人によって行われています。

DISC:1 収録時間:61分58秒
1曲目"The Hardest Part"(5:30) 1分半近くある長いイントロに続いて登場する高いキーのCASEYの独特の美しい歌声によるミドルテンポのピアノ・バラードです。
2曲目"Wild Soul"(4:21) インディアン・ドラムのようなドラムのビートとCASEYのメランコリックなピアノの調べによる心の内の葛藤を詞に綴ったメロディアスな曲です。
3曲目"In Silence"(4:15) ポップなベースのサウンドと明るく楽しいリズムによる曲です。このアルバムの流れから少し路線を違わせた曲で、前作の"The House Of Jupiter" に通じる曲調とメロディの曲です。
4曲目"Maybe For A Minute"(4:51) イントロから"クール" なサウンドの曲の登場です。淡々としたドラム/パーカッションの刻みと美しいCASEYの歌声が絶妙な調和です。凝りに凝ったコーラスにブラック・ミュージックの影響を感じさせる曲です。
5曲目"Sorry I..."(5:23) パーカッションとエレピだけのシンプルなイントロから展開するCASEYの愛の終わりを叙情的な歌詞に綴った別れの曲です。
6曲目"Summer"(4:58) 美しいオルガンのメロディとバックに流れるギターのサウンドでのイントロからダイナミックに展開させたピアノの調べで、過ぎ去った夏の想い出をエモーショナルに歌っています。
7曲目"Opaline"(4:27) ダークで底に流れるエモーショナルなサウンドとCASEYの美しい歌声による繰り返し押し寄せるサウンドの波を非常に感じる曲です。後半のピアノの調べのメロディアスさとCASEYのヴォーカルは圧巻です。
8曲目"When The End Arrives"(6:05) サンプルと打込みにスローなエレクトロニカ・サウンドの曲です。エコー効かかせたCASEYの寂しげな歌声が、心に響きます。
9曲目"Coercion"(4:05) 幻想的なサウンドのイントロからCASEYのピアノの旋律と展開します。印象に残るビートの刻みとメロディアスな調べと間奏の美しい曲です。
10曲目"You Move Away"(4:23) ノスタルジックに歌うCASEYの心に秘めた想いを歌にした弾き語り風の曲です。シンプルに徹したアレンジでストレートに表現しています。
11曲目"The Wasteland"(6:24) イントロのオリエンタル風のメロディが印象的ですね。胸騒ぎを与えるヴァイオリンのサウンドでのアレンジと凝った打込みと孤高なCASEYのクリアな歌声と舞台演出に使われそうな6分半の大作です。
12曲目"I Promise Love"(7:09) CASEYのイノセントな想を歌に表現した曲です。一風変った打込みのリズムとCASEYの定番的なメロディを組合わせたエモーショナルなピアノ・ポップです。

DISC:2 収録時間:60分47秒
1曲目"Happy Ending"(4:35) ゆったりしたリズムで弾かれるピアノの調べから次第にダイナミックな展開をみせる力強さを感じる曲です。前作の楽曲に通じるCASEYの華麗なソング・ライティングです。
2曲目"Resistance"(3:35) 幾重にも重ねられた美しいCASEYのハーモニーと切ない彼の歌声と寄り添うマイナー・コードの調べによる曲です。ドラム/ギター/ベースのサンプルを用いて収録されています。
3曲目"Code"(5:13) 低いキーを使った力強さを感じさせるピアノの調べと弦楽器のサンプルをあしらったミドルテンポのナンバーです。美しく奏でられるメロディと荘厳な間奏によるピアノ・ポップです。
4曲目"Summer Part 2"(5:22) DISC:1の収録曲のリプライズです。ギターのコード・ストロークで演奏されたように収録されたスローな曲で、ミシガンの夏のひと時を歌詞に綴った心和む曲です。
5曲目"The Waiting"(5:08) ストリングスと孤高なピアノの響きによる戯曲的なメロディとサウンド・スタイルによる曲です。CASEYの弾き語りに近い収録にシンプルな演奏を加えたエモ・ピアノな曲です。
6曲目"Pretty Horses"(5:12) 打込みの電子サウンドを使ったCASEYには珍しいオルタナ系の曲です。硬質のドラムのビートとハードな響きを持たせたギターのサンプルに美しいハーモニー付けた曲です。
7曲目"Gravity"(4:14) この曲もエレクトロニカの要素を持った曲です。このDISC:2ではこの曲のように、実験的か新しい試みでの収録曲が挿入されています。但し、聴き難いとか難解な曲ではなく、あくまでも彼らしいメロディアスな曲です。
8曲目"Courage To Stand"(3:46) ダークなサウンドをベースにしたCASEYの得意なダイナミックなサウンド展開の曲です。ワイドに響くシンセのサウンドとタイトなドラムのビートによるエモーショナルな曲です。
9曲目"Never Here"(5:07) 映画音楽のようにセンシティヴに奏でられる叙情的な非常に美しいメロディの曲です。CASEYの住むミシガンの澄んだ空気を感じさせる清涼感ある歌声によるセレナーデです。
10曲目"Whole"(5:22) この曲も映画のサウンドトラックに使われそうな曲です。寂しさを誘うCASEYの歌声に曲ですが、後半よりのサウンドの展開はよりダイナミックになりよりワイドに奏でられています。
11曲目"Forces Beyond Your Fear"(5:48) この曲もダークなイメージを感じさせる曲です。スローのリズムに、時おりエモーショナルに熱く歌うCASEYの歌声を彼のピアノの調べに乗せた曲です。
12曲目"Pray For Rain"(7:20) ラストの曲は何と7分20秒もある大作です。荘厳な響きを持って鳴らされるCASEYのピアノと鼓動にも似たパーカッションのリズムによる曲です。普通での高いキーのCASEYの歌声を更に高く歌う彼のファルセットの美しいこと...
DISC:1の12曲のみ歌詞付 8ページ物写真ブックレット 2枚組限定盤 (輸入盤) (前作に比べて少し元気の無くなった彼のアルバムですが、CASEY独自の美しいピアノの旋律と歌声は健在です。作曲能力と効率の非常に高いCASEYは早々と新作を発表しています)'09年11月26日再更新


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写真  THE CHANNELS / The Channels
 ・2006 The Channels    5860

これぞポップ・ミュージック・・・

このアルバムは、ボストンで活躍しているインディーズ・バンドTHE CHANNELSの '06年4月10日に本国でリリースされたデビュー・アルバムです。
THE CHANNELのメンバーは、BEN:ヴォーカル/ギター/ピアノ、CHRIS:ベース、LYNN:ヴォーカル、ROB:ヴォーカル/ギター/キーボード/ドラム/メロディカ、ANDREW:ドラムの5人組です。
アルバムに参加しているミュージシャンは、ROZANNA・WEINBERGER:ヴィオラ、MARK・FERRAGUTO:オルガン、MALACHI:バック・ヴォーカル、ADAM・DAVID・JONES:バック・ヴォーカルなどボストンとN.Y.のミュージシャンが参加しています。

1曲目"The Moon"(5:32) 美しいハーモニーによるイントロからTHE CHANNELSの持つポップ・ミュージックへの期待を膨らませる誘いと思える導入部から軽快なサウンドとリズムによるギター・ポップです。
2曲目"Through Your Teeth"(1:54) 2分に満たない小さな曲ですが、ギター・ポップなサウンドのエッセンスが凝縮されています。
3曲目"Trevor"(2:25) BENのアコースティック・ギターの弾き語りから入る曲で、フォーキーなサウンドにギター、ドラム、キーボードと次第に加えたポップなメロディとサウンドで展開されるバブルガム・ロックって感じです。
4曲目"Fluoxetine"(3:51) カリフォルニアのサーフ・ミュージックのバンドのサウンドを継承したような分かり易いサウンドとメロディの曲です。バックのハーモニーと明るいギターのサウンドを中心に流されて来ます。
5曲目"Lizard Fish Skull"(2:48) 面白いタイトルの曲ですが、アコースティック・ギターのサウンドを前面に出した爽やかなギター・ポップな曲です。インディーズのバンドらしいピアニカによる間奏と爽やかなハーモニーが収録されています。
6曲目"Leningrad Song"(3:18) アコースティック・ギターのサウンドとピアノの調べによるLYNNのヴォーカル曲の登場です。カレッジ・チャートに登場しそうなシンプルながら"きらっと" 光るところを感じさせます。
7曲目"Hi Beach"(1:41) BOBのヴォーカル曲でしょうか。アコースティック・ギターの弾き語りとLYNNのハーモニーが心地好く流れる前半からアグレッシヴなギター・サウンドを挿入したアレンジによる1分半程度の短い曲です。
8曲目"My Day Everyday"(2:19) THE BEATLESライクなギターとピアノのサウンドによるリフレンを多用した聴き易い曲です。この曲も2分少々の小ぶりな曲になっています。
9曲目"Frogs"(2:29) 荒らしたギターのサウンドを響かせたラウドな曲の登場です。どこと無く昔懐かしいグラム・ロックの雰囲気を感じさせるパートとガレージ・ロックのサウンドが溶け合ったロックです。
10曲目"More"(1:55) BOBのヴォーカル曲の登場です。全員による曲名をスキャット形式に収録したハーモニーが厚く付けられたアレンジとカレッジ・ミュージック・ファイルに選べそうなスタイルです。
11曲目"Baby, You Make My Heart Sing"(3:09) ギターの運指の練習のようなサウンドをイントロに配したノスタルジックな60年代のポップス・サウンドを思い起こさせる曲調を感じさせます。曲の最後の方ではBOBの歌を歌いながら思わず笑い出したところも収録されています。
12曲目"Couldn't Be Worse"(4:44) ゆったりした浮遊感漂うメロディとサウンドの心地好い曲です。ギター・ポップなサウンドが多く収録されたアルバムですが、この曲はちょっと趣を異ならせたBOBの優しい響きのウィスパー・ヴォイスと透明感のあるバック・ヴォーカルが美しい秀曲です。
13曲目"Those Were The Days"(6:28) 再びギターのサウンドとドラムのビートが効いたギター・ポップな曲の登場です。1分半ぐらいでこの曲が終わるのですが長いブランクの後アコースティック・ギター爪弾きによるシークレット・トラックが収録されています。
歌詞無し ライナー無し Videolog 2曲付 デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:40分08秒 (ちょっとサウンドに子供っぽいところがありますが、若手インディーズ・バンドと言うことで...)'09年11月26日再更新


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写真  CHERYL BLISS / Angels Running After
 ・2001 Grab A Mic Records    1022-6

コケティシュ(良い意味での)なCHERYLの歌声・・・

このアルバムは、サンディエゴでインディペンデントに活躍しているS.S.W.CHERYL・BLISSの '01年3月6日に本国でリリースされたデビュー・アルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CHERYL・BLISS:ヴォーカル/キーボード/プロデュースの他、MICHAEL・BLISS:キーボード/トランペット/パーカッション/バック・ヴォーカル、STEVE・MARTZ:ドラム、PHIL・KEAGGY:ギター/プロデュース、JIMMY・PATTON:ギター/マンドリン/シタール、CHRIS・DE・JESUS:ベース、TRACY・FERRY:ドラム、DANNY・REYES:ドラム・プログラミング、CHRIS・BAILEY:ストリングス/プログラミング、SANDY・BRENT:バック・ヴォーカル、ANN・BAILEY:バック・ヴォーカルの地元のミュージシャン達が参加しています。
尚、CHERYLは、現在、テキサスのオースティンに移って音楽活動を続けているようです。

1曲目"Angels Running After"(3:51) トロピカルなサウンドのパーカッションが流れるイントロと少しコケティシュ(良い意味での)さを感じさせるCHERYLの爽やかな歌声が広がるミドル・テンポのナンバーです。終盤には、ご主人MICHAEL・BLISSのソウルフルなヴォーカルも登場します。
2曲目"All I Was With You"(4:09) イントロのギミックなピアノの調べとギターのサウンドから参ってしまった曲です。スポーケンに近いCHERYLの歌いぶりと"クール" なSTEVE・MARTZのドラムにビートが非常に決まっているのです。
3曲目"Spinning"(4:35) 少し粘っこい歌声を聴かせるSHERYLの特徴的な歌声とドライヴするドラムのビートによる物静かなサウンドとメロディの曲ですが、なぜか聴き入るうちに熱いものを感じさせます。
4曲目"Lucy"(4:13) CHERYLのピアノによる弾き語り形式で収録されたような雰囲気を感じさせる曲です。アメリカの女性S.S.W.らしい友人の幸せを願った事を歌詞に綴ったような内容になっています。
5曲目"My Love Stays"(2:43) 今度は、スローな曲の登場です。ゆったりと奏でられるピアノの調べに乗せて気持ち良く歌うCHERYLの美しい歌声が広がって来ます。
6曲目"Trust"(3:57) 少しオルタナティヴなサウンドを聴かせるエッジの立った曲で、荒らしたCHERYLの歌声にJIMMY・PATTONの特徴的なギター・ソロの流れから後半には、ポリネシア音楽のサウンドに展開します。
7曲目"Fresh Water"(2:45) CHERYLのピアノの弾き語りによるバラードの登場です。映画のサウンドトラックのような情景的なメロディとサウンドが流れて来ます。
8曲目"The Hunger"(3:40) 高域では、少しSHANNON・RUBICAM(BOY MEETS GIRL)の歌声に近いところを感じさせたCHERYLの歌声の曲です。フュージョン・ミュージックのスタイルとオリエンタル風のピアノのメロディが流れる1曲の中に様々な音楽要素を感じる不思議な雰囲気を持った曲です。
9曲目"Spilling Gold"(5:04) ソフト・ロックなピアノのサウンドによる乗りの良い曲です。ミュートされたたトランペットの音色と軽快なピアノの流れが心地好く響いて来ます。
10曲目"Rest"(5:29) ゆったりと流れるイントロのサウンドに乗せて歌い始めるCHERYLのウィスパー・ヴォイスが舞う曲の登場です。落ち着いたドラムのビートと雰囲気もののギターのサウンドに「ふわっと」としたCHERYLの歌声がいいですね。
全10曲歌詞付 写真ライナー U.S.製 (輸入盤) 収録時間:40分31秒 (このアルバムの後にもう1枚リリースしているCHERYLですが、サウンドは、少しダーク・エレクトロニカなサウンドに向かっているようです)'09年11月26日再更新


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写真  CHRIS HILLMAN / Slippin' Away
 ・1976 Elektra /Asylum /Nonesuch Records.    7E-1062

少し気恥かしげなCHRIS・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルス出身でTHE BYRDS、THE FLYING BURRITO BROTHERS、MANASSAS、THE SOUTHER-HILLMAN-FURAY BANDなど西海岸のカントリー/ロック系のバンドCHRIS・HILLMANの '76年6月に本国でリリースされたソロ名義での最初のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CHRIS・HILLMAN:ヴォーカル/ギター/ベース/マンドリン/の他、GEORGE・TERRY:ギター、STEVE・CROPPER:ギター、AL・PERKINS:ペダル・スティール/ギター、DONNIE・DACUS:スライド・ギター、SAM・BROUSSARD:ギター、BERNIE・LEADON:ギター/バック・ヴォーカル、HERB・PEDERSEN:ギター/バンジョー/バック・ヴォーカル、BYRON・BERLINE:フィドル/バック・ヴォーカル、PAUL・HARRIS:キーボード、LEE・SKLAR:ベース、JIM・FIELDER:ベース、DONALD "DUCK" DUNN:ベース、JIM・GORDON:ドラム、RUSS・KUNKEL:ドラム、JOE・LALA:パーカッション/タンバリン/ハンド・クラップ、ALBHY・GALUTEN:シンセサイザー、HOWARD・ALBERT:マリンバ、RICK・ROBERTS(FIREFALL):バック・ヴォーカル/ハンド・クラップ、TIMOTHY・B. SCHMIT:バック・ヴォーカル、FLO & EDDIE:バック・ヴォーカルの当時、ロス・アンゼルスやメンフィスで活躍していた有名ミュージシャン達が多く参加しています。
尚、プロデュースは、マイアミにスタジオを構え多くのアルバム制作に携わったRONとHOWARD・ALBERT兄弟が担当しています。

1曲目"Step On Out"(3:16) アコースティック・ギターを掻き鳴らしながら入る心地好いリズムとマイアミ・サウンドが流れるトロピカル・ムード漂う曲です。特筆すべきは、GEORGE・TERRYのギター・ソロがこの曲に息を吹き込んでいるように思えます。
2曲目"Slippin' Away"(3:43) 今度は、スムーズな流れを感じさせる低めのトーンによる曲です。バックの美しいハーモニーとCHRISの渋めの歌声との絡みも素晴らしい当時からのお気に入りの曲です。
3曲目"Falling Again"(4:06) イントロのアコースティック・ギターでのコードがSTEPHEN・STILLの曲を想像してしまうのですが、AL・PERKINSのペダル・スティールやALBHY・GALUTENのシンセザイザーが登場する頃にはTHE BYRDSの曲の延長線にあるような質感を感じます。
4曲目"Take It On The Run"(3:23) 再びロック色を強めて来た曲です。縦横無尽に流れるDONNIE・DACUSのスライド・ギターのサウンドがロック"ン" ロールのリズムに乗せられて迫ってきます。
5曲目"Blue Morning"(3:50) 非常に美しいメロディとサウンドを聴かせる心に染みるバラードです。THE BYRDSやMANASSASでは他のメンバーの強烈な個性の影に隠れていたように思えるCHRISなのですが、やはりこの曲で彼の持ち味や作曲センスの良さを非常に感じさせます。
6曲目"Witching Hour"(4:24) MANASSAS時代に一緒の活動していたSTEPHEN・STILLSの書いた曲で当時からCHRISがとても気に入っていた為、このアルバムに収録されています。メロディやリズミカルなサウンド流れは、やはりSTEPHENらしい起伏に満ちた展開を聴かせます。
7曲目"Down In The Churchyard"(4:02) THE BYRDS、THE FLYING BURRITO BROTHERSで一緒に活躍していたGRAM・PARSONとCHRISの共作によるこの曲でオリジナル曲は、'70年の[Burrito Deluxe]に収録されています。ここでの収録は、トロピカル・ムード溢れるレゲエのリズムにアレンジ替えされ時にオリジナル曲通りのブルーグラスやウエスト・コースト・ロックと色合いを変えて流れて来ます。この曲でもやはり特筆すべきは、GEORGE・TERRYのギターによる輪唱が非常に印象に残ります。
8曲目"Love Is The Sweetest Amnesty"(3:42) アコースティック・ギターの美しい爪弾きとIVORY・JOE・HARRISことPAUL・HARRISのハモンドの心地好い音色が響く曲です。
尚、この曲は、'77年〜'79年までロス・アンゼルスで活躍していたロック・バンドWHA-KOOのDANNY・DOUMAが書いています。
9曲目"Midnight Again"(3:35) 一発でSTEVE・CROPPERと分かる粘っこいギターのトーンと重いベースのサウンドで展開されるメンフィス・サウンドの曲です。ライヴで聴くものも自宅にて一人聴くも良しと言えるご機嫌なサウンドです。
10曲目"(Take Me In Your) Lifeboat"(2:45) ここに来てこのアルバムの流れから一風変わったブルーグラスの曲です。元々ブルーグラスをマンドリンの演奏を小さい頃から家庭で楽しんでいたCHRISですから、元THE EAGLESのBERNIE・LEADON達を呼んで一緒に演奏を非常に楽しんでいるようなの収録です。
歌詞無し LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:36分46秒 (ライナーの裏に登場しているテレキャスター・ベースを提げた少し気恥かしげなCHRISの姿が、このアルバムの内容を象徴しているようですね)'12年11月3日更新


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写真  CHRISTOPHER JAK / The New Nostalgia
 ・2005 440 RECORDS, LLC.    03271-1

全13曲にボーナスビデオも付いた・・・

ニュージャージー出身で現在、コロラドで活躍しているCHRISTOPHER・JAKの2枚目のアルバムで '05年4月のリリースです。尚、このCDは、BONUS VIDEO満載のご機嫌なアルバムとなっています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CHRISTOPHER・JAK:ヴォーカル/ギター/ピアノの他、ROSS・MARTIN:ギター、STEWART・MYERS:ベース、TIM・BRADSHAW:キーボード/メロトロン/ヴィブラフォン/チャイム、BRIAN・JONES:ドラム、DANIEL・CLARK:キーボード、ANN・MARIE・SIMPSON:ヴァイオリン、ALISSA・MOQUIN:チェロ、ANJA・WOOD:チェロ、JOHN・WINN:ストリング・アレンジ、ANTOINE・SILVERMAN:ストリング・アレンジ、MIEKA・PAULEY:ヴォーカル、REAGAN・NUNNALLY:バック・ヴォーカルのN.Y.のミュージシャン達も参加しています。
、 プロデュースは、ヴァージニア州にスタジオを構えるCHRIS・KEUPとベースで参加しているSTEWART・MYERSです。

1曲目"Bound"(3:59) イントロから良いですね。響きを持ったドラムのビートとキーボードのふんわりとしたサウンドによるミドルテンポのエモ・ポップでアイルランドのRONAN・KEATINGのサウンドと彼の歌声に似たエモーショナルで若さ溢れるJAKの歌声です。
2曲目"Middle Of Nothing"(2:46) ピアノのサウンドからギターに移行するグルーヴ感溢れるカントリーポップな曲です。BRUCE・HORNSBYのサウンド・スタイルに似た曲です。
3曲目"Me And Myself"(3:40) ストリングスの哀愁感漂うサウンドでの心にしみるバラードです。ヴォーカルでデュエットをとるのはボストンで活躍するMIEKA・PAULEYです。彼女もアルバムを2枚とミニLPをリリースしています。
4曲目"The Last Time"(3:28) HPでBGMになっている曲で、ギターのサウンドが心地好くJAKのソウルフルな歌声とREAGAN・NUNNALLY(彼女の詳細は不明です)のバック・ヴォーカルのグルーヴ感が堪らない曲です。この曲が聴きたくてCDを購入しました。
5曲目"Dog Day"(2:54) 懐かしいモータウンのサウンドのようなブルージーなTIM・BRADSHAW(DAVID・GRAY)のハモンドB3の音色とリズムに乗せJAKがソウルに熱く歌う曲です。アルバムタイトルの[The New Nostalgia]を感じさせる曲です。さり気ないギターソロはデンバーで活躍する新進気鋭のROSS・MARTINで素晴らしい演奏を聴かせています。
6曲目"Something"(3:15)) イントロのサウンドでMATCHBOX TWENTYのROB・THOMASの事を思い出されました。少しハードなサウンドとエモーショナルな歌声とスライドギターのサウンドがアメリカの広大な大地を車でドライブする時に似合いそうな曲です。
7曲目"Unbound"(3:20) 一転してゆったりしたリズムの曲です。JAKのアコースティック・ギターのサウンドとキーボードの心地好いサウンドの落ち着いた曲です。
8曲目"Goodnight(I'm So Sorry)"(3:54) やはりJAKのROB・THOMASの歌声に少し似たエモーショナルな歌声の裏側に持つ孤高ゆえの哀愁を持った雰囲気を感じさせます。
9曲目"Yellow Rose"(3:17) JAKの弾き語りでカントリータッチの心地好いサウンドと後半からの軽くスイングするピアノの旋律で盛り上がりを持たせた曲でJAKのヴォーカリストとしての才能の豊かさ垣間見る曲です。
10曲目"Into The Love"(4:16) 牧歌的なギター・サウンドでの曲でROSSの"テレキャス"のサウンドを全面に出したカントリータッチの曲で心地好い乗りがいいです。
11曲目"Diamonds"(2:04) 再びJAKのアコースティック・ギターでの弾き語りで2分程度の短い曲です。恋人から「ダイアの指輪を買って」と催促された男の哀愁を短く纏めた歌詞が興味深いです。
12曲目"Seamless"(4:19) ピアノとチェロによる弦楽曲スタイルの曲で叙情的で静寂の中響く美しい曲です。この曲でもJAKのヴォーカリストとしての才能を認識させる曲です。
13曲目"Begin To Cry"(4:27) JAKのギブソンのアコースティック・ギターの枯れたサウンドのイントロから入る曲で次第にサウンドの厚さを増して行く曲です。バック・ヴォーカルのREAGAN・NUNNALLYの柔らかな歌声がいいですね。
全13曲歌詞付 8ページ物写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:45分46秒 (CDに付いているBONUS VIDEOはCHRISTOPHER・JAKのHPでも見ることができます)'09年11月28日再更新


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写真  CHUCK MAIDEN / Adobe
 ・2005 LORNE STREET 515    6 4144496662 2

良質のフォーク・ロックです・・・

カンサス生まれロス・アンゼルス育ちのCHUCK・MAIDENは、THE BEATLESやROGER・McGUINN(THE BYRDS)の音楽に影響されたらしく、彼のサウンド・スタイルもそう言ったところを感じる良質のフォーク・ロックのサウンドです。このアルバムは、インディペンデント・レーベルから販売されているCHUCKの2枚目のアルバムで '05年8月2日本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CHUCK・MAIDEN:ヴォーカル/ギター/ハーモニカ/ベース/プロデュースの他、TODD・CHAPMAN:ドラム/パーカッション/ベース/ギター/プロデュースの少人数での収録です。
尚、一時期喉を痛めて音楽活動を停止してたCHUCKは、絵画の制作もしそちらの販売もHPで行なっています。また、初期のTOAD THE WET SPROCKETSとのギグを一緒に行なっていた事もあったようです。

1曲目"Don't Give Up"(3:26) エレクトリック・ギターの爽やかな響きとTODD・CHAPMANのドラムのビート CHUCKの優しい響きによるミドル・テンポのギター・サウンド溢れるメランコリックな響きを持ったナンバーです。
2曲目"Lost In Her Garden"(4:09) アコースティック・ギターによるリズムの刻みとエレクトリック・ギターのサウンドが調和したシンプルな曲で、CHUCKのヴォーカルも心地好い響きです。
3曲目"Man Inside The Moon"(3:22) ブリット・ロックのような残響音を持ったエレクトリック・ギターのサウンドとロード・ムービーのサウンドトラックのような曲です。初期のVERTICAL HORIZONのサウンドと言った方が解かりやすいですか?
4曲目"Walk On"(4:10) ギターのハイコードで奏でられる美しいメロディとシーケンサを使った60年代エレクトリック・ギターのサウンドに似せたサイケ調サウンドとフレーズでの味付けです。
5曲目"Black River"(4:54) メロディアスな響きを持ったギターポップな曲です。エモーショナルで伸びやかなディストーションサウンドのギターソロは、TODD・CHAPMANが担っています。ドラム/ベース/ギター/キーボードと全面的にCHUCKをバックアップしています。
6曲目"Center"(3:58) CHUCKのフィンガー・ピッキングによる弾き語りのシンプルな曲です。TODDは、パーカッションにてリズムを担っています。
7曲目"Rain Falling Down"(3:43) ウエスト・コーストのギター・サウンドと哀愁感漂うCHUCKの歌声に彼のハーモニカの音色による曲です。懐かしさを非常に感じるカリフォルニアのアーティストらしいサウンドです。
8曲目"Witen The Water"(4:02) カントリー・ソングの響きを持った曲でCHUCKの歌声が変な話モンゴルで歌われるホーミーに似た口内で反響する興味深い曲です。
9曲目"I Found You"(3:17) アコースティック・ギターの哀愁感漂うギター・バラードです。間奏のTODDのギター・ソロが悲しみを誘います。尚、マルチプレーヤーのTODD・CHAPMANの詳細は、現在不明です。
10曲目"All Around You"(4:18) この曲もギター・サウンドの溢れた曲です。後半から登場するTODDのストレート・トーンのギター・ソロが最高です。
尚、CHUCKについてHP以外ではThe Byrds Collectiveのメンバーとして一時紹介されていました。
歌詞無し ライナー無し デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:39分54秒 (現在のアメリカには、非常に多くのインディペンデント・シーンで活躍しているアーティストが多く、個性的でバラエティーに富んだ音楽を提供しています)'09年11月28日再更新


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写真  CHUCK PERRIN / :44 Minutes Of Love
 ・2005 CHUCK PERRIN    6 00092-4400-2 1

日本的なジャケットのイメージ・・・

このアルバムはサンディエゴで活躍しているS.S.W.CHUCK・PERRINのソロ名義3枚目(初期の妹MARRY・PERRINとのアルバムは含まず)のアルバムです。本国でのリリースは '05年10月にリリースされています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CHUCK・PERRIN:ヴォーカル/ギター、DAVE・CURTIS:ベース、CLIFF・ALMOND:ドラム/ベース、MICHAEL・MANRING:ベース、HOLLIS・GENTRY III:サックス、KAMAU・KENYATTA:キーボード/シンセサイザー/サックス/フルート、GREG・LEISZ:ペダル・スティール、BOB・MAGNUSSON:ベース、BRIAN・PRICE:ギター、ROB・WHITLOCK:キーボード/シンセサイザーのジャズ系のミュージシャン達も参加しています。
尚、日本的なジャケットのイメージは、CHUCKが過去に妹MARRYとの音楽活動の為に半年ほど日本に滞在していた経験からでしょうか。

1曲目"I Gotta Have You"(5:25) イントロのギターのサウンドから参ってしまった曲です。ヴォリューム・コントロールで聴かせるエレクトリック・ギターの切ない響きに続いて登場する少し枯れた歌声と優しさも感じさせるCHUCKの歌声が漂うナンバーです。バックの素晴らしいフレットレス・ベースの調べはMICHAEL・MANRING(MICHAEL・HEDGES)です。
2曲目"Turn Your Lights Down Low"(6:27) CHUCKのアコースティック・ギターの調べが優しく流れるBOB MARLEY & THE WAILERS '77年のヒット曲です。後にLAUREN・HILLや多くのミュージシャンにカバーされている名曲です。CHUCKのアレンジはよりソフトにフォーキーなサウンドになっています。
3曲目"Let's Stay Together"(5:32) ソウル・シンガーAL・GREEN '72年のヒット曲のカバーです。このアルバムでの収録はALの脂の乗った歌いぶりより曲の持つエッセンスを抽出し都会的に洗練されたサウンドになっています。ROB・WHITLOCK(MICHAEL・BRECKER)のシンセサイザー・ソロが効いています。
4曲目"Alicante"(0:33) アコーディオンの音色を流しながらフランスの詩人JACQUES・PRÉVERTの詩を朗読した30秒程度の曲です。次の"渋め" の曲のオープニング・アクト的に収録されているような感じです。
5曲目"Hearts On Fire"(5:10) ハモンドのサウンドにジャジーなオルガンのソロの雰囲気から非常にSTEELY DANチューンのテイストを感じさせる曲の登場です。この曲の渋い感じは、ジンとフレンチ・ベルモットをステアしたドライ・マテーニのようなサウンドと言えば分かり難いでしょうか。
6曲目"Balance"(0:55) ペダル・スティールの美しい響きとCHUCKのスポーケンによるコメントが流れるインターリュード的に配された1分足らずの曲です。
7曲目"A Letter Home"(8:03) 大人のリスナーの為に用意されたような美しいメロディとサウンドによるボサ・ノヴァ調の曲で、8分を超える長さで収録されています。この曲のサウンドとCHUCKの歌声はカナダのシンガーMARC・JORDANの持ち味に近いものを感じさせます。後半からチェロも登場してサウンドトラック的な旅情感を醸し出しています。
8曲目"Time Fades Away"(5:01) 海の潮騒か高原での鳥の鳴き声をS.E.に使ったトラディシュナル音楽的なフォーク・スタイルの曲です。アコースティック・ギターの調べにARTHUR・FISHERの爽やかなフルートの調べが心地好く流れて行きます。
9曲目"Minor Blue Surcease"(6:47) 非常に溜めを取って歌うCHUCKの歌声が印象的なアコースティック調のスローな曲です。特殊なギター・コードを使って演奏するCHUCKのギターとペダル・スティールの心地好いサウンドがゆったりと流れて行きます。
歌詞無し ライナー無し 2折紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:43分57秒 (自身のアルバムをインディペンデントにリリースしながら、ジャズの演奏をメインとしたライヴ・ハウスの経営とライヴのイベント企画も催しています)'09年11月28日再更新


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写真  CHUCK PROPHET / Age Of Miracles
 ・2004 New West Records    NW6062

日本ではあまり知られていませんが・・・

このアルバムは、南カリフォルニア出身で、サン・フランシスコで活躍しているCHUCK・PROPHETの '04年9月7日に本国でリリースされた7枚目('97年のライヴ盤[Homemade Boot]と '01年のライヴ盤[Turn The Pigeons Loose]は含まない) のアルバムです。
80年代にGREEN ON REDと言うバンドでギタリストとしてデビューしたCHUCK、現在もGREEN ON REDに在籍しながらソロ活動もしているようです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CHUCK・PROPHET:ヴォーカル/ギター/ラップ・スティール/ベース/キーボード/ハーモニカ/グロッケンシュピール/シンバル/メガフォン/ラジオ・サンプリング/プロデュースの他、WINSTON・WATSON:ドラム/トライアングル、DAVEY・FARAGHER:ベース、RICK・HOLMSTROM:ギター、MICHAEL・URBANO:ドラム、JASON・BORGER(HIGHWATER RISING):シンセサイザー/グロッケンシュピール/キーボード/ストリング・アレンジ、ATOM・ELLIS:ベース、STEPHANIE・FINCH:キーボード/バック・ヴォーカル、 MARK・PISTEL:プログラミング/ シンセサイザー、JAMES・HAGGERTY:ベース、JERRY・FLOWERS:ベース、MAX・BUTLER:ペダル・スティール/ギター、ERIC・DREW・FELDMAN:ピアノ/シンセサイザー/プロデュース、STEVE・MUGALIAN:ドラム、DANNY・McGOUGH:オルガン、JIM・BOGIOS:パーカッション/ドラム、JACOB・VALENZUELA:ホーン、RALPH・CARNEY:ホーン、 ELLEN・GRONNINGEN:キーボード、THE DUBOCE TRIANGLE SYMPHONETTE:ストリングス、THE TL CHOIR:バック・ヴォーカルの収録地によるミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Automatic Blues"(3:27) ルーツ・ロックと呼べば良いのでしょうか。一定のリズムを刻みながら繰り返えされる重めの流れ、古い"テレキャス(スクワイアネック)" を下げてマイクに向かいながら歌うCHUCKの姿が想像出来そうです。CHUCKの歌声を一言で表現するならば「アメリカ生まれのDAVID・BOWIE」って感じかな。
2曲目"Age Of Miracles"(4:09) 一転してのんびり気分で聴いて居られる長閑なメロディとリズムの曲です。少し鼻にかかったCHUCKの歌声とペダル・スティールのサウンドが心に残る曲です。
3曲目"You Did(Bomp Shooby Dooby Bomp)"(4:29) 私をCHUCKの音楽に惹きつけた曲です。トーキング・モジュレーターを通したCHUCKのスポーケンな歌声と"ピコ・ピコ" 音のサンプルが"渋い" のです。CHUCKの奥さんであるSTEPHANIE・FINCHのささやかなバック・ヴォーカルも心憎いのです。尚、CHUCKはこの曲をライヴで演奏する時は演奏時間やギター・ソロも違えて演奏している模様。
4曲目"Smallest Man In The World"(4:03) 少しカントリー・ロック調へと曲調を変えて来た曲です。鼻にかかったしわがれ声で曲を"渋く" 決めるビター・サウンドとなっています。
5曲目"Just To See You Smile"(4:23) エレクトロニカ・ポップ調のサウンドとメロディによるお気楽な感じの曲です。少し前のロンドン・ポップスの感じを伝えるラヴ・ソングです。
6曲目"West Memphis Moon"(4:14) この曲もルーツ・ロック的な重めビートを聴かせる曲です。曲名通りのメンフィス・ソウル調のホーンのサウンドと交互にソリッドなギター・サウンド聴かせるCHUCKです。
7曲目"You've Got Me Where You Want Me"(3:27) 一転してアコースティック調のスローなカントリー・ロックな曲の登場です。CHUCKの枯れた歌声に続いて、輪唱の形で聴かせるSTEPHANIEの清楚な歌声が良いですね。
8曲目"Pin A Rose On Me"(4:53) どこかで聴き覚えのメロディ・ラインを持っているような曲です。途中からプログラムで進行するループのサウンドとセルフで高音パートを歌うCHUCKの"ハモリ" からもストイックさを感じさせるのです。
9曲目"Heavy Duty"(4:14) ハードなサウンドを聴かせるCHUCKのギターのサウンドがロック・ロックとした雰囲気を感じさせる曲です。ピアノ、ベース、ギターにタンバリンと忙しく収録を重ねているCHUCKです。
10曲目"Monkey In The Middle"(5:14) 古いラジオトークをサンプルに使ったイントロを持つ曲です。ハモンドのサウンドにトーキング・モジュレーターを通した冷めた歌声を聴かせるCHUCKです。歌声の合間にギター・ソロを"決めに決める" CHUCKとRICK・HOLMSTROMが非常にカッコ良く思えるハード・ボイルド的な感じでしょうか。
11曲目"Solid Gold"(5:05) アコースティック・ギターとラップ・スティールを弾くCHUCKのブルースによるスローな曲です。気だるさを少し感じさせるリズムの流れを演出したアレンジにシンプルな演奏に徹した感のある曲名通りソリッドな質感です。
全11曲歌詞付 12ページ物写真ブックレット デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:47分43秒 (日本ではあまり知られていないCHUCKですが、本国ではライヴを含めてラジオ、T.V.出演と忙しく活動しています)'09年11月30日再更新


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写真  CJ / This Is CJ
 ・2005 This is CJ    5125112LB29040

バラエティーに富んだ1枚です・・・

ニュージャージーでインディペンデントに活躍するCJことCJ・THOURETの多分、デビュー・アルバムで '05年9月1日のリリースです。CJの音楽仲間達との協力で作り出したサウンドのバラエティーに富んだ1枚です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CJ・THOURET:ヴォーカル/ギター/パーカッション/プロデュースの他、JEFF・DEPRIMO:ギター、COLIN・McCAFFREY:ギター、JEROME・MONACHINO:ギター、BRIAN・WOJCIECHOWSKI:ギター、RUDY・DAUTH:ベース、JOHN・RIVERS:ベース、PETER・ENGISCH:キーボード/プロデュース、MARCUS・COPENING:ドラム/パーカッション、JUSTIN・THOURET:ドラム、CHRISTINE・DEMICHELE:バック・ヴォーカルが参加しています。

1曲目"Just Two"(3:24) イントロから物凄いアコースティック・ギターのサウンドに圧巻です。CJのジェントルな歌声とは裏腹にバックで流れるギターの隙間の無い流れにただ唖然です。
2曲目"Are You Ready For Me"(3:37) この曲もイントロから気に入りました。70年代のポップなフォーク調のギターの調べですが、何故かリズムの刻み方に非常に曲の"カッコ"良さを感じます。
3曲目"Your Life"(5:25) すこしサウンドにクールでダークさを増した曲となって来ました。バーモントで活躍するギタリストCOLIN・McCAFFREYの非常に素晴らしいギターのサウンドが更にこの曲を素晴らしくしています。
4曲目"The First Time"(4:33) ピアノの美しい旋律によるアダルト・ロックと言えるミドルテンポのナンバーで哀愁のあるCJの歌声が懐かしいシティー・ミュージックを想います。
5曲目"Too Late"(3:19) 今度は、ギターのサウンドを増した曲です。セルフハーモニーで美しく"ハモリ"を聴かせ、パワーさを持った品の良いポップって感じです。
6曲目"Maria"(4:45) アカペラの美しいハーモニーから入る曲でアコースティック・ギター、ピアノとドラムの響きを使ったシンプルな「Maria」に捧げる曲です。
7曲目"Together"(3:28) この曲も非常に日本人好みのアダルトさのあるメロウなロックの曲です。昔よく聴いた懐かしいFAR CRYLe BLANC AND CARRのサウンドに似ているような気がします。
8曲目"Sweet Dreams"(4:27) ピアノ・バーでの演奏が似合うスローなジャジーな曲です。ハーモニクスで演奏されるギターの調べと落ち着いたピアノのサウンドに女性バック・ヴォーカルのCHRISTINE・DEMICHELE(彼女の事は不明)の歌声が非常に心地好いです。
9曲目"Thin Line"(3:05) フリージャズスタイルに近い演奏に重ねられたCJのスポーケンから繰り出される歌詞の数々に圧倒される曲です。様々な曲調の曲が収録されたアルバムを実感します。
10曲目"Sirens"(3:06) 曲調はがらっと変ってロックのリズムに少し中東風の響きを持った曲の登場です。アコースティック・ギターのサウンドに乗せたCJの息をも吐かせぬヴォーカルの嵐です。
11曲目"Gone In No Time"(3:04) イントロから痺れましたねこの曲にはJEFF・DEPRIMO(彼の事は不明)アコースティック・ギターのサウンドが非常に美しくまたギターの持ち味を上手く使った曲です。1曲目と10曲目とこの曲はアコースティック・ギター好きには堪らない曲ではないでしょうか。
12曲目"Everyone"(3:15) サビのリフレインがポップなビートの懐かしいサウンドの曲です。ウエスト・コーストのサウンドのサーフロックに近い印象です。
13曲目"Your Should Know"(4:03) CJのアコースティック・ギター1本での弾き語りです。ピックを使わず親指の腹で弾かれる柔らかなギターの調べと優しく語るような歌声からラストのエモーシナルな歌声まで披露しています。
歌詞無し 写真ライナー CD-R (輸入盤) 収録時間:49分38秒 (CJ・THOURETのMySpace(残念ながらMySpaceは閉鎖されました)でもビデオ/その他の曲が紹介されています)'09年11月30日再更新


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写真  CLARE AND THE REASONS / The Movie
 ・2008 Spice of Life Inc.    PBCM-61031

CLAREの甘く美しい歌声と弦の響き・・・

このアルバムは、ニューヨークで活躍しているCLARE AND THE REASONSのデビュー・アルバム(CLARE・MULDAUR名義の2枚は含まず)で、'08年9月3日、国内(本国では '07年9月)でのリリースです。
このアルバムでのメンバーは、CLARE・MULDAUR・MANCHON:ヴォーカル/ギター/ピアノ、OLIVIER・MANCHON:ヴァイオリン/ピアノ/ギター/フット・ベース/バック・ヴォーカル、ALAN・HAMPTON:ベース/バック・ヴォーカル、BETH・MEYERS:ヴィオラ/バック・ヴォーカル、CHRISTOPHER・ HOFFMAN:チェロ/バック・ヴォーカル、BOB・HART:ギター/バック・ヴォーカル、GREG・RITCHIE:ドラムの7人組(ライナーの写真は6人組)です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、JASON・TREULING:ティンパニー/ヴィブラフォン、JENNI・MULDAUR:バック・ヴォーカル、SUFJAN・STEVENS:バック・ヴォーカル、JOSH・MEYERS:ギター/バック・ヴォーカル、RICH・STEIN:パーカッション、C.J.CAMERIERI:フリューゲルホーン、MARIA・JEFFERS:チェロ、HIROKO・TAGUCHI:ヴィオラ、ROB・MOOSE:ヴァイオリン、NAHO・TSUTSUI:ヴァイオリン、MAXIM・MOSTONS:ヴァイオリン、MARIA・HANSEN:ヴィオラ、CHRISTOPHER・JENKINS:ヴィオラ、JULIA・KENT:チェロ、BEN・KALB:チェロにGREGOIRE・MARET:ハーモニカやVAN・DYKE・PARKS:ピアノの超有名どころも参加しています。

1曲目"Plute"(3:30) チェロとヴァイオリンの弦を爪弾くイントロに促されて登場するCLAREの柔らかい歌声が魅力的な曲です。曲の途中では、ブリティシュ・テイストのポップ・サウンド的な"サビ" もアレンジされています。
2曲目"Nothing/Nowhere"(5:00) メランコリックな調べのギターとキーボードのサウンドが流れるこのアルバムのコンセプトであるサウンドトラック的な曲です。組曲で演奏されるポップなパートも交えての収録曲になっています。
3曲目"Under The Water"(3:40) この曲も映画のワンシーンを観ているような錯覚を起こしそうなサウンドの曲ですね。イノセントに加えてピュアなCLAREの歌声とストリングスの調べがゆったりと流れます。
4曲目"Alphabet City"(5:22) JENNI・MULDAUR(MARIA・MULDAURの娘さん)がヴォーカルで参加している曲です。ゆったりと奏でられるギターの心地好い調べと甘い歌声のCLAREとMARIAの美しいハーモニーが広がります。
5曲目"Cook For You"(4:08) クラシカル音楽のような弦楽器によるワルツのリズムとバレーの音楽のような調べによる流れから古いアコースティック・ギターを弾きながら歌うCLAREの優しい歌声に展開されて行きます。
6曲目"Rodi"(4:34) このアルバムの収録曲の中では、1番ポップなサウンドを聴かせる曲ですね。CLAREの甘く美しいスキャットでの歌声とGREGOIRE・MARETの少し寂しげなハーモニカの音色との組み合わせが素晴らしいのです。
7曲目"Sugar In My Hair"(3:27) この曲は、非常にCLAREの歌声とバック・ヴォーカルとのコーラスが美しく絡みながら響く曲ですね。時間がゆったり流れる黄昏どきが似合いそうなサウンドとリズムを感じます。
8曲目"Everybody Wants To Rule The World(Bonus Track)" ご存じTEARS FOR FEARS '85年の大ヒット曲のカバーです。ここでの収録は、クラシカルな弦楽三重奏の演奏によるエレガントなアレンジにCLAREの慎ましやかな語尾で響くヴィブラートが心地好く流れて来ます。アルバムの認知度や売上げを伸ばす為のカバー曲の収録が多い中、この曲は、CLARE AND THE REASONSの持ち味とCLAREの特徴的な歌声を際立させたエレガントなアレンジに本当に脱帽です。尚、サンプル音源は、BBCでのライヴですが、スタジオ収録と余り差がないのでリンクしてみました。余談ですが、T.F.F.のCURT自身もこのビデオが大変お気に入りとのこと。
9曲目"Go Back"(4:26) サウンドを少しカントリー調に移してきた曲の登場です。新進気鋭のN.Y.のトランペッターC.J.CAMERIERI(DIVE INDEX)の優しいフリューゲルホーンの調べとストリングスの音色が絡んで行きます。
10曲目"Love Can Be A Crime"(3:04) ゴスペル調のコーラスとジャジーなピアノの演奏によるラウンジ・ミュージック調の曲です。CLAREの住むN.Y.の街中の情景が非常に似合いそうなメロディの美しさとサウンドを感じます。洒落たピアノの演奏は、VAN・DYKE・PARKSです。
11曲目"Science Fiction Man"(5:08) この曲も映画音楽を意識したコンセプトが非常に感じさせる曲です。ノスタルジックなチープさを表現したS.F.映画に使われたような電子ピアノのサウンドと絶妙なコード進行に聴かせどころ盛り沢山な内容です。
12曲目"Pluton"(3:43) 1曲目の"Plute" のフランス語歌詞によるバージョンです。ナイロン弦ギターのゆったりとした爪弾きとハープ風の調べがアレンジされたヨーロッパ仕様の感じでしょうか...。
全12歌詞/訳詞付 写真ライナー (国内盤) 収録時間:50分33秒 (日本でもこのアルバムをリリースした後、CLARE AND THE REASONSは、'09年2月に初来日しています。尚、CLAREの紹介の項に多く書かれている父のことは、このアルバムのレビューに関係ないので敢えて割愛します)'09年12月1日再更新


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写真  CLARK / Surrendered + Untamed
 ・2006 Maddymusic/Switchvert    8 37101 37548 1

CLARKの"渋め" の歌声と・・・

このアルバムは、ノースカロライナでインディペンデントに活躍しているS.S.W.CLARKことJASON・CLARKの '07年6月に本国でリリースされたソロ名義としては、デビュー・アルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、JASON・CLARK:ヴォーカル/ギター/キーボード/その他、JEREMY・COLE:ベース、ERIC・PERRY:ドラム、CHARLIE・TOWNSEND:ギターにプロデューサーは、ゴスペルのアルバムなどをプロデュースしているRANDY・EVERETTとCLARK自身です。
尚、アルバムの収録は、カナダのモントリオールに出向いて行われています。また、カリフォルニアで活躍している同名フォーク・バンドCLARKとは別バンドです。

1曲目"My Beautiful Song"(5:28) 荘厳なイントロのサウンドから歯切れの良いギターの音色が流れる曲です。少し枯れ気味の"渋い" 歌声を聴かせるCLARKの歌声とストレートなアコースティック・ギターのサウンドが響いて来ます。
2曲目"Up+Away"(4:01) 転がるようなドラムのリズムとハイ・コードによるギターの調べが美しい曲です。エモーショナルなCLARKの歌声とメロディアスなサウンドが心地好く流れています。
3曲目"Dreams,Visions+Revelation"(5:16) 心地好く広がるアコースティック・サウンドとゆったり流れるリズムによる曲です。溜めを取りながら歌うCLARKの歌声に絡めたCHARLIE・TOWNSENDのクリアなギター・トーンもゆったりとした流れです。
4曲目"Prelude"(2:49) ギター1本で奏でられるS.S.W.らしいシンプルなサウンドと歌声を聴かせる曲です。後半からはバックに厳かなキーボードが流れCLARKの歌声もソウルフルな流れとなります。
5曲目"When The Stars Fall Like Rain"(4:23) アンビエント系のサウンドによる心地好い響きのキーボードの調べに乗せて歌う"渋め" の歌声を聴かせるCLARKです。サウンドは次第に激しくエモーショナルな方向へと進んで行きます。
6曲目"Come Let's Go"(4:30) 美しいギターとキーボードの響きが流れるイントロに続いて登場するロード・ムービー的なサウンドの曲です。ゴスペル的なヴォーカル・ワークが底辺になっているようです。
7曲目"On The Other Side Of Love"(4:20) 少しサウンドをポップ・ミュージックの方向に移して来た感のある聴き易いサウンドの曲です。アメリカンS.S.W.らしい大らかさでさっぱりしたメロディに南部的なギター・ソロを聴かせています。
8曲目"Just One Kiss"(5:13) 少しトロピカルなサウンドを感じさせるサウンドの曲です。変則的なリズムを叩くERIC・PERRYのドラムとCLARKのソウルフルなヴォーカルが印象的です。
9曲目"Only Dead Men Can Go"(6:09) ギターのサウンドを一杯に鳴らしたブリット・ロックの感じに近い6分を超える曲です。サビの部分をイントロに持って来たアレンジに続いてゆったり歌うCLARKの優しい歌声が響きます。
10曲目"Where Once I Feared To Walk"(4:12) 慎ましやかに奏でられるアコースティック・ギターの調べにベールを掛けたようなキーボード/ハモンドのサウンドが響く美しい曲です。ため息を交えるCLARKの歌声がスキャットで美しく歌い上げる感じは、STINGの歌声にも通じるものを感じさせます。
歌詞無し ライナー無し デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:46分25秒 (ジャンル的には、C.C.M.のシンガーの範囲に別けられているこのCLARKですが、このアルバムの一部の曲を除いて歌詞的には、そのような感じはあまり無いようですね)'09年12月2日再更新


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写真  CLIF MAGNESS / Solo
 ・1995 TOSHIBA-EMI LIMITED    EMPIRE TOCP-85380

スウェーデンからオファーされたCLIF唯一のアルバム・・・

現在、プロデューサー/ソング・ライターとして活躍してグラミー賞を受賞しているCLIF・MAGNESSの '95年4月26日、国内でリリースされた唯一のアルバムです。
'91年のJAY・GRAYDONのアルバム[Planet 3]にGLEN・BALLARDと共に参加したCLIFは、スウェーデン盤[Planet 3]でのパフォーマンスを北欧のアダルト/メロディアス・ロック・ファンを魅了した。その後、スウェーデンから届いた一通のファックスによるオファーからこのCLIFのソロ・アルバムが生まれました。
尚、このアルバムは、先に紹介したスウェーデンのEmpire Recordsから '94年にリリースされたアルバムのジャケット替え(ブックレットの上の写真を挿入したもの)にて翌年リリースされた国内盤を元に書いています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CLIF・MAGNESS:ヴォーカル/ギター/キーボード/ドラム・プログラミング/プロデュースの他、JAY・GRAYDON:ギター、GLEN・BALLARD:キーボード、MARTIN・PAGE:バック・ヴォーカル、AINA・OLSEN:バック・ヴォーカル、MARK・MUELLER:バック・ヴォーカルのPLANET 3の関係者も参加しています。

1曲目"Footprints In The Rain"(4:46) 躍動感を高めるキーボードとピアノのサウンドによるメロディアス・ロックの曲です。北欧でも非常に人気の高いAIR PLAYやTOTOのサウンドに通じる王道的なロックと言えます。尚、この曲は、CLIFとあのSTEVE・KIPNERとの共作となっています。
2曲目"It's Only Love"(3:42) ノルウェーの女性ヴォーカリストAINA・OLSENが妖艶な歌声をイントロから聴かせる曲ですね。エモーショナルなビートとハードなサウンドにCLIFのギターが繰り返し迫って来ます。
3曲目"Hold Me Lee Anne"(4:54) やはり3曲目はすこしサウンドを柔らかくして来たピアノ・バラードです。CLIFのダイナミックで伸びのある高いキーの歌声も心地好く響くCLIFの作詞/作曲の曲です。
4曲目"One Way Out"(4:21) エレクトロニカのサウンドに重厚なギターのサウンドによるエレクトロニカ・ロックの曲です。少しキーを下げたCLIFの力強いヴォーカルの狭間から登場するCLIF自身のギター・ワークも凄いのです。この曲はイギリス出身のベーシスト/作曲家のMARTIN・PAGEとCLIFとの共作です。尚、嬉しいことにMARTINもバック・ヴォーカルとしてこの曲に参加しています。
5曲目"Khalela"(4:29) JAY・GRAYDON、GLEN・BALLARDとCLIFとの共作による曲で、先に紹介した[Planet 3]での未収録のミドル・テンポのナンバーです。ギターはJAYの当時のテイクのまま収録されています。
6曲目"Jenny's Still In Love"(4:27) 再びJAY、GLENとCLIFとの共作の曲の登場です。このアルバムには合計4曲が[Planet 3]での未収録が収められています。'80年のRAY・KENNEDYのアルバムでのサウンドを彷彿とさせるようなエモーショナルなキーボードのサウンドと美しく伸びるクリア・トーンを聴かせるCLIFのヴォーカルによる曲です。
7曲目"Only You"(4:05) 一転して美しいアコースティック・ギターのサウンドから入る曲です。次第にダイナミックに展開するメロディアスなSTEVE・KIPNERとの共作でSTEVEらしいセンチメンタルな一面も持ち合わせています。
8曲目"If We Can't Do It"(3:34) ハードでラウドなサウンド曲の登場です。ぱっと聴きではBON JOVIの大ヒット曲のようなサウンドに聴こえるのですが...。
9曲目"Flower Girl"(3:49) このアルバムでは少し異色のレゲエのリズムを基調としたリズミカルなナンバーです。エキゾチックなサウンドの中にもエッジの効いたギターのサウンドを挟んだアレンジで曲を引き締めた感じでしょうか。
10曲目"What's A Heart To Do"(4:07) CLIFと一緒に曲を書いているMARK・MUELLERとの共作です。ピアノとキーボードのサウンドによる美しいメロディのバラードです。熱い歌声を聴かせるCLIFのバックに響くKORG?の美しいこと。尚、このアルバムでは3曲MARKとの共作が収められています。
11曲目"Solo"(4:00) 再びJAY、GLENとCLIFとの共作による曲の登場です。6曲目の延長線にあるハード・メロディアス・ロックなサウンドとビートによる曲で、間奏ではJAYの重厚なギター・ソロが収録されています。
12曲目"Dreams Fade Away"(5:00) 爽やかなメロディによるミドル・テンポのメロディアス・ロックです。例えるならPETER・CETERAの甘さを控えたCHICAGOのサウンドでしょうか。
13曲目"Ready Or Not"(4:02) アルバムの最後はGLENとCLIFとJAYとの共作の曲です。爽やかなコーラスとコンパクトなリズムの刻みによる曲で、JEFFERSON STARSHIPにも通じるサウンドを感じます。
全13曲歌詞/訳詞付 2重カバー(ジャケ写真は国内盤用カバーを掲載) 20ページ物写真ブックレット (国内盤) 収録時間:55分20秒 (このアルバム以降、再び他のアーティストへの作曲に戻ってしまったCLIFですが、その功績はアメリカの音楽業界に非常に大きなものとなっています)'09年12月1日再更新


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写真  COCK ROBIN / Cock Robin
 ・1985 CBS Inc.    BFC 39582
 ・1985 CBS Inc.    CDCBS 26448
 ・1985 CBS Inc.    CBS/SONY 32DP 269

COCK ROBINの記念すべきファースト・アルバム・・・

ナッシュヴィルで他のバンドの曲作りやバック・ヴォーカルとして活動していたPETER・KINGSBERY:ヴォーカル/キーボード/ベース/プログラミングは、周りのカントリー・ミュージックに飽き飽きしてロス・アンゼルスに移って来ました。そこで出会ったANNA・LACAZIO:ヴォーカル/キーボード/カバー・コーディネイトにオーディションにて採用された2人、LOUIS・MOLINO V:ドラム/パーカッション/バック・ヴォーカルとイギリス出身のギタリストCLIVE・WRIGHT:ギター/シンセサイザーの4人組のバンドとして他のミュージシャンのバック・バンドやオープニング・アクトとして '82年頃から音楽活動を行っていました。
このアルバムは、彼らが大手CBSと契約してデビューしたCOCK ROBINのファースト・アルバムで、オリジナル盤のリリースは、 '85年になっています。国内盤CDのリリースは、'85年12月21日です。
尚、プロデュースは、イギリスのギタリストSTEVE・HILLAGE(URIEL,KHAN,GONG)が担当し、バック・ミュージシャンには、PAULINHO・DE・COSTA:パーカッション、PAT・MASTALATO(MASTELOTTO)(Ex.MR.MISTER):パーカッション、ARNO・LUCAS:パーカッション、PAUL・FOX:シンセサイザー・プログラミング、STEVE・HILLAGE:ギターが参加しています。

1曲目"Thought You Were On My Side"(4:16) シンセのイントロとPETERのベースの音が効いた、いかすポップチューンで、PETERのヴォーカルに続いて登場するANNAのエモーショナルな歌声と美しく響くCLIVE・WRIGHTのエレクトリック・ギターのサウンドでの素晴らしい曲です。
2曲目"When Your Heart Is Weak"(4:37) ミドル・テンポのバラードで、当時スマッシュ・ヒットしました。PETERのヴォーカル曲ですが、ANNAの登場するビデオ・クリップとアルバム・ジャケットが撮影されたJoshua Tree National Parkの風景がいいですね。悩み通す恋人(友人)へ手を差し伸べる歌詞は、いつ聴いても素晴らしく思えます。この曲の収録には、STEVE・HILLAGE自身がリズム・ギターで参加しています。
3曲目"Just When You're Having Fun"(3:40) ダンサブルなリズムとANNAの元気一杯のヴォーカルが楽しめる曲です。タイトなドラムのビートにCLIVEのエフェクト気味のギターも効いています。
4曲目"The Promise You Made"(3:52) PETERとANNAの素晴らしいヴォーカルが聴き応えあり、ヨーロッパでヒットしました。1分30秒位からのANNAのヴォーカル・パートの盛り上がり方が最高なんです。
5曲目"Because It Keeps On Working"(4:34) オープニングは、ロック・オペラ感のある壮大なサウンドからエレクトロニカ・ポップに変幻して行く曲です。ところどころで登場するCLIVE・WRIGHTのギター・ソロが熱い!
6曲目"Born With Teeth"(4:12) スピード感および躍動感のある曲でANNAがヴォーカルをとります。面白い事にCLIVE・WRIGHTのサウンドに70〜80年代のイギリスのニューウェーヴ・バンドの尖ったところに似ている感がありますね。
7曲目"Once We Might Have Known"(5:07) このアルバムの人気曲が1曲目から3曲目辺りに集中しているようなコメントを良く目にするのですが、この曲は、どうですか? PETERのベースのリフが凄過ぎませんか? LOUIS・MOLINO Vのタイトなドラムのビードが効いた流れにPETERのヴォーカルが生き生きしていますね。
8曲目"More Than Willing"(4:28) タイトなリズムに2人のハーモニーが力強い曲です。デビュー前のダンス・エレクトロニカ・ポップ感のあるちょっと尖った感が好いですね。
9曲目"Little Innocence"(5:29) このアルバム最大のクライマックスです。重く響くベースのイントロから渋く感じます。PETERの熱くエモーショナルな歌声とANNAの伸びやかな歌声が印象的で、CLIVEのギターも非常に効果的な響きが素晴らしく感じます。
・全9曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:39分13秒
・全9曲歌詞付 CD盤 12ページ物写真ブックレット オランダ製 CD盤はSony日本製 (輸入盤) 収録時間:
40分54秒
・全9曲歌詞/訳詞付 CD盤 28ページ物写真ブックレット (国内盤) 収録時間:40分54秒 (リリ−スより30年以上経っても、音楽を通じて人へエモーションに訴えかけるCOCK ROBINの曲達は、普遍で素晴らしいです)'09年12月2日再更新
1985年度ベスト5


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写真  COCK ROBIN / After Here Through Midland
 ・1987 CBS Inc.    CBS 450890 1
 ・1987 CBS/Sony Inc.    CBS/SONY 32DP 770

発売より何年経とうが関係なし・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルスで活躍していたロック・バンドCOCK ROBINの '87年(国内盤CDは'87年7月22日)にリリースされた2枚目のアルバムです。
前作でのメンバーLOUIS・MOLINO VCLIVE・WRIGHTの二人が抜けPETER・KINGSBERYANNA・LACAZIOの二人での収録ですが、COCK ROBINの魅力たっぷりで前作より音楽的に成長した感があります。抜けたメンバーの穴を埋める為、ギターに若きTIM・PIERCE、ドラム/パーカッションにDENNY・FONGHEISERがバックを務めています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、先の4人の他、DENNIS・HERRING:ギター、BRIAN・KILGORE:コンガ、MARK・BINDER:シンセサイザー/プログラミング、RICHARD・GIBBS:シンセサイザー/プログラミング、TOD・YVEGA:シンセサイザー/プログラミングのベテラン達です。
尚、プロデューサーは、PAT・BENATAR、R.E.M.などのアルバムを手掛けたDON・GEHMANが担当しています。

1曲目"Just Around The Corner"(4:16) イントロのキーボードの調べから参ってしまった曲の登場です。再結成されてからもライヴでは、必ずと言って良いほど演奏されるPETERの情緒たっぷりのヴォーカル曲で「この角を曲がればハーフマイルで天国さ」(国内盤の訳詞は少し訳が脚色し過ぎですが...)と言う彼のフレーズが耳に残ります。めずらしくギターのTIM・PIERCEが登場しているビデオもどうぞ!
2曲目"Biggest Fool Of All"(4:24) キーボードの爽やかなイントロに始まり叩きつけるドラムのリズムに乗せ歌う PETERの熱いヴォーカルが印象的な曲です。また、そのPETERの歌声にしっかりと絡みつくANNAのクリアな歌声も素晴らしく感じます。当時のプロモーション・ビデオには、スタジオ・ワークでの仕事が殆どだったTIM・PIERCEがめずらしく演奏している姿で登場しています。
3曲目"El Norte"(4:48) ANNAのリード・ヴォーカルで彼女可愛くてパワフルな歌声を楽しめる良い曲です。この曲でも新加入DENNYの叩き付けるようなドラムのビートがくっきりと曲の輪郭を縁取りますね。
4曲目"I'll Send Them Your Way"(4:13) DENNYお得意の非常に硬質のドラムのビートがイントロから響くストレートなロック調の曲で、タイトな質感に仕上げられています。TIMのギター・ソロが小気味良い響きがバックに広がっています。
5曲目"Another Story"(3:56) 今度は、ANNAのヴォーカル曲が登場です。このバンドは、PETERとANNAのどちらもメイン・ヴォーカルを執ることが出来る数少ないバンドですね。やはりこの曲もDENNYの非常に硬質なドラムのビートがこの曲に躍動感を与えています。暫し、この曲のANNAの可愛い歌声を堪能することとしましょうか。
6曲目"Coward's Courage"(4:46) PETERの少しセンチメンタルな歌声が前半の響く曲ですが、次第にサウンドの流れを厚くまたダイナミックに展開させる曲です。PETERの弾くキーボードが効果的に挿入され、そのバックに響くコンガのリズムも印象的です。<
7曲目"Every Moment"(4:06) アルバム・リリース当時から大好きな曲の登場です。ANNAのリード・ヴォーカルをたっぷりと堪能でき、バックで流れるTIMのギターのサウンドも良いですね!現在は、超忙しいセッション・ギタリストのTIMですが、この時期は、COCK ROBINのメンバーの1人としてライヴ/TV出演など行動を共にしています。
8曲目"Precious Dreams"(4:27) COCK ROBINがまだデビュー前に収録したテクノ/エレクトロニカ・ポップのスタイルをよりタイトなアップビードとロック色を強めた感じの曲です。PETERの非常にエモーショナルなヴォーカルとTIMのかっこ良いギター・ソロがこの曲の魅了になっています。
9曲目"After Here Through Midland"(4:02) 壮大な響きを持たせてPETERのヴォーカルによるロック・オペラ的な曲で、次回作[First Love Last Rites]の音楽テーマに近い予告編的な曲にも思えます。
・全9曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:38分45秒
・全9歌詞/訳詞付 28ページ物写真ブックレット CD盤 (国内盤) 収録時間:39分04秒 (発売より何年経とうが関係無しに今でもヨーロッパに熱狂的なCOCK ROBINのファンが多くいて復活して欲しいとのメールがPETERのもとへ殺到しています)'09年12月2日再更新
1987年度ベスト5


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写真  COCK ROBIN / First Love/Last Rites
 ・1989 CBS SONY RECORDS    CSCS 5078

COCK ROBINは永遠なり・・・

ナッシュヴィルで活動していたPETER・KINGSBERYが、周りのカントリー・ミュージックに飽き飽きしてロス・アンゼルスで結成したCOCK ROBINの3枚目のアルバムです。オリジナル盤(ヨーロッパ盤)のリリースは、'89年ですが、このレビューした国内盤は、'90年1月21日にリリースされています。
尚、このアルバムは、フランスの音楽チャートで11位に輝きダブル・ゴールド・アルバムとなっています。
尚、U.S./カナダ盤については、6曲目に"It's Only Make Believe"(CONWAY・TWITTY '58年の曲のカバー)が追加され '90年7月3日にリリースされています。

1曲目"Stumble And Fall"(4:41) イントロから響くベースとキーボ―ドの調べから掴まされる曲です。また、途中より登場する力強いドラムとこのベースのサウンドが生き生きとしたアルバムの幕開きに相応しいロック・チューンです。
2曲目"Straighter Line"(4:27) マリアッチホーンのエモーショナルなサウンド効いた乗りの良い曲です。メキシコ音楽の影響を新たに取り入れた作風に自然と溶け合う官能的なANNAのヴォーカルも非常に魅力的に響くます。
3曲目"Win Or Lose"(3:46) PETERの切ないヴォーカルによるミドル・テンポの曲です。サビに掛けては、相変わらずエモーショナルに力強く歌うPETERですね。
4曲目"One Joy Bang"(4:10) PETERとANNAの素晴らしいヴォーカルが聞き応えのある曲です。この曲でも登場するマリアッチホーンが雰囲気物で何処となく無国籍的音楽が表現されているようです。
5曲目"For Experience Sake"(4:39) コケティシュ(良い意味での)なANNAのヴォーカルを活かした曲です。途中よりPETERがメイン・ヴォーカルに代わりANNAがバックを務めますが、その辺りのスムーズさは、やはり流石ですね。
6曲目"Hunting Down A Killer"(4:22) このアルバムで大好きな曲の登場です。このスピード感および底辺に流れるキーボードの微妙に抑えた躍動感が非常に渋いでしょ。また、PETERの素晴らしいヴォーカルとその少し後ろに広がるCORKY・JAMESのギターもいいでしょ。
7曲目"Any More Than I Could Understand"(3:54) 今度は、ANNAのヴォーカル曲の登場です。ドラムのビードと流れるように響くギターのサウンド非常に効果的に使われています。また、ANNAのコケテティシュなヴォーカルも魅力的です。
8曲目"My First Confession"(4:37) タイトなリズムとうねるベースのサウンドに2人のハーモニーが力強い曲です。
9曲目"Manzanar"(3:40) 電子サウンドをメインとしたPETERとANNAが交互にヴォーカルをとる曲でPETERのキーボードもいかす。尚、Manzanarとは、第二次大戦中の日系アメリカ人の強制収容所の名称です。
10曲目"Worlds Apart"(6:05) このアルバムで最大のクライマックスを迎えるのに相応しい曲です。ドラマチックな展開と壮大なスケールを持った鳥肌物の曲で、4分を過ぎた辺りに一度終焉を迎えて再び立ち上がる所が最高なのです。また、PETERのヴァリトン・ヴォイスにまとわりつくANNAの絶妙なバック・ヴォーカルも最高なのです。

プロデュースは、RHETT・DAVIS(ROXY MUSIC,ICEHOUSE)、演奏は、PETER・KINGSBERY:ヴォーカル/キーボード、ANNA・LACAZIO:ヴォーカルの他、バックのミュージシャンは、CORKY・JAMES:ギター、JOHN・PIERCE:ベース、DAVID・FARAGHER:ベース、PAT・MASTELOTTO(MR.MISTER):ドラム、LUIS・CONTE:パーカッション、PAUL・MITCHELL:ドラム、RAMON・FLORES:マリアッチホーン、SAMUEL・NOLASCO:マリアッチ・ホーン、XAVIER・SERRANO:マリアッチ・ホーンが参加していて1部のミュージシャンは、プロモーション・ビデオにも出演しています。最後にリリ−スより16年経っても人へエモーショナルに訴えかける曲は、普遍で素晴らしいアルバムです。
全10曲歌詞/訳詞付 写真ライナー (国内盤) 収録時間:44分27秒 (このアルバムをもってCOCK ROBINの活動は停止しましたが、PETERは、フランスでアルバム制作活動中です。1997年以後のアルバムはこちらです)'09年12月2日再更新
1989年度ベスト5


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写真  COCK ROBIN / Precious Dreams
 The Complete CBS Recordings 1985-1990
 ・2024 Cherry Red Records    CRPOP3BOX276-1/2/3

1985-1990全47曲・・・

このアルバムは、イギリスのインデペンデント・レーベルCherry Red Recordsから '24年3月15日にリリースされたアメリカのバンドCOCK ROBINのCBS在籍時代に残した3枚のアルバムにシングル曲、Bサイド曲、Remix曲にアルバム未収録曲を加えたコンピレーション盤を3枚セットにしたボックス・セットです。
余談ですが、この3枚組のボックス・セットは、今回が初めてのことでは無く '92年に通常盤3枚をに入れただけのセットがヨーロッパ(オーストリア製)でリリースされています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャン達は、オリジナル盤の項を参考願います。
尚、各曲の参考レビューは、以前アップした通常盤とコンピ盤でのレビューをそのまま掲載させて頂きます。その他の仕様の違う項目のみ追加記載しました。各CDのジャケットは、薄い紙(国内盤と比較して)ジャケット仕様となっています。

DISC:1 [Cock Robin] CRPOP3BOX276-1 収録時間:79分53秒
1曲目"Thought You Were On My Side"(4:19) シンセのイントロとPETERのベースの音が効いた、いかすポップチューンで、PETERのヴォーカルに続いて登場するANNAのエモーショナルな歌声と美しく響くCLIVE・WRIGHTのエレクトリック・ギターのサウンドでの素晴らしい曲です。
2曲目"When Your Heart Is Weak"(4:40) ミドル・テンポのバラードで、当時スマッシュ・ヒットしました。PETERのヴォーカル曲ですが、ANNAの登場するビデオ・クリップとアルバム・ジャケットが撮影されたJoshua Tree National Parkの風景がいいですね。悩み通す恋人(友人)へ手を差し伸べる歌詞は、いつ聴いても素晴らしく思えます。この曲の収録には、STEVE・HILLAGE自身がリズム・ギターで参加しています。
3曲目"Just When You're Having Fun"(3:43) ダンサブルなリズムとANNAの元気一杯のヴォーカルが楽しめる曲です。タイトなドラムのビートにCLIVEのエフェクト気味のギターも効いています。
4曲目"The Promise You Made"(3:55) PETERとANNAの素晴らしいヴォーカルが聴き応えあり、ヨーロッパでヒットしました。1分30秒位からのANNAのヴォーカル・パートの盛り上がり方が最高なんです。
5曲目"Because It Keeps On Working"(4:40) オープニングは、ロック・オペラ感のある壮大なサウンドからエレクトロニカ・ポップに変幻して行く曲です。ところどころで登場するCLIVE・WRIGHTのギター・ソロが熱い!
6曲目"Born With Teeth"(4:14) スピード感および躍動感のある曲でANNAがヴォーカルをとります。面白い事にCLIVE・WRIGHTのサウンドに70〜80年代のイギリスのニューウェーヴ・バンドの尖ったところに似ている感がありますね。
7曲目"Once We Might Have Known"(5:09) このアルバムの人気曲が1曲目から3曲目辺りに集中しているようなコメントを良く目にするのですが、この曲は、どうですか? PETERのベースのリフが凄過ぎませんか? LOUIS・MOLINO Vのタイトなドラムのビードが効いた流れにPETERのヴォーカルが生き生きしていますね。
8曲目"More Than Willing"(4:28) タイトなリズムに2人のハーモニーが力強い曲です。デビュー前のダンス・エレクトロニカ・ポップ感のあるちょっと尖った感が好いですね。
9曲目"Little Innocence"(5:35) このアルバム最大のクライマックスです。重く響くベースのイントロから渋く感じます。PETERの熱くエモーショナルな歌声とANNAの伸びやかな歌声が印象的で、CLIVEのギターも非常に効果的な響きが素晴らしく感じます。
オリジナル盤の収録は、この曲迄です。
BONUS TRACKS: SINGLE VERSIONS, B SIDES & REMIXES
10曲目"When Your Heart Is Weak(Single Mix)"(4:28) '85年にリリースされた12インチ45回転 3曲盤に収録されているヴァージョンです。アウトロ部分をラジオ用だと思われ10秒程削っています。
11曲目"Have You Any Sympathy?"(4:16) アルバム未収録曲で、'85年の[The Promise You Made]のB面曲です。エレクトリック・ポップ風の曲。デビュー前の '82年頃のテクノ・ポップ・バンド時代に書かれた曲かもしれませんね。
12曲目"Peace On Earth"(2:55) この曲もアルバム未収録曲で、'85年の[Thought You Were On My Side]7インチ45回転盤のB面曲です。 ANNAのヴォーカルによるミドル・テンポのバラードです。'86年のベスト盤[Open Book]とその他のベスト盤にも収録されています。
13曲目"Once We Might Have Known(Remix)"(4:12) '85年のシングル盤に収録されている曲です。PETERのヴォーカルとコーラスがオリジナル盤と違ってライヴ演奏に近い臨場感があります。
14曲目"When Your Heart Is Weak(Dance Mix)"(6:32) '85年にリリースされた12インチ45回転 3曲盤(Dance Mix)に収録されているヴァージョンです。パーカッションのビートが強化され、バックのコーラスも追加されています。
15曲目"The Promise You Made(Extended Version)"(6:38) '86年ヨーロッパでリリースされた12インチ45回転 3曲盤に収録されている6分41秒まで延長された '85年のヒット曲です。こちらの方も長いイントロにパーカッションのビートが追加されています。
16曲目"Thought You Were On My Side(Extended Remix)"(5:23) '85年にリリースされた12インチ45回転 3曲盤に収録されているヴァージョンです。リン・ドラムのビートや電子サウンドが追加されよりテクノ・ポップ寄りになっています。
17曲目"When Your Heart Is Weak(Instrumental)"(3:36) '85年にリリースされた12インチ45回転 3曲盤(Dance Mix)に収録されているヴァージョンです。この時代によくあるTV出演用のカラ演奏と思われます。ところどころにPETERの歌声が聴こえています。また、オリジナル盤にないサックス・ソロが追加されています。

DISC:2 [After Here Through Midland] CRPOP3BOX276-2 収録時間:78分36秒
1曲目"Just Around The Corner"(4:16) イントロのキーボードの調べから参ってしまった曲の登場です。再結成されてからもライヴでは、必ずと言って良いほど演奏されるPETERの情緒たっぷりのヴォーカル曲で「この角を曲がればハーフマイルで天国さ」(国内盤の訳詞は、少し訳が脚色し過ぎですが...)と言う彼のフレーズが耳に残ります。めずらしくギターのTIM・PIERCEが登場しているビデオもどうぞ!
2曲目"Biggest Fool Of All"(4:24) キーボードの爽やかなイントロに始まり叩きつけるドラムのリズムに乗せ歌う PETERの熱いヴォーカルが印象的な曲です。また、そのPETERの歌声にしっかりと絡みつくANNAのクリアな歌声も素晴らしく感じます。当時のプロモーション・ビデオには、スタジオ・ワークでの仕事が殆どだったTIM・PIERCEがめずらしく演奏している姿で登場しています。
3曲目"El Norte"(4:48) ANNAのリード・ヴォーカルで彼女可愛くてパワフルな歌声を楽しめる良い曲です。この曲でも新加入DENNYの叩き付けるようなドラムのビートがくっきりと曲の輪郭を縁取りますね。
4曲目"I'll Send Them Your Way"(4:13) DENNYお得意の非常に硬質のドラムのビートがイントロから響くストレートなロック調の曲で、タイトな質感に仕上げられています。TIMのギター・ソロが小気味良い響きがバックに広がっています。
5曲目"Another Story"(3:56) 今度は、ANNAのヴォーカル曲が登場です。このバンドは、PETERとANNAのどちらもメイン・ヴォーカルを執ることが出来る数少ないバンドですね。やはりこの曲もDENNYの非常に硬質なドラムのビートがこの曲に躍動感を与えています。暫し、この曲のANNAの可愛い歌声を堪能することとしましょうか。
6曲目"Coward's Courage"(4:46) PETERの少しセンチメンタルな歌声が前半の響く曲ですが、次第にサウンドの流れを厚くまたダイナミックに展開させる曲です。PETERの弾くキーボードが効果的に挿入され、そのバックに響くコンガのリズムも印象的です。
7曲目"Every Moment"(4:06) アルバム・リリース当時から大好きな曲の登場です。ANNAのリード・ヴォーカルをたっぷりと堪能でき、バックで流れるTIMのギターのサウンドも良いですね!現在は、超忙しいセッション・ギタリストのTIMですが、この時期は、COCK ROBINのメンバーの1人としてライヴ/TV出演など行動を共にしています。
8曲目"Precious Dreams"(4:27) COCK ROBINがまだデビュー前に収録したテクノ/エレクトロニカ・ポップのスタイルをよりタイトなアップビードとロック色を強めた感じの曲です。PETERの非常にエモーショナルなヴォーカルとTIMのかっこ良いギター・ソロがこの曲の魅了になっています。今回のこのボックス・セットのタイトルになった曲でもあります。
9曲目"After Here Through Midland"(4:05) 壮大な響きを持たせてPETERのヴォーカルによるロック・オペラ的な曲で、次回作[First Love Last Rites]の音楽テーマに近い予告編的な曲にも思えます。
オリジナル盤の収録は、この曲迄です。
BONUS TRACKS: NON ALBUM B SIDES & REMIXES
10曲目"Open Book"(3:53) COCK ROBINのデビュー前の '83年の録音です。演奏に硬さが残っているのはご愛嬌ですネ。しかし、曲のダイナミックさや楽器構成とアレンジなどCOCK ROBINらしが既に確立されています。'87年のシングル盤[Just Around The Corner]のB面に収録されています。
11曲目"Blood Of A Saint"(3:50) アルバム未収録曲で、ANNAのパワフルなヴォーカルが良いです。'87年のシングル盤[The Biggest Fool Of All]のB面に収録されています。
12曲目"For Dear Life"(5:03) アルバム未収録曲で、PETERらしい躍動感のある作曲のセンスとダイナミックな展開の曲です。'87年のシングル盤[El Norte]のB面に収録されています。87年の曲 "Just Around The Corner"に似たメロディがあるのは、ご愛敬と言うことで。
13曲目"Just Around The Corner(Extended Remix)"(6:06) イントロ部が大きく延長されています。'87年のシングル盤[Just Around The Corner(Extended Mix)]としてリリースされています。
14曲目"The Biggest Fool Of All(Dance Mix)"(6:13) '87年のシングル盤[The Biggest Fool Of All(Dance Mix)]としてリリースされています。この曲もイントロ部分が延長され、アコースティック・ギターのサウンドが追加されています。
15曲目"El Norte(Reinforced Dance Mix)"(6:12) イントロ部は、電子ビートとエフェクト・サウンドが追加されANNAのヴォーカルが登場するまでちょっと違うヴァージョンとなっています。'87年の12インチ 4曲EP盤[El Norte]としてリリースされています。以下2曲も同じ盤に収録されています。
16曲目"El Norte(El Club Mix)"(5:17) イントロにコンガのリズムと電子ビートを追加したクラブ・ミックスとなっています。80年代にDJ用のクラブ・ミックスがイギリス/アメリカで多くリリースされていましたね。
17曲目"El Norte(Los Bonus Beats)"2:52) 前の(El Club Mix)の追加したビートとエフェクトだけ抜き取ったような収録です。ANNAとPETERのヴォーカルは、収録されていません。

DISC:3[First Love Last Rites] CRPOP3BOX276-3 収録時間:55分48秒
(3枚目のアルバムがリリースされた '89年頃にはシングル曲、Remix曲やExtended曲が過去盤ほど多く制作されなかったので、この3枚目には 2曲しか追加されていません)
1曲目"Stumble And Fall"(4:41) イントロから響くベースとキーボ―ドの調べから掴まされる曲です。また、途中より登場する力強いドラムとこのベースのサウンドが生き生きとしたアルバムの幕開きに相応しいロック・チューンです。
2曲目"Straighter Line"(4:28) マリアッチホーンのエモーショナルなサウンド効いた乗りの良い曲です。メキシコ音楽の影響を新たに取り入れた作風に自然と溶け合う官能的なANNAのヴォーカルも非常に魅力的に響くます。
3曲目"Win Or Lose"(3:46) PETERの切ないヴォーカルによるミドル・テンポの曲です。サビに掛けては、相変わらずエモーショナルに力強く歌うPETERですね。
4曲目"One Joy Bang"(4:10) PETERとANNAの素晴らしいヴォーカルが聞き応えのある曲です。この曲でも登場するマリアッチホーンが雰囲気物で何処となく無国籍的音楽が表現されているようです。
5曲目"For Experience Sake"(4:39) コケティシュ(良い意味での)なANNAのヴォーカルを活かした曲です。途中よりPETERがメイン・ヴォーカルに代わりANNAがバックを務めますが、その辺りのスムーズさは、やはり流石ですね。
6曲目"It’s Only Make Believe"(3:28) '90年のU.S.盤/カナダ盤リリース際に追加された '90年のシングル盤での曲です。CONWAY・TWITTY '58年のヒット曲のカバーです。ここでの収録は、PETERとANNAの力強い歌声がロック・スタイルとこのアルバムでのテーマであるマリアッチホーンを加えて収録されています。
尚、Discogsの記載には、日本盤も収録されているとありますが間違いです。
7曲目"Hunting Down A Killer"(4:22) このアルバムで大好きな曲の登場です。このスピード感および底辺に流れるキーボードの微妙に抑えた躍動感が非常に渋いでしょ。また、PETERの素晴らしいヴォーカルとその少し後ろに広がるCORKY・JAMESのギターもいいでしょ。
8曲目"Any More Than I Could Understand"(3:54) 今度は、ANNAのヴォーカル曲の登場です。ドラムのビードと流れるように響くギターのサウンド非常に効果的に使われています。また、ANNAのコケテティシュなヴォーカルも魅力的です。
9曲目"My First Confession"(4:37) タイトなリズムとうねるベースのサウンドに2人のハーモニーが力強い曲です。
10曲目"Manzanar"(3:40) 電子サウンドをメインとしたPETERとANNAが交互にヴォーカルをとる曲でPETERのキーボードもいかす。尚、Manzanarとは、第二次大戦中の日系アメリカ人の強制収容所の名称です。
11曲目"Worlds Apart"(6:07) このアルバムで最大のクライマックスを迎えるのに相応しい曲です。ドラマチックな展開と壮大なスケールを持った鳥肌物の曲で、4分を過ぎた辺りに一度終焉を迎えて再び立ち上がる所が最高なのです。また、PETERのヴァリトン・ヴォイスにまとわりつくANNAの絶妙なバック・ヴォーカルも最高なのです。
BONUS TRACKS: NON ALBUM B SIDES
12曲目"We've Changed"(4:25) '89年のシングル曲[Straighter Line] のB面の曲でアルバム未収録曲です。ANNAのヴォーカル曲によるDANIEL・A. POWERSMARK・BINDERとANNAとの共作曲です。
13曲目"Don't Think Twice It's Alright(Live)"(3:25) ご存じBOB・DYLANの曲のカバーをライヴで収録したもので、PETERのエレピの弾き語りにANNAとのヴォーカルをシェアしています。'86年のヨーロッパ・ツアーでのブートレグとのこと。
歌詞無し 20ページ物写真ブックレット ボックス・セット仕様 E.U.製 (輸入盤) (レビューとは関係無いのですが、'85年の1作目と'87年の2作目の初期ヨーロッパ盤CDは、ヨーロッパのCD生産ラインが整備されていなかったのか、また、初盤の生産量を確保する為なのか、初盤CDは、日本製が使用されジャケは、オランダ製となっています。また '87年の2作目も日本のSONY製のCDがアメリカ以外に輸出されています !)'24年3月23日更新


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写真  COLOR OF CLOUDS / The Look Ep
 ・2009 Stuhr Studios LLC    8 5970157974 8

やっとリリースされた・・・

このアルバム(EP盤)は、N.Y.でインディペンデントに活躍しているCOLOR OF CLOUDSのデビュー・アルバムで '09年5月12日に本国のみのリリースです。
バンドのメンバーは、イリノイ州シカゴとN.Y.を中心に活躍していたMOONRAKERKELLI・SCARR:ヴォーカル/ピアノ/アコースティック・ギター、DAN・CHEN:ヴォーカル/キーボード/グロッケンシュピール/ギター、NATE・GREENBERG:シンセザイザー/プログラミングの3人組です。
尚、収録には、DAN・MINTZER:ドラム、YAIR・EVNINE:ギター/チェロ、GILLIAN・RIVERS:ヴァイオリンのMOONRAKERとNATALIE・WALKERのバック陣も参加しています。

1曲目"The Look"(3:21) MySpaceで流れ続けていた落ち着いた雰囲気の曲です。ゆったり奏でられるピアノの調べとNATEの作りだしたビートとDANのギターとKELLIの優しい歌声との調和が見事な曲です。
2曲目"Left You"(3:22) 少しテンポを上げて来たエレクトロニカ・ポップなキャッチーなサウンドの曲です。DANとNATEのプロデュースして来た作品群の持つ耳当たり良さとの共通性を強く感じます。
3曲目"Wonder"(4:03) イントロのキーボードのサウンドから嵌ってしまっている曲です。サウンドの流れは、NATALIE・WALKERの曲と共通性はあるのですが、KELLIの歌声には、NATALIEと違って明るさがあり、その辺りが違って聴こえています。
4曲目"Brother"(3:18) この曲もアルバム・リリース前からMySpaceで流れていた曲です。気持ち良く歌うKELLIの可憐な歌声とDANのギター・サウンドとの心地好い絡みが曲の終りまで慎ましやかに流れて来ます。
5曲目"Cinderella"(4:02) ギターのDAN自身のプロダクション/ユニット名STÜHR名義で一度収録されている曲です。ヴォーカルは、DANでしょうか。エコーを効かせたサウンド・スペースに広がるキーボードの丸みを帯びた音色とゆったりとしたリズムの流れは、少しMOONRAKERのスタイルとは違っていますね。
歌詞無し ライナー無し 紙スリーブ仕様 CD-R (輸入盤) 収録時間:18分08秒 (長いこと待たされたこのアルバム、やっとリリースされたのですが、聴けば聴くほどフルトラックだったら良かったと思うのです)'09年12月3日再更新


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写真  COLOR OF CLOUDS / Satellite Of Love
 ・2010 Stuhr Records    8 59702 90777 9
 ・2010 fennely/nature bliss inc.    FNNY001

フルトラック・アルバムとして再リリース・・・

このアルバムは、N.Y.でインディペンデントに活躍しているCOLOR OF CLOUDSの2枚目(デビューは5曲入EP盤)のアルバムで '10年4月7日本国(ボーナス・トラック追加の13曲入国内盤は、8月18日)のみのリリースです。
バンドのメンバーは、イリノイ州シカゴとN.Y.を中心に活躍していたMOONRAKERKELLI・SCARR:ヴォーカル/ピアノ/アコースティック・ギター、DAN・CHEN:ヴォーカル/キーボード/グロッケンシュピール/ギター、NATE・GREENBERG:シンセザイザー/プログラミングの3人組です。
尚、収録には、DAN・MINTZER:ドラム、YAIR・EVNINE:ギター/チェロ、DN・BRANTIGAN:トランペット/フリューゲル・ホーン、DAVID・MOLTZ:ギター、GILLIAN・RIVERS:ヴァイオリンのMOONRAKERとNATALIE・WALKERのバック陣も参加しています。
尚、前作[The Look EP]での収録と同じ曲は前作でのレビューを転載し、追加された曲や仕様の違う部分について加筆致します。

1曲目"Brother"(3:16) この曲は、アルバム・リリース前からMySpaceで流れていた曲です。気持ち良く歌うKELLIの可憐な歌声とDANのギター・サウンドとの心地好い絡みが曲の終りまで慎ましやかに流れて来ます。このアルバム用に前作[The Look EP]での収録長さをほんの少しだけ短くしています。
2曲目"Wonder"(4:03) この曲も前作[The Look EP]に収録されている曲で、イントロのキーボードのサウンドから嵌ってしまっている曲です。サウンドの流れは、NATALIE・WALKERの曲と共通性はあるのですが、KELLIの歌声には、NATALIEと違って明るさがあり、その辺りが違って聴こえています。また、このアルバムに再収録する為に幾つかのエフェクト音が追加されているようです。
3曲目"Satellite Of Love"(3:41) COLOR OF CLOUDSと同じくN.Y.で活躍しているLOU・REED '72年のアルバム [Transformer]に収録されている曲で、U2やMORRISSEYもカバーしています。非常にビートルズ・ライク的なサウンドと明快なメロディを感じる曲です。
4曲目"Left You"(3:19) 少しテンポを上げて来たエレクトロニカ・ポップなキャッチーなサウンドの曲です。DANとNATEのプロデュースして来た作品群の持つ耳当たり良さとの共通性を強く感じます。この曲も前作[The Look EP]に収録されている曲です。
5曲目"Lullysome"(4:11) このアルバムの為に新たに書き下ろされた曲と思われます。バックで響くロウファイなトランペットとフリューゲル・ホーンのサウンドが心地好く響く落ち着いた雰囲気を伝えています。
6曲目"The Look"(3:21) MySpaceで流れ続けていたこの曲も落ち着いた雰囲気を感じさせる曲です。ゆったり奏でられるピアノの調べとNATEの作りだしたビートとDANのギターとKELLIの優しい歌声との調和が見事な曲です。前作のタイトル曲にもなったこのCOLOR OF CLOUDSの代表曲です。
7曲目"I Want You"(3:23) 少しアバンギャルドさファッショナブル・サウンドを聴かせる洒落た感じの曲です。前作での可憐さにセクシーさも増したKELLIの歌声が感じ良く響いて来ます。
8曲目"Haunts Me"(2:22) アカペラで歌われる非常にコーラスの美しい曲です。高いキーで歌うKELLIの澄んだ歌声が耳に残ります。
9曲目"Let Go"(4:17) エレクロニカ・ポップによる心地好いテンポで流れて来る曲です。バンブー・ダンスの時に響く軽快なビートに似たプログラミングと爽やかなKELLIが堪りませんね。
10曲目"Cinderella"(4:04) 前作[The Look EP]にも収録されている曲です。ギターのDAN自身のプロダクション/ユニット名STÜHR名義で一度収録されている曲で、ヴォーカルは、DANと思われます。エコーを効かせたサウンド・スペースに広がるキーボードの丸みを帯びた音色とゆったりとしたリズムの流れは、少しMOONRAKERのスタイルとは違っていますね。
11曲目"Come Back To Me"(4:27) 古びたアップライト・ピアノの調べとペダル・スティールの伸びやかな調べが広がる少しカントリー調のサウンド聴かせるスローな曲です。アメリカのシンガーやリスナーの多くが好みそうな定番的な曲の感じですが、どこかダウンテンポさや引き摺り感を感じさせてくれます。

ここから国内盤によるボーナス・トラックです。
12曲目"Haunts Me"(4:01) 映画のエンディング・テーマのような去り気味のサウンドによるイントロに合わせ歌うKELLIの歌声が美しく響く曲です。ドラム"ン"ベースとNATEのシンセサイザーの神秘的な音色によるどこか中東の宗教的なお祈りの叫びを感じさせます。
13曲目"Burn It Down(Minimalist Mix)"(3:11) この曲は、非常に他の曲に比べてアグレッシブさがある曲です。ドラム"ン"ベースとサンプル音源によるダンス・ビートといつもと違って斜に構えて歌うKELLIと違って彼女の歌声からもアグレッシブさを感じます。
・歌詞無し デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:40分29秒
・歌詞無し デジパック仕様 fennely/nature blissの2重パッケージ 解説付 CD:台湾製 (国内盤) 収録時間:47分50秒 (フルトラック・アルバムとして再リリースされたこのCOLOR OF CLOUDSのアルバム、'09年の"ヘビロテ" 状態が今回も新たに再開しています)'11年8月20日更新


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写真  COLOR OF CLOUDS / Reaches You
 ・2013 Stuhr Records    FNNY009

MOONRAKER寄りかな・・・

このアルバムは、N.Y.でインディペンデントに活躍しているCOLOR OF CLOUDSの3枚目(デビューは5曲入EP盤)のアルバムで '13年4月17日に国内でのリリースです。
このアルバムでのCOLOR OF CLOUDSのメンバーは、KELLI・SCARR:ヴォーカル/ピアノ/アコースティック・ギターとDAN・CHEN:ヴォーカル/キーボード/グロッケンシュピール/ギター/プロデュースのデュオ(前作でのNATE・GREENBERGは、グループを離れたようです)です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVE・HOLMES:ギター、DAVID・MOLTZ:ギター、DAN・MINTZER:ドラム、MILES・KENNEDY:ドラムの前のアルバムにも参加しているミュージシャン達です。

1曲目"Tiny Hammers"(4:09) もともとは '11年4月26日に本国でダウンロード販売されていた4曲EP盤のトップに位置した曲です。この曲でのKELLIの歌声は、COLOR OF CLOUDSでの可憐な歌声とは違った前グループのMOONRAKER寄りの強かさを感じます。
2曲目"Feels The Same"(3:52) 一転してこの曲は、非常に前のアルバムからのCOLOR OF CLOUDSらしい落着いたメロディとサウンドを持って流れてきます。
3曲目"Sleep"(3:09) この曲も本当COLOR OF CLOUDSらしい(こっちが勝手の持っているイメージですが)感じと違っているオルタナティヴ・ロック/サイケデリック・ロック的に攻めてくる曲です。MOONRAKER時代に聴かせた怠惰的で吐き捨てるようなKELLI の歌声と引き裂くように奏でられるギターのサウンドがインパクトを与えます。
4曲目"C'est la Vie"(2:59) 再びCOLOR OF CLOUDSらしい爽やかさや春先をイメージする曲です。お隣韓国でリリースされた盤では、アルバム・タイトル曲となり、アルバムのリリース後の半年後にライヴも敢行されたようです。
5曲目"Nine Of Arrows"(4:46) この曲は、'13年1月22日に本国でダウンロード販売されていた同名4曲EP盤での曲です。厳か響くイントロのキーボードの調べに煌めくようなサウンドが非常に美しい印象を感じます。
6曲目"Reaches You"(4:35) イントロからしっとり聴かせるサウンドと心地好いリズムを持った曲です。耳を澄ませてこの曲をじっと聴きながら何故この曲がアルバムのタイトル曲となったのか考えたいと思います。
7曲目"Cold Bomb"(3:33) またKELLIが少し違ったイメージを伝える曲の登場です。前のアルバムのレビューでも書いたのですが、NATE・GREENBERGが参加していたNATALIE・WALKERの歌声と比較してKELLIの歌声を表現していたのですが、ここへ来てKELLIの歌声の捉え所のない変幻さに改めて感心させられます。
8曲目"You Fold"(3:58) この曲もMOONRAKER時代からの流れを引き継いだダイナミックさを感じさせる曲です。伸びやかに美しく響くKELLIの歌声が非常に印象的です。
9曲目"Fading Star"(3:40) また堪らない魅力を感じさせる曲の登場です。美しいDANのキーボードの調べとセルフで付けたKELLIのこれまた美しいハーモニーが非常に感じ好いのです。
10曲目"Left You(Acoustic Version)"(3:25) '10年10月12日に本国でダウンロード販売されて[Burn It Down EP]に収録されている曲です。詳しいクレジットは、記載されていないのですが、DANとKELLIのアコースティック・ギターのサウンドにテンポを非常にゆったりとしたアレンジによる前のアルバムからの代表曲です。
9曲歌詞付 12ページ物写真ブックレット (国内盤) 収録時間:38分06秒 (見出しにも書いたのですが、前作[Satellite Of Love]のイメージを期待しているとちょっと違うかな。よしもう一度聴いてみよう!)'14年8月20日更新


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写真  COPPERPLATE / Dream Within A Dream
 ・2024 copperplate    

詳細が不明なのですが・・・

このアルバムは、ジョージア州アトランタ郊外のマリエッタでインデペンデントに活躍しているドリーム・ポップ・シンガーCOPPERPLATEの多分、デビュー・アルバム(ダウンロード盤)で '24年5月24日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、クレジット等の説明が無いのでCOPPERPLATE(氏名も不明)1人のようです。

1曲目"Dream Within A Dream"(2:55) メランコリックなギターの調べがイントロから響き聴く者の心をぐっと掴む曲です。少しヴォコーダーを効かせ「私たちが見るもの、見えるものすべてが夢の中の夢に過ぎない」と唄う歌声が切なく響きます。
2曲目"Streamline"(2:57) この曲も短い歌詞によるドリーム・ポップな調べを聴かせる曲です。薄っすらと掛けたモジュレータによる歌声が儚さと煌びやかさとが同居するギター・サウンドに乗って響きます。
3曲目"Bortle scale"(3:41) この曲も軽めのリズムとギター・サウンドが響く曲です。曲名の「ボートル・スケール」のことが気になり辞書で調べてみると「ある地域の夜天光の明るさを測るための9段階の数値スケール」とのこと。歌詞の方は、天体観測とは全然関係ない内容ですが。
4曲目"Fading Away"(3:26) この曲も女性S.S.W.の曲らしいポップに溢れ後半は、斬新なアレンジなった曲です。何かの原因で心が離れした恋人への心の内を表現しています。
5曲目"Greeting Card"(2:58) 今度は、スピード感とポップさをアップして来この曲も短い歌詞による曲です。この曲を聴いて最初に思い出したのがスウェーデンで活躍しているKATIE GOES TO TOKYOのことですね。
6曲目"Wind Farms"(3:00) ここまで聴いて来てふと思い浮かべたのが90年代半ばのスウェディッシュ・ポップ・ブームのバンドの事なのですが、年代的にも地域的にもこのCOPPERPLATEと繋がらないのですが、この曲も「あのソワソワ感のある雰囲気」がして来るのです。
7曲目"Veneration"(2:58) この曲も夢見る女性の心中を描いた曲になっています。少しLo-Hiにしたバックのサウンドに、か細い歌声が響く切なさを強いて例えるとやはりスウェーデンのCLUB 8の感じかな?
8曲目"Directive"(3:23) スピード感のあるドラムのリズムとエコーを効かせたウィスパー・ヴォイスが印象的な曲です。この曲も短い歌詞による分かり易いリズムとサウンドによるイヤー・フレンドリーな感じです。
9曲目"Intrusive Thoughts"(3:18) この曲は、ダークさとクールな渋さを加えたちょっと違ったムードの曲です。メリハリのあるドラムのビートとアシッド感のある淡々と流れる歌声に聴き入ります。
10曲目"Tunnel Vision(bonus track)"(2:18) ここからボーナス・トラックです。5曲目の"Greeting Card" のスピード感と共通するリズムの流れです。エコーを効かせた歌声をサウンドの広がりが好いですね。また、曲名も面白い。
11曲目"Medicines(bonus track)"(2:49) イントロから響くギターのハイ・フレットの煌びやかな音色が耳にすうーと入ってくる優しい響きの曲です。この曲は、聴く者にとっても"Medicines" になるかな?。
12曲目"Camera Shy(bonus track)"(2:02) 今度は、スローな曲の登場です。ギター単体だけ聴いたら牧歌的な雰囲気のする曲のようですが、電子ピアノや電子ドラムにて今風のサウンドに仕上がられています。
13曲目"Directive(extended mix)(bonus track)"(4:25) 予約販売時にはリリースが想定されてなかった曲です。予約日が迫って追加が知らされました。曲のアレンジは、8曲目とほぼ同じですが、後半が追加されて収録されています。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:40分09秒 (曲の項にも書いたのですが、何故かスウェディッシュ・ポップの雰囲気のするこのCOPPERPLATE、ボーナス・トラックの記述があるから後にレコード盤のリリースがあるのかな?)'24年5月24日更新


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写真  COPPERPLATE / Réapparaître
 ・2024 copperplate    

早くも2枚目が登場・・・

このアルバムは、ジョージア州アトランタ郊外のマリエッタでインデペンデントに活躍しているドリーム・ポップ・シンガーCOPPERPLATEの2枚目のアルバム(ダウンロード盤)で '24年6月21日に本国からのリリースです。
今回もアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、クレジット等の説明が無いのでCOPPERPLATE 1人のようです。
尚、アルバムのタイトルの[Réapparaître]とは、フランス人のカトリック司祭、古生物学者・地質学者、カトリック思想家ピエール・テイヤール・ド・シャルダン著書からの「再出現」のフランス語表示のようです。

1曲目"Waves"(2:25) 今回も薄っすらと掛けたモジュレータによるCOPPERPLATEの歌声が儚さを漂わせます。この曲では、ドラムのリズムとビートを強く感じさせるアレンジが好いですね。
2曲目"Bitersweetness"(3:32) この人の音楽の魅力と感じている部分にギターのリフが耳に残るところなのですが、この曲もイントロから聴かせるキャッチーなリフが流れるのです。
3曲目"Slow Gaze"(3:23) 短い歌詞とスキャットによるギター・ポップな曲です。コード進行にカナダ出身の大物S.S.W.のあの曲のイメージに繋がるのは、私だけ?
4曲目"I Detest, I Confess"(2:23) メランコリックなギターのリフにソフトなCOPPERPLATEの歌声が堪らない曲です。友人たちとの想い出を短い歌詞に綴っています。
5曲目"Curated By"(3:00) エコーを効かせたCOPPERPLATEの歌声とギターのリフが響き渡るこの曲もドリーミー・ポップな雰囲気伝えて来る曲です。終盤には、一旦曲が終わったところから再び立ち上がって切るアレンジが好いですね。
6曲目"Zealous"(3:00) 前のアルバムでも感じていた事なのですが、この曲にはスウェディッシュ・ポップ・ブームの名残を感じる曲です。エコー聴かせた掠れ気味の歌声とメランコリックなギターの爪弾きに聴き入りますね。
7曲目"And Struggles"(2:17) 今度は、元気にスピード感を上げて来たギター・ポップな曲です。セルフで付けた綺麗なハーモニーに揺らぎを持ったギター・サウンドが舞い踊っています。
8曲目"In Blank Spaces"(2:27) このアルバムから最初に紹介されたキャッチーなサウンドの曲です。重いベースのサウンドと硬質なドラムのビートによる突き進む感が好いですね。
9曲目"Numinous"(3:20) この曲もドラムのビートとギターのサウンドに元気さを感じる曲です。COPPERPLATEの思う「悩みの解決法」を説いた内容となっています。
10曲目"Audrey"(2:29) 曲名が示す通りオードリー・ヘプバーン(享年63歳)に捧げられた曲です。彼女への憧れを歌詞に綴っています。
11曲目"[Redacted]"(4:25) この曲もアルバムのリリース前から紹介されていた曲です。ギターとドラムの演奏によるインストゥルメンツとなっています。
ここからボーナス・トラックです。今回も多くのボーナス・トラックが追加されています。
12曲目"In Moment's Time(bonus track)"(2:36) 弾けるように奏でられるギターのサウンドとテンポの好いドラムのリズムによるこの曲もギター・ポップな曲です。間奏ではギター・ソロを聴かせるCOPPERPLATEです。
13曲目"Murmur(bonus track)"(5:36) COPPERPLATEの弾き語りから入るバラードです。スローな曲でも品やかな歌声を聴かせるCOPPERPLATE、この曲では、ヴァージョン違いを1曲にまとめたアレンジとなっています。
14曲目"Diary(bonus track)"(2:47) 再びテンポとスピード感が爽やかなポップ調の曲です。少しLo-Hiにした歌声を流しながら颯爽と過ぎ去って行く姿を想像させます(ボーナス・トラックにしておくのは勿体ないのでは?)。
15曲目"Steady Gaze(bonus track)"(3:50) 3曲目の"Slow Gaze" の関連曲のようです。この曲もスピード感のあるテンポと掠れる気味のCOPPERPLATEの歌声による曲です。颯爽感のあるこの曲は、ドライブのお供にちょうど好いかも知れませんね。
歌詞無し ビデオ特典付 ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:47分30秒 (前作のリリースから2週間後に次のアルバムのリリース予告が、聴込みもまだ出来ていないのに予約クリックした1枚です)'24年6月22日更新


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写真  COPPERPLATE / Safe Space
 ・2024 copperplate    

今度は、EP盤・・・

このアルバムは、ジョージア州アトランタ郊外のマリエッタでインデペンデントに活躍しているドリーム・ポップ・シンガーCOPPERPLATEの3曲EP盤(ダウンロード盤)で '24年7月1日に本国からのリリースです。
今回もアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、クレジット等の説明が無いのでCOPPERPLATE 1人のようです。

1曲目"Polaroid"(3:00) 耳に残るギターのリフとノイズを乗せたバックのサウンドによるスローな曲です。今回も薄っすらと掛けたモジュレータによるCOPPERPLATEの優しい歌声がゆったりと響きます。
2曲目"Long-Distance Calls"(2:22) 今度は、モジュレータを効かせた短い曲です。儚い夢見心地を女性目線から観た歌詞を歌にしています。
3曲目"Just Breathe"(2:03) 今度は、前作から引き続いたテンポの好い曲です。ビシバシと鳴るドラムのビートと掠れ気味の歌声とLo-Hiなノイズをバックに歌います。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:7分24秒 (作曲意欲の止まらないCOPPERPLATE、早くも次のアルバム制作中とのこと!)'24年7月15日更新


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写真  COPPERPLATE / A Pleasant Journey
 ・2024 copperplate    

3枚目が1枚目に???・・・

このアルバムは、ジョージア州アトランタ郊外のマリエッタでインデペンデントに 活躍しているドリーム・ポップ・シンガーCOPPERPLATEの3枚目(過去2枚のアルバムとEP盤が取消し=プライベート入りとなったので実質1枚目)のアルバムで '24年8月2日に本国からのダウンロード・リリースです。
今回もアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、クレジット等の説明が無いのでCOPPERPLATE 1人のようです。

1曲目"Moving Pillars"(5:09) 長いギターの爪弾きによるイントロに続き登場するCOPPERPLATEの優しい響きの歌声がすうっ〜と耳に入る曲です。ほぼギター・インストゥルメンタルな感じの心地好さも感じます。
2曲目"Hello Florence"(4:08) 1曲目のスローな曲が、この曲の為にあったような印象を受けるアップテンポな曲です。更にソフトになったCOPPERPLATEの歌声とハイコードでキラキラと輝くギターのリフが耳に残ります。
3曲目"Sightsee"(3:49) この曲もイントロから飛ばして行く曲ですね。掠れ気味に歌うCOPPERPLATEと彼女のベース、ドラムによる作り込みへの情熱を強く感じます。
4曲目"Preoccupy"(4:08) このアルバムから最初に紹介されたリフにとても印象に残った曲です。曲名も「心を奪う」愛する人への想いを歌っているようです。
5曲目"Audible Silence"(4:02) 前の曲と繋がり感を持たせ、更にスピードアップを図った感のある曲です。この曲も少し長めのギター・イントロを持っていてギター好きをとっても楽しませてくれます。
6曲目"Margins"(3:22) この曲もイントロからポップな雰囲気を醸し出す曲です。リズムカルなドラムのビートと囁くように歌うCOPPERPLTEの柔らかい歌声で「旅立つ心」を伝えています。
7曲目"Grand Central"(3:08) この曲もギターのセットネック近くのハイフレットでリズムを刻む音が軽やかに響く曲です。各曲への特徴付ける為、ヴォコーダーを使った収録です。
8曲目"Oh Okay"(3:11) COPPERPLTEの書く曲に共通する心地好いと言うとか耳当たりが好いサウンドとメロディを持っているところなのですが、この曲もそうですね。このアルバムのテーマである「旅立ち」について歌っています。
9曲目"Wither"(3:37) ほぼ囁きに似たCOPPERPLTEの歌声にこの曲もキラキラしたギターの音色が響きます。バックにフルートのような色が響きますが、シンセでの演奏かも知れませんね。
10曲目"In Kyoto"(3:52) ダウンロード購入予約の時にボーナス・トラックとして紹介されていた曲です。このアルバム紹介に「旅の歌」と短い紹介があるのですが、この曲の中には日本や京都などの表現は、ありません。
11曲目"Shades Of Purple"(3:38) この曲もボーナス・トラックと紹介されていた曲です。少しダークなイメージとメランコリックなところ感じる曲です。「恋する人との別れ」をテーマにしています。
12曲目"Eagerly"(4:13) このアルバムの収録曲の中で一番ドリーム・ポップらしさを感じさせる曲です。ゆっくり奏でられるギターの調べに合わせて「恋人との出会い」を歌にしています。
13曲目"Apostrophe"(5:17) リリース当日のダウンロードでは含まれていなかった曲です。COPPERPLATEからBandcampを通じて追加で送られて来たボーナス・トラックです。 エフェクターを通してカリンバの音色に近いように工夫されたギターの音色が印象的な曲です。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:51分34秒 (過去3枚掲載したアルバムが、COPPERPLATE自身のLINK先以外全て消失しています。Bandcampでの購入曲に時々あるのですが、ミュージシャン/配信元の都合により、アルバム/シングル曲が取消になることがあります! 追;アルバムが消失した事をBandcamp経由にてCOPPERPLATEに問合わせしてみました。過去の3枚のアルバムは、弟さんと共同にて制作したとの事。このアルバムから自身単独で制作し音楽に対し新しい章に入った為、過去アルバムは、引退との事!)'24年10月23日更新


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写真  COREY HART / Fields Of Fire
 ・1986 EMI America Records    CP32-5137

カバー曲以外は全てCOREYによる作品・・・

このアルバムは、カナダのS.S.W.COREY・HARTの3枚目のアルバムで '86年10月22日に国内でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、COREY・HART:ヴォーカル/キーボード/プロデュース、MIKE・HEHIR(BARCLAY JAMES HARVEST,SAD CAFÉ):ギター/シタール、GARY・BREIT:キーボード/バック・ヴォーカル、RUSSELL・BOSWELL:ベース、BRUCE・MOFFET:ドラム、FRANK・OPOLKO:トロンボーン、ANDY・HAMILTON:サックスのケベック周辺と一部イギリスのミュージシャン達です。
尚、プロデュースは、COREY・HARTとTRACEY・ULLMANのアルバムを手掛けたPHIL・CHAPMANが担当しています。

1曲目"I Am by Your Side"(4:39) ギターのサウンドをふんだんに入れた曲で、COREYのヴォーカルも相変わらず良いです。
2曲目"Dancin' With My Mirror"(4:18) エレピとタイトなドラムを使ったエレクトリックダンスポップです。
3曲目"Take My Heart"(4:23) ミドルテンポの中々いい曲です。エレクトリックシタールのソロが効果的に入っています。
4曲目"Angry Young Man"(3:44) 例えるなら パワーエレクトリックロックと言う風な曲。
5曲目"Goin' Home"(5:20) ミドル・テンポのリズムにエッジの効いたギターの音色にCOREYの若々しいヴォーカルが似合います。
6曲目"Can't Help Falling In Love"(3:27) ご存知PRESLEYのヒット曲のカバーです。当時COREYのビデオクリップが連日のようにテレビで流れていました。
7曲目"Broken Arrow"(5:43) スリルを感じさせるイントロでのギターの刻みとサックスのソロが良い曲です。
8曲目"Political Cry"(4:06) ポップとレゲエを合体したリズムに世界の政治に対しての皮肉たっぷりの歌詞です。
9曲目"Is It Too Late?"(4:37) ハード・メタル調のリズムとギターが彼には珍しいサウンドです。
10曲目"Jimmy Rae"(5:30) ベースのメロディが"渋い"スローな曲でかっこ良くまとまっています。
11曲目"Blind Faith"(6:00) ゴスペル調のヴォーカルをイントロに配し徐々にダイナミックな曲へと変化します。6分近くある大作です。
全11曲歌詞/訳付 ライナー 名刺サイズラミネートブロマイド付 (国内盤) 収録時間:51分52秒 (彼のカナダでのTVショーを見ましたが、日常はフランス語で会話しているようです。ケベック州出身?)'09年12月3日再更新


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写真  COREY HART / Young Man Running
 ・1988 EMI-Manhattan Records    CP32-5653

ソウル・シンガーRUBY・TURNERを迎えて・・・

カナダで活躍するCOREY・HARTの4枚目のアルバムで '88年のリリースです。イギリスで活躍するソウル・シンガーのRUBY・TURNERを迎えて収録されています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、COREY・HART:ヴォーカル/キーボード/プロデュース、MIKE・HEHIR:(BARCLAY JAMES HARVEST,SAD CAFÉ):ギター/ドブロ/ハーモニカ、RAY・COBURN:キーボード、RUSSELL・BOSWELL:ベース、GREG・HAVER:ドラム、ANDY・RICHARDS:プログラミング/プロデュース、MEL・COLLINS:サックス、ANDY・HAMILTON:サックス、GOOD 'OLE BOYS:バック・ヴォーカル、THE MONTSERRAT CHOIR:バック・ヴォーカル、RUBY・TURNER:バック・ヴォーカルの前作でのミュージシャンも多く参加しています。

1曲目"Don't Take Me To The Racetrack"(3:40) 躍動感のあるドラムのリズムによるレゲエ調の曲です。小刻みに繰り出されるリズムとCOREYのあの独特の歌声によるポップな曲です。
2曲目"In Your Soul"(3:57) アコースティック・ギターの爽やかな響きと爽快感のあるメロディとリズムによる曲です。RUBY・TURNERのソウルフルなバック・ヴォーカルも心地好いです。
3曲目"Truth Will Set You Free"(4:21) どこかで聴き覚えのあるギターのサウンドとリズムを持った曲です。エモーショナルに歌うCOREYの歌声とギター・サウンドのエモ・ポップです。
4曲目"Chase The Sun"(3:18) COREYの呟きのようなイントロからダイナミックに展開するCOREY の得意とするバラードです。スローなリズムに響く美しいMICHAEL・HEHIR(BARCLAY JAMES HARVEST)のギターのサウンドが収録されています。
5曲目"So It Goes... "(3:48) カーニバルかパーティーの喧騒を収録したイントロからエモーショナルな歌声を披露するRUBY・TURNERとCOREYとヴォーカル合戦によるパワフルな曲です。
6曲目"Still In Love"(3:41) アコースティック・ギター美しい響きと美しい旋律によるピアノによるスローなナンバーです。悲しげなドブロの音色が悲しみを誘います。
7曲目"Spot You In A Coal Mine"(4:50) この曲もギターのサウンドをたっぷり使った乗りの良い曲です。COREYと交互に登場するRUBY・TURNERのヴォーカルによるアップテンポなナンバーです。
8曲目"Lone Wolf"(3:41) デビュー・アルバムで元気一杯のサウンドを披露してくれたCOREYの初期のサウンドに近い曲です。ワイルドでアグレッシヴな元気に溢れたサウンドです。
9曲目"No Love Lost"(4:02) ヨーロッパの雰囲気を持った哀愁感のある曲です。荘厳の響くサックスとキーボードのサウンドと遠くで響くギターのサウンドが最高の曲です。余談ですが、COREYは、普段の会話はフランス語を使っているようです。
10曲目"Crossroad Caravan"(2:43) マンドリンを使ったトラディショナルな曲です。ゆったりと奏でられる弦楽器のサウンドに乗せて歌う吟遊詩人のイメージがする曲です。
11曲目"Chippin' Away"(3:40) カントリー・ダンス調のアコースティックな曲です。フィドルとハーモニカによる懐かしいサウンドとコーラスによる古き良き時代を思い出させるような曲です。
全11歌詞/訳詞付 写真ブックレット COREY・HARTの曲コメント付き (国内盤) 収録時間:41分40秒 (当時の国内盤の解説書はレコード/カセットテープ共通のためA面/B面の表示が懐かしいです)'09年12月3日再更新


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写真  COREY HART / Attitude & Virtue
 ・1992 Sire Records    9 26815-2

購入の動機は不純だったが・・・

実は、COCK ROBINANNA・LACAZIOがヴォーカルで参加しているので買ったのですが、すっかりCOREY・HARTの魅力に嵌まってしまいました。このアルバムは、彼にとって7枚目で '92年5月12日本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、COREY・HART:ヴォーカル/キーボード/プロデュースの他、TIM・PIERCE:ギター/スライド・ギター、MARTY・WALSH:ギター、JOHN・PIERCE:ベース、KENNY・ARONOFF:ドラム/パーカッション、GREG・PHILLINGANES:キーボード、JEFF・BOVA:キーボード、SIMON・FRANGLEN:シンセサイザー/プログラミング、GERALD・ALBRIGHT:サックス、RUBY・TURNER:バック・ヴォーカル、DUFF・McKAGAN:バック・ヴォーカル、ANNA・LACAZIO:バック・ヴォーカル、TERENCE・TRENT・D'ARBY:バック・ヴォーカル、JANE・SIBERRY:バック・ヴォーカルなど有名ミュージシャンが参加しています。

1曲目"Back In The Hand"(4:14) ブルースのピアノの調べに乗せCOREYの独特のヴォーカルが力強い。
2曲目"Love And Money"(4:19) レゲエ風のリズムが心地好い。TERENCE・TRENT・D'ARBYが参加しています。
3曲目"Baby When I Call Your Name"(4:04) お決まり的に3曲目に登場するのはやはりバラードですね。スローなギター・サウンドにCOREYが哀愁タップリに歌います。
4曲目"She's Everywhere"(4:20) ポップなリズムとRUBY・TURNERとのヴォーカルでの絡みが圧巻です。
5曲目"I Want(Cool Cool Cool)"(4:04): しびれるメロディとこのリズムについつい体が動きます。ANNAのヴォーカルは、やはりCOCK ROBIN時代のパワフルさを控えめに設定されていますね。
6曲目"Always"(4:27)) 穏やかに響くイントロのサウンドとレイドバックを誘うこのリズムが好いい曲です。COREYのソウルフルでメロウなヴォーカルも良く似合うサウンドの流れも心地好いですね。
7曲目"Poster"(4:10) タイトなリズムと乗りの良いメロディはパワーポップと呼ぶに相応しい曲で途中にレゲエ風に変化するのがお洒落です。
8曲目"92 days Of Rain"(5:46) スピード感のあるTIM・PIERCEのギター・ソロがふんだんに入った聴き応えのあるパワフルな響きを持った曲です。
9曲目"Without Your Love"(4:53) 哀しさを誘うメロディアスなバラードにCOREYが切なく歌い心に響きます。
10 曲目"Sonnets From The Portuguese"(4:33) 同郷JANE・SIBERRYのバック・ヴォーカルがこの曲の最大の魅力です。
全10曲歌詞付 写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:44分45秒 ('83年の"Sunglasses At Night" のアイドル路線から本作のリリースの '92年までに確実に一人のアーティストとして成長しています)'09年12月3日再更新


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写真  CORPORATE X / Surrender
 ・2007 Ikandi Music Inc.    PX-003

ハード・ロック化としたCLUB 8・・・

このアルバムは、イリノイ州シカゴでインディペンデントに活躍しているオルタナティヴ・ロック・バンドCORPORATE Xの '07年10月に本国でリリースされた6曲入EP盤です。
バンドのメンバーは、CHRISTINE・DE・LEON:ヴォーカル、CASPER・XAVIER:ギター/シンセザイザー、SHON・DERVIS・SMITH:ベース、STEFAN・CZESTOCHOWSKI:ドラム/パーカッションの4人組で、ドラムのSTEFANは、現在、他のバンドのメンバーとなっています。

1曲目"Mother Earth"(3:24) イントロの非常に重いベースのサウンドがこの曲への期待感を煽る曲です。この重いバックのサウンドとは対照的な位置にいるCHRISTINEのウィスパー・ヴォイスとのコントラストがこのバンドの最大の魅力になったキラー・チューンです。
2曲目"With You"(4:08) 今度は少しリズムを落として来たダーク・オルタナティヴ・ロックのサウンドの曲です。バックのサウンドからは、ゴシックなイメージもあるのですが、やはりCHRISTINEの歌声との絶妙なバランス感覚が本当に素晴らしいです。
3曲目"Signs"(3:19) 今度はアコースティック・ギター調のサウンドによるイントロからヘビーなサウンドへと誘う曲となっています。電子的な"ピコ・ピコ" サウンドとオルガンの音色からハード・ロック化としたスウェーデンのCLUB 8と表現したくなる曲です。
4曲目"Walk Away"(3:50) 乗り良いドラムのビートにスクラッチのサウンドをアクセントに使ってポップ色を強めた曲ですが、部分的にハード/ヘビーなサウンドを挟んでいる所は、このバンドのポリシーをはっきりさせているのは流石です。
5曲目"Soul"(3:42) この曲では少しゆったりしたサウンドを表現した曲となっています。CASPERのギターの爪弾きに合わせて歌うCHRISTINEの心地好い歌声が届けられますが、やはり一癖あるこのバンドはサビの部分にハード・コア的な重いサウンドを取入れています。
6曲目"With You(Van Christie Remix)"(4:53) エレクトロニカ・ミュージック系のミキサー/プロデューサーVAN・CHRISTIEによるリミックスです。ドラム"ン" ベースのサウンドを大々的に取り入れて組立て直され後半部分が1分ほど延長されています。
歌詞無し 写真ライナー U.S.製 (輸入盤) 収録時間:23分18秒 ('08年もチャリティー・ライヴなどを催しているCORPORATE Xですが、残念ながら新作の情報はまだありません)'09年12月4日再更新


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写真  COUSIN LUKE / Call It A Day
 ・2024 Cousin Luke Records    

いとこのルークって誰?・・・

このアルバムは、ニューヨークのブルックリンで活躍しているベッド・ルーム・ドリーム・ポップ・デュオCOUSIN LUKEのデビュー・アルバムで '24年11月8日に本国でのダウンロード・リリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンの詳しいクレジット記載が無いので、 出身地/活動地と男女ユニットと言う以外残念ながら分かりません。

1曲目"Michael 1"(2:14) この曲には"Michael 2" と言う曲があって '21年9月3日にダウンロード・リリースされた緩いLo-Hiにした感じです。こちらでは、ブラッシュアップしてヴォーカルが当時より交代しているようです。
2曲目"Homesick"(3:02) シングル曲として '24年9月17日リリースされている曲です。イントロから乗りの好いリズムとサウンドを聴かせる曲です。電子キーボードのリフと少し荒らしたベースとギターの響きが耳に残ります。
3曲目"Tug Of War"(2:37) キビキビと鳴るドラムのビートに唸るベースの調べに体を揺さぶられる曲です。ちょっとひ弱さを感じる男性ヴォーカルの歌声と同じ高さのキーで歌う女性ヴォーカルの歌声がバックに薄っすらと響いているようです。
4曲目"Shrinking"(2:25) ここに来てスローな曲の登場です。アコースティック・ギターの爪弾きと同じメロディで奏でられるキーボードの音色も心地好い響きを聴かせます。この曲の感じは、'21年頃好く聴いたロス・アンゼルスの MOUNT RAINIERの音楽と共通するかな。
5曲目"Come On! "(2:23) イントロをぱっと聴いて思い出したのが、バリ島の民族楽器トロンポン(銅鑼)の音色でしたね。電子キーボードで奏でるベースの音色を流し訥々と歌うヴォーカルとシンプルながら楽し気な音楽が廻っています。
6曲目"Bottlepop"(4:53) ここに来て長尺のスローな曲の登場です。この曲でもベースの調べが印象的ですね。多分、男性ヴォーカルの方がベースをハイフレットの辺りまで爪弾きながら歌っている感がします。
7曲目"Project 4"(2:48) 電子キーボードの眠気を誘うように揺らぐサウンドから次第にガチャガチャとしたドラムのビートが入って来るところが好い曲ですね。このデュオの書く曲には、数字が良くつけられていますが、この曲にも1〜3が存在するのでしょうか。
8曲目"Dream House"(2:25) アコースティック・ギターの優しい弦の響きに合わせこれまた優しい歌声を聴かせる曲です。これぞドリーム・ポップと言える曲ではないでしょうか。そして定番的に2分ちょっとで儚く消えて行くところのツボも押さえています。
9曲目"Ubicon"(2:36) この曲もベースのサウンドが重く響く曲です。メルヘンチックに響くキーボードの調べ合わせながらゆったりと落ち着いた歌声を聴かせます。
10曲目"Sarabeth"(2:37) 穏やかに響く変則チューニングされたアコースティック・ギターの弦の響きとハイハットを軽やかに叩くビートに好いですね。ところで "Sarabeth" ってN.Y.にある朝食屋さんの事ですかね。
歌詞無し ダウンロード盤 (輸入盤) 収録時間:28分00秒 (本中にも書いたのですが、'21年頃から活動している男女ユニットCOUSIN LUKE、色々調べても謎めいたイメージがあります!)'24年11月11日更新


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写真  CRACKIN' / Special Touch
 ・1978 WEA International Inc.
 ・1998 WARNER MUSIC JAPAN    WPCR-2324

CD化再発歓迎アルバム・・・

'69年頃までTHE LES SMITH SOUL BANDとして活動していたメンバーの3人が中心となって、結成されたCRACKIN' の4枚目のアルバムです。CRACKIN' は徴兵の為、一時音楽活動から離れていたLESLIE・SMITHが帰国した後の '71年頃にN.Y.で結成され、翌 '72年に音楽活動拠点をサンフランシスコに移した白人・黒人混成ファンク/ソウル・グループです。
このアルバムでのメンバーは、RICK・CHUDACOFF:ベース、PETER・BUNETTA:ドラム、LESLIE・SMITH:ヴォーカル/パーカッション、ARNO・LUCAS:ヴォーカル/パーカッション、BRIAN・RAY:ギター、BOB・BORDY:ギター、故G.T.CLINTON:キーボードの7人組です。
プロデュースは、前作同様MICHAEL・OMARTIANが抜擢されています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、先のMICHAEL・OMARTIAN:キーボード/パーカッション/バック・ヴォーカル、JAY・GRAYDON:アーク2600シンセサイザー/プログラミング、GAYLE・LEVANT:ハープ、ERNIE・WATTS:サックス/フルート、MAXINE・WILLARD・WATERS:バック・ヴォーカル、JULIA・TILLMAN・WATERS:バック・ヴォーカルの西海岸勢達です。
尚、このレビューは、'98年11月26日にワーナー・ミュージック・ジャパンより、世界初のCD化された盤をもとに書かれています。

1曲目"Double Love"(3:25) ファンクなキーボードのサウンドとリズムによるソウル・フィーリング溢れるナンバーです。E.W.& F.のサウンドにも通じる感じと言えば分かって頂けるでしょうか。
2曲目"Too Young"(3:59) LESLIEのメロウで伸びやかな歌声によるウエスト・コーストの爽やかさ感じさせるリズミカルな曲です。美しいハーモニーにチョッパー・ペースの張りのあるサウンドもご機嫌に感じます。
3曲目"Heavenly Day"(4:05) BOZ・SCAGGSのアルバムに収録されても違和感のない程のメロウで、洒落たファンクなナンバーです。作曲にはプロデューサーのMICHAEL・OMARTIANも参加しています。
4曲目"Nobody Else"(3:05) この曲もアーバンな雰囲気とメロウな乗りがBOZ METTES E.W.& F.と言えば良いのでしょうか。ERNIE・WATTSの滑らかなサックス・ソロもご機嫌です。
5曲目"I Could Be Anything"(3:55) クラヴィネットのエモーショナルでアグレッシヴなサウンドを前面にだしたファンクなナンバーです。バック・ヴォーカルはお馴染みのMAXINE・WILLARD・WATERS、JULIA・TILLMAN・WATERSによる心強いバック・アップです。
6曲目"I Can't Wait Forever"(4:02) 前の曲を更にファンクに更に力強くした感じの非常にファンキーなサウンドとリズムによる曲です。CRACKIN'デビュー当時によく引き合いに出されたブリティッシュ・ファンク・バンドA.H.B.の乗りの良さに通じるところを感じます。
7曲目"In Between"(3:54) 一転してスローでメロウなメロディアスなナンバーの登場です。スローな曲も非常に上手いですね。ギターもナイロン弦ギターに持ち換えて更にメロウな雰囲気を醸し出しています。
8曲目"Don't Cha Love Me"(3:49) MAXINEとJULIAのスキャットによる歌声をイントロに配したアダルトな雰囲気を感じさせるソフトなロックの曲のようですが、サウンドは次第にファンクな展開にRICK・CHUDACOFFのベースは聴き応え十分です。
9曲目"On The WingW"(4:15) 曲の最初は、ARNO・LUCASのヴォーカルでしょうか。LESLIEの歌声より輪郭のはっきりした通りの良い歌声に続いて登場するLESLIEのメロウでソウルフルな歌声が絡み合います。この曲でもRICKが心地好いベースを聴かせます。
10曲目"Kalalee"(5:09) イントロから非常に美しいメロディとサウンドを聴かせる曲です。トロピカルでエキゾチックなサウンドにERNIEの柔らかな音色サックス・ソロでは何も言うことなし!約1分もあるアウトロまでのインスト部分も非常に美しいメロディで奏でられています。
全10歌詞/訳詞付 写真ブックレット (国内盤) 収録時間:39分34秒 (WARNER MUSIC JAPANの旧盤CD化によりMAXUSのアルバムと同時期にCD化されましたが、今となっては、中々見つけることが難しくなっています。尚、このアルバムは京都のHEIGHTSさんに極少量のみ入荷されたメーカからの正規入荷品です)'09年12月4日再更新


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写真  CRAIG MIRIJANIAN / A Perfect Fit
 ・1980 Warner Bros. Records Inc.    BSK 3394

メロディアス・ロック・・・

このアルバムは、カリフォルニアで活躍していたS.S.W.CRAIG・MIRIJANIANの '80年に本国でリリースされたデビュー・アルバム(カントリー/ゴスペル・シンガーCRISTY・RANE '79年の[Simple Little Words]にドラムで参加との情報もあります)です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CRAIG・MIRIJANIAN:ヴォーカル/ギター/ベース/キーボード/シンセサイザー/タンバリンの他、MARK・GOLDENBERG:ギター、RUSTY・YOUNG(POCO):ペダル・スティール、PHILIP・FISHER:キーボード、TONY・KAYE(YES):オルガン、LEON・GAER:ベース/シンセサイザー・ベース、LELAND・SKLAR:ベース、BOB・GLAUB:ベース、SCOTT・CHAMBERS(BREAD):ベース、DAVID・KEMPER(THE JERRY GARCIA BAND):ドラム、STEVE・FORMAN:パーカッション、PETE・CHRISTLIEB:サックス、PHIL・KENZIE:サックスのベテラン達が参加しています。
尚、プロデューサーは、RICHARD・SANFORD・ORSHOFF(JACKSON・BROWNE,POCO)が担当しています。

1曲目"Throwing It All Away"(2:57) 懐かしい感じのする産業メロディアス・ロック的な曲の登場です。やはりバックで演奏されるTONY・KAYEのオルガンのサウンドからブリティシュ・テイストを感じますね。
2曲目"Shuttle To Mars"(4:04) この曲も少しブリティッシュ・ロック(プログレシッヴ系)の陰りのあるサウンド感が伝わって来ます。例えるならばBARCLAY JAMES HARVESTやCAMELの感じかな 。
3曲目"High On Love"(3:14) 今度は、ピアノの調べをメインとしたメロディアス・ロック調のスローな曲の登場です。CRAIGも泣きのギターを弾きながらその歌声も熱く聴かせます
4曲目"Can't Do Without It"(3:24) 少し"ベタ" なサウンドの産業ロック的な曲です。まぁ30年以上も前のアルバムですのでご勘弁願います。青春スポーツ物の映画かTVドラマのテーマ・ソング然とした感じですね。
5曲目"After Hours"(6:10) アルバムがリリースされた当時にシングル・カット(ロングとショート・バージョン)されたタイトル・チューンです。この曲では、少しスモーキーな歌声を聴かせるCRAIGとサックスのソロが感じ好いですね。この曲のタイトルで同名のアメリカ映画を想い出しましが全然関係は無いですよ。
6曲目"Be True"(3:52) この曲のぱっと聴きは、少しTOTOのサウンドに近い雰囲気を感じさせる曲で、特に3代目ヴォーカリストのJOSEPH・WILLIAMSが在籍していた頃かな。後半からは、サウンドをハードにラウドに展開させて来ます。
7曲目"She's Waiting"(4:29) 一転してメロディアス・ロックなサウンドの曲の登場です。この曲でもヴォーカリストとしてもその実力を存分に聴かせるCRAIGです。曲の共作者としてKATHY・COTTER(彼女の詳細は不明)と名前があり、このアルバムをリリースした後もCRAIGは、キーボードのPHILIP・FISHERとKATHY・COTTERとミュージカルへの曲の提供を行っています。
8曲目"All Talk"(3:05) 歯切れ良いサウンドがイントロから流れるサスペンス・ドラマのテーマ・ソング的な曲です。ファンクさを増したCRAIGとBOB・GLAUBとのデュアル・ベースのかっこよい演奏が印象的です。
9曲目"Our Last Chance"(4:13) 今度は、MARK・GOLDENBERGとCRAIGが、非常にメロディアスでセンチメンタルな調べを聴かせるアコースティック・ギターの調べの曲です。また、このアルバムの収録曲の中で1番好きな曲でもあります。美しいコード進行とこの繊細なメロディを暫し楽しみましょう。
10曲目"How Long"(3:54) 再びメロディアス・ロック的な曲の登場です。サビの部分をイントロに配した圧迫感のある出だしから聴かせます。レズリーを使ったハモンドのサウンドの響きやファルセットで歌うCRAIGの歌声がアルバムの終焉まで響いて来るのです。
全10曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:39分22秒 (不確かな情報ですが、このアルバムをリリースした後の10年後の90年代にもカントリー系のシンガーBILL・HANFFに曲の提供など作曲活動をしているようです)'12年1月3日更新
1980年度ベスト5


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写真  GRAHAM NASH DAVID CROSBY /
 Graham Nash David Crosby
 ・1972 Atlantic Recording Corp.    8122 79925 3

GRAHAMの分かり易さとDAVIDの難解・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルで活躍しているCROSBY & NASHの '72年4月5日に本国でリリースされたGRAHAM・NASHとDAVID・CROSBYによる最初のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・CROSBY:ギター/ヴォーカル、GRAHAM・NASH:キーボード/ギター/ハーモニカ/ヴォーカルの他、DANNY・KOOTCH:ギター、DAVID(DAVE)・MASON:ギター、JERRY・GARCIA:ギター/ペダル・スティール、CRAIG・DOERGE:キーボード、LELAND・SKLAR:ベース、GREG・REEVES:ベース、CHRIS・ETHRIDGE:ベース、PHIL・LESH:ベース/バック・ヴォーカル、RUSS・KUNKEL:ドラム、JOHNY・BARBATA:ドラム、BILLY・KREUTZMANN:ドラム、DANA・AFRICA:フルート、ARTHUR・MAEBE:フレンチ・ホーン、DAVID・DUKE:フレンチ・ホーン、GEORGE・PRICE:フレンチ・ホーンの大半のミュージシャンは、2人のアルバムに馴染みのあるメンバーです。 プロデュースは、DAVIDとGRAHAMに加えBILL・HALVERSON(STEPHEN・STILLS, REO SPEEDWAGON)が担当しています。
尚、このレビューは、'08年にスイスのモントルーでリマスターされたCD盤を基に掲載しています。

1曲目"Southbound Train"(3:55) GRAHAMの吹くハーモニカとギターのサウンドによるカントリー/フォーク調の曲です。JERRY・GARCIAの長閑な響きを奏でるペダル・スティールの音色とDAVIDのGRAHAMの落ち着き払ったハーモニーも美しいのです。
2曲目"Whole Cloth"(4:34) シングル曲"Immigration Man"のB面に収録されたDAVIDの曲です。非常にB面曲(良い意味で)らしい派手さのないスローで難解色のあるCROSBYらしい曲です。でもこのCROSBYの曲をこのように表現してくれるRUSS、LELAND、CRAIG、DANNYの演奏は、本当に素晴らしいと思えます。
3曲目"Blacknotes"(0:57) GRAHAMのピアノの弾き語りによる短いライヴによる正にピアノを弾いている情景を歌詞にした曲です。このアルバムのリリース前の[4Way Street]での未収録曲ではないのかなと想像しているのですが、収録の詳細は不明です。
4曲目"Strangers Room"(2:27) 再びGRAHAMがピアノを演奏しながら歌う曲です。バックで厳かに響くフレンチ・ホーンの音色などは、非常にGRAHAMの生まれ故郷であるBLACKPOOLや近郊のMANCHESTERのサウンドを感じさせるようです。
5曲目"Where Will You Be?"(3:21) 静寂さの中に響く神秘的なギターとDAVIDの歌声が響く曲です。DAVIDの"The Lee Shore" をアコースティック・ギターでゆっくり奏でられたらこのような感じになるのかと思わせるところがあります。
6曲目"Page 43"(2:55) このアルバムで一番好きな曲です。このリズムの流れが非常に感じ好いのです。DAVIDらしいゆったりとした浮遊感漂うリズムとサウンドが響いてきます。更にPage 43の意味が気になるところですが、この曲への過去のインタビュー誌では、「新約聖書 ?」「コミック雑誌か取扱説明書だった」と答えをはぐらかせたDAVIDのようです。
7曲目"Frozen Smiles"(2:19) ゆったりとしたDAVIDの曲と交互に登場するGRAHAMのリズミカルな曲です。GRAHAMのポップで分かり易い曲とDAVIDの難解さとの調和の良さがこのアルバムの良さですね。
8曲目"Games"(4:01) DAVIDのこのアルバム・リリース前に書かれた '68年の曲ですからTHE BYRDSを抜けて、サン・フランシスコやロス・アンゼルスのバンドと一緒に音楽活動を行っていた時期ですので、他のバンドの為に書いた曲かも知れませんね。
9曲目"Girls On My Mind"(3:27) GRAHAMの弾くオルガンのシンプルな響きがイントロから流れるシンプルなサウンドの曲です。ハンサムで紳士的なイギリス人のGRAHAMには、どの位"Girls On My Mind" が居たのでしょうか。
10曲目"The Wall Song"(4:26) ここで少しテンポを上げたDAVIDの曲の登場です。JERRY・GARCIA率いるTHE GRATEFUL DEADのメンバーがバックを固め渋い演奏を聴かせます。
11曲目"Immigration Man"(2:58) このアルバムからのシングル・カット曲になったGRAHAMの曲です。DAVE・MASONのギターとGREG・REEVESの弾みながらうねるベースのサウンドが、非常に前に出て来てキャッチーさを盛り上げています。
尚、曲のアウトロには、DAVEお決まりの3連リフが登場です。
全11曲歌詞付 ブックレット E.U.製 (輸入盤) 収録時間:35分24秒 (当時のレコード盤ジャケットには2人の写真部分がカットされ、インナーに印刷された2人の写真が移動するのが、ユニークでしたね。CDでは不可能でしょうか)'12年8月18日更新
1972年度ベスト5


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写真  CROSBY・NASH / Wind On The Water
 ・1975 ABC Records Inc.    ABCD-902

メロディアスかつドラマチック・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルスで活躍しているCROSBY・NASHの '75年10月にリリースされた2枚目のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・CROSBY:ギター/ヴォーカル/プロデュース、GRAHAM・NASH:キーボード/ギター/ヴォーカル/プロデュースの他、お馴染みのRUSS・KUNKEL:ドラム、LELAND・SKLAR:ベース、CRAIG・DOERGE:キーボード、TIM・DRUMMOND:ベース/ギター、CAROLE・KING:キーボード/バック・ヴォーカル、JAMES・TAYLOR:ギター/バック・ヴォーカル、DAVID・LINDLEY:フィドル/スライド・ギター、DANNY・KOOTCH:ギター、LEVON・HELM:ドラムの非常に豪華なメンバーが参加しています。

1曲目"Carry Me"(3:34) 先ず、アルバムの最初の曲は、DAVIDの作詞/作曲で、彼の穏やかな歌声が響く曲からスタートだ。ギターの美しい調べとRUSS・KUNKELの重いドラムのビートで刻まれるDAVIDの書いた「切ない女性の想いと希望...」歌詞が伝わって来ます。何とアコースティック・ギターは、JAMES・TAYLORなんですよ。
2曲目"Mama Lion"(3:15) GRAHAMらしいシンプルで明るいサウンドとリズムの曲の登場です。GRAHAMの歌声にDAVIDのハーモニーのバックで縦横無尽に流れるDAVID・LINDLEYのスライド・ギターのサウンドが圧巻です。
3曲目"Bittersweet"(2:37) 一転してDAVIDの複雑なコード進行と彼独特のシュールな歌詞とメロディによる曲です。DAVIDとGRAHAMの非常に調和のとれたハーモニーに聴き入ります。また、オルガンで参加のCAROLE・KINGにも驚かされます。
4曲目"Take The Money And Run"(3:23) このアルバムの良いところは、DAVIDの持ち味とまたその持ち味と相反するGRAHAMの曲とが交互に収録されているのが魅力なのです。リズミカルなサウンドとビートによるポップ色溢れるGRAHAMのサウンドが流れて来ます。
5曲目"Naked In The Rain"(2:25) この曲もイントロの変則チューニングされたDAVIDのアコースティック・ギターのサウンドに聴き入らされた曲です。あの心地好い2人のスキャットによる歌声とDAVIDの考えさせられる歌詞との調和を素晴らしく感じます。
6曲目"Love Work Out"(4:50) 歯切れ良いCRAIG・DOERGEのオルガンのサウンドを中心に繰り広げられるDANNY・KOOTCH、DAVID・CROSBYにDAVID・LINDLEYのスライド・ギターが三つ巴でバトルされるのが圧巻のGRAHAMのヴォーカル曲です。
7曲目"Low Down Payment"(4:53) 途中より組曲的に展開されるリズミカルとスローな幻想的な雰囲気をサンドイッチにした非常に凝ったDAVIDらしい一筋縄で言い括れない曲ですね。アウトロのギター・ソロは、どこかで聴いたような感じは御愛嬌で...
8曲目"Cowboy Of Dreams"(3:27) カントリー調の定番的なサウンドとメロディによるGRAHAMの曲です。イギリス、ブラックプール出身のGRAHAMも26歳でアメリカに渡り本当にこんな土の香りのする曲を書くようになったのですね。
9曲目"Homeward Through The Haze"(4:04) このアルバムで1番好きな曲の登場です。この曲もRUSS・KUNKELの重いドラムのビートが鳥肌立つくらい素晴らしく響いています。また、DANNY・KOOTCHのギター・ソロが涙ものなのです。昔、ギター仲間のM君にこの曲のDANNYの演奏を聴かせたところ彼は、このギター・ソロは「ここで弾いている」と拳を心臓の上で握りしめたのです。その時も今も僕は、M君と同感ですね。
10曲目"Fieldworker"(2:45) NEIL・YOUNGのバンド仲間であるBEN・KEITHとDAVID・LINDLEYがスライド・ギターでバトルを聴かせながらイントロから攻めに攻め来る曲の登場です。本当にこの2人のスライド・ギターが泣きに泣くって感じですね。
11曲目"To The Last Whale: Critical Mass/Wind On The Water"(5:30) '75年の来日でも演奏された捕鯨反対をテーマとした曲です。DAVIDの日本語による「この曲は、クジラの歌です」と紹介されたのを昨日のように想い出されます。2部作で構成されていて前半はDAVIDとGRAHAMのスキャットによる殆どアカペラに近い素晴らしい重唱を聴かせる"Critical Mass" から"Wind On The Water" の流れは、非常にメロディアスかつドラマチックに展開されます。日本人としては、複雑な心境を感じさせる曲なのですが...後半、特にアウトロあたりで耳辺りの良い歌声を聴かせるのは、JAMES・TAYLORですね。
全11曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:40分43秒 (グレッチのギターが表裏に登場したこのアルバムのジャケット写真...輸入盤の艶のあるジャケットは、本当に綺麗で中身も良く表現されているようです)'09年12月4日再更新
1975年度ベスト5


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写真  CROSBY・NASH / Crosby・Nash
 ・2004 Sanctuary Records    SANDD293

久しぶりに購入したCROSBY・NASH・・・

CROSBY & NASHの久しぶりの新譜アルバムです。このアルバムは彼らの7枚目(ベストとライヴを含む)のアルバムで、'04年8月に本国でリリースされた2枚組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・CROSBY:ヴォーカル/ギター/プロデュース、GRAHAM・NASH:ヴォーカル/ギター/ピアノ/ハーモニカ/プロデュースの他、DEAN・PARKS:ギター、JEFF・PEVAR:ギター、STEVE・FARRIS:ギター、DAN・DUGMORE:ペダル・スティール、JAMES・RAYMOND:キーボード、MATT・ROLLINGS:ピアノ、LELAND・SKLAR:ベース、RUSS・KUNKEL:ドラム/パーカッション/プロデュース、LUIS・CONTE:パーカッション、ARNOLD・McCULLER:バック・ヴォーカル、KATE・MARKOWITZ:バック・ヴォーカル、WINDY・WAGNER:バック・ヴォーカルの昔からの仲間達が多く参加しています。

DISC:1 収録時間:45分24秒
1曲目"Lay Me Down"(3:37) イントロからJEFF・PEVARのアコースティック・ギターのフィンガーピッキングが良いですね。CPR(CROSBY,PEVAR & RAYMONDのユニット)での息の合った演奏に久しく聴く、DAVIDのハートウォームな歌声と不可欠なNASHの澄んだ歌声のハーモニーにしんみり。
2曲目"Puppeteer"(4:06) DAVIDの息子JAMES・RAYMONDの書いた曲で、NASHとDAVIDがヴォーカルをシェアして収録されています。
3曲目"Through Here Quite Often"(4:04) DAVIDとこのアルバムに参加しているもう一人のギタリストDEAN・PARKS(STEEY DAN,MICHAEL・McDONALD)との共作です。やはりギターのサウンドが優しく響く心地好い浮遊感のあるナンバーです。
4曲目"Grace"(0:45) 45秒程度のインターリュード的に配されたJAMES・RAYMONDの書いた曲で演奏も彼のピアノで行っています。
5曲目"Jesus Of Rio"(4:12) NASHとJEFF・PEVARと共作で、ボサ・ノヴァの調べによるしっとりとした曲です。前半のハイライトはやはりこの曲でしょうか。クレジットには無いのですが、バック・ヴォーカルでJAMES・TAYLARが歌っているように思えるのですが...
6曲目"I Surrender"(4:14) この曲も素晴らしいですね。メロディが美しい曲で、グラミー賞受賞者のMARK・COHNがこのアルバムの為に書き下ろしています。
7曲目"Luck Dragon"(4:45) JAMESとDAVIDとの共作です。不思議なメロディでのギター爪弾きと不協和音を放つサウンドで魅惑のDAVIDの世界に引き込まれる曲です。
8曲目"Other Side Of Town"(3:36) シンプルなエレピの調べとNASHの囁きに似た歌声による懐かしい感じのする曲です。DAVIDとのハーモニーも'75年の名作[Wind On The Water]の時と全然変っていませんね。
9曲目"Half Your Angels"(5:05) 2曲続けてNASHの曲です。フェンダーローズの心地好い響きとゆったり歌うNASHの歌声から次第にDAVIDのハーモニーへとシフトするスローな曲です。
10曲目"They Want It All"(5:35) DAVIDのエレクトリック・サウンドによるロックの登場です。スライド・ギターとサザーンな響きをもったハモンドが決まったライヴ受けしそうな曲です。
11曲目"How Does It Shine"(5:20) CROSBYお得意のスキャットによるヴォーカル曲です。DAVIDのソロデビュー盤での "Song With No Words(Tree With No Leaves)"を彷彿とさせる曲です。

DISC:2 収録時間:29分03秒
1曲目"Don't Dig Here"(6:10) まるで往年の名作[4 Way Street]のエレクトリック・サイド聴いているようです。歪んだサウンドのスライド・ギターの音色とエモーショナルに響くこのリズムは、70年代に戻ったようです。
2曲目"Milky Way Tonight"(3:24) ロマンチックな曲のタイトルですね。NASHの作詞/作曲で、彼がリードを執ります。牧歌的なアコースティック・ギターの調べとアコーディオンの音色が心地好い曲です。
3曲目"Charlie"(3:34) 再びDAVIDとDEAN・PARKSとの共作です。STEELY DANよろしく"クール" なリズムと素直では無いメロディ・ラインとか不協和音を発するコード進行と中途で終わるアウトロと凝っています。
4曲目"Penguin In A Palm Tree"(3:50) 一転して解かりやすいカントリー調のNASHの曲です。ギターにはSTEVE・FARRIS(MR.MISTER)が参加しています。
5曲目"Michael(Hedges Here)"(2:41) 故MICHAEL・HEDGES(交通事故により惜しくも44歳で他界)に捧げられた曲です。NASHの作詞/作曲で、ジャジーなRAYMONDのピアノで曲の幕が開きます。NASHに続いてDAVIDの追悼の言葉を歌った厳かな曲です。
6曲目"Samurai"(1:41) 1分40秒程のアカペラです。メインは、DAVIDでハーモニーは、NASHです。この曲はかなり実験的な雰囲気を持っていますね。2人が初来日した時に「忍者」「侍」とか「CIA」「FBI」など他愛も無い言葉の掛け合いをステージのDAVIDとした事を懐かしく思い出しました。
7曲目"Shining On Your Dreams"(2:35) NASHらしいシンプルで牧歌的なフォーク・スタイルの曲です。間奏のハーモニカも彼自身で演奏しています。曲の共作は、ベテラン・ドラマーのRUSSELL・KUNKELです。
8曲目"Live On(The Wall)"(3:21) 非常にデリケートに歌うNASHの歌声が印象的な曲です。NASHとSTEVE・PLUNKETT,PATRICK・FLANNERY,SPENCER・PROFFERとハード・ロック系の人たちとの共作が興味深いです。
9曲目"My Country 'Tis Of Thee"(1:42) DAVIDの '89年[Oh Yes I Can]にも収録されているトラディショナル音楽です。故MICHAEL・HEDGESがアレンジして彼の演奏で当時収録されていました。今回は、追悼の意味を込めて再収録されたようです。
歌詞無し 写真ライナー E.U.製 (輸入盤) (久しぶりに購入したCROSBYとNASHのアルバム、相変わらず美しいハーモニーと心和む音楽です)'09年12月4日再更新


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写真  CROSBY,STILLS & NASH / Crosby,Stills & Nash
 ・1969 Atlantic Records    P-10122A

当時良く聴いたアルバム・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルスで活躍している(現在はCSN&Yとして)フォーク/ロック・バンドCROSBY,STILLS & NASHの '69年に国内でリリースされた最初のアルバムです。
CROSBY,STILLS & NASHのメンバー(ユニットに近いでしょうか)は、DAVID・CROSBY(Ex.THE BYRDS):ヴォーカル/ギター/プロデュース、STEPHEN・STILLS(Ex.BUFFALO SPRINGFIELD):ヴォーカル/ギター/ベース/キーボード/パーカッション/プロデュース、GRAHAM・NASH(Ex.THE HOLLIES):ヴォーカル/ギター/プロデュースの3人組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DALLAS・TAYLOR(Ex.OHIO KNOX):ドラムの準メンバーでアルバムの裏表紙にDALLASが窓越しに登場しています。
尚、アルバムのジャケット写真の撮影は、当時のミュージシャンの撮影を多く手掛けたHENRY・DILTZです。

1曲目"Suite: Judy Blue Eyes"(7:22) 当時のプログレシッヴ・ロックなどの曲以外でフォーク・ロックの曲の中では、組曲となっているめずらしいスタイルで収録されている曲調の違うパート4部作から 構成されています。曲名の由来は、曲を書いたSTEPHEN・STILLSが当時のガール・フレンドのS.S.W.JUDY・COLLINSの事を歌ったのは有名な話ですね。当時の日本のフォーク・バンドのこの曲を好きな人が言っていたのですが、「7分22秒(国内LP盤での記載)もある曲だけど聴き終わっても本当に短く感じて直ぐまた頭から聴きたくなる曲」には同感ですね。
2曲目"Marrakesh Express"(2:36) GRAHAM・NASHが書いた曲でメイン・ヴォーカルも彼で彼特有の高域の歌声を聴かせています。この曲もGRAHAMらしいポップ色の強い作品なのですが、これも彼の曲特有の曲の短さも持っているのです。そうそう、この曲のイントロが始まる前に多分、DAVIDだと思うのですが、意味不明の呪文みたいな事を呟いているのが、お茶目な感じがしますね。
3曲目"Guinnevere"(4:43) このアルバムの最大の特徴と言えるメンバー3人の強烈な個性の持ち味が次々に登場してくる醍醐味が魅力なのですが、その最たるところがDAVIDのこの曲です。変則チューニングされた摩訶不思議なDAVIDのアコーステッィク・ギターの音色と3人の絶妙なハーモニーを聴かせます。尚、曲名の"Guinnevere" は、6世紀頃の伝説上の王アーサーの王妃のことです。
4曲目"You Don't Have To Cry"(2:43) この曲はSTEPHENの書いた曲でメイン・ヴォーカルは、STEPHENとなっていますが、バックに流れる3人の美しいハーモニーが一体となって流れています。サウンドの方は、とても彼らしいアコースティック・ギターの華麗な運指と爪弾きを感じます。
5曲目"Pre-Road Downs"(2:59) GRAHAMの書いた曲で、メイン・ヴォーカルも彼ですが、THE HOLLIES時代とは違ったSTEPHENのバックワード・ギターのサウンドが非常に陶酔感やサイケデリック感を感じさせ不思議な雰囲気を漂わせるのです。
6曲目"Wooden Ships"(5:22) DAVID、STEPHENとPAUL・KANTNER(JEFFERSON AIRPLANE)の共作で、歌詞カードには丁寧に2人のパートが記載されています。DAVIDが向かってステレオ側の左に位置しSTEPHENが右側に綺麗に分離されて収録していて前半は、交互に2人の歌声が登場します。後半から大きく奏でられるSTEPHENのギター・ソロなどライヴで演奏されるNEIL・YOUNGの"Southern Man" と共通の雰囲気を感じるのが興味深いですね。
7曲目"Lady Of The Island"(2:36) この曲は、非常に美しいメロディとサウンドを聴かせる落ち着いた雰囲気のGRAHAMの曲です。GRAHAMの歌声のそばに寄り添うDAVIDの優しい歌声は本当に特筆すべきです。
8曲目"Helplessly Hoping"(2:37) この曲もイントロから一発でSTEPHENの曲と分かるアコースティック・ギターの爪弾きを聴かせます。3人による非常に美しいハーモニーとSTEPHENのギター1本のフィンガー・ピッキングによるミニマルな演奏を聴かせます。
9曲目"Long Time Gone"(4:17) 丁度この後にリリースされるCSN&Yでの[4 Way Street]のサイド3のようなエレクトリック・/ギターのサウンドが満載なDAVIDの曲です。ハモンドのサウンドをバックにDAVIDがその巧みな歌いぶりをエモーショナルに響かせます。この曲のアウトロでもDAVIDが1人違う歌の一節を歌いその模様がアクセント的に収められています。
10曲目"49 Bye-Byes"(5:15) テキサス州ダラス生まれで、父の職業関係でアメリカ各地の都市を転々として各地の音楽要素を吸収してきたSTEPHENらしい取り分けその影響力の強い教会音楽を感じさせる曲です。オルガンで奏でられるゴスペル音楽を基調としたサウンドからこのアルバムの幕閉じを告げる終焉のパートへと次第に突入して行きます。
全10曲歌詞付 LP盤 (国内盤) 収録時間:40分03秒 (本当、当時に良く聴いたアルバムです。事実、このレビューこの大半の曲は、曲を聴き直す事なく書き綴ってしまっていますから!)'12年7月1日更新
1969年度ベスト5


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写真  CROSBY,STILLS,NASH & YOUNG / Déjà Vu
 ・1970 Atlantic Records    AMCY-4001
 ・2008 Warner Music Japan    WPCR-13243

個性の集合体・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルスで活躍しているフォーク/ロック・バンドCROSBY,STILLS,NASH & YOUNGの '70年3月11日に本国でリリースされた4人名義での初アルバムです。
CROSBY,STILLS NASH & YOUNGのメンバー(ユニットに近いでしょうか)は、DAVID・CROSBY:ヴォーカル/ギター/プロデュース、STEPHEN・STILLS:ヴォーカル/ギター/ベース/キーボード/プロデュース、GRAHAM・NASH:ヴォーカル/ギター/キーボードプロデュース、NEIL・YOUNG:ヴォーカル/ギター/キーボード/ハーモニカ/プロデュースの4人組です。
先の4人の他にこのアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DALLAS・TAYLOR:ドラム/パーカッション、GREG・REEVES:ベース、JERRY・GARCIA:ペダル・スティール、JOHN・SEBASTIAN:ハーモニカのお馴染みのミュージシャン達が参加しています。
尚、今回レビューしたこのアルバムは、'95年9月に国内でCD化されたリマスター盤及び '08年 SHM-CD盤を基に記載しています。

1曲目"Carry On"(4:27) STILLSの書いた曲でメイン・ヴォーカルも彼です。高く鳴り響く変則チューニングされたアコースティック・ギターの響きに合わせて歌うSTILLSの歌声のバックに広がるこの4人ならでの非常に統制のとれたハーモニーにゴージャス感があります。また、この曲を聴く度に左チャンネルのみイントロのギター・サウンドしか聴こえてこないので、ステレオの故障か?と思って焦ります。
2曲目"Teach Your Children"(2:55) 今さら説明の必要もいらない曲ですね。'71年のイギリス映画「小さな恋のメロディ」のラスト・シーンに流れるNASHの書いた曲です。この後にリリースされるライヴ盤やCROSBYとNASHとのライヴでも良く演奏されているお馴染みの曲で、THE GRATEFUL DEADのJERRY・GARCIAがペダル・スティールを演奏しています。
3曲目"Almost Cut My Hair"(4:31) STILLSとNEILのギター・バトルで演奏を繰り広げるCROSBYの書いた曲で、メイン・ヴォーカルもCROSBYです。この曲では、4人のハーモニーはあまり収録されていなく残りのメンバーは、演奏に集中している様子です。尚、この曲も4人でのライヴで良く演奏される代表作です。
4曲目"Helpless"(3:40) YOUNGの曲の登場です。'70年のアメリカ映画「いちご白書」の挿入歌として有名な曲です。長閑そうなカントリー調の曲ですが、歌詞の内容は、ベトナム戦争への反戦をテーマとした内容をしみじみと聴かせるのです。
5曲目"Woodstock"(3:56) JONI・MITCHELLが '69年8月に行われたウッドストック・フェスティバルについて書いた曲です。JONIのオリジナルは、アコースティック・ギターの爪弾きによるスローな流れの落ち着いた曲ですが、このアルバムでは、STILLSとYOUNGのエレクトリック・ギターのサウンドをふんだんに使ったSTILLSのヴォーカル曲です。'70年のアメリカ映画「ウッドストック」では、この収録曲が映画の幕開きのテーマ曲として使われています。
6曲目"Déjà Vu"(4:14) CROSBYの書いた曲で非常に彼の音楽の持ち味を象徴している曲と言えます。イントロからスキャットで歌うCROSBYの歌声とサイケデリック感のあるサウンドの流れにSTILLSのフロント側で奏でられるギター・ソロやJOHN・SEBASTIANのハーモニカの調べなど存在感がたっぷりとあります。
7曲目"Our House"(3:01) この曲も '70年のアメリカ映画「いちご白書」の挿入歌として取り上げられたNASHの書いた曲で、当時の恋人JONI・MITCHELLとの生活を歌にしています。甘い生活の内容や幸福感の描写が綴られています。
8曲目"4+20"(3:51) 曲のタイトル通りSTILLSが24歳の時に書いて歌った曲です。アコースティック・ギターを爪弾きながら歌うフォーク・スタイルにてSTILLS1人で収録されているようです。
9曲目"Country Girl: A. Whiskey Boot Hill/B. Down, Down, Down/C. Country Girl(I Think You're Pretty)"(4:47) YOUNGの曲で3曲の組曲で収録されています。メランコリックさのあるメロディが良く似合うYOUNGの歌声とバックで荘厳な響きを持った4人のハーモニーでどんどんと流れて行く曲ですが、組曲としての起伏は少なく歌詞の部分での組合せを表現しているようです。
10曲目"Everybody I Love You"(5:13) STILLSとYOUNGの共作となっている曲です。エモーショナルなSTILLSのギターとラテンのリズムの流れを取り入れたライヴ演奏などでは、観客が乗り易そうなイメージがします。
・全10曲歌詞/訳詞付 写真ライナー (国内盤)
・全10曲歌詞/訳詞付 2008年限定 SHM-CD盤 (国内盤) 収録時間:36分31秒 (強烈な個性を持った4人の集合体によるこのアルバム、リリース当時から良く聴いた私にとっての愛聴盤の中の1枚です)'12年7月28日更新
1970年度ベスト5


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写真  CROSBY,STILLS,NASH & YOUNG / 4 Way Street
 ・1971 Warner Music Japan    WPCR-75051/2

本当に良く聴いたなぁ・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルスで活躍しているフォーク/ロック・バンドCROSBY,STILLS,NASH & YOUNGの '71年4月7日に本国でリリースされた4人名義での2枚目のアルバムで、'70年6月2日から7月5日までに行われたThe Fillmore East(N.Y.)、The Chicago AuditoriumThe Forum(Los Angeles)でのライヴ演奏を収録した2枚組です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CROSBY,STILLS NASH & YOUNGのメンバー(ユニットに近いでしょうか)は、DAVID・CROSBY:ヴォーカル/ギター、STEPHEN・STILLS:ヴォーカル/ギター/キーボード、GRAHAM・NASH:ヴォーカル/ギター/キーボード、NEIL・YOUNG:ヴォーカル/ギター/ハーモニカ/キーボードの他、CALVIN "FUZZY" SAMUELS:ベース、JOHNNY・BARBATA:ドラムのお馴染みのミュージシャンです。
尚、今回レビューしたこのアルバムは、'05年6月22日に国内で再リリースされた(DISC:1に12曲目〜15曲目が追加された '92年リマスター盤のリイッシュ)を基に記載しています。

DISC:1 収録時間:66分51秒
1曲目"Suite:Judy Blue Eyes"(0:34) CROSBY,STILLS & NASH名義でのアルバムでのトップに位置する7分22秒にもおよぶSTEPHENの書いた曲です。ここでの収録は、曲の終わり部分の非常にハーモニーの美しい所から次のNEILの曲に繋ぐ導入部分になっています。
2曲目"On the Way Home"(3:47) NEILとSTEPHENが在籍していたBUFFALO SPRINGFIELDの3枚目のアルバムに収録されているNEIL '68年の曲です。複数のアコースティック・ギターの演奏による美しいメロディとサウンドが流れる素晴らしさを感じます。巧みなリード・ギターを弾くのは、BUFFALO SPRINGFIELD時代から一緒のSTEPHENでしょうね。
3曲目"Teach Your Children"(3:02) 曲の始めにGRAHAMから「私たちの2枚目(CS&N含む)のアルバムからの曲です」と紹介され演奏が始まります。やはり4人でスタジオ収録した経緯があるので、ここでの演奏も非常に素晴らしくまた、和やかなライヴでの雰囲気が伝わって来ます。
4曲目"Triad"(6:55) DAVIDのTHE BYRDS時代 '68年の曲で、ライヴで演奏されている曲が後に[The Notorious Byrd Brothers] のCD化によりボーナス・トラックとして収録されていす。曲の演奏に入る前に色々とスピーチが登場しているのですが、何やら難しくて省略します。アコースティック・ギターを弾きながらそのシルキーな歌声を聴かせるDAVIDです。
5曲目"The Lee Shore"(4:26) 非常に美しく奏でられるアコースティック・ギターのフィンガー・ピッキングにDAVIDの優しい響きの歌声と彼との波長や息もぴったりのGRAHAMの高域の歌声が落ち着いた流れについつい引き込まれる曲です。
6曲目"Chicago"(3:10) GRAHAMから「私のデビュー・アルバムからの曲です」と紹介され演奏される彼らしいシンプルなピアノの演奏による曲です。ハーモニーは多分、DAVIDだと思われます。
7曲目"Right Between The Eyes"(3:36) 再びGRAHAMの書いた曲で彼のヴォーカル曲ですが、曲の始まりがDAVIDとGRAHAMがバラバラになって観客達が大笑いするハプニングが当時から収録されています。いざ本番になって演奏されると、とてつもなく美しいメロディと2人のハーモニーで展開されて行きます。
8曲目"Cowgirl In The Sand"(3:58) NEILのアルバムでの収録は、エレクトリック・ギターのエッジの効いた演奏で収録されていましたが、アコースティック・ギターによるしんみりとした弾き語りで収録されています。でもこの曲の良さが非常に際立ったギターの演奏とNEILの哀愁のある歌声の魅力を感じさせるお気に入りのナンバーです。
9曲目"Don't Let Bring You Down"(3:30) ここでもハプニングが発生、NEILが曲紹介を間違えて観客の1人が大笑いする一幕までも収録されています。オリジナル収録は、NEILの '70年のヒットアルバム[After The Gold Rush] に収められています。
10曲目"49 Bye-Byes/America's Children"(6:35) STEPHENの曲の登場です。スタジオ収録と同じスタイルのゴスペル調の曲から次第にエモーショナルなピアノの演奏と彼の歌声が高らかに響く独断場のような演奏です。
11曲目"Love The One You're With"(3:24) STEPHENが12弦ギターをさらっと掻き鳴らしながら「この曲が終わったら10分の休憩の後に2部に登場するからね」と紹介しながら始まるアコースティック・サウンドがたっぷり響く曲です。オリジナル曲の収録は、'70年の[Stephen Stills] のトップに飾れている曲です。
ここからはCD化(DISC:1)によるボーナス・トラックです。
12曲目"King Midas In Reverse"(3:43) GRAHAMのヴォーカルと彼のギターの演奏による弾き語りです。オリジナル曲の収録は、GRAHAMが在籍していたTHE HOLLIES '67年の曲です。
13曲目"Laughing"(5:13) 前のGRAHAMの曲から続きで収録されている思うDAVIDの変則チューニングの調べが独特の雰囲気を醸し出すDAVIDがTHE BYRDSのオリジナルメンバーによる再結成の為に書いた曲です。
14曲目"Black Queen"(6:45) アコースティック・ギターでブルースのフレーズを弾きながら自分の生まれ故郷やその時に聴いたブルースの事などを紹介しながらこの曲へと入って行きます。この辺などやはり綺麗に収録されたスタジオ・アルバムとは違った生々しさやライヴでの凄みなどを聴き取れます。この曲はSTEPHENのライヴでの定番曲となっている渋めのブルースです。
15曲目"Medley:The Loner/Cinnamon Girl/Down By The River"(5:13) 今度は、NEILの曲の登場です。仲良くボーナス・トラックを4人で埋めた形となっています。メドレー形式で演奏されるNEILの '68年[Neil Young] '69年[Everybody Knows This Is Nowhere] からの曲です。

DISC:2 収録時間:43分05秒
1曲目"Pre-Road Downs"(3:04) '69年のCROSBY,STILLS & NASH名義のアルバムに収録されているGRAHAMの曲です。乗りの好いリズムの刻みとSTEPHENのギターの演奏で彩る軽快さが伝わって来ます。丁度この後に登場するDAVIDの重めの曲と対極の位置にあると形容されるでしょう。
2曲目"Long Time Gone"(5:58) 当時のライヴ収録のアルバムとして録音状態の良いこのアルバムですが、特にこの曲はとても録音状態が良く臨場感が素晴らしく広がります。各曲の詳しいクレジット記載が無いのですが、バックのハモンドの演奏はSTEPHENでしょうか。DAVIDの力強い歌声とNEILの引掻くようなギターの演奏による共演です。
3曲目"Southern Man"(13:45) STEPHENとNEILの壮絶なギター・バトルで演奏を繰り広げる14分近くもある大作です。バックのJOHNNYの躍動的なドラムのリズムにCALVINのメリハリのあるベースのサウンドに乗せて演じられる炸裂した2人の演奏は、40年以上聴き続けているけどやはり堪りませんね。
4曲目"Ohio"(3:34) 再びNEILの曲の登場です。'70年5月4日に起こったオハイオ州Kent State大学校内でのベトナム戦争反対の学生デモ隊に向けてオハイオ州兵が発砲した事件を基にして書かれています。ここでの演奏は、当のNEILよりヴォーカルで合の手を入れるDAVIDの方が強烈にこの曲を通してその愚行を非難しています。
5曲目"Carry On"(14:19) 今度は、STEPHENの曲の登場です。4人名義のアルバムのトップに輝いたエレクトリック・ギターのサウンドをたっぷり感じさせる曲です。興味深いのは、前半のリズムが何処となく琉球音楽みたいに感じるのです。NEILの"Southern Man" に対抗したように演奏されるワウワウでのSTEPHENとNEILの引掻きギター・バトルが再び登場です。
この曲が終わってからSTEPHENから「ドラムは、JOHNNY・BARBATA、ジャマイカから来た友人のベースCALVIN "FUZZY" SAMUELS」と紹介されています。
6曲目"Find The Cost Of Freedom"(2:22) 映画「Easy Rider」のラストシーンの挿入歌としてSTEPHENが依頼されて書いた曲です。「自由の値」と当時、邦題が付けられSTEPHENのギター・ソロが非常に素晴らしい曲でのあるます。前半はアコースティック・ギターの演奏のみ、後半はアカペラによる4人の綺麗なハーモニーでの流れになっています。曲の終わりにはGRAHAMかな「お休み」と観客に向かって一言が添えられています。
20曲歌詞/訳詞付 16ページ物写真ブックレット 2枚組 (国内盤)(見出しに書いている通り、LP盤の時から本当に良く聴いたアルバムです)'12年10月20日更新
1971年度ベスト5


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写真  CURTIS STIGERS / Time Was
 ・1995 Arista Records, Inc.   74321-28279-2

最近JAZZに傾倒していますが・・・

このアルバムは、アイダホ出身のシンガー/サックス奏者であり前作での長い髪をばっさりと切った風貌が涼しげなCURTIS・STIGERSの2枚目 '95年6月25日に本国でリリースされたアルバムです。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、CURTIS・STIGERS:ヴォーカル/サックス/プロデュースの他、 MICHAEL・THOMPSON:ギター、MICHAEL・LANDAU:ギター、DEAN・PARKS:ギター、FREDDIE・FOX:ギター、JOHN・SHANKS:ギター、DAVID・TRONZO:スライド・ギター、ADAM・GORGONI:ギター/ドラム・プログラミング/キーボード/プロデュース、DANNY・KORTCHMAR:ギター/キーボード/プロデュース、STEWART・LERMAN:ギター/コーラス/プロデュース、PAT・THRALL:ギター、JIMMY・JOHNSON:ベース、NEIL・STUBENHAUS:ベース、T.M.STEVENS:ベース、MICHAEL・VISCEGLIA:ベース、FREDDIE "READY FREDDIE" WASHINGTON:ベース、BUELL・NEIDLINGER:アップライト・ベース、SUSAN・RANNEY:アップライト・ベース、RICK・NEIGHER:ベース、DAVID・FOSTER:キーボード/プロデュース、GLEN・BALLARD:キーボード/ギター/プロデュース、KIM・BULLARD:キーボード/プログラミング、NEIL・LARSEN:キーボード、MITCHEL・FORMAN:キーボード、RANDY・KERBER:キーボード、GREG・PHILLINGANES:キーボード、DANNY・LOUIS:ピアノ、BENMONT・TENCH:オルガン、JEFFREY・YOUNG:オルガン/ピアノ/コーラス、ROY・CAMPANELLA・III:ループ・プログラミング、SIMON・FRANGLEN:シンセサイザー、VINNIE・COLAIUTA:ドラム、KEVIN・HAYES:ドラム、ADAM・GORGONI:ドラム・プログラミング/ギター/キーボード/バック・ヴォーカル/プロデュース、JONATHAN・MOFFETT:ドラム、JOHN "J.R." ROBINSON:ドラム、FRANK・VILARDI:ドラム、SAMMY・MERENDINO:ドラム・プログラミング、BRIAN・KILGORE:パーカッション、XIAN:タンバリン、GARY・GRANT:トランペット、JERRY・HEY:トランペット/ストリング・アレンジ/指揮、DAN・HIGGINS:サックス、DAVE・KOZ:サックス、RONALD・CLARK:ヴァイオリン、ROBERT・BECKER:ヴァイオリン、CHARLIE・BISHARAT:ヴァイオリン、ARMEN・GARABEDIAN:ヴァイオリン、BERJ・GARABEDIAN:ヴァイオリン、ENDRE・GRANAT:ヴァイオリン、RICHARD・GREENE:ヴァイオリン、CLAYTON・HASLOP:ヴァイオリン、PETER・KENT:ヴァイオリン、EZRA・KLIGER:ヴァイオリン、JOY・LYLE:ヴァイオリン、RALPH・MORRISON・III:ヴァイオリン、KAREN・JONES:ヴァイオリン、RACHEL・ROBINSON:ヴァイオリン、SHELDON・SANOV:ヴァイオリン、HAIM・SHTRUM:ヴァイオリン、ROGER・WILKIE:ヴァイオリン、JOHN・WITTENBERG:ヴァイオリン、MARGARET・WOOTEN:ヴァイオリン、DENYSE・BUFFUM:ヴィオラ、TAMARA・CHANG:ヴィオラ、MARLOW・FISHER:ヴィオラ、SUZANNA・GIORDONO:ヴィオラ、CARRIE・HOLZMAN-LITTLE:ヴィオラ、CYNTHIA・MORROW:ヴィオラ、LARRY・CORBETT:チェロ、ROWENA・HAMIL:チェロ、PAULA・HOCHHALTER:チェロ、DAVID・LOW:チェロ、FREDERICK・SEYKORA:チェロ、STEVE・RICHARDS:チェロ、DANIEL・SMITH:チェロ、DAVID・CAMPBELL:指揮/ストリング・アレンジ、SUZIE・KATAYAMA:チェロ/ストリング指揮、SHAWN・COLVIN:ヴォーカル、 SWEET・PEA・ATKINSON:バック・ヴォーカル、SIR・HARRY・BOWENS:バック・ヴォーカル、MAXINE・WILLARD・WATERS:バック・ヴォーカル、JULIA・TILLMAN・WATERS:バック・ヴォーカル、CARMEN・TWILLIE:バック・ヴォーカル、WORTHY・DAVIS:バック・ヴォーカル、LISA・FRAZIER:バック・ヴォーカル、PHILLIP・INGRAM:バック・ヴォーカル、ARNOLD・McCULLER:バック・ヴォーカル、SHELLY・PEIKEN:バック・ヴォーカル、KATHY・MERRICK:バック・ヴォーカル、RODNEY・SAULSBERRY:バック・ヴォーカル、JAKE・STIGERS:コーラス、FRANKIE・LEE:コーラス、WILLIE・NILE:コーラス、LUKE・NOONAN:コーラスの多くのミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデューサーは、演奏に参加している各プロデューサーにCLIVE・DAVIS:エグゼクティヴ・プロデューサ、STEWART・LEVINE:プロデュースの各曲によって異なっています。
CURTIS・STIGERSは、現在ジャズ・サックス・プレーヤーとしてN.Y.で活躍しています。

1曲目"This Time"(4:22) DAVID・FOSTERのピアノとMICHAEL・THOMPSONのギターでのバラード。この曲のプロデュースは、ピアノのDAVID本人で彼らしい叙情的でダイナミックなアレンジです。
2曲目"Keep Me From The Cold"(3:58) GLEN・BALLARDとの共作で映画音楽風の曲です。ギターは、MICHAEL・LANDAUとDEAN・PARKSのコンビでプロデュースは、GLENです。
3曲目"Every Time You Cry"(4:08) ミドル・テンポのR&Bで他のアーティストも数人カバーしている名曲です。作者の1人のSHELLY・PEIKENがバック・コーラスで参加しています。
4曲目"Anything You Want"(5:11) CURTISの泣きのサックスソロとヴォーカルが印象的な曲です。
5曲目"There's More To Makin' Love(Than Layin' Down)"(5:20) 特徴的なギターのピッキングは共作者であるあのDANNY・KORTCHMARです。この曲のプロデュースもDANNY自身が行っています。前作からの同じスタッフでの流れです。
6曲目"It Never Comes"(5:03) メンフィス・サウンドのいかしたソウルです。
7曲目"The Ghost Of You And Me"(4:17) RICHARD・PAGEとJOHN・LIND(THE FIFTH AVENUE BAND)作の鳥肌物のバラードです。キーボードにNEIL・LARSENも参加しています。メロディ・ラインが"モロ"「RICHARD・PAGE」していますね。イギリスのアイドル・グループ BBMakが '01年にカバーしてヒット(#8 U.S.;Adult Contemporary)させています。
8曲目"Time Was"(5:11) カントリー調のメロディとリズムによる曲でSHAWN・COLVINとのデュエットが堪りません。
9曲目"Cry"(3:42) MICHAEL・LANDAUとNEIL・LARSENの組み合わせが興味深いです。すこしダークでクールなイメージな曲ですが、サビの部分はメンフィス調のR&Bでしょうか。
10曲目"Somebody In Love"(4:07) ソウルフルなCURTISのヴォーカルとサックスを生かした曲です。
11曲目"The Big One"(5:20) 不思議なリズムのGLEN・BALLARDとの共作の曲です。
12曲目"New York Is Rockin'"(4:02) New Yorkを称えたロック"ン" ロールのリズムの曲です。
13曲目"There Will Always Be A Place"(4:26) ピアノの伴奏を主体としたバラードで幕を閉じます。
全13曲歌詞付 豪華ブックレット (輸入盤) 収録時間:59分32秒 (最近のCURTISはサックスによるJAZZに傾倒していますが、デビュー当時はROCK・ROCKとしたサウンドでした。尚、音源のリンク先の曲表示が間違っていますが、曲のサンプルとは整合しています。)'10年5月20日再更新


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写真  DAGMAR / Afterlight
 ・2015 DAGMAR Music    7 00261 42523 8

GEMMAとMIRANDA・・・

このアルバムは、アイオワ州出身で現在、サン・フランシスコで活躍しているオルタナティヴ/ポップ・デュオDAGMARのデビュー・アルバムで '15年6月6日に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、GEMMA・COHEN:ヴォーカル/ベース/プロデュース、MIRANDA・MALLARD:ヴォーカル/キーボード/ギター/プロデュースのDAGMARの他、DANA・TELSROW:ギター/ベース/プロデュース、JUSTIN・LEDUC(JACK LION):パーカッション、LEE・ANNE・BLACKMORE:ヴァイオリン、OLIVIA・WELLS:ヴァイオリン、URSULA・DIAL:チェロ、BLAKE・SHAW:ダブル・ベース、CODY・RHODES(GEOGRAPHER):パーカッションのアイオワとサン・フランシスコのミュージシャンが参加しています。
尚、プロデュースは、アイオワのDANA・TELSROWとDAGMARの共同で行われています。

1曲目"What Do You Want"(3:31) 不思議なリズムに乗せ高いキーで歌うGEMMAのヴォーカル曲です。何度聴いてもヴォーカルのアレンジが非常に凝っていますね。ビデオ映えのするGEMMAとMIRANDAの登場するビデオもどうぞ。
2曲目"Movie Screen"(4:24) この曲もヴォーカルのアレンジが練られている曲です。多分、2人共クラシックの声楽を勉強して来ているのでしょう。また、ドラムのJUSTIN・LEDUCのビートが踊っています。
3曲目"Tumbleweed"(4:31) イントロのアコースティック・ギターの爪弾きから一発で捕まれた曲です。MIRANDAの美しい歌声も非常に魅力的に響いているのですが、GEMMAの個性的なベースのサウンドとこの曲も非常に躍動的なJUSTIN・LEDUCのドラムのビートもスゴイですね。このDAGMARの魅力溢れるビデオもどうぞ!。
4曲目"Echo"(4:01) アコースティック・ギターの大人しい目の調べによるイントロから入る曲です。 美しいMIRANDAの歌声とGEMMAのハーモニーに暫し聴きいる事としましょうか。
5曲目"Sunrise"(5:43) この曲もアコースティック・ギターの爪弾きによる穏やかな流れの曲です。チェロとヴァイオリンの調べも加わってメランコリックな雰囲気が漂います。
6曲目"How Small"(4:59) 古びたアップライト・ピアノとギターの音色による美しいメロディとサウンドの曲です。1曲の中に様々な音楽の要素が詰まっています。この曲も二人のヴォーカル・アレンジに非常に練られたところを感じます。
7曲目"Naked"(3:50) ハモンド・オルガン然とした少し潰れたサウンドがイントロから流れるクールな曲です。この曲では、MIRANDAがメイン・ヴォーカルを執り、GEMMAのヴォーカル/ハーモニーは控えめとなっています。
8曲目"Shelter Us"(4:22) 少し変わったメロディとリズム(オルタナティヴ)な曲です。ギターのサウンドやリズムだけ聴いているとマス・ロックの要素もあるし、二人のヴォーカルも入ると不思議な雰囲気が漂います。
9曲目"My Wolves"(3:51) トラディショナル音楽のような雰囲気を伝えるアップライト・ピアノのよる弾き語りです。GEMMAとMIRANDAの渦巻くようなヴォーカルがチェロの音色と共に流れています。
歌詞無し ライナー無し 2折紙ジャケット仕様 CD-R (輸入盤) 収録時間:39分16秒 (デビュー・アルバムと言ってもGEMMA、MIRANDAも他のバンドで活躍し、ヴォーカリストとしてもアルバム制作に参加している実力派ですて前作をリリースした後、全米とヨーロッパ・ツアーを敢行した人気は更に急上昇のようです)'16年8月9日更新
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写真
(このアルバム購入時に頼んでサイン入りとしてもらった盤です)


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写真  THE DALLOWAYS / Penalty Crusade
 ・2004 Bird in Box Records    8 01655 09452 5

アメリカのバンドですが、何故かブリティッシュ・テイスト溢れるサウンド・・・

このアルバムは、カリフォルニア出身の5人組のTHE DALLOWAYSの2枚目(デビュー・アルバムは、5曲入りEP盤)のアルバムで、'04年の後半でのリリースです。THE DALLOWAYSのメンバーは、GERHARD・ENNS:ヴォーカル/ギター、AARON・WALL:ドラム/バック・ヴォーカル、MATT・WALL:ベース、RICKY・GONZALES:ギターにNICO・RHODE:キーボード/バック・ヴォーカルです。
尚、NICO・RHODEは、このアルバム制作後に加入したらしくアルバム・クレジットに彼女の名前は記載されていません。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、JOSH・DORSEY:ギター、RICKY・GONZALES:ギター、GABRIEL・DE・LA・CERDA:トランペット、ADAM・INFANTE:トロンボーン/トーク・ヴォーカル、THE JACKSON TRIPPER QUARTET:ストリングス、MIMI・DORSEY:バック・ヴォーカル、SARAH・LEBEAU:バック・ヴォーカルの地元のミュージシャン達です。

1曲目"Clarissa, Dear"(4:06) この曲の残響音たっぷりのギターのサウンドは、どちらかと言うとブリティッシュ・サウンドで取分けマンチェスターのグループのギター・サウンドようです。
2曲目"Cotty's House"(4:29) この曲も何処かクールでベースのピッキング・ソロもU.K.のバンドが好みそうなサウンド・スタイルです。GERHARDのチョット哀しげで特徴的な歌声は、一度聴いたら忘れられない感じです。
3曲目"A Place To Call Our Home"(4:58) ゆったりしたリズムの曲です。バックに流れるトロンボーンの音色が非常に美しいメロディアスなギター・ポップです。
4曲目"Tiffy"(4:05) かつてのネオ・アコ・ブームに登場していればどうなっていただろうと想像する曲です。アコーディオンとギターのサウンドが織り成すメランコリックな1曲。
5曲目"Penalty Crusade"(5:23) アコースティック・ギターの爪弾きによるイントロからゆったり流れる幻想的な響きの曲です。
6曲目"Given Everything"(4:52) スローなリズムによる哀愁感漂うギター・ポップのサウンドに乗せ歌うGERHARDの伸びやかな歌声にエモ・ポップです。
7曲目"Ice Capades"(5:13) 冬の情景をスポーケンで紹介したイントロに続いてアコースティックの煌びやかなサウンドとGERHARDのMORRISSEYばりのヴォーカルです。
8曲目"Lot's Youngest Daughter"(3:28) エレクトリック・ギターによるギター・ポップで、バックに流れるGERHARDなキーボードのサウンドは、GERHARD自身の演奏です。
9曲目"How Can I Explain?"(3:58) 何処かで聴いたことあるメロディラインがご愛嬌です。アコースティック・ギターとストリングスによるブリティッシュ・ネオ・アコ・サウンドです。
10曲目"Elected To Tell You"(5:19) 寂しさを誘うトランペットの音色とアコースティック・ギターのサウンドによるスローでシンプルな曲。
11曲目"Marriage Arranged"(4:24) アコースティック・ギターによるイントロから次第にダイナミックに展開して行く美しい曲で、伸びやかなギター・ソロとGERHARDの哀愁ある歌声による曲です。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:50分19秒 (KINGS OF CONVENIENCEのアメリカ・ツアーで彼らは一緒に同行した経験があります)'09年12月5日再更新


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写真  DAN FOGELBERG / Home Free
 ・1972 CBS Inc.    COLUMBIA KC 31751

ピュアな歌声、イノセントな心、永遠なれ・・・

イリノイ州出身のDAN・FOGELBERGの '72年のデビュー・アルバムです。ナッシュヴィルに出向いて、地元のプロデューサー/ベーシストのNORBERT・PUTNAMをプロデューサーに迎えてのDAN 21歳での作品です。
バックでDAN:ヴォーカル/ギター/キーボード/シンセサイザーの初レコーディングをサポートするのは、ナッシュヴィルのベテランWELDON・MYRICK:ドブロ/ギター/スティール・ギター、故KENNY・BUTTREY:ドラム、DAVID・BRIGGS:ピアノ、NORBERT・PUTNAM:ベース、FARRELL・MORRIS:パーカッション/ヴィブラフォン、BUDDY・SPICHER:フィドル/ヴァイオリン/ヴィオラ、GLEN・SPREEN:ストリングスのセッション・ミュージシャン達です。
尚、自画像を使ったカバー・アートからもDANのピュアな音楽への旅立ちが読み取れます。

1曲目"To The Morning"(6:34) ピュアな響きのピアノの調べと今にも儚く壊れそうなDANの美しい歌声によるセレナーデです。途中より美しいストリングスのアレンジを組み込んだ叙情的な曲です。もう少し後の時代に活躍したDAVID・POMERANZの楽曲にも通じるサウンドです。
2曲目"Stars"(3:30) キーを違えた2台のアコースティック・ギターでのフィンガー・ピッキングをステレオに配したDANの弾き語りです。高音と低音を使い分けた自身のハーモニーの非常に美しいこと。
3曲目"More Than Ever"(5:14) ナッシュヴィルのサウンドを如実に表したテネシアン・サウンドによるC&W的な曲です。土の香りのするペダル・スティールとアコースティック・ギターとの協奏曲と呼べます。
4曲目"Be On Your Way"(3:24) 美しいアコースティック・ギターの調べとピュアな歌声で歌い上げるDANのソフトでスローな曲です。
5曲目"Hickory Grove"(4:40) イントロのGLENN・SPREEN(ERIC・ANDERSEN,JOAN・BAEZ)のストリングスの音色から聴き入った曲です。NORBERT の溜めをとったベースのサウンドとDANのピアノの旋律が美しくダイナミックにも展開します。
尚、余談ですが、この曲のタイトルはDANの曲を管理する登録会社の名義にもなっています。
6曲目"Long Way Home(Live In The Country)"(5:31) 一転してデキシー・ミュージックとウエスト・コースと・ロックのサウンドが混ざり合ったライトなロックの曲です。この曲の後半でのサウンドは次のアルバムに繋がる曲とDANの中核となっているようです。
7曲目"Looking For A Lady"(2:58) DANのアコースティック・ギターによる弾き語りです。初期のSTEPHEN・STILLSのギター・ワークと歌い廻しに似ている曲で「一人C.S.N.&Y.」と称されたDANへの賛辞にも妙に納得がいきます。
8曲目"Anyway I Love You"(3:50) 再びナッシュヴィル・サウンドのC&W調の曲の登場です。ドブロにマンドリンとフィドルと定番中の定番と言えますが、テネシーの人は、本当にこの手のサウンドが大好きなのでしょうね。
9曲目"Wysteria"(4:03) すこしサウンドをメランコリックに響かせたアコースティック・ギターの調べによる曲です。DANの切ない歌声とアコースティック・ギターの哀愁漂うギター・ソロが悲し過ぎるのです。
10曲目"River"(7:13) DANのピアノの弾き語りを中心とした7分をこえる大作です。途中より登場するNORBERT・PUTNAMのベースのサウンドが半端ではなく凄いのです。この曲ではエモーショナルに歌い上げるDANとワウ・ワウを駆使しての彼のギター・ソロからこれがデビュー・アルバムの収録とは信じられませんね。
全10曲歌詞付 LP盤 (輸入盤) 収録時間:46分57秒 (故DANIEL・GRAYLING・FOGELBERGのピュアな歌声とイノセントな心よ、永遠なれ!)'09年12月5日再更新


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写真  DAN FOGELBERG / Souvenirs
 ・1974 Sony Music Japan International Inc.    EICP 810

JOE・WALSHを招いて・・・

このアルバムは、イリノイ州出身のS.S.W.DAN・FOGELBERGの '74年10月本国でリリースされた2枚目のアルバムです。
プロデューサーは、JAMES GANGを脱退しソロ活動を始めたばかりのJOE・WALSHが務めていて、DANがJOEのアルバムの収録に参加した事による関係です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAN・FOGELBERG:ヴォーカル/ギター/キーボード/シンセサイザー/ヴィブラフォン/パーカッションの他、JOE・WALSH:ギター/シンセサイザー・ベース/バック・ヴォーカル、GERRY・BECKLEY:ギター、AL・PERKINS:スティール・ギター/バンジョー、BRIAN・GARAFALO:ベース、KENNY・PASSARELLI:ベース/スーザフォン、PAUL・HARRIS:ピアノ、JIMMIE・HASKELL:アコーディオン、DON・HENLEY(EAGLES):ドラム/バック・ヴォーカル、RUSS・KUNKEL:ドラム、JOE・LALA:コンガ/シンバル、GRAHAM・NASH(CSN&Y):バック・ヴォーカル、GLENN・FREY(EAGLES):バック・ヴォーカル、RANDY・MEISNER(EAGLES):バック・ヴォーカル、JODY・BOYER:バック・ヴォーカル、MARIE・OUHRABKA:バック・ヴォーカルの有名ミュージシャンが多く参加しています。

1曲目"Part Of The Plan"(3:18) '75年にリリースされたこのアルバムからのシングル・カット曲です。DANの歌声に非常に上手くブレンドされたGRAHAM・NASHの歌声とパーカッション職人JOE・LALAの心地好いコンガのリズムが堪りませんね。
2曲目"Illinois"(4:12) イントロから広がるペダル・スティールのサウンドとRUSSのドラムのビートが優しく包むように繰り出されるカントリー・フォーク調の曲です。DANが故郷を偲びながらその想いを優しく歌うさまが切なく伝わって来ます。
3曲目"Changing Horses"(2:35) アコースティック・ギターを丁寧なフィンガー・ピッキングで非常に美しく奏でさせた曲です。この後にリリースされる[Captured Angel]での収録曲 "Comes And Goes" とサウンド・スタイルを共通とさせるDANの洗練された初期のアコースティック曲代表曲と思います。
4曲目"Better Change"(3:06) このアルバムと同年にリリースされたTHE BYRDSのROGER・McGUINNのアルバム[Peace On You](DANも収録に参加)にもカバー収録されているハーモニーとペダル・スティール・ギターのサウンドが非常に美しく広がって来る曲です。DANの高いキーまで美しく伸び上がる歌声と歯切れ良いギターのサウンドを堪能しましょう。
5曲目"Souvenirs"(4:34) 非常に落ち着いたメロディとゆったりとしたリズムによるアコースティック・サウンドの曲です。デビュー・アルバムで聴かせたDANの感傷的で繊細なメロディとサウンドをこのアルバムでも垣間見せるガラス細工のような調べ響かせます。
6曲目"The Long Way"(3:52) DANがギターからピアノに替えた弾き語り形式から入る曲です。PAUL・HARRIS(Ex.OHIO KNOX)のアレンジによる叙情的なストリングスの調べが美しく流れて来ます。
7曲目"As The Raven Flies"(4:30) ギター・サウンド好きにとっては、非常に堪らない魅力を感じさせる曲ではないでしょうか。アコースティック、エレクトリック更にスライド・ギターのサウンドがふんだんに収録されていてまた、左右に振り分けられたDANとJOEのギター・ソロも同時に聴けるのですから何も言うことは有りませんね。
8曲目"Song From Half Mountain"(2:52) ハイフレットで奏でられるアコースティック・ギターの美しい調べとDANの優しい歌声が非常に上手く融け合って響いてくる曲です。このアルバムで唯一DANの単独による収録曲となっていて、シンプルながら印象的なDANのピアノの演奏もバックに広がっています。
9曲目"Morning Sky"(2:49) 一転してカントリー調の明るい調べとリズミカルな流れを感じさせる理屈抜きに楽しめる曲の登場です。活発なバンジョーの調べを加えたブルーグラス・ミュージックとDANの歌声も楽しく響いて来ます。
10曲目"(Someone's Been)Telling You Stories"(5:32) 曲の随所にプロデューサーJOE・WALSHの持ち味である粘っこいギターのサウンドを聴かせる曲の登場です。 アメリカン・ルーツ・ロックの質感を感じさせるサウンドにバックにDON・HENLEYとGLENN・FREYの歌声が響いています。
11曲目"There's A Place In The World For A Gambler"(5:45) アルバムの最後は、美しいメロディとゆったりとしたリズムを感じさせる曲です。流れるように奏でられるピアノの調べにバックのコーラスが非常に美しく添えられています。
全11曲歌詞/訳詞付 2007年度紙ジャケット限定CD盤 (国内盤) 収録時間:43分10秒 (プロデューサーにJOE・WALSHを招いて制作されたこのアルバム、本国にてダブル・プラチナを獲得し、DANの人気を決定付けた1枚です)'11年2月6日更新


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写真  DAN FOGELBERG / Captured Angel
 ・1975 EPIC RECORDS/CBS INC.    FULL MOON/EPIC PE 33499

MARTIN D-41の貴公子、永遠に・・・

イリノイ州出身のDAN・FOGELBERGの3枚目のアルバムです。'72年の[Home Free]でデビューし、JOE・WALSHをプロデューサーに招いた2枚目[Souvenirs]でプラチナ・アルバムに輝きました。翌 '75年に自身でプロデュースしたこのアルバムでもプラチナ・アルバムに輝きましたが、その後、西海岸での商業的な音楽業界と大都会の生活から逃避すべく、コロラド州に引っ越してアルバム作りを行っていました。しかし、'04年に進行性前立腺ガンを患って闘病生活を送っていましたが、残念ながらメイン州の自宅で '07年12月16日に亡くなりました。享年56歳。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAN・FOGELBERG:ヴォーカル/ギター/ベース/バンジョー/キーボード/ハーモニカの他、RUSS・KUNKEL:ドラム、DAVID・LINDLEY:フィドル、AL・PERKINS:スティール・ギター、NORBERT・PUTNAM:ベース、JOHN・DAVID・SOUTHER:バック・ヴォーカル、HOT DAMN BROTHERS:バック・ヴォーカルのDANの音楽仲間が参加しています。
尚、印象的なアルバム・カバー・アートもDANの筆によります

1曲目"Aspen/These Days"(7:39) 美しいストリングスによる叙情的サウンドのプレリュードの"Aspen" からダイナミックにまた力強いギターのサウンドによるフォーク・ロックの"These Days" トータル7分39秒の大作です。
2曲目"Comes And Goes"(2:25) DAN のアコースティック・ギターでのフィンガー・ピッキングの音色が優しい曲です。心地好いパーカッションのリズムは、RUSS・KUNKEL(CROSBY & NASH)です。
3曲目"Captured Angel"(2:57) ナッシュヴィルのベテラン・ベーシストでありDANのデビュー・アルバムのプロデューサーNORBERT・PUTNAMが参加した曲です。スライド・ギター、ペダル・スティール、アコースティック・ギターと弦楽器のサウンドが一杯響の調べと響きです。今では多重録音によるハーモニーは、別にめずらしい事ではないのですが、当時では、このように1人で美しいハーモニーを収録するミュージシャンは少なかったようです。
4曲目"Old Tennessee"(3:07) デビュー・アルバムをリリースした後、ナッシュヴィルで音楽活動していたDANがこの土地の音楽から非常に影響を受けたことを窺える曲です。優しいベース・ランニングの流れとDANのイノセントな歌声による旅情的なサウンドです。
5曲目"Next Time"(4:10) 一転してピアノの旋律から入るテネシー・サウンドの曲です。美しいペダル・スティールのサウンドとこれまた美しい、DANとバック・ヴォーカルの旧友JOHN・DAVID・SOUTHERとのハーモニーに聴き入ります。
6曲目"Man In The Mirror/Below The Surface"(7:10) 組曲となった7分10秒におよぶ聴き応えのある曲です。前半はウエスト・コースト・ロックのサウンドを非常に感じさせるメロディとリズムの曲で、DANのスライド・ギターでのソロから自然に繋がる後半の"Below The Surface" まで一気に聴かせます。多重で重ねられたDANのギターのサウンドと音色もアレンジも圧巻でギター好きには堪らない1曲です。
7曲目"Crow"(4:40) 少しサウンドとメロディをダークサイドに引き込ませる曲です。アコースティックなサウンドを駆使したダーク・ポップ・ロックでしょうか。DAVID・LINDLEYもダークなフィドルを聴かせます。
8曲目"The Last Nail"(5:30) とうとうこのアルバムのラストになったと感じさせられる曲です。イントロのDANのアコースティック・ギターの調べが悲し過ぎるのです。ピュアでイノセントなDANの歌声も後半では、エモーショナルに歌い上げるこのアルバムのラストに相応しい曲です。
9曲歌詞付 LP盤 (輸入盤) 収録時間:37分38秒 (このような形でレビューを掲載するとは非常に残念です。心よりMr.DANIEL・GRAYLING・FOGELBERGのご冥福をお祈りします)'07年12月22日更新
1975年度ベスト5


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写真  DAN FOGELBERG & TIM WEISBERG /
 Twin Sons Of Different Mothers
 ・1978 Sony BMG Music Entertainment    EICP 982

DANとTIMとのコラボ・・・

このアルバムは、'78年に本国でリリース(今回のレビューは、'08年4月23日に国内リリースされた2005年DSDマスタリング盤)されたS.S.W.DAN・FOGELBERGとハリウッド出身のフルート奏者TIM・WEISBERGのコラボレーションによるアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAN・FOGELBERG:ギター/ベース/マンドリン/キーボード/シンセサイザー/ヴォーカル/パーカッション/プロデュース、TIM・WEISBERG:フルート/オーボエ/パーカッション/プロデュースの他、NEIL・LARSEN:キーボード、NORBERT・PUTNAM:ベース、WILLIE・WEEKS:ベース、ANDY・NEWMARK:ドラム、JIM・KELTNER:ドラム、BOBBYE・HALL:パーカッション、GARY・COLEMAN:パーカッション、DAVID・BREINENTHAL:バスーン、JOHN・ELLIS:オーボエ、EARL・DUMLER:イングリッシュ・ホーン、VINCENT・DE・ROSA:フレンチ・ホーン、ANN・MASON・STOCKTON:ハープ、FLORENCE・WARNER:バック・ヴォーカル、DON・HENLEY:バック・ヴォーカルと一流ミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Twins Theme"(1:20) TIMの穏やかなフルートの調べが響くこのアルバムのオープニンを知らせる短いインストゥルメンタルです。
2曲目"Intimidation"(3:30) 前の曲から続きで登場するラテンのリズムを感じる乗りの良い曲です。スリリングなTIMのフルート・ソロと交互に登場するDANのギターがまた良いのです。華麗なエレクトリック・ピアノの演奏は、NEIL・LARSENです。
3曲目"Lazy Susan"(2:38) アコースティック・ギターに持ち替えたDANのギターのサウンドとスキャットで歌う彼の歌声が美しく響く爽やかな高原をイメージさせる曲です。アコースティック・ギターの金属弦の余韻を含んだ響きと掛け合わせらえるTIMの清涼なフルートの調べが非常に美しいです。
4曲目"Guitar Étude No.3"(2:55) 今度は、ナイロン弦ギターのサウンドが登場する映画音楽的ボサ・ノヴァ調の曲で、DANによって書かれた「ギター練習曲」と題されています。TIMの藍色を感じさせるフルートのクールな調べとカントリー育ちのDANから想像できない洒落た曲調が素晴らしいです。
5曲目"Tell Me To My Face"(7:20) どことなくTHE EAGLEの名曲"HOTEL CALIFORNIA" のギター・リフやハーモニーの雰囲気を感じる曲の登場です。オリジナル曲は、イギリスで活躍していたポップ/ロック・バンドTHE HOLLIES '66年の曲のカバーです。"HOTEL CALIFORNIA" に似ているのは、バック・ヴォーカルにDON・HENLEYが参加しているからでしょうか。
6曲目"Hurtwood Alley"(2:50) この曲は、DANのソロ・アルバムのサウンドを色濃く感じるギターのサウンドが一杯溢れたロック"ン" ロールのリズムによるインストゥルメンタルです。
7曲目"Lahaina Luna"(3:20) 心地好いパーカッションによるリズムの流れに乗せて演奏されるDANのギターとTIMのフルートのサウンドがシンクロしたボサ・ノヴァです。
尚、曲名となっているLahainaは、オアフ島西部の有名な観光地です。
8曲目"Paris Nocturne"(3:35) DANのピアノの演奏によるヨーロッパ調のもの悲しげなメロディとサウンドを感じさせる曲です。ストリングスの調べに絡めたTIMのオーボエの響きも切なく流れて来ます。
9曲目"Since You've Asked"(2:41) 再びDANのピアノの演奏による繊細な調べの曲登場です。DAN '75年アルバム[Captured Angel]に収録されている"Aspen/These Days" の最初の部分の瑞々しさを感じさせます。尚、オリジナル曲は、シアトル出身のS.S.W.JUDY・COLLINS '67年の曲です。
10曲目"Power Of Gold"(4:33) 今度は、一転してロック色の強いDANのヴォーカル曲の登場です。デビュー・アルバムからのベース/プロデューサーNORBERT・PUTNAMが素晴らしいベースの演奏を聴かせるナンバーで、DANの生き生きとしたギターのサウンドも本当に素晴らしいでね。
3曲歌詞/訳詞付き 写真ライナー 2005年DSDマスタリング盤 (国内盤) 収録時間:34分45秒 ('78年当時にリリースされたU.S.製 LP盤を所持していたのですが、30年以上経過している為、現在は、所在が不明です)'10年12月26日更新


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写真  DAN FOGELBERG & TIM WEISBERG /
 No Resemblance Whatsoever
 ・1995 Giant Records    9 24626-2

心地好いフルートとギター・・・

このアルバムは '78年にリリースされたS.S.W.のDAN・FOGELBERGとフルート奏者TIM・WEISBERGのコラボレーションによるアルバム[Twin Sons Of Different Mothers]の続編として17年の歳月を経て '95年9月に本国でリリースされたものです。
収録に参加しているミュージシャンは、DAN・FOGELBERG:ギター/ベース/ヴォーカル/プロデュースとTIM・WEISBERG:各種フルート/プロデュースの他、MICHAEL・LANDAU:ギター、LARRY・COHN:キーボード、NEIL・STUBENHAUS:ベース、VINNIE・COLAIUTA:ドラム、GARY・GRANT:ホーン、DICK・HYDE:ホーン、PETE・CHRISTLIEB:ホーン、TOM・SCOTT:ホーン、JOE・PESKIN:ホーン、ALEX・ACUÑA:パーカッション、JULIA・TILLMAN・WATERS:バック・ヴォーカル、MAXINE・WILLARD・WATERS:バック・ヴォーカル、OREN・WATERS:バック・ヴォーカルと一流ミュージシャンが参加しています。

1曲目"County Clare"(2:17) 美しいピアノのメロディとTIMの爽やかなフルートの音色によるスローなインストゥルメンタルです。
2曲目"Forever Jung"(4:32) VINNIE・COLAIUTAの心地好いドラムのビートに乗せ、これまた心地好い響きでのTIMのフルートでの演奏です。バックには煌びやかなホーン・セクションが付いたインストゥルメンタル。
3曲目"Todos Santos"(4:02) DANのナイロン弦ギターによる旅情的でスパニッシュの音色が非常に強い曲です。綺麗にパート分けされたDANとTIMの演奏によるインストゥルメンタル。
4曲目"Sunlight"(4:32) JESSE・COLIN・YOUNGのTHE YOUNGBLOODS名義での '69年の2枚目のアルバム[ELEPHANT MOUNTAIN]に収録されているヒット曲のカバーです。メロウな歌声はDANでTIMのフルートでの美しく優しい"ハモリ" です。
5曲目"Isle Au Haut"(3:42) 映画のテーマ・ソングのような叙情的な響きとメロディによる弦楽器と吹奏楽器の調和した調べによるスローなインストゥルメンタルです。
6曲目"The Face Of Love"(5:20) DANの書いた曲でヴォーカルもDANが行っています。この曲のサウンドは、DANのソロ・アルバムでの西海岸的な雰囲気をもったミドル・テンポのロック/レゲエのリズムで、バックにはWATERSの重厚なコーラスが付けられています。
7曲目"Songbird"(4:44) 再びJESS・COLIN・YOUNGの6枚目のアルバムのタイトル曲です。この曲もJESSらしい心地好い響きとグルーヴ感を非常に感じさせる曲です。JESSの曲は、ギタリストとしてコピーして自分の演奏と歌を歌いたくなる曲が多いのです。DANもそう思ったのに違いありませんね。
8曲目"Is This Magic"(3:09) DANの書いた少しダークで憂いのあるイメージのボサ・ノヴァです。DANのデビュー当時の軽やかなサウンドから随分変わって来ましたね。故ANTONIO・CARLOS・JOBIMに捧げられています。
9曲目"Stasia"(3:12) LARRY・COHNの美しいピアノの調べとTIMのフルートの音色とが調和したインストゥルメンタルで、5曲目の曲のアレンジ違いのようです。
10曲目"Windward"(6:12) この曲まで大人しかったMICHAEL・LANDAUとDANのギターが待ちかねたようにこの曲で炸裂します。サンバのリズムにロック・オデッセイ/プログレのようなサウンド・スタイルでのインストゥルメンタルです。
4曲歌詞付 12ページ物写真ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:41分41秒 (前作の[Twin Sons Of Different Mothers]が再発されて注目されがちですが、こちらも良い曲の入ったアルバムです)'09年12月7日再更新


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写真  DANIEL POWTER / Daniel Powter
 ・2005 Warner Bros. Records Inc.    9362-49332-2

こんなに人気のある人と思いませんで・・・

カナダ出身のピニスト/ヴォーカルDANIEL・POWTERは、今年35歳(レビュー記載時)になる新人で、このアルバムからの"Bad Day" がトップチャートに食い込む快進撃です。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DANIEL・POWTER:ヴォーカル/キーボードの他、JEFF・DAWSON:ギター/プログラミング、VAL・McCALLUM:ギター、MITCHELL・FROOM:キーボード、DARREN・PARRIS:ベース、DAVEY・FARAGHER:ベース、MATT・CHAMBERLAIN:ドラム、BRENDAN・OSTRANDER:ドラム、PETE・THOMAS:ドラムの有名ミュージシャン達が参加しています。
プロデュースは、MITCHELL・FROOMJEFF・DAWSONが行なっています。
尚、このアルバムは、本国カナダにて '05年7月26日にリリースされ、国内盤は '06年3月8日のリリースとなっています。

1曲目"Song 6"(3:30) DANIELのファルセットによるソウル・シーンに登場しそうな歌声によるグルーヴなナンバーでやはりギーボードのサウンドたっぷりと入れた曲です。
2曲目"Free Loop"(3:53) DANIELのピアノでの弾き語りをイントロに配した哀愁感漂うメロディによる美しいピアノのサウンドを全面に出した美しい曲です。
3曲目"Bad Day"(3:54) DANIELの美しいピアノの響きと切なく美しいメロディによる恋人達に贈るナンバーです。ヨーロッパを始めアメリカでもヒットした曲です。
4曲目"Suspect"(3:57) イントロのDANIELの歌声から圧巻です。ソウルフルなファルセットの声歌と非常にビートの効いたナンバーです。バックで流れるハモンドのサウンドは、MITCHELLでしょうか。
5曲目"Lie To Me"(3:24) 一転してマイルドなファルセットとエモーショナルな歌声を使い分けた曲で打楽器の使い方が上手いファンキーなサウンドでの曲です。
6曲目"Jimmy Gets High"(3:24) DANIELの非常に高いキーによる歌声がイントロから流れる曲で、後半からもDANIELのエモーショナルな歌声を聴かせます。
7曲目"Styrofoam"(3:34) 美しいメロディによるバラードで間奏の悲しげなピアノのサウンドが堪りません。
8曲目"Hollywood"(3:35) ドラムのビートに誘われるように登場するDANIELのファンクな歌声による曲で古き良き時代のブラック・ミュージック・シーンを思い起こす曲です。同じくカナダで活躍するREMY・SHANDのサウンドスタイルにも似ています。
9曲目"Lost On The Stoop"(4:10) この曲も非常に美しいメロディによるバラードです。DANIELのピアノとヴォーカルを主体とした曲です。ファルセットで歌わなくても上手い歌い手です。
10曲目"Give Me Life"(3:35) ファンクでソウルフルな響きによる曲でバックに流れるギター・サウンド(VAL・McCALLUM:JACKSHITでしょうか)がいいですね。
歌詞無し 写真ライナー E.U.製 (輸入盤) 収録時間:37分09秒 (CDを買ってから分かったのですが、TVでも宣伝しているこんなに人気のある人と思いませんでした。ただ最近のアルバムにしては収録時間が少し短いような...)'09年12月8日再更新


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写真  DANNY KORTCHMAR / Kootch
 ・1973 Warner Bros. Records Inc.    BS 2711

ギタリストのアルバムですが・・・

このアルバムは、ニューヨーク出身のギタリスト/S.S.W.DANNY・KORTCHMARの '73年に本国でリリースされたソロ名義によるデビュー・アルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DANNY・KORTCHMAR:ヴォーカル/ギター/ベース/ドラム/プロデースの他、WILLIAM・SMITH:キーボード/バック・ヴォーカル、CRAIG・DOERGE:キーボード、JIM・HORN:サックス/フルート/リコーダー、DOUG・RICHARDSON:サックス、ABIGALE・HANESS:バック・ヴォーカル、ROBERT・APPÉRE(THE SECTION,EARTH WIND & FIRE):プロデュースなどDANNYがセッションやバンドのギタリストとして関わって来た仲間達が参加しています。

1曲目"Put Your Dancing Shoes On"(3:24) メンフィス・スタイルのハモンドとホーンのサウンドで飾れたソウルフルな印象を受ける曲です。例えるならヴォーカリストのいるBOOKER T.& THE M.G.'Sって感じかな。
2曲目"Up Jumped The Devil"(329:) 太めのベースのサウンドになぞられたフルートの軽やかな調べとファンクのリズムによる60年代のアメリカ・コメディ映画のワン・シーンに挿入されそうな感じサウンドと女性バック・ヴォーカルの歌声です。
尚、バック・ヴォーカルのABIGALE・HANESSはCAROLE・KINGやJAMES・TAYLORのアルバムにDANNYと一緒に参加しています。
3曲目"Got To Say So Long"(2:44) 古びたサウンドを聴かせるアコースティック・ギターの爪弾きがイントロから響くルーツ・ロックを感じさせる曲ですが、ロス・アンゼルスの収録を感じさせる洒落たサウンドへハモンドの音色とJIMのホーンが土臭ささを敬遠した渋めの形にしています。
4曲目"For Sentimental Reasons"(3:07) 当時、このアルバムを聴いた時からお気に入りとなってしまった心地好い乗りを感じさせる曲です。歯切れ良さを聴かせるDANNYのバッキングに目を閉じて聴いているとブラック・ミュージックのソウルシンガーのような彼の歌声です。
尚、オリジナル曲は、ABNER・SILVER、AL・SHERMAN、EDWARD・HEYMANの3人によって書かれた '36年の曲で、トロンボーン奏者TOMMY・DORSEYが彼のバンドのヴォーカリストJACK・LEONARDにて当時に収録されています。
5曲目"Burnt Child"(3:29) サルサのリズムを感じさせるカリビアン・テイストの曲です。シタール・ギターを巧みに聴かせるDANNYは、エンディングに向かってギターの早弾きをバックさらりと聴かせるのです。
6曲目"You're So Beautiful"(4:16) 当時のアルバムではB面の最初に位置しているバラードの曲です。この曲も所どころシタール・ギターの特長的なサウンドが使われています。普通のアルバムならA面の3曲目くらいに収められる2つ目の掴みをもった曲のようですが、この位置に収録している訳は未だに不思議です。
7曲目"My Mind Made Itself Up About You"(4:09) この曲は、ギタリストの書いた曲と言うか不思議なフレーズをDANNYがギターで聴かせながら展開させて行きます。同時期にDANNYが居たフュ−ジョン・ミュージック・バンドTHE SECTIONのサウンド・スタイルも感じさせます。
8曲目"Don't Jump Sally"(4:18) 今度は南部のルーツ・ロックの質感を感じさせるブルース・ロックの登場です。ヴォーカルの合間にギターのソロを挟みなから展開させる後のATTITUDESのアルバムでの"Honey Don't Leave L.A." に通じる曲かな。
9曲目"Come Strollin' Now"(3:31) 南部のサウンドを感じさせるブルースの曲です。オルガンのサウンドを中心にした演奏にギターとホーンのサウンドを加えて流されています。
ただ、このアルバムで少し不満なところは、この曲と前の曲とブルースが2曲続けて収録されているところなのです。
歌詞無し LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:32分27秒 (セッション・ギタリストやバンドのギタリストがソロとしてアルバムをリリースすると、時にギターの演奏重視やバンドや仕事のフラストレーションをぶつける形の内容のアルバムが、時々リリースされるのですが、このアルバムは、DANNYの音楽のルーツ、彼のヴォーカリストや作曲者としてのバランスの良さを非常に感じさせるアルバムとなっています)'10年8月28日更新


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写真  THE DARKLIGHTS / The Darklights EP
 ・2011 THE DARKLIGHTS

残念ながらダウンロード販売のみ・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルスで活躍しているセッション・ギタリストJOE・HUNDERTMARKのN.Y.ブルックリン在住時代にTHE DARKLIGHTS名義で ’11年1月1日にダウンロード販売のみリリースされたアルバム(5曲EP盤)です。

このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、JOE・HUNDERTMARK:ヴォーカル/ギター/ベース/キーボード/シンセサイザー/プログラミング/プロデュース、SEAN・HUTCHINSON:ドラム/パーカッション/シンセサイザー/プログラミング/折りたたみ椅子/プロデュースの2人だけの収録です。
1曲目"Only You "(4:58) 40秒ほどあるイントロのリズムとサウンドから痺れさせてくる曲です。JOE・HUNDERTMARKのギタリストらしからぬ卓越した滑らか歌声を聴かせながらあっと言う間に盛り上がりに惹きつけられる5分です。
2曲目"Night Is Falling"(4:34) このイントロのダークでクールなサウンドが感じ好い曲です。他のレビューでも書いたのですが、バンドのギタリストがソロ名義でリリースするアルバムに多く聴かれるギターのテクニカルに特化したアルバムがあるのですが、このアルバムでは、曲の美しさや曲のサウンドとヴォーカルのトータル的に良さを感じます。
3曲目"Until Then "(4:21) シンセサイザーの重い引きずり感を持ったスローな曲です。広域でも美しい歌声を聴かせるJOEとそのバックで淡々とリズムを刻むSEANです。短い目の間奏のサウンドが妙に印象的なのです。
4曲目"I Was Here"(3:35) 今度は、アップライト・ピアノの弾き語りを導入部に持って来た曲調を変えて来た曲です。次第に曲をダイナミックな方向へ導きアグレッシヴなギター・サウンドへと聴く者を誘います。
5曲目"Nobody Knows"(4:17) この曲もダークでメランコリックなイントロを持った曲です。しかし後半3分を超えてからアグレッシヴなドラムのビート、JOEの歌声と彼のギター・サウンドに縛られる心地好さ感覚に浸ります。この曲のタイトル通り「誰も知らない」このTHE DARKLIGHTS、 もっと売れても良いと思うのですが、やはり今のアメリカ音楽の主流は、どこにあるのでしょうか。
歌詞無し (ダウンロード販売) 収録時間:21分45秒 (アイオワ州に在住しているS.S.W. LISSIEのアルバム収録に参加していたJOE・HUNDERTMARK、かなり以前にこのアルバムを購入していたのですが、残念ながらダウンロード販売及びEP盤の為、レビューのアップを躊躇していました)'18年6月23日更新


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写真  DAUGHTER DARLING / Sweet Shadows
 ・2002 DAUGHTER DARLING    
 ・2006 Plain Jane Records    7 83707 72582 6

ダーク・トリップ・ホップ・・・

このアルバムはフィラデルフィアで活躍していたDAUGHTER DARLINGの '03年7月インディーズ・レーベルよりリリースされたデビュー・アルバムです。このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、NATALIE・WALKER:ヴォーカル/ギター、TRAVIS・FOGELMAN:プログラミング/サンプリング/ミキシング、STEPHEN・FOGELMAN:プログラミング/プロデュースのDAUGHTER DARLINGの3人組にDJ・INFINIT:プログラミング/サンプリング/スクラッチ、DANIEL・DEJESUS:チェロ、JD・KINDER:ピアノ、JIM・CAMERON:ヴォーカル、BOB・STOKES:ベース、JASON・BARON:ギターの地元のミュージシャンが参加しています。
尚、このアルバムは、NATALIEのソロ・デビューに合わせて '06年に再リリースされたものです。

1曲目"Broken Bridge"(5:13) 非常に美しくも、物悲しいピアノの響きがイントロから流れる曲です。孤高に響くNATALIEの歌声も何んとも切なく流れて来るのです。本国では映画のサウンドトラックに使われたとの情報もあります。
2曲目"Shattered"(3:28) アコースティック・ギターの拗ねたような投げやり的に響く弦の鼓動の裏に位置するステージの1番奥からワイドに響きわたるNATALIEのエコーの効いた歌声が耳に残ります。
3曲目"Let Me Speak"(3:09) 機械的なエレクトロニカのビートと冷めたNATALIEの歌声によるトリップ・ホップです。ダウンテンポのビートに複雑怪奇なサンプリングを施しています。
4曲目"Absconding"(2:46) 美しいピアノの調べを聴かせるJD・KINDERのピアノの演奏が全編に流れるメランコリックなナンバーです。清涼感のある美しい歌声を聴かせるNATALIEの歌声もしっとり響きます。
5曲目"Mermaid"(5:35) 海の潮騒と少し不安感を醸し出すサンプリングによる音源の数々が流れた後に登場する殆んどアカペラによるNATALIEの歌声による曲ですが、リミックスしたように変幻させる彼女の歌声とプログラミングで奏でるビート群です。
6曲目"Sad And Lonely"(3:48) 引き裂くようなスクラッチ音とジャジーなオルガンのサウンドに乗せてエモーショナルに歌うNATALIEです。アシッド感のあるストイックなビートの流れは曲の終りまで崩さずに流れて来ます。
7曲目"Things Untold"(3:26) 少しチューニングのずれたアコースティック・ギターのサウンドとチェロの弦の響きから不協和音を生む不思議なサウンドの曲です。ドラム"ン" ベースの刻みを加えながら少し籠らせたNATALIEの歌声が響きます。
8曲目"Voodoo Games"(3:35) ベースの重い響きと怠惰なリズムの刻みによる少し実験的なサウンドを感じさせる曲です。サウンドの流れはアシッドにまた、アバンギャルドに展開させたトリップ感を踏襲しています。
9曲目"You Won't See Me"(3:06) 弦楽器と木管楽器(サンプル?)のサウンドを非常に東洋的にアレンジしたイントロから不思議な世界に引き込まれる曲の登場です。唐突に奏でられるチェロの調べが印象に残ります。
10曲目"Sweet Shadows"(4:16) 感情を抑えたように歌うNATALIEの歌声と無機質なドラム・マシーンのビートによるダウンテンポの曲です。間奏あたりでは様々なサンプル音源にスクラックを加えて演奏され怠惰な質感をも与えています。
11曲目"Dust In The Wind"(3:29) この曲は、ご存じの方も多いと思いますね。アメリカのプログレッシヴ・ロック・バンドKANSAS '77年のビルボード・トップ10入りしたヒット曲のカバーです。美しいアコースティック・ギターの爪弾きによる調べは、オリジナル曲の雰囲気を持っていますが、打ち込みとエレクトロニカにスクラッチを加えてDAUGHTER DARLING風に...。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:41分56秒 (このアルバム1枚とシングル盤をリリースしただけのDAUGHTER DARLINGの活動でしたが、NATALIEの音楽はきっと日本でも受け入れられるでしょう)'09年12月8日再更新


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写真  DAVID BATTEAU / Happy In Hollywood
 ・1976 A&M Records    UICY-79297

バラエティに富んだ・・・

このアルバムは、マサチューセッツ州出身のS.S.W. DAVID・BATTEAU(バトウ)の'76年にリリースされた唯一('73年の兄ROBINとのユニットBATTEAUと'93年のSOUL MISSION名義は含まない)のアルバムです。
DAVIDの奥さんNICK・HOLLAND(TEARS FOR FEARS, FUN BOY THREE)については、こちらでどうぞ。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・BATTEAU:ヴォーカル/ギター、ROBERT・AHWAI:ギター、DAVID・SPINOZZA:ギター、KENNY・ALTMAN:ベース、WILLIE・WEEKS:ベース、DAVID・PAICH:キーボード、ROY・DAVIS:キーボード、JEFF・PORCARO:ドラム、MILT・HOLLAND:パーカッション、CHRIS・MERCER:アルト・サックス、MARTIN・DROVER:トランペット、MICHAEL・BAILEY:トランペット、STEVE・GREGORY:フルート、ANGELA・EAST:チェロ、MICHAEL・HURWITZ:チェロ、ALEXANDRA・SLIWIN:バック・ヴォーカル、DENIECE・WILLIAMS:バック・ヴォーカル、JOAN・SLIWIN:バック・ヴォーカル、JULIA・TILLMAN:バック・ヴォーカル、KAREN・FRIEDMAN:バック・ヴォーカル、MAXINE・WILLARD:バック・ヴォーカルの米英の有名ミュージシャン達が参加しています。
尚、'20年12月9日に再リリースされたこのCDの帯に初CD化&入手困難盤復活と宣伝見出しとあります。初CD化は、'89年11月21日にA&M POP & ROCK CLASSICS 50 シリーズにて行なわれ、'01年6月21日に「名盤の殿堂」シリーズでもデジタル・リマスターにて再発されています。
プロデューサーは、KEN・SCOTT(ELTON・JOHN,DAVID・BOWIE,SUPERTRAMP)です。

1曲目"Happy In Hollywood"(4:23) 長閑なリズムとサウンドによるDAVIDの観たハリウッドの情景を歌っています。メキシコ音楽のマリアッチや温暖な空気感をも演出した感がします。
2曲目"Festival Of Fools"(4:23) イントロからサンバのリズムが流れるご機嫌な曲です。祭りの情景を歌に続いた綴った内容が楽し気なサウンドが宙に舞っています。
3曲目"Oh, My Little Darling"(2:43) 今度は、スカ/レゲエのリズムの曲です。女性ヴォーカルとパーカッションのビートが場を盛り上げますね。
4曲目"My Morning Glory"(5:20) 今度は、ナイロン弦ギターによる吟遊詩人的な曲です。ビートルズのアルバムも手掛けたKEN・SCOTT(イギリス出身)の手腕がサウンドのあちこちに表れています。
5曲目"Orphee (Or-Fäy)"(5:10) ギリシャの伝統楽器の竪琴を模したような中世音楽の雰囲気から入るパートとサビの部分はロック調と組曲風となった曲です。曲名の"Orphee" とは、フランスの詩人コクトーの戯曲ギリシャ神話のオルフェウスの物語を示した物と思います。
6曲目"Walk In Love"(3:36) ジャワ島の伝統音楽のようなベルの音色が穏やか響くシティ・ポップな曲です。女性バック・ヴォーカル隊の美しい歌声の重なりに纏わられたDAVIDもご機嫌なようです。
7曲目"Spaceship Earth"(5:07) ファンクなキーボードと弾むベースの調べに乗せられる曲です。もろに70年代のファンク・ミュージックらしい電子キーボードの音色と女性コーラス隊によるおもてなしここまで聴いて来て結構バラエティに富んだアルバムと実感ています。
8曲目"Dancing On Atoms"(4:10) アコースティック・ギターの弦の響きと微風サウンドが心地好く流れる曲です。ストリングの調べとホーンの響きが調和した幸福感が漂う一時です。
9曲目"You Need Love"(3:45) この曲を最初に聴いて思い浮かべたのが同年にリリースされたNED・DOHENYの[Hard Candy]の曲と共通するところ強く感じました。どちらもアコースティック・ギターのサウンドが非常に渋いのです。ギターは、DAVID・SPINOZZかな?
10曲目"The Gates In Your Heart"(4:28) 1台のピアノの旋律から入る讃美歌的な曲です。次第にドラム/ベース/コーラス隊と加わり壮大なサウンドへと展開されて行きます。
全10曲歌詞/訳詞付 歌詞ライナー (国内盤) 収録時間:43分10秒 (レコード盤がリリースされた頃から何度も手にとって見つめていたこのアルバム、何故か今日まで購入(驚きの¥1000以下で)に至らなかった!)'23年12月10日更新


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写真  DAVID CROSBY / If I Could Only Remember My Name....
 ・1971 Atlantic Recording Corporation    7567-81415-2

DAVIDの強烈な個性・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルスで活躍しているS.S.W.DAVID・CROSBYの '71年2月22日に本国でリリースされたソロ名義での最初のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・CROSBY:ヴォーカル/ギター/プロデュースの他、GRAHAM・NASH:バック・ヴォーカル/ギター、NEIL・YOUNG:ギター/ベース/ヴィブラフォン/コンガ/バック・ヴォーカル、JERRY・GARCIA:ギター/ペダル・スティール/バック・ヴォーカル、JORMA・KAUKONEN:ギター、PHIL・LESH:ベース/バック・ヴォーカル、JACK・CASADY:ベース、MICKEY・HART:ドラム、BILL・KREUTZMANN:ドラム/タンバリン、MICHAEL・SHRIEVE:ドラム、GREGG・ROLIE:ピアノ、LAURA・ALLAN:オートハープ/バック・ヴォーカル、DAVID・FREIBERG:バック・ヴォーカル、PAUL・KANTNER:バック・ヴォーカル、JONI・MITCHELL:バック・ヴォーカル、GRACE・SLICK:バック・ヴォーカルなどDAVIDの交友関係の有名ミュージシャン達が多く参加しています。尚、このレビューは、'90年にドイツでリマスターされたCD盤を基に掲載しています。

1曲目"Music Is Love"(3:21) GRAHAM・NASH、NEIL・YOUNGとDAVID・CROSBYの共作による曲です。絞られた小さな音から次第に音量を上げるアナログなイントロと変則チューニングされたアコースティック・ギターの弦の反響音とDAVIDのシルキーな歌声が絡み合いが印象的な曲です。また、アウトロでは逆にボリュームを絞るように消え去るのです。
2曲目"Cowboy Movie"(8:11) バックの演奏をTHE GRATEFUL DEADで演奏される当時のベイ・エリア・ファンク/ロック的な曲です。パワフルに歌うDAVIDの歌声とエッジの効いたギターのサウンド群が押し寄せます。
3曲目"Tamalpais High(At About 3)"(3:32) '71年当時初めてこの曲を聴いた時DAVIDのこのスキャットとJORMA・KAUKONEN(HOT TUNA)のジャジーなギターの爪弾きに痺れた曲です。尚、曲のタイトルであるTamalpais Highは、サン・フランシスコの近郊ミルバレーにある高校で終業時刻の午後3時を示しています。余談ですが元CHICAGOのBILL・CHAMPLINの母校でもあります。
4曲目"Laughing"(5:25) '73年にリリースされたオリジナル・メンバーによるTHE BYRDSの再結成アルバムにも収録されている曲です。もともとTHE BYRDSのアルバムの為に書かれたDAVIDの曲で、サイケデリックなサウンドの流れなど、THE BYRDSの持ち味を強く感じます。
5曲目"What Are Their Name"(4:14) 前半の2分半ほどエレクトリック・ギターによるインストゥルメンタルになっている即興的なサウンドの曲です。後半からタイトル名による短い歌詞がリフレインとなって響き渡ります。
6曲目"Traction In The Rain"(3:46) オートハープと複数の弦楽器による非常に神秘的な響きを醸し出しているスローなリズムで演奏されるCROSBY,STILLS & NASHやTHE BYRDSの曲とは一線を画す曲で、地中海の民俗音楽の影響されたような弦の響きが非常に美しく流れて来ます。
7曲目"Song With No Words(Tree With No Leaves)"(6:00) 当時、DAVIDの音楽の魅力に一瞬に惹きつけられた曲で、タイトルの「言葉の無い歌」やサブタイトルの「木の葉の無い木」と表現されたDAVIDのスキャットや演奏で言葉に変る何かを表現したエクスペリメンタルな意図が本当に素晴らしく感じるのです。
8曲目"Orleans"(2:00) この曲も非常にエクスペリメンタルなアプローチを試みたアレンジによるトラディショナル曲です。フランス語が響く美しいハーモニーとアコースティック・ギターの爪弾きです。
9曲目"I'd Swear There Was Somebody Here"(1:20) 多分DAVID1人による多重で収録されたスキャットのみの曲です。'71年当時、楽器の演奏もなくスキャットだけで収録されている曲は、めずらしかったと思います。
歌詞無し 写真ブックレット ドイツ製 (輸入盤) 収録時間:37分52秒 (CROSBY,STILLS,NASH & YOUNGでの活躍に脚光が浴びがちでしょうが、このアルバムは、DAVIDの強烈な個性の集大成です)'12年8月13日更新
1971年度ベスト5


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写真  DAVID CROSBY / Oh Yes I Can
 ・1989 A&M Records, Inc.    CD 5232

カムバック・アルバム・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルス出身でTHE BYRDS、CROSBY,STILLS & NASH(& YOUNG)、CROSBY,PEVAR & RAYMONDのメンバーとして活躍/活躍中のDAVID・CROSBYソロ名義による2枚目のアルバムで、本国でのリリースは '89年1月となっています。
DAVID・CROSBY名義でのアルバムは前作が '71年の[If I Could Only Remember My Name....]ですから、実に18年もの歳月が流れています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・CROSBY:ヴォーカル/ギター/プロデュースの他、CRAIG・DOERGE:キーボード/シンセサイザー/プロデュース、DAVID・LINDLEY:スライド・ギター、DANNY・KORTCHMAR:ギター、STEVE・LUKATHER:ギター、MICHAEL・LANDAU:ギター、LARRY・CARLTON:ギター、DAN・DUGMORE:スライド・ギター、LELAND・SKLAR:ベース、GEORGE "CHOCOLATE" PERRY:ベース、TIM・DRUMMOND:ベース、JOE・VITALE:ドラム/オルガン/シンセサイザー、MICHAEL・FINNIGAN:オルガン、KENNY・KIRKLAND:キーボード、KIM・BULLARD:シンセサイザー、RUSSELL・KUNKEL:ドラム/パーカッション、JIM・KELTNER:ドラム、JOE・LALA:パーカッション、JERRY・HEY:ホーン、LAWRENCE・L.WILLIAMS:ホーン、KIM・S.HUTCHCROFT:ホーン、GARY・GRANT:ホーン、GRAHAM・NASH:キーボード/バック・ヴォーカル、BONNIE・RAITTバック・ヴォーカル、JAMES・TAYLOR:バック・ヴォーカル、JACKSON・BROWNE:バック・ヴォーカルのDAVIDのカムバックに駆け付けた錚々たるミュージシャン達です。

1曲目"Drive My Car"(3:36) ハード・ロックを思わせるイントロのギターのサウンドから入るDAVIDのストリー・テラー風のヴォーカル曲です。DAVID・LINDLEYのスライド・ギターにDANNY・KORTCHMARのギターが鳴り響きます。アルバム発売当時にビルボード・シングル・チャート3位となっています。
2曲目"Melody"(4:09) キーボードで参加のCRAIG・DOERGEとDAVIDとの共作による曲です。イントロからサビの手前までは非常にポップでキャッチーなサウンドとメロディによる流れですが、途中よりDAVIDらしい不協和音を駆使したアレンジに心地好く響くCRAIGのローズでの演奏が良いですね。エモーショナルなリズムとビートの曲で、前作からの引き継いだサウンドです。エンディング近くでは、STEVE・LUKATHERのギター・ソロも登場します。
3曲目"Monkey And The Underdog"(4:18) JOE・VITALE のインディアン・ドラム風のビートが印象的なアメリカ南西部のロック/ソウルのサウンドによる曲です。DAVIDがめずらしくエモーショナルでソウルフルな歌声を聴かせています。
4曲目"In The Wide Ruin"(4:52) CROSBY,STILLS & NASH にも曲を提供しているJUDY・HENSKE/CRAIG・DOERGEのコンビが書いた曲です。 CRAIGらしい美しいピアノの旋律によるゴスペル調にゆったり流れます。また、JACKSON・BROWNEがヴォーカルに参加してDAVIDとの美しいハーモニーを聴かせます。
5曲目"Tracks In The Dust"(4:51) このアルバムを最初に聴いた時に心に残ったアコースティック・ギターのサウンドが流れる心地好い曲です。ギターは、DAVIDと故MICHAEL・HEDGESにハーモニーは、GRAHAM・NASHです。DAVIDの早口によるスポーケンの歌詞を巧に使い分けた歌声を只々聴き入るのみ。
6曲目"Drop Down Mama"(3:07) 一転して少し泥臭いロック"ン" ロールのリズムによる肩の凝らない曲です。DAN・DUGMOREのスライド・ギターのサウンドを全体に流した60年代の野外ライヴでの収録に似た質感を持っています。
7曲目"Lady Of The Harbor"(3:22) 現在のアメリカについて書かれた曲です。都会的な洗練されたCRAIGのメロディに乗せDAVIDとバック・ヴォーカルのBONNIE・RAITTが歌います。ギターはMICHAEL・LANDAUです。
8曲目"Distances"(3:37) この曲もアコースティック・ギターのサウンド好きにとっては堪らない曲ではないでしょうか。張りのある金属音の弦の響きによるアコースティック・ギターの調べとDAVIDの美しい歌声は、名盤[Wind On The Water]を彷彿とさせます。
9曲目"Flying Man"(3:27) DAVIDの得意とするスキャット・ヴォーカルによるフュージョン系のサウンドの曲です。DAVIDの歌声と並行して滑らかなギターの調べを演奏しているのは、LARRY・CARLTONです。 DAVIDとLARRYの組み合わせは意外ですね。
10曲目"Oh Yes I Can"(5:12) しみじみと歌い、聴かせるDAVIDのピアノ・バラードです。DAVIDのバックで心地好く響く歌声はJAMES・TAYLARです。シンセザイザーには、KIM・BULLARD(POCO,ELTON・JOHN)も参加しています。
11曲目"My Country 'Tis Of Thee"(1:54) 2分程度のトラディショナル音楽です。収録に参加しているMICHAEL・HEDGESがギターとアレンジを担当しています。バック・ヴォーカルは、お馴染みのGRAHAM・NASH とJOHN・DAVID・SOUTHERが非常に美しい歌声を聴かせるのです。
10曲歌詞付 ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:42分30秒 (一時期は、薬物中毒だったDAVID、治療に専念し元気になってのカムバック・アルバムです)'09年12月8日再更新


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写真  DAVID CROSBY / Thousand Roads
 ・1993 ATLANTIC RECORDING CORPORATION    7 82484-2

カバー曲と外部のライター作品・・・

THE BYRDSのオリジナル・メンバーで、後にCROSBY,STILLS,NASH & YOUNGでも活躍したDAVID・CROSBYの3枚目のソロ・アルバムで、'93年のリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・CROSBY:ヴォーカルの他、PHIL・COLLINS:ドラム/パーカッション/キーボード/ヴォーカル/プロデュース、JEFF・PEVAR:ギター、MICHAEL・LANDAU:ギター、BERNIE・LEADON:ギター、JOHN・LEVENTHAL:ギター/プロデュース、DEAN・PARKS:ギター/フルート/プロデュース、ANDY・FAIRWEATHER-LOW:ギター、PAUL "WIX" WICKENS:キーボード/アコーディオン、LELAND・SKLAR:ベース、DAVID・WATKINS・CLARKE:ベース、DAVID・YOUNG:ウッド・ベース、BENMONT・TENCH:キーボード、MARC・COHN:ピアノ/プロデュース、CRAIG・DOERGE:キーボード、C.J.VANSTON:キーボード、BONNIE・HAYES:キーボード、JIM・KELTNER:ドラム、RUSSELL・KUNKEL:ドラム、JEFF・PORCARO:ドラム、ETHAN・JOHNS:ドラム/パーカッション/ギター、PAULINHO・DA・COSTA/パーカッション、LUIS・CONTE:パーカッション、GRAHAM・NASH:ハーモニカ/バック・ヴォーカル、JACKSON・BROWNE:バック・ヴォーカル、KIPP・LENNON:バック・ヴォーカル、STEPHEN・BISHOP:バック・ヴォーカルの豪華陣にミュージシャンの項記載以外のプロデューサーは、GLYN・JOHNS、DON・WAS、PHIL・RAMONEです。

1曲目"Hero"(4:40) PHIL・COLLINSとDAVIDとの共作です。ヴォーカルもPHILとDAVIDとでハーモニーを執った収録となっています。柔らかいキーボードのサウンドと相反するPHILの硬いドラムのビートによるミドル・テンポによるPHILのプロデュース曲です。ギターには、DAVIDのこのアルバム以降でお馴染みのJEFF・PEVARが参加。
2曲目"Too Young To Die"(5:47) 故JEFF・PORCAROに捧げられた曲です。JIMMY・WEBBが '89年に書いた曲で、彼自身の収録は、このアルバムと同じ年にリリースされた[Suspending Disbelief]に収められています。多くのDAVIDの友人達との収録となっており、JIMMY自身ピアノでこの曲に参加しています。ベース:LELAND・SKLAR、キーボード:BENMONT・TENCH(Ex.TOM PETTY AND THE HEARTBREAKERS)、ドラム:JIM・KELTNER、ギター:MICHAEL・LANDAU、BERNIE・LEADON(Ex.EAGLES)、バック・ヴォーカル:GRAHAM・NASHとJACKSON・BROWNEと凄いメンバーでの収録です。
尚、このアルバム完成前に他界したJEFFの為に他の曲を差し替えてのアルバム・リリースです。
3曲目"Old Soldier"(4:58) '92年のバルセロナ・オリンピックのテーマ曲の一つとして取上げられた曲です。ピアノにMARC・COHN自身が参加して、MARCのヴァージョンとDAVIDのヴァージョンが、同じメンバーで同時に収録されたようです。曲の方は、MARCらしいピアノの音色を主体としたバラード調のしっとりしたナンバーで、ハーモニカとバック・ヴォーカルはGRAHAM・NASHです。
4曲目"Through Your Hands"(4:35) JOHN・HIATT '90年のアルバム[Stolen Moments]に収録されている曲のカバーです。カントリー調のロックのリズムによる心地好いリズムの曲です。先に記した故JEFF・PORCAROがドラムで参加した曲で生前での最後の仕事に近い収録ではないでしょうか。
5曲目"Yvette In English"(5:55) JONI・MITCHELLの未完の曲にDAVIDが詞を加えて完成させた曲です。DEAN・PARKSのナイロン弦ギターの美しい響きによる爪弾きとDAVIDのボサ・ノヴァでの優しい歌声よる落ち着いた曲です。後半からはこの曲のプロデュースも担当したDEAN・PARKSの華麗で職人的なサウンドが"渋い" です。
6曲目"Thousand Roads"(4:32) DAVIDの作詞/作曲によるエレクトリック・ギターのサウンドを多用した荒々しいイメージを持たせた曲です。このアルバムの収録曲では少し異色の曲で、ディストーションを効かせたギターのサウンドが広がっています。
7曲目"Columbus"(4:26) MARY・BLACKの曲のメイン・パートナーのNOEL・BRAZILが '89年に書いた曲のカバーです。ANDY・FAIRWEATHER-LOW(ERIC CLAPTON BAND)が、フェンダー・トーンのご機嫌なギターのサウンドを聴かせています。現在ではプロデューサーとして活躍するETHAN・JOHNSがドラム/パーカッションに参加しています。
8曲目"Helpless Heart"(4:20) アイルランド出身のS.S.W.PAUL・BRADY '83年の曲のカバーです。PAULの非常に美しいメロディによるバラードで、ドラムは故JEFF・PORCAROにストリングスの指揮とチェロの演奏はSUZIE・KATAYAMAが執っています。
9曲目"Coverage"(3:23) カリフォルニアで活躍するS.S.W./ポップ・バンド BONNIE・HAYES '82年の曲のカバーです。DAVIDがヴォーカリストとして新境地を切り開こうとした事はよく理解できるのですが、DAVIDにはポップ過ぎたこの曲調の曲は、少し似合わない感じですね。キーボードには、BONNIE・HAYES自身も参加しています。もう1人のキーボード/アレンジは、旧友CRAIG・DOERGEです。
10曲目"Natalie"(4:55) STEPHEN・BISHOPがDAVIDの為に書き下ろした曲です。繊細でメランコリックな内容と美しいメロディによるSTEPHENらしい感傷的な曲です。当のSTEPHENは翌 '94年の[Blue Guitars](国内盤のみ)で、収録しています。この曲でもDEAN・PARKSが素晴らしいギター・ソロを聴かせてくれます。バック・ヴォーカルは、STEPHEN・BISHOPとKIPP・LENNON(VENICE)で、この曲のプロデューサーはPHIL・RAMONE
全10曲歌詞付 ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:47分35秒 (DAVIDにしては、めずらしく外部のライターの曲/カバー曲を多く収録したアルバムでしたが、DAVIDのコアなファンからは...)'09年12月8日再更新


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写真  DAVID CROSBY / Croz
 ・2014 BLUE CASTLE RECORDS,LLC.    BCR1142-1

昔からこの人好きなのです・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルスで活躍しているS.S.W.DAVID・CROSBYの '14年1月28日に本国でリリースされた4枚目(ライヴ盤及びコンピ盤を除く)のアルバムです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・CROSBY:ヴォーカル/ギターの他、JAMES・RAYMOND:キーボード/ドラム・プログラミング/ギター・シンセサイザー/ギター・サンプリング/シンセサイザー・ベース/バック・ヴォーカル、SHANE・FONTAYNE:ギター/ベース/パーカッション/バック・ヴォーカル、MARCUS・EATON:ギター/バック・ヴォーカル、KEVIN・McCORMICK:ベース、 STEVE・DISTANISLAO:ドラム/パーカッション MARK・KNOPFLER:ギター、TODD・CALDWELL:ハモンドB-3、LELAND・SKLAR:ベース、STEVE・TAVAGLIONE:ソプラノ・サックス/ウインド・シンセサイザー/シンセサイザーの有名ミュージシャン達が曲毎にゲスト参加しています。
尚、プロデュースは、DAVID、JAMESに加えロス・アンゼルスにスタジオを構えるDANIEL・GARCIAの共同で行われています。

1曲目"What's Broken"(3:48) ギタリストにMARK・KNOPFLERを迎えて収録されている曲です。随所に登場するMARKの爪弾きによる流れるようなギター・サウンドが魅力です。当然、DAVIDの円熟したソフトな歌声も魅力的ですよ。
2曲目"Time I Have"(3:41) STEVE・DISTANISLAOのパーカッションのリズムから入りKEVIN・McCORMICKのフレットレス・ベースの唸りが怪しく響く渋めのトーンを発する曲です。MARCUS・EATONのエッジのあるギター・サウンドもこの曲に良く似合いますね。
3曲目"Holding On To Nothing"(3: 41) 低音のみ変則チューニングしたアコースティック・ギターのサウンドが非常にDAVIDらしい曲です。でもここでは、ジャズ・トランペッターWYNTON・MARSALISのトランペットの調べを重ねて少しジャジーのアレンジが洒落ています。
4曲目"The Clearing"(4:00) 今度はアコースティック・ギターの掻き鳴らされるこの曲も昔から演奏されているDAIVIDの音楽スタイルを忠実に引き継いだ感のある曲です。不思議なサウンドを聴かせる呪文風のリフが積み上げられて行きます。後半からはJAMESのシンセ・ベースの聴き場となります。
5曲目"Radio"(3:45) CROSBY,STILLS & NASHでの曲に通じるハーモニーの美しくもまた力強さのある曲です。滑らかなDAVIDの歌声のバックに響く気の置けない仲間達の演奏も聴いていて楽しくなります。
6曲目"Slice Of Time"(4:16) イントロから行き成り歌い出す難しいそうなDAVIDらしい不思議なコード進行による曲です。間奏のアコースティック・ギターの素晴らしい演奏は曲を一緒に書いているMARCUS・EATONのギターです。
7曲目"Set That Baggage Down"(4:01) 今度は、MARCUSとは別のもう一人のギタリストSHANE・FONTAYNEと一緒に書かれて曲です。全編に響くSHANEの金属音のあるギターのサウンドとDAVIDのソフトな歌声との相性も面白い感じですね。
8曲目"If She Called"(4:59) 穏やかなメロディとサウンドが流れるスローなDAVIDの書いた曲です。バックで12弦アコースティック・ギターを奏でるMARCUSとギターDAVIDとの弾き語りによる2人だけの収録によるゆったりとした時が流れて行きます。
9曲目"Dangerous Night"(5:57) 3枚目のアルバムのトップを飾ったPHIL・COLLINSとの共曲"Hero" とサウンドに通じるキャッチーさを持った曲で、JAMESと一緒に書かれています。SHANE・FONTAYNEのバックワード・ギターがまた素晴らしい響きを持っているのです。
10曲目"Morning Falling"(3:41) この曲も静けさを持ちながら底にある気迫を感じさせる曲です。STEVE・TAVAGLIONEのウインド・シンセサイザーのスリリングな調べがキモとなっています。
11曲目"Find A heart"(5:06) この曲では、STEVE・TAVAGLIONEがソプラノ・サックスで登場し、スムーズジャズ系のサウンドのアレンジになっています。息子のJAMESと音楽活動を共にして来てフォーク/ロックのスタイルからジャズへと音楽性を移行しているDAVIDです。
全11曲歌詞付 豪華写真ブックレット 3折紙ジャケット仕様 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:47分03秒 (DAVIDのソロ名義によるスタジオ・アルバムとしては、21年ぶりとなるこのアルバム、やっぱり好いですね)'14年6月7日更新


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写真  DAVID HUNGATE / Souvenir
 ・1990 CBS/SONY RECORDS    CSCS 5226

フレットレス・ベースで円やかなメロディを奏でる・・・

元TOTOのベーシストDAVID・HUNGATEのソロ・アルバムで '90年7月21日に国内でリリースされたアルバムです。TOTOの結成からのメンバーで '83年に家族との問題でTOTOを脱退したDAVIDは、住み慣れたL.A.よりナッシュヴィルに引越しスタジオ・プレーヤーなどをしていました。 尚、DAVIDは、'02年に元TOTOのFERGIE・FREDERIKSENらと共にメロディアス・ハード・ロック・バンドMECCAに参加しています。
このアルバムはナッシュヴィルで活躍するRANDY・GOODRUMとの共作4曲を含むインストゥルメンタル(1曲を除く)となっています。発売からかなり時間がたっていますので国内盤は、既に廃盤となっています。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・HUNGATE:ベースの他、STEVE・LUKATHER:ギター、ROBIN・CROW:ギター、CHET・ATKINS:ギター、BOB・BABBITT:ベース、RANDY・GOODRUM:キーボード/シンセサイザー/プログラミング/ヴォーカル、CLAYTON・IVEY:キーボード、SHANE・KEISTER:シンセサイザー/キーボード、JEFFREY・PORCARO:ドラム、LARRIE ・LONDIN:ドラム、DAVE・LAUBAUGH:ドラム・プログラミング、SAM・LEVINE:フルート、BRANDON・FIELDS:サックス/フルート、VINCE・ANDREWS:サックスのスムース・ジャズ系のミュージシャンも多く参加しています。

1曲目"Lament"(7:19) とても落ち着いたフュージョン・サウンドの曲です。オクターブ奏法によるめずらしく優しい響きのギターは、STEVE・LUKATHERです。
2曲目"Going Home Again"(5:43) シンセサイザー/キーボードで参加しているSHANE・KEISTERとの共作です。フレットレス・ベースで円やかなメロディを奏でるスローな曲です。
3曲目"Souvenir"(5:37) 唯一のヴォーカル曲です。RANDY・GOODRUMとの共作でRANDYがヴォーカルをとります。哀愁を込めたRANDYの歌声とDAVIDの優しいベースのサウンドによる曲です。
4曲目"Dreamland"(5:20) アコースティック・ギターで参加しているROBIN・CROWとSHANE・KEISTER とDAVIDとの共作です。非常に心地好いヒーリング・サウンドに近いメロディとリズムの曲です。幻想的なギターのサウンドたっぷりの曲で、このアルバムで一番に気に入りました。ミスター・ギターこと故CHET・ATKINSもギター片手に参加しています。
5曲目"Only A Heart Can Know"(7:22) スリリングなサウンドによるフュージョンの曲です。7分を超えるSTEVE・LUKATHERのギターとBRANDON・FIELDSの素晴らしいサックスの演奏による曲です。
6曲目"Third Stone From The Sun"(7:53) 故JIMMY・HENDRIXの '67年作品のカバーです。オリジナル曲より非常にゆったりしたリズムとフレットレス・ベースでメロディを奏でるアレンジになっています。
7曲目"Morning Long Ago"(7:41) オリエンタルな雰囲気を醸し出す木琴の音色と非常にスムースに演奏されるギターの調べによる心地好い気分になれる曲です。
8曲目"A Perfect Love"(5:17) 再びRANDY・GOODRUMとの共作です。静かなイントロからダイナミックに展開する曲です。この曲でもBRANDON・FIELDSの素晴らしいサックスの演奏が全編にフューチャーされています。
9曲目"The Leap"(9:11) STEVE・LUKATHERのジャズからロックのスタイルまでの演奏をたっぷりと収録した9分を超える曲です。久しぶり再会したSTEVEとDAVIDの2人は、演奏を通して友情を暖めているようです。
歌詞付なし 写真ブックレット (国内盤) 収録時間:61分28秒 (アルバムのアート・ワークは、DEBORAH・HUNGATE(奥方?)の手による水彩画だそうです)'09年12月8日再更新


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写真  DAVID MEAD / The Luxury Of Time
 ・1999 BMG Entertainment    RCA 07863 67721-2

ポップでありエモーショナルなアルバム・・・

現在は、ナッシュヴィルで活躍しているDAVID・MEAD '99年9月28日本国でリリースのデビュー・アルバムです。プロデューサーは、70年代からイギリスで活躍しているPETER・COLLINS(NIK・KERSHAW,TRACY・ULLMAN)を迎え、ギターのサウンドを多用したアルバム作りになっています。レコーディングに入る前にフランスとイギリスを旅してきたDAVIDの思い出が曲に反映しているのではないでしょうか。
アルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・MEAD:ヴォーカル/ギター/キーボード/パーカッションの他、RUSTY・ANDERSON:ギター/ブズーキ、JOE・PISAPIA:ギター、JASON・LEHNING:ラップ・スティール/ハーモニウムキーボード/オムニコード、KENNY・GREENBERG:ギター、KAYTON・ROBERTS :ラップ・スティール、VIKTOR・KRAUSS:アップライト・ベース、CARL・HERRGESELL:キーボード/メロトロン、CHRIS・McHUGH:ドラム/パーカッション、KENNY・ARONOFF:ドラム、PAUL・DEAKIN:ドラム、MARC・PISAPIA:ドラム、PAUL・DAVID・HAGER:タンバリン、ANTHONY・J. RESTA:パーカッション、DAVID・HENRY:チェロ、JIM・HORN:サックス、TOM・McGINLEY:バリトン・サックス、MATT・NYGREN:トランペット、SCOTTY・HUFF:トランペット、RICHARD・FOUST:トロンボーン、PAUL・ZONN:クラリネットのナッシュヴィルのミュージシャン達です。

1曲目"Robert Bradley's Postcard"(4:22) ポップでパワーのあるギターのサウンドによる曲でDAVIDの若々しいヴォーカルでの曲です。
2曲目"Sweet Sunshine"(4:19) サンプルによるイントロとリヴァーブの効いたギターのサウンドが印象的な曲。
3曲目"Touch Of Mascara"(3:36) アコースティック・ギターのサウンドを主体としたナッシュヴィル風の導入部から次第にポップさを増して行く曲です。DAVIDが素晴らしい歌声を披露しています。
4曲目"Apart From You"(3:13) 低く唸るVIKTOR・KRAUSSのアップライト・ベースのサウンドとアコースティック・ギターの音色が素晴らしい曲でファルセットに自然に変わるDAVIDのヴォーカルを活かした曲です。
5曲目"Breathe You In"(4:20) ゆったりとしたリズムでの曲は遠くで響くハモンドB-3の音色とアコースティック・ギターの爪弾きに合わせてしっとり歌うDAVIDの澄んだ歌声での曲です。
6曲目"World Of A King"(3:48) ポップなギター・サウンドとツイン・ドラムのビートでのツイストのリズムです。ハバナ・ホーンを取り入れた重厚でダンサブルなDAVIDには珍しい曲です。
7曲目"Landlocked"(4:46) アコースティック・ギターでの弾き語りでゆったり流れるナンバーです。
8曲目"Telephone"(3:56) イントロは、バックワードギターでしょうか?ナッシュヴィルのセッションマンKENNY・GREENBERGのグレッチ風サウンド(YAHAHA)とRUSTY・ANDERSON(LISA・LOEB,ELTON・JOHN)ギターのサウンドを一杯使ったパワー・ギター・ポップです。
9曲目"Everyone Knows It But You"(3:59) RUSTYの弾くギターのサウンドに乗せ歌うDAVIDの澄んだ歌声での落着いた曲です。
10曲目"She, Luisa"(3:33) チェロとアコースティック・ギターのサウンドの少し変わったコラボの曲でDAVIDのファルセット・ヴォイスが美しい曲です。
11曲目"Make The Most Of"(4:15) 幻想的で不思議なメロディの曲でDAVIDのスポーケンと処理された歌声によるアンビエント・サウンドでしょうか。
12曲目"While The World Is Sleeping"(4:05) 往年のサックス・プレイヤーJIM・HORNと大御所ペダル・スティールのKAYTON・ROBERTSが参加した落着いたナンバー。
13曲目"Painless"(3:29) DAVIDのピアノでの少し切ないメロディでの弾き語りです。美しいストリングスの調べを配しています。
歌詞無し ブックレット U.S.製 (輸入盤) 収録時間:51分48秒 (彼の3枚目INDIANAと対極に位置するアルバムです。ポップでありエモーショナルで、元気一杯の印象です。デビュー・アルバムらしいバラエティーに富んだ楽曲をぎゅっと1枚に詰め込んでいます)'09年12月10日再更新


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写真  DAVID MEAD / Mine And Yours
 ・2001 BMG Entertainment    BVCP-21212

歌声・サウンド・メロディ全て完璧・・・

DAVID・MEADの '01年7月25日、国内でリリースされた2枚目のアルバムです。F.O.W./IVYのADAM・SCHLESINGERのプロデュースにより都会的でよりポップになった最高の1枚。ミキシングの一部は、BOB・CLEARMOUNTAINの手によります。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・MEAD:ヴォーカル/ギター/ベース/キーボードの他、ADAM・SCHLESINGER:ギター/キーボード/ベース/パーカッション/プログラミング、JODY・PORTER:ギター、JON・SKIBIC:ギター、DANNY・WEINKAUF:ベース、JASON・LEHNING:キーボード/ドラム、JOHN・HOLBROOK:シンセサイザー、SHAWN・PELTON:ドラム/パーカッション/プログラミング、SHANNON・McNALLY:バック・ヴォーカル、DOMINIQUE・DURAND:バック・ヴォーカルのN.Y.勢が参加しています。

1曲目"Flamin' Angel"(4:22) DAVIDの透き通るようなヴォーカルとギターのピッキングが美しい曲です。
2曲目"Mine And Yours"(4:26) 乗り良いリズムはF.O.W./IVY風でバックにDOMINIQUE・DURANDの声が響きます。
3曲目"Comfort"(3:29) ギターのサウンドを主体としたナッシュヴィル風の曲となっています。
4曲目"Echoes Of A Heart"(4:26) ドラム、ベース、キーボード、ギター共に完璧です。この曲から6曲目までの流れが非常に素晴らしいのです。
5曲目"Standing Here In Front Of Me"(3:23) 切ないギターの音色と残響間のあるリズムがDAVIDの素晴らしい高音でのヴォーカルを活かしています。
6曲目"No One Left To Blame"(4:14) ファルセットに自然に変わるDAVIDのヴォーカルと切ないギターのメロディが良いです。ついつい聴き入ってしまいます。
7曲目"Girl On The Roof"(3:20) チョット息抜き的に入れた様な曲ですが、十分に質は高いです。
8曲目"Elodie"(2:49) ピアノを主体にした曲で何処となくPAUL・McCARTNEYの雰囲気がします。バック・ヴォーカルは、DOMINIQUEです。
9曲目"What's On Your Mind"(2:49) イントロからノックアウトです。メロディとリズム申し分無い曲です。歌の内容は、恋人の心の内を読めないもどかしさを表しています。
10曲目"What I Want To Do"(4:15) 涙と鳥肌もののバラードで切ない響きのキーボートとDAVIDの素晴らしい歌声です。
11曲目"Venus Again"(4:22) F.O.W.のポップさたっぷりのロックです。
12曲目"Figure Of Eight"(4:36) ピアノのサウンドを主体にした曲で、どこかGILBERT・O'SULLIVANの曲風です。
13曲目"Only In The Movies"(3:37) DAVIDのピアノでの少し切ないメロディでの弾き語りです。
14曲目"Slow Night(Bonus Track)"(2:49) シンプルな曲ですが、十分にDAVIDは、その美しい歌声を聴かせてくれます。サンプル音源は、2003年のアコースティック・ライヴの映像です。
15曲目"Didn't I Warn You(Bonus Track)"(3:25) ボーナス・トラックは、あまり期待しないのですが、この曲は、最高です。SHANNON・McNALLYとのデュエットが堪りません。シングル盤でのコラボです。
13曲歌詞/訳詞付 写真ライナー (国内盤) 収録時間:56分38秒 (歌声・サウンド・メロディ・インテリジェントな歌詞、全て完璧なアルバムです。このような作品は中々出会えないのでは!)'09年12月10日再更新
2001年度ベスト5


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写真  DAVID MEAD / Indiana
 ・2004 Toshiba-EMI Ltd.    TOCP-66293

すこし大人しくなったかな・・・

生まれ故郷のN.Y.からナッシュヴィルに移り住んでアルバムの制作をしているDAVID・MEADの3枚目のアルバムです。国内でのアルバムリリースは '04年の6月30日(帯記載日)です。ベースにはプロデューサー業で大忙しのBRAD・JONES(SWAN DIVE)とBRADの秘蔵っ子のオーストラリアのベーシスト/シンガーBUTTERFLY・BOUCHER(SARAH・McLACHLAN BAND,SHREK 2)が数曲バック・ヴォーカルで参加しています。
その他のミュージシャンは、JOE・PISAPIA:ペダル・スティール、MARC・PISAPIA:ドラム、SHANNON・FORREST:ドラム、ETHAN・EUBANKS:ドラム、DAVID・HENRY:トランペット/トロンボーン/プロデュース、CHRIS・CARMICHAEL:ストリング・アレンジの1枚目のアルバムのミュージシャン達も参加しています。

1曲目"Nashville"(3:56) ピアノとアコースティック・ギターの美しい響きによるイントロからDAVIDの優しさに触れる曲です。歌詞にある「Going back to Nashville...」と歌われているのはDAVIDが高校生までの生活をナッシュヴィルで過ごしているからです。
2曲目"You Might See Him"(4:04) この曲もアコースティック・ギターの爪弾きによる美しいメロディの曲です。DAVIDの伸びやかな歌声とシンプルなサウンド・アレンジに徹した曲です。
3曲目"Indiana"(3:47) すこしアップテンポの曲の登場ですね。ペダル・スティールのサウンドとカントリー調のメロディにDAVIDが旅をして来た過去の情景を歌に綴っています。
4曲目"Beauty"(3:34) このアルバムで最初に好きになった曲で、やはりシングルカット第1弾となっています。DAVIDの美しいファルセットヴォイスに切ない響きのピアノのサウンドが印象に残る曲です。
5曲目"Only A Girl"(3:16) マイナー・コードを"ちょこ"っと挟んだアコースティック・ギターのストローク・サウンドと自然と裏返るDAVIDの歌声による少し悲しいメロディの曲です。
6曲目"Oneplusone" (3:51)この曲でアルバムが少し明るくなりましたね。カントリー調のリズムとメロディによるアコースティック・サウンドとギミックなピアノの旋律です。BUTTERFLY・BOUCHERのバック・ヴォーカルが心地好いです。
7曲目"Bucket Of Girl"(3:14) 教会の賛美歌のメロディに似たピアノの調べの曲ですが、歌詞の内容は、CCM的な内容とは少し離れた意味合いを感じます。
8曲目"New Mexico"(3:19) 再び地名を曲のタイトルとした曲です。懐かしさ感じるメロディとのどかな風景の描写とゆったりとしたカントリー調のリズムの曲です。
9曲目"Ordinary Life" (3:38)小さなハウスやクラブ巡りのギグに最適なアコースティック・ギター1本と少しバンドメンバーで演奏するのにぴったりな曲のようです。シンプルな曲ながらメロディアスで親しみ易い曲です。
10曲目"Human Nature"(3:39) '82年に大ヒットアルバムMICHAEL・JACKSONの[Thriller]に収録されている曲で当時全米7位のヒットとなっています。オリジナル曲は、STEVE・PORCARO(TOTO)作曲、JOHN・BETTISの作詞です。STEVEらしい流れるようなピアノでのメロディラインです。このアルバムの収録では共同プロデューサーでもあるDAVID・HENRYの幻想的なチェロの音色も良いですね。
11曲目"Queensboro Bridge"(5:15) この曲もDAVID・HENRYの美しい調べのチェロが印象に残る曲です。ゆったりしたリズムとDAVIDの優しい響きの歌声による落ち着いたナンバーです。
12曲目"Chutes & Ladders (Bonus Track)"(4:04) DAVIDのピアノでの弾き語りのサウンドを基調とした曲です。サウンド的には前作の流れに近く、ビター・スイートなブリティッシュ風味の味付けが成されたポップな曲です。シングル盤"Beauty" とカップリングされた曲です。
11曲歌詞/訳詞付 写真ライナー CCCD仕様 (国内盤) 収録時間:45分40秒 (前作の"きらきら" したポップなサウンドが大好きだったので、このアルバムはちょっと地味で大人しいかな...)'09年12月10日再更新


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写真  DAVID PACK / Anywhere You Go
 ・1985 WEA International Ltd.    WPCP-4804

DAVID PACKの魅力たっぷりの1枚・・・

AMBROSIAの解散から3年後に制作されたDAVID・PACKの初ソロ・アルバムでオリジナル盤のリリースは '85年です。日本での世界初CD化再発売は '92年4月25日となっています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・PACK:ヴォーカル/ギター/ベース/キーボード/プログラミング/プロデュースの他、 KERRY・LIVGREN:ギター/キーボード、JAMES・NEWTON・HOWARD:キーボード/ベース・シンセサイザー/ストリング・アレンジ、JOE・PUERTA:ベース/バック・ヴォーカル、MIKE・PORCARO:ベース、STANLEY・CLARKE:ベース、WILL・McGREGOR:ベース、JAI・WINDING:キーボード、JAMIE・BERNSTEIN:プログラミング、HAWK・WOLINSKI:プログラミング、GEORGE・PERILLI:ドラム、JEFF・PORCARO:ドラム、PRAIRIE・PRINCE:ドラム、BURLEIGH・DRUMMOND:パーカッション/バック・ヴォーカル、PAULINHO・DA・COSTA :パーカッション、ERNIE・WATTS:サックス、ROYCE・JONES:バック・ヴォーカル、JOHN・ELEFANTE:バック・ヴォーカル、JENNIFER・HOLLIDAY:バック・ヴォーカル、LISA・HARRISON:バック・ヴォーカル、CYNTHIA・RHODES:バック・ヴォーカル、MICHAEL・McDONALD:バック・ヴォーカル、JAMES・INGRAM:バック・ヴォーカルの有名ミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Anywhere You Go"(5:02) アルバムのオープニングを飾るに相応しい乗りの良いタイトなドラムのビートとエッジの効いたギターでのミドル・テンポのロックです。曲の共作者は、JAI・WINDING、MIKE・PORCAROで演奏にもベースとキーボードで参加しています。
2曲目"I Just Can't Let Go"(4:57) DAVIDの美しいヴォーカルを聴かせてくれる曲で、MICHAEL・McDONLDとJAMES・INGRAMとのハーモニーが更にこの曲を素晴らしいものとしています。恋人との別れを題材としたバラードです。EARNIE・WATTSのサックス・ソロ(少しだけで残念)が入っています。
3曲目"Won't Let You Lose Me"(3:38) 同時期に活躍したi-TENの作り出すサウンドに似た曲でメロディアスであり、パワーのある曲です。曲の共作者は、JAMES・NEWTON・HOWARDとRANDY・GOODRUMです。 DAVIDが弾くストラトでのギター・ソロも聴き物です。
4曲目"My Baby"(4:20) ポップでブラス風のキーボードの音色を使ったゴージャスな曲です。自分の恋人の素晴らしさを歌にした明るく楽しい曲です。
5曲目"That Girl Is Gone"(4:46) DAVIDの弾くキーボードでのイントロから鳥肌もの曲です。DAVIDの非常に高いキーでの美しいヴォーカルと哀愁のあるメロディによるミドル・テンポのバラードが聴く者の切なく心に染みます。このアルバムの最大の聴かせどころでしょう。
6曲目"She Don't(Come Around Anymore)"(5:26) スピード感のあるリズムでのパワーギターロックです。ベースシンセサイザーの低い音色のリズムの刻みとDAVIDのギター・ソロをどうぞ。
7曲目"Do Ya"(4:49) ブラック・ミュージックのファンクさを取り入れた意欲作でSTANLY・CLARKEが凄いベースで参加しています。
8曲目"Prove Me Wrong"(4:21) 映画[WHITE NIGHTS](米'85年)の挿入歌でJAMES・NEWTON・HOWARDの弾くベースシンセサイザーの低い音色とDAVIDのハードなギター・ワークのメロディアス・パワー・ロックです。
9曲目"No Direction(No Way Home)"(5:46) 6分弱もある曲でプログラムとベースシンセサイザーを使用したAMBROSIA時代のプログレのサウンドに近い曲です。
10曲目"Just Be You"(4:16) 切ないメロディの曲に乗せ恋人への胸のうちを歌にした美しくダイナミックに展開する曲です。
全10曲歌詞/訳詞付 写真ブックレット (国内盤) 収録時間:47分25秒 (作曲者として活動しているDAVIDですが、自身のアルバムももっとリリースして欲しいものです)'09年12月14日再更新
1985年度ベスト5


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写真  DAVID PACK / Unborn
 ・2003 COOL Sound    COOL-108

DAVID・PACKの未収録作品を中心に・・・

企画性の強いこのCDは、日本のCOOL Soundから '03年11月10日にリリースされました。DAVIDが在籍したAMBROSIAのデビューから30年の歳月が流れましたが、DAIVID・PACKの作り出す音楽は、本当に色褪せません。普通なら年齢を重ねるとヴォーカルひとつ取ってもハイキーが辛くなるとか有るでしょう?彼のこのアルバムは、そんな事を微塵にも感じさせず、むしろこっちの方があまり無理をしないで欲しいと思います。いつもこのCDを聴く時に1曲目からそう飛ばし過ぎないで欲しいと願って聴いています。(彼にとっては余計なお世話でしょうネ!)前作「Anywhere You Go」から約20年間に渡って書き貯めていたDAVID・PACKの未収録作品(Unborn)を中心に収録されています。本国アメリカではジャケット違いで '05年4月にリリースされています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・PACK:ヴォーカル/ギター/キーボード/シンセサイザー/ドラム/ドラム・プログラミング/プロデュースの他、RANDY・KERBER:キーボード/シンセサイザー/ベース、DAVID・BENOIT:ピアノ、LARRY・ANTONINO:ベース、BERNIE・CHIARAVELLE(CHIARAVALLE):ギター/ベース/バック・ヴォーカル、CHUCK・SABATINO:ベース/ドラム・プログラミング/バック・ヴォーカル、 GEORGE・PERILLI:ドラム、VINCE・DENHAM:サックス、JOSEPH・WILLIAMS:バック・ヴォーカル、PATTI・AUSTIN:バック・ヴォーカルの有名ミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Natalie's Song(In Memory Of Natalie Wood)"(6:16) 映画女優NATALIE・WOODの事故死にショックを受けたDAVIDが書いた曲でAMBROSIAのコンサートでも演奏されています。幾重にも重なり合う彼の美しいハーモニーと切ないギターメロディによる曲でアウトロはDAVIDのギターソロになっています。本国アメリカのファンから収録して欲しいと要望のあった曲です。
2曲目"Deliver Me"(4:43) JOSEPH・WILLIAMS(TOTOの3代目ヴォーカル)と一緒に書いたメロウでファンクなサウンドでの曲です。バック・ヴォーカルにもJOSEPHが参加しています。
3曲目"Light My World"(4:29) BERNIE・CHIARAVELLEのエッジの効いたギターのサウンドのパワードギターロックです。BERNIEとの共作でDAVIDのパワフルでハイキーによるヴォーカルとBERNIEとの素晴らしハーモニーでの曲です。
4曲目"U Make Love New"(3:35) 一転してしっとりしたバラードでDAVIDのピアノによる弾き語りです。
5曲目"Sacred Love"(5:31) 女性シンガーの為に書かれた曲でキーが高めなのかでDAVIDはファルセットで歌っています。ファンクなサウンドによるシンセでのメロディラインのアーバン・ソウルです。
6曲目"N 2 Deep"(5:43) アメリカ南部のロックを取り入れたワイルドでタイトなビートとうねったリズムによる埃っぽいサウンドと言いましょうか最近のDAVIDのサウンド少し違った曲です。
7曲目"All 2 Real"(5:34)) ピアノのサウンド主体としたバラードでVINCE・DENHAM(THE CLOUDS)のサックス・ソロが非常に美しく効果的に配されています。
8曲目"I Love U Enough(To Tell You Goodbye)"(5:46) '90年に亡くなったDAVIDの母について書かれた美しいバラードです。共作者は、故CHUCK・SABATINOで彼の素晴らしいヴォーカルが収録されています。
9曲目"Beacon"(5:16) 友人の結婚式の為に書かれた曲で式の当日に演奏されたらしいです。作詞はその友人とDAVIDとの共作です。DAVID・BENOITがピアノで参加しポップでダイナミックな演奏を披露しています。
10曲目"Cool Down"(5:41) シンセでのベースサウンドとDAVIDのアグレッシヴなギター・サウンドによるアップテンポなナンバーです。DAVIDの親友で奇跡的な復帰をしたLARRY・CARLTONを襲った恐ろしい事件について書かれた曲です。
11曲目"The Last Time You Cry(Won't Be)"(4:56) 80年代のモータウンサウンドたっぷりのミドル・テンポのメロウなバラードで大好きな曲です。この曲も共作者は、故CHUCK・SABATINOで彼自身バック・ヴォーカルに参加して彼の在籍したバンドのMICHAEL・McDONALDそっくりのハーモニーを披露している所が興味深いです。VINCE・DENHAMの非常に美しく切ないサックスソロが悲しみを誘います。
12曲目"Future Glory"(7:13) 7分を超える大作で聖書の教えを題材にしたピアノとギターのサウンドを主体としたゴスペルです。ソウルフルなバック・ヴォーカルでPATTI・AUSTINが参加しています。
全12曲 歌詞/本人の曲コメント付 ブックレット (国内盤) 収録時間:64分49秒 (DAVIDのプライベート色が強い作品の為、DAVID自身収録を控えた作品ですが、非常に素晴らしい曲を収録したアルバムです。最後に故CHUCK・SABATINO氏に哀悼の意を表します)'09年12月14日再更新


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写真  DAVID PACK / The Secret Of Movin' On
 ・2005 PEAK RECORDS    PKD-8519-2

前作より2年ぶりのDAVID PACKの最新作・・・

DAVID・PACKのソロ・アルバム3枚目が、'05年8月9日に本国にてリリースされました。DAVIDの背景にある絵画はELTON・JOHNの曲で有名な作詞家兼シンガー・ソング・ライターBERNIE・TAUPINが描いたこのアルバムの2曲目のタイトル名と同じVERTICAL DISBELIEF(縦の疑惑?)と言う作品です。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・PACK:ヴォーカル/ギター/キーボード/プロデュースの他、ALEX・AL:ベース、RUSS・FREEMAN:ギター、DAVID・BENOIT:ピアノ、VINNIE・COLAIUTA:ドラム、STEVE・FERRONE:ドラム、LUIS・CONTE:パーカッション、ERIC・MARIENTHAL:サックス、ANN・WILSON:バック・ヴォーカル、DEWEY・BUNNELL:バック・ヴォーカル、STEVE・PERRY:バック・ヴォーカル/プロデュース、TIMOTHY・B・SCHMIT:バック・ヴォーカル、STACEY・HYMES:ヴォーカル、MICHAEL・ZUANICH:バック・ヴォーカル、ELIZABETH・PACK:ヴォイスの家族や有名ミュージシャン達が参加しています。

1曲目"The Secret Of Movin' On(Travelin' Light)"(5:17) 日本で人気が非常に高かった女性ヴォーカル・ハード・ロックバンドHEARTのANN・WILSON(黒髪のかたです)をバック・ヴォーカルに迎えた曲。ミドル・テンポのメロディアスなナンバーで後半ではメイン・ヴォーカルとなってあのANNのパワフルな歌声もエンディングまで響いています。
2曲目"Vertical Disbelief(That's Not Me)"(5:18) 最新アルバムをリリースしたばかりのERIC・MARIENTHALのジャズ・フレイヴァーなサックスとDAVIDのストレートなサウンドのギターとがシンクロするサスペンスでスリリングな雰囲気を醸し出すメロディアス・ロックです。
3曲目"Biggest Part Of Me"(4:42) AMBROSIA '80年のアルバム[One Eighty]での収録曲で、80年代のウエスト・コーストの香り漂うファンクでご機嫌なビルボード3位のヒット曲によるDAVIDによるセルフカバーです。ここでの収録は、スムース・ジャズ風のアレンジされ心地好い乗りを伝えて来ます。
4曲目"Tell Her Goodbye"(3:11) アコースティック・ギター、アップライト・ベース、スライドギターによるシンプルなブルースです。バック・ヴォーカルにAMERICAのDEWEY・BUNNELLを迎えています。歌詞の一部に次の曲のタイトルが挿入されています。
5曲目"A Brand New Start"(4:54) この曲の共作者と共同プロデュースはJOURNEYのSTEVE・PERRYで彼の素晴らしいヴォーカルとDAVIDとのハーモニーが収録されています。
6曲目"You're The Only Woman"(5:06) この曲も '80年にリリースされたAMBROSIAの4枚目アルバム[One Eighty]での収録曲で当時のスマッシュヒット曲です。ここでの収録は、オリジナル曲の持つ雰囲気を残しつつ現代的にアップデートしたと言えるアレンジでしょうか。
7曲目"When Your Love Was Almost Mine"(3:24) 美しいピアノの旋律による恋人との別れを歌ったバラードです。
8曲目"Where We Started From"(4:44) DAVIDが一緒に仕事をしたいと望んでいたTIMOTHY・B・SCHMITがバック・ヴォーカルで参加しています。TIMOTHYらしいイノセントで美しい歌声による良質なポップです。ギターには同じレーベルのRUSS・FREEMAN(THE RIPPINGTONS)の素晴らしい演奏を披露してくれています。
9曲目"Everlasting"(4:41) 幻想的な響きを持つアコースティック・ギターとストリングスによる少し切ないメロディによる曲でSTACEY・HYMES(残念ながら彼女ことは不明です)とのデュエットが素晴らしい曲です。
10曲目"Thing Of U(Song 4 Kaitlyn)"(5:17) DAVIDの娘さんKAITLYNの為に書かれた曲です。海岸でのグルーヴィーなそよ風に当たっていそうな感じの曲です。DAVID・BENOITがピアノで参加しポップでダイナミックな演奏をERIC・MARIENTHALのサックス・ソロが印象的です。
11曲目"Elizabeth"(3:17) DAVDの娘さんの為に書かれた曲で彼の弾くギターのシングル・コイルのピックアップでのウォーム・トーンのサウンドと心地よいLUIS・CONTEのパーカッションのリズムによるインストゥルメンタルでDAVIDのスキャットと最後のみELIZABETHの「Hay Dad」と言う声が収録されています。
5曲のみ歌詞付 写真ライナー U.S.製 (輸入盤) 収録時間:49分55秒 (前作より2年ぶりのDAVID・PACKの最新作で豪華なゲストと友人達を迎えてアットホーム的な雰囲気のするアルバムです)'09年12月14日再更新


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写真  DAVID POMERANZ / It's In Every One Of Us
 ・1975 ARISTA RECORDS INC.    AL 4053

DAVIDの清々しいサウンドと歌声・・・

このアルバムは、N.Y.生まれのS.S.W.DAVID・POMERANZの3枚目のアルバムで、本国では、'76年の年頭にリリースされています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・POMERANZ:ヴォーカル/キーボード/ギター/パーカッションの他、JAMES・NEWTON・HOWARD:キーボード/シンセサイザー/ハープ、DENNIS・ST.JOHN:ドラム、JIM・KELTNER:ドラム、KIRK・BRUNER:ドラム/パーカッション、LENNY・CASTRO:パーカッション、HAROLD・HUFF:パーカッション、JOHN・VASTANO:ギター/バック・ヴォーカル、DAVID・WOLFERT:ギター、JIM・CALBERT:ギター、EMORY・GORDY:ベース、DAVID・HUNGATE:ベース、JOHN・COOKER・LOPRESTI:ベース/ギター、MELISSA・MANCHESTER:バック・ヴォーカル、ALTHEA・POMERANZ:バック・ヴォーカル、LORNA・ELLIS:バック・ヴォーカル、PETER・SPELMAN:バック・ヴォーカル、VINCE・PONCIA・JR.:バック・ヴォーカル、BOB・STRAUSS:バック・ヴォーカル、ALAN・O'DAY:バック・ヴォーカル、PATTI・DAHLSTROM:バック・ヴォーカル、DENNY・BROOKS:バック・ヴォーカル、THE FARAGHER BROTHERS:バック・ヴォーカル、GARY・WRIGHT:バック・ヴォーカル、BRIE・HOWARD:バック・ヴォーカル、STEVE・MADAIO:ホーン、LEW・McCREARY:ホーン、JIM・HORN:テナー・サックス、TOM・SAVIANO:サックス/アレンジ、RICHARD・FELTS:トランペット、TREVOR・LAWRENCE:ホーンの有名ミュージシャンが参加しています。
プロデュースは、VINI・PONCIA(KISS,MELISSA・MANCHESTER)が担当し、彼自身バック・ヴォーカルにも参加しています。
尚、このアルバムと次の作品からの収録曲が、当時の日本のT.V.や映画音楽として採用されています。日本でのCD化は、'07年11月BMG JAPAN から行われています。

1曲目"It's In Every One Of Us"(4:12) DAVIDの透き通るような美しい歌声がアカペラで歌われるイントロから聴き入るタイトル曲です。ピアノにストリングなどを加えながらも厳かなメロディとサウンドで繰り広げられるDAVIDのピアノによる弾き語りを中心にした曲です。バック・ヴォーカルには、奥さんのALTHEAも参加しています。
2曲目"Thea"(3:13) この曲はタイトルが示す通りDAVIDが妻ALTHEAの為に書いた曲です。サウンドとリズムをポップに明るくまとめた軽めのこれぞポップ・ミュージクと言えそうなDAVIDが心地好く響いて来ますね。
3曲目"Tryin' To Get The Feeling Again"(4:16) イントロからDAVIDがその美しく伸びるファルセットを聴かせるシミジミとしたピアノ・バラードの登場です。DAVIDのその素晴らしいメロディアスな旋律と美しいサウンドの広がりを切に感じます。バック・ヴォーカルには、先に紹介したMELISSA・MANCHESTERとVINI・PONCIAも参加しています。
4曲目"The Hit Song Of All Time"(4:19) 何かS.S.W.らしい面白いタイトルの曲の登場ですね。T.V.のファミリー・ドラマのタイトル曲のような爽やかサウンドとメロディにキャッチーなイメージを強く感じます。
5曲目"Flying"(2:56) このアルバムを聴き続けている中の曲で1番良く聴いている曲ではないでしょうかね。タイトル通りに感じる浮遊感と心地好さを感じさせるJAMES・NEWTON・HOWARDのシンセサイサーによる調べのDAVIDのアコースティック・ギターの爪弾きによる響きが良いですね。
6曲目"Greyhound Mary"(4:35) ポップな調べを感じさせるベースとドラムのビートによるこの曲もキャッチーなメロディ・ラインを持っています。ペットと暮らす生活について書き綴った歌詞が登場しています。
7曲目"If You Walked Away"(3:25) 再びメロディとサウンドをしっとりした雰囲気で優しく包む曲の登場です。晩秋から冬の到来のシーズンに聴くと1番しっくりと来る切なさや未来への希望を感じさせます。日本のT.V.関係者に気に入られたメロディが理解出来ますね。
8曲目"High Together"(4:04) 恋人に宛てた甘い甘い歌詞を綴ったラブ・ソングですね。ポップなリズムとカラフルなサウンドを目一杯に散りばめたDAVID節を存分に楽しんで下さい。素晴らしいサックス・ソロはベテランのJIM・HORNです。
9曲目"Home To Alaska"(1:45) 本格的ジャズ・ヴォーカル/ピアノの演奏を聴かせるこのアルバムからは少し異色の曲ですね。クラブでの生演奏をスタジオに持ち込んで一発収録って感じのような粋なアレンジを感じますね。
10曲目"Clarence"(5:47) アルバムの最後は非常にシンプルなサウンドによるDAVIDのピアノによる弾き語りです。目を閉じて聴いていると映画音楽のエンディング・タイトルが下から上へ上がって行く恋愛映画のシーンを想像させる少し切なさとドラマチックを感じさせますね。
全10曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:39分32秒 (ジャケット写真から受ける音楽のイメージとは違ったDAVIDの清々しいサウンドと彼の歌声が一杯詰まっています)'09年12月14日再更新


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写真  DAVID POMERANZ / The Truth Of Us
 ・1980 Pacific/Atlantic Records    PC4302

日本のみのCD化・・・

このアルバムは、N.Y.生まれのS.S.W.DAVID・POMERANZの4枚目のアルバムで、本国にて '80年にリリースされています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・POMERANZ:ヴォーカル/キーボード/ギター/タンバリン/パーカッションの他、VEYLER・HILDEBRAND:ベース、LEE・RITENOUR:ギター、BOBBY・COCHRAN:ギター、TOM・SEUFERT(LA SEINE):ギター/バック・ヴォーカル、TIM・MAY:ギター、STEVE・CARNALE:ギター、GABRIEL・KATONA:シンセサイザー、CARLOS・VEGA:ドラム、PAULIHNO・DA・COSTA:パーカッション、LARRY・BROWN:パーカッション、EVERETT・BRYSON:パーカッション、CHRISTOPHER・SMITH:ハーモニカ、VINCENT・DE・ROSA:フレンチ・ホーン、EARLE・DUMLER:イングリッシュ・ホーン、STEVE・MADAIO:フリューゲルホーン、ROY・POPER:ピッコロトランペット、DIANNE・STEINBERG:バック・ヴォーカル、LORI・LIEBERMAN:バック・ヴォーカル、ALTHEA・POMERANZ:バック・ヴォーカル、LORNA・WRIGHT:バック・ヴォーカルのベテラン勢が参加しています。
尚、プロデュースは、DAVIDとROY・HALEE(SIMON & GARFUNKEL)が担当しています。

1曲目"The Old Songs"(3:57) 前のアルバム[It's In Every One Of Us]のソフトで優しい響きの楽曲を引き継いだ美しいメロディによるピアノ・サウンドの曲です。透き通ったDAVIDの美しい歌声は、前作より5年たっても非常に美しい歌声ですね。
2曲目"Ask Me To Say,"I Do"(And I Will)"(4:30) イントロのピアノでの軽やかなサウンドを聴いただけで直ぐにDAVIDの曲と分かる彼らしいサウンドとメロディの曲です。バック・ヴォーカルやバックのサウンドは、やはり西海岸でレコーディングした爽やかさを感じさせますね。
3曲目"This Is What I Dreamed"(3:55) 再びDAVIDのピアノのサウンドを中心にした静かでスローな曲の登場です。美しくジェントルな歌声を聴かせるDAVIDと厳かに奏でられるストリングスの調べが心地好く響いてきます。
4曲目"My Buddy And I"(4:37) サウンドをポップな曲にしてきたラグ・ミュージック/デキシー・ミュージックの曲に近い雰囲気を持った曲ですね。クラリネットのソロとパーティー風のざわめきにタップ・ダンスが"キモ" ですね。
5曲目"The Truth Of Us"(4:30) DAVIDの優しい歌声によるスローなピアノ・バラードで、このアルバムの曲からの代表曲です。当時の日本でも紹介されたDAVIDの非常にメロディアスでダイナミックなピアノの演奏をしみじみと聴かせる曲です。
6曲目"Fat"(5:32) DAVIDの出身地N.Y.を題材にした"渋め" のブルースの登場ですね。ストリングスなどを使ったメロディアスな曲とは対極に位置する荒さと"かっこ良さ" を強く感じさせますね。先日、50歳で急死したポップ王の曲のスタイルに通じるものを感じさせるところが興味深いですね。
7曲目"Old Home Town"(3:00) これぞ癒し系のウーリッツァー・ピアノのサウンドを存分に聴かせる曲の登場ですね。適度に心地好いリズムを生むパーカッションのビートとハーモニカのサウンドとなれば溜まりませんね。
8曲目"Hit That Target"(3:25) 今度は、曲のテンポを少し上げて来たポップ調の曲です。オリエンタル風のピアノの演奏のパートを挟んでアレンジされたポップ/ロックなギミックな部分は、流石ですね。
9曲目"Cloud Of Music"(3:20) メランコリックなピアノの演奏にアコースティック・ギターのサウンドを少し重ねた女性リスナー好みの曲で、このアルバムは、幕を閉じます。センシティヴなDAVIDの歌声がしっとりと流れて行きます。
全9曲歌詞付 LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:36分46秒 (日本のみのCD化されているこのアルバム、サウンド的にはやはり、古い感じがするのですが、今も落ち着いて聴ける1枚ですね)'09年12月14日再更新


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写真  DAVID SANBORN BAND / Promise Me The Moon
 ・1977 Warner Bros. Records Inc.    BS 3051

DAVID SANBORN氏を偲んで・・・

このアルバムは、主にアメリカの東海岸で活躍していたサックス奏者DAVID・SANBORNの3枚目(このアルバムのみBAND名義ですが、実質リーダーアルバムの為、3枚目とカウント)のアルバムで '77年に本国でのリリースです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・SANBORN:アルト・サックス/ソプラノ・サックス/リリコーン/ヴォーカル、アックス、HIRAM・BULLOCK:ギター/ヴォーカル、MARK・EGAN:ベース、ROSALINDA・DÉ・LEON:キーボード、DALE・OEHLER:キーボード/プロデュース、VICTOR・LEWIS:ドラム、JUMMA・SANTOS:パーカッション、LANI・GROVES:ヴォーカル、CHRISTINE・FAITH:ヴォーカル、HAMISH STUART:ヴォーカル、KAT・McCORD:ヴォーカルの有名ミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Promise Me The Moon"(3:58) ATTITUDESのアルバムにも記したのですが、DANNY・KORTCHMARが書いた曲です。こちらでは、HIRAM・BULLOCKがヴォーカルとギターを担当します。イントロ部分のギターがマイルドにアレンジされ、HIRAMの歌声も今で言うLo-Hiのざらついた感のあるレトロがあります。
2曲目"Benjamin"(1:29) JAMES・TAYLORが多分、このアルバムの為に書いた曲と思われます。JAMES自身 '02年のアルバム[October Road]に収録しています。のんびりした雰囲気で叩かれるコンガのリズムとDAVIDのアルト・サックスの伸びやか音色を心地好く響く清涼飲料的な曲です。
3曲目"Stranger's Arms"(4:20) 再びDANNY・KORTCHMARの書いた曲でATTITUDESのアルバムにも収められている曲です。ここでは非常にめずらしくDAVIDが歌っています。ファンキーな歌声を女性バック・ヴォーカルに後押しされるように歌うDAVIDです。
4曲目"Heart Lake"(5:19) ベースのMARK・EGANの書いた曲です。イントロから響くスピリチュアルな雰囲気が明けてから登場するあのブンブンと鳴るMARK・EGANのベース、次第にサンバ調へ変化しDAVIDのリリカルなサックスが走ります。
5曲目"The Rev."(3:54) ギターのHIRAM・BULLOCKが書いた曲です。バラードからゴスペル調に展開され2分ぐらいから女性のコーラスが登場します
6曲目"We Fool Ourselves"(5:12) 当時流行したフュージョンなスムーズ・ジャズです。スキャットと短い歌詞によるギターのHIRAM・BULLOCK書いた曲で、ヴォーカルもHIRAMです。
7曲目"Morning Salsa"(6:05) キーボードのROSALINDA・DÉ・LEONとN.Y.のベーシストHERB・BUSHLERの共作の曲です。ファンキーなリズムとサウンドによるソウル/ジャズ/サンバをミックスされた人種のるつぼならでのN.Y.スタイルって感じです。
8曲目"The Legend Of Cheops"(6:35) レコード盤ではB面の3曲目で最後の曲です。ドラムのVICTOR・LEWISの書いた曲です。DAVIDのサックスの演奏の合間に登場するバック勢各人の持ち味を出してのソロ演奏によるスピード感溢れる曲です。
・歌詞無し LP盤 U.S.製 (輸入盤) 収録時間:36分51秒 (ATTITUDESの2枚目をアップした時にこのアルバムも続きでアップしたかったのですが、レコード盤は、リピート再生が面倒な為、後回しとなっていました。'24 5月12日のDAVID・SANBORN氏の訃報を知り、ご冥福をお祈りしつつ聴き直してみました)'24年5月19日更新


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写真  DAVID THIELE / The Opening Act
 ・2003 GAKOODY MUSIC    DT4796

マルチ・プレイヤーDAVID・THIELEの最高のアルバム・・・

シカゴを中心に活動するDAVID・THIELE '03年のソロ・アルバムで、ドラム以外は全てDAVID一人で演奏しています。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、DAVID・THIELE:ヴォーカル/ギター/ベース/ピアノ/プログラミング/プロデュースの他、BRETT・CLARK:ドラム、SAM・MIZELL:バック・ヴォーカルのDAVIDの仲間達です。

1曲目"Forever"(4:02) キーボードと乗りの良い打込みのリズムが非常に良い曲で、心にくい変調で聴くものを飽きさせませんね。
2曲目"Star Going Out"(3:13) 少し処理されたDAVIDの爽やかなヴォーカルとアコースティック・ギターのストロークが印象的なポップな曲です。
3曲目"She"(3:37) イントロの走るドラムのリズムが"渋い"曲でこのアルバムで一番キャッチーです。サビの歌詞が「super sonic beauty queen」とは今風で面白いです。
4曲目"Tomorrowland"(3:43) スライド・ギターの音色が少し悲しみを誘うミドル・テンポのバラードで、大好きなナッシュヴィルのS.S.W. DAVID・MEADの2枚目に通じるサウンドと歌詞です。
5曲目"As Long As We're Dreaming"(3:35) アコースティック・ギターを掻き鳴らすサウンドが西海岸のJEFF・LARSONに似た乾いたサウンドとコーラスです。
6曲目"February"(2:49) アルペジオによる悲しみを誘うメロディとフェンダーローズの音色が非常にマッチした心打たれる曲です。
7曲目"Beautiful Mess"(3:25) レズリー・スピーカーから流されたようなギターのサウンドが特徴的な曲でこれぞギターポップと言える1曲です。DAVIDの歌声も心なしか楽しそうです。
8曲目"The Nights"(3:19) この曲もアルペジオによるメロデックでストリングスを絡ませたダイナミックな展開の曲です。
9曲目"Unfailing"(4:26) 荒野を疾走するオープンカーで聴きたくなるような曲でドラムのリズムとアコースティック・ギターの残響音が素晴らしい。
10曲目"New Bird"(3:52) この曲もDAVID・MEADの2枚目に通じるサウンドとこちらの方のDAVIDのファルセット・ヴォイスが美しい曲です。ワウ・ワウ使ったギターの間奏も聴き物です。
11曲目"All Fell Down"(4:36) パーカッションとアコースティック・ギターだけで入るシンプルな曲で、次第に楽器を増やしていく私的に大好きな展開です。美しいバラードに鳥肌です。
12曲目"Something"(3:47) 一転してラグ・タイム・ミュージック風の曲です。ポップで明るいサウンドです。
13曲目"Fall For Love"(3:26) 曲の素晴らしさと合わさった彼のシルキーなヴォーカルは溢れんばかりに心に届きます。彼のヴォーカリストとしての実力の高さを十二分に認識させる曲です。
14曲目"Starting All Over"(5:14) 落着いたギターの音色とドラムによるシンプルな曲で間奏の心温まる音色のギター・ソロが印象的です。ラストを飾るに相応しい曲で幕をとじます。
歌詞無し 写真ライナー U.S.製 (輸入盤) 収録時間:53分10秒 (サウンド、歌詞、ヴォーカル、収録時間共に全て素晴らしい文句なしの作品です)'09年12月15日再更新
2003年度ベスト5


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写真  THE DAYLIGHTS / Shift And Blur
 ・2004 Ally Plane Music    8 2534643982 2

本国では人気のある・・・

このアルバムは、ダラス出身、現在ロス・アンゼルスで活躍しているインディー・ロック・バンドTHE DAYLIGHTSの '04年10月18日に本国でリリースされたデビュー・アルバムです。
THE DAYLIGHTSのメンバーは、RAN・JACKSON:ヴォーカル/ギター/キーボード、RICKY・JACKSON:ヴォーカル/ベース、ADAM・FARLEY:ドラム/パーカッションの3人組みです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、BEN・SHIVE:ピアノ、CHAD・CATES:フェンダー・ローズ、 JOHN・CATCHINGS:チェロの収録地ナッシュヴィルミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデューサーは、THE DAYLIGHTSと作曲者DENNIS・MATKOSKYと共同で行われています。

1曲目"Outsider"(4:45) 軽めに響くギターの調べが心地好くギター・サウンドの溢れる曲です。メイン・ヴォーカルのRAN・JACKSONの歌声もアメリカン・バンドそのもと言う感じ好いですね。
2曲目"If Words Were Bullets"(3:19) 今度はちょっと方向をオルタナティヴに変えてきたRANのピアノに弾き語り的な曲です。後半よりチェロの調べなど美しく添えられ流れが響きます。
3曲目"Boy On The Moon"(5:00) この曲が私をTHE DAYLIGHTSの持つ魅力に惹きつけた曲です。ファルセットで優しく歌うRANのバックに広がる前に出過ぎないサンプル群のサウンドの響きが絶妙です。この曲の雰囲気を強いて例えるならスウェーデンのTHE PERISHERに似ているかな?。
4曲目"Little Girl"(3:14) 今度はアコースティック・ギターの爪弾きを加えたイントロから次第に素早く叩かれるADAM・FARLEYの力強いドラムのビートが乗せさせる曲です。
5曲目"Typical"(3:27) 少しサイケデリック感を醸し出す曲です。チョーキングさせながら不協和音に歪ませるギター独特のあの響きはやっぱり好いですね。
6曲目"Happy"(3:24) 訥々とうたうRANの歌声とアップライト・ピアノの調べが切なさを誘う曲です。やっぱりこの曲の雰囲気もTHE PERISHERに似ていますね。
7曲目"She'll Never Tell"(5:52) 優しくそっと響くアコースティック・ギターの爪弾きとこれまた優しく歌うRANとRICKYのハーモニーが美しい曲です。4分を過ぎた辺りからADAMの力強いドラムのビートが加わったインストゥルメンタルとの2部構成となっています。
8曲目"You Know Who You Are"(5:22) 枯れたアコースティック・ギターのサウンドがイントロから響く厳かな雰囲気を感じさせる曲です。次第にサウンドをテンポ上げこの曲は、多分弟RICKYがメイン・ヴォーカルと思います。その彼が祈りに似た歌声を聴かせます。尚、この曲のみロス・アンゼルスでのスタジオ収録となっています。
歌詞無し ライナー無し 3折紙デジパック仕様 (輸入盤) 収録時間:34分23秒 (本国では人気のあるこのTHE DAYLIGHTS、TEARS FOR FEARSのCURT・SMITHがホストを務めるネット番組にも出演しています)'14年8月9日更新


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写真  THE DAYLIGHTS / The Daylights
 ・2010 87TH FLOOR RECORDS    TDL-001

よりワイルドによりアグレッシヴに・・・

このアルバムは、ロス・アンゼルスで活躍しているオルタナティヴ・ロック・バンドTHE DAYLIGHSの '10年9月14日に本国でリリースされた2枚目('08年のEP盤は含まない)のアルバムです。
このアルバム収録時でのTHE DAYLIGHSのメンバーは、RAN・JACKSON:ヴォーカル/ギター/バンジョー/キーボード/シンセサイザー/オムニコード/メロトロン/プログラミング、RICKY・JACKSON:ヴォーカル/ベース/ギター/キーボード/パーカッション、SVEND・LERCHE('08年頃ADAM・FARLEYが抜けた後に加入):ドラム/パーカッション/バック・ヴォーカルの3人組みです。
このアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、THE DAYLIGHSの3人の他、BRENT・KUTZLE:チェロ/ストリング・アレンジ、RODDY・CHONG:ヴァイオリン、RAMI・JAFFE(E):ハモンド・B3/カシオ・キーボードのロス・アンゼルスのミュージシャン達が参加しています。
尚、プロデューサーは、YOUTH(CROWDED HOUSE,THE VERVE)が担当し、収録もロンドンのSTATE OF THE ARK STUDIOにて行われています。

1曲目"Black Dove"(3:28) 厳かに奏でられるシンセサイザーの調べによるイントから急展開させるワイルドさ満載の曲です。THE DAYLIGHSの紹介文に影響を受けたバンドとの問いにU2などと記されているのですが、特にこの曲非常に雰囲気が似ています。
2曲目"Rogue Machine"(4:48) ダウンロード販売ではシングル・リリースされているキャッチーな曲です。イントロのストリングスのサウンドに促されて登場するRANの男前な歌声が非常に感じ好いですね。後半からアウトロまでのこの混沌とした流れによるサウンドは、やはりYOUTHのプロデュースしたCROWDED HOUSEのアルバムにも通じます。
3曲目"Richmond Park, Pt.I"(0:38) 次の曲のイントロになるように曲間を繋いだ意図的なアレンジのインストゥルメンタルの曲です。
4曲目"Alive"(3:38) 元気一杯と言えるパワフルなドラムのビートに引っ張れて行く感じの曲です。多分、ライヴでは、重い目のリフで決めの1曲となるのではないでしょうか。
5曲目"Weapons"(5:14) 今度は、サウンドをしっとりとし、訥々と歌うRANです。曲が後半に向かって進むと熱くサウンドもアグレッシヴな盛り上がりを聴かせます。尚、収録前の少し古いビデオでは、旧メンバーのADAM・FARLEYがドラムを叩いています。
6曲目"Outsider"(4:58) 前のアルバムにも収録されていた曲です。このアルバムで収録は、少しテンポを落としギターのサウンドの更に洒落たスタイルとし、乗りの良さは、前のアルバム譲りとなっています。
7曲目"Terra Firma"(5:15) アコースティック・サウンドと電子サウンドを交互に配した壮大な質感を感じさせる曲です。そう言えば曲名の" Terra Firma" ってどこかで聞いたことがあると思ったら私のMTBのタイア名だった(失礼!関係ないね)。
8曲目"The Last Time"(3:24) 6曲目"Outsider" の延長線にある乗りの良さを直に伝える曲です。ギターのサウンドは、よりアグレッシヴに更にエッジ感を強めた響きを感じます。
9曲目"Boy On The Moon"(5:04) この曲も前のアルバムに収録されている曲で、アレンジは、殆ど変っていないと言うかRANとRICKのパートは、同じテイクではないでしょうか。SVEND・LERCHEのドラム/パーカッションを加えて収録でしょうか。何度聴いてもこのダウンテンポな流れが堪りませんね。
10曲目"Quick Fix"(2:18) 前のアルバムの雰囲気に通じるアコースティック・ギターの爪弾きによる素朴な曲です。アメリカのバンドらしいこのような質素な曲でも美しいハーモニーなどで"ぞくっ" とさせます。
11曲目"Guess I Miss(ed) You"(4:51) 再びワイルドでパワフルなロック色の強い曲の登場です。バックに朴訥と響くバンジョーの響きが隠し味的な雰囲気が更にこの曲のパワフルな「寂しさ」を増します。
12曲目"Digital_Kiss"(2:36) この曲もパワフルでアグレッシヴな響きを持った曲です。爆裂気味なギターとベースの響きがこれでもかと言うように迫って来ます。
13曲目"Wins And Losses"(4:20) 残響音も美しいギターのサウンドとRANの歌声と綺麗にシンクロするリフが気持ち良く響きます。ベース、ドラムにギターに3人の歌声によるシンプルながら結構聴き応えのあるところを一杯感じます。
14曲目"Happy"(3:47) この曲も前のアルバムに収録されていたRANのアップライト・ピアノの弾き語りによるセンチメンタル感に浸れる曲です。リズムを少し遅くしているところ以外は、同じようなアレンジです。
15曲目"Richmond Park, Pt.U"(1:50) シンセサイザーの調べによるダークなイメージのするインストゥルメンタルです。多分、曲名のRichmond Parkは、ロンドンの西に位置する広大な公園と思われます。
13曲歌詞付 豪華写真ブックレット 2折紙ジャケット仕様 (輸入盤) 収録時間:56分15秒 (前のアルバム[Shift And Blur]から更にワイルドに、よりアグレッシヴなサウンドを感じます)'14年8月13日更新


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写真  DAYNA STEELE / Sweet Intoxication
 ・2002 Brindled Records    659057338729

初々しいデビュー・アルバム・・・

ニューヨークで活躍するHOLLINS STEELEのヴォーカル担当DAYNA・STEELE(HOLLINS)が '02年10月に残したデビュー・アルバムで、DAYNAとBENNY・STEELEの所有するThe Steele Factory(現在、ロス・アンゼルスに引越し)にて収録されています。バックのミュージシャンは、HOLLINS STEELEのアルバムでも御馴染みのBOOKER・KING:ベース、ALEC・BERLIN:ギター、BENNY・STEELE:ドラム/シンセサイザー・ベース/キーボード/サンプリングが参加しています。
上記以外のアルバムの収録に参加しているミュージシャンは、TONY・ORMOND:ギター、TOM・DANIELS:ギター、JAMES・GORDON・WILLIAMS:キーボード、RJ・RABIN:パーカッション、DJ・BLAZER:スクラッチのN.Y.のミュージシャン達が参加しています。

1曲目"Alone Tonight"(4:41) 非常にポップで乗りの良い曲です。BENNYのタイトな響きによるドラムのビートとこちらも固めのTONY・ORMOND(GAVIN・DE・GRAW,GREG・NAUGHTON)の弾くギターのサウンドが好いですね。
2曲目"Lost Love"(4:14) 少しサウンドにシャドーを持たせながら非常にシャープでタイトなビートで繰り出されるネオ・ソウルの曲です。ニューヨーク・スタイルのブラック・ミュージックからの影響も窺えるDAYNAのソウルフルな歌声です。
3曲目"Sweet Intoxication"(3:28) 打込みのサウンドにアコースティック調のサウンドを融合したミドル・テンポの曲です。現在よりDAYNAの初々しい歌声が印象に残る曲です。
4曲目"No Rush"(4:20) TONY・ORMONDの張りのあるギターのサウンドによるスローな曲で、ループやサンプルも使い独特のうねりを持たせた曲です。バラードでも美しい歌声を聴かせる彼女のベースがしっかり根付いている事を認識させられます。
5曲目"She'll Never Know"(4:13) "クール" なニューヨーク・スタイルをシックに感じさせる曲です。TONY・ORMONDのギターが"カッコ" 良すぎです。
6曲目"I'm Good For You"(3:47) BOOKER・KINGの地響きに似た太く響くベースのサウンドによるソウル・フルな曲です。美しく"ハモ" らせたDAYNAの歌声と爽やかなJAMES・GORDON・WILLIAMSのフェンダー・ローズの響きが素晴らしいです。
7曲目"Are Your For Real?"(4:13) ノース・カロライナで活躍するジャズ・ギタリストのTOM・DANIELSを迎えて収録されたミドル・テンポのナンバーです。幻想的にまた縦横無尽に響くTOMのギターを聴き入る曲です。
8曲目"She Didn't Mean A Thing"(4:42) メロディアスなバラードです。静かな出だしからサビではダイナミックに響くBENNYのツボを押さえたドラムのビートは圧巻です。この曲からギターはALEC・BERLINに交代してソリッドな響きを聴かせています。
9曲目"Just When You Least Expect It"(5:05) ナイロン弦ギターを使ったボサ・ノヴァです。ドラム"ン" ベースを使った流行のスタイルを踏襲していますが、DAYNAの歌の美しさを引立たせまた、アウトロまでしっかり彼女のスキャットを聴かせています。
10曲目"It's Been Too Long"(3:36) 風変わりギターのサウンドと遊び心のサンプル音源を使って、都会で暮らす日常の"いらいら" をロック"ン" ロールのリズムに乗せて表現しています。
歌詞無し 写真ライナー (輸入盤) 収録時間:42分22秒 ('02年にリリースされていますが、当時の販売数は少なかったようです。多分、'07年に再編集またはリイッシューされたアルバムと思われます)'09年12月15日再更新


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